農林水産委員会

2017-06-15 衆議院 全86発言

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会議録情報#0
平成二十九年六月十五日(木曜日)
    午後二時八分開議
 出席委員
   委員長 北村 茂男君
   理事 江藤  拓君 理事 小泉進次郎君
   理事 斎藤 洋明君 理事 福田 達夫君
   理事 宮腰 光寛君 理事 稲津  久君
      伊東 良孝君    伊藤信太郎君
      池田 道孝君    小里 泰弘君
      岡下 昌平君    加藤 寛治君
      勝沼 栄明君    菅家 一郎君
      工藤 彰三君    笹川 博義君
      助田 重義君    瀬戸 隆一君
      武部  新君    中川 郁子君
      中谷 真一君    西川 公也君
      古川  康君    細田 健一君
      前川  恵君    宮路 拓馬君
      森山  裕君    簗  和生君
      山本  拓君    渡辺 孝一君
      中川 康洋君    真山 祐一君
      斉藤 和子君    畠山 和也君
      吉田 豊史君    仲里 利信君
    …………………………………
   参議院議員        山田 修路君
   農林水産大臣       山本 有二君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   厚生労働大臣政務官    馬場 成志君
   農林水産大臣政務官    細田 健一君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長)           北島 智子君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   農林水産委員会専門員   石上  智君
    —————————————
委員の異動
六月十五日
 辞任         補欠選任
  笹川 博義君     中谷 真一君
  中川 郁子君     菅家 一郎君
  西川 公也君     岡下 昌平君
  古川  康君     工藤 彰三君
  山本  拓君     助田 重義君
同日
 辞任         補欠選任
  岡下 昌平君     西川 公也君
  菅家 一郎君     中川 郁子君
  工藤 彰三君     古川  康君
  助田 重義君     山本  拓君
  中谷 真一君     笹川 博義君
    —————————————
六月十五日
 商業捕鯨の実施等のための鯨類科学調査の実施に関する法律案(参議院提出、参法第一〇六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター法の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)(参議院送付)
 商業捕鯨の実施等のための鯨類科学調査の実施に関する法律案(参議院提出、参法第一〇六号)
     ————◇—————
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北村茂男#1
○北村委員長 これより会議を開きます。
 開会に先立ちまして、民進党・無所属クラブ所属委員に対し御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。
 再度理事をして御出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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北村茂男#2
○北村委員長 速記を起こしてください。
 理事をして再度御出席を要請いたさせましたが、民進党・無所属クラブ所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
 内閣提出、参議院送付、農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省消費・安全局長今城健晴君、食料産業局長井上宏司君、水産庁長官佐藤一雄君、金融庁総務企画局審議官天谷知子君、法務省大臣官房審議官佐々木聖子君、厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、海上保安庁警備救難部長奥島高弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北村茂男#3
○北村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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北村茂男#4
○北村委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。斎藤洋明君。
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斎藤洋明#5
○斎藤(洋)委員 自由民主党の斎藤洋明でございます。
 いわゆるJAS法等につきまして、十五分間お時間をいただきましたので、質問させていただきます。
 まず何点か、これまでの実績とこれからのことにつきまして、井上食料産業局長にぜひお尋ねをしたいと思っておりますが、まずJAS法に基づく認定事業者数、これは直近十年間で結構ですが、どのように推移しているか、お答えをお願いします。
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井上宏司#6
