内閣委員会

2018-06-28 参議院 全287発言

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会議録情報#0
平成三十年六月二十八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二十八日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     進藤金日子君
     榛葉賀津也君     田名部匡代君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                藤川 政人君
                和田 政宗君
                西田 実仁君
                矢田わか子君
    委 員
                有村 治子君
                石井 準一君
                江島  潔君
                岡田  広君
                山東 昭子君
                進藤金日子君
                豊田 俊郎君
                野上浩太郎君
                山下 雄平君
                熊野 正士君
                榛葉賀津也君
                田名部匡代君
                相原久美子君
                白  眞勲君
                田村 智子君
                清水 貴之君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣     茂木 敏充君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  西村 康稔君
       内閣官房副長官  野上浩太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   越智 隆雄君
       厚生労働副大臣  高木美智代君
       農林水産副大臣  谷合 正明君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        村井 英樹君
       総務大臣政務官  小倉 將信君
       外務大臣政務官  堀井  学君
       外務大臣政務官  堀井  巌君
       農林水産大臣政
       務官       上月 良祐君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房TPP
       等政府対策本部
       政策調整統括官  澁谷 和久君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       長屋  聡君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       外務大臣官房参
       事官       安藤 俊英君
       外務大臣官房参
       事官       林  禎二君
       外務省中東アフ
       リカ局長     岡   浩君
       文化庁長官官房
       審議官      永山 裕二君
       厚生労働大臣官
       房生活衛生・食
       品安全審議官   宇都宮 啓君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   天羽  隆君
       農林水産大臣官
       房輸出促進審議
       官        新井ゆたか君
       農林水産大臣官
       房参事官     徳田 正一君
       農林水産省生産
       局畜産部長    大野 高志君
       農林水産省農村
       振興局農村政策
       部長       太田 豊彦君
       林野庁林政部長  渡邊  毅君
       水産庁漁政部長  森   健君
       経済産業大臣官
       房審議官     吉田 博史君
       経済産業大臣官
       房審議官     小瀬 達之君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    江崎 禎英君
       国土交通大臣官
       房審議官     早川  治君
       観光庁審議官   秡川 直也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関
 係法律の整備に関する法律の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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柘植芳文#1
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官澁谷和久君外十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柘植芳文#2
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柘植芳文#3
○委員長(柘植芳文君) 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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江島潔#4
