国土交通委員会

2018-04-18 衆議院 全253発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成三十年四月十八日(水曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 西村 明宏君
   理事 鬼木  誠君 理事 金子 恭之君
   理事 新谷 正義君 理事 土屋 品子君
   理事 盛山 正仁君 理事 矢上 雅義君
   理事 小宮山泰子君 理事 赤羽 一嘉君
      秋本 真利君    池田 佳隆君
      岩田 和親君    大塚 高司君
      大西 英男君    加藤 鮎子君
      門  博文君    神谷  昇君
      工藤 彰三君    佐々木 紀君
      鈴木 憲和君    田中 英之君
      高木  毅君    谷川 とむ君
      中谷 真一君    中村 裕之君
      根本 幸典君    鳩山 二郎君
      藤井比早之君    三谷 英弘君
      三ッ林裕巳君    宮内 秀樹君
      望月 義夫君    山本 公一君
      初鹿 明博君    道下 大樹君
      宮川  伸君    森山 浩行君
      早稲田夕季君    伊藤 俊輔君
      大島  敦君  もとむら賢太郎君
      森田 俊和君    北側 一雄君
      高木 陽介君    広田  一君
      宮本 岳志君    井上 英孝君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   国土交通副大臣      牧野たかお君
   国土交通大臣政務官    秋本 真利君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  平垣内久隆君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 福田 正信君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 伊丹  潔君
   政府参考人
   (総務省大臣官房総括審議官)           吉田 眞人君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 奈良 俊哉君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           白間竜一郎君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房技術参事官)         山崎 雅男君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         五道 仁実君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            由木 文彦君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  石川 雄一君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  伊藤 明子君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  藤井 直樹君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君
   政府参考人
   (国土交通省政策統括官) 北本 政行君
   政府参考人
   (観光庁長官)      田村明比古君
   国土交通委員会専門員   山崎  治君
    —————————————
委員の異動
四月十八日
 辞任         補欠選任
  簗  和生君     三ッ林裕巳君
  初鹿 明博君     宮川  伸君
同日
 辞任         補欠選任
  三ッ林裕巳君     池田 佳隆君
  宮川  伸君     初鹿 明博君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     佐々木 紀君
同日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     簗  和生君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二三号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
西
西村明宏#1
○西村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房技術審議官五道仁実君、総合政策局長由木文彦君、道路局長石川雄一君、住宅局長伊藤明子君、鉄道局長藤井直樹君、自動車局長奥田哲也君、政策統括官北本政行君、観光庁長官田村明比古君、内閣官房内閣審議官平垣内久隆君、内閣府大臣官房審議官福田正信君、大臣官房審議官伊丹潔君、総務省大臣官房総括審議官吉田眞人君、大臣官房審議官奈良俊哉君、文部科学省大臣官房審議官白間竜一郎君、大臣官房技術参事官山崎雅男君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長宮嵜雅則君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
