農林水産委員会

2018-04-05 衆議院 全179発言

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会議録情報#0
平成三十年四月五日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊東 良孝君
   理事 伊藤信太郎君 理事 小島 敏文君
   理事 坂本 哲志君 理事 鈴木 憲和君
   理事 福山  守君 理事 佐々木隆博君
   理事 大串 博志君 理事 佐藤 英道君
      井上 貴博君    池田 道孝君
      泉田 裕彦君    稲田 朋美君
      上杉謙太郎君    加藤 寛治君
      金子 俊平君    木村 次郎君
      岸  信夫君    小寺 裕雄君
      斎藤 洋明君    谷川 弥一君
      西田 昭二君    野中  厚君
      藤井比早之君    藤原  崇君
      古川  康君    細田 健一君
      宮路 拓馬君    山本  拓君
      石川 香織君    大河原雅子君
      神谷  裕君    亀井亜紀子君
      山本和嘉子君    後藤 祐一君
      佐藤 公治君    関 健一郎君
      緑川 貴士君    江田 康幸君
      金子 恵美君    田村 貴昭君
      森  夏枝君
    …………………………………
   農林水産大臣       齋藤  健君
   農林水産副大臣      礒崎 陽輔君
   内閣府大臣政務官     長坂 康正君
   総務大臣政務官      山田 修路君
   外務大臣政務官      堀井  学君
   農林水産大臣政務官    野中  厚君
   政府参考人
   (内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (内閣府規制改革推進室次長)           窪田  修君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 川又 竹男君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房長) 水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         天羽  隆君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         横山  紳君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官)            塩川 白良君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           池田 一樹君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            荒川  隆君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 柄澤  彰君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           別所 智博君
   政府参考人
   (水産庁長官)      長谷 成人君
   農林水産委員会専門員   室井 純子君
    —————————————
委員の異動
四月五日
 辞任         補欠選任
  岸  信夫君     井上 貴博君
  石川 香織君     山本和嘉子君
同日
 辞任         補欠選任
  井上 貴博君     岸  信夫君
  山本和嘉子君     石川 香織君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 森林経営管理法案(内閣提出第三八号)
 独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正する法律案(内閣提出第三九号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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伊東良孝#1
○伊東委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房長水田正和君、大臣官房総括審議官天羽隆君、大臣官房総括審議官横山紳君、大臣官房危機管理・政策立案総括審議官塩川白良君、消費・安全局長池田一樹君、食料産業局長井上宏司君、生産局長枝元真徹君、経営局長大澤誠君、農村振興局長荒川隆君、政策統括官柄澤彰君、農林水産技術会議事務局長別所智博君、水産庁長官長谷成人君、内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官澁谷和久君、内閣府規制改革推進室次長窪田修君及び大臣官房審議官川又竹男君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊東良孝#2