○江島潔君 おはようございます。今日は、このTPPに関しまして水産という視点から幾つか質問をしていきたいと思います。
 日本は、言わずと知れた海洋大国であります。日本の国土面積は、本当に小さな国、順番でいっても六十番目とか六十一番目とか、国土面積は決して本当に大きな国ではないんですが、日本を囲む排他的経済水域、EEZ、この面積で世界の中で比較しますと日本は世界第六位という、もう堂々とした海洋大国であることは間違いありません。だからこそ、日本はこの海洋資源というものを古来から日本人の食料の糧とし、又は産業の基幹として長い間私たちの生活そのものを支えてきたところでございます。今回、この水産業も含めてTPPという新しい経済の枠組みの中でこの運営がなされていくところでございます。
 まず、政府の方に質問申し上げたいのは、今回のこのTPP加入によりまして水産の分野に関しましてはどのような影響が見込まれるのか、その試算を教えていただければと思います。
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森健#5
○政府参考人(森健君) お答えいたします。
 TPP11における水産物の国境措置につきましては、ノリ、昆布などの海藻類につきましては、関税削減によりまして関税が維持されたと。それから、アジ、サバ等につきましては、即時関税撤廃を回避をいたしまして長期の関税削減期間を確保するといったようなことになっております。
 その上で、国内対策につきましては、TPP、さらにTPP11協定の大筋合意といった新しい国際環境の下で生産者が安心して再生産に取り組むことができるよう、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき対策を講じているところでございます。
 先ほど委員が言及をされた影響の関係、試算の関係につきましては、このような国内対策の効果も踏まえたものとして行ったところでございます。関税削減等の影響で価格低下により約七十七億円から百五十四億円の生産額の減少が見込まれるということでございますが、体質強化対策によります生産コストの低減、品質向上、経営安定対策等によりまして、引き続き生産や所得が確保され、国内生産量は維持されるというふうに見込んでいるところでございます。
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江島潔#6
○江島潔君 今、影響試算としては、水産物の生産減少額が七十七から百五十億、ざっくり百億前後ということであります。これは、言ってみれば、日本の水産業が攻められているという意味をしているんではないかと思うんですけれども、TPPというのは、攻められるところもあるけれども、当然攻めていく部分もあるわけでありまして、この守りと攻めとをトータルで勘案した結果、TPP加入というのが日本の将来のためになるという判断の下でこの度前進をしようとしているわけでありますので、当然、攻めの部分と守りの部分もありますけれども、この水産業に関しましても積極的に攻めていかなければいけないというふうに思っています。
 日本は本当に昔からの水産大国ということを私たち自身も認識をしているわけでありますけれども、水産業そのものでいいますと、実は日本は圧倒的な水産物の輸入国でありまして、今現在で、輸出額がざっくり二千五、六百億ぐらいかと思いますけれども、輸入額に至っては一兆六千億ぐらいになっているかと思います。ざっくりと輸出金額の六倍ぐらいが実は輸入に頼っている国なわけでありますので、これは様々な要因もあると思います。日本の例えば漁業者の賃金が上がってしまったとか、あるいは海外で大規模に養殖事業が始まっているところとの価格競争の中で輸入が大幅に増えている等、もろもろの原因があるかと思いますけれども。
 このTPP加入を一つのきっかけとしてこの日本の水産業を体質強化をするということは、もう是非とも、水産業界にとっても悲願ではないかと思いますが、この辺に関しましては政府はいかがお考えでしょうか。
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森健#7
○政府参考人(森健君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、水産業の体質強化というのは大変重要な課題でございます。この水産業の体質強化を図るためには、経営環境の大きな変化の下でも安定的に操業が継続できる経営体を育成していくということが大変重要であると考えております。
 このため、複数の浜の機能の再編でございますとか、あるいは高鮮度な水産物の供給といったことに向けました産地施設の整備でございますとか、漁業者の収入向上の基盤となる漁業機器や漁船の整備等を推進をしているということでございます。その中でも、漁船等の基幹的な生産設備の生産性の向上でございますとか、省エネ、省コスト化が大きな課題となっているところでございます。
 このため、漁船リース事業でございますとか機器等導入事業によりまして、漁業者の方々が所得向上に取り組むために必要な新たな漁船、機器の導入を支援をしているところでございます。さらに、漁業構造改革総合対策事業、いわゆるもうかる漁業創設支援事業におきまして、漁業者の新しい操業・生産体制への転換の促進のために様々な収益向上の実証を支援をしているところでございます。
 こういった事業等も活用をいたしまして、今後とも水産業の体質強化対策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
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江島潔#8
