厚生労働委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成三十年六月十二日(火曜日)
午前十時二分開会
─────────────
委員の異動
六月八日
辞任 補欠選任
徳茂 雅之君 小川 克巳君
中西 哲君 宮島 喜文君
六月十一日
辞任 補欠選任
木村 義雄君 二之湯武史君
六月十二日
辞任 補欠選任
自見はなこ君 羽生田 俊君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 島村 大君
理 事
石田 昌宏君
そのだ修光君
馬場 成志君
山本 香苗君
小林 正夫君
委 員
石井みどり君
小川 克巳君
大沼みずほ君
自見はなこ君
鶴保 庸介君
二之湯武史君
羽生田 俊君
藤井 基之君
三原じゅん子君
宮島 喜文君
伊藤 孝江君
三浦 信祐君
足立 信也君
浜口 誠君
石橋 通宏君
難波 奨二君
倉林 明子君
東 徹君
福島みずほ君
薬師寺みちよ君
発議者 石橋 通宏君
発議者 浜口 誠君
国務大臣
厚生労働大臣 加藤 勝信君
副大臣
厚生労働副大臣 牧原 秀樹君
大臣政務官
厚生労働大臣政
務官 田畑 裕明君
経済産業大臣政
務官 平木 大作君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
政府参考人
法務省入国管理
局長 和田 雅樹君
文部科学大臣官
房審議官 瀧本 寛君
厚生労働省労働
基準局長 山越 敬一君
厚生労働省労働
基準局安全衛生
部長 田中 誠二君
厚生労働省雇用
環境・均等局長 宮川 晃君
厚生労働省社会
・援護局長 定塚由美子君
厚生労働省保険
局長 鈴木 俊彦君
経済産業大臣官
房審議官 小瀬 達之君
中小企業庁事業
環境部長 吾郷 進平君
参考人
一般社団法人日
本経済団体連合
会労働法制本部
上席主幹 布山 祐子君
日本労働組合総
連合会会長代行 逢見 直人君
株式会社ワーク
・ライフバラン
ス代表取締役社
長 小室 淑恵君
弁護士
日本労働弁護団
幹事長 棗 一郎君
全国過労死を考
える家族の会代
表世話人 寺西 笑子君
─────────────
本日の会議に付した案件
〇働き方改革を推進するための関係法律の整備に
関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
〇労働安全衛生法の一部を改正する法律案(石橋
通宏君外五名発議)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時二分開会
─────────────
委員の異動
六月八日
辞任 補欠選任
徳茂 雅之君 小川 克巳君
中西 哲君 宮島 喜文君
六月十一日
辞任 補欠選任
木村 義雄君 二之湯武史君
六月十二日
辞任 補欠選任
自見はなこ君 羽生田 俊君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 島村 大君
理 事
石田 昌宏君
そのだ修光君
馬場 成志君
山本 香苗君
小林 正夫君
委 員
石井みどり君
小川 克巳君
大沼みずほ君
自見はなこ君
鶴保 庸介君
二之湯武史君
羽生田 俊君
藤井 基之君
三原じゅん子君
宮島 喜文君
伊藤 孝江君
三浦 信祐君
足立 信也君
浜口 誠君
石橋 通宏君
難波 奨二君
倉林 明子君
東 徹君
福島みずほ君
薬師寺みちよ君
発議者 石橋 通宏君
発議者 浜口 誠君
国務大臣
厚生労働大臣 加藤 勝信君
副大臣
厚生労働副大臣 牧原 秀樹君
大臣政務官
厚生労働大臣政
務官 田畑 裕明君
経済産業大臣政
務官 平木 大作君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
政府参考人
法務省入国管理
局長 和田 雅樹君
文部科学大臣官
房審議官 瀧本 寛君
厚生労働省労働
基準局長 山越 敬一君
厚生労働省労働
基準局安全衛生
部長 田中 誠二君
厚生労働省雇用
環境・均等局長 宮川 晃君
厚生労働省社会
・援護局長 定塚由美子君
厚生労働省保険
局長 鈴木 俊彦君
経済産業大臣官
房審議官 小瀬 達之君
中小企業庁事業
環境部長 吾郷 進平君
参考人
一般社団法人日
本経済団体連合
会労働法制本部
上席主幹 布山 祐子君
日本労働組合総
連合会会長代行 逢見 直人君
株式会社ワーク
・ライフバラン
ス代表取締役社
長 小室 淑恵君
弁護士
日本労働弁護団
幹事長 棗 一郎君
全国過労死を考
える家族の会代
表世話人 寺西 笑子君
─────────────
本日の会議に付した案件
〇働き方改革を推進するための関係法律の整備に
関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
〇労働安全衛生法の一部を改正する法律案(石橋
通宏君外五名発議)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
島
島村大#1
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、中西哲君、徳茂雅之君及び木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として宮島喜文君、小川克巳君及び二之湯武史君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、中西哲君、徳茂雅之君及び木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として宮島喜文君、小川克巳君及び二之湯武史君が選任されました。
─────────────
島
島村大#2
○委員長(島村大君) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案及び労働安全衛生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
本日は、両案の審査のため、五名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、一般社団法人日本経済団体連合会労働法制本部上席主幹布山祐子君、日本労働組合総連合会会長代行逢見直人君、株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長小室淑恵君、弁護士・日本労働弁護団幹事長棗一郎君及び全国過労死を考える家族の会代表世話人寺西笑子君でございます。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、両案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず布山参考人にお願いいたします。布山参考人。
この発言だけを見る →本日は、両案の審査のため、五名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、一般社団法人日本経済団体連合会労働法制本部上席主幹布山祐子君、日本労働組合総連合会会長代行逢見直人君、株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長小室淑恵君、弁護士・日本労働弁護団幹事長棗一郎君及び全国過労死を考える家族の会代表世話人寺西笑子君でございます。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、両案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず布山参考人にお願いいたします。布山参考人。
布
布山祐子#3
○参考人(布山祐子君) 経団連労働法制本部の布山と申します。本日はこのような機会をいただきまして、ありがとうございます。
本日は、参考に、経営労働政策特別委員会報告、こちらをお配りしておりますので、適宜御覧いただければと思います。
私からは、政府の働き方改革関連法案に賛成する立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
今、社会全体にAIやビッグデータなどICTを活用した新たなビジネスの展開や業務プロセスの変革が急速に進み、企業や業種の垣根を越え、大きな変化が起きております。こうした中、今後、働き手の働きがいと企業競争力を共に向上させていく重要な鍵は創造力の発揮にあると思っております。テクノロジーを活用して従来の働き方を大胆に見直し、高い創造性と専門性を発揮しながらイノベーションを追求する働き方へとシフトしていかなければならないと思います。こうした働き方は、必ずしも時間に応じて成果が得られるものではなく、生み出した成果に応じて評価、処遇することで働き手の満足度を一層高めることもできるというふうに思っております。
また、時間外労働の上限規制の創設は、労使が三六協定を結びさえすれば青天井に時間外労働が可能である現状を見直し、罰則付きで時間外労働を規制する大改正であると思っております。中小企業の実態も勘案しながら、労使の合意の下まとめた経緯がございます。過労死は絶対あってはならない、この過労死を防止し、労働者の命を守るための重要な見直しだというふうに考えております。
今回の働き方改革関連法案には、多様な働き方への対応、長時間労働の是正、働く人の能力の発揮に向けた環境整備など、これらが盛り込まれておりまして、時代に即した改正であると認識をしております。働き方改革の実現は社会の要請であり、働く人にとってプラスになるものと考えております。
次に、各法案の内容について具体的に述べたいと思います。
まず、雇用対策法の見直しについてですが、労働施策総合推進法に名称変更されるということで、国全体として働き方改革を総合的かつ継続的に推進していく方針を明らかにした点において、大切な改正だと考えております。
労働基準法の改正につきましては、二〇一七年の三月十三日、連合と経団連の会長が、時間外労働の上限規制に関する労使合意、この内容に沿った形で上限規制を設けた点が重要であるというふうに思っております。
具体的には、原則的な上限規制を月四十五時間、年三百六十時間に設定し、企業として原則的上限に収まるよう努力をすること、特別の事情がある場合であっても、一つは休日労働を含め単月百時間未満、二か月から六か月平均八十時間以内、年間七百二十時間以内、月四十五時間を超える月は年六回までという、この四つの上限規制を罰則付きで設けております。これは労働基準法施行七十年以来の大改正だと思っておりまして、効果の高い過重労働防止策と考えております。
また、年五日の年休については、時季指定を事業主へ義務付けること、月六十時間を超える法定時間外労働を五割以上にする割増し賃金率、これ今、中小企業について適用猶予になっておりますが、これを廃止することについても盛り込まれておりまして、いずれも働く人の長時間労働の是正やワーク・ライフ・バランスの実現に資する改正だと考えております。
あわせて、業務の性質上、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くない高度の専門職に対し、職務を限定し、本人同意を取った上、通常の労働時間規制ではなく、労使同数の委員で構成する委員会で決めた独自の健康確保措置を適用する高度プロフェッショナル制度の創設は、創造性を十分に発揮できる柔軟な働き方の選択肢を増やすものであり、時代の変化に対応した改正と考えます。
労働時間等設定改善法につきましては、勤務間インターバルの努力義務を創設することで、政府の各種支援と相まって、まずは導入企業が増えることが期待されるところでございます。
労働安全衛生法の改正については、産業医、産業保健機能の強化が盛り込まれております。加えて、医師の面接指導の徹底を図るため、管理監督者も含め、健康確保のための労働時間の把握義務が明記をされます。
また、上限規制の導入に伴いまして、医師の面接指導の対象となり得る時間が、省令において百時間から八十時間に引き下がることが予定をされております。また、じん肺法の改正は、労働者の心身の状況に関する情報の取扱いを整備するものであり、労働安全衛生法、じん肺法、いずれも働く方の健康確保にプラスの改正というふうに考えております。
最後に、労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法の改正についてでございます。
同一労働同一賃金の目的は、いわゆる非正規労働者の待遇を改善して、働き方の選択肢を広げ、誰もが活躍できる社会をつくることにあると思っております。労働力人口が減少する中、企業といたしましても、若年者、女性、高齢者など多様な人材の活躍を促すため、雇用形態の違いによらない均等・均衡待遇を確保していく上で有効だというふうに考えております。
我が国企業の多くは、一時点の仕事の内容だけではなく、職務内容、配置変更の範囲など、様々な要素を総合的に勘案して賃金を決定しております。加えて、我が国では、基本給が職能給、年齢給などの複数の賃金項目で構成する企業も少なくございません。ゆえに、正規と非正規との間の処遇差が不合理かどうかの判断がしにくいという課題がございました。
今回、不合理の判断基準を明確にしたこと、つまり、個々の待遇の目的、趣旨から判断要素を決めること、また、法律に基づくガイドラインを作成することは、個別企業労使が不合理かどうかの判断をしやすくするものでございまして、均衡規定の実効性を高めるものと評価できると思っております。
あわせて、通常の労働者との間の待遇の相違の内容や理由などを説明するなど事業主の説明義務を強化したことは、事業主しか持っていない情報のために労働者が訴えを起こすことができないといったこと、この解消につながると期待されるほか、会社が説明できない、あるいは説明しにくいことがあれば、社員に納得してもらいやすい賃金制度への見直しのきっかけとなると考えております。
いずれも、正規、非正規の間の不合理な待遇差を解消する上で大変重要な改正であると思っておりまして、働く方のプラスになる改正だというふうに考えております。
つきましては、先生方におかれましては、今企業が大きな変革のときを迎えている現状を改めて御理解を賜りまして、今国会において、時間外労働の上限規制、同一労働同一賃金、高度プロフェッショナル制度を盛り込んだ働き方改革関連法案、これを成立させていただければと思います。
私からは以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、参考に、経営労働政策特別委員会報告、こちらをお配りしておりますので、適宜御覧いただければと思います。
私からは、政府の働き方改革関連法案に賛成する立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
今、社会全体にAIやビッグデータなどICTを活用した新たなビジネスの展開や業務プロセスの変革が急速に進み、企業や業種の垣根を越え、大きな変化が起きております。こうした中、今後、働き手の働きがいと企業競争力を共に向上させていく重要な鍵は創造力の発揮にあると思っております。テクノロジーを活用して従来の働き方を大胆に見直し、高い創造性と専門性を発揮しながらイノベーションを追求する働き方へとシフトしていかなければならないと思います。こうした働き方は、必ずしも時間に応じて成果が得られるものではなく、生み出した成果に応じて評価、処遇することで働き手の満足度を一層高めることもできるというふうに思っております。
また、時間外労働の上限規制の創設は、労使が三六協定を結びさえすれば青天井に時間外労働が可能である現状を見直し、罰則付きで時間外労働を規制する大改正であると思っております。中小企業の実態も勘案しながら、労使の合意の下まとめた経緯がございます。過労死は絶対あってはならない、この過労死を防止し、労働者の命を守るための重要な見直しだというふうに考えております。
