外務委員会

2019-04-17 衆議院 全165発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 若宮 健嗣君
   理事 小野寺五典君 理事 木原 誠二君
   理事 新藤 義孝君 理事 武井 俊輔君
   理事 堀井  学君 理事 寺田  学君
   理事 小熊 慎司君 理事 遠山 清彦君
      小田原 潔君    小渕 優子君
      木村 弥生君    黄川田仁志君
      国光あやの君    高村 正大君
      佐々木 紀君    繁本  護君
      杉田 水脈君    鈴木 憲和君
      辻  清人君    中曽根康隆君
      福山  守君    山田 賢司君
      岡田 克也君    櫻井  周君
      山川百合子君    青山 大人君
      高木 陽介君    赤嶺 政賢君
      杉本 和巳君    玄葉光一郎君
      井上 一徳君
    …………………………………
   外務大臣         河野 太郎君
   外務副大臣        あべ 俊子君
   国土交通副大臣      牧野たかお君
   防衛副大臣        原田 憲治君
   外務大臣政務官      鈴木 憲和君
   外務大臣政務官      辻  清人君
   外務大臣政務官      山田 賢司君
   政府参考人
   (内閣府総合海洋政策推進事務局長)        重田 雅史君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 小田部耕治君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 田中 勝也君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       鈴木 秀生君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岡野 正敬君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 長岡 寛介君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 安藤 俊英君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 齊藤  純君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局長)            鈴木  哲君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    山上 信吾君
   政府参考人
   (水産庁資源管理部審議官)            太田 愼吾君
   政府参考人
   (国土交通省海事局次長) 大坪新一郎君
   政府参考人
   (国土交通省航空局安全部長)           高野  滋君
   政府参考人
   (気象庁地球環境・海洋部長)           大林 正典君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 上田 康治君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  中村 吉利君
   外務委員会専門員     小林 扶次君
    —————————————
委員の異動
四月十七日
 辞任         補欠選任
  鈴木 隼人君     木村 弥生君
  中曽根康隆君     繁本  護君
  中山 泰秀君     福山  守君
  穀田 恵二君     赤嶺 政賢君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 弥生君     鈴木 隼人君
  繁本  護君     中曽根康隆君
  福山  守君     国光あやの君
  赤嶺 政賢君     穀田 恵二君
同日
 辞任         補欠選任
  国光あやの君     中山 泰秀君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 中央北極海における規制されていない公海漁業を防止するための協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
 二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
 二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
     ————◇—————
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若宮健嗣#1
○若宮委員長 これより会議を開きます。