○江島潔君 今日、委員の皆様にお配りしている資料は、これは現在の日本の水産物の輸出額の現状及び品目別の割合を示したものであります。これは昨年度のデータなわけでありますけれども、品目でいうと、ホタテガイ、真珠、サバ、この順番に日本、輸出しているわけでありますけれども、国別でいうと、一位が香港、二位が中国、三位が米国と、いずれも今回のTPP11の国ではありません。四番目にベトナムが初めて出てくるわけであります。それから、あとは、タイ、台湾、韓国、ナイジェリア、飛んでいって次に出てくるのがシンガポール、これがTPP11の加盟国であります。
 こうして見ると、まだTPP11の加盟国にはそれほど水産物は輸出していないということが分かるわけでありますけれども、この辺の今後の、まずはTPP11の加盟国に対する積極的な働きかけというのが攻めのTPPの水産分野における大変重要な役割ではないかというふうに思います。
 一方で、輸入に関して言いますと、これはTPP加盟国の中で一番有力な、有力というか、大口の輸入国がこれがチリになるわけであります。チリというのはいわゆるチリ・サーモン、もうすっかり私たちの食卓にもなじんできたわけでありますけれども、現在ではノルウェーとチリというものが世界を二分をして、それぞれ四割弱ぐらい作っているわけですから、非常に大きなサーモンの輸出国であり、日本もそれを輸入をしているところであります。
 今後、このチリからのサーモンの輸入というものは、このTPP11の発足によって影響するのかしないのか、その辺の政府見解を教えてください。
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森健#9
○政府参考人(森健君) お答えいたします。
 サケ・マス類の輸入につきましては、全世界からの輸入量、二〇一七年で二十二・七万トンとなっておりますが、このうちチリからの輸入量が約五八%というふうに最も多いという形になっております。
 一方で、日本とチリの間におきましては、二〇〇七年九月に日本・チリEPAが発効をされておりまして、このサケ・マス類についても段階的な関税撤廃ということが合意され実行されているということになっております。もう既に、二〇一七年の四月以降、チリから輸入されるほとんど全てのサケ・マス類の関税は既に無税という形になっております。
 このため、TPP11では、このサケ・マス類について段階的な関税撤廃あるいは即時の関税撤廃という措置をとることとしておりますけれども、このような日本とチリとの関係、状況を踏まえますと、TPP11による特段の影響は見込み難いというふうに考えているところでございます。
 ちなみに、チリからの輸入量につきまして、この日・チリのEPAが発効いたしました二〇〇七年とそれから二〇一七年を比較すると、ほぼ同等の輸入量というふうになっているところでございまして、過去のこの日本とチリのEPAによります関税削減に連動して輸入量が大幅に増加したという状況にもないということでございます。
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江島潔#10
○江島潔君 サーモンに関しての今の例は、すごく私はTPPの今後に対しては前向きに捉えていいのかなという気がしております。この日・チリEPAが二〇〇七年から十年間掛けて関税を徐々に撤廃をしていったという過程におきましては、当然、政府による関税撤廃の影響というのを最小限に収めるための様々な国内での競合する分野への応援というものがあったんだろうと思いますけれども、結果として、この十年間、税率がゼロになる過程において、そんなに急激なこのチリからの輸入量はなかったと、増えなかったということは、その分徐々に日本の国内企業も力を付けていったのかなというふうに理解をしていいのかというふうに思います。
 このサーモンに関しては、これは日本でも大変に今後の成長が見込まれる分野じゃないかというふうに思います。私も国内の幾つかのサーモンの養殖事業を視察をしてきましたけれども、例えば青森県の深浦サーモンとか、あるいは鳥取県で境港サーモンというのも作っていますけれども、この海面養殖というのは日本で本当に成功している事例の一つじゃないかというふうに思います。
 さらに、チリの例をさっきちょっと挙げてどういう影響かということをお話を申し上げましたけれども、チリのサーモンというのは、これはまさしく日本の水産技術が大きくチリで花開いた好例ではないかと思うんですよね。元々サーモンというのは北半球にしかいなかった魚でありますから、それをどうやってこの地球の反対側の南半球で作るかということは、これは日本人が全て、技術者が行って、大体一九七〇年代にこの技術を定着をさせたわけでありまして、今では世界をノルウェーと二分するサーモン輸出国になった、そのチリの一大産業であるサーモンというのはまさしく日本の水産技術が花を開いたものではないかと思います。
 これは、たまたま今回チリがTPPに入るということになりましたけれども、こういう形でいろいろ、単に日本の水産を輸出するということじゃなくて、日本のこの水産技術力をいろんな国々に展開をすることができる一つの本当にいい事例ではないかというふうに思います。
 今後、TPP11を通じても、またほかの国からも日本へのこのサーモンの参入というのはもしかしたらあるかもしれません。その中にあって、冒頭に申し上げました国内産業の御当地サーモンと言われている、いろんなところで今ブランドを進めています。
 この辺は、まず政府として育てていく気概というか意思はどれぐらいあるのか、その辺を是非聞かせていただければと思います。
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森健#11
○政府参考人(森健君) お答えいたします。
