環境委員会

2019-04-02 衆議院 全171発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月二日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 秋葉 賢也君
   理事 伊藤信太郎君 理事 金子万寿夫君
   理事 武村 展英君 理事 とかしきなおみ君
   理事 堀内 詔子君 理事 生方 幸夫君
   理事 小宮山泰子君 理事 古屋 範子君
      秋本 真利君    大岡 敏孝君
      勝俣 孝明君    菅家 一郎君
      木村 弥生君    笹川 博義君
      高橋ひなこ君    武部  新君
      百武 公親君    福山  守君
      古田 圭一君    三浦  靖君
      務台 俊介君    石川 香織君
      長尾 秀樹君    堀越 啓仁君
      山本和嘉子君    横光 克彦君
      西岡 秀子君    富田 茂之君
      田村 貴昭君    細野 豪志君
    …………………………………
   環境大臣         原田 義昭君
   環境副大臣        城内  実君
   環境副大臣        あきもと司君
   防衛副大臣        原田 憲治君
   環境大臣政務官      勝俣 孝明君
   環境大臣政務官      菅家 一郎君
   政府参考人
   (内閣府日本学術会議事務局長)          山本 茂樹君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  保科 正樹君
   政府参考人
   (気象庁地球環境・海洋部長)           大林 正典君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  森下  哲君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  正田  寛君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房米軍再編調整官)         三原 祐和君
   環境委員会専門員     関  武志君
    —————————————
委員の異動
四月二日
 辞任         補欠選任
  武部  新君     大岡 敏孝君
  山本和嘉子君     石川 香織君
同日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     武部  新君
  石川 香織君     山本和嘉子君
    —————————————
三月二十六日
 石綿による健康被害の救済に関する法律の抜本的改正等に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第四一九号)
四月二日
 動物虐待事犯を厳正に処罰するために法の厳罰化を求めることに関する請願(石破茂君紹介)(第五四九号)
 同(大西宏幸君紹介)(第五五〇号)
 同(田村憲久君紹介)(第五五一号)
 同(武村展英君紹介)(第五五二号)
 同(松本純君紹介)(第五五三号)
 同(生方幸夫君紹介)(第五七四号)
 同(下条みつ君紹介)(第五七五号)
 同(高木陽介君紹介)(第五七六号)
 同(中野洋昌君紹介)(第五七七号)
 同(江田康幸君紹介)(第六〇一号)
 同(奥野総一郎君紹介)(第六〇二号)
 同(近藤昭一君紹介)(第六〇三号)
 同(下地幹郎君紹介)(第六〇四号)
 同(谷川とむ君紹介)(第六〇五号)
 同(西岡秀子君紹介)(第六〇六号)
 同(堀越啓仁君紹介)(第六〇七号)
 同(山本和嘉子君紹介)(第六〇八号)
 同(鰐淵洋子君紹介)(第六〇九号)
 同(太田昌孝君紹介)(第六四九号)
 同(柿沢未途君紹介)(第六五〇号)
 同(櫻井周君紹介)(第六五一号)
 同(田嶋要君紹介)(第六五二号)
 同(長尾秀樹君紹介)(第六五三号)
 同(馳浩君紹介)(第六五四号)
 同(松田功君紹介)(第六五五号)
 同(務台俊介君紹介)(第六五六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 自然環境保全法の一部を改正する法律案(内閣提出第三三号)
     ————◇—————
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秋葉賢也#1
○秋葉委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、自然環境保全法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府日本学術会議事務局長山本茂樹君、水産庁増殖推進部長保科正樹君、気象庁地球環境・海洋部長大林正典君、環境省地球環境局長森下哲君、環境省自然環境局長正田寛君、防衛省大臣官房米軍再編調整官三原祐和君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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秋葉賢也#2
○秋葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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秋葉賢也#3
○秋葉委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。務台俊介君。
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務台俊介#4