 中央北極海における規制されていない公海漁業を防止するための協定の締結について承認を求めるの件、二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の締結について承認を求めるの件及び二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房地球規模課題審議官鈴木秀生君、大臣官房審議官岡野正敬君、大臣官房参事官長岡寛介君、大臣官房参事官安藤俊英君、大臣官房参事官齊藤純君、総合外交政策局長鈴木哲君、経済局長山上信吾君、内閣府総合海洋政策推進事務局長重田雅史君、警察庁長官官房審議官小田部耕治君、長官官房審議官田中勝也君、水産庁資源管理部審議官太田愼吾君、国土交通省海事局次長大坪新一郎君、航空局安全部長高野滋君、気象庁地球環境・海洋部長大林正典君、環境省大臣官房審議官上田康治君、防衛省地方協力局長中村吉利君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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若宮健嗣#2
○若宮委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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若宮健嗣#3
○若宮委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。杉田水脈君。
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杉田水脈#4
○杉田委員 自由民主党の杉田水脈です。きょうはよろしくお願いいたします。
 中央北極海における規制されていない公海漁業を防止するための協定について質問をいたします。
 近年、北極海に対しては、北極海沿岸の国だけではなく、EU諸国や中国なども高い関心を示し、取組を活発化させています。一月の日ロ首脳会談においても議題になったと報道などで伺っております。
 日本にとって、北極海航路の利用や資源開発、そして安全保障上の観点からも非常に重要な課題かと認識しておりますが、政府の北極海をめぐる課題への取組を教えてください。
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重田雅史#5
○重田政府参考人 お答えします。
 我が国はアジアにおいて最も北極海に近く、その航路の利活用や資源開発など、経済的、商業的な機会を享受し得ることなどから、北極政策は極めて重要な政策課題と考えております。国際社会において我が国のプレゼンスを一層強化するよう努めていく必要があります。
 このため、昨年五月に閣議決定されました第三期海洋基本計画におきましては、北極政策の推進を主要施策として独立の項目と扱い、五年間の計画期間中において、まず、北極域に関する観測、研究体制の強化などの研究開発、次に、国際ルール形成への積極的な参画などの国際協力、そして、北極海航路の利活用や北極域の持続的な海洋経済振興の三つの分野を柱として取り組むこととしております。
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杉田水脈#6
○杉田委員 ありがとうございます。
 先ほども申し上げたとおり、近年、北極海に対する関心が国際的に高まってきておりますが、特に中国は、昨年初めて北極白書を公表するなど、活動を活発化させています。
 この北極白書なんですけれども、氷上シルクロードとして北極政策と一帯一路構想を関連づけたもので、資源や航路だけではなくて、潜在的には軍事的な背景もあるのではないかという指摘があります。
 政府は中国のこの北極政策についてどのように認識しておられますか。
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河野太郎#7
○河野国務大臣 中国は、一九九〇年代半ばから、北極への関心、そして北極での調査というのを本格化しております。
 北極圏の各国との首脳外交というものを始め、また、国産の砕氷船の建造ということもやりました。そして、今委員おっしゃったように、昨年の一月でしたか、こうした北極政策についての白書を出すというようなことをやってまいりました。
 日本政府としては、こうした中国との取組についても意見交換をしながら、中国の政策の意図の透明性を高めるというようなことを働きかけをしてまいりましたし、今後も中国の政策あるいはその意図といったものをしっかりと注視してまいりたいと思っております。
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杉田水脈#8
○杉田委員 ありがとうございます。大変力強い答弁を大臣からいただきました。
 今回の協定は遠く離れた北極海についてのものですが、日本の周辺水域においても二国間の漁業協定等が結ばれておりますが、中国、韓国、ロシア漁船などが日本の排他的経済水域で違法に操業するという事例が後を絶ちません。