○伊東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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伊東良孝#3
○伊東委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。古川康君。
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古川康#4
○古川(康)委員 ありがとうございます。自民党の古川康でございます。
 私は、農業に未来が見えていくようになるためには、まず何より、農業が業として、なりわいとして成り立っていくようになっていかなければいけないと考えています。一方で、農業は、なりわいとしてだけの意味のみならず、農村地域、山村地域を支えるという、いわば営みとしての意味も十分にあると思っています。これは大臣がいつも御答弁の際にもおっしゃっていることだと思っています。
 なりわいと営み、この両面を進めていくのが、私ども、農林水産政策でなければならない、そういう考え方に立って、幾つか質問をさせていただきます。
 まず最初に、農林水産予算全体の話であります。
 平成三十年の米の作付について例をとりますと、七千五百円が廃止になるということで、収入が減るからもう米づくりをやめたいという声を聞きます。皆様方の御地元でも聞かれているかもしれません。一方で、生産調整も廃止になる、生産調整廃止になるから好きなだけ米をつくるという人がふえてくるだろう、だから、それもまた逆に困るんだよね、こういった話も聞きます。
 この平成三十年という年は、もう米の作付をやめたくなるベクトルと好きなだけつくりたいというベクトル、全く逆のベクトルが働いているような気がしてなりません。
 そこで、改めて資料を見てみました。お手元に配っております農林水産業・地域の活力創造プランという、平成二十五年十二月十日に政府として決定されたものの写しであります。
 これを見ますと、米の直接支払交付金、アンダーラインがしてありますけれども、ここには、平成三十年産から廃止をするということがはっきり書かれています。
 一方で、その裏のページを見てください。五番目に米政策の見直しという項目があります。ここの中には、これもアンダーラインをしてありますけれども、五年後をめどに、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、需要に応じた生産が行われる状況になるように取り組む、こういうことが書いてあるわけですね。
 戸別所得補償の廃止は三十年産から廃止と明確に書いてあって、一方で、生産調整については五年後をめど、あくまでもめどということを書いてあるということは、この時点では、実は、同時に行うということが決められていなかったのではないだろうかという気がしています。
 もちろん、生産調整に参加する人に戸別所得補償をするというたてつけになっているわけですから、ある程度リンクしていくということはわかるのでありますけれども、これを一緒にしていくということでさまざまな動揺が生じているような気がしているところであります。
 また、現場の農家からは、何かとにかく予算が減っているんだよね、自分たちの手取りが減っているんだよね、そういう声もあちこちで耳にしています。
 そこで、大臣、お尋ねをいたします。
 このような、農家の漠然とした不安というか、手取りが減っている、収入が減っている、そして予算が減っているんじゃないか、こういう声に対して、どうか答えていただければと思います。
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齋藤健#5
○齋藤国務大臣 今御指摘の、二十五年の十二月十日の活力創造プランの抜粋ですけれども、これをまとめるときは私、農林部会長でありましたので、よく覚えておりますし、この方針に沿って今さまざまな施策を講じさせていただいているわけであります。
 そして、その上では、予算をしっかり確保するということは当然の前提だろうと私は思っておりまして、その後、部会長を引き続きやり、副大臣のときも一貫して、この改革がうまくいくようにということで、私なりに予算の獲得にも努力をしてきたつもりであります。
 そして、平成三十年度予算につきましても、農林水産業・地域の活力創造プラン等に基づく農政改革等に必要な予算を確保したところでありまして、私としては、今まで一貫してこういうふうにやってきたものが、農家の御理解もいただきながらしっかりと実現をしていくということは、私が今まで努力をしてきたことの、言ってみれば延長線上にある話でありますので、必要な予算をしっかりと確保するというのは、もう強い決意で臨んでいきたいと思っております。