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 JAS法に基づきます認定事業者数の最近十年間の動きでございますけれども、認定事業者数の全体で見ますと、有機食品の規格についての認証を受けた事業者数が増加しておりますので全体としてはふえておりますけれども、この中で一般の飲食料品のJAS規格につきましての認定事業者数でございますけれども、平成十六年度におきましては約二千百の事業者でございましたのが、平成二十六年度におきましては約千六百事業者ということで、最近十年間で二割強減少しているという状況にございます。
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斎藤洋明#7
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 時代背景に合わせまして、有機JASの認定事業者がふえているのは大変喜ばしいことだと思います。一方で、一般事業者の方々のこの数が伸び悩んでいるということは認識をしなければいけないと思っています。JASの手続もそうですし、手数料もかかりますから、ぜひ、それを上回るだけのメリットを民間事業者に感じてもらえるような規格にしていただきたいと思っております。
 その観点でお伺いをしたいと思っていますが、JAS規格につきまして国内外の認知度、特に海外の輸出振興ということも打ち出していただいておりますので、この国外での認知度も含めて、これを高めていくために今後どのような取り組みをお考えになっているか、お答えいただきたいと思います。
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井上宏司#8
○井上政府参考人 ただいま御指摘いただきましたように、JAS規格の認知度を高めていくことが重要と考えておりまして、今後も、説明会の開催を初めとしまして、さまざまな機会、手段によりまして、消費者それから事業者、両方に対して、今回御提案申し上げておりますような新たなJAS規格も含めまして、普及、浸透を図っていきたいと思っておりますし、またJASマークにつきましては、JASマークを見たことがあるという方は多いわけでございますけれども、それが何を意味しているのかというのがおわかりになる方が、アンケート結果等によりますと四割程度にとどまっているということもございますので、JASマークのデザインにつきまして、今回の法改正を機に、消費者の方が一見して何をあらわしているのかということが認識できるようなマークに見直しをさせていただきたいというふうに考えてございます。
 また、海外におきましては、アジアの中では、JASマークの一部については、それがついていることで商談が成立したというようなケースは多々ございますけれども、欧米も含めまして、これからさらに普及もしてまいりたいと思いますし、またJAS規格につきましては、それをベースとした国際規格を制定していくという取り組みを行ってまいりたいと考えておりまして、海外の諸国あるいは国際機関などとの関係の強化も進めてまいりたいと考えてございます。
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斎藤洋明#9
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 JAS法制定当時は、恐らく、商品の品質でありますとか製法につきまして相当ばらつきがあった時代には、品質表示としての一般消費者への信頼度というのはかなりあったのではないかと思います。ある程度国内の製品の品質の信用が担保されてきている今現在、改めてぜひJAS規格の認知度を高める努力をお願いしたいと思っております。
 特に海外につきましては、アジアで一定程度の認知ということでありますが、ぜひ広く海外に認知が広がるような取り組みをお願いしたいと思っております。
 その関係でもう一点お伺いしたいと思います。
 公的な国際規格にぜひJAS規格の内容を取り入れてもらうような運動ということも継続的に取り組んでいただきたいと考えておりますが、コーデックスあるいはISOといった公的な国際規格にJAS規格の中身を取り入れさせるような取り組みについて、今後の取り組みについてぜひお伺いしたいと思います。
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井上宏司#10
○井上政府参考人 国際規格にJAS規格を取り入れていくための方策ということでございますけれども、規格化の対象になります品目や技術によっても、それが国内外の市場におけるポジション、あるいは誰に何をアピールしたいのかといったこと等が異なってまいります。
 したがいまして、これからJAS規格を足がかりに国際規格を目指すものにつきましては、具体的な案件に即して、関連の事業者団体あるいは農林水産省の関係部局などから成ります官民の連携の体制を組みまして、国際化に向けたロードマップを各案件ごとにつくりまして、また、日本語だけではなく、外国語も含めた規格案の作成を行ったり、また、コーデックスは原則全会一致ということになっておりますし、ISOにつきましても三分の二等の多数決がとれないと規格にならないということがございますので、アジアなどの諸国との間の関係を構築し、支持をしてくれるような国をつくっていくといったようなことに戦略的に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
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斎藤洋明#11
○斎藤(洋)委員 ぜひ継続的に努力していただきたいと思います。
 特にこれは公的な国際規格に限らないんですが、国際会議あるいは継続的な会議体ということになりますと、長く顔を出している者が発言力があるというようなことがしばしばあります。例えば、日本の公的な規格あるいはJASについてならこの人に聞けば間違いないんだということを海外の国際機関から認知されるような人を、もちろん御本人の同意あってのことですが、十年や十五年ずっとその仕事をやるんだというようなスペシャリストを育成することも含めてぜひ考えていただきたいと思っています。
