厚生労働委員会

2017-03-23 参議院 全178発言

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会議録情報#0
平成二十九年三月二十三日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     小池  晃君     倉林 明子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽生田 俊君
    理 事
                島村  大君
                そのだ修光君
                高階恵美子君
                足立 信也君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                石橋 通宏君
                川合 孝典君
                川田 龍平君
                牧山ひろえ君
                熊野 正士君
                谷合 正明君
                倉林 明子君
                片山 大介君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       厚生労働副大臣  古屋 範子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       堀内 詔子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣府子ども・
       子育て本部審議
       官        中島  誠君
       文部科学大臣官
       房審議官     神山  修君
       文部科学大臣官
       房審議官     瀧本  寛君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮川  晃君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       厚生労働省職業
       安定局長     生田 正之君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  鈴木英二郎君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮野 甚一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       吉田  学君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    堀江  裕君
       中小企業庁事業
       環境部長     吉野 恭司君
       国土交通大臣官
       房審議官     早川  治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
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羽生田俊#1
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として倉林明子君が選任されました。
    ─────────────
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羽生田俊#2
○委員長(羽生田俊君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 雇用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十八日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#3
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#4
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#5
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 雇用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長生田正之君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#6
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#7
○委員長(羽生田俊君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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太田房江#8
○太田房江君 自由民主党の太田房江でございます。
 代表質問に引き続きまして、雇用保険法等の一部を改正する法律案について質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。代表質問と重なる部分も少々ございますけれども、確認の意味で再度お伺いすること、お許しいただきたいと存じます。
 まず初めに、失業等給付に係る保険料率の引下げの効果についてお伺いをいたしたいと思います。
 アベノミクスの成果による失業率の低下や雇用増によりまして、雇用保険の財政状況等は大変良好でありまして、平成二十七年度決算における積立金は約六兆四千億円ということでございます。この成果を還元するということで、昨年も雇用保険法の改正によりまして保険料率を〇・八%へと引き下げましたけれども、今回の改正では暫定的に更に〇・六%へと引き下げます。これによって、働く人々の手取り収入が増加をするということになるわけです。失業率が下がって、雇用が増え、手取り収入が増えるということは、これはアベノミクスの目指すいわゆる経済の好循環であり、雇用保険料はそういう意味で今回もこれに大きく貢献することになると思います。