 一方で、予算は、確保することも大事なんですけれども、実際に現場で有効に使われるということでなくては意味がないと思っておりますので、この予算に盛り込んだ施策が実際に意味ある形で現場で活用していただけるように、職員に対しては徹底をしていきたいと思っております。
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古川康#6
○古川(康)委員 ありがとうございました。
 予算に関連して、次にお尋ねをいたします。
 戸別所得補償政策がスタートしたときに、一方で、農業農村整備事業、いわゆるNN事業の予算は六〇%以上減ったと言われています。ある意味、わかりやすかったと思います。今度の予算では七百十四億円がなくなります。その部分だけNN事業が戻ったとかだったらわかりやすいのかもしれませんけれども、政府にこの七百十四億円は何に使ったんですかと聞くと、まあいろいろおっしゃるんですね。それはそれでわかるんですけれども、なかなかこれでは現場の農家の方に御理解いただくのが難しいと感じています。
 この七百十四億円、一体どこにどう使われているのか、わかりやすく、政治家の言葉で語っていただければと思います。
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野中厚#7
○野中大臣政務官 お答えいたします。
 米の直接支払交付金七千五百円、予算七百十四億円の行方はどこかというのは、私も常に、地元に戻って多くの農家の方から質問をされまして、都度丁寧にお答えをさせていただいているところであります。
 厳密に言いますと、予算というのは、御承知のとおり単年度制でありますので、どの政策に予算を充当したかと言うのは困難な部分はございますが、あえて申し上げるところでございますが、平成三十年度当初予算において増額した主要施策でございます、水田における麦、大豆、飼料用米等の生産を支援することで水田フル活用を進める水田活用の直接支払交付金、これが、平成二十九年度三千百五十億円が、平成三十年度三千三百四億円ということで、前年度比百五十四億円の増となってございます。
 また、水田の大区画化等による生産コストの低減や担い手への農地集積を進める農業農村整備関連予算、これが、平成二十九年度四千二十億、平成三十年度四千三百四十八億円でございまして、前年度比三百二十八億円の増でございます。
 そして、昨年六月に成立した農業保険法に基づきまして、米農家さんも最近は果樹、野菜、そしてまた、共済の対象でなかったマイナー作物に取り組んでいる方もいらっしゃいますので、農業経営者の総合的なセーフティーネットとして新たに構築いたします収入保険の実施に必要な経費、これが新規でございまして、平成三十年度二百六十億でございます。これら三つを増額分として合計すると、七百四十二億円となっております。
 このように、米の直接支払交付金の廃止財源七百十四億を活用することによって、水田フル活用、また生産コストの低減、そして農業経営のセーフティーネットなど前向きな施策に必要な予算を充当できたと考えておりまして、これらの生産現場の強化に必要な施策を着実に実行し、農業の成長産業化に取り組んでまいりたいというふうに思っておりますので、古川委員におかれましても、ぜひ地元で丁寧な説明をお願いしたいと存じます。
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古川康#8
○古川(康)委員 ありがとうございました。
 そこで、その予算の中身について一点だけ伺います。
 大臣も、しっかり頑張ると言っていただきました。また、有効活用もしっかりしていかなければいけないと思っています。
 産地交付金について教えてください。
 昨年は、二割留保といったものがこの時期にございました。また、佐賀県では、二毛作助成のやり方が変わっていったとか、あるいは交付時期が遅くなっていったということで、現場でも混乱があったというふうに感じています。
 ことしは、先ほどもおっしゃったように十分な予算を確保しているということであれば、二割留保といった方法をとらずに済むのでありましょうか。また、水田フル活用全体について十分な予算確保はできているのか、教えていただければと思います。
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柄澤彰#9
○柄澤政府参考人 お答えいたします。
 二十八年度、二十九年度における水田活用の直接支払交付金につきましては、予算の範囲内で執行するという原則のもとで、戦略作物の作付が仮に拡大した場合でも、戦略作物に対する交付金の支払いに支障が生じないようにという観点から、年度当初には、まず産地交付金の二割を留保して八割を各県に配分申し上げ、そして、執行の過程で戦略作物助成の超過分がある場合には、当該超過分に対する支払いにその留保額を充てるという運用をとってまいりました。
 やはり、麦、大豆、飼料米などの戦略作物の本作化を推進していくためには、この水田活用の直接支払交付金による戦略作物への支援を万全に行う必要があるということを前提としますと、秋に作付面積が取りまとまるまで所要額がどうしても見通しがたいという以上は、産地交付金の留保の運用は継続する必要があると考えております。