 水産庁によると、平成三十年の外国漁船への取締り実績、これは公表されているんですが、それを見てみますと、立入検査が十四件、拿捕が六件、そして、日本のEEZ内で発見された外国漁船によるものと見られる違法設置漁具の押収件数が二十六件となっています。また、日本海の大和堆周辺水域において、外国漁船に対して延べ五千三百十五件の退去警告が行われています。立入検査数十四件のうち、これを国別に見ますと、韓国が九件、中国が三件、ロシアが二件となっています。
 この三国はいずれも本協定の署名国ですが、二国間の漁業協定すら守らない国に対してどのようにこの協定の遵守を促していくのでしょうか。
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河野太郎#9
○河野国務大臣 公海上の船舶は、原則として、その旗国が排他的な管轄権を有するということになっております。この協定に基づく保存管理措置などを通じて、一義的にはこの当該船舶の旗国が自国籍の船舶によるさまざまな規制されていない漁獲の防止などを行うことになっております。
 この協定では、それに加えて、締約国の会合においてこの協定の実施状況が検討されるということを定めておりまして、協定上の措置と一致しない締約国の対応については、こうした会合を通じてその国に対して必要な措置をとるように求めていくことになると思いますので、マルチの圧力というものがしっかり対応しない国にはかかってくるということになろうかと思います。
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杉田水脈#10
○杉田委員 ありがとうございます。それぞれの国と力を合わせて圧力をかけていくという形になっていくものかと思います。
 なぜこのような質問をさせていただいたかといいますと、先ほど五千三百十五件の退去警告と言いましたが、これは立入検査十四件とか拿捕が六件とかと比べて極端に多い数字となっているんですね。
 私自身、中国ブロックの選出でもございまして、島根県隠岐の島の漁業関係者の方にお話を伺う機会がありましたが、警告して退去したところで、とっていた水産物をそのまま持ち去ってしまうために、地元で漁業を営んでいる方は大変困っているという声がたくさん寄せられております。
 例えば、自分の家の畑に他人が入ってきて野菜をとっているとなって、急いで警察を呼びに行きました、でも、警察の方が来てくれて、さっさと出ていきなさいと言うだけで、出ていってしまったら、自分の畑のものはとられたままなので、そういった被害という形になって、野菜は返ってこないわけですよね。
 本来、そこで漁業を営んでいる地元の方々の収穫になるはずだった水産資源が盗まれたままで、被害者である地元の漁業関係者の方々は泣き寝入りをするしかないという現状は私はおかしいとしか言いようがないと思うんですね。ただ単に、ここは違法だから出ていきなさいというふうな警告をするだけではなくて、なぜもっと立入検査とか拿捕の件数をふやせないのかというのが甚だ疑問でございます。
 お聞きしたいんですけれども、協定を結んでも守らない国に対しては何もできないんでしょうか。二国間協定に違反してそういう違反操業をしている者に対して、もっと何か実効的な対策とかを講じることはできないのでしょうか。お尋ねしたいと思います。
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太田愼吾#11
○太田政府参考人 お答えいたします。
 韓国や中国との間では、漁業協定に基づきまして、これらの国の漁船について、我が国の相互入会水域では、我が国の関係法令、漁業許可のもとで操業を行わなければならないこととするとともに、いわゆる暫定水域等では、相手国の漁船に対して漁業に関する自国の関係法令を適用しないなどとしております。
 これらの国の漁船が我が国の相互入会水域において我が国の許可を受けずに操業し、又は許可内容等に違反して操業する場合には、水産庁は、海上保安庁とも連携しつつ、取締りを行っておるところでございます。
 また、漁業協議の場はもとより、ハイレベルからも含めまして、さまざまな機会を活用して規制の遵守を相手国に強く求めているところでございます。
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杉田水脈#12
○杉田委員 先ほども申し上げましたが、年間で五千三百十五件もの退去警告が行われている、これはやはり異常だと思うべきだと思います。なので、もっとしっかりとしたことが対策として講じられることを私は強く望みたいというふうに思います。
 次の質問に参ります。
 今回のこの協定なんですけれども、北極圏国ではない日本、中国、韓国も北極評議会のオブザーバー国になっています。本協定の署名国に北極評議会のオブザーバーであるインドとシンガポールが含まれていないことにはどのような背景があるんでしょうか。
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河野太郎#13
○河野国務大臣 今回の条約は、まず、北極海の沿岸国五カ国、アメリカ、カナダ、ロシア、ノルウェー、デンマーク、この五カ国が、規制されていない水域での漁業を規制をするという目的で集まって取決めをつくり、さらに、そこから、この水域で漁業をする能力のある国、日本、韓国、中国、アイスランド、EU、この五カ国に呼びかけて、十カ国で正式な交渉を開始をするということになったわけで、そういう経緯があるものですから、今おっしゃったインド、シンガポールというところはこの枠には今のところ入っていないということでございます。
