外務委員会

2019-04-24 衆議院 全217発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月二十四日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 若宮 健嗣君
   理事 小野寺五典君 理事 木原 誠二君
   理事 新藤 義孝君 理事 武井 俊輔君
   理事 堀井  学君 理事 寺田  学君
   理事 小熊 慎司君 理事 遠山 清彦君
      穴見 陽一君    泉田 裕彦君
      小田原 潔君    小渕 優子君
      黄川田仁志君    高村 正大君
      佐々木 紀君    杉田 水脈君
      鈴木 憲和君    鈴木 隼人君
      辻  清人君    中曽根康隆君
      中山 泰秀君    三ッ林裕巳君
      山田 賢司君    岡田 克也君
      櫻井  周君    山川百合子君
      青山 大人君    高木 陽介君
      穀田 恵二君    杉本 和巳君
      玄葉光一郎君    井上 一徳君
    …………………………………
   外務大臣         河野 太郎君
   外務副大臣        あべ 俊子君
   防衛副大臣        原田 憲治君
   外務大臣政務官      鈴木 憲和君
   外務大臣政務官      辻  清人君
   外務大臣政務官      山田 賢司君
   防衛大臣政務官      鈴木 貴子君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  清水 茂夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   下川眞樹太君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 飯田 圭哉君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 桑原  進君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 安藤 俊英君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 船越 健裕君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 宇山 秀樹君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            岡   浩君
   政府参考人
   (財務省国際局次長)   岡村 健司君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房輸出促進審議官)       渡邊 厚夫君
   政府参考人
   (水産庁次長)      山口 英彰君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長)   松永  明君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        南   亮君
   政府参考人
   (国土交通省航空局航空ネットワーク部長)     久保田雅晴君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 石川  武君
   外務委員会専門員     小林 扶次君
    —————————————
委員の異動
四月二十四日
 辞任         補欠選任
  黄川田仁志君     三ッ林裕巳君
  高村 正大君     泉田 裕彦君
同日
 辞任         補欠選任
  泉田 裕彦君     高村 正大君
  三ッ林裕巳君     穴見 陽一君
同日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     黄川田仁志君
    —————————————
四月二十三日
 投資の促進及び保護に関する日本国とアルゼンチン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とスペイン王国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とクロアチア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第八号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とコロンビア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第九号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とエクアドル共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第一〇号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 