 他方で、こうした現行の運用につきましては、今委員から御指摘がございましたように、生産現場からさまざまな御意見が寄せられておりまして、この御意見を踏まえた場合に、三十年産の戦略作物等の作付動向が総じて言えば二十九年産から大きく変化する状況にないことも踏まえますと、年度当初に留保する産地交付金の割合を二割から一割に減じ、九割を各県に配分するということとしたところでございます。
 なお、水田活用の直接支払交付金の三十年度予算全体につきましては、いろいろな要素を勘案しまして、二十九年度当初予算額に比べて百五十四億円増となる三千三百四億円と、必要な額を計上しているところでございます。
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古川康#10
○古川(康)委員 ありがとうございました。
 それでは、近年の米の相場と戸別所得補償との関係についてお尋ねをいたします。
 まず、ここ十年間の米の販売価格、どのような状況になるのか、簡潔にお願いします。
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柄澤彰#11
○柄澤政府参考人 JA等の出荷業者と米の卸売業者との相対取引における全産地銘柄の平均価格の十年間の推移を見てみますと、ちょうど十年前の平成十九年産のときには、六十キロ当たり一万四千百六十四円でございました。直近の二十九年産、これはこの二月までの平均でございますけれども、六十キロ当たり一万五千五百六十円ということでございます。
 この十年の間の最高水準は二十四年産の一万六千五百一円、最低水準は二十六年産の一万一千九百六十七円という状況でございます。
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古川康#12
○古川(康)委員 ありがとうございました。
 そのもとになった数字、私が手元に持っておりましたものと同じことを今おっしゃいましたので、それをもとにして申し上げますと、六十キロ当たりで、平成二十七年産が一万三千百七十五円、そして二十八年産は一万四千三百七円。販売価格は、この二七から二八にかけて千百三十二円上がっています。
 このように上がることで、農家としては、これは仮に平均的な農家をイメージした場合に、どれぐらいの収入増になっていると計算できますか。
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柄澤彰#13
○柄澤政府参考人 今御指摘がございましたように、二十七年産と二十八年産の販売価格を比較しますと、六十キロ当たり千百三十二円上昇しておりますので、これを全国の十アール当たりの平年収量を用いて計算いたしますと、農家にとりまして十アール当たり約一万円の収入増となっているということでございます。
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古川康#14
○古川(康)委員 ありがとうございます。
 平均的な農家ということでございますけれども、こうして価格がしっかりとしたものになることによって、一万円の農家の収入増になっているというようなことがわかりました。
 逆に、今回、この七千五百円、廃止されるわけでありますけれども、これを換算すると、六十キロ当たりの価格で幾ら影響するということになりますでしょうか。
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柄澤彰#15
○柄澤政府参考人 米の直接支払交付金、十アール当たり七千五百円を六十キロ当たりの価格に換算することとした場合には、全国の十アール当たりの平年収量を用いて計算いたしますと、六十キロ当たり八百四十六円ということでございます。
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古川康#16
○古川(康)委員 八百四十六円分の影響があるということであります。逆に言えば、これよりもより高い値段で米価が上がっていくということがあれば、この七千五百円の影響をいわば消すことができるということではないかと思います。そして、現実に二七から二八にかけては千円以上ふえている。
 こうしたことを考えたときには、やはり、生産調整という言葉はなくなりますけれども、余り過剰な作付にならないように関係者が協力をしていく、そのことによって、農家の収入も、七千五百円がなくなっても安心できる、そういったことを実現できるのではないかと思っておりまして、改めて関係者の努力というものを期待したいと思います。
 質疑時間が終了いたしました。これで私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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伊東良孝#17
○伊東委員長 次に、西田昭二君。
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西
西田昭二#18
○西田委員 おはようございます。自由民主党の石川三区選出の西田昭二と申します。