 また、国内のコミュニケーションもぜひ頑張っていただきたいと思っていまして、今、井上局長から話がありましたとおり、どの品目を売り込んでいきたいのか、あるいは国際規格を取得して海外市場を開拓していきたいのかということについて国内の民間事業者とのコミュニケーションを密にしていただいて、官民一体となってという言葉もいただきましたので、ぜひ官民一体となって進めていただきたいと思っております。
 その官民一体となってという話でお伺いしたいんですが、参議院で修正もいただいていますけれども、現行法八条で、事業者等からJAS規格の制定を求めることができるという規定がありますが、これに基づく申し出の実績はどうなっていますでしょうか。
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井上宏司#12
○井上政府参考人 今回の改正案の前の現行法におきましても、事業者等の方からJAS規格の制定の申し出を行うことは可能であるわけでございますけれども、直近の三十年間を見ますと、事業者からの申し出の実績はないということでございます。
 このため、今回の改正法案におきまして、これまでは最終的な案のようなものでないと事業者の方は出せない、それを農林水産大臣が関係の審議会に諮るのか諮らないのか、ある意味マル・バツをつける最終案のレベルのものしか出せない規定になっていたわけでございますけれども、民間の事業者の方からの提案をより積極的にいただけるようにするために、今回の改正案におきましては、JAS規格への提案ができる原案の水準を下げて、成案と言えるようなものでないレベルのものにつきましても申し出が可能になるような形の改正案を今お諮りしているところでございます。
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斎藤洋明#13
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 ハードルが高過ぎたということなんだと思いますが、ぜひ、先ほども申し上げましたとおり、官民連携して、コミュニケーションを密にして、口頭であっても、民間事業者がこういう規格をつくってくれれば我々は海外にアピールできる、あるいは国内市場で一般消費者に品質を信頼してもらえるという提案があるかと思いますので、ぜひ、改正後のこの申し出の実績が積み上げられるように頑張っていただきたいと思います。
 次に、このJAS規格の信頼性を担保するには、しっかり監視をしているということと、違反があれば厳正に対処しているんだという姿勢をお示しいただくことだと思っております。
 それを踏まえまして、平成二十一年度に、JAS法のうち、表示に関する規制の部分が消費者庁に移管されていると思いますので、二十一年度以降で結構です、JAS法に基づく立入検査、行政指導、それから刑事告発の実績をお尋ねします。
 あわせて、刑事告発の案件があれば、概要を教えていただきたいと思います。
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今城健晴#14
○今城政府参考人 お答えいたします。
 農林水産省においては、JASマークに係る疑義情報、疑義案件、こういうものを把握した場合には、これを解明するために、認定事業者等に対して立入検査を実施しております。
 立入検査の結果、近年では、例えば有機農産物の認定事業者が有機でない農産物に不正に有機JASマークを表示した事案ですとか、あるいは認定事業者でない事業者が加工食品に不正にJASマークを表示した事案ですとか、そういうところが確認されているところでございます。
 これらに対しまして、JAS法に違反する事案が確認された場合には、不正なJASマークの除去・抹消命令、あるいは認定事業者に対し適正にJASマークを付す体制の整備等を命ずる改善命令、また、過失によって一時的に違反をしてしまったというような場合には行政指導ということを行っているところでございます。
 また、このほか、悪質な事案については、JAS法に罰則も設けられておりまして、二十三年、二十四年で二件ほどですが、刑事告発というものを行って、罰金等の刑罰というものになっているという事案もございます。
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斎藤洋明#15
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 ぜひ厳正な取り締まりをお願いしたいと思っています。これは、一般消費者の信頼をかち得るためにも、厳正な法執行をしているというアピールをしていただくのは非常に大事だと思っております。
 例えば、私は前職で公正取引委員会におりましたが、所管している下請法の執行につきましては、書面調査の件数まで公表しておりました。立入検査の件数も、例えばJAS法に基づく立入検査をこれだけやっているんだということもアピールしていただくことが信頼の獲得につながると思いますので、ぜひ、この厳正執行の情報公開にも努めていただきたいと思っております。
 最後になりますが、JAS規格の認知度の向上、それから公的な国際規格に取り入れてもらうこと、それから規格の信頼性を向上させること、こういったことがこの法改正の趣旨を全うするために極めて重要だと思っています。政府の御決意をぜひお伺いしたいと思います。
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細田健一#16
○細田大臣政務官 ありがとうございます。
 今先生から御指摘がありましたとおり、JAS規格の一層の活用を図っていくに当たっては、JAS制度の信頼性が担保されていることが必要不可欠であるというふうに考えております。