今回の働き方改革関連法案には、多様な働き方への対応、長時間労働の是正、働く人の能力の発揮に向けた環境整備など、これらが盛り込まれておりまして、時代に即した改正であると認識をしております。働き方改革の実現は社会の要請であり、働く人にとってプラスになるものと考えております。
次に、各法案の内容について具体的に述べたいと思います。
まず、雇用対策法の見直しについてですが、労働施策総合推進法に名称変更されるということで、国全体として働き方改革を総合的かつ継続的に推進していく方針を明らかにした点において、大切な改正だと考えております。
労働基準法の改正につきましては、二〇一七年の三月十三日、連合と経団連の会長が、時間外労働の上限規制に関する労使合意、この内容に沿った形で上限規制を設けた点が重要であるというふうに思っております。
具体的には、原則的な上限規制を月四十五時間、年三百六十時間に設定し、企業として原則的上限に収まるよう努力をすること、特別の事情がある場合であっても、一つは休日労働を含め単月百時間未満、二か月から六か月平均八十時間以内、年間七百二十時間以内、月四十五時間を超える月は年六回までという、この四つの上限規制を罰則付きで設けております。これは労働基準法施行七十年以来の大改正だと思っておりまして、効果の高い過重労働防止策と考えております。
また、年五日の年休については、時季指定を事業主へ義務付けること、月六十時間を超える法定時間外労働を五割以上にする割増し賃金率、これ今、中小企業について適用猶予になっておりますが、これを廃止することについても盛り込まれておりまして、いずれも働く人の長時間労働の是正やワーク・ライフ・バランスの実現に資する改正だと考えております。
あわせて、業務の性質上、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くない高度の専門職に対し、職務を限定し、本人同意を取った上、通常の労働時間規制ではなく、労使同数の委員で構成する委員会で決めた独自の健康確保措置を適用する高度プロフェッショナル制度の創設は、創造性を十分に発揮できる柔軟な働き方の選択肢を増やすものであり、時代の変化に対応した改正と考えます。
労働時間等設定改善法につきましては、勤務間インターバルの努力義務を創設することで、政府の各種支援と相まって、まずは導入企業が増えることが期待されるところでございます。
労働安全衛生法の改正については、産業医、産業保健機能の強化が盛り込まれております。加えて、医師の面接指導の徹底を図るため、管理監督者も含め、健康確保のための労働時間の把握義務が明記をされます。
また、上限規制の導入に伴いまして、医師の面接指導の対象となり得る時間が、省令において百時間から八十時間に引き下がることが予定をされております。また、じん肺法の改正は、労働者の心身の状況に関する情報の取扱いを整備するものであり、労働安全衛生法、じん肺法、いずれも働く方の健康確保にプラスの改正というふうに考えております。
最後に、労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法の改正についてでございます。
同一労働同一賃金の目的は、いわゆる非正規労働者の待遇を改善して、働き方の選択肢を広げ、誰もが活躍できる社会をつくることにあると思っております。労働力人口が減少する中、企業といたしましても、若年者、女性、高齢者など多様な人材の活躍を促すため、雇用形態の違いによらない均等・均衡待遇を確保していく上で有効だというふうに考えております。
我が国企業の多くは、一時点の仕事の内容だけではなく、職務内容、配置変更の範囲など、様々な要素を総合的に勘案して賃金を決定しております。加えて、我が国では、基本給が職能給、年齢給などの複数の賃金項目で構成する企業も少なくございません。ゆえに、正規と非正規との間の処遇差が不合理かどうかの判断がしにくいという課題がございました。
今回、不合理の判断基準を明確にしたこと、つまり、個々の待遇の目的、趣旨から判断要素を決めること、また、法律に基づくガイドラインを作成することは、個別企業労使が不合理かどうかの判断をしやすくするものでございまして、均衡規定の実効性を高めるものと評価できると思っております。
あわせて、通常の労働者との間の待遇の相違の内容や理由などを説明するなど事業主の説明義務を強化したことは、事業主しか持っていない情報のために労働者が訴えを起こすことができないといったこと、この解消につながると期待されるほか、会社が説明できない、あるいは説明しにくいことがあれば、社員に納得してもらいやすい賃金制度への見直しのきっかけとなると考えております。
いずれも、正規、非正規の間の不合理な待遇差を解消する上で大変重要な改正であると思っておりまして、働く方のプラスになる改正だというふうに考えております。
つきましては、先生方におかれましては、今企業が大きな変革のときを迎えている現状を改めて御理解を賜りまして、今国会において、時間外労働の上限規制、同一労働同一賃金、高度プロフェッショナル制度を盛り込んだ働き方改革関連法案、これを成立させていただければと思います。
私からは以上でございます。
島
逢
逢見直人#5
○参考人(逢見直人君) 御指名いただきました連合の逢見です。
本日は、このような場で私ども連合の意見を表明する機会をいただき、ありがとうございます。
連合の今回の法案に対する考えは、先月行われた衆議院厚生労働委員会の参考人質疑で会長の神津が述べさせていただいております。若干重複する点もありますが、そのポイントを申し述べます。
第一に、政府提出法案に盛り込まれている罰則付きの時間外労働の上限規制は、早期にそして確実に実現すべきということです。
過重労働による心身への影響や、仕事と生活の両立の困難さなど、長時間労働の弊害が顕在化している中で、長時間労働に依存する働き方を社会全体で見直していくことが求められています。罰則付きの時間外労働の上限規制の導入という労働基準法七十年の歴史の中で特筆すべき大改革を今こそ実施すべきです。
また、三六協定を締結して認められる時間外労働の上限は月四十五時間、年三百六十時間であること、その上で、特別条項を適用する場合でも、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、原則的上限に近づける努力が労使双方に求められていること、そうした法改正の精神を世の中に対して周知していくことが必要です。
第二に、同一労働同一賃金の法整備も欠かせません。非正規雇用比率が四割近くに達する中、非正規雇用労働者の処遇は総じて正規雇用労働者に比べて低く、低賃金層を増やす結果となっています。この現状を直視すればこそ、同一労働同一賃金の法整備を実現することは政治の責任であると思います。
そして第三に、法の実効性確保のためには、使用者、労働者共にルールを知り、守ることが不可欠です。そのためにも、ワークルール教育を社会全体で広げていくための法整備を進めていただくことを強く要請いたします。
その上で、本日は、法案審議で更に議論を深めていただきたい点、法の実効性確保のために必要な点、さらには、現在の職場の状況に鑑みて必要な施策についてお話し申し上げたいと思います。
まず、中小企業でどのように働き方改革を進めていくかということです。連合に集う仲間の中には、中小企業で働く労働者も多くおります。また、中小企業の使用者団体との意見交換の場も設けていますが、その中でよく耳にするのは、何から手を着けてよいか分からないといった悩みです。法整備が行われたとしても法の理解が進まなければ、それは絵に描いた餅になりかねません。法の正しい理解と定着に向けた施策が必要です。
この点、立憲民主党が衆議院に提出した働き方改革の対案には、同一労働同一賃金の専門調査機関を設置して中小企業で働く者も相談できる体制の整備をすることなども盛り込まれております。単に法律を整備するだけではなくて、職場の取組を後押しする施策を充実させることが必要です。
そして、取引慣行の是正も重要です。下請いじめの撲滅などの取引慣行を是正しなければ、中小企業で働き方改革が進まないばかりか、むしろそこにしわ寄せが行くことになります。その防止に向けた総合的な施策を政府一丸となって取り組んでいただくことを強く求めます。
続いて、高度プロフェッショナル制度について申し述べたいと思います。
一日は誰にとっても二十四時間、どのような仕事、どのような職種であっても、いかに高度な専門的業務、いかに高年収であろうとも、過重労働により心身の健康がむしばまれることはあってはなりません。改めて、高度プロフェッショナル制度の創設は実施すべきではない、この点を強く申し述べておきます。
参議院の審議では、制度の問題点について具体的な議論がなされていると承知しております。例えば、制度の対象労働者の健康管理時間を把握する措置について、客観的方法で把握しなければ働き過ぎを防止する措置として機能しないことや、対象労働者にどれだけの裁量権が確保され得るのかなど、大変重要な指摘です。また、高度プロフェッショナル制度も、当然、労働基準監督行政の対象であるわけです。これらの問題点について更に審議を深めていただくことをお願いいたします。
次に、自動車運転業務の問題です。
自動車運転業務は、これまでの例外扱いをなくす一方で、改正法の施行期日の五年後も年間九百六十時間以内という水準の規制が適用されることとなっています。過労死の最も多い自動車運転業務こそ長時間労働の是正に向けて真っ先に取り組まなければなりません。衆議院で改善基準告示の見直しという道筋も示されたところですが、やはり五年の適用猶予後には一般則を適用すべきだと思います。
また、自動車運転業務の中身は多様です。貨物自動車運転業務といっても、宿泊を伴う長距離運転もあれば近距離の日勤の業務もあり、また運ぶものも危険物の輸送である場合もあります。それら勤務実態や業務特性を踏まえた規制とすることが必要です。
さらに、教職員、建設事業、医師など、長時間労働の業種、職種についても実効性のある長時間労働是正策を講じ、着実に前進させることが重要です。そして、公務の現場の長時間労働是正も大きな課題である点も強調しておきたいと思います。
続いて、同一労働同一賃金の法整備です。
この点についても、事業主の待遇説明義務の履行の在り方など、法の実効性をいかに確保するかという点ではまだ課題があります。また、一昨年十二月に公表されたガイドライン案には、改正法案についての国会審議を踏まえて最終的に確定するとされているものの、まだ具体的に中身のある審議がなされているようには思えません。
連合が二〇一八春季生活闘争の結果をまとめた中では、働き方改革を先取りして労使が取り組んだケースも報告されています。個別労使でも、均等、均衡、処遇格差の是正の認識が高まりつつあります。また、労働契約法二十条あるいはパート法九条に関する裁判例も増加しており、労働者が司法的解決を求める際の根拠規定の整備は政治の責任であると思います。
加えて、法案では、派遣労働者については、派遣先労働者との均等・均衡処遇と一定の要件を満たす労使協定のいずれかを選択することとしておりますが、派遣先からの待遇に関する情報提供義務が適正になされるのか、情報提供項目などの議論が必要です。一方、労使協定は一定の水準を満たすとなっておりますが、一定の水準を測る物差しが必要です。不適切なデータが使われることがないよう、これも議論の深掘りをしていただきたいと思います。
最後に、もう一点、職場でのいじめ、いわゆるハラスメントの問題です。
連合の労働相談には、上司にすぐどなられる、仕事でミスをしたら殴られた、このような相談が数多く寄せられています。さらに、連合の構成組織で流通業やサービス業で働く仲間を組織しているUAゼンセンが行った調査でも、本日資料をお配りしておりますが、お客様から土下座を要求されたなどの悪質クレームの実態が明らかになり、その経験者は七割にも及んでいます。労働災害においても精神疾患は増加しており、職場におけるハラスメントもその要因の一つです。
誰もが生き生きとその能力を最大限発揮して働き続けられるようにすることが働き方改革の目的であるならば、ハラスメントのない職場をつくるための施策も同時に行うことが必要です。しかし、ハラスメントを防止する法律がない、これが実態です。
そうした中、民進党、希望の党の合同チームがまとめられたパワハラ規制法案が四月に国会に提出されております。安心して働くことができる職場環境の整備に向けては、ハラスメント防止の法律は必要不可欠です。
折しも、五月末から六月にジュネーブで開催され私も参加してきました第百七回ILO総会においても、条約と勧告による補完を内容とする「仕事の世界における暴力とハラスメント」基準設定委員会の報告が採択されました。条約制定は一年後となりますが、国内法の整備に向けた議論を早くスタートさせて、是非ともハラスメントの防止に関する法規制の一刻も早い実現に向け、建設的な議論を行っていただくことを求めます。
以上で私の発言を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、このような場で私ども連合の意見を表明する機会をいただき、ありがとうございます。
連合の今回の法案に対する考えは、先月行われた衆議院厚生労働委員会の参考人質疑で会長の神津が述べさせていただいております。若干重複する点もありますが、そのポイントを申し述べます。
第一に、政府提出法案に盛り込まれている罰則付きの時間外労働の上限規制は、早期にそして確実に実現すべきということです。
過重労働による心身への影響や、仕事と生活の両立の困難さなど、長時間労働の弊害が顕在化している中で、長時間労働に依存する働き方を社会全体で見直していくことが求められています。罰則付きの時間外労働の上限規制の導入という労働基準法七十年の歴史の中で特筆すべき大改革を今こそ実施すべきです。
また、三六協定を締結して認められる時間外労働の上限は月四十五時間、年三百六十時間であること、その上で、特別条項を適用する場合でも、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、原則的上限に近づける努力が労使双方に求められていること、そうした法改正の精神を世の中に対して周知していくことが必要です。
第二に、同一労働同一賃金の法整備も欠かせません。非正規雇用比率が四割近くに達する中、非正規雇用労働者の処遇は総じて正規雇用労働者に比べて低く、低賃金層を増やす結果となっています。この現状を直視すればこそ、同一労働同一賃金の法整備を実現することは政治の責任であると思います。
そして第三に、法の実効性確保のためには、使用者、労働者共にルールを知り、守ることが不可欠です。そのためにも、ワークルール教育を社会全体で広げていくための法整備を進めていただくことを強く要請いたします。
その上で、本日は、法案審議で更に議論を深めていただきたい点、法の実効性確保のために必要な点、さらには、現在の職場の状況に鑑みて必要な施策についてお話し申し上げたいと思います。
まず、中小企業でどのように働き方改革を進めていくかということです。連合に集う仲間の中には、中小企業で働く労働者も多くおります。また、中小企業の使用者団体との意見交換の場も設けていますが、その中でよく耳にするのは、何から手を着けてよいか分からないといった悩みです。法整備が行われたとしても法の理解が進まなければ、それは絵に描いた餅になりかねません。法の正しい理解と定着に向けた施策が必要です。
この点、立憲民主党が衆議院に提出した働き方改革の対案には、同一労働同一賃金の専門調査機関を設置して中小企業で働く者も相談できる体制の整備をすることなども盛り込まれております。単に法律を整備するだけではなくて、職場の取組を後押しする施策を充実させることが必要です。
そして、取引慣行の是正も重要です。下請いじめの撲滅などの取引慣行を是正しなければ、中小企業で働き方改革が進まないばかりか、むしろそこにしわ寄せが行くことになります。その防止に向けた総合的な施策を政府一丸となって取り組んでいただくことを強く求めます。
続いて、高度プロフェッショナル制度について申し述べたいと思います。