 初めて農林水産委員会に質問の機会をいただきましたことに、心から感謝を申し上げるところでございます。
 私の選挙区は石川県の能登半島を中心とした選挙区であり、風光明媚で大変美しい自然環境と、山の幸、海の恵みといった大変新鮮な食材の宝庫でございます。また、「あえのこと」や、日本遺産に認定された能登一円で行われているキリコ祭りなどの文化、祭礼は世界農業遺産に国内で初めて認定をされ、輪島朝市、千枚田、日本で唯一波打ち際を車で走れる千里浜なぎさドライブウェイは、北陸新幹線開業四年目にしても多くの観光客が訪れているところでございます。
 委員の皆様方におかれましては、ぜひとも後援会の皆様方とともに能登半島にお越しいただきますことを心からお待ちいたしまして、質問に入りたいと思います。
 ことしは記録的な大雪のため、北陸地方を中心に大きな被害が生じたところでございます。
 この委員会でも稲田先生から質問がありましたように、石川県でも、二月に約二万人の宿泊客のキャンセルがあり、農業関係では、育苗ハウスを始め二千二百棟を超える農業用のパイプハウスが倒壊するなど、約七億八千万円余の大きな被害が出ました。
 これに対して、農林水産省から三月十六日に、被害農家のパイプハウスの再建補助を含めた総合的な支援策を講じていただいたわけでございますが、これを契機に地域では復旧の機運が高まり、田植用の苗の確保も既にめどがついたと聞き、国の素早い対応に感謝を申し上げるところでございます。
 改めて、ここで、今回の豪雪に対する、農林水産省のトップとしての、豪雪被害に取り組んだ大臣の思いを伺いたいと思います。
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齋藤健#19
○齋藤国務大臣 この冬の大雪では、北陸を中心に五六豪雪以来三十七年ぶりの積雪となり、また、北海道の日高地方でも想定を超える大雪が数日間継続したために、農業用ハウスなどに大きな被害が発生をいたしております。
 こうした被害の状況を踏まえまして、被災された農業者の皆様が離農されることがないようにという基本的な考え方のもとに、三月十六日に、被災したハウスの撤去も含めた農業用ハウスの導入経費の助成、それから被災に伴い必要となる追加的な種子、種苗の確保、それから種苗の融通のための輸送に要する経費の助成、あるいは被害果樹の植えかえや未収益期間に要する経費の助成などの対策を決定いたしました。
 被災された農業者の皆様が離農されることなく、この支援対策を活用していただいて一日も早く経営再開ができるように、全力で取り組んでまいりたいと思います。
 なお、施設園芸を営む農業者の皆様には、農業用ハウスというものはもう経営に不可欠な生産施設であると改めて認識をしていただきまして、今後も起こり得る甚大な自然災害に対してみずから備えていただく観点からも、園芸施設共済に加入いただく必要があるのではないかと考えておりまして、あらゆる機会を通じて、園芸施設共済への加入も推進してまいりたいと考えております。
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西
西田昭二#20
○西田委員 本当に多くの御支援をありがとうございます。いろいろな支援をいただくのに当たりまして、共済に入会することを前提として県内も取り組んでいるところでございますので、これからも、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、農山漁村の所得向上を実現し、地域振興を図るためには、農産物の生産のみならず、加工、販売などのいわゆる農業の六次産業化を進めていくことが大変重要であります。特に、緑豊かな農山漁村で地域の自然、文化、人々との交流を楽しむ農山漁村滞在型旅行をビジネスとして取り組むことは大変有効でございます。
 私の選挙区である能登半島の山合いに、住民たちによる農家民宿群がございます。それは、半径数キロ範囲に四十七軒が点在する春蘭の里があります。地域の生き残りをかけて始めた取組はもう二十年にもなり、地元食材を使った郷土料理や伝統文化の体験など、地域資源を生かしたもてなしが評判を呼び、訪問者は年間一万人を超えるまでにもなりました。過疎化は容赦なく進んでおりますが、後に続く若者も少しずつ集まり始め、限界集落と言われた地域が、見事復活を遂げたわけでございます。
 春蘭の里のように、地域を挙げて農家民宿に取り組むことで多くの人を呼び込んでいる事例もございます。国では、現在このような農泊の取組を進めておりますが、平成三十二年度までに農泊地域を五百地域創出することとしておりますが、受皿の整備だけでなく、一般の人々が農泊を楽しむ流れをつくることも必要と考えますが、今後どのように取組地域を拡大していくのか、その方針を伺いたいと思います。
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荒川隆#21
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま、農泊の取組につきまして御質問を頂戴したところでございます。