投資の促進及び保護に関する日本国とアルゼンチン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とスペイン王国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とクロアチア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第八号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とコロンビア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第九号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とエクアドル共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第一〇号)
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
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若宮健嗣#1
○若宮委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長下川眞樹太君、大臣官房審議官飯田圭哉君、大臣官房審議官桑原進君、大臣官房参事官安藤俊英君、大臣官房参事官船越健裕君、大臣官房参事官宇山秀樹君、中東アフリカ局長岡浩君、内閣官房内閣審議官清水茂夫君、財務省国際局次長岡村健司君、厚生労働省大臣官房審議官本多則惠君、農林水産省大臣官房輸出促進審議官渡邊厚夫君、水産庁次長山口英彰君、経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長松永明君、資源エネルギー庁資源・燃料部長南亮君、国土交通省航空局航空ネットワーク部長久保田雅晴君、防衛省防衛政策局次長石川武君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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若宮健嗣#2
○若宮委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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若宮健嗣#3
○若宮委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小野寺五典君。
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小野寺五典#4
○小野寺委員 きょうは質問の機会を与えていただきまして、理事そしてまた同僚議員に感謝を申し上げます。
 まず、きょうお伺いしたいのは、WTOにおきます今回の日本の逆転敗訴と言われている内容について質問させていただきたいと思っております。
 韓国による東京電力福島第一発電所事故の被災地からの水産物の全面禁輸を、これはWTOの場で日本としては科学的根拠を持って日本の主張が正しいということをずっと訴えてき、そして、第一審、小委員会では日本を支持する判断が出ました。ところが、今月十一日でありますが、その上級審であります上級委員会において、韓国の禁輸を不当な差別とした第一審、小委員会の判断を破棄するという報告書が出ました。これは事実上、日本の逆転敗訴と報道されております。
 ただ、その際、政府は、日本産食品の科学的な根拠については証明されているということを繰り返し発表されておりますが、ここに来まして、実は、有識者の方から、実際には第一審の報告書には日本産食品は科学的に安全との記載はなかったということ、これを学識経験者等が、数人ではありますが、指摘をし、そして報道機関に広く報じられております。
 とすれば、日本政府が言っていることが違うということになりますし、また、被災地におきまして、水産食品は安全だと主張してきた多くの生産者や流通業者の言っていることが違うということになります。
 政府としてどのような見解をお持ちか、お伺いをしたいと思います。
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河野太郎#5
○河野国務大臣 我が国は、適切な基準値の設定、モニタリング及び適切な出荷制限管理により、日本産食品の安全性を確保してきております。
 これらの取組により、パネルでは、日本産食品中の放射性セシウムの濃度が、国際的な基準を踏まえて設定された日本及び韓国の基準値、一キログラム当たり百ベクレルを下回ることを認めております。
 例えば、パネルの報告書のパラ七・三〇九においては、パネルが選任した専門家は、日本が提供したデータが、二〇一五年までに日本産食品中の放射性セシウムの濃度が一般的には一キログラム当たり百ベクレルを下回る水準に戻ったことを合理的に支持することを確認したと記述されております。
 また、上級委員会は、韓国側の輸入規制がWTO協定に違反するとしたパネルの判断について、その分析は不十分であるとして取り消す判断をいたしましたが、既にパネルが認めている日本産食品の安全性に係るパネルの事実認定は上級委員会でも変わりませんでした。