一日は誰にとっても二十四時間、どのような仕事、どのような職種であっても、いかに高度な専門的業務、いかに高年収であろうとも、過重労働により心身の健康がむしばまれることはあってはなりません。改めて、高度プロフェッショナル制度の創設は実施すべきではない、この点を強く申し述べておきます。
参議院の審議では、制度の問題点について具体的な議論がなされていると承知しております。例えば、制度の対象労働者の健康管理時間を把握する措置について、客観的方法で把握しなければ働き過ぎを防止する措置として機能しないことや、対象労働者にどれだけの裁量権が確保され得るのかなど、大変重要な指摘です。また、高度プロフェッショナル制度も、当然、労働基準監督行政の対象であるわけです。これらの問題点について更に審議を深めていただくことをお願いいたします。
次に、自動車運転業務の問題です。
自動車運転業務は、これまでの例外扱いをなくす一方で、改正法の施行期日の五年後も年間九百六十時間以内という水準の規制が適用されることとなっています。過労死の最も多い自動車運転業務こそ長時間労働の是正に向けて真っ先に取り組まなければなりません。衆議院で改善基準告示の見直しという道筋も示されたところですが、やはり五年の適用猶予後には一般則を適用すべきだと思います。
また、自動車運転業務の中身は多様です。貨物自動車運転業務といっても、宿泊を伴う長距離運転もあれば近距離の日勤の業務もあり、また運ぶものも危険物の輸送である場合もあります。それら勤務実態や業務特性を踏まえた規制とすることが必要です。
さらに、教職員、建設事業、医師など、長時間労働の業種、職種についても実効性のある長時間労働是正策を講じ、着実に前進させることが重要です。そして、公務の現場の長時間労働是正も大きな課題である点も強調しておきたいと思います。
続いて、同一労働同一賃金の法整備です。
この点についても、事業主の待遇説明義務の履行の在り方など、法の実効性をいかに確保するかという点ではまだ課題があります。また、一昨年十二月に公表されたガイドライン案には、改正法案についての国会審議を踏まえて最終的に確定するとされているものの、まだ具体的に中身のある審議がなされているようには思えません。
連合が二〇一八春季生活闘争の結果をまとめた中では、働き方改革を先取りして労使が取り組んだケースも報告されています。個別労使でも、均等、均衡、処遇格差の是正の認識が高まりつつあります。また、労働契約法二十条あるいはパート法九条に関する裁判例も増加しており、労働者が司法的解決を求める際の根拠規定の整備は政治の責任であると思います。
加えて、法案では、派遣労働者については、派遣先労働者との均等・均衡処遇と一定の要件を満たす労使協定のいずれかを選択することとしておりますが、派遣先からの待遇に関する情報提供義務が適正になされるのか、情報提供項目などの議論が必要です。一方、労使協定は一定の水準を満たすとなっておりますが、一定の水準を測る物差しが必要です。不適切なデータが使われることがないよう、これも議論の深掘りをしていただきたいと思います。
最後に、もう一点、職場でのいじめ、いわゆるハラスメントの問題です。
連合の労働相談には、上司にすぐどなられる、仕事でミスをしたら殴られた、このような相談が数多く寄せられています。さらに、連合の構成組織で流通業やサービス業で働く仲間を組織しているUAゼンセンが行った調査でも、本日資料をお配りしておりますが、お客様から土下座を要求されたなどの悪質クレームの実態が明らかになり、その経験者は七割にも及んでいます。労働災害においても精神疾患は増加しており、職場におけるハラスメントもその要因の一つです。
誰もが生き生きとその能力を最大限発揮して働き続けられるようにすることが働き方改革の目的であるならば、ハラスメントのない職場をつくるための施策も同時に行うことが必要です。しかし、ハラスメントを防止する法律がない、これが実態です。
そうした中、民進党、希望の党の合同チームがまとめられたパワハラ規制法案が四月に国会に提出されております。安心して働くことができる職場環境の整備に向けては、ハラスメント防止の法律は必要不可欠です。
折しも、五月末から六月にジュネーブで開催され私も参加してきました第百七回ILO総会においても、条約と勧告による補完を内容とする「仕事の世界における暴力とハラスメント」基準設定委員会の報告が採択されました。条約制定は一年後となりますが、国内法の整備に向けた議論を早くスタートさせて、是非ともハラスメントの防止に関する法規制の一刻も早い実現に向け、建設的な議論を行っていただくことを求めます。
以上で私の発言を終わります。ありがとうございました。
島
小
小室淑恵#7
○参考人(小室淑恵君) 株式会社ワーク・ライフバランスの小室でございます。本日は貴重な機会を賜りまして、ありがとうございます。
十二年前に企業の働き方改革を支援するコンサルティングの会社を起業しました。これだけの少子化社会だというのに女性が育児と仕事を両立できないような長時間労働の社会、それから多くの真面目な方が健康を壊してしまう長時間労働社会、これに対して強く憤って起業しました。
また、介護に直面しまして、ヘルパーの資格も持っていますが、団塊世代が昨年から一斉に七十代に突入しています。今、親の介護を理由に離職される方が年間十万人を超えていますが、ある大手の建設業では、もう既に二〇一四年から、育児で休んでいる女性の数よりも介護で休んでいる男性の数の方が逆転して超えているという状態になってきています。
つまり、今までですと、休むだとか短時間勤務になるというのは女性の話で、一部の人に配慮をしてあげるというような話になっていましたが、今や男女共に自分のキャリアを一度も時間制約を持たずに走り切るという人の方が奇跡というような状況になってきています。
そうした中で、今回、労基法七十年の歴史において初めて労働時間の上限が設定されると、罰則付きで設定される今回の法改正には賛成の立場で参りました。もちろん、まだまだ一歩目というところで早急に次なる一手を打っていく必要があると思っていますが、労働時間に明確な上限が設定されることは、これまで過労死ラインを超えて働かされてきた人たちの健康と幸せを確保するだけでなく、時間制約があっても誰もが働きやすい環境を整備する第一歩になると考えるからです。
今日は、この法案が今後更に働き方改革を加速させていくことへの期待と、既に参考になっている好事例がたくさん出てきていますので、それを知っていただきたくお話しさせていただければと思っております。
起業して十二年間で約一千社の企業をコンサルティングしてきました。経営者の認識が昨年辺りから急速に変化してきています。いよいよ本当に上限設定がなされそうだなというような政府の本気度を感じているというのを私たちも感じています。
今日、お手元に私の資料を配付させていただきました。一枚目の下にありますけれども、三年間コンサルティングさせていただいたリクルートスタッフィングという企業では、評価形態にも深く踏み込んで変革を行いました。
上から二行目に、業績MVPのブルージャケット表彰というふうに表記しましたけれども、この表彰制度を新しい評価制度では、チームの中で一人でもある労働時間を超えたらチーム全員が表彰対象外になるというような制度変更をしました。すると、限られた時間内での勝負になりますので、育児女性が何と一位を取ったりというようなことも出たり、また、チーム内で誰か一人でも長時間労働にならないようにということで、ノウハウを共有するようになりまして、若手も積極的に育成するようになりました。それまで個人商店型だったこの同社が、チームみんなで仕事を助け合うというような風土に変化しました。
結果として、スライドの一番下に書きましたが、深夜労働を八六%削減し、女性社員の出産が一・八倍になりました。業績も極めて好調になっています。
一枚おめくりいただきまして、百四十人のセントワークスという企業の事例が下のスライドに入っております。
介護支援システムの会社なんですけれども、こちらでは徹底的に意識改革を行うために、右上に写真が入っていますが、これは定時以降になったら、定時以降に残っていることを恥ずかしいと感じるように、恥ずかしいマントというんですけれども、これを定時以降に皆さんでかぶって、その結果、意識が大幅に改善されて、左下に書きましたけれども、全社の残業時間四九%削減、経常利益一五五%、従業員の出産数が二・七倍、女性の管理職比率が八倍になったという事例です。
また、次のスライドに三重県の事例を入れました。こちらは、たった五十八人のエムワンという調剤薬局の会社さんです。
スキルアップなどを通じて働き方改革を徹底的に行ったところ、医薬部外品の売上げが前年比で二三〇%へ、そして有休の取得数が三五二%、そして従業員の出産数が二・五倍、結婚数は二倍になりました。こうした変革を翌年の採用で学生にPRしたところ、それまで採用のエントリー数は年間三十三名だったのが、百六十八名にまで増えました。そして、十一名に内定を出したんですけれども、内定を辞退した人はゼロ人。そして、三名は大阪の企業を蹴ってこの五十八人の三重県の企業に就職をしたという、これ、今後、中小企業においては人材獲得が極めて重要ですので、こうした好事例が参考になるかなと思いました。
また、下のスライドは愛知県警です。四年間コンサルティングさせていただいています。右上に示しましたように、少年課や暴力団対応の刑事部門でも取組を行いました。
それまで、夜勤明けでもそのまま周りも気付くことなく一日勤務させてしまうというようなことがよく起きていたので、右側に写真を入れましたが、夜勤明けであることが分かる札を付けさせて、きちっと周りも声かけをして帰らせる、ジョブローテーションを行う、仕事の見える化、共有化を行う、こうしたことを徹底して行ったところ、下のオレンジの枠の中のところですが、事案の処理件数が四割増しながら、夏季休暇が七・〇日から九・九日へ増加。こうした特殊な組織においても働き方改革に取り組むことができ、検挙率なども抜群の成績を収めたという成果が出ました。最も残業が減った部署では、最大で六〇%減ったという成果になりました。
さらに、次のスライドですが、私が個人的に一番驚いた事例です。
三菱地所プロパティマネジメントという会社なんですけれども、こちらでは左側の真ん中にグラフを入れましたが、残業時間が三〇%削減することができ、営業利益が一八%増加した。これももちろんすばらしいのですが、下の枠の中に書きましたように、そこで浮いた利益というのを、一億八千六百万円、これ全額なんですけれども、社員に還元をいたしました。このときの社長である千葉社長がおっしゃっていたのは、残業代を払いたくないから働き方改革をしているんではないんだと、社員が生活を取り戻して新しい発想で仕事をしてもらいたいんだということを社員に説得をしました。
そして、四月に就任した新しい川端社長が先日、社員と家族を招いてイベントで発表したのが真ん中の右側のグラフになります。これは何と、今の時点を指標として二〇二二年まで残業時間を減らし続けていくが、浮いた残業代は全額ずっと還元し続けるよということを社員の前で宣言したというものになります。こうした事例というのは大変すばらしいなと思いました。
また、右下にコトフィスというのが、写真が入っていますけれども、この働き方改革をしたことで社員の発想が変わってきました。この企業さんはビルのテナントに入っていただく営業の会社さんなんですけれども、今後、働き方改革を進める企業が増えると子連れで出勤する方が増えるのではないか、であれば、ビルの真ん中に子連れで勤務ができるスペースをつくるといいんではないかということでつくりました。そうしたところ、テナント料が多少高くても入ってくれるような企業が増え、高付加価値型の仕事をすることができた。こうした商品、サービスのイノベーションにまでつながったという本質的な事例です。
また、残業代をきちんと個人に還元していくことにより消費力を高めていくことが今後日本社会のデフレ脱却にとっても重要な観点ではないかと感じました。
次のスライドから、少し考え方の部分も追加しておきたいと思います。
スライド七番目ですけれども、日本は六〇年代半ばから九〇年代半ばまで人口ボーナス期でした。右側に書きましたが、人口ボーナス期というのは人口構造がボーナスをくれるようなおいしい時期という意味合いなんですが、若者がたっぷりいて高齢者がちょっとしかいないという時期です。この時期には、男性ばかりで長時間労働をして均一な同質性の高い組織をつくると、早く安く大量に商品、サービスをつくって世界を凌駕することができます。そうした時代でした。このときに日本は強い成功体験を積んだ国です。
しかし、現在の日本はもう明らかに人口オーナス期です。右下に書きましたが、オーナス期は人口構造が経済に重荷になる時期です。高齢者が多く、生産年齢人口は少ししかいない。こうした段階では、男女両方が活躍することができ、なるべく短時間で仕事をし、多様性に満ちた組織をつくることが勝つための条件というふうになってきます。
この人口オーナス期は、人件費が高騰するため、高付加価値型の商品やサービスにイノベーションを起こして転換せざるを得ません。イノベーションを起こそうとすると、その条件は、職場の中に多様な人材がいて、上下関係ではなく、フラットに意見を交わして、全然自分とは違う考えの人とも対等に議論することになります。これができて初めて化学反応が起きて、斬新な商品やサービスが生まれます。
これまでは、長時間労働という働き方があることによって育児や介護や体調不良の方たちを働き方によって門前払いしてきました。二十四時間型の人だけで意思決定をしてきました。これからは、働き方の門前払いをなくし、職場に多種多様な人が排除されずに活躍できる働き方改革、これが必要だと考えています。長時間労働の是正はとにかく急がれると考えています。上限規制は一日も早く施行していただきたいと思っています。
そして、日本の社会保障を考えると、この深刻な少子化問題がありますが、団塊ジュニア世代、私が今まさにそうなんですけれども、団塊ジュニア世代は四十代の後半に入ってきています。日本の女性の出産点をプロットしていくと、四十四歳で〇・〇何%という状態になります。つまり、人口のボリュームゾーンが出産年齢を完全に終えてしまう前に二人目、三人目を考えられるように、夫婦が共に助け合って育児も仕事もできるような、男性が家庭に参画できるような、両立できる社会に進んでいただきたいというふうに考えています。
そして、今回、インターバル規制が努力義務として明記されました。このことに対しては高く評価をしています。インターバル規制は、メンタル疾患、過労死の防止に有効です。スライドの八番に入れさせていただきましたが、それの真ん中に書きましたが、慢性疲労研究センターの佐々木センター長によると、人の睡眠は前半が体の疲れ、後半が精神の疲れを取るという役割になっているので、七時間睡眠の後半が取れないと、前日受けたストレスの上に翌日のストレスが積み上がっていってしまいます。これがメンタル疾患や過労死の大きな要因になってくるので、一日ごとにリセットしていくことが大事です。そうすると、この十一時間を空けるということが非常に重要になってくるわけです。このインターバルを導入してきている企業が出てきていますので、これをもっと支援して実績をつくっていただき、早急に義務化に進んでいただきたいと思っております。
最後に、今回の労基法の改正では対象にならない教員や国家公務員の働き方改革にも是非上限設定できる段階に進んでいただきたいと思っています。今、岡山県や静岡県、埼玉県の教育委員会に御依頼いただいて学校の働き方改革もやらせていただいていますが、残業時間が半減するような成果もたくさん出てきています。
また、多種多様な業界をコンサルティングして気付いたことは、残業の多い企業に共通しているのは、行政と何らかのやり取りがある企業、これが非常に多いんですね。つまり、民間の残業の震源地は霞が関である。そして、その霞が関の残業の震源地が永田町だというふうに感じるんですね。やはり大臣答弁のために、一国会につき約二十億円の残業代が掛かっているんです。