 そして、雇用保険料は労使折半ということでありますから、企業側も保険料負担が軽減されることになる。この軽減される分、約三千五百億円というふうに伺っておりますけれども、この分が設備投資や賃上げに活用されるということになれば、今後更に経済の好循環が加速化されることになりますけれども、この効果への期待について、塩崎厚生労働大臣の見解をお伺いいたします。あっ、済みません、副大臣にお願いいたします。
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橋本岳#9
○副大臣(橋本岳君) お認めいただきましてありがとうございます。
 さて、近年の雇用情勢の改善によりまして、雇用保険の被保険者数が増加するとともに、受給者数も減少傾向にあるため、雇用保険財政は安定的に推移をしております。これを踏まえまして、今回の法改正におきまして、費用負担者である労使の負担軽減をするという観点から、平成二十九年度から三十一年度までの三年間に限定をして保険料を引き下げることといたしました。今委員からお話がございましたように、総額でいうと三千五百億円、まあ労使折半ですから、労使それぞれが約千七百五十億円の負担軽減が図られるということになるわけでございます。
 これについては、今例えば春闘が行われておりますけれども、ベアが実現をするようなという報道も出ておりますし、また、全体として四年連続の賃上げの流れが続いております。こうした中でございますので、今回の保険料の引下げが消費の底上げや企業の経営力強化といった更なる経済の好循環実現につながることを強く期待をしているところでございます。
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太田房江#10
○太田房江君 安倍政権は経団連への働きかけを含めて大変頑張っておりますが、今回のこの保険料率の引下げがこれと相まって更に景気の上昇にいい影響を与えることを私も期待しております。
 続きまして、失業等給付の拡充に関連してお伺いをしたいと思います。
 今回の改正では、雇用機会が不足をしている地域に居住する方に対し基本手当の給付日数を六十日延長する暫定措置が五年間実施をされます。これは、景気回復の波を全国津々浦々に広げ、地方創生を後押しするという意味でも重要な取組だと考えます。一方で、代表質問でもこのことは申し上げましたけれども、地域や業種によっては人手不足が大変に深刻であります。
 資料をお配りしておりますもののうち一を御覧ください。これは職業別の有効求人倍率を全国と四つの都府県について見たものでございます。見ていただいて分かりますように、全職業一・四三ということで、全都道府県で一を超えているということの証左でございますけれども、右に介護関係、保育士、貨物自動車運転手というように見てまいりますと、三・五、二・七六、二・二四というふうに大変人手不足感も強くなっているという数字になっていると思います。
 当然、大都会ほどその数値は高くなっているわけですけれども、ここに岡山県を掲げましたのは、副大臣のお地元ということはもちろんのことですけれども、ちょうど県民所得が中位ぐらいなんですね、岡山県というのは。それで代表的な地域になるかなと思って挙げたんですけれども、ただ、岡山県は自動車メーカー立派なのがございますので、全職業では一・七八ということでちょっと全国平均より上、介護が三・一七、保育士一・九六と。特に、製造業が盛んだからでしょうか、貨物自動車運転手のところが三・六八と結構高い数値になっております。
 こういうことで、業種によっては人手不足状態にあると思われる数字がこのように並んでいるわけでありまして、こういうことを背景にして、今、人手不足感の強い業種でいろいろな動きが出ていることは皆様御承知のとおりだと思います。
 特に物流業界、最近も報道で大きく取り上げられましたけれども、大手宅配業者が春季労使交渉の中で賃上げとともに働き方改革を協議したということが伝えられております。
 例えば、私どもも宅配便よく受け取るわけですけれども、二時間ごとに時間指定ができるわけですね。しかし、その中で正午から午後二時を廃止して運転手さんが昼食休憩を取りやすくしよう、こういうことも妥結の内容に入っているというふうにお伺いをいたしましたし、また、再配達受付、私なんかも本当に申し訳ないなと思うぐらい何回も再配達をお願いせざるを得ない状況ですけれども、この再配達受付の締切りを午後七時まで繰り上げる、余り遅くになったらもう再配達はお断りをするというようなことでこの再配達に掛かるコストを低減していこうという動きもございます。
 また、勤務間インターバル、これはほかの業種でも当然必要になってくる措置でありますけれども、この大手宅配業者の場合には、退社と出社を最短十時間空けるというような形で勤務間インターバルを設けるという制度を十月に導入するということで妥結をしたというふうに新聞紙上では伝えられているところです。
 ただ、こういう対応ができますのは業界のトップ企業だと私は思うわけです。中小零細企業がこういうことができるかといえば、荷主さんの思い、荷主さんに気を遣ってなかなかできることではない。こういうことで、中小零細企業は頑張れるだけ頑張るしかないというのが今のところの実態ではないでしょうか。
 資料二を少し持ってまいりました。これは、トラックドライバーの労働条件ということで国土交通省からいただいたものなんですけれども、これを見ますと、トラックドライバーは、全産業と比較して、低賃金、長時間労働が甚だしく、人手不足の解消に向けては労働条件の改善が不可欠になっているわけですけれども、先ほども申し上げたように、荷主との関係でなかなか改善できないという状況がここのところ続いているというふうに思われます。
 そこで、お伺いをいたしたいと思いますけれども、今年三月末に取りまとめ予定の働き方改革、今、最終の大詰めの取りまとめを行っていらっしゃる時期で、まだ外に公表されておりませんのでその点は大変恐縮でございますけれども、この中でも足下の人手不足対策をどうするのかということが検討されているように伺っております。どのような内容になりそうでしょうか、その点、問題のない範囲でお伺いしたいと思います。
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生田正之#11