 四月二十六日に開催される予定のWTO解決機関会合において、上級委員会が変更を加えた部分を除くパネルの報告書及び上級委員会報告書の両方が採択されることになります。つまり、日本産食品の安全性に関する事実認定部分は、上級委員会によって変更されていないため、そのまま採択されることになります。
 一部のメディアが、あたかも日本産の食品の安全性に疑義があるかのようなことを想起させるような極めて不適切な報道をしていることは、これまでの被災地の方々の努力を無にしかねないものであって、極めて遺憾であると思います。
 政府としては、そうした誤解を招きかねない報道についてはきちんと訂正をしていきたいというふうに考えております。
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小野寺五典#6
○小野寺委員 私も被災地に住む者の一人として、水産関係の皆さんが一つ一つきちんと測定をし、全く影響がないということを確認をした上で出荷をしているという姿をずっと見ております。その積み上げた努力を、このような報道あるいは一部の学識経験者の指摘ということ、これで世界にそれは事実ではないということを知らしめることは、日本にとっては大きな損失でありますし、また、被災者にとっては許しがたいことでもあります。ぜひ、このような、誤解なのか、しっかりとした根拠を持ってこれらのことについては打ち消していただきたい、そう思っております。
 もう一点確認をさせていただきたいんですが、下級審、小委員会では日本の主張が認められたということですが、それならば、どうして上級審において今回このような結果が出たのか。
 私は、このWTOの問題については、従前からその不健全なあり方ということが国際社会の中で議論されているのは認知をしておりました。であれば、もしかしたら、このような、私どもからしたら、おかしな判断が上級審でも出るのではないか、そういう不安も当然あったと思います。本来であれば、それも踏まえてしっかりと対応すべきだと思いますが、今回、なぜこのような逆転敗訴になったか、その原因についてお答えをいただきたいと思います。
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飯田圭哉#7
○飯田政府参考人 お答えいたします。
 本事案において、WTO上級委員会は、韓国側の輸入規制措置がWTO協定に違反するパネル、第一審でございますが、その判断について、その分析、法的分析が不十分であるとして取り消す判断をしたということは委員の御指摘どおりでございます。他方で、上級委員会は、韓国の措置がWTO協定に整合的かどうかは明示的には判断しなかったというふうに理解をしているところでございます。
 WTO紛争解決制度は、貿易上の紛争を解決するための制度にもかかわらず、今回の上級委員会の報告書が、主要争点となった措置自体について協定違反かどうかの判断を明示的に行っておらず、紛争解決に資さないと我々は考えているところでございます。
 そもそも、WTOは自由貿易をつかさどる国際機関でありますし、設立協定、マラケシュ協定にも、前文で、貿易障害を実質的に軽減し、国際貿易関係における差別待遇を廃止する、自由貿易体制を維持発展させるという理念を有しているところ、我々としてはこれは非常に問題だというふうに認識をしているところでございます。
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小野寺五典#8
○小野寺委員 本来、この上級委員会も、委員のメンバーがたしか七人ほどいて、その中から今回三人を選ぶというような、それが基本だというふうに聞いておりますが、実際、現在この委員は四名しかいない、そのうち三名を選ぶという、逆に言えば、この上級委員会自体が非常に機能不全に陥っているということもあります。ぜひ、WTO改革自身もしっかり対応していただきたい、そのように思っています。
 さて、その中で、そうはいっても、もう敗訴という形、これはもう仕方がないことでありますし、それから、この再開に向けて外務省は努力をしていただいておりますが、昨日も金杉大洋州局長が韓国側の局長と議論をしましたが、韓国側としては、これは韓国の国民の健康と安全が最優先ということで、日本の申入れについては応じないということになります。恐らく、今後、韓国の日本の被災地からの水産物の輸入禁止というのは相当期間続くのではないかと思っています。
 その中で心配なのは、実は今回、被災地の中でさまざまな水産物に影響が出ているんですが、特にホヤの影響が大変大きいと言われています。特に、韓国ではホヤの需要が高まり、日本産のホヤが非常に高値で取引をされておりました。ただ、今回の状況において、ホヤが韓国に輸出できないということが続いておりますし、これによって漁業者が大きな打撃を受けております。このことに対して東京電力が従前から補償をしていただいている、それは感謝をいたします。
 ただ、実は、この補償なんですが、つい先ごろ、ホヤの漁業団体であります宮城県の県漁協と東京電力が合意をしたことがあります。それは、恐らく今回のWTOの小委員会、パネルで日本は勝つだろう、日本が勝つということは韓国へまたホヤが輸出できる、実はそのことを前提として、今回、県漁協と東電が合意した内容というのが、二〇二〇年をもってこの補償は終了する、あるいは、ホヤの処理というのは、当然売れないものですから、それを廃棄物として処理をする、その廃棄物の処理費は二〇一八年をもって終了する、実はこういう合意をしてしまっています。