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杉田水脈#14
○杉田委員 単にオブザーバーであるかどうかではなくて、それぞれの国々の漁業に対する能力であるとかそういうことに関してという背景だということで、よく理解ができました。
 それでは、次の質問に参ります。
 本協定は、地球温暖化により北極海の氷が解けて、将来的に漁獲が行われる可能性がある水域が拡大しているという背景があると認識をしております。
 こういった万が一の将来に向けての準備も大事なんですけれども、そもそも、北極海の氷が解けないように地球温暖化を食いとめることも非常に大事ではないかというふうに考えます。なので、本協定の署名国で、北極海の氷が解けないように努力していくといった趣旨の協定とかそういったものは検討されているのでしょうか。
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河野太郎#15
○河野国務大臣 北極海の漁業を含めた資源の開発あるいは北極海航路というのは、今委員がおっしゃったように、北極海の氷が解けないとできない、しかし、北極海の氷が解けてしまうということは地球が温暖化をしているということで極めてゆゆしき事態という、喜んでいいのか悲しんでいいのかよくわからぬ、そういう状況にあろうかと思います。
 今、北極海の氷が解けるような温暖化を防ぐためにこの条約の締約国で何かやっているかというと、私の知る限り、そういうことはないわけでございますが、これは難しいのは、北極だけ温暖化を防ぐというわけにいきませんので、温暖化を防ぐときにはパリ協定を含めた全地球的な気候変動の対策が必要で、それがきちんと行われることによって北極海の氷も維持することができるということになるわけでございますから、パリ協定の確実な実施ということが、やはり温暖化防止、北極海の氷が解けることを防止する、そういう意味では必要なんだろうというふうに思います。
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杉田水脈#16
○杉田委員 大臣の方から、パリ協定の確実な実施であるとか、そういうことで地球の温暖化を防いでいくという答弁をいただいたんですけれども、私自身は、今回こういう協定に手を挙げている国々が率先して実はそういうふうなことも、協定をやっているけれども、将来的なことで、氷が解けないようにすることも率先してやっているんだという、そういう取組の姿勢を見せていくということも大事ではないかというふうに思いますので、ぜひ大臣にはリーダーシップをとって、特に大臣、こういうところには関心が深いところでいらっしゃると思いますので、ぜひ頑張っていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
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若宮健嗣#17
○若宮委員長 次に、遠山清彦君。
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遠山清彦#18
○遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。
 私も、本日議題となっております条約三本についてお伺いをしたいと思います。
 まず一問目が、中央北極海無規制公海漁業防止協定についてでございますが、この条約は、先ほども同僚の杉田委員からるるございましたとおり、中央北極海における氷の範囲の減少に伴って漁獲が行われ得る水域が拡大することを前提に、無規制の漁獲を防止するための暫定的保存管理措置や、科学的調査、監視に関する共同計画の策定等を定めるものでございますけれども、北極海において、まだ商業的漁業が見込める段階ではない、こういう指摘が専門家からなされております。
 そういう若干早い段階で、我が国を含む九カ国とそれからEUが、ここは加盟国が多いわけでございますが、この協定を締結するメリットは端的に何なのか、また、あわせて、本協定の有効期間が効力発生後最初の十六年間とされた根拠は何か、お答えをいただきたいと思います。
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山上信吾#19
○山上政府参考人 お答えいたします。
 まず、お尋ねの協定でございますが、この協定の目的は、協定水域でございます中央北極海の公海水域につきまして、魚類資源に関する予防的な保存管理措置の適用を通じて規制されていない漁獲を防止することでございます。
 そうした協定の目的を踏まえまして、日本にとってのメリット、意義といたしましては、まずは、協定水域において我が国の将来の漁業機会を保全、確保しておくということがございます。また、もう一つには、こういった協定という枠組みを通じて、北極の当該水域における、いわば法の支配の促進に日本として貢献するというメリットがあると考えております。