西
西村明宏#2
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
西
西村明宏#3
○西村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。道下大樹君。
この発言だけを見る →
道下大樹#4
○道下委員 おはようございます。立憲民主党の道下大樹でございます。
 きのうに引き続き、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案について石井国交大臣に質問してまいります。
 私は、社会人となった一九九八年、車椅子を利用する、障害のある方と親しくなり、彼を通じて多くの障害者と知り合い、一緒に飲みに行ったり旅行したりしました。また、彼が代表を務める福祉ボランティアサークルに入会し、さっぽろ雪まつりに来られた高齢者、障害者の車椅子介助のボランティアを行う機会を得ました。
 そうした活動を通じて、高齢者、障害者への支援の仕方、心のバリアフリーも学びつつ、お店の段差やトイレの狭さ、階段しかない駅や建物など、さまざまなバリア、社会的障壁を強く意識するとともに、段差の解消や駅のエレベーターの設置など、バリアフリーの必要性と進展を肌で感じることができました。
 そうした経験、体験が、その後の北海道議会議員としての活動の基盤にもなりました。
 しかし、その彼は、残念ながら、ことしの一月に急に亡くなってしまいました。彼の遺志をしっかりと受けとめて、これからの活動に、障害者政策の進展に取り組んでいくというふうに彼に約束をさせていただきました。
 そうした思いを胸に、これから質問させていただいてまいります。
 まず、移動の権利についてです。
 二〇〇六年に国連総会で採択された、日本も二〇一四年に批准した障害者権利条約では、移動の権利について、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約では、「輸送機関、ホテル、飲食店、喫茶店、劇場、公園等一般公衆の使用を目的とするあらゆる場所」及び「サービスを利用する権利」を全ての人に保障している。
 このように、国際的な人権の法的枠組みにおいてアクセスの権利を本質的な権利とみなす前例が確立されてきたと明確に認めています。
 さらに、国際パラリンピック委員会、IPCのアクセシビリティガイドでは、「アクセスは基本的人権であり、社会的公正の基本である。社会的公正とは、人々を個人として受け入れ、社会生活に完全に参加するための公平で平等な機会へのアクセスを保障することである。」と明記しています。
 このように、障害者も含めて、全ての人の移動の権利を保障することは国際基準となっています。
 しかし、残念ながら、今回の改正案では移動の権利が明記されていません。これまでに移動の権利が明記されていれば、例えば、二〇一七年に起きた国内航空会社による障害者の搭乗拒否問題は防げたのではないでしょうか。
 今回の法改正を機に移動の権利を明記すべきと考えますが、国交大臣に伺いたいと思います。
 また、昨日の委員会では、移動の権利についてはまだ国民のコンセンサスが得られていないというふうにおっしゃっていましたけれども、どのようなことでコンセンサスが得られていないというふうに判断されたのか、どういうふうになればコンセンサスが得られたと判断されるのか、あわせて伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
石井啓一#5
○石井国務大臣 移動権を法律上規定することにつきましては、平成十九年の障害者権利条約の署名や平成二十三年の障害者基本法の改正などと時期を同じくして平成二十五年に交通政策基本法が制定された際、関係審議会において議論が行われたところであります。
 この中では、権利として規定する以上、個々人の多様なニーズを踏まえた上で、どのような目的の移動について誰にどこまで保障するのか、保障する責務を有するのは誰か、権利内容を裏打ちするための仕組みや財源をどう確保するのかといったさまざまな点を明らかにする必要があるとされたところであります。
 その上で、こうした点について、実定法における権利として規定できるだけの国民のコンセンサスが得られているとは言えないとして、移動権を法定することは時期尚早とされたところであります。
 本法案の立案に際して開催した検討会においても議論がありましたが、こうした状況は現在においてもなお変わっていないと考えております。
 交通は、利用者、事業者等の関係者が共通の理念のもとでよりよいものにつくり上げていくべきものであることから、今回の法改正においては、そのための基本理念として、社会的障壁の除去及び共生社会の実現について定めることとしたところであります。
 今後、この基本理念のもとで、今回充実することとしておりますバリアフリー施策などを着実に推進することにより、全国のバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。
 なお、国民のコンセンサスが得られていないということにつきましては、平成二十五年、交通政策基本法が制定された際の関係審議会で議論が行われて、時期尚早というふうにされたところであります。
 この状況は現在も変わっていないというふうに考えております。
この発言だけを見る →
道下大樹#6