 これはあくまでも日本が勝訴するということを前提に行ったということですが、今回、逆転敗訴となりました。ということは、漁業者は、今後、韓国に輸出はできない、だけれども、東電からの補償は二〇二〇年で終わってしまう。
 このような状況について、これは日本政府としてしっかり東電に対してこの補償について求めていく姿勢が必要ではないかと思いますが、きょうは経産省に来ていただいております、ぜひ、国として東京電力に、ホヤを含めた補償について、しっかりと申入れをすることについて確認をしたいと思います。
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松永明#9
○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 宮城県産のホヤに関する賠償につきましては、現在、宮城県の漁業協同組合から東京電力に対しまして、状況の変化を踏まえました合意内容の再協議の申入れがなされていると伺っております。現在、東京電力におきましても、この申入れを踏まえまして、しっかりと真摯に対応を検討しているものと承知しております。
 経済産業省といたしましては、今後とも、厳しい状況に置かれました漁業者の皆様の状況に寄り添いながら、賠償につきまして誠実かつ適切な対応が行われるよう、東京電力をしっかりと指導してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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小野寺五典#10
○小野寺委員 現場の漁業者の声として、これは今月の十三日、地元の河北新報に出た内容でありますが、漁業者としては、早ければ来年か再来年には輸出が再開できると見込んでいた、崖から突き落とされる気分だ、このような話をしております。
 そして、私どもとしては、このホヤをこれからも安全な食品として世界に売っていきたいと思いますが、まずその主な取引先の韓国は難しいということになると、当然、ホヤの漁業者には大打撃になります。ぜひ、補償を最後までしっかり対応できるように、これは国として、ある面ではWTOの交渉に敗訴したということが原因でありますので、対応していただきたいと思っております。
 さて、その中で、確かにこれは、ホヤがなかなか海外に売れないということになれば、国内で供給がだぶついてしまう。そうすれば、ほかの魚種に転換ということも一部考える必要があると思います。
 ホヤからほかの漁業種に転換するということでありますが、実は、これもその新聞の記事によりますと、女川町でホヤ養殖を営む方ですが、別の魚種に転向するにも資材や人手の確保が難しいということ、これはむしろ、水産庁がしっかりとこれらの漁業者に対して、ホヤから別な漁業種への転換ということも支える必要があると思いますが、水産庁の取組についてお伺いをしたいと思います。
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山口英彰#11
○山口政府参考人 お答えいたします。
 宮城県のホヤ養殖業は、東日本大震災以降、着実に生産回復が進み、国内市場拡大の取組を行ってきておりますけれども、韓国への輸出の需要を超える規模の需要創出にまでは至っておらない状況でございます。
 韓国の禁輸措置が継続している状況に鑑み、政府といたしましては、国内の販路を開拓する取組に対し各種の支援を実施しているところであり、国内最大のホヤ生産地が維持発展できるよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
 ただ、残念ながら、韓国の禁輸措置が当面継続される場合には、やむを得ずホヤ以外の養殖魚種に転換を希望する養殖業者も出てくると考えております。こういった方々に対しましては、地域の行政、水産団体等関係機関の意向も伺いながら、速やかな魚種転換が実現できるよう検討してまいりたいと考えております。
 東日本大震災の被災養殖業者に対しましては、がんばる養殖復興支援事業により経営の再開を支援しておりまして、これまで、宮城県、岩手県等九百八十一の養殖経営体がこの事業を活用し、速やかな養殖業の再建を果たしておられます。今回の宮城県のホヤ養殖業者に対しましても、この事業の活用を視野に入れた支援を検討してまいりたいと考えております。
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小野寺五典#12
○小野寺委員 震災復興から水産庁がさまざまな事業で被災者を支援していただいたことには感謝を申し上げます。
 ただ、こういう事業というのは、一回使ってしまうと二回目はないというのが普通であります。この事業を使ってホヤの再開をした漁業者は、今度はホヤからほかに転換しなきゃいけないということになります。その運用についてぜひ柔軟な対応をお願いしたいと思います。
 私ども震災の被災地の者からしましたら、今回のWTOでの敗訴というのは大変悔しい思いをしております。まず、この改革をお願いしたいということ。それからもう一つ、そうはいっても、今困っている多くの方々がいます。そのことに関して丁寧な対応をしていただくことを改めてお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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若宮健嗣#13
○若宮委員長 次に、櫻井周君。