議員という仕事は特別なんだというふうによく言われます。ですが、是非考えてみてください。なぜここまでの少子化社会になったのかということです。政治の中心に育児をしている女性の議員さんたちがいればそういったことにはならなかったのかなと考えると、やはり議員の働き方が二十四時間を前提としていること、それによってやはり働き方の門前払いが行われてきたこと、こうしたことが大きな要因かなというふうに考えています。男性の議員の方も含め、ここから働き方改革にまず努めていただきたいというふうに思います。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →十二年前に企業の働き方改革を支援するコンサルティングの会社を起業しました。これだけの少子化社会だというのに女性が育児と仕事を両立できないような長時間労働の社会、それから多くの真面目な方が健康を壊してしまう長時間労働社会、これに対して強く憤って起業しました。
また、介護に直面しまして、ヘルパーの資格も持っていますが、団塊世代が昨年から一斉に七十代に突入しています。今、親の介護を理由に離職される方が年間十万人を超えていますが、ある大手の建設業では、もう既に二〇一四年から、育児で休んでいる女性の数よりも介護で休んでいる男性の数の方が逆転して超えているという状態になってきています。
つまり、今までですと、休むだとか短時間勤務になるというのは女性の話で、一部の人に配慮をしてあげるというような話になっていましたが、今や男女共に自分のキャリアを一度も時間制約を持たずに走り切るという人の方が奇跡というような状況になってきています。
そうした中で、今回、労基法七十年の歴史において初めて労働時間の上限が設定されると、罰則付きで設定される今回の法改正には賛成の立場で参りました。もちろん、まだまだ一歩目というところで早急に次なる一手を打っていく必要があると思っていますが、労働時間に明確な上限が設定されることは、これまで過労死ラインを超えて働かされてきた人たちの健康と幸せを確保するだけでなく、時間制約があっても誰もが働きやすい環境を整備する第一歩になると考えるからです。
今日は、この法案が今後更に働き方改革を加速させていくことへの期待と、既に参考になっている好事例がたくさん出てきていますので、それを知っていただきたくお話しさせていただければと思っております。
起業して十二年間で約一千社の企業をコンサルティングしてきました。経営者の認識が昨年辺りから急速に変化してきています。いよいよ本当に上限設定がなされそうだなというような政府の本気度を感じているというのを私たちも感じています。
今日、お手元に私の資料を配付させていただきました。一枚目の下にありますけれども、三年間コンサルティングさせていただいたリクルートスタッフィングという企業では、評価形態にも深く踏み込んで変革を行いました。
上から二行目に、業績MVPのブルージャケット表彰というふうに表記しましたけれども、この表彰制度を新しい評価制度では、チームの中で一人でもある労働時間を超えたらチーム全員が表彰対象外になるというような制度変更をしました。すると、限られた時間内での勝負になりますので、育児女性が何と一位を取ったりというようなことも出たり、また、チーム内で誰か一人でも長時間労働にならないようにということで、ノウハウを共有するようになりまして、若手も積極的に育成するようになりました。それまで個人商店型だったこの同社が、チームみんなで仕事を助け合うというような風土に変化しました。
結果として、スライドの一番下に書きましたが、深夜労働を八六%削減し、女性社員の出産が一・八倍になりました。業績も極めて好調になっています。
一枚おめくりいただきまして、百四十人のセントワークスという企業の事例が下のスライドに入っております。
介護支援システムの会社なんですけれども、こちらでは徹底的に意識改革を行うために、右上に写真が入っていますが、これは定時以降になったら、定時以降に残っていることを恥ずかしいと感じるように、恥ずかしいマントというんですけれども、これを定時以降に皆さんでかぶって、その結果、意識が大幅に改善されて、左下に書きましたけれども、全社の残業時間四九%削減、経常利益一五五%、従業員の出産数が二・七倍、女性の管理職比率が八倍になったという事例です。
また、次のスライドに三重県の事例を入れました。こちらは、たった五十八人のエムワンという調剤薬局の会社さんです。
スキルアップなどを通じて働き方改革を徹底的に行ったところ、医薬部外品の売上げが前年比で二三〇%へ、そして有休の取得数が三五二%、そして従業員の出産数が二・五倍、結婚数は二倍になりました。こうした変革を翌年の採用で学生にPRしたところ、それまで採用のエントリー数は年間三十三名だったのが、百六十八名にまで増えました。そして、十一名に内定を出したんですけれども、内定を辞退した人はゼロ人。そして、三名は大阪の企業を蹴ってこの五十八人の三重県の企業に就職をしたという、これ、今後、中小企業においては人材獲得が極めて重要ですので、こうした好事例が参考になるかなと思いました。
また、下のスライドは愛知県警です。四年間コンサルティングさせていただいています。右上に示しましたように、少年課や暴力団対応の刑事部門でも取組を行いました。
それまで、夜勤明けでもそのまま周りも気付くことなく一日勤務させてしまうというようなことがよく起きていたので、右側に写真を入れましたが、夜勤明けであることが分かる札を付けさせて、きちっと周りも声かけをして帰らせる、ジョブローテーションを行う、仕事の見える化、共有化を行う、こうしたことを徹底して行ったところ、下のオレンジの枠の中のところですが、事案の処理件数が四割増しながら、夏季休暇が七・〇日から九・九日へ増加。こうした特殊な組織においても働き方改革に取り組むことができ、検挙率なども抜群の成績を収めたという成果が出ました。最も残業が減った部署では、最大で六〇%減ったという成果になりました。
さらに、次のスライドですが、私が個人的に一番驚いた事例です。
三菱地所プロパティマネジメントという会社なんですけれども、こちらでは左側の真ん中にグラフを入れましたが、残業時間が三〇%削減することができ、営業利益が一八%増加した。これももちろんすばらしいのですが、下の枠の中に書きましたように、そこで浮いた利益というのを、一億八千六百万円、これ全額なんですけれども、社員に還元をいたしました。このときの社長である千葉社長がおっしゃっていたのは、残業代を払いたくないから働き方改革をしているんではないんだと、社員が生活を取り戻して新しい発想で仕事をしてもらいたいんだということを社員に説得をしました。
そして、四月に就任した新しい川端社長が先日、社員と家族を招いてイベントで発表したのが真ん中の右側のグラフになります。これは何と、今の時点を指標として二〇二二年まで残業時間を減らし続けていくが、浮いた残業代は全額ずっと還元し続けるよということを社員の前で宣言したというものになります。こうした事例というのは大変すばらしいなと思いました。
また、右下にコトフィスというのが、写真が入っていますけれども、この働き方改革をしたことで社員の発想が変わってきました。この企業さんはビルのテナントに入っていただく営業の会社さんなんですけれども、今後、働き方改革を進める企業が増えると子連れで出勤する方が増えるのではないか、であれば、ビルの真ん中に子連れで勤務ができるスペースをつくるといいんではないかということでつくりました。そうしたところ、テナント料が多少高くても入ってくれるような企業が増え、高付加価値型の仕事をすることができた。こうした商品、サービスのイノベーションにまでつながったという本質的な事例です。
また、残業代をきちんと個人に還元していくことにより消費力を高めていくことが今後日本社会のデフレ脱却にとっても重要な観点ではないかと感じました。
次のスライドから、少し考え方の部分も追加しておきたいと思います。
スライド七番目ですけれども、日本は六〇年代半ばから九〇年代半ばまで人口ボーナス期でした。右側に書きましたが、人口ボーナス期というのは人口構造がボーナスをくれるようなおいしい時期という意味合いなんですが、若者がたっぷりいて高齢者がちょっとしかいないという時期です。この時期には、男性ばかりで長時間労働をして均一な同質性の高い組織をつくると、早く安く大量に商品、サービスをつくって世界を凌駕することができます。そうした時代でした。このときに日本は強い成功体験を積んだ国です。
しかし、現在の日本はもう明らかに人口オーナス期です。右下に書きましたが、オーナス期は人口構造が経済に重荷になる時期です。高齢者が多く、生産年齢人口は少ししかいない。こうした段階では、男女両方が活躍することができ、なるべく短時間で仕事をし、多様性に満ちた組織をつくることが勝つための条件というふうになってきます。
この人口オーナス期は、人件費が高騰するため、高付加価値型の商品やサービスにイノベーションを起こして転換せざるを得ません。イノベーションを起こそうとすると、その条件は、職場の中に多様な人材がいて、上下関係ではなく、フラットに意見を交わして、全然自分とは違う考えの人とも対等に議論することになります。これができて初めて化学反応が起きて、斬新な商品やサービスが生まれます。
これまでは、長時間労働という働き方があることによって育児や介護や体調不良の方たちを働き方によって門前払いしてきました。二十四時間型の人だけで意思決定をしてきました。これからは、働き方の門前払いをなくし、職場に多種多様な人が排除されずに活躍できる働き方改革、これが必要だと考えています。長時間労働の是正はとにかく急がれると考えています。上限規制は一日も早く施行していただきたいと思っています。
そして、日本の社会保障を考えると、この深刻な少子化問題がありますが、団塊ジュニア世代、私が今まさにそうなんですけれども、団塊ジュニア世代は四十代の後半に入ってきています。日本の女性の出産点をプロットしていくと、四十四歳で〇・〇何%という状態になります。つまり、人口のボリュームゾーンが出産年齢を完全に終えてしまう前に二人目、三人目を考えられるように、夫婦が共に助け合って育児も仕事もできるような、男性が家庭に参画できるような、両立できる社会に進んでいただきたいというふうに考えています。
そして、今回、インターバル規制が努力義務として明記されました。このことに対しては高く評価をしています。インターバル規制は、メンタル疾患、過労死の防止に有効です。スライドの八番に入れさせていただきましたが、それの真ん中に書きましたが、慢性疲労研究センターの佐々木センター長によると、人の睡眠は前半が体の疲れ、後半が精神の疲れを取るという役割になっているので、七時間睡眠の後半が取れないと、前日受けたストレスの上に翌日のストレスが積み上がっていってしまいます。これがメンタル疾患や過労死の大きな要因になってくるので、一日ごとにリセットしていくことが大事です。そうすると、この十一時間を空けるということが非常に重要になってくるわけです。このインターバルを導入してきている企業が出てきていますので、これをもっと支援して実績をつくっていただき、早急に義務化に進んでいただきたいと思っております。
最後に、今回の労基法の改正では対象にならない教員や国家公務員の働き方改革にも是非上限設定できる段階に進んでいただきたいと思っています。今、岡山県や静岡県、埼玉県の教育委員会に御依頼いただいて学校の働き方改革もやらせていただいていますが、残業時間が半減するような成果もたくさん出てきています。
また、多種多様な業界をコンサルティングして気付いたことは、残業の多い企業に共通しているのは、行政と何らかのやり取りがある企業、これが非常に多いんですね。つまり、民間の残業の震源地は霞が関である。そして、その霞が関の残業の震源地が永田町だというふうに感じるんですね。やはり大臣答弁のために、一国会につき約二十億円の残業代が掛かっているんです。
議員という仕事は特別なんだというふうによく言われます。ですが、是非考えてみてください。なぜここまでの少子化社会になったのかということです。政治の中心に育児をしている女性の議員さんたちがいればそういったことにはならなかったのかなと考えると、やはり議員の働き方が二十四時間を前提としていること、それによってやはり働き方の門前払いが行われてきたこと、こうしたことが大きな要因かなというふうに考えています。男性の議員の方も含め、ここから働き方改革にまず努めていただきたいというふうに思います。
以上です。ありがとうございました。
島
棗
棗一郎#9
○参考人(棗一郎君) 弁護士で日本労働弁護団の幹事長を務めております棗と申します。
私たち、労働事件の専門家の法律家の集団ですから、今日は労災申請認定の実務、それから裁判実務の観点から、この働き方改革関連法案について御意見を述べさせていただきます。私の意見のレジュメがありますので、それを御覧になりながらお聞きください。
初めに、私の法案に対する基本的な立場を説明しておきますと、私は法案全てに反対の立場ではございません。高度プロフェッショナル制度の導入には反対ではありますが、同一労働同一賃金法案には賛成でありますし、労働時間の罰則付き上限規制法案に対しては条件付でありますけれども賛成で、是非入れるべきだと思っております。どれも日本の労働者の重大な働き方に影響を及ぼし、今後の日本の雇用社会の在り方を左右する極めて重要な法案ですから、個別に切り離して審議して採決していただきたいというふうに思います。
第一に、労働時間の罰則付き上限規制法案について申し上げます。
今回の労基法改正法案第三十六条五項、六項では、議員の皆さん方もう御承知だとは思いますが、時間外労働の上限が一か月百時間未満、月平均八十時間を超えないことというふうに定められておりまして、これは過労死の国が定めた労災認定基準の水準に近い、それに達する上限時間が設定されていることになります。これでは、労基法が過労死認定水準の長時間労働を容認することになりかねず、誤解を生じます。これは、幾ら何でも上限時間長過ぎますので、もっと過労死の労災事故が起こらないような水準まで下げるべきだと思います。
ほとんどの国民にはまだ知られていないことだと思いますが、改正法によると、休日労働を含めると、一月平均八十時間以内、年間で合計九百六十時間の時間外・休日労働を命じることが可能になってしまうんですね。これではますます過労死ラインを超えてしまいますので、やはり罰則付きの上限は引き下げるべきだと思います。
日本の裁判所も、労働時間の上限規制について、月九十五時間分の時間外労働を労使合意で行ったという、こういう事案について、裁判所は、安全配慮義務に違反し、公序良俗に反するおそれさえあるというふうに言っておりますし、月八十三時間のみなし残業手当の効力が争われた事件で、裁判所は同じように、相当な長時間労働を強いる根拠となるものであって、公序良俗に反すると言わざるを得ないと言っておりますので、労働部を経験した裁判官の方も、今回の法案大丈夫かというふうに心配されておりますので、是非上限を引き下げていただきたいと思います。
それから、気を付けていただきたいのは、次の三ページですけれども、使用者の安全配慮義務、この今回の改正によって、使用者の安全配慮義務が、労働契約法の五条違反ですけれども、これが免脱されるものではないということを明確に確認していただきたいと思います。そうでなければ、今後、裁判実務では、使用者から一月百時間未満、月平均八十時間を超えなければ労基法違反にならないんだから合法でしょうと、使用者の民事上の責任、損害賠償義務はないという主張を許してしまいかねません。ここのところはしっかりと審議していただいて、そのようなことがないようにお願いしたいと思います。
次に、高度プロフェッショナル制度の問題点について申し上げます。
安倍総理大臣は、今年の六月四日の参議院の本会議において、高度プロフェッショナル制度については、その対象業務に関し、働く時間帯の選択や時間配分は、労働者自らが決定するものであるということを省令に明記する方向で検討しているというふうにおっしゃいました。ところが、労基法改正法案四十一条二項の中には、高プロ対象労働者に労働時間に関する裁量権、すなわち自ら働く時間と休憩を決める権利がある、出退勤の自由がある、休む自由があるという、法文上明確に書かれておりません。そうなると、法律家から言わせれば、そこから直ちに労働時間についての自由裁量が高プロの対象労働者にあると、要件であるということは言えませんので、政府がそういうふうにおっしゃるのであれば、明確に法文に書き込むべきだと思います。