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。
 まず、人材不足分野でございます介護等の福祉分野、あるいは建設分野、警備分野、それから運輸分野におきます人材確保のために、まずハローワークでは、担当者制などによりまして、個々の求職者の実情に応じたきめ細かな職業相談、職業紹介を行っております。また、事業所訪問等によりまして、求人条件の見直しなどの求人充足のための支援、あるいは、企業説明会あるいは事業所見学会、就職面接会を同時に行うツアー型面接会などのマッチング支援に取り組んでいるところでございます。さらに、平成二十九年度からは、IT分野等も含めまして人材確保のニーズが高い地域のハローワークに人材確保の総合専門窓口を創設いたしまして、業界団体と連携してマッチング支援を強化するということをいたしております。
 また、こういう人材確保に当たりましては、職員の方の処遇改善やあるいはその職場環境の改善を図るということで、採用機会の増大や職員の方の離職率の低下を図るということが重要でございます。そのために、まず全国のハローワークの求人窓口で、また訪問もいたしまして、事業主に対しまして魅力ある職場づくりに向けた啓発を行っております。
 また、支援策といたしまして職場定着支援助成金というのがございます。これは、労働条件の改善やあるいはその処遇の見直しなどによって従業員の定着につながるような取組を行う事業主に対して応援するものでございますけれども、こういった中身につきましても拡充を図るということといたしております。
 こういった取組をも含めまして、様々な取組を通じまして引き続き人材不足分野におきます人材確保対策を推進してまいりたいと考えてございます。
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太田房江#12
○太田房江君 ハローワークを中心にいろいろやっていただいていることはよく分かりました。
 ただ、働き方改革の中でも労働時間の上限規制というものが議論になっております。一方で、今申し上げたように、業種、業態によっては、あるいは地域によっては大変な人手不足が起こっている中で、長時間働きたくはないけれども働かざるを得ないというようなところもたくさん出てきているわけでございます。
 今日の朝も、医師の長時間労働、これは問題なんだけれども、やはり人の命を守らなくてはならないという職場において、どのような労働時間規制であり得るべきなのかというような議論も厚生労働部会等で行われました。業種によっては本当にこの労働時間の規制というのが、少なくとも足下のところでは生産性が上がるところまでは大変難しい状況が恐らく続いていくだろうと思っております。
 この言葉は少し古いかもしれませんけれども、多くの産業は、例えば資本集約型であるとか知識集約型であるとか労働集約型であるとか、業種、業態によってどうしても人手を使わないと済まないいわゆる労働集約型という業態が存在をするわけです。今申し上げましたトラック運送業ですとか外食産業はこれに当たると思うんですけれども、こういう特徴がある中で、また、これから生産性を上げてこれからの働き方改革やっていかなくてはならないんですけれども、大企業はスピード感を持って生産を上げられるけれども、中小企業の方はなかなか、コストが掛かることも多くあって、その向上策がスピード感を持って講じられないということになりますと、大企業と中小企業との間に生産性向上格差が生じてくる。
 こういう中で、全産業に一律の超過勤務規制、これを掛けていくという方向で今議論が進んでいるわけですけれども、多少無理があるのではないだろうかと、少し足下の人手不足対策に対して細かい配慮をしながら全体の方向をしっかり決めていくということであってほしいと、このように考えておりますけれども、厚労省、いかがお考えでございましょうか。
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山越敬一#13
○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 時間外労働の上限規制についてでございますけれども、今御質問にございましたように、働き方改革の実現会議で議論がされておりまして、この上限規制の内容につきまして労使の合意がなされているところでございます。
 労働時間の見直しを進めていくためには、中小企業を含めまして生産性の向上を図ることも重要であるというふうに思っておりますし、業務によりましては、例えば自動車の運転業務のように、荷主の都合によりまして手待ち時間が発生するといった業務の特性や取引慣行上の課題もあるというふうに考えておりまして、こうした取引条件の改善など、業種ごとの取組の推進を図ることも課題であるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、三月末には時間外労働の上限規制を含みます働き方改革についての実行計画が取りまとめられることとされておりますので、これに沿いまして法案の作成や必要な対策に努めてまいる考え方でございます。
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太田房江#14
○太田房江君 先ほど来、最も人手不足に悩んでいる業界としてトラック運送業を具体例に挙げさせていただきながら議論をさせていただいております。今日は国土交通省にも来ていただいておりますので、今回の働き方改革の中で、このトラック運送業についてどのような取扱いをなされているのか。もちろん、これまでもパイロット事業等いろいろな取組をしてこられていると聞いておりますけれども、私はやはり、荷主さんが一方にいて、そして中小零細企業が大変多いこの運送業界においては、労働時間を短縮しながら生産性を上げていこう、そしてトラックドライバーさんにももっと人手として、労働力として来ていただこうというような環境をつくるためには、業界が一定のルールを作って、行動計画というような言葉も働き方改革の中には出てきておりますけれども、そういった業界のルールを作って、これをみんなが守りながら、今申し上げたような生産性向上や労働時間の短縮などの対策を歩調を合わせながら、業界全体が歩調を取って進めていく必要があるというふうに考えておりますけれども、今この方針について具体的に御検討いただいておりますでしょうか。