 近年、日本各地におきまして、国内での生食用のサーモンの需要の増加があるということで、これに応じまして、いわゆるその国内供給の現在大半を占めております輸入養殖サーモンの方に対抗して国内のサーモンのブランド化を図っている、いわゆる御当地サーモンというものの養殖が盛んに行われている、あるいは行われ始めているといったような状況があるわけでございます。さらに、海面で非常に効率的な生産を目指した大規模な生食用サーモン養殖の取組も開始される動きがあるというところでございます。
 他方、若干、いわゆる課題と申しますか、もあるところでございます。例えば、ノルウェーなどのいわゆる輸出先進国に比べて、我が国の海洋環境、海水の温度が非常に高水温であるといったような点、これにどう対応していくかと。そのために、この我が国の海洋環境に適した品種の開発というものをどう進めるかと。あるいは、サーモン用のワクチンの開発といったものをどう進めていくかといったようなボトルネックを克服していく取組が必要であるというふうに考えているところでございます。
 私ども水産庁といたしましても、現在、例えば研究機関と養殖業者が連携して実証試験を取り組むということ等に対しての支援というのも行っているところでございます。
 引き続き、国内外の需要を見据えて、いろんな課題の解決に向けて官民一体となって取り組んで、このサーモン養殖を含め、養殖業の成長産業化というものを図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
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江島潔#12
○江島潔君 サーモンは、攻められると困るけれども、攻めていく可能性もある非常に大きな分野の一つとして取り上げたわけでありますけれども、サーモンも含めて、今後、各水産物の分野において、このTPP11の発効によって関税等が下がってくるであろうと思います。即時もあるし段階的にというものもあると思うんですけれども、そのときにどうやってその攻めの部分、このいわゆる輸出を伸ばしていくかということは本当に大きな課題であろうというふうに思います。何度も申し上げていますけれども、輸出している金額の六倍ぐらいを輸入しているわけですから、まあ同等とは言いませんけれども、まだまだ水産物の輸出というのは可能性が非常に大きいんではないかというふうに思っています。
 この辺の、今後のその水産物輸出全体の後押しというのは、政府はどういうふうに考えていますでしょうか。
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森健#13
○政府参考人(森健君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、TPP11によりまして、例えばベトナムやメキシコ等の国々において多くの水産物の関税が撤廃されるなど、輸出拡大の契機となることが期待をされているところでございます。そういった点を踏まえて、私どもとしても、この水産物の一層の輸出拡大に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 この水産物の輸出拡大につきましては、農林水産業の輸出力強化戦略でございますとか、先ほども申し上げました総合的なTPP等関連政策大綱に基づいて、平成三十一年の農林水産物・食品の輸出額一兆円目標の達成に向けて現在取り組んでいるところでございます。
 例えば、水産物・水産加工品輸出拡大協議会によるオールジャパンでのプロモーション活動でございますとか、大規模な拠点漁港におけます高度な品質、衛生管理体制の構築、これに対する支援、さらに、輸出先国・地域によりましてはまだ様々な輸入規制といったものがございます。こういった各種輸入規制の緩和、撤廃に向けた対応等の取組、これまで以上にこれを推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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江島潔#14
○江島潔君 水産物の輸出で私がまず真っ先に思い起こすのは、日本からフグをアメリカに輸出をしたという件であります。
 これはもうTPPとかのはるか昔の話になるんですが、一九八九年に、ニューヨークのレストラン日本という日本人が経営しているレストランがあるんですが、そこでフグ食を提供したいということに対して、下関のフグ屋さんが組合をつくって輸出をしたわけでありますけれども、実は大変な高いハードルがありました。まず毒魚だと、毒を持つ魚だということでアメリカの方が頑として受け入れなかったのを、これを相当いろいろ苦労して、HACCP、アメリカの基準をクリアするというようなこともしながら、現在では大体約年間に一トンぐらいのフグが下関からニューヨークに送られています。
 これは、ニューヨークから今度は米国内に広がっているわけでありますけれども、なかなかこの水産物の輸出というのは、非常にそうやって各企業が努力をして突破をしないとというような感じがしてならないわけであります。なかなか国が護送船団をつくってどんと輸出していくというような、他の産業に、自動車とかいろんな機械とかで見られるような形でのバックアップというのはなかなか見られない。ですから、成功した事例は記憶に残りますけれども、恐らく諦めて敗退してしまったというような事例ももう無数にあるのではないかと思います。
 その辺は是非戦略的に、日本の、海洋大国である、EEZの海洋面積世界第六位というこの強みを生かして伸ばしていってほしいなと思いますけれども、現在、ホタテ、真珠、サバというのが品目的には一、二、三位を占める輸出品目ですけれども、このTPP11を受けてという形で今後どのような品目を伸ばしていける可能性があるか、政府見解を教えてください。