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櫻井周#14
○櫻井委員 立憲民主党・無所属フォーラムの櫻井周です。
 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず、アメリカとの貿易協定に関する交渉について質問させていただきます。
 この交渉については、昨年の九月の日米共同声明において貿易協定の交渉を開始するというふうに、これはもう既に報道されているとおりでございます。このときに、FTAというのかTAGというのかというところは一つ我々も議論させていただいたところではございますが、ただ、その後、実際の協議がスタートしたのは今月に入ってからということで、いつごろ交渉が終わるのか、交渉が妥結するのかということについてまずお尋ねをしたいというふうに思っております。
 報道されているところでは、早期の成果、それから議論を加速というようなことを言っている。一方で、マスコミ報道では、交渉決着は二〇二〇年ごろではないのか、こんなふうにも言われておりますが、この交渉スケジュールの見通しについてまずお伺いをいたします。
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清水茂夫#15
○清水政府参考人 お答えいたします。
 先週、米国ワシントンにて第一回目の日米物品貿易協定交渉を行い、茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で、今後、昨年九月の日米共同声明に沿って協議を行い、早期によい結果を出したいということで一致したところでございます。
 今後の具体的なスケジュールにつきましては、今後、日米で調整することになっております。
 交渉の結果をまとめる時期につきましては、現時点で予断することはできず、交渉を進める中でタイミングは見きわめることになると思いますが、できる限り早期にいい結果を出したいと考えているところでございます。
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櫻井周#16
○櫻井委員 日本とアメリカの貿易のことについては、日米同盟と言われながら、一方では、特に一九八〇年代、九〇年代にもありましたけれども、貿易摩擦、時には貿易戦争とも言われるぐらい激しい時代もございました。しかしながら、そうした時代であっても、日米安保のこういった同盟関係については取引材料にしないというのが双方の共通認識であったと思います。
 ところが、トランプ大統領は今までのアメリカの大統領とはちょっと違う方のようにもお見受けするというところで、特にディールが大好き、こういうことを公言されているような方でいらっしゃいます。何でも交渉材料に使えるのであれば取引材料に使ってしまうのではないのか、そんなふうにも心配をするところです。
 特に、今のこの時点で、二〇一九年のこの時期に始めると、どんなに急いでやったって一年ぐらいかかるだろう、そうすると、二〇二〇年、大統領選挙で一番盛り上がっているときに結果を求められるということになると、なかなかあちらとしては譲れるものも譲れなくなってしまう、そんな時期に差しかかるのではないのか、こんなふうにも心配をするところです。
 ちょっと大臣にお伺いをしたいんですが、この日米貿易協定の交渉、これが日米同盟にどのような影響を与えるのか、大臣の御所見をお聞かせください。
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河野太郎#17
○河野国務大臣 日米関係は、安全保障、人的交流、そして経済関係の三本柱ということで成り立っているんだろうと思います。
 一九九〇年代初頭には、アメリカの貿易赤字の約三分の二が日米間に起因するものだったということで、貿易摩擦の時代と言ってもよかったのかもしれません。しかし、さまざまな、日本の、特に製造業が対米直接投資を行うことによって、日米間の貿易摩擦、貿易赤字は減り、日本企業がアメリカのさまざまな州で多くの雇用を生み出すという状況ができて、貿易摩擦の時代と言われている時代から、現地の雇用、現地の経済に日本の企業が貢献をする、そういう時代になってきたと言っていいのではないか。日米経済はむしろ協調の時代と言われる時代になり、日米関係のベースの一つとなってきたと言ってもいいのではないかというふうに思っております。
 そういう中で、茂木大臣とライトハイザー通商代表の交渉が始まったわけでございますから、この交渉を通じて、日米間の投資・貿易を更に拡大をさせ、安定した日米関係をつくっていくように努めてまいりたいと思っております。
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櫻井周#18
○櫻井委員 今大臣おっしゃられたとおり、一九八〇年代には激しい貿易摩擦があって、ちょうど私も中学生でしたけれども、アメリカに一年間いて、当時の地元の報道なんかでは、中国の方が日本人と間違えられて殺されちゃったとか、何かそんな事件まであったのを記憶をしております。それぐらい激しいものがございました。
 しかし、そういったことも踏まえて、日本の、特に製造業、自動車メーカー等は、やはり純粋な商売というふうには割り切れないものだ、やはり政治にもちゃんと目くばせをしなきゃいけないということで、地域の雇用とかそういったことにも配慮するということで、アメリカにもいろいろ工場をつくったという大臣の今のお話のとおりだと思います。