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早川治#15
○政府参考人(早川治君) お答えいたします。
 トラック運送業につきましては、先ほど委員御指摘がございましたとおり、ほかの産業に比べて長時間労働、低賃金の傾向が見られ、ドライバー不足というのが深刻な課題となっております。物流を通じて我が国の国民生活と経済活動を支えておりますトラック運送業の担い手を確保するため、国土交通省としては、トラック運送業における取引環境及び労働条件の改善を図ることが重要と考えております。
 そこで、厚生労働省と共同で設置をいたしましたトラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会の枠組みの中で、平成二十八年からは、トラック運送事業者と荷主が連携をして、待機時間の削減や荷役の効率化など、長時間労働の改善に取り組むパイロット事業を全国で実施をしているところでございます。
 取引環境の改善に向けましては、官邸に設置されました下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省等連絡会議の枠組みを通じ、独占禁止法、下請法等との関係において問題となり得る行為類型や望ましい取引の在り方を示したリーフレットを作成し、荷主を含めた関係者に対してセミナー等で周知するといった取組も行っております。
 また、トラック業界における取引環境の改善に向けたルール作りということも重要でございますことから、昨年十一月、国土交通省からトラック運送業界団体に対しまして、適正取引推進に向けた自主行動計画の策定を要請したところでございまして、これを受けて、荷待ち時間など運送以外で生じたコストの負担に関するルールの明確化、下請多層構造を改善し、原則二次下請までに制限することといった取組内容を盛り込んだ自主行動計画が三月九日に策定されたところでございます。
 国土交通省といたしましては、こういった取組進めておりますけれども、今まさに働き方改革の議論が進められておりますが、そういう中で、その前提としてといいますか、また業界団体からもそういう荷主との関係を含めた環境整備といったような御要請もございます。
 国土交通省といたしましては、今後とも、業界団体及び関係省庁と連携しつつ、トラック運送業の担い手確保に向け、取引環境、労働条件の改善に取り組んでまいることといたしております。
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太田房江#16
○太田房江君 ありがとうございます。
 私は全国比例でございますので、いろいろなところに参ります。どこに行きましても本当に人手不足で困っている業界の方々の叫び声を聞かされるわけですけれども、例えばガソリンスタンド、中小飲食店といったサービス業、これはもちろん人手不足なんですけれども、日本の基幹産業であります自動車産業なんかにおいても、部品メーカーに参りますと、本当に人が来ないということをおっしゃられるわけです。もちろん、自動車整備といったようなところは、こういった関連産業も人手不足であることは間違いありません。
 こういうことが続いていきますと、私は、我が国の産業の競争力やエネルギーのサプライチェーン、供給の基盤というものにも私は影響が出てこないとも限らないと、こういう懸念すら持っておりますので、どうかこの人手不足対策も、生産性向上というようなことでもちろんいろいろな対策は打っていくわけですけれども、当面の足下のところがしっかりと歩んでいけるようなそういうきめ細かい対策を是非お願い申し上げたいと思います。
 次に、今申し上げましたように、中小企業の生産性の向上ということが大変大事になっているわけでございますが、この中小企業の生産性向上と賃上げということについて伺います。
 皆さん御承知のように、我が国におきましては、事業所数の九九・七%、それから従業員数では七〇%、これが中小企業によって占められております。アベノミクスが目指しております成長と分配の好循環、これを持続させるためには、この中小企業の労働生産性を一層向上させ、賃上げできる体力というものを付けていくことが重要だと考えます。
 資料の三と四を少し見ていただこうと思いますけれども、まず、資料の三の方は、これは名目労働生産性の各国比較でございます。二〇〇五年を一〇〇としたときに、日本は御覧のようにずっと低迷を続けておりますけれども、他の欧米諸国はIT化等大変な努力をされているんだと思います。名目労働生産性はこのように日本との格差がどんどん広がっているという状況が見て取れます。
 それから、もう一つの方は、これは中小企業と大企業との生産性格差について中小企業庁からいただいた資料でございますけれども、上の方の青い線と赤い線が大企業の製造業と非製造業です。一度リーマン・ショックのときに大きく下がってはおりますけれども、その後、大企業の方は回復をして、特にこの製造業、非製造業とも最近は生産性のアップの状況が見られる。一方で、中小企業の方を見ていただきますと、ずっと低迷をしており、どちらかといえば下降ぎみであるということが見て取れます。当然のことながら、この流れの中で中小企業と大企業の生産性格差は拡大をしているということになります。
 この中小企業の部分の生産性の向上とそれに伴う賃上げできる体力ということについてでありますけれども、今回、この雇用保険法の改正案では、労働関係助成金制度について生産性の向上を図る企業に対して助成の割増し等を行うということが盛り込まれました。ただ、中小企業については、今申し上げたように、大変生産性向上には時間も掛かりコストも掛かるということですから、生産性の伸びが大きくない場合でも、金融機関の事業性評価を活用して判断しようということになっております。ただ、これもまた地方に行くとよく聞かれることですけれども、中小企業になかなかお金を貸していただける金融機関はないんだと、金融機関は中小企業の融資に対して厳しい対応を取ることが多いという不満、まだ強くございます。
 したがって、金融機関の事業性評価というものと連携して今回の労働関係助成金制度、運用されることになると思いますけれども、この金融機関が本当に財務データや担保、保証に必要以上に依存することなく事業内容や成長可能性から適正に判断していただけるのか、その適正な判断の下に今回のこの助成金割増し制度が活用されることになるのか、この点が多少懸念があるなというふうに思います。