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森健#15
○政府参考人(森健君) お答えいたします。
 現在、水産物の輸出につきましては、平成二十九年で二千七百四十九億円ということで、これ前年比四・二%増となっておるところでございますが、このうちホタテガイ及びホタテガイ調製品が五百五十七億円と約五分の一を占めておるところでございます。若干、近年、平成二十六年度に低気圧の被害等の影響がございまして、少しこのホタテガイ等の輸出、伸び悩んだり減少したりというふうな状況でございますが、やはりこのホタテの関係につきましては今後とも非常に重要な輸出品目であるというふうに考えているところでございます。
 このほか、養殖によります安定的な生産が期待できますブリでございますとか、近年アフリカや東南アジア向けの輸出が好調なサバなどにつきましても期待できる輸出品目と考えているところでございますが、とりわけTPP11の国々におきましては、例えばベトナムでは冷凍ブリが一〇%、冷凍サバについては一三%の輸入関税があるわけでございます。あるいは、メキシコでは、生鮮、冷凍のサバ、一五%の現在輸入関税があるわけですが、このいずれも、これらの関税が即時撤廃ということでございます。そういった意味で、これらのブリ、サバ等につきましても今後の更なる伸びが期待できるというふうに考えているところでございます。
 今後とも、こうした品目を含めまして、日本産水産物の市場拡大に向けて、やはり戦略的な視点に立って取組を推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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江島潔#16
○江島潔君 平成二十九年度の日本の水産の輸出金額が二千七百四十九億円だということでありますけれども、今、政府目標としては平成三十一年、二〇一九年、来年になりますけれども、農林水産物で全体で一兆円という輸出目標を掲げておりますし、その中の水産物目標は三千五百億円という目標であります。これは、去年の二千七百億円台から来年の三千五百億というのは相当頑張らないとこの水産物に関しての目標達成はならないわけでありまして、これは本当に覚悟と決意を持ってこの水産物輸出というものを、ありとあらゆる手だてを講じて、そしてこのTPP11加入をきっかけとして、積極的な輸出に向けてのプロモーション活動をしていっていただきたいと切に願います。
 これは、日本の水産というものは、単に水産業に従事する方だけの問題ではなくて、まさに海洋立国、日本人が誇りとする、海と共に生きてきた日本人の支え、心の支えでもありますので、水産業が元気がなくなってきたということを聞くのは、水産業に従事する人間以外の人にとっても非常に何か日本の没落というか、何か衰退を感じてしまうものになるんです。もう是非とも、この水産業の振興、攻めの形で、輸出というものを通じてこのTPPを大いに活用していただければと思います。
 もちろん、今日は水産だけをテーマとして取り上げていったわけでありますけれども、このTPP11に加入をする以上は、やはり攻めていくということが日本の将来に、明るい将来に直結しているわけであります。
 この攻めのTPP、ともすると議論は、守りの方とか攻められるものをどう緩和するかというような議論に集中しがちになってしまいますけれども、攻めの部分も是非、政府対策本部が中心となって、各分野において、水産も含めて取り組んでいっていただきたいと思いますが、その攻めの部分に関しまして、是非、茂木大臣のお考えを教えていただければと思います。
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茂木敏充#17
○国務大臣(茂木敏充君) 水産業、海洋立国であります日本にとって極めて重要な産業であると考えております。
 先ほど江島先生の方からフグの輸出の話もありましたが、フグ、秀吉の時代に禁食令が出されて、そして江戸時代を通じてずっと禁食という形でありましたが、これを解禁したのは先生の御地元の伊藤博文公であったと、このように考えているところでありますが、日本にはすばらしい、農産物だけではなくて、工業製品も含めてそういったものがあるわけでありまして、攻めのTPPを進める、極めて重要だと考えております。
 TPPによりまして、日本以外の参加国におけます工業製品の九九・九%については関税が撤廃されることになります。日本の中小企業等にとって輸出の拡大が期待をされるわけでありますし、また、TPP参加国でのビジネス環境、これに関する様々なルールが規定をされておりまして、日本企業が安心して海外に、海外展開にコミットできるようになると考えております。日本企業の裾野を形成するのは中堅・中小企業でありまして、ここにも大きなメリットをもたらすものだと思っているところであります。
 また、日本の農林水産業にとっても、TPP、輸出拡大の大きなチャンスでありまして、委員先ほど御指摘いただきましたように、一昨年の八月には輸出一兆円目標、これを一年前倒しをして、平成三十一年の達成を目指すことにいたしました。確かに、高い目標でありまして、相当な対策を打っていかなければいけないと思っておりますが、この目標の達成に向けて、海外市場のニーズの把握であったりとか需要の掘り起こし、そして国内の農林水産業、食品事業者の販路開拓のための相談体制の強化や商談会への出展等への支援など、積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。昨年の十一月には総合的なTPP関連政策大綱、これも改訂をいたしました。
 こういったことを踏まえて、しっかりした攻めの支援、これを行ってまいりたいと考えております。
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江島潔#18