 また、今局長から御説明を差し上げました不正事案については、厳正に対処するという方針で臨んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 今後とも、JAS制度の信頼性を確保するために、認証事業者に対する監督については、登録認証機関による監督の強化を図るとともに、登録認証機関に対する農林水産省及び農林水産消費安全技術センターによる監督については、その業務の実績に応じて調査頻度を弾力化しつつ、無通告調査の実施や命令、公表の措置等を厳正に運用することとしております。
 また、今回提案をさせていただいております法改正においては、法人によるJASマークの不正使用等に対する罰金について、現行の自然人と同額の百万円を最大一億円に引き上げる等の措置を導入することにしております。
 私どもとしては、このような措置を通じて、まさに先生が御指摘になったとおり、引き続き、JAS制度の信頼性をきちんと担保してまいりたいというふうに考えているところでございます。ぜひ、斎藤先生からこういう点についても御指導いただくよう、よろしくお願いをいたします。
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斎藤洋明#17
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。ぜひ、信頼性の担保をお願いします。
 私は、不当表示、景品表示法に基づく取り締まりもかつて職場でさせていただいておりました。日本の農産品の信頼性向上のために、ぜひ汗をかいて頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上、終わります。
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北村茂男#18
○北村委員長 次に、中川康洋君。
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中川康洋#19
○中川(康)委員 公明党の中川康洋でございます。
 きょうは、JAS法等の改正の審査ということで質問の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。
 法律の方は幾つか質問させていただきたいと思いますが、その前に、大臣に一点、日・EU・EPA交渉の件についてちょっと大臣の御所見を確認させていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 七月上旬の首脳会談での大枠合意を目指しております日・EU・EPAにつきましては、今月十三日より、EUのペトリチオーネ首席交渉官が来日をし、いわゆる大詰めの協議が水面下ではありますが続けられている、こういった状況であるというふうにも思っています。
 そういった中、一部報道では、政府は、その協議におきまして、特にバターや脱脂粉乳については、低関税輸入枠を設定するのとともに、その数量についてはおおむね生乳換算で三万トン程度とする、また、豚肉については、差額関税制度を維持しつつTPPと同水準の関税引き下げを行う方向で調整との報道がなされているところでございます。
 あくまで報道の範囲でございますが、私は、この日・EU・EPA交渉については、さきのTPP交渉と同じように、攻めるべきものは攻め、そして守るべきものは守るという姿勢が大変に重要であるというふうに考えるのとともに、おのおのの農畜産物の関税等につきましては、さきに合意したTPP参加国との関係から考えても、TPPを上回る水準での合意はやはり認めるべきではないというふうにも考えておる一人でございます。
 そこで大臣に伺いますが、農水省としては、この日・EU・EPAの交渉、特に農業分野におけるバターを初めとした乳製品や豚肉などの交渉について、現状どのような御認識をお持ちなのか、伺います。
 また、今後、乳製品や豚肉など農業分野における交渉について、まさしく農畜産分野を所管する大臣としてどのようにかかわっていこうとお考えなのか、この部分について御答弁を願います。
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山本有二#20
○山本(有)国務大臣 五月二十六日に行われました日・EU首脳会談におきまして、日・EU・EPAのできる限り早期の大枠合意が極めて重要であること、また、両首脳が今後必要な政治的指導力を発揮していくことというのが確認をされました。
 そして、委員御指摘のように、脱脂粉乳、バターの低関税枠や豚肉関税の取り扱いについて報道があったことも承知をしております。しかし、日・EU・EPAの具体的な交渉内容にかかわることにつきましては、今の段階ではコメントは差し控えさせていただきます。
 いずれにしましても、農林水産省としましては、引き続き、我が国の農林水産業をしっかり守っていくため、農林水産品につきまして、貿易、生産、流通実態等を一つ一つ勘案して、そのセンシティビティーに十分配慮しながらしっかりと交渉に取り組んでまいりたいという決意でございます。
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中川康洋#21
○中川(康)委員 ありがとうございます。
 大臣からは、センシティビティーに配慮しながらしていきたい、やはり慎重に、配慮するべきときには配慮しながら行っていきたい、こういった御答弁をいただいたかというふうにも思っております。
 私も、やはり今回の交渉、特に農林水産分野においては、農水省が、また大臣が、我が国の農業を守る、さらには国益を守るという視点から、また、加えて、生産者の思いに立ってどのようにコミットしていくのか、ここは非常に大事であるというふうにも思っておりますので、このタイミングで、いわゆる考え方の一つとして、攻めるべきものは攻める、また守るべきものはしっかりと守っていく。