 そこで、是非この助成金使って中小企業の生産性アップしてもらいたいという見地から伺いますけれども、労働関係助成金が中小企業の生産性向上をしっかり後押しできるように工夫をしていただきたい、特に金融機関との連携うまくやっていただきたいと、このように考えておりますが、対応についてお伺いをいたします。
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坂根工博#17
○政府参考人(坂根工博君) お答えいたします。
 急速な少子高齢化の進展によって労働力人口の大幅な減少が見込まれております。そうした中では、中小企業で働く方々を含めて労働者の能力を安定させ生産性を高めていくことは雇用の安定にもつながることから、生産性の向上を図る企業に対しまして労働関係助成金の割増しを行うことによってこうした企業を積極的に支援することとしております。
 この生産性の判定に当たりましては、地域の企業の経営状況を的確に判断し育成していく使命を金融機関が持っておりますから、その金融機関の知見を活用することが有効であるというふうに今考えております。金融機関が各企業について行う事業性評価の結果を参考として、助成金の割増しも考えていきたいと考えております。
 この取組を進めるに当たりましては、助成金の支給事務を行います都道府県労働局と各金融機関との間で密接な連携を図ることによって、企業の生産性が伸びる可能性を適切に判断していきたいと考えております。
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太田房江#18
○太田房江君 今日は中小企業庁にも来ていただきました。先ほども、生産性における大企業と中小企業の格差が拡大しているという実情、資料で見ていただきましたけれども、今回の改正で生産性要件がより明確になったということを踏まえて考えますと、私は、中小企業庁あるいは経済産業省で行われる生産性向上施策、これともしっかりタイアップして今回のこの助成金の制度をより多く使われるような工夫をしていくべきではないかというふうに考えております。
 特に労働生産性が低いと言われているサービス業、これはGDPの七五%を占めております。ですから、中小企業の生産性向上という場合には、この七五%を占めるサービス産業の生産性向上が不可欠になってくるわけですけれども、中小企業庁においては、このサービス産業を始めとした中小企業、零細企業の生産性向上についてどのような対策を取っておられるのか、今後の対応を含めましてお伺いいたします。
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吉野恭司#19
○政府参考人(吉野恭司君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、サービス業でございますけれども、中小企業における雇用につきましても、七割を占める重要な産業ということでございますけれども、その一方で労働生産性は製造業などに比べても低い、サービス業の生産性の向上は喫緊の課題というふうに認識をしております。
 こうしたサービス業を含めた中小企業の生産性向上を支援する目的で、昨年七月に中小企業等経営強化法が施行されております。この法律では、生産性向上のために取っていただきたい方策を事業分野別の指針として公表をしております。これを基に事業者の皆様が計画を策定することになっておりますけれども、この事業分野別指針、十四分野で策定されておりますけれども、このうち厚労省の関係では、医療、介護など六つの分野で策定、公表をしていただいているところでございます。
 施行後八か月の実績としましては、既に一万六千百四十六件を認定をしているということでございます。この計画を認定した企業に対する支援としましては、固定資産税の軽減措置、それから金融支援などを講じているところでございます。
 さらに、平成二十九年度の税制改正法案では、生産性向上が課題になっております小売・サービス業にもより使いやすいものとするために、機械装置に加えまして、器具、備品、建物附属設備などを対象として加えることにしておりまして、より幅広く生産性向上を後押しできるものと期待をしております。
 具体的にも、既に生産性向上が期待される計画も出てきております。厚労関係で一例を挙げますと、高齢者を対象とした宅配事業、それから障害をお持ちの方々の就労支援を行っていらっしゃる会社のケースなんですが、既存事業で得たネットワークを生かして新たに訪問介護、通所型の介護事業に進出をされるとか、それから、職員の方々に対しましては、タブレット端末というものを導入をして手書きによる事務負担を軽減させる等、業務の効率化を図ることで生産性の向上に向けて取り組まれていると、こういう例も出てきているところでございます。
 さらに、生産性の向上の観点からは人材育成も重要でございます。この法律では、業種ごとに生産性向上に知見がある組織を、少々長いんですが、事業分野別経営力向上推進機関として認定をしまして、この組織が人材育成を行う場合に労働保険特会、具体的には厚労省の、こちらのキャリア形成助成金により支援が行われることとなっております。これまで日本自動車整備振興会連合会など七つの組織を認定しておりまして、現在人材育成の取組も促しているところでございます。
 サービス業の生産性向上に関する以上のような取組に関しましては、厚労省を始め関係省庁との連携が鍵になると認識をしております。今後も、中小企業等経営強化法を軸に関係省庁一体となりまして中小企業の生産性向上に向けた取組を全力で後押ししてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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太田房江#20
○太田房江君 ありがとうございます。