○江島潔君 今、攻めのTPPに関しまして大臣から心強いお言葉を頂戴いたしましたが、このTPP11への加入が日本の明るい未来を、各分野において、各産業分野において築いていくことを大いに期待をいたしまして、質問を終わりとします。
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和田政宗#19
○和田政宗君 引き続き、自由民主党・こころ、和田政宗、質問をしてまいります。
 まず、TPPの意義を改めて考えてみますと、環太平洋地域で自由で公正な貿易が行われるというところにあるというふうに思います。これ、安定的に各国と経済的なつながりを持つということは、私は、この環太平洋地域の平和、ひいては世界的な平和にこれはつながっていくというふうに思っております。
 この委員会質疑でも既に申し述べさせていただいておりますけれども、さきの大戦、第二次世界大戦に向かう状況というのは、まさに欧米の宗主国が植民地とのブロック経済、こういったものをつくったことによって様々な争いが各国間で引き起こされた、そういったところにあるというふうに思います。私は、このような保護主義ではなく、しっかりと自由で公正な貿易を行うというような各国が手を携えていくことが重要であるというふうに思っております。
 TPPのみならず、RCEPという枠組みもございますし、また日・EUのEPAというような形もございまして、このように世界各国で公正なルールに基づいて自由な貿易を行っていく、これはまさに、経済的なつながりが増えるということは、そこに分断が生まれにくいということになるというふうに思いますので、これは我が国としても進めていかなくてはならないというふうに思っております。
 そこでお聞きをいたしますけれども、この内閣委員会の参考人招致におきまして、渡邊頼純参考人より、TPPに中国を引き入れるべきであるとの意見がございました。中国を自由で公正な貿易に引き入れることが重要との視点であるとの指摘です。私はこの考え方についてはまだニュートラルな考え方であるわけでございますけれども、より自由で公正な貿易に参加する国が増えるということは私はしていかなくてはならないというふうに思っております。この渡邊参考人の中国をTPPに引き入れるべきであるということについては、大臣の御見解はいかがでしょうか。
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茂木敏充#20
○国務大臣(茂木敏充君) 基本的に、中国も含めて様々な新興国があるわけでありますが、そういった国々が、自由で公正な貿易ルール、これを尊重すると、さらには、フリーライダーではなくて、レスポンシブルステークホルダーとしてしっかりした活動をしていくということは極めて重要だと思っております。
 我が国は、自由貿易の旗手として、世界で最もダイナミックに今成長しておりますアジア太平洋地域において自由で公正な貿易・投資ルールを構築していくため、TPP11の早期発効を目指すとともに、RCEPであったり日中韓FTAの早期妥結など、アジア太平洋地域での経済連携の拡大に向けて現在もまさに交渉を進めているところであります。
 TPP11につきましては、新たな国そして地域の加盟を通じてTPPのハイスタンダードな二十一世紀型の新たな共通ルールを世界に広めていくことがTPP参加国の共通の思いであります。このTPPの求める高い水準を満たす用意がある、そしてまた参加に関心を持つ国、地域があれば、我が国として歓迎をし、必要な情報提供を行いたいと思っております。
 一方で、我が国、今、中国を含みます十一か国とRCEPの交渉を進めておりまして、中国との関係ということで申し上げますと、まずはRCEPの早期妥結を目指して交渉を進めたい、このように考えております。
 我が国にとって、経済連携の推進、これは道半ばであると、このように考えておりまして、かつてエネルギーの調達においても、石油は中東から幾らでも買えると、こういう油断がある意味一九七〇年代の石油ショック、まさに油断ちなんですよ、これにつながったと、油断が油断ちにつながったわけでありまして、手を緩めることなく、TPP、RCEP、そして日EU・EPAと、こういった経済連携進めてまいりたいと考えております。
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和田政宗#21
○和田政宗君 大臣、ありがとうございました。
 国民生活をしっかり守るという視点と、あと、さきの大戦の話を先ほどいたしましたけれども、やはり資源をめぐるものというものがまさに争いにつながっていったわけでございまして、これをしっかりと、各国との自由で公正な、そして責任ある貿易体系というものをつくっていけば、より我が国の国民生活にも寄与し、また我が国を中心としてこの環太平洋地域、世界の平和にも貢献をしていくというふうに思っておりますので、大臣、ありがとうございました、この御答弁いただいたような視点を持って我々も推進をしていかなくてはならないというふうに思っております。
 次に、TPPに関連して、著作権関連のことについて質問をしていきます。
 保護期間の延長です。五十年から七十年に延長されるわけでございますけれども、改めて、この経済的なメリットでありますとか延長による経済効果、どのように考えているのか、お答えください。
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永山裕二#22
○政府参考人(永山裕二君) お答え申し上げます。
 著作権の保護期間の延長によるメリットでございますが、まず、保護期間が延長することによりまして長期間にわたりクリエーターが収益を得られるということによって、新たな創作活動の展開、また新たなアーティストの発掘、育成が可能になるなど、文化の発展、また産業の進展というものにつながるものというふうに考えております。