 また、さきのTPP参加国との関係がありますので、そこを超えるような水準での交渉というのは、なかなか、後々に影響してくる可能性があるんじゃないか、こういった思いで質問をさせていただきましたので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、JAS法等の改正についての法案について、何点か御質問をさせていただきます。
 まず一点目に、戦略的輸出体制の整備について二点ほど伺います。
 今回のJAS法改正案は、昨年十一月に決定をいたしました農業競争力強化プログラムに示された十三の項目があったわけでございますけれども、その一つであります戦略的輸出体制の整備の取り組みの中で、特に、輸出拡大をさらに促進するための具体的な取り組みの一つとして示されたものであるというふうに理解をしております。
 そこで、まず伺いますが、今回のJAS法改正が、今後の農林水産品の輸出力の強化、さらには輸出の拡大に具体的にどのようにつながっていくというふうにお考えなのか、農水省の御見解を確認したいと思います。
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井上宏司#22
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 海外への輸出に当たりましては、食文化、商慣行が異なる国の事業者あるいは消費者の方に対して物を売っていくということになりますけれども、その際、日本の産品の品質や特色、事業者の技術などを訴求していく上で、規格・認証制度の活用というのが重要かつ有効というふうに考えております。
 今回のJAS法の改正におきましては、産品の品質だけではなくて、その生産の方法あるいは管理の方法なども規格の対象にすることができるようにするものでございまして、その具体的な規格についてはこれから検討するわけでございますけれども、例えばということで申し上げさせていただければ、我が国伝統の製法で製造された抹茶のJAS規格、その製造の方法について規格化をすることによりまして、抹茶の人気の高い海外市場に類似品と差別化をしながら売り込んでいくといったこと、あるいは、青果物等の鮮度管理方式のJAS規格を定めて活用することによりまして、日本産の青果物等の鮮度の高さを根拠を持ってアピールすることができるといったことが可能になるものと考えてございます。
 このように、JAS規格の活用の幅が格段に広がることによりまして、輸出に取り組む際に、これまでよりも多岐にわたる産品や事業者の取り組みの内容について客観的で説得力ある説明、証明が容易になり、これが輸出の拡大につながるものというふうに考えております。
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中川康洋#23
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 具体的にはこれからということで、今例えばのお話をいただいたわけですけれども、今後、具体的に検討していく中で、やはり生産者でありますとか関係するなりわいの方々が具体的にイメージができるような、そしてみずから手を挙げていただけるような、そういった方向性をおつくりいただきたいと思いますので、その点を御要望させていただきたいと思っております。
 もう一点、具体的な動きの中で、本年四月に創設された日本食品海外プロモーションセンター、通称JFOODO、この役割について確認をしたいと思います。
 このJFOODOにつきましては、同じく農業競争力強化プログラムで示された戦略的輸出体制の整備の中で、JAS法の改正と同じく、輸出拡大をさらに促進するため、この具体的な取り組みとして位置づけられているというふうにも思っております。
 そして、いわゆる日本版SOPEXAの位置づけであるJFOODO、これが今後機能していくわけでありますが、このJFOODOが今後我が国の輸出拡大に具体的にどのような役割を担うと期待できるのか、この点を確認したいと思いますし、また、それにはやはり人的整備も含めた体制の強化、さらには専門性のそういった部分を活用、こういった部分も大事かと思っていますけれども、人的整備も含めた体制についてどのように考えているのか、この部分もあわせて御答弁を願いたいと思います。
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井上宏司#24
○井上政府参考人 ただいま御質問いただきました日本食品海外プロモーションセンター、通称JFOODOでございますけれども、四月の一日に日本貿易振興機構に設置をされまして、日本の農林水産物、食品の輸出の拡大に向けて、具体的には、海外市場の詳細なニーズの把握と、現地の卸、小売、外食事業者等の情報の徹底調査を行いながら、どの国に何をどのように売り込むのかといった日本産品のプロモーション、ブランディング戦略を立案し、実行してまいります。また、事業者の方の海外での販売活動に対する継続的な支援も行ってまいります。
 こうした取り組みを進めるためには、御指摘のように、海外での事業、貿易、あるいは食品関連事業等に精通をした専門家の方が重要であります。
 このJFOODOにつきましては、小林栄三センター長のもと、事務局長一名、事務局次長二名を選任し、東京の本部と国内の地域の拠点に人員を順次配置してきておりまして、これまでに東京の本部に十五人、地方に十一人の二十六人を配置しているところでございますけれども、この二十六人のうち十八人は外部からの登用でございます。ちなみに、センター長、事務局長も民間からの登用ということで、外部の人材を大幅に登用して体制整備を進めております。
 JFOODOにおきましては、このように体制の整備がある程度進んできたということで、現在、プロモーション等の戦略の検討を進めているところでございまして、今後、海外にもこのJFOODOの人員を配置しながら、具体的な活動を行っていく予定でございます。