 さらに、お尋ねの、なぜ適用期間が十六年になったかということでございますが、この協定の考えですが、まさに委員御指摘の予防的な考え、氷の範囲の減少が観察されることから、予防的な考え方に基づいて、地域的な漁業管理機関を設立するかどうか、こういった判断をするまでの暫定的な性質のものとして作成された協定でございまして、実は交渉過程でいろいろな議論がございました。有効期間をより長くとろうとする国もあれば、短くていいんじゃないか、こういった立場を踏まえて交渉を行った結果、有効期間が十六年となった経緯がございます。
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遠山清彦#20
○遠山委員 局長、ありがとうございます。
 そうすると、日本にとってのメリットは、一つは将来の我が国の漁業機会の確保の法的な足場にしていくことと、あとは法の支配の確立ということがございました。そのとおりだろうというふうに思いますが、この二つ目の法の支配に関係する質問を外務大臣に次にさせていただきたいと思います。
 南極につきましては一九五九年の南極条約がございますが、北極は、南極と違って大陸ではございませんので、そのような条約はない。もちろん、海でございますので、国連海洋法条約等が適用されている地域でございますが、先ほども、前の同僚議員の質問にもあったかと思いますが、この北極地域における資源開発やあるいは北極海航路の利用についての国際ルールとかガバナンスのあり方については、漁業分野に限らず、その全体を国際社会で真剣に議論を始めなければならない時期に入りつつあると考えておりますが、政府の見解をお伺いをしたいと思いますし、私個人といたしましては、この北極に関する新たな国際ルールの構築に日本として主体的に関与していくべきではないかと思いますが、大臣の御見解をお願いいたします。
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河野太郎#21
○河野国務大臣 委員おっしゃるように、南極は大陸でございますので南極条約、北極は海ですので国連海洋法条約を始めとする関連条約、関連国際法が適用されることになります。
 この北極の利用、悩ましいのは、北極の氷、雪の上をそりで行く分にはいいんでしょうけれども、北極海航路を利用する、漁業あるいは鉱物資源といったものを開発する、利用するということは、これはもう地球温暖化と裏腹ということがございますので、一義的には、まず気候変動対策、パリ協定に基づく地球温暖化対策をしっかりやるということが必要なんだろうと思います。
 それがうまくいくと、なかなか北極海航路やら北極の資源の利用ができないということになるのかもしれませんけれども、やはり地球全体を考えれば、この気候変動というのは非常に大きな問題でございますから、生態系への悪影響を始めさまざまな問題が出てくる、もちろん人類にも影響が出てくるわけでございますから、これをどういうふうにするかという課題への対応が急務となっているわけでございますが、他方、さまざまな利用に関して、望ましい北極というのをどうしていくかという議論も当然にあるわけでございますから、科学的な研究あるいは秩序ある利用に関する国際的な法体系、こういったものの議論、研究というのは当然に必要になってくると思います。
 日本はこの条約に最初から交渉に参加をしてきたわけでございますから、北極の利用あるいは北極の環境の維持、こういったことに積極的な役割を日本政府としても果たしてまいりたいというふうに考えております。
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遠山清彦#22
○遠山委員 大臣、御丁寧な御答弁ありがとうございます。
 私も全く同意をさせていただきたいと思いますが、大臣の今の御答弁の中で、望ましい北極がどうあるべきかということについて科学的な調査が必要だという論点があったかと思いますが、次の質問は、それに関しまして、現在、日本は北極海で運用可能な砕氷船、英語ではアイスブレーカーシップですけれども、これを保有していないということでございます。
 これについては、昨年の五月に閣議決定されました第三期海洋計画におきまして、砕氷機能を有する北極域研究船、研究のための船であり、砕氷機能ですから、氷があっても前に進める、こういった船の建造を検討する趣旨が盛り込まれたと理解をしております。
 これにつきまして、大臣御自身も、今、北極海について、気候変動とか温暖化のことも念頭に科学的調査が重要だという御指摘があったかと思いますが、それをするためには砕氷機能を持った研究船が必要だろうということで、これは政府として閣議決定までして検討しているわけですけれども、いつごろまでに結論を出すのか。
 財政に限りがあるのは存じ上げておりますけれども、こういう条約を国会で議論しているということですから、これも私個人の意見ですけれども、そろそろ砕氷機能を持った船を日本としても北極海に派遣をするということがあってもいいかと思いますが、政府の御答弁を求めたいと思います。
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長岡寛介#23