○道下委員 平成二十五年に、コンセンサスが得られていないというふうにそこで話し合われて、五年もたちました。多くの障害者団体がさまざまな活動を行い、そして私たち国民は、そうしたものはもう既にコンセンサスが得られたのではないかというふうに考えておりますが、これは水かけ論になりますので、コンセンサスが得られたのかどうか、この時点でアンケート調査などを行うべきだというふうに思っておりますので、その点、国交省として、国民のコンセンサスが得られたのかどうかアンケート調査を行うように指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、障害者の定義についてです。
 障害者権利条約の理念を踏まえて二〇一一年に改正された障害者基本法では障害者の定義を、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。」とし、知的、精神、発達、難病などを含む包括的な定義とするとともに、それまでの心身の機能的損傷という医療モデルから、実際の社会的障壁から障害状態の判断をする社会モデルの考え方へ転換が図られました。それを踏まえて二〇一三年に成立した障害者差別解消法も、同様の障害者の定義となっています。
 しかしながら、本改正案では、障害者の定義は、「身体の機能上の制限を受ける者」という医療モデルのままです。さらに、知的、精神、発達、難病などが文言上除外された規定のままでは、障害者全体の移動等の円滑化にはなっていません。
 障害者の定義については、障害者権利条約を踏まえた障害者基本法などの定義に合わせ、心身の機能上の制限を受ける者に改めるべきと考えますが、国交大臣の見解を伺います。
この発言だけを見る →
由木文彦#7
○由木政府参考人 お答えいたします。
 まず、現在の法律、これは、旧ハートビル法及び旧交通バリアフリー法を統合して平成十八年に制定されておりますが、この旧法におきましては、障害者については「身体障害者」と限定していたところでございます。これを、十八年に制定した現行法においては「障害者」と改めまして、従来の身体障害者のみならず、知的障害者、発達障害者、精神障害者を含む全ての障害者を対象に含むことを明らかにしたところでございます。
 また、本法におきましては、障害者そのものについて新たな定義を置いているものではございません。高齢者、障害者を始めといたしまして健常者も含めて、移動等円滑化の施策の対象とする方を「高齢者、障害者等」と法文上規定しているものであります。
 その際、規定上、こうした対象者全体について、「身体の機能上の制限を受けるもの」というふうに規定をいたしておりますが、これは、本法が、人の移動や施設利用という身体を用いる活動に際しての負担を軽減するための措置を内容としていること、したがって、その対象とすべき者を法文上も明らかにする必要があるからこのような規定を置いているところでございます。
 また、この場合においては、身体の機能上の制限を受けることとなる原因については限定をいたしておりませんので、このため、知的障害者あるいは精神障害者、発達障害者の方についても、身体を用いる活動に際して負担が生じる場合には、この法律に基づく施策の対象になるものでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#8
○道下委員 今の御答弁では、障害者の定義においては、精神障害や発達障害も含むということだと思います。
 ではちょっとお伺いしますが、この精神障害や発達障害の方々で、ここで言います「身体の機能上の制限」というのは、例えば具体的にはどういうものなのでしょうか。
この発言だけを見る →
由木文彦#9
○由木政府参考人 お答えをいたします。
 例を申し上げますと、例えば精神障害の方、これは、中には、移動したときに大変よく疲れてしまうというような身体症状、身体的特徴があらわれる方がいらっしゃいます。そうした方については、本法の施策の対象として、例えば休憩施設の設置あるいはベンチ等の設置を行うということにいたしておりまして、この旨、ガイドライン等でも定めております。
 また、学習障害等によりまして必ずしも読み書きが十分にできない、移動が困難になっているという障害がある方はいらっしゃいます。こうした方を対象としては、例えばピクトグラム等によって案内表示をすべきということを、またガイドライン等でも規定をしているところでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#10
○道下委員 ここで、条文で書かれているところでいいますと、体の機能上の制限ということでありますけれども、ここの障害者という定義の中では、精神障害や発達障害、自閉症なども含まれると思います。こうした方々が、心の面での機能上の制限を受けて公共交通機関を利用できなかったり建物に入れなかったりする例はないでしょうか。伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
由木文彦#11
○由木政府参考人 お答えいたします。
 基本的には、今回この法律の対象としておりますのは、体の機能上の制限を受けるものということを対象にしております。
 それは、先ほど申し上げましたように、この法律の措置が、体を用いる活動に際しての負担を軽減するための措置を内容としているものでございますのでこういう規定をしているということでございまして、その原因については問うておりませんけれども、基本的には、体の機能上の障害を受けるものである者を対象にするということに規定をされているものでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#12