職場の実態からすれば、政府が宣伝されているように、労働者が成果を出せばいつでも早く帰れるようになるという保証はどこにもありません、このままじゃ。一つの仕事が終われば次の仕事が降ってくるのが職場の現状であります。しかも、高度の専門職の労働者は優秀な労働者ですから、この優秀な人たちに仕事が集まるに決まっています。業務量は増えるんです。そうすると、自ら時間を決める、帰れる、休める、裁量権があるということを法文に明記しないと大変なことになってしまうと思います。
次に行きます。
五ページから六ページですけれども、高プロ対象の対象業務が法案の提案の段階で具体的に定められていないというのは極めて問題だと思います。特に、条文にあります、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務とありますが、一体何を意味するのかさっぱり分かりません。これでは国民にとってどういう業務が高プロに当たるのか全く分からないものとなっていますので、法律を作る段階できちんと明示していただきたいと思います。そうしないと、もう導入ありきと言われても、批判されても仕方がないというふうに思われます。
次に、六ページですけれども、先ほどの安倍総理の御発言では、高プロの要件を満たさず、高プロ制度の適用が認められないこととなった場合には、法定労働時間に違反するとともに割増し賃金の支払義務が発生し、罰則の対象になるというふうに言われていますが、しかし、私、現場の労働基準監督官の方たち何人かの方たちから聞きましたけれども、高プロは労働時間の記録が残りませんので、立件しようがないじゃないかと、処罰できなくなってしまうんじゃないかと、また、実際の労働時間の記録が残っていないので、労災認定することは難しいとおっしゃっています。
労災認定の実務、裁判の実務もそうですけれども、ざっくりとした認定では誰も認めてくれません。しっかりと、何時から何時まで何時間働いたということを主張、立証しなければなりません。法案に定められているような健康管理時間では労災認定されませんし、割増し賃金の支払も命じることはできません。なぜなら、健康管理時間は事業場内にいた時間、すなわち在社時間と事業場外で労働した時間の合計ですから、実際に働いた時間ではないからです。これでは認定できません。ですので、きちんと労災認定ができるように、処罰できるように、それから残業代を請求できるように、客観的な労働時間を把握する義務を是非とも課していただきたいというふうに思います。
それから、七ページ、八ページに行きますけれども、加藤厚労大臣は答弁で、たとえ労働時間の記録が残っていなくても、PCのログイン記録等で労働時間を認定することができるというふうにおっしゃっていますが、そもそも始業から終業までの労働時間が全て社内PCに残っているわけではありませんし、ほとんどの労働者はパソコンの前だけで仕事をしているわけではありません。
我々が経験した事例では、ある金融機関の過労死事件で、PCのログ記録が残っているのに、使用者側が、パソコンを開けていただけでは仕事ができていなかったはずだと、そういう方便を労基署が丸のみにして労災認定を不支給にしたという事件がありますし、私が担当した専門業務型の裁量労働制で働いていた市場アナリストの男性の過労死事件では、使用者が死亡直後に自宅のPCを回収に来て証拠隠滅を図ったという事件まであります。どうやって労災の認定の中で労働時間を認定していけばいいということになるんでしょうか。是非この点をきちんと手当てしていただきたいと思います。
最後に、九ページ、十ページですけれども、現在、働き方改革関連法案と同時に審議されている労働安全衛生法の改正案、つまりパワハラ規制法案については、労働弁護団も十年以上も前から職場のいじめ、嫌がらせの防止に関する立法措置が必要だと訴え続けてきましたので、現状、職場のいじめの相談が五年連続でトップで、訴訟や労働審判も多数提起されていますから、是非とも立法的な措置をお願いいたしたいと思います。
終わりに、今の日本の労働時間法制は、現在でも十分に弾力的な労働時間法制になっております。原則形態である通常の労働時間規制、法定労働時間制の下で働いている労働者は全体の四〇・八%にすぎません。今日いただいているこの法律案の参考資料の三百四十五ページに厚労省の資料として掲載されています。これ以上労働時間規制を緩和する必要はどこにもないと思います。
高プロ制度は日本の全ての労働組合と労働者が反対しておりますし、過労死を考える家族の会など市民団体、それから日本弁護士連合会や我々法律家団体も反対しております。最近の共同通信の調査では、主要企業百社のうち約七割が今の国会で成立させる必要はないと回答しています。
このように、労働側だけじゃなく使用者側も、市民団体も法律家団体のほとんどが反対している高プロが入っている働き方改革関連法案を強行的に採決されるのじゃなく、法案から是非削除していただきたいと思いますし、国民の理解を得られるようにするためには、少なくとも徹底した審議を行って、長時間労働と過労死を助長しかねないような問題点を丁寧に丁寧に除去していただきたいと思います。
以上です。
この発言だけを見る →私たち、労働事件の専門家の法律家の集団ですから、今日は労災申請認定の実務、それから裁判実務の観点から、この働き方改革関連法案について御意見を述べさせていただきます。私の意見のレジュメがありますので、それを御覧になりながらお聞きください。
初めに、私の法案に対する基本的な立場を説明しておきますと、私は法案全てに反対の立場ではございません。高度プロフェッショナル制度の導入には反対ではありますが、同一労働同一賃金法案には賛成でありますし、労働時間の罰則付き上限規制法案に対しては条件付でありますけれども賛成で、是非入れるべきだと思っております。どれも日本の労働者の重大な働き方に影響を及ぼし、今後の日本の雇用社会の在り方を左右する極めて重要な法案ですから、個別に切り離して審議して採決していただきたいというふうに思います。
第一に、労働時間の罰則付き上限規制法案について申し上げます。
今回の労基法改正法案第三十六条五項、六項では、議員の皆さん方もう御承知だとは思いますが、時間外労働の上限が一か月百時間未満、月平均八十時間を超えないことというふうに定められておりまして、これは過労死の国が定めた労災認定基準の水準に近い、それに達する上限時間が設定されていることになります。これでは、労基法が過労死認定水準の長時間労働を容認することになりかねず、誤解を生じます。これは、幾ら何でも上限時間長過ぎますので、もっと過労死の労災事故が起こらないような水準まで下げるべきだと思います。
ほとんどの国民にはまだ知られていないことだと思いますが、改正法によると、休日労働を含めると、一月平均八十時間以内、年間で合計九百六十時間の時間外・休日労働を命じることが可能になってしまうんですね。これではますます過労死ラインを超えてしまいますので、やはり罰則付きの上限は引き下げるべきだと思います。
日本の裁判所も、労働時間の上限規制について、月九十五時間分の時間外労働を労使合意で行ったという、こういう事案について、裁判所は、安全配慮義務に違反し、公序良俗に反するおそれさえあるというふうに言っておりますし、月八十三時間のみなし残業手当の効力が争われた事件で、裁判所は同じように、相当な長時間労働を強いる根拠となるものであって、公序良俗に反すると言わざるを得ないと言っておりますので、労働部を経験した裁判官の方も、今回の法案大丈夫かというふうに心配されておりますので、是非上限を引き下げていただきたいと思います。
それから、気を付けていただきたいのは、次の三ページですけれども、使用者の安全配慮義務、この今回の改正によって、使用者の安全配慮義務が、労働契約法の五条違反ですけれども、これが免脱されるものではないということを明確に確認していただきたいと思います。そうでなければ、今後、裁判実務では、使用者から一月百時間未満、月平均八十時間を超えなければ労基法違反にならないんだから合法でしょうと、使用者の民事上の責任、損害賠償義務はないという主張を許してしまいかねません。ここのところはしっかりと審議していただいて、そのようなことがないようにお願いしたいと思います。
次に、高度プロフェッショナル制度の問題点について申し上げます。
安倍総理大臣は、今年の六月四日の参議院の本会議において、高度プロフェッショナル制度については、その対象業務に関し、働く時間帯の選択や時間配分は、労働者自らが決定するものであるということを省令に明記する方向で検討しているというふうにおっしゃいました。ところが、労基法改正法案四十一条二項の中には、高プロ対象労働者に労働時間に関する裁量権、すなわち自ら働く時間と休憩を決める権利がある、出退勤の自由がある、休む自由があるという、法文上明確に書かれておりません。そうなると、法律家から言わせれば、そこから直ちに労働時間についての自由裁量が高プロの対象労働者にあると、要件であるということは言えませんので、政府がそういうふうにおっしゃるのであれば、明確に法文に書き込むべきだと思います。
職場の実態からすれば、政府が宣伝されているように、労働者が成果を出せばいつでも早く帰れるようになるという保証はどこにもありません、このままじゃ。一つの仕事が終われば次の仕事が降ってくるのが職場の現状であります。しかも、高度の専門職の労働者は優秀な労働者ですから、この優秀な人たちに仕事が集まるに決まっています。業務量は増えるんです。そうすると、自ら時間を決める、帰れる、休める、裁量権があるということを法文に明記しないと大変なことになってしまうと思います。
次に行きます。
五ページから六ページですけれども、高プロ対象の対象業務が法案の提案の段階で具体的に定められていないというのは極めて問題だと思います。特に、条文にあります、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務とありますが、一体何を意味するのかさっぱり分かりません。これでは国民にとってどういう業務が高プロに当たるのか全く分からないものとなっていますので、法律を作る段階できちんと明示していただきたいと思います。そうしないと、もう導入ありきと言われても、批判されても仕方がないというふうに思われます。
次に、六ページですけれども、先ほどの安倍総理の御発言では、高プロの要件を満たさず、高プロ制度の適用が認められないこととなった場合には、法定労働時間に違反するとともに割増し賃金の支払義務が発生し、罰則の対象になるというふうに言われていますが、しかし、私、現場の労働基準監督官の方たち何人かの方たちから聞きましたけれども、高プロは労働時間の記録が残りませんので、立件しようがないじゃないかと、処罰できなくなってしまうんじゃないかと、また、実際の労働時間の記録が残っていないので、労災認定することは難しいとおっしゃっています。
労災認定の実務、裁判の実務もそうですけれども、ざっくりとした認定では誰も認めてくれません。しっかりと、何時から何時まで何時間働いたということを主張、立証しなければなりません。法案に定められているような健康管理時間では労災認定されませんし、割増し賃金の支払も命じることはできません。なぜなら、健康管理時間は事業場内にいた時間、すなわち在社時間と事業場外で労働した時間の合計ですから、実際に働いた時間ではないからです。これでは認定できません。ですので、きちんと労災認定ができるように、処罰できるように、それから残業代を請求できるように、客観的な労働時間を把握する義務を是非とも課していただきたいというふうに思います。
それから、七ページ、八ページに行きますけれども、加藤厚労大臣は答弁で、たとえ労働時間の記録が残っていなくても、PCのログイン記録等で労働時間を認定することができるというふうにおっしゃっていますが、そもそも始業から終業までの労働時間が全て社内PCに残っているわけではありませんし、ほとんどの労働者はパソコンの前だけで仕事をしているわけではありません。
我々が経験した事例では、ある金融機関の過労死事件で、PCのログ記録が残っているのに、使用者側が、パソコンを開けていただけでは仕事ができていなかったはずだと、そういう方便を労基署が丸のみにして労災認定を不支給にしたという事件がありますし、私が担当した専門業務型の裁量労働制で働いていた市場アナリストの男性の過労死事件では、使用者が死亡直後に自宅のPCを回収に来て証拠隠滅を図ったという事件まであります。どうやって労災の認定の中で労働時間を認定していけばいいということになるんでしょうか。是非この点をきちんと手当てしていただきたいと思います。
最後に、九ページ、十ページですけれども、現在、働き方改革関連法案と同時に審議されている労働安全衛生法の改正案、つまりパワハラ規制法案については、労働弁護団も十年以上も前から職場のいじめ、嫌がらせの防止に関する立法措置が必要だと訴え続けてきましたので、現状、職場のいじめの相談が五年連続でトップで、訴訟や労働審判も多数提起されていますから、是非とも立法的な措置をお願いいたしたいと思います。
終わりに、今の日本の労働時間法制は、現在でも十分に弾力的な労働時間法制になっております。原則形態である通常の労働時間規制、法定労働時間制の下で働いている労働者は全体の四〇・八%にすぎません。今日いただいているこの法律案の参考資料の三百四十五ページに厚労省の資料として掲載されています。これ以上労働時間規制を緩和する必要はどこにもないと思います。
高プロ制度は日本の全ての労働組合と労働者が反対しておりますし、過労死を考える家族の会など市民団体、それから日本弁護士連合会や我々法律家団体も反対しております。最近の共同通信の調査では、主要企業百社のうち約七割が今の国会で成立させる必要はないと回答しています。
このように、労働側だけじゃなく使用者側も、市民団体も法律家団体のほとんどが反対している高プロが入っている働き方改革関連法案を強行的に採決されるのじゃなく、法案から是非削除していただきたいと思いますし、国民の理解を得られるようにするためには、少なくとも徹底した審議を行って、長時間労働と過労死を助長しかねないような問題点を丁寧に丁寧に除去していただきたいと思います。
以上です。
島
寺
寺西笑子#11
○参考人(寺西笑子君) 全国過労死を考える家族の会代表世話人をしています寺西笑子でございます。本日は、貴重な機会を与えていただき、ありがとうございます。
全国家族の会は、一九九一年結成以来、過労死の根絶を願って、遺族の救済と過労死防止活動に取り組んできました。本日は、これまでの遺族の実情を踏まえた経験に基づき、働き方改革関連法案の反対の立場で問題点を指摘し、一部削除を求めて意見を述べたいと思います。
私たちは、愛する家族をある日突然に過労死で亡くしました。私の夫は、二十二年前に、年間四千時間の長時間過重労働とパワーハラスメントが原因で過労自殺しました。本日の随行席には、エンジニアだった御主人を四十歳で裁量労働制の勤務で過労死された渡辺さん、報道記者だった三十一歳の娘さんを裁量労働制的勤務で過労死された佐戸さん、同じく四十三歳だった御主人が過労自死された小林さん、また、高度プロフェッショナル制度を先取りした働き方でもある学校の教員だった御主人が過労死された中野さん、最後に、飲食店店長だった二十四歳の息子さんが長時間過重労働とひどいパワハラを受けて過労自死された古川さんです。
それぞれ仕事の内容は違っても、共通しているのは、真面目で責任感の強い人が長時間過重労働の末に理不尽な過労死に追い込まれ、尊い命が奪われたことです。私たちは、大切な家族を突然に亡くしたことで、地獄に突き落とされた衝撃を受けながらも、なぜ死ななければならなかったのか、その温床になっている長時間労働はなぜ起こっているのかを考え、せめて懸命に働いたあかしになる過労死を認めてほしい思いで労災申請をしました。