○長岡政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の砕氷機能を有する北極域研究船、これの建造につきましては、本件を所掌しております文部科学省におきまして、今年度の予算に、安全航行システム等の搭載機器に関する設計を行うための経費を計上しております。まずはその実施をしっかりやった上で、その結果を踏まえて、関係省庁とも連携しながら着実な検討を進めていきたい、そういうふうに考えてございます。
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遠山清彦#24
○遠山委員 ありがとうございます。
 ぜひ、検討はしっかり進めていただいて、今、文科省所管のお話だったかと思いますが、外務省としても、日本の戦略的見地から北極政策を推進していただければと思います。
 次の質問もまた大臣で恐縮でございますが、違う条約でございます。燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約についてお伺いをいたします。
 我が国の現行制度では、我が国の外航船舶には保険加入が義務づけられておりますが、内航船舶については今までは義務づけられておりませんけれども、この条約に加入することによって保険加入が内航船にも義務づけられるということでございます。
 しかし、大臣御承知のとおり、我が国の内航海運業者の九九・六%は中小企業ということでございまして、事業基盤が脆弱でございます。本条約によってこれらの海運業者に保険への加入を義務づけることは過度な負担になるのではないかという懸念、御指摘がございますが、これについての政府の対処方針をお伺いをしたいと思います。
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河野太郎#25
○河野国務大臣 委員御指摘のとおり、内航船にも保険加入の義務がかかるようになるわけでございますが、国交省の調査によりますと、今もう既に内航船の九割以上が船主責任保険に加入をしているということでございます。今、さまざま関係業界と、検討会などを通じて御説明をし、この新たな保険加入の義務についても御理解をいただいているというふうに思います。
 そういう意味で、新たにかかる義務については、さほど大きな経済的な影響は出ないものというふうに考えているところでございます。
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遠山清彦#26
○遠山委員 大臣、ありがとうございます。
 九割以上が既に保険加入ということですが、今回新たにこの条約に加入することで、細かいことですけれども、保険料負担がまた過度に上がらないように、しっかり政府としてもモニターをしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 最後の質問になりますが、今度は、難破物の除去に関するナイロビ国際条約についてお伺いをしたいと思います。
 本条約によりまして、被影響国、つまり、自分の国の海域、水域で難破物が生じて影響を受ける国のことでございますが、この被影響国が難破物を除去した場合の費用は、船舶の登録所有者が維持している保険の保険者等に直接請求することができるようになります。
 つまり、これは、費用の回収が困難となるリスクが、被害者である被影響国から保険者に移るということが言えるわけでございますが、そうしますと、本条約に我が国が加入することが、保険事業者に与える影響が大きいという指摘がございますけれども、それについて政府としてどういう御見解か、御説明をお願いいたします。
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鈴木秀生#27
○鈴木(秀)政府参考人 お答え申し上げます。
 まさに、このリスクを保険者の方にいわば移転する、これはこの条約の肝の部分でございます。
 主な船籍国は既にこのナイロビ条約を締結済みでございまして、これに応じて、多くの保険会社は、委員御指摘のような、船舶所有者からの費用の回収が困難となる、こういうリスクもよく踏まえた上で、この船主責任保険の保険料でございますとか保険契約の内容というのを設定していると考えております。
 国内のそういった保険事業者に対しましても、今回、この二条約の国内実施については、あらかじめ十分な説明を行い、理解を得ているところでございます。
 こうしたことから、条約締結に係る保険事業者への経済的影響というのは限定的なのではないかというふうに政府としては考えているところでございます。
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遠山清彦#28
○遠山委員 終わります。ありがとうございました。
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若宮健嗣#29
○若宮委員長 次に、寺田学君。
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