 厚労省で用意をされた労働関係助成金がうまく活用されるためにも、この中小企業庁あるいは経済産業省と厚生労働省との連携は私は不可欠だと思っておりますし、また、中小企業庁に注文を付けたいのは、厚生労働省の所管であります、これからの発展産業だと言われている様々な業種、例えば介護にしましても、子育て支援にしましても、あるいは医療関連産業にしましても、さらには生活衛生同業組合に関連した様々なサービス業などにいたしましても、これは経済産業省の所管ではないものですから、少し、何というんでしょうか、現場の感覚をしっかりつかんだ上での生産性向上対策になっているかという点、私は、是非関心を持ってといいますか、注意を払っていただいて、より現場に即した、実態に即した生産性向上対策を講じていただきたいと、このように考えているところです。よろしくお願いを申し上げます。
 ところで、今、連携ということを申し上げました。私は、中央でも厚労省と中小企業庁が連携をして、一体となって生産性向上と同時に経営改革を進めていく必要があるというふうに考えますけれども、厚労省の方はこの点についてどのようにお考えいただいているでしょうか。
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坂根工博#21
○政府参考人(坂根工博君) まさに委員御指摘のとおりでございまして、厚生労働省といたしましては、中小企業の生産性向上の後押しのために、中小企業庁を始めとする関係省庁との連携を積極的に図っております。今後一層、地方においても、都道府県労働局とそれから関係省庁との、出先機関との連携を図っていくことが重要だと考えております。
 具体的な連携の取組を申し上げますと、地域の実情に応じた働き方改革を進めていくため、現在、労働局が呼びかけを行いまして、都道府県や各地域の労使団体などによって構成されます地方版政労使会議を開催しているところでありますけれども、この会議に地方の経済産業局にも御参画いただくなど、地域における労働行政と経済産業行政との連携を推進をしております。
 また、特に助成金の周知については積極的に連携をしているところでありまして、例えば去年キャリアアップ助成金を拡充しました際に、中小企業庁と連携いたしまして、全国に一千か所以上の相談窓口を設置しまして、事業主に対する周知を行いました。また、毎年度、中小企業が、中小企業向けの政策ガイドブックを作成しておりますが、そのガイドブックに労働関係助成金についての項目を設けていただいて、その具体的な内容を中小企業の方々に紹介をしているところでございます。
 今後とも、中小企業の生産性向上を支援するため、中央だけじゃなくて地方においても関係省庁との連携を進めていきたいと考えております。
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太田房江#22
○太田房江君 ありがとうございます。
 私、地方行政に関わったときに思いましたのは、余り正直に申し上げるのもなんでございますけれども、中央よりも地方の方が各支分部局の連携が大変スムーズにいっているように感じました。中央はどうしても各省庁の縦割りというのが大変強くございますけれども、地方は意外と自治体を含めて横の連携が比較的うまく連携いっているように私は感じましたから、是非、中央がそれにまた先導役を務めていただければ一層連携が増していくのではないかと、このように期待をいたしております。
 次に、仕事と育児や介護との両立支援についてお伺いをいたしたいと思います。
 代表質問でも申し上げたんですけれども、多様な経験を持つ人々が活躍する企業はユニークな製品やサービスを生み出す力が高いということで、我が国の産業の強みというのはこういうところにも一つの源泉があるというふうに考えております。言わば消費者の視点に立って、あるいは当事者の視点に立って、産業あるいは製品、考えていくという視点ですね。
 子育てや介護の経験というものも実はこういう消費者の視点に立った製品を生み出していく大きな力になると私は思うわけで、そういう意味からも、子育てや介護をしている方々が一度引っ込まれても、またもう一度職場に戻ってきて、その経験を生かした製品の開発やあるいは消費者のためのサービスづくりということをやっていただければと、こういうふうに思うわけです。これがまさに今回、仕事と育児、介護との両立支援をより円滑に行うために、雇用保険法上、改正された中に埋め込まれた考え方ではないかと私は考えております。
 余りたくさん事例は時間の関係で挙げられませんけれども、例えば、イクメンのイクメンによるイクメンのためのベビーキャリア、これはだっこひもだそうですけれども、ジーンズメーカーとそれからベビーグッズメーカーが協業して、イクメンが格好よくだっこできるデニム素材のだっこひもというのを作られたそうでございますし、また、これは働くお母さんが考え付いた母親向けに託児付きランチサービスを提供するということ、これはすごくいいお値段なんですね、六千円台のランチということなんですけれども、高級レストランと提携をして、子供を預けて食事ができるサービス、これを提供しておられるそうです。たまには悩みを打ち明け合いながら、ちょっとおいしいものをお父さんいない間に六千円で食べちゃおうと、こういうサービスも大変はやっているようですね。陰で五百円ランチを食べているお父さんにはなかなか言えないことかもしれませんけれども。
 こういうことで、介護や子育ての経験というのは離職した後復職して大いに生かせるということで、私は今のような事例も紹介をさせていただきました。
 今回の雇用保険法の改正案でも、保育所の入所時期との関係で、原則一歳まである育児休業を六か月延長しても保育所に入れない等の場合、更に六か月、つまり二歳まで延長できることになったと、こういうことで、働くお母さんには私はこの部分は朗報だというふうに思います。また、この延長に合わせて育児休業給付の支給期間も延長できるということになりました。これによってキャリアを継続したいと考えておられる方々の不本意な離職が防止できるということになります。
 ちょっと意外と時間のたつのが早いので、一問だけ飛ばさせていただきますけれども、この六か月の再延長に関しまして、職場の雰囲気が再延長しにくいという雰囲気でありますとその効果が半減をしてしまいます。
 今回の改正では、育児休業の取得を断念することにならないように、事業主が対象者に育児休業の周知、勧奨をするための規定を整備されました。育児目的休暇制度というのも新設をされたところでございます。私はこうした規定大変すばらしいと思っておりまして、説明にもその他の改正というところに入っているんですけれども、実はこの部分の運用のやり方によっては職場の雰囲気を大きく変えることができるんではないだろうかと、こういうふうに考えます。