そこで大きく立ちはだかるのが、申請者側に立証責任があることです。会社側の協力がない中、正しい情報を得られず、遺族が労働時間と仕事の内容、職場の出来事を証明しなくてはならないために、血のにじむような苦労をしながら、労力、財力、精神力を尽くして闘います。しかしながら、労災認定基準に阻まれ、認定されるのはその一部にすぎず、国が公表する認定者は氷山の一角にすぎません。たとえ労災認定されても、死んだ人は二度と生き返ってくることはないことで、人生は狂わされ、普通だった一家団らんはなくなり、いとしい家族との触れ合いも言葉を交わすこともなく、ただ遺影をじっと見詰めながら、喪失感にさいなまれ、生きているときに救えなかった自責の念に苦しみます。私たちは、このような悲劇を二度と繰り返してはならないために、国や企業へ改善を求め、過労死の教訓を予防に生かせるように考え、行動してきました。
では、どうすれば過労死等をなくせるのか。一番の原因は、長時間労働とハラスメントをなくすことであります。そこで、現在問題になっている政府の働き方改革関連法案について、私たちはこれまでも、残業時間が過労死ラインの上限規制と裁量労働制の拡大、高度プロフェッショナル制度の創設、この三つの問題点を再三指摘し、批判してきました。
裁量労働制の拡大についてはデータ問題で削除されましたが、労働者の根幹を揺るがすスーパー裁量労働制と言われている高度プロフェッショナル制度も働き方関連法案から削除すべきと考えます。
なぜなら、高プロ制度は、労働時間規制をほぼ全面的になくすもので、長時間労働に陥り、過労死の発生を促進する危険性が非常に高いと考えます。今は年収要件や職種を限定していますが、一旦通ってしまえば、省令で変えることがいとも簡単、アリの一穴も堤も崩れることが目に見えているからです。つまり、これまで違法と言われているような定額働かせ放題の長時間労働を完全に合法化し、その挙げ句に、過労死をしても自己責任にされる仕組みになっているからです。過労死なのに自己責任とされ、労災認定されなくなり、過労死を出した企業は、勝手に働いて勝手に死んだ、会社は責任ないという、このようなひどいことがまかり通る社会になっていくことが目に見えています。
高プロ制度は、労働時間も使用者に把握義務がなくなるので、過労死しても過労死の労災認定はほとんど無理になり、賠償も無理になります。そうすると、遺族は、過労死と認定されないので補償も受けられず泣き寝入りし、路頭に迷う遺族が増えることになります。
このように、高プロ制度になれば過労死が必ず増えることなのに、過労死しても過労死と認められなくなるのは、遺族にとっては地獄です。こんな恐ろしい高プロ残業代ゼロ制度は絶対に削除してほしいです。実際に過労死は増えても労災申請も認定もされないことは、泣き寝入りする人が増え、数字の上では過労死は減ったという最悪の現象になりかねません。私たちは、過労死の被害者として、命に関わる危険な働き方の創設を認めることはできません。
そもそも、働き方改革の関連法案は、安倍総理大臣が委員長になり、政府主導で推し進めてきたものです。法案採決する前に是非私たちの遺族の声を聞いていただきたく思い、この度、五月十六日に安倍総理大臣へ面談依頼をしましたが、いまだ安倍総理との面談はいただいていません。
世論調査で国民の約七割が反対している法案を強行する暴挙はやめてください。先進国日本と言われているその政府の先頭に立っている方が、まさか命に関わる法案を、丁寧な審議をせず、過労死遺族の声も聞かず、教訓を学ぼうとしない、世論の大半が反対している法案を強行するという暴挙はやめていただきたいのです。
私は、四年前の六月、この参議院厚生労働委員会で意見陳述し、過労死防止法を通過させていただきました。六月の本会議で、安倍総理も賛成され、一人の反対もなく全会一致で過労死防止法は成立しました。まさか四年後に、国民の命を奪ってしまうような過労死を促進する法案について参考人意見陳述するとは、夢にも想像できませんでした。国民の命を奪うような高プロ法案は削除してください。そして、過労死防止法に逆行する働き方改革関連法案の強行は絶対にやめてください。
参議院厚生労働委員会の皆様、万が一、来年四月から施行されるようなことになり、一人でも犠牲者が出てからでは遅いのです。賛成された議員の責任は重大です。それでも人が死ぬ法律に賛成されるのでしょうか。ここで立ち止まっていただくことをお願いしたいです。そして、高プロ制度を削除し、過労死根絶へ方向転換していただきたいと思います。過労死遺族から切にお願いを申し上げ、私の意見陳述といたします。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →全国家族の会は、一九九一年結成以来、過労死の根絶を願って、遺族の救済と過労死防止活動に取り組んできました。本日は、これまでの遺族の実情を踏まえた経験に基づき、働き方改革関連法案の反対の立場で問題点を指摘し、一部削除を求めて意見を述べたいと思います。
私たちは、愛する家族をある日突然に過労死で亡くしました。私の夫は、二十二年前に、年間四千時間の長時間過重労働とパワーハラスメントが原因で過労自殺しました。本日の随行席には、エンジニアだった御主人を四十歳で裁量労働制の勤務で過労死された渡辺さん、報道記者だった三十一歳の娘さんを裁量労働制的勤務で過労死された佐戸さん、同じく四十三歳だった御主人が過労自死された小林さん、また、高度プロフェッショナル制度を先取りした働き方でもある学校の教員だった御主人が過労死された中野さん、最後に、飲食店店長だった二十四歳の息子さんが長時間過重労働とひどいパワハラを受けて過労自死された古川さんです。
それぞれ仕事の内容は違っても、共通しているのは、真面目で責任感の強い人が長時間過重労働の末に理不尽な過労死に追い込まれ、尊い命が奪われたことです。私たちは、大切な家族を突然に亡くしたことで、地獄に突き落とされた衝撃を受けながらも、なぜ死ななければならなかったのか、その温床になっている長時間労働はなぜ起こっているのかを考え、せめて懸命に働いたあかしになる過労死を認めてほしい思いで労災申請をしました。
そこで大きく立ちはだかるのが、申請者側に立証責任があることです。会社側の協力がない中、正しい情報を得られず、遺族が労働時間と仕事の内容、職場の出来事を証明しなくてはならないために、血のにじむような苦労をしながら、労力、財力、精神力を尽くして闘います。しかしながら、労災認定基準に阻まれ、認定されるのはその一部にすぎず、国が公表する認定者は氷山の一角にすぎません。たとえ労災認定されても、死んだ人は二度と生き返ってくることはないことで、人生は狂わされ、普通だった一家団らんはなくなり、いとしい家族との触れ合いも言葉を交わすこともなく、ただ遺影をじっと見詰めながら、喪失感にさいなまれ、生きているときに救えなかった自責の念に苦しみます。私たちは、このような悲劇を二度と繰り返してはならないために、国や企業へ改善を求め、過労死の教訓を予防に生かせるように考え、行動してきました。
では、どうすれば過労死等をなくせるのか。一番の原因は、長時間労働とハラスメントをなくすことであります。そこで、現在問題になっている政府の働き方改革関連法案について、私たちはこれまでも、残業時間が過労死ラインの上限規制と裁量労働制の拡大、高度プロフェッショナル制度の創設、この三つの問題点を再三指摘し、批判してきました。
裁量労働制の拡大についてはデータ問題で削除されましたが、労働者の根幹を揺るがすスーパー裁量労働制と言われている高度プロフェッショナル制度も働き方関連法案から削除すべきと考えます。
なぜなら、高プロ制度は、労働時間規制をほぼ全面的になくすもので、長時間労働に陥り、過労死の発生を促進する危険性が非常に高いと考えます。今は年収要件や職種を限定していますが、一旦通ってしまえば、省令で変えることがいとも簡単、アリの一穴も堤も崩れることが目に見えているからです。つまり、これまで違法と言われているような定額働かせ放題の長時間労働を完全に合法化し、その挙げ句に、過労死をしても自己責任にされる仕組みになっているからです。過労死なのに自己責任とされ、労災認定されなくなり、過労死を出した企業は、勝手に働いて勝手に死んだ、会社は責任ないという、このようなひどいことがまかり通る社会になっていくことが目に見えています。
高プロ制度は、労働時間も使用者に把握義務がなくなるので、過労死しても過労死の労災認定はほとんど無理になり、賠償も無理になります。そうすると、遺族は、過労死と認定されないので補償も受けられず泣き寝入りし、路頭に迷う遺族が増えることになります。
このように、高プロ制度になれば過労死が必ず増えることなのに、過労死しても過労死と認められなくなるのは、遺族にとっては地獄です。こんな恐ろしい高プロ残業代ゼロ制度は絶対に削除してほしいです。実際に過労死は増えても労災申請も認定もされないことは、泣き寝入りする人が増え、数字の上では過労死は減ったという最悪の現象になりかねません。私たちは、過労死の被害者として、命に関わる危険な働き方の創設を認めることはできません。
そもそも、働き方改革の関連法案は、安倍総理大臣が委員長になり、政府主導で推し進めてきたものです。法案採決する前に是非私たちの遺族の声を聞いていただきたく思い、この度、五月十六日に安倍総理大臣へ面談依頼をしましたが、いまだ安倍総理との面談はいただいていません。
世論調査で国民の約七割が反対している法案を強行する暴挙はやめてください。先進国日本と言われているその政府の先頭に立っている方が、まさか命に関わる法案を、丁寧な審議をせず、過労死遺族の声も聞かず、教訓を学ぼうとしない、世論の大半が反対している法案を強行するという暴挙はやめていただきたいのです。
私は、四年前の六月、この参議院厚生労働委員会で意見陳述し、過労死防止法を通過させていただきました。六月の本会議で、安倍総理も賛成され、一人の反対もなく全会一致で過労死防止法は成立しました。まさか四年後に、国民の命を奪ってしまうような過労死を促進する法案について参考人意見陳述するとは、夢にも想像できませんでした。国民の命を奪うような高プロ法案は削除してください。そして、過労死防止法に逆行する働き方改革関連法案の強行は絶対にやめてください。
参議院厚生労働委員会の皆様、万が一、来年四月から施行されるようなことになり、一人でも犠牲者が出てからでは遅いのです。賛成された議員の責任は重大です。それでも人が死ぬ法律に賛成されるのでしょうか。ここで立ち止まっていただくことをお願いしたいです。そして、高プロ制度を削除し、過労死根絶へ方向転換していただきたいと思います。過労死遺族から切にお願いを申し上げ、私の意見陳述といたします。
御清聴ありがとうございました。
島
島村大#12
○委員長(島村大君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
馬
馬場成志#13
○馬場成志君 自由民主党の馬場成志と申します。
本日は、参考人の皆様方、お忙しい中ありがとうございました。よろしくお願い申し上げます。
短い時間ですので、早速質問に入らせていただきたいというふうに思います。
まずは、布山参考人にお尋ねをしたいというふうに思います。企業の長時間労働是正に向けた取組についてお尋ねをいたします。
今回の法案では、史上初めて、労働界と産業界のトップの合意の下に、三六協定でも超えてはならない罰則付きの時間外労働の限度を設けることが盛り込まれています。この新たな制度により長時間労働が是正され、働く方がこれまで以上に自分の能力を発揮していく、さらにはそれが企業の生産性向上につながっていくことが期待されています。
一方で、残業時間が減ることで収入が減るのではないかという不安の声も聞かれているところです。この点、先日、ある大企業では、働き方改革で減った残業代を賞与に上乗せして支給し、社員に還元していく取組をこの夏から実施するというニュースを目にいたしました。先ほど小室参考人のお話の中にもあったかというふうに思いますが、残業を減らせと掛け声を掛けるだけではなかなか進まないところもあると思います。
長時間労働の是正、働き方改革を進めていくためにはこのような取組が広がっていくことが大変重要だと考えておるところでありますが、そこで布山参考人にお伺いをしますが、長時間労働の是正に向けて、働く方のモチベーションを高めながら現在企業においてどのような取組が行われているか、さらにまた、そういった先進事例を御紹介をいただきたいと思います。また、今回の法案も踏まえながら、今後、経済界全体としてどのように取り組んでいくか、お考えを聞かせてください。
この発言だけを見る →本日は、参考人の皆様方、お忙しい中ありがとうございました。よろしくお願い申し上げます。
短い時間ですので、早速質問に入らせていただきたいというふうに思います。
まずは、布山参考人にお尋ねをしたいというふうに思います。企業の長時間労働是正に向けた取組についてお尋ねをいたします。
今回の法案では、史上初めて、労働界と産業界のトップの合意の下に、三六協定でも超えてはならない罰則付きの時間外労働の限度を設けることが盛り込まれています。この新たな制度により長時間労働が是正され、働く方がこれまで以上に自分の能力を発揮していく、さらにはそれが企業の生産性向上につながっていくことが期待されています。
一方で、残業時間が減ることで収入が減るのではないかという不安の声も聞かれているところです。この点、先日、ある大企業では、働き方改革で減った残業代を賞与に上乗せして支給し、社員に還元していく取組をこの夏から実施するというニュースを目にいたしました。先ほど小室参考人のお話の中にもあったかというふうに思いますが、残業を減らせと掛け声を掛けるだけではなかなか進まないところもあると思います。
長時間労働の是正、働き方改革を進めていくためにはこのような取組が広がっていくことが大変重要だと考えておるところでありますが、そこで布山参考人にお伺いをしますが、長時間労働の是正に向けて、働く方のモチベーションを高めながら現在企業においてどのような取組が行われているか、さらにまた、そういった先進事例を御紹介をいただきたいと思います。また、今回の法案も踏まえながら、今後、経済界全体としてどのように取り組んでいくか、お考えを聞かせてください。
布
布山祐子#14
○参考人(布山祐子君) 今、先生からの御指摘どおり、残業の削減は短期的なコスト削減を目的としたものではない、そういうメッセージを社員に伝えることは働き方改革を進める上で重要なポイントだというふうに考えております。
そうした観点から、あるコンサルティング会社なんですけれども、ここでは、残業ゼロを実現した社員に対して、インセンティブ、つまりは残業代相当の部分を支給する仕組みというのを導入しているというふうに聞いております。また、別の例といたしましては、これはある金融機関なんですけれども、早帰りの実施状況、それと成果を労働時間で割った時間当たり生産性、これを営業店の評価項目とすることによって残業削減の取組を賞与等に反映しているという、そういう事例も伺っているところでございます。
また、経団連といたしましては、本日お配りをしております経労委報告書、この百十九ページのところにも記述をしているんですけれども、今年の労使交渉、二〇一八年の春季労使交渉の論点として、長時間労働是正を始めとする働き方改革推進に伴う時間外手当の減少が挙げられる、働き方改革推進の一環として、労働生産性が向上した場合、自社における総額人件費の動向も勘案しながら、何らかの形で社員の処遇改善等へつなげていく方針を明らかにすることが望まれるというふうにしておりまして、各会社のそれぞれの取組を促しているということで、今後もそういった呼びかけを継続してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →そうした観点から、あるコンサルティング会社なんですけれども、ここでは、残業ゼロを実現した社員に対して、インセンティブ、つまりは残業代相当の部分を支給する仕組みというのを導入しているというふうに聞いております。また、別の例といたしましては、これはある金融機関なんですけれども、早帰りの実施状況、それと成果を労働時間で割った時間当たり生産性、これを営業店の評価項目とすることによって残業削減の取組を賞与等に反映しているという、そういう事例も伺っているところでございます。