○道下委員 御答弁では、体への負担ということを軽減するとかいう話でありましたけれども、心への負担を軽減するということは必要はないんでしょうか。伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
由木文彦#13
○由木政府参考人 お答えいたします。
 一般的、客観的に必要がないかどうかということよりも、この法律は、あくまでも体を用いる活動に関しての負担を軽減するために定められている法律でございますので、この法律の対象としては、「身体の機能上の制限を受けるもの」を対象とする、しているということでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#14
○道下委員 精神障害や発達障害の方々は、体が疲れたということで公共交通機関を利用できないというものだけではないと思います。
 例えば、飛行機だとか電車だとか、そういったもので狭い中にずっと拘束される、拘束されるというか、乗っていなきゃいけないということで精神状態がパニックになったり落ちつかなかったりする面があります。これは、身体からの機能上の制限では僕はないと思います。心の面から発せられる、どうしてもこういう物理的なものがあって、もとは騒音だったり、過剰な情報だったり、光だったり音だったり、そうしたものが、対外的な環境で心に影響を受けて、そして、公共交通機関に乗れなかったり建物に入れなかったりするわけであります。
 例えば列車とホームの間の段差、これは、身体障害の方々も、幅が広がり過ぎるとまたげないとか、車椅子でも一人で乗りおりできないということがありますけれども、精神障害や発達障害の方々は、列車とホームとの間が幅があり過ぎると、怖いという思いで心で受けとめて、そしてそこの列車に乗ったり列車からおりたりすることができないという、心の面の負担で利用できないということがあると思います。
 先ほど、これは高齢者や障害者に限らず、健常者もと言いました。それは子供も同じだと僕は思っております。子供も、もちろん体は小さいですけれども、例えば電車とホームとの間、これをまたぐときに、これは体が小さいからまたげないということもありますけれども、幅があって下が見えて怖いという心の面でまたげない、乗りおりできないということがあると思います。
 だから私は、ここで「身体の機能上の制限」ということに、そういうふうに制限をしてしまうこと自体がよろしくないのではないかな。ここで、体とともに心、身体から心身というふうに言葉をちょっと変えるだけで、幅広く、障害のある方々も含めて、全ての人たちにこのバリアフリーに向けた活動を展開していくという、国の、政府の、国交省の気持ちが多くの国民の皆様に広げられ、理解されるのではないかというふうに思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
由木文彦#15
○由木政府参考人 お答えをいたします。
 このいわゆるバリアフリー法は、体を用いる活動に際しての負担を軽減をするための措置を講ずるための、いわば一つの作用法でございます。この作用法、つまり、体を用いて負担するときにどうしても負担を軽減しなければならないというような措置を講じる対象者をどう法律上規定をするかという問題でございまして、障害者の定義等々をここで云々しているわけではございません。
 その観点から、この法律においては、高齢者であろうが、障害者であろうが、健常者であろうが、いわゆる体の機能上の制限を受けるものを法律の対象として規定することで、このいわゆるバリアフリー法、作用法でありますその施策の対象を明らかにしているということでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#16
○道下委員 せっかくこのように障害の定義を広げた中で、身体上の機能の制限ということで枠をはめないで、先ほど私ちょっとお話しさせていただきました、心の負担ということもあるということは御理解いただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
由木文彦#17
○由木政府参考人 お答えをいたします。
 今回まさにこの法律では、「高齢者、障害者等」という法文上の規定の対象者を「身体の機能上の制限を受けるもの」と絞っております。当然、そうでない、制限を受ける方がいらっしゃるということは当然承知をしているところでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#18
○道下委員 それでは、そうではない、ここで書かれている、今おっしゃったそれ以外の制限を受ける方々に対しては、どの法律でこのいわゆる公共交通の利用の円滑化とかを図るべきなのでしょうか。図ることができる法律や制度があるのでしょうか。このバリアフリー法でその方々も含めてサポートする、支援するということはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →
由木文彦#19
○由木政府参考人 お答えいたします。
 何度も同じことを答弁させていただいているようですが、このバリアフリー法は、いわゆる体を用いる活動に際しての負担を軽減する措置を講じるという法律でございます。したがいまして、その対象者としてふさわしい方を定義をしているということでございます。