 今後、こうした規定を活用して是非職場の雰囲気を変えることに尽力をしていただきたいと思いますけれども、この規定の運用の方向についてお伺いをいたします。
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吉田学#23
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今御指摘いただきましたように、育児休業制度、法律にございますけれども、私ども、二十七年に調査機関において調査をさせていただいたところ、育児休業を取得しなかったという方の理由を拝見しておりまして、その中には、職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったという形でお答えいただいている方が男性の正社員で二六・六%、女性の正社員で三〇・八%というデータがございます。
 このようなデータ辺りも労働政策審議会などでも御議論をいただき、お取り上げいただいた上で、今御指摘いただきましたように、今般の改正において、事業主が育児休業の対象となる方を把握したときにその方に個別に取得を勧奨する仕組みを設ける、あるいは就学前の子供を持つ働く方々が育児にも使えるような育児目的休暇制度というものを盛り込むという形で努力義務として盛り込ませていただいております。
 具体的には、事業主による働く方々への個別周知について、育児休業の取得を希望しながら制度があることを知らないとか、あるいは育児休業が取得しにくい職場の雰囲気などで断念することがないようにという趣旨でございまして、事業主が対象となる方に対して個別にこの育児休業制度などの周知に努めなければならないという形の根拠規定とさせていただこうと思っております。
 また、育児目的休暇制度につきましても、特に男性の育児参加を促進するためという趣旨もございまして、就学前までの子供を持つ働く方々に対して育児にも使える休暇制度を設けるよう努力義務とさせていただいているところでございます。
 法成立後は、今御指摘いただきましたように、こうした仕組みが円滑に少しでも活用されるということが大事だというふうに私ども思っておりますので、リーフレットを作成する、あるいは企業への説明会などあらゆる機会を捉えましてこの施策の周知努めますし、企業の方々の御理解もいただいて、男女双方にとって育児や仕事の両立をしやすい環境づくりに進めさせていただきたいというふうに思っております。
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太田房江#24
○太田房江君 是非ともこの規定をうまく使っていただいて、男女とも、お母さんもお父さんも育児休暇しっかり取れるような方向をつくっていただきたいと思います。
 次に、出産などを機に離職した方々の再就職支援についてお伺いをいたします。
 資料五に女性の年齢別就業率、いわゆるM字カーブというものを持ってまいりました。御承知のように日本はM字になっているわけですね、就業率とそれから年齢層との関係がM字型になっておりますけれども、欧米はこれがないということで、これをどんどん、このM字のへこみを上に上げていこうということをこれまで男女共同参画あるいは女性活躍推進ということで進めてきたわけですけれども、まだ日本はこのへこみが明確にあって、右にございますように、このへこみのところで再就職を希望しておられる方、就業希望者ということで見ますと、この部分で百三十六万人ですか、二十五歳から四十四歳で百三十六万人の方がこのM字のへこみのところから出てくれば潜在的な労働力が顕在化する、こういうことでこういう図を持ってまいりました。ですから、一度離職した方々がもう一度職場に戻ってきていただくと、日本の先ほど来申し上げております人手不足というものも大きく改善をされるということだと思います。
 しかし一方で、現代の技術革新を含めたスピード感のある変化の中で、僅か数年のうちに仕事に求められるスキルも変わっていく。そういう時代の中で、この変化に遅れること、変化に付いていくことができなくなっては困ってしまうということを心配して、子育てを諦めたり、介護のために離職したりという方々が出てこられるわけです。
 離職後、資格を持っているけれども、ブランクが心配で現場に復帰したくてもできないという看護師さん、保育士さん、それから介護士さんなどの方々も大勢いらっしゃって、私は、こういう方々が、二〇二五年問題と言われる中で今職場に戻ってきていただければ、今申し上げたような職種における、人手不足と申し上げるのもちょっとどうかなと思いますけれども、人材の活用ということが図られることになるのになと政務官をやったときも強く思いました。本当にもったいない話だと思います。
 今回の雇用保険法改正では、教育訓練給付が拡充をされることになります。就業ニーズの高い分野において、高度かつ実践的なスキルの習得を目的とする講座の増設、これが期待されているわけであります。また、平成二十九年度の予算案では、出産、子育てなどでのブランクが長くなっても教育訓練給付を受給できるように、その期間を十年に緩和をすることになっております。リカレント教育講座などの開設数がまだまだ必要という声もあるものの、今回の改正はその大きな前進、第一歩であるというふうにも評価できます。
 ただ、気になることが私には一つございまして、これはリカレント教育ということだけではないんですけれども、最近、企業自身が自前で行う能力開発投資というのが減少傾向にあるということなんですね。
 資料六、最後の資料を見ていただきますとお分かりいただけると思いますけれども、企業の支出する教育訓練費、これが、見ていただいて分かりますように、一九九一年と二〇一一年とを比べますと、青い棒グラフが一九九一年、そして赤い方が二〇一一年ですけれども、いずれの従業員数のところでも大きくこの能力開発投資、教育訓練費が減っているのが分かります。中小企業の方は割合頑張っておりますけれども、特に一千人以上の大企業のところ、これが半分近くに減っているというのは、私はちょっと心配な点だなというふうに考えております。
 こういう企業の傾向について厚労省はどのように捉え、どのように対応していかれようとしているのか、お伺いをさせていただきます。
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宮野甚一#25