 一方で、アメリカ・メーカーと言われるような自動車会社の方は、むしろ、メキシコとか海外に出ていって、日本メーカーの方がアメリカ・メーカーじゃないかみたいな、そういったちょっとねじれた状況もあろうかと思います。
 ただ、そうはいっても、やはり一九八〇年代の記憶がいまだに残っている方々もアメリカの中にはそれなりにいらっしゃるようで、やはり日本はアメリカに自動車をどんどん輸出しているのではないか、確かに輸出している部分もありますけれども、それは日本が、ある種、為替が円安に振れて、どんどん輸出しやすいようにしているのではないのかということを言っている人たちもいるのも事実だと思います。
 今回の日米の貿易協定の交渉に当たっては、ムニューシン財務長官が、為替も議題となり、協定には通貨切下げを自制する為替条項を含めることになるというような発言もされているというふうに報道されているところです。
 そこで、ちょっとお尋ねをいたしますが、今回の日米の貿易協定において、為替も議題となるんでしょうか。
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岡村健司#19
○岡村政府参考人 お答え申し上げます。
 貿易協議に関連いたします為替の取扱いでございますが、これは二〇一七年二月の日米首脳会談における合意のとおり、専門家でございます日米の財務大臣間で緊密な議論を行っていくということでございます。
 そして、今回、ムニューシン財務長官と麻生財務大臣が面会をするわけでございますが、この面会では、二国間、多国間の幅広い経済、金融に係る事項について議論を行う予定でございまして、したがいまして、為替につきましても議題となるということは十分想定されるわけでございますが、いずれにしましても、専門家であります財務大臣同士での議論ということでございますので、これは茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で行われております通商交渉の一部ということではないということで認識をしてございます。
 いずれにいたしましても、米国との協議におきましては、為替につきましても日本の国益をしっかりと確保してまいりたいという所存でございます。
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櫻井周#20
○櫻井委員 この貿易の協定についての交渉は茂木大臣が日本側の主たる窓口になって交渉するということ、そのことは了解しておりますが、ただ、そこで完結する話じゃなくて、これは二国間ですから、ほかの担当の大臣も話に加わる、為替については麻生大臣が話をして、結局、だから、貿易協定の中に為替条項が入るかどうかというのが一つポイントだと思うんですね。例えば、メキシコ、カナダとの協定、昔、NAFTAと言っていたものが、改定をされてUSMCAというようなことになったわけですが、ここには為替条項が入っている。
 こういった形でまた入ってくることになるのではないのか、こういう質問なんですけれども、どなたが担当しようが、協定の中にこういったものは入ってくるというふうに想定されるということでよろしいでしょうか。
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岡村健司#21
○岡村政府参考人 お答え申し上げます。
 米国と為替条項の事柄についてどういったやりとりをしておりますかということにつきましては、財務大臣同士で為替に関するやりとりというのは日常的にあるわけでございますけれども、その具体的なやりとり、貿易協議に関連しての為替のやりとりについて、これからの交渉でございますので、今具体的なやりとりについてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
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櫻井周#22
○櫻井委員 交渉自体はこれからのことですので、入るか入らないかも含めて、これが交渉事になるということだとは思います。
 その上で、ただ、為替というのは非常に微妙なところでございまして、為替そのもので、わかりやすい関与の仕方として為替介入というのはありますけれども、ただ、最近はもうこうした為替介入というのはよっぽどのことがない限り行われない。最近でいえば、東日本大震災のときに、急に円高に振れたというときに一時的に介入をしたという事例はございますけれども、それぐらいで、もうそういった為替介入というのは行われない。
 しかしながら、一方で、国内の金融政策として、デフレ対策ということで金融政策を打っている。デフレ対策ということで金融緩和をする、それが結果的に通貨安に結びついていくというところで、そこも問題だというふうに言われるようになってくると、今度は国内の金融政策も、ある種、こうした協定に縛られることになるのではないのか、金融政策の裁量の幅が狭まっていくことになるのではないのか、こういう影響をちょっと心配をしているんですね。このことについてどのようにお考えですか。
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岡村健司#23
○岡村政府参考人 お答え申し上げます。