 例えば、いろいろな障害がございます。例えば、経済的な障害があってどうしても高いものに乗れないという方もいらっしゃいます。その経済的な障害を取り除こうとするのは、例えばこの法律でやるという範疇にはないわけでございまして、あくまでこのバリアフリー法というのは、移動に際して、体を用いる活動に際しての負担を軽減するという措置を講ずることを目的、内容としておりますので、それにふさわしい対象者を定義をしているということでございます。
この発言だけを見る →
道下大樹#20
○道下委員 私は、お金を持っている、持っていないとかで乗れる、乗れないということを話をさせていただいているわけではなくて、さまざまな障害の種別があって、それは身体的な制限を受ける、機能上の制限を受ける方もいらっしゃいますが、心の面での制限を受ける方々もいらっしゃって、そうした方々が交通機関を使えないだとか、そういった方がいらっしゃることの実例を挙げさせていただきました。
 今、空港等で、パニックになって、先ほどもおっしゃっていた、落ちつくためのフリースペース、休憩所というものが少しずつ整備をされているということで、海外や国内の空港においてもそうしたものが整備され始めているということでございます。自閉スペクトラム症、自閉症とかアスペルガー症候群などを含む発達障害の乗客も快適に施設を利用できるサービスということで、神経が過敏な人がくつろげるように配慮された新設のラウンジ、センソリールームというものが海外の空港では整備されて、国内でもそれは、航空会社を含めて検討をされている、実際にそういうラウンジルームがあるというところも伺っております。
 そういった方々は、体の負担だけではなくて、心への負担、心が非常に落ちつかなくて、それを落ちつかせるための場所も、スペースも、休憩所も必要なんだということであります。
 そうしたものの、センソリールームのようなスペースを整備、確保していくということを促進するものが今回のバリアフリー法ではないかなというふうに思うんですが、そうした心と体の面について今私と局長がちょっとやりとりをさせていただきましたけれども、身体の機能上の制限と、そして心身の、心も含めて幅広く明記した上で、国交省としての、政府としての姿勢を示すということもあり得るんじゃないかというふうに思うんですが、大臣として見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
石井啓一#21
○石井国務大臣 先ほどから局長が答弁させていただいているとおり、本法は「身体の機能上の制限を受けるもの」と対象を明らかにしているところでありますが、そのことが結果として心の方にも裨益をするということはあろうかというふうに思っております。
この発言だけを見る →
道下大樹#22
○道下委員 心の方も影響があるということで、大臣からは幅広い見解を述べていただきました。
 いろいろとまだあるので、時間も差し迫っているので次に移させていただきたいと思いますが、ぜひこの今の障害者の定義については、次回の改正のときには検討いただきたいというふうに思っております。
 次に、地方のバリアフリー整備です。
 現行のバリアフリー法では、市町村は具体的なバリアフリー事業に向けた基本構想を作成することができるとしていますが、二〇一六年度末時点で作成済みの市町村は全体の約二割にとどまり、さらに、一日当たりの利用者数三千人未満の旅客施設が所在する市町村の九八・六%が、旅客施設のない市町村に至っては九九・四%が、いまだに基本構想は作成されていません。
 また、本法は、利用者数三千人以上の旅客施設を対象とするなど、都市部を想定した制度設計となっており、地方のバリアフリー整備は進んでいません。都市と地方の格差はますます広がるばかりだと考えます。
 こうした現状や課題をどう認識し、どのように対応しようと考えているのか。地方を中心とする三千人未満の旅客施設も含めたバリアフリー整備計画策定を義務づけるべきと考えますが、伺います。
この発言だけを見る →
石井啓一#23
○石井国務大臣 バリアフリー法に基づく基本構想の作成市町村は、平成二十九年度末時点で全体の約二割にとどまっております。地域において一体的、計画的にバリアフリー化を推進していくため、今後、より多くの市町村においてこの基本構想の作成を進めていただきたいと考えております。
 基本構想の作成が進まない理由の一つといたしまして、市町村からは、具体の事業に関する計画を定めることが要件となっているため、関係者間の調整にどのように取り組めばよいかわからない等の指摘がなされております。
 このため、本法案では、バリアフリー化に重点的に取り組む区域につきまして、市町村がバリアフリーの方針を定める移動等円滑化促進方針制度、いわゆるマスタープラン制度を新たに創設することといたしまして、このマスタープランでは個別事業に関する計画を要しないこととしております。
 また、このマスタープランの地区において駅などを設置する場合、事業者から届出を受けることとしており、この届出を端緒として、市町村が関係者間の調整を行うことが可能となる仕組みとしております。
 こうした措置により基本構想の策定につなげることで、マスタープランの作成が基本構想の策定につながるということで、地域におけるバリアフリーの取組が一層促進されるものと考えております。
 また、これまで、基本構想の作成は市町村の裁量に委ねてまいりましたが、今回の改正案では、マスタープランを含めまして、「作成するよう努めるものとする。」との努力義務といたしております。
 さらに、市町村への支援策といたしまして、市町村が基本構想やマスタープランを作成する際、都道府県が広域的な見地より助言等の援助を行う仕組みを新たに設けております。