 農林水産省といたしましては、農山漁村の所得向上を実現する上での重要な柱として観光を位置づけてございます。インバウンド需要を農山漁村にもしっかり取り込んでいくというようなことで、農山漁村の活性化を図っていきたいと考えておるところでございます。
 二十九年度から、農山漁村振興交付金の中に農泊推進対策という項目を設けまして、意欲の高い地域の皆様に対しまして、自立的な運営が図られる法人組織が農泊ビジネスを担っていただく体制を構築していただくための支援、それから、魅力ある観光コンテンツを磨き上げていただくための支援、こういったものを行わせていただいているところであります。
 また、今先生からお話ございましたが、こういった取組を国内外の皆様に知っていただくためにも、海外のタレントなどを使ったPRですとか、農泊シンポジウムの開催、それからSNSでの情報発信、映像発信などに努めておるところでございます。
 平成三十二年度までに五百地域の農泊地域の創設ということを目指しておりまして、二十九年度におきましては、先生御指摘の能登町の春蘭の里も含めて二百六地域の地域指定を行って、支援を行っておるところでございます。
 今後とも、しっかり農泊の地域を支援してまいりたいと考えております。
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西
西田昭二#22
○西田委員 過疎地域の起爆剤として、しっかりと国からの応援をこれからもよろしくお願いしたいと思います。
 次に、スルメイカは我が国の主要な水産資源の一つでございます。日本海においても、イカ釣り漁業で多く漁獲されております。
 このイカ釣り漁業は石川県の基幹漁業の一つでもありますが、漁獲されている日本海のスルメイカの資源量そのものが急激に減少しており、今後スルメイカがとれなくなってしまうのではないかと漁業者が心配していると聞いております。
 スルメイカ資源の状況、また、悪化している原因をどのように考えているのか、伺いたいと思います。
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長谷成人#23
○長谷政府参考人 平成二十九年の日本海、東シナ海を含んだ数字になりますけれども、我が国のスルメイカ漁獲量は三万六千トンであります。これは平成二十八年の四万二千トンの八六%ということでございます。
 この不漁にはさまざまな原因が考えられますけれども、スルメイカは、卵からふ化後の水温の変化が幼生、子供の生存に大きく影響する上に、そもそも、一年で死亡して毎年漁獲の対象となる資源が入れかわるため、資源の動向は海洋環境の変動の影響を大きく受ける、そういう資源でございます。
 スルメイカ資源の調査と評価を実施しております国立研究開発法人水産研究・教育機構によれば、スルメイカの資源量は主として海洋環境の変化により近年減少傾向にあること、特に平成二十七年及び二十八年においては、産卵海域でスルメイカの発生に適した温度帯が減少したことにより資源量が減少し、その後も回復が見られていないことが主要因と見られております。
 水産庁では、引き続き、水産研究・教育機構と協力し、スルメイカ資源のモニタリングに加え、資源変動の要因解明に取り組んでまいりたいと考えております。
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西
西田昭二#24
○西田委員 大和堆は、日本海の中央部、そして我が国排他的経済水域に位置し、イカ釣りや底びき網漁船が操業する好漁場となっております。しかし、地元からは、スルメイカ資源が悪化している原因の一つとして、この大和堆で違法に操業する北朝鮮船籍による過剰な漁獲が考えられ、また、我が国漁船の安全を脅かす原因ともなっていると私は思っております。
 例年、石川県のイカ釣り漁船は六月上旬から大和堆に出漁しております。昨年のように北朝鮮船籍による乱獲が行われ、また、我が国の漁船が漁場に到着したところ、既に北朝鮮船籍に漁場を占領され、操業が阻害されるようなことはあってはならないと考えておりますが、どのように対応するのか伺いたいと思います。
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長谷成人#25
○長谷政府参考人 日本海、特に大和堆周辺の我が国排他的経済水域における北朝鮮漁船等による違法操業は、我が国漁業者の安全操業の妨げにもなっており、極めて問題と考えております。
 このため、昨年の漁期におきましては、我が国漁業者が安全に操業できる状況を確保することを第一に、海上保安庁と連携しつつ、漁業取締り船を大和堆周辺に重点配備するとともに、現場における放水等の厳しい対応によりまして、我が国排他的経済水域からこれを退去させたところでございます。
 例年、六月より大和堆周辺水域でのイカ釣り操業が本格化いたしますけれども、我が国漁業者の安全な操業を確保できるよう、漁業者とも密接にコミュニケーションをとりつつ、海上保安庁など関係省庁とも連携して対策を進めてまいりたいと考えております。
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西