また、経団連といたしましては、本日お配りをしております経労委報告書、この百十九ページのところにも記述をしているんですけれども、今年の労使交渉、二〇一八年の春季労使交渉の論点として、長時間労働是正を始めとする働き方改革推進に伴う時間外手当の減少が挙げられる、働き方改革推進の一環として、労働生産性が向上した場合、自社における総額人件費の動向も勘案しながら、何らかの形で社員の処遇改善等へつなげていく方針を明らかにすることが望まれるというふうにしておりまして、各会社のそれぞれの取組を促しているということで、今後もそういった呼びかけを継続してまいりたいと思っております。
馬
馬場成志#15
○馬場成志君 ありがとうございました。
次に、小室参考人に中小企業における働き方改革の取組についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、働き方改革は、それぞれの企業で創意工夫を凝らしながら進められているものと承知をしております。ただ、財源や人員に余裕がある大企業ならまだしも、資金繰りや人手不足に苦しむ中小企業には、なかなか取り組むのが難しいところもあるというふうに思います。
法案においては、時間外労働の上限規制については平成三十一年四月から導入されることとなっておりますが、中小企業については、十分な準備期間を確保するために、その導入は一年後の平成三十二年四月からとされております。
しかし、先ほど布山参考人に伺った大企業の好事例などが実際に広がっていけば、中小企業にとっては今よりも大きなしわ寄せが来るのではないかと心配する声が聞こえてまいります。処遇の格差によって人材が採れない、人材不足によって職場が回っていかないなどの声であります。
そこでお伺いしますが、これまで様々な個々の企業の働き方改革を支援されてきた御経験を踏まえて、中小企業の働き方改革を進める上で鍵となる取組はどのようなものか、また、どのような支援があればより取組が進むのか、聞かせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、小室参考人に中小企業における働き方改革の取組についてお尋ねをしたいというふうに思いますが、働き方改革は、それぞれの企業で創意工夫を凝らしながら進められているものと承知をしております。ただ、財源や人員に余裕がある大企業ならまだしも、資金繰りや人手不足に苦しむ中小企業には、なかなか取り組むのが難しいところもあるというふうに思います。
法案においては、時間外労働の上限規制については平成三十一年四月から導入されることとなっておりますが、中小企業については、十分な準備期間を確保するために、その導入は一年後の平成三十二年四月からとされております。
しかし、先ほど布山参考人に伺った大企業の好事例などが実際に広がっていけば、中小企業にとっては今よりも大きなしわ寄せが来るのではないかと心配する声が聞こえてまいります。処遇の格差によって人材が採れない、人材不足によって職場が回っていかないなどの声であります。
そこでお伺いしますが、これまで様々な個々の企業の働き方改革を支援されてきた御経験を踏まえて、中小企業の働き方改革を進める上で鍵となる取組はどのようなものか、また、どのような支援があればより取組が進むのか、聞かせていただきたいと思います。
小
小室淑恵#16
○参考人(小室淑恵君) ありがとうございます。
今日お持ちした資料の後ろの方に中小企業の事例を入れておきましたので、スライドの十番を見ていただければと思います。
今御質問にありましたように、中小企業の方がこれからは働き方改革の必要性は非常に高くなります。特に、人材採用において非常に厳しい側面になると考えています。スライドの十番にも書きましたが、今、既に働き方改革推進支援センターがあったり、それから厚労省や経済産業省が各種の助成金をつくっているんですけれども、これ非常に難しいのは、助成金などがあっても、中小企業にはその申請資料を書くような人材がいないんですね。なので、その申請の書類が書けないことによって活用できていない。また、支援センターで取組のプランを作ってもらえるんですが、そのプランをもらっても、その後の実行がなかなか立ち止まってしまうというところがあります。
スライドの十一番のところに、参考になるのではないかということで、三重県の中小企業変革パッケージというのを書かせていただきました。
三重県では、二〇一五年から既に始めているんですが、地方創生加速交付金を使いまして、それを三重県が、まず予算をそれによって確保する、そして、その予算を中小企業に働き方改革のために渡すのではなくて、その中小企業の働き方を支援するような社会保険労務士や働き方改革のコンサルタントにその支援の支払をし、書類も全てそちらが作る、選ばれた企業はしっかりと最後まで働き方改革を走るというような形で、選定した企業を複数一緒に走らせるというモデルにしています。
これが実は非常に重要でして、地元の中小企業が一緒になって取り組むと、途中くじけそうになっても、励まし合ったりまねし合ったりして進んでいきます。ここでは六か月のプランをやった実際のものを書かせていただいているんですが、真ん中で、好事例の共有会というのを複数行うことによって、ここに知事も来て、三重県の鈴木英敬知事が来て、すばらしい取組だということで褒めたりするんですね。これがモチベーションとなって最後まで変革することができました。さっき例に出した三重県のエムワンさんという企業もこのうちの一つでしたし、この後ろに三重県の企業をたくさん入れています。ちなみに、三重県ではこの取組で出生率は現在過去最高になっていまして、男性の育児休業が全国平均の二・七倍になっています。
後ろの方の資料に、ほかの都道府県が今この三重県モデルをまねてやっているんですが、ページ十九からは岩手県の事例を入れております。そして、二十四ページからは熊本県の中小企業の変革のパッケージ、熊本県は三つの企業を選定してやっています。そして、二十九ページからは山口県、三十一ページからは大分県という形で、今、各都道府県が県の予算を使って企業を選んで励ましながら進めていくということをやっています。これがまさに地方創生になっていき、働き方を変革したところに企業が集まり出産が増えていくというような形になっているので、こうしたパッケージをしっかりと支援していくことが大事ではないかと考えています。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →今日お持ちした資料の後ろの方に中小企業の事例を入れておきましたので、スライドの十番を見ていただければと思います。
今御質問にありましたように、中小企業の方がこれからは働き方改革の必要性は非常に高くなります。特に、人材採用において非常に厳しい側面になると考えています。スライドの十番にも書きましたが、今、既に働き方改革推進支援センターがあったり、それから厚労省や経済産業省が各種の助成金をつくっているんですけれども、これ非常に難しいのは、助成金などがあっても、中小企業にはその申請資料を書くような人材がいないんですね。なので、その申請の書類が書けないことによって活用できていない。また、支援センターで取組のプランを作ってもらえるんですが、そのプランをもらっても、その後の実行がなかなか立ち止まってしまうというところがあります。
スライドの十一番のところに、参考になるのではないかということで、三重県の中小企業変革パッケージというのを書かせていただきました。
三重県では、二〇一五年から既に始めているんですが、地方創生加速交付金を使いまして、それを三重県が、まず予算をそれによって確保する、そして、その予算を中小企業に働き方改革のために渡すのではなくて、その中小企業の働き方を支援するような社会保険労務士や働き方改革のコンサルタントにその支援の支払をし、書類も全てそちらが作る、選ばれた企業はしっかりと最後まで働き方改革を走るというような形で、選定した企業を複数一緒に走らせるというモデルにしています。
これが実は非常に重要でして、地元の中小企業が一緒になって取り組むと、途中くじけそうになっても、励まし合ったりまねし合ったりして進んでいきます。ここでは六か月のプランをやった実際のものを書かせていただいているんですが、真ん中で、好事例の共有会というのを複数行うことによって、ここに知事も来て、三重県の鈴木英敬知事が来て、すばらしい取組だということで褒めたりするんですね。これがモチベーションとなって最後まで変革することができました。さっき例に出した三重県のエムワンさんという企業もこのうちの一つでしたし、この後ろに三重県の企業をたくさん入れています。ちなみに、三重県ではこの取組で出生率は現在過去最高になっていまして、男性の育児休業が全国平均の二・七倍になっています。
後ろの方の資料に、ほかの都道府県が今この三重県モデルをまねてやっているんですが、ページ十九からは岩手県の事例を入れております。そして、二十四ページからは熊本県の中小企業の変革のパッケージ、熊本県は三つの企業を選定してやっています。そして、二十九ページからは山口県、三十一ページからは大分県という形で、今、各都道府県が県の予算を使って企業を選んで励ましながら進めていくということをやっています。これがまさに地方創生になっていき、働き方を変革したところに企業が集まり出産が増えていくというような形になっているので、こうしたパッケージをしっかりと支援していくことが大事ではないかと考えています。
以上です。ありがとうございました。
馬
馬場成志#17
○馬場成志君 済みません、ありがとうございました。
高プロについて先ほどから両方から意見が出ておりましたが、布山参考人に、過労死はあってはならないということはもう皆さんしっかりと同じ共通の思いだというふうに思いますので、一言いただければと思います。
この発言だけを見る →高プロについて先ほどから両方から意見が出ておりましたが、布山参考人に、過労死はあってはならないということはもう皆さんしっかりと同じ共通の思いだというふうに思いますので、一言いただければと思います。
布
布山祐子#18
○参考人(布山祐子君) 高度専門職に対する働き過ぎ防止の観点、これは非常に重要だというふうに思っております。そのため、通常の労働者にはない独自の健康確保措置を設けて、またその内容につきましては、二〇一七年の七月十三日に連合会長が安倍総理に要望したとおりに強化し修正した内容となっているというふうに思っております。必須の健康確保措置となっている年間百四日、休みの確保、これについては、週休二日相当は確実に休みを確保するという内容でございますし、また、労使同数による労使委員会が自社の実態に合った形で別途健康確保措置を決める仕組みが法律に盛り込まれておりまして、高度プロフェッショナル対象者、これの健康を確保する上で実効性の高い仕組みになっているというふうに考えております。
経団連といたしましては、この内容をしっかり周知活動を行いまして、長時間労働の是正だとか生産性の向上の取組を行っている好事例、先進事例についても、今後、周知、水平展開を図ってまいりたいと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →経団連といたしましては、この内容をしっかり周知活動を行いまして、長時間労働の是正だとか生産性の向上の取組を行っている好事例、先進事例についても、今後、周知、水平展開を図ってまいりたいと思っております。
以上でございます。
馬
伊
伊藤孝江#20
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。
今日は、本当に参考人の皆様方、大変お忙しい中をありがとうございました。
早速質問をさせていただきます。
まず、布山参考人と逢見参考人にお聞きをしたいんですけれども、今回、長時間労働の是正ということで、とにかく時間をきっちりと上限を規制をして、罰則を作って、そして守ってもらうということを進めていくというところなんですけれども、そのために、まず一つ大切になるのが、雇用者側、企業側の意識改革、管理職の方の意識改革というところがあると思います。
これまで、いろんな企業の中で、経団連の会員企業の皆様もしっかりと取り組んできていただいた中で、緩やかな形ででもしっかりとお休みを取っていく、時間を守っていくというところの意識が高まってきたというふうに思っているところもありますけれども、そこで、まだまだここはいかがなものかというところの課題などがありましたら、経営側の意識改革という点についての課題を教えていただきたいと思います。
また、有休などを取りにくい、そして時間を守りにくいという中で、よく調査の中で出てくるのが、迷惑を掛けてしまうんじゃないかとか、また、いろんな形での従業員の方々の意識においても、当然、その会社の環境というのが大前提としてある中ではありますけれども、変わっていただきたいところもあるのかなというふうに思っております。その中で、しっかりと勤務時間を守っていくという点において、労働者側の意識改革というところにおいて、逢見参考人の方から考えるところがありましたら、是非教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →今日は、本当に参考人の皆様方、大変お忙しい中をありがとうございました。
早速質問をさせていただきます。
まず、布山参考人と逢見参考人にお聞きをしたいんですけれども、今回、長時間労働の是正ということで、とにかく時間をきっちりと上限を規制をして、罰則を作って、そして守ってもらうということを進めていくというところなんですけれども、そのために、まず一つ大切になるのが、雇用者側、企業側の意識改革、管理職の方の意識改革というところがあると思います。
これまで、いろんな企業の中で、経団連の会員企業の皆様もしっかりと取り組んできていただいた中で、緩やかな形ででもしっかりとお休みを取っていく、時間を守っていくというところの意識が高まってきたというふうに思っているところもありますけれども、そこで、まだまだここはいかがなものかというところの課題などがありましたら、経営側の意識改革という点についての課題を教えていただきたいと思います。
また、有休などを取りにくい、そして時間を守りにくいという中で、よく調査の中で出てくるのが、迷惑を掛けてしまうんじゃないかとか、また、いろんな形での従業員の方々の意識においても、当然、その会社の環境というのが大前提としてある中ではありますけれども、変わっていただきたいところもあるのかなというふうに思っております。その中で、しっかりと勤務時間を守っていくという点において、労働者側の意識改革というところにおいて、逢見参考人の方から考えるところがありましたら、是非教えていただきたいと思います。
布
布山祐子#21
○参考人(布山祐子君) 今先生から御質問にあったことに関してでございます。
まず、管理職の今後の教育ということは、法律のところで非常にしっかりした上限規制がなされるということで、それをまず企業、それから管理職全体に周知をして守らせるということが一つあるかと思います。
また、部下の方がお休みあるいは残業しないで済むようにマネジメントということが非常に必要だと思いますし、あと、休みに関しては、これはある企業の事例なんですけれども、今のこの働き方改革の取組の一環として行っているということで伺ったんですが、一か月四回土曜日がございますが、その土曜日を、それぞれ管理職を四グループに分けて、少なくとも金曜日の午後、半休をするようにする、そうすると、必ず管理職は年間で日数的にある意味取れるようになるので、そういう取組をしながら、部下の方も取りやすくするというふうな形に進めているということを伺っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、管理職の今後の教育ということは、法律のところで非常にしっかりした上限規制がなされるということで、それをまず企業、それから管理職全体に周知をして守らせるということが一つあるかと思います。