 またさらに、政府のクールジャパン政策におきまして、アニメや漫画などの著作物を利用したビジネスは我が国の重要な輸出産業というふうに位置付けられております。特に、我が国のコンテンツの国際的な競争力が高い漫画、アニメといった分野を中心に長期にわたり人気のコンテンツが利用されることで、中長期的に著作権料収入の増加が期待されるというふうに考えております。
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和田政宗#23
○和田政宗君 それに関連してお聞きをいたしますけれども、通告の二の四のところでございますが、これ、期間の延長がなされることによって権利者が不明である著作物が増加をするとの懸念も出ております。これについて、政府の見解、また具体的な対応策についてお答えください。
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永山裕二#24
○政府参考人(永山裕二君) 委員御指摘のように、保護期間の延長に伴いまして権利者不明著作物などの増加も予想されることから、文化庁といたしましても、その利用の円滑化を図ることは重要な課題であるというふうに認識をしております。
 この点に関しまして、現行の著作権法では、権利者が不明で連絡が取れないなどの場合に備えて文化庁の長官の裁定制度というものがございまして、裁定を受ければ補償金を供託することで適法に利用ができるという制度が裁定制度でございますが、この裁定制度につきましては平成二十一年度より継続的な改善を行っております。
 例えば、裁定の申請があれば、実際の裁定がある前であっても、あらかじめ補償金、担保金を供託した場合には著作物を利用できるという制度改正を行うほか、また、さきの五月に成立いただきました著作権法の改正法によりまして、補償金などの支払が確実な国や地方公共団体等につきましては補償金の事前供託を不要としたところでございます。
 さらに、こうした裁定制度の改善とともに、そもそも著作物等の権利者が不明の状態に陥ることがないようにすることも大切であるというふうに考えております。そのため、文化庁では現在、音楽の著作物に係る権利情報というものを集約したデータベースの構築に向けた実証事業というものにも取り組んでいるところでございます。
 今後とも、著作物の利用円滑化について必要な方策を検討、実施してまいりたいというふうに考えております。
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和田政宗#25
○和田政宗君 では、この著作権の延長に関連、また保護に関連をいたしまして、戦時加算、このことについてお聞きをしていきたいというふうに思っております。
 先ほど、さきの大戦という言葉、私の方から述べさせてもいただきましたけれども、この著作権の戦時加算とは、旧連合国民が戦前戦中に取得した著作権を日本において戦争期間の実日数分長く保護することでありまして、サンフランシスコ平和条約でこれは定められているという形です。これはまさに二十世紀半ばにつくられたわけですけれども、これいまだに続くということで、日本はまだ戦後を引きずっているというような形になります。
 具体的にどういったものかということを述べていきたいというふうに思うんですけれども、JASRAC、日本音楽著作権協会のホームページにも分かりやすく書いてあるんですけれども、ドレミの歌というのは皆様御存じだというふうに思うんですが、この作詞者として有名な米国人のオスカー・ハマースタイン二世がラバー・カム・バック・ツー・ミーという曲の詞を、戦争中、さきの大戦の間の一九四三年三月三十一日に公表をしております。
 ハマースタイン二世は一九六〇年に亡くなりましたので、死後五十年を経過した二〇一〇年の末をもって、その歌詞の日本での著作権は消滅するはずなんですが、これは戦時加算があるために、一九四三年三月三十一日から、講和条約、平和条約発効前日の一九五二年の四月二十七日までの三千三百十六日分が加算されて、この詞の日本での著作権は、二〇二〇年一月二十九日まで存続していることになります。
 TPPによって保護期間が死後七十年になる、これは、いろいろな観点から今回このように著作権を長く保護しようということにはなったわけでございますけれども、これに日本が掛けられている戦時加算が掛かりますと、この作品は作者の死後八十年近く保護されるという形になります。
 この戦時加算の解消と保護期間の延長というのはTPPの交渉時においてはリンクしていたとも考えられるわけでありますけれども、この戦時加算の解消の見通しはどうなのか、また、アメリカは今回TPP12から抜けたという形になっておりますけれども、このアメリカの戦時加算解消の見込み、これはどうなんでしょうか。
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林禎二#26
○政府参考人(林禎二君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、TPPいわゆる12交渉におきましては、戦時加算対象国でありますアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、四か国の政府との間で、著作権保護期間についてのサンフランシスコ平和条約の日本の義務に関する二国間の書簡を交わしました。これらの書簡では、我が国の著作権保護期間が延長になることを踏まえまして、戦時加算問題への対処のため、権利管理団体と権利者との間の対話を奨励すること、必要に応じ、これらの対話の状況及び他の適切な措置を検討するため政府間で協議を行うことの二点を確認してございます。