 USMCAに入ってございますのは、先生御指摘のとおり、通貨について、競争的な通貨の切下げを回避するという条項が、ほかの国の間の協定ではございますけれども、確かに事実として入ってございます。
 一方で、日本銀行の金融政策が二%の物価安定目標の達成という国内目的のために行われておりますこと、この点につきまして、国内目的のために行われる金融政策ということ、それから、こうした、競争力のために為替レートを目標にしないことというのは、G7やG20、これはもちろん日米ともにそのメンバーになっているわけでございますが、こうしたことが許されるというか許容されるというような認識というのは米国とも共有しているところでございます。
 したがいまして、貿易協議に関連いたしました為替の取扱いにつきましても、こうした認識を踏まえた上で財務大臣間で緊密な協議をしていくということと考えてございます。
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櫻井周#24
○櫻井委員 そうなんですね。通常のそういう金融政策の中で、金融は緩和をしたり引締めをしたりということをその時々の景気状況によってやるわけですので、それはある。それまでだめだと言われるともう金融政策は一切できないということになってしまいますから、そんなことはないということで、これはIMFなり、それからG7、G20、そういったいろいろな枠組みの中で共通理解としてあるということだと思います。それはおっしゃるとおりだと。
 ところが、日本の場合は、通常の次元の金融緩和ではなくて異次元の緩和をやっている。G7のほかの国で、それこそ不動産投信、J—REITみたいなところとか、それから、株式、上場株式、ETFのようなものを大量に買い込むというようなことはやっていないわけですね。ほかのG7の中央銀行はやっていない中において、我が国だけがこうした異次元のものをやっている。異次元の部分については問題視される可能性があるのではないのか、こういう心配をしているんですね。
 きょう、ちょっと、日本銀行は政策会議があるということで、来てくださいとお願いしたんですが、きょうは無理ですと断られちゃいましたので、御答弁もなかなか難しいと思いますので、またの機会にこの続きをさせていただきたいというふうに思います。
 通告していたこの貿易協定の話は終わりまして、きのう、外交青書について発表があったので、この点についてちょっと大臣にお聞かせいただきたいというふうに思います。
 ちょうど三週間前の四月三日のこの外務委員会におきまして、私、北方領土について、我が国固有の領土というふうに総理大臣もそれから外務大臣も最近言わなくなった、国会答弁で、どうですかと言っても言わないという状況が続いていると。一方で、文部科学省に聞けば、学習指導要領にはちゃんと北方領土は我が国の固有の領土ですと書いている、高校でもそのように教えている、こういうお話でございました。
 そういった中にありながら、この問題について河野大臣に聞いても、「政府の法的立場に変わりはございません。」こういう答弁でした。政府の法的立場に変わりはございませんということなんですが、昨日公表されました外交青書においては、「北方四島は日本に帰属する」という文章、これまでずっと記載されていたこの一文がなくなってしまっております。
 政府の法的立場に変わりはございませんということなんですが、あったものがなくなると、何か変わったのかなというふうにも感じるんですが、これは、大臣、どうしてなくなっちゃったんでしょうか。
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河野太郎#25
○河野国務大臣 この委員会で累次申し上げているように、政府の法的立場に何ら変わりはございません。
 この外交青書というのは、その青書が記載をする当該年度に我が国が行った外交を総合的に勘案して作成をしているものでございまして、全てのことをここに列記をしているわけではございません。
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櫻井周#26
○櫻井委員 書く書かない、基本的には、去年書いていたところから、これは新しいものを追加して、古いものを削っていくという作業をしているんだと思うんですが、この「北方四島は日本に帰属する」という文言を、もう今回書かなくていいよと、今までずっと、過去何年かわからないですけれども、何十年と書いてきたことを、書かなくていいよ、こういう判断を誰かがされたんだと思うんですが、これはどなたがこういう判断をされたんでしょうか。
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河野太郎#27
○河野国務大臣 外務省がそういう判断をしたわけでございますから、責任者として私ということになります。
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櫻井周#28
○櫻井委員 今、外務省が判断したと。それは、そのトップは外務大臣、河野外務大臣ということで、河野外務大臣がこの一文を削除するということを了承した、こういうことでよろしいですか。
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河野太郎#29
○河野国務大臣 外務大臣として、それは私の責任でございます。
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