 なお、こうした制度面の措置に加えまして、マスタープランの作成経費につきまして新たに国から助成することとしております。
 国土交通省といたしましては、これらの措置も活用いたしまして、基本構想の作成について市町村に対して働きかけを行うなど、面的なバリアフリー化を一層推進してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
道下大樹#24
○道下委員 今、大臣御答弁されましたように、都市部と地方のバリアフリーの格差を解消すべく、全力を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、鉄道車両やバスのバリアフリー等に関しての、東京パラリンピック開催前の調査についてです。
 これまでも委員会で、国内における新幹線や在来線、また、飛行機における車椅子利用者などの利用が非常に不便だ、フリースペースも少ないというような参考人からの御意見等、また、委員会での質問、答弁等ありました。
 空港アクセスバスにおいては、国内ではリフトつきバスは四台しかないという状況であります。これで果たして二〇二〇年東京パラリンピックに向けて、多くの障害者の方々や介助者の方々が東京を含めて国内を移動されるにおいて、そうした交通の便が十分に行われるのか、非常に心配でございます。
 そこで、東京パラリンピックの開催前に、空港や駅、競技会場、選手村などの間の移動が円滑に行われるか調査、検証し、結果を公表して政策に反映すべきと考えますが、伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
由木文彦#25
○由木政府参考人 お答えいたします。
 パラリンピックにつきましては、観客である障害者等がアクセスしやすいルートでありますアクセシブルルートの設定につきまして、現在、組織委員会及び東京都において検討されているところでございます。まとまり次第、公表される予定というふうに伺っております。
 また、選手等大会関係者につきましては、車両での移動が基本となり、アクセシビリティーに配慮した車両の準備が今後進められる予定であるというふうに伺っているところでございます。
 今後、国土交通省といたしましても、組織委員会及び東京都、また、内閣官房等とも連携しつつ、アクセシブルルートのバリアフリー化の支援を行うなど、必要な取組を進めてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
道下大樹#26
○道下委員 今、車両による移動が主ということで答弁されましたけれども、選手の方々やスタッフの方々はそうかもしれませんが、多くの、障害のある方、車椅子利用の方々が応援に駆けつけられるというふうに思っております。そういった方々は、そういう車両ではなくて、公共交通機関を利用されると思います。そうしたことも踏まえて、調査、そして分析、検証すべきだというふうに指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、評価システムです。
 改正案では、障害者等の参画のもと、施策内容の評価等を行う会議の開催を明記していることは一歩前進と考えます。
 そこで、更に進めて、会議の構成員の過半数を、高齢者、障害者、妊産婦や子育て中の保護者など民間人としてはいかがでしょうか。そして、会議における議論や評価内容を定期的に公表し、そしてそれを政策に反映していく、そうした流れを示すべきかと考えますが、大臣の見解を伺います。
この発言だけを見る →
由木文彦#27
○由木政府参考人 お答えいたします。
 バリアフリー施策の検討及び評価に当たりまして、高齢者、障害者等がみずから参画をし、この視点を施策に反映させることは重要であると考えております。
 このため、今回の改正案におきましては、五十二条の二において、会議の構成員の中に、高齢者や障害者の方、あるいは施設管理者等関係者を含む、いわゆる評価会議を設置することを規定しております。
 この具体的な構成員、御提案ございました構成員につきましては今後決定をしてまいりたいと考えておりますが、特に障害者の方については、障害種別が多岐にわたるとの御指摘が参考人からもあったところでございます。
 国土交通省としては、こうした御指摘も踏まえまして、さまざまな障害特性に応じた御意見が適切に反映できますように、今後、障害者等関係者の意見も伺いながら、議論の実効が上がるように対応してまいりたいと思っております。
 また、議事の公開等会議の運営手法等につきましては、会議の構成員の意見等も踏まえて、適切に会議において対応してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
道下大樹#28
○道下委員 ありがとうございます。
 せっかく評価したものを、それらを政策に反映するということと、さまざまな意見が出されると思います。出された意見を政策に反映するだけではなくて、今バリアフリー法も十二年間改正されませんでした。これを、五年だとか三年とか、そうした定期的に改正するということを法律の中に義務づけるべきだというふうに私は思っておりますが、今回はそれがないものが非常に残念でございます。
 まだまだ質問したいことがありますけれども、次の初鹿議員に譲りたいと思います。
 どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →
西
西村明宏#29
○西村委員長 次に、初鹿明博君。
この発言だけを見る →
← 戻る