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中川康洋#25
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 私は、今回、具体的な取り組みとして、このJFOODO、ここにひとつ期待をしているわけでございますけれども、やはりそこにどういった人材を入れるのか、活用していくのかということで、二十六人中十八人を外部から登用していただいたという部分においては、やはり専門性を持った方を登用する、この部分においての方向性は非常に大事であるというふうにも思っています。
 そして、これから戦略をどうつくり上げていくかということでございますけれども、やはりそれぞれの国に対応した戦略が必要なんじゃないかなと思っています。アジアに対応した、欧州に対応した、これはやはり対応の仕方が違うと思いますので、その国に合った戦略をどうおつくりいただくか、これが今後非常に大事になってくると思いますので、その点も申し上げながら、このJFOODOのこれからの取り組みに御期待を申し上げたいというふうにも思っております。
 次に、JAS規格の対象拡大の意義について、既に少し触れていただきましたが、ここについて確認をさせていただきたいと思います。
 今回のJAS法改正は、JAS規格の対象を、これまでのいわゆる産品の品質の規格から、製法に関する規格、さらには事業者の管理方式に関する規格、また測定方法や分析方法に関する規格にまで拡大をするものであります。
 今回、現行のJAS制度の認定事業所とか例えば格付率が減少してきている中で、このようにJAS規格の対象を製法や管理方式、さらには測定方法や分析方法にまで拡大をしていく意義、さらには、目指すべき方向性、国内に向けた方向性と海外に向けた方向性があろうかと思いますが、この点を改めて確認させていただきたいと思います。
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井上宏司#26
○井上政府参考人 JAS規格についてでございますけれども、もともとは農林水産品の品質を確保するということで成果を上げてきたわけでございますけれども、農林水産物資、食品の品質自身は総じて改善がされてきたことに伴いまして、一定水準以上の品質であること、それ自身では必ずしも取引上アピールにつながらないといったことになってまいりましたし、また、ニーズの多様化に伴いまして、その物に含まれている成分や原材料だけではなくて、それ以外の要素も重視をされる場合が増加をしてきているということでございます。
 そうした状況の中で、アピールにつながるような規格を定めていけるように、今回の改正におきましては、これまでいわゆる物の規格、産品の成分等の品質についてのみ定めることができたJAS規格につきまして、産品の成分や性状等だけではあらわせないような特色、事業者の取り組みといったものが反映されるような規格をつくれるようにしてまいりたいと考えているわけでございます。
 先ほども御答弁申し上げましたけれども、具体的には、産品の生産の方法、保管、管理の方法などの取り扱いの方法、あるいは産品の強みを客観的に裏づけるための試験、分析、測定などの試験の方法についてのJAS規格も定められるようにいたしまして、我が国の強みのアピールにつながるような多様な規格をこれから戦略的に策定してまいりたいというふうに考えてございます。
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中川康洋#27
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 最後に、時間が迫ってまいりましたので、一点だけ確認したいと思います。
 今回の改正案では、いわゆるJAS規格を国際規格化、ここに向けた方向性でお示しをいただいております。しかし、私、ちょっといろいろな資料を見たんですが、今回のJAS規格を国際規格とすることへの具体的な道筋、これが少し見えないような状況があるのも正直なところであります。
 そこで、最後にお伺いしますが、このJAS規格を国際規格にするその具体的なスケジュールとかプロセス、これがもう少し見えるようなそういった御答弁を賜りたいと思いますので、その点、最後によろしくお願いいたします。
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井上宏司#28
○井上政府参考人 JASの国際規格化に向けた戦略でございますけれども、これにつきましては、規格化の対象になる品目として何を選び、技術としてどういうものを選ぶかというのがまずありまして、それぞれの品目、技術ごとに、海外におけるそのポジションも違いますし、またどういうアピールの仕方を誰に対してするのが有効かというのが異なってまいります。
 したがいまして、今後、個別案件ごとに官民連携の体制を組みまして、国際化に向けた目標、ロードマップをつくり、そしてそれを踏まえて規格の原案をつくるとともに、国際規格にするために必要な、ほかの国の支持が得られるような関係の構築というのを進めてまいりたいと思いますが、具体的には、この法案を成立いただいた暁には、JAS規格を足がかりにしました日本発の国際規格の策定に向けまして、直ちに個別の具体的案件の抽出、選定に着手をしてまいりたいと考えております。
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中川康洋#29
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 今回の法改正が有機的に機能していくことを願いながら、質問を終わらせていただきます。
 大変にありがとうございました。
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