 御指摘のあった米国につきましては、アメリカのTPPからの離脱表明に伴いまして、改めて今年四月十三日付けで同様の書簡を交わしたところでございます。これらの書簡によりまして、権利管理団体間の取組及びこれらを政府間で後押しすることを通じまして、対象国において戦時加算分については権利を行使しないという対応が期待されます。
 官民連携による問題の現実的な打開に向けて意味のある一歩を踏み出すことができたと考えているところでございます。
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和田政宗#27
○和田政宗君 これは、政府の方にも昨日ヒアリングをしましていろいろなことを聞いて、しっかりやれているのかというところの確認をする中で、まさに今答弁にありましたように、サンフランシスコ講和条約、平和条約が、これが存在しますので、なかなかそれを変えるということができない、その中でやれることの交渉を政府はやってくださったというふうに思っております。また、書簡を交わして、しっかりとその戦時加算解消につながるような実質的な担保を取りに行ったという努力というものはこれありますので、それは評価をしたいというふうに思います。
 ただ、とはいえ、戦時加算の解消は、これ条約上の義務ではないというところがあります。これ、最悪の場合、戦時加算の解消ができないまま保護期間の延長に伴う著作権使用料の国際収支だけが悪化することになりかねないのではないかというような懸念もございますけれども、この点はどうでしょうか。
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林禎二#28
○政府参考人(林禎二君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、サンフランシスコ平和条約は、ほかに領土の確定や賠償問題の解決を含め我が国戦後処理の法的な基礎でございまして、戦時加算義務の法的な解消は同条約の権利義務の変更が必要になりますので、現実的には困難でございます。その上で、今回、関係国政府と交わした書簡に基づきまして、政府としては民間主導の取組の進展を注視していきたい、それが必要であると考えてございます。
 例えば、著作権協会国際連合、CISACという機関がございますが、こちらは、二〇〇七年に、加盟する海外の権利団体に対して、日本が保護期間を延長する場合には会員である著作権者に対して戦時加算の権利を行使しないように働きかけることを決議してございます。その具体化に向けて、同協会からは、日本の働きかけを全面的に支持するという意向も示されてございます。また、我が国の日本音楽著作権協会、JASRACの働きかけ等を受けて、海外の権利団体の中には戦時加算の権利行使を控えるといったことを表明する事例もございます。
 これらを踏まえまして、戦時加算問題の現実的な打開に向けては、民間主導の取組は既に一定程度進められているものと考えてございます。また、政府としても、国内の権利団体を通じまして、対象国の戦時加算対象作品の権利行使の状況について情報収集を行うとともに、必要に応じ対象国政府へしっかり働きかけに努めてまいりたいと考えてございます。
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和田政宗#29
○和田政宗君 これは、今答弁にありましたように、政府の方でも、しっかりと注視をして、必要な働きかけをしていただきたいというふうに思っております。
 TPPというのは、まさに自由で公正な枠組みを世界各国でつくっていこうということでございますけれども、それに関連してこの戦時加算、これは日本のみがそういったことを引き受けなくてはならないというような、自由で公正なということを考えた場合には著しい不利益の部分というのもあるというふうに思いますので、政府としてそういったことがないようにという努力をされてきたということは、繰り返しになりますけれども、評価をしたいというふうに思いますので、それがしっかりと運用されるのかどうかということを政府としてこの後見ていっていただければというふうに思います。
 次に、総合的なTPP等関連政策大綱についてお聞きをしていきたいというふうに思います。
 初めに、通告の三の三の農林水産の関係をお聞きしていきたいというふうに思います。
 このTPP等関連政策大綱の中の農林水産業、強い農林水産業の構築ということで、いろいろなアイデアとともに、この農林水産業の分野においては、受け身になるのではなく、しっかりと国内対策も行って、また攻めて打って出ていけるような対策というものが私はここでうたわれているというふうに思っております。
 そこで、畜産の関係で具体的なことを聞いていきたいというふうに思っております。
 この中では、二〇一九年における農林水産物・食品の輸出額一兆円目標の達成を目指すということが明記をされておりまして、畜産・酪農収益力強化総合プロジェクトの推進の中では、国産チーズ等の競争力を高めるとともに、その需要を確保し、将来にわたって安定的に国産チーズ等の生産に取り組めるようにする、また、原料面で原材料の低コスト、高品質化の取組の強化、製造面でコストの低減と品質向上、ブランド化等を推進するというふうにあります。
 まさに乳製品の加工品というところでは、欧米を中心とする各国、オーストラリアも含めてというところでありますけれども、この非常にチーズというものについては評価が高いという中で、日本国においてしっかりとした競争力を確保して、またこれは海外にも日本の高品質のチーズで打って出ようというような考え方であるのではないかということをこの書きぶりからは私は理解をしているわけでございますけれども、狙いを含めましてこの辺り、具体的に更に説明をいただけたらというふうに思います。
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