西田昭二#26
○西田委員 私も、先週末、地元のイカ釣り漁業者と懇談をさせていただきました。ことしは六月三日から出港すると伺っております。
 地元の関係者は、昨年度から再三、国の方へ陳情、要望もさせていただいておりますし、本当に、漁場で安全に操業できること、そしてまた、不法操業があった場合は、やはり国としてその不法操業の網などを没収、そしてまた臨検、拿捕といった強い姿勢をぜひともとっていただきたい、そう願っているところでありますので、改めて水産庁長官の力強いお言葉をいただければと思っております。
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長谷成人#27
○長谷政府参考人 水産庁といたしましても、石川県などのイカ釣り漁業関係者から、この大和堆周辺水域の漁場において外国漁船が接近して、接触事故や流し網漁具がスクリューに絡まるといった危険な状況の発生についてもお話を伺っているところでございます。
 今漁期におきましては、先ほども申し上げましたけれども、日本海大和堆でのイカ釣りの漁期前から漁業取締り船を配置し警戒するとともに、外国漁船の出現状況及び漁業者の要望等も踏まえまして効果的な配置を行って、海上保安庁など関係省庁とも連携し、我が国漁業者が大和堆周辺水域において安全に操業できる状況を確保するため、万全の対策を進めてまいりたいと考えております。
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西
西田昭二#28
○西田委員 ぜひとも、地元の漁業者が安全に操業できるように、全力で取り組んでいただきたいと思っております。
 次に、二〇一五年の北陸新幹線の金沢開業から続く石川県の観光需要の高まりについては、大粒のブドウでありますルビーロマンや、大ぶりのシイタケであります「のとてまり」、黒毛和牛の能登牛など、生産量こそ少ないが特色のある多種多様な食材が魅力の一つとなっているものと考えております。
 しかしながら、石川県では、能登地域を始め、人口減少、農業者の高齢化による離農、後継者不足による耕作放棄地の増加などの現象が起きています。また、平成三十年度産米から国による生産調整が廃止されることや、今後、環太平洋連携協定、TPPが発効することを考え合わせると、日本の農業が産業として発展するためには、まず生産基盤を整え、今まで以上に競争力の強化を図ることで、担い手の安定的な農業経営を実現していく必要があると考えます。
 農林水産省では、平成三十五年度までに国内農地の八割を担い手に集中させるという政策目標を掲げて、農地バンクによる農地集積や農業生産基盤の整備を推進しております。
 しかし、せっかく農地を整備しても、作物を栽培するためのため池や用排水路などの水利施設の老朽化が著しく進行している事例が散見されます。こうした老朽化した水利施設が破損した場合、農作物の生産に支障を及ぼすだけでなく、家屋のある地域で突発的な事故が生じれば、災害にも発展しかねない状況であります。
 このため、このような老朽化施設の整備を早急に進めていく必要がありますが、他方で、農家の高齢化や担い手の減少により整備に対する負担感が増しているという現状がございます。
 こうした現状を踏まえ、老朽化した施設の整備をどのように進めていくのか、伺いたいと思います。
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荒川隆#29
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国の農業水利施設の多くは、今御指摘ございましたように、戦後から高度成長期にかけて整備されまして、標準耐用年数を超えた施設が全体の二割に及んでいるなど、大変老朽化が進んでおる状況でございます。
 この施設の点検、機能診断を行った上で、一部の補修等で機能維持が可能なものについては耐用年数を延ばす長寿命化を図るとともに、緊急性の高いものから更新を行っていくという考え方で進めておるところでございます。
 平成三十年度当初予算におきましても、水利施設の長寿命化対策として千二百六十五億円を計上いたしておりますほか、きめ細かな現場ニーズに対応することができます新しい事業、農業水路等長寿命化・防災減災事業につきましても創設をするなどして、必要な対策を講じてまいりたいと考えておるところでございます。
 また、地元の農業者の負担の軽減ということにつきましては、これまでもいろいろな取組をしておりますけれども、農地集積や高収益作物の導入の度合いに応じまして農家負担の減少を図る促進費の交付といったようなことについて取組を進めておるところでございます。
 また、市町村の御負担につきましては、公共事業債の対象にするなどして、また、地方財政措置を講じておるなどしてしっかり取り組んできたところだと認識をしております。
 今後とも、農家負担の軽減にも配慮しながら、しっかり事業を進めてまいりたいと思っております。
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