また、部下の方がお休みあるいは残業しないで済むようにマネジメントということが非常に必要だと思いますし、あと、休みに関しては、これはある企業の事例なんですけれども、今のこの働き方改革の取組の一環として行っているということで伺ったんですが、一か月四回土曜日がございますが、その土曜日を、それぞれ管理職を四グループに分けて、少なくとも金曜日の午後、半休をするようにする、そうすると、必ず管理職は年間で日数的にある意味取れるようになるので、そういう取組をしながら、部下の方も取りやすくするというふうな形に進めているということを伺っております。
以上でございます。
逢
逢見直人#22
○参考人(逢見直人君) 従業員の側からの意識改革という点でのお尋ねがございました。
これからは、やはり三六協定の重要性というのはより増してくると思います。従業員代表、過半数代表と使用者側とが、ただ単に上限の数字を幾らにするかという話をするだけではなくて、当然、要員配置の在り方とか、あるいは労働の密度の程度であるとか疲労度であるとか、そういった部分について話し合う中で、どのような働き方の中で時間外労働が抑制していけるかというような話合いを進めていくことになるんだろうと思います。
さらに、年休の取得についても、これからは使用者側にも取得をさせる義務が生じるわけですけれども、いつ、どのような形で年休を取得するかというのは、労働者本人、個人の意思が当然優先されるべきでしょうけれども、全体として、職場としてどのような形で年休が取得できるような環境をつくっていくかということも話し合っていかなきゃいけません。
そういう意味では、集団的労使関係というのがますます重要になってきます。連合としても、ハンドブックを作るなどして、こうした点についてのいろんな好事例などもこれから提供していきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →これからは、やはり三六協定の重要性というのはより増してくると思います。従業員代表、過半数代表と使用者側とが、ただ単に上限の数字を幾らにするかという話をするだけではなくて、当然、要員配置の在り方とか、あるいは労働の密度の程度であるとか疲労度であるとか、そういった部分について話し合う中で、どのような働き方の中で時間外労働が抑制していけるかというような話合いを進めていくことになるんだろうと思います。
さらに、年休の取得についても、これからは使用者側にも取得をさせる義務が生じるわけですけれども、いつ、どのような形で年休を取得するかというのは、労働者本人、個人の意思が当然優先されるべきでしょうけれども、全体として、職場としてどのような形で年休が取得できるような環境をつくっていくかということも話し合っていかなきゃいけません。
そういう意味では、集団的労使関係というのがますます重要になってきます。連合としても、ハンドブックを作るなどして、こうした点についてのいろんな好事例などもこれから提供していきたいというふうに思っております。
伊
伊藤孝江#23
○伊藤孝江君 ありがとうございます。
次に、小室参考人にお伺いをしたいと思います。
今日は、いろんな形でのこれまでの取組をお聞きさせていただいて、もう本当に示唆に富んだお話というか、ああ、こういう形でできるんだなというのを感じさせていただいたことも大変有り難く思っております。
その中で、参考資料でいただいていた中にもありましたけれども、やっぱり会社それぞれ、百社があれば百通りの改革の仕方がある、また、していくことが必要なんだということも伺いました。なかなかその企業規模で、大企業で、また中小企業というところでも、私たちの感覚からすると、中小企業はやっぱり働き方改革難しい面があるんじゃないかと、すごく大ざっぱな言い方をするとそういう感覚もやはりあるところなんですけれども、小室参考人のこれまでの取組において、会社の規模によって違うところがどういうところがあるのか、また、変わらず働き方改革はしていけるんだというところについてのお考えも含めてお聞きさせていただければと思っております。
また、もう一つ、働き方改革推進支援センターについても先ほど言及いただきました。今回、都道府県に各一か所ずつではありますけれども、まずこのセンターにおいてしっかりと、中小企業の方、また企業経営されている方、従業員の方からの相談に対応していくという役割をそこで担っていただくということなんですけれども、小室参考人がこれまで各社に応じて取組をされていたような形のことをセンターでやっていただくことが十分に可能かどうかというと、まだまだ難しいところはあるかと思うんですけれども、このセンターに担っていただかないといけない役割として望まれることを教えていただければと思います。
この発言だけを見る →次に、小室参考人にお伺いをしたいと思います。
今日は、いろんな形でのこれまでの取組をお聞きさせていただいて、もう本当に示唆に富んだお話というか、ああ、こういう形でできるんだなというのを感じさせていただいたことも大変有り難く思っております。
その中で、参考資料でいただいていた中にもありましたけれども、やっぱり会社それぞれ、百社があれば百通りの改革の仕方がある、また、していくことが必要なんだということも伺いました。なかなかその企業規模で、大企業で、また中小企業というところでも、私たちの感覚からすると、中小企業はやっぱり働き方改革難しい面があるんじゃないかと、すごく大ざっぱな言い方をするとそういう感覚もやはりあるところなんですけれども、小室参考人のこれまでの取組において、会社の規模によって違うところがどういうところがあるのか、また、変わらず働き方改革はしていけるんだというところについてのお考えも含めてお聞きさせていただければと思っております。
また、もう一つ、働き方改革推進支援センターについても先ほど言及いただきました。今回、都道府県に各一か所ずつではありますけれども、まずこのセンターにおいてしっかりと、中小企業の方、また企業経営されている方、従業員の方からの相談に対応していくという役割をそこで担っていただくということなんですけれども、小室参考人がこれまで各社に応じて取組をされていたような形のことをセンターでやっていただくことが十分に可能かどうかというと、まだまだ難しいところはあるかと思うんですけれども、このセンターに担っていただかないといけない役割として望まれることを教えていただければと思います。
小
小室淑恵#24
○参考人(小室淑恵君) ありがとうございます。
中小企業においての働き方改革は、確かに大変難しい点がありまして、なぜなら、その上流の工程、取引先との関係性に強いプレッシャーを感じるからというところです。
中小企業が、今回、各都道府県の県庁とのプログラムにおいては非常に好事例がたくさん出ているので、中小企業の働き方改革が全く不可能ということはなくて、取り組めばきちんと進んではいくんですが、やはりその強いプレッシャーがあるところで更に進めていくというときに、私は大塚倉庫さんの事例というのが非常に興味深くて、大塚倉庫さんは倉庫業ですけれども、自社の従業員ではないトラックの運転手さんたちの残業時間を今六〇%ぐらい削減することができて、そうしなければ自分たちの業界全部がなくなってしまうんだと、トラックのドライバーがいなければドライバー不足でこの業界がなくなってしまうという危機感で、非常にそこをしっかりと下流の工程も巻き込んでやっておられました。今、大塚倉庫さんは非常に、それで表彰を受けて、いろんな賞を受けたことによって更にやっていこうという意欲になっています。
中小企業に働きかけをするのはもちろんのこと、その取引相手である大企業に、下請の会社を巻き込んだ場合に何かしらのインセンティブを与える、それをやっていないと働き方改革ではないよという形で、そこをしっかり仕組みとしてつくっていくということが重要ではないかなというふうに思っております。
それから、センターの方ですね、支援センターに関しまして、今ですと、やはりプランを出して終わりというところがあります。中小企業にとっては、プランをその後、途中でやっぱりいろんなハードルに遭って止まってしまうということが多いんですね。なので、私たちが一千社コンサルをしてきて、八か月より短く働き方が変わった企業って余りないんですね。どうしても六か月から八か月ぐらいが必要です。何十年とやってきた働き方ですので、小さなトライ・アンド・エラーをしながら成功体験を積んでやっとちょっと変わってくるという形なので、できれば七、八か月ぐらいの期間を何か伴走できる仕組みで、複数の企業が集まって情報交換をして励まし合えるような仕組みというのをセンターごとに持っていくことによって、より実効性が高まるのではないかというふうに考えます。
御質問ありがとうございました。
この発言だけを見る →中小企業においての働き方改革は、確かに大変難しい点がありまして、なぜなら、その上流の工程、取引先との関係性に強いプレッシャーを感じるからというところです。
中小企業が、今回、各都道府県の県庁とのプログラムにおいては非常に好事例がたくさん出ているので、中小企業の働き方改革が全く不可能ということはなくて、取り組めばきちんと進んではいくんですが、やはりその強いプレッシャーがあるところで更に進めていくというときに、私は大塚倉庫さんの事例というのが非常に興味深くて、大塚倉庫さんは倉庫業ですけれども、自社の従業員ではないトラックの運転手さんたちの残業時間を今六〇%ぐらい削減することができて、そうしなければ自分たちの業界全部がなくなってしまうんだと、トラックのドライバーがいなければドライバー不足でこの業界がなくなってしまうという危機感で、非常にそこをしっかりと下流の工程も巻き込んでやっておられました。今、大塚倉庫さんは非常に、それで表彰を受けて、いろんな賞を受けたことによって更にやっていこうという意欲になっています。
中小企業に働きかけをするのはもちろんのこと、その取引相手である大企業に、下請の会社を巻き込んだ場合に何かしらのインセンティブを与える、それをやっていないと働き方改革ではないよという形で、そこをしっかり仕組みとしてつくっていくということが重要ではないかなというふうに思っております。
それから、センターの方ですね、支援センターに関しまして、今ですと、やはりプランを出して終わりというところがあります。中小企業にとっては、プランをその後、途中でやっぱりいろんなハードルに遭って止まってしまうということが多いんですね。なので、私たちが一千社コンサルをしてきて、八か月より短く働き方が変わった企業って余りないんですね。どうしても六か月から八か月ぐらいが必要です。何十年とやってきた働き方ですので、小さなトライ・アンド・エラーをしながら成功体験を積んでやっとちょっと変わってくるという形なので、できれば七、八か月ぐらいの期間を何か伴走できる仕組みで、複数の企業が集まって情報交換をして励まし合えるような仕組みというのをセンターごとに持っていくことによって、より実効性が高まるのではないかというふうに考えます。
御質問ありがとうございました。
伊
伊藤孝江#25
○伊藤孝江君 棗参考人に最後にお伺いしたいと思います。
今回、上限規制超えたものに対して罰則を設けるという形で法改正が予定されております。この罰則を設けること、これまで弁護団として、なかなかその捜査の権限もないとか、いろんなような形で大変だった面があるかと思うんですけれども、罰則を設けることの効果、どのような形で考えておられるのか、お教えいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →今回、上限規制超えたものに対して罰則を設けるという形で法改正が予定されております。この罰則を設けること、これまで弁護団として、なかなかその捜査の権限もないとか、いろんなような形で大変だった面があるかと思うんですけれども、罰則を設けることの効果、どのような形で考えておられるのか、お教えいただけますでしょうか。
棗
棗一郎#26
○参考人(棗一郎君) ありがとうございます。
本当に、これまで上限を規制する罰則がなかったので、もう青天井の状態だったんですよね。これは、罰則付きだということになると、労基署監督官も入りやすいですし、それを告訴、告発することができますし、そこまで行かなくても、企業に対する交渉として、この上限付きがあるので、この働き方というのはおかしいんじゃないかということを容易に交渉の場でも裁判の場でも言っていけることになるだろうというふうに思いますので、これによってかなり劇的に変わるんじゃないかというふうに思っております。
ただ、先ほど申し上げましたように、もうちょっと下げてもらった方がいいかなというふうには思います。
この発言だけを見る →本当に、これまで上限を規制する罰則がなかったので、もう青天井の状態だったんですよね。これは、罰則付きだということになると、労基署監督官も入りやすいですし、それを告訴、告発することができますし、そこまで行かなくても、企業に対する交渉として、この上限付きがあるので、この働き方というのはおかしいんじゃないかということを容易に交渉の場でも裁判の場でも言っていけることになるだろうというふうに思いますので、これによってかなり劇的に変わるんじゃないかというふうに思っております。
ただ、先ほど申し上げましたように、もうちょっと下げてもらった方がいいかなというふうには思います。
伊
足
足立信也#28
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
皆さん、どうもありがとうございました。いつも参考人の方にはできるだけ全員に質問したいんですけれども、するようにしているんですが、今日はちょっと時間の関係で五名は難しいので、あらかじめ質問できない方がいらっしゃることをお許し願いたいと思います。
まず、布山さんにお聞きしたいんですが、今朝のNHKの世論調査で、今回の法案、特に閣法ですね、賛成が一二、反対が三二、どちらでもないが四四。衆議院で三十時間以上、参議院で、今日を入れ、今のところ十二、三時間で、どちらでもないという方がこれだけいるというのはほかの法案よりも多い、これはなぜだと思いますか。
この発言だけを見る →皆さん、どうもありがとうございました。いつも参考人の方にはできるだけ全員に質問したいんですけれども、するようにしているんですが、今日はちょっと時間の関係で五名は難しいので、あらかじめ質問できない方がいらっしゃることをお許し願いたいと思います。
まず、布山さんにお聞きしたいんですが、今朝のNHKの世論調査で、今回の法案、特に閣法ですね、賛成が一二、反対が三二、どちらでもないが四四。衆議院で三十時間以上、参議院で、今日を入れ、今のところ十二、三時間で、どちらでもないという方がこれだけいるというのはほかの法案よりも多い、これはなぜだと思いますか。
布
布山祐子#29
○参考人(布山祐子君) とても難しい質問かと思います。
願わくば、働く方、皆さん働いていらっしゃって、雇用者がもう大多数を占めるという中で、それぞれ、会社側だけではなくて、働く方々の方も通常自分のこととして今回の法案を見ていただければなというふうに思っております。
私どもとしましても、今回賛成の立場ですということは、これからの日本の変わりよう、変革に向かって同じように働き方も変わっていく、当然、きちんと縛りを掛けなきゃいけないことも縛りが掛かっているという内容の中身だと思っておりますので、これはなぜなのかというと、なかなか答えにはなりませんが、これがきちんと浸透して周知ができるように私どもの方としても努力したいと思います。
この発言だけを見る →願わくば、働く方、皆さん働いていらっしゃって、雇用者がもう大多数を占めるという中で、それぞれ、会社側だけではなくて、働く方々の方も通常自分のこととして今回の法案を見ていただければなというふうに思っております。
私どもとしましても、今回賛成の立場ですということは、これからの日本の変わりよう、変革に向かって同じように働き方も変わっていく、当然、きちんと縛りを掛けなきゃいけないことも縛りが掛かっているという内容の中身だと思っておりますので、これはなぜなのかというと、なかなか答えにはなりませんが、これがきちんと浸透して周知ができるように私どもの方としても努力したいと思います。