○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。
 今先生からお示しをいただきましたとおり、近年、企業の支出する教育訓練費が横ばい、減少傾向にございます。我が国の経済を持続的に成長させていくためにも、厚生労働省としても、企業への支援等を通じ人材育成にしっかり取り組む必要があると認識をしております。
 このため、厚生労働省では、企業が従業員に対して行う職業訓練に対する助成措置を通じて企業の人材育成に関する取組を支援してまいりました。さらに、今年度から、働く方の自律的なキャリア形成支援について他の模範となる取組を行っている企業を表彰するグッドキャリア企業アワードを実施をし、その理念や取組内容等を広く発信するなど、経営トップの意識改革を含めまして、企業によるキャリア形成支援の重要性の普及啓発に努めてまいりたいというふうに考えております。
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太田房江#26
○太田房江君 私は、この教育訓練費の減少傾向というのは、企業の企業経営における視点、つまり短期の利益を追求する余り中長期の投資、人材投資もその一つだと思いますけれども、に対して、以前に比べますとかなり消極化しているということが影響しているんではないかというふうに見ております。また後でもちょっとお伺いをいたしますけれども、こういう傾向は日本の競争力を長い目で見るとそいでいく方向になりますので、是非とも、厚労省におかれましても、企業への働きかけ、これを努めていただければなと考えております。
 さて、女性のリカレント教育に関しまして、今日は文科省にも来ていただきました。大学等と自治体、産業界が連携をした女性の学び直し、これをサポートする地域モデルを今構築しておられるというふうに聞いております。再就職支援を実りあるものにするためには、雇用主、産業界が求める実践的な能力を正確に把握してリカレント教育に反映していくことが欠かせないというふうに考えますけれども、リカレント教育を推進していく際の産業界との連携について、どのように進めていかれるお考えなのか、文科省の御見解をお伺い申し上げます。
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神山修#27
○政府参考人(神山修君) お答え申し上げます。
 文部科学省におきましては、女性のリカレント教育を推進していく際の産業界との連携につきましては、今先生御指摘をいただいたように、地域におきまして大学等が地元の産業界や男女共同参画センターあるいはハローワークといった関係機関とネットワークを構築し、それぞれの役割を認識しながら求められる人材像を共有し、女性の学びから再就職等の出口までを一連のものとしてつなげていくような地域モデルの構築を図ることとしております。
 また、大学等における社会人や企業等のニーズに応じた実践的、専門的なプログラムを文部科学大臣が認定する職業実践力育成プログラム認定制度という制度がございますが、この制度の認定におきまして、企業と連携した授業の実施や教育課程の編成を行うに当たって企業等の意見を聞く仕組みを整備するなど、企業のニーズを踏まえたプログラムを認定してございます。また、現在、女性が通いやすい短期のプログラムの認定制度の創設に向けて検討を行っているところでございます。
 今後とも、女性のリカレント教育の充実に私どもとして取り組んでまいる所存でございます。
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太田房江#28
○太田房江君 ありがとうございました。是非よろしくお願いをいたします。
 次に、職業紹介事業等の機能強化や求人情報等の適正化についてお伺いをいたします。
 今回の改正によりまして、職業紹介事業者の選択に役立つ情報の提供や労働契約締結前の労働条件等の明示などの義務付けがなされる一方、虚偽の求人申込みの罰則対象化などが盛り込まれました。これによりまして、実際の労働条件が事前に示されていた求人内容と異なることから発生するトラブルが減少し、求職者としても安心してハローワークや職業紹介事業者を利用できる環境が整うものと考えます。
 一方、このような制度を設けたとしても、トラブルに巻き込まれた場合に制度自体を知らなかったために泣き寝入りをしてしまうのでは意味がありません。特に、初めて仕事を探す社会人になる前の方々は、学校等でこのような制度をしっかり知っておくことが大切であります。
 そこで、これらの仕組みについても、文部科学省等としっかり連携して教育や周知を徹底すべきというふうに考えますが、厚労省にお考えをお伺いいたします。
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鈴木英二郎#29
○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。
 今回の職業安定法の改正におきましては、虚偽求人等へのトラブルの対策を盛り込んでおりまして、例えば労働者の方がこの求人の内容が虚偽ではないかというような疑いを持った場合には、都道府県労働局に通報いただければ、事業主等に対しまして必要な指導を行いまして是正を図ることができるわけでございますけれども、委員御指摘のように、そもそも制度を知らないということになりますと通報ができないわけでございます。
 そういった意味で、今回の改正の内容も含めまして、法制度の内容の周知を図ることは、対策の実効性を高めまして、様々な問題の防止や問題の早期収拾に役立つものと考えてございます。特に、これから仕事に就く若者への教育が重要とも考えてございます。
 このため、これまでも労働法教育につきましては、文部科学省等と連携をいたしまして、例えばこれから就労する大学生等を対象にしまして、労働法制についてのハンドブックの作成でございますとか大学等へ出向いての出張講座の実施なども行ってきたところでございます。
 今後とも、文部科学省等関係者と連携いたしながら、例えばインターネットを活用してより効率的にやる等の周知などにも取り組んでまいりたいと考えてございます。
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