○務台委員 おはようございます。自由民主党の務台俊介でございます。
 本日の質問の機会、新元号の発表の翌日ということで、とてもありがたいと思っております。
 令和という新元号、切れがよく、発音しやすく、また、万葉集から引いたということで、改めて我が国の歴史文化の豊かさに日本人自身が自分の国に誇りを持つということにもつながる、そんなふうに感じました。海外の反響も大きく、早速、チベット語でレイワは希望という意味があるんだ、そんな情報ももたらされております。
 季節の移り変わりを詠んだ歌からとったということで、歴史文化に加えて環境面でも世界をリードするんだ、そういう意味がこの新元号に込められている、私はそんなふうに受けとめたいと思います。そのことを申し上げて質問に移りたいと思います。
 サイエンス20、S20という国際会合についてまず伺いたいと思います。
 ことしもS20の第三回会合が行われ、日本学術会議の会長を議長として開催されたと伺っております。
 ことしのテーマは、「海洋生態系への脅威と海洋環境の保全 特に気候変動及び海洋プラスチックごみについて」が掲げられておりました。三月六日に東京で会合が行われたと伺っておりますが、残念ながら、マスコミの取上げ方はそんなに大きくはなかったというふうに記憶しております。
 この場の議論と提言について、簡単に御紹介いただきたいと思います。
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山本茂樹#5
○山本政府参考人 お尋ねのサイエンス20でありますが、G20各国の科学アカデミーが一堂に会して、気候変動や海洋プラスチックごみの海洋生態系への影響ととるべき対応について議論し、科学的根拠に基づく政策の推進、国際協力のもとでの調査研究活動の推進等を盛り込んだ共同声明を採択したところです。
 サイエンス20の共同声明はG20への提言を目的としておりまして、採択の後、G20大阪サミットの議長である安倍総理大臣及び関係閣僚会合の議長であられる原田環境大臣に、それぞれ山極日本学術会議会長から手交をしたところです。
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務台俊介#6
○務台委員 G20への提言のために今回開かれたということで、その提言は原田環境大臣にも手渡されたということでございます。
 ことしの六月に、気候変動問題そして海洋プラスチックごみ等について、まず長野県軽井沢での関係閣僚会議、そしてさらにG20大阪サミットが予定されておりますが、環境大臣として、この科学者の知見であるS20の提言をG20の場でどのように生かしていくのか、お考えを伺いたいと思います。
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原田義昭#7
○原田国務大臣 御指摘のように、せんだって行われましたサイエンス20、S20の提言をしっかり踏まえて、これからのG20に向けての準備に取りかからなきゃいけないというふうに考えております。
 ことしのG20では、持続可能な成長のためのエネルギー転換及び地球環境に関する初の関係閣僚会議を長野県軽井沢で行うことになっております。
 S20の提言においては、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて、科学的知見の集積や研究開発の推進、代替素材への転換等の対策など、おおむね六項目が指摘されたところであります。
 我が国としては、提言で指摘されている科学的基盤の強化も踏まえて、実効性のある取組の推進をG20の場で打ち出して、新興国を巻き込んだ国際的な議論をリードしていく必要がある、こういうふうに考えているところであります。また、今後策定する海岸漂着物等処理推進法の基本方針やプラスチック資源循環戦略においても、これらの対策をしっかり取り込み、積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
 とりわけ、海洋プラスチックごみについては、出している量は発展途上国は圧倒的に多いわけでありますけれども、しかし、まずは途上国、先進国一緒になってこの問題を考えなきゃいけないというふうに考えているところであります。G20の場をその場にしていきたい、こう思っております。
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務台俊介#8
○務台委員 ぜひ、この機会に環境政策が大きく進んだと言われるようなサミットにしていただきたい、そのように思います。
 さて、S20の提言の中では、「海洋における保護区域の設置は、生物多様性と生息場所を保護し、雇用を生み出し、炭素を貯蔵し、枯渇した水産資源を回復させ、気候変動に対しての復元力を高めることにつながる。」と書かれ、海洋保護区、MPAの意義を認めつつも、生物多様性とSDGs目標達成を支える手法としてはまだ活用されていないというふうに指摘されております。これまで我が国が海洋保護区域の設置を積極的に検討していなかったのではないかというような指摘でございますが、これについて、なぜそうだったのかを伺いたいと思います。
 見方によっては、G20の環境大臣会合が六月に開かれるので、それまでに何としても制度を導入しておかないと立場がないというようなうがった見方も行われかねないんですが、その点についての御見識を伺いたいと思います。
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正田寛#9
○正田政府参考人 お答えいたします。
 環境省におきましては、愛知目標が採択されました生物多様性条約第十回締約国会議、COP10が開催されました翌年の二〇一一年度から、さまざまな科学的情報や多数の専門家からの意見を踏まえ、生物多様性条約の、生態学的、生物学的に重要な海域の基準を基本といたしまして、生物多様性の観点から重要度の高い海域、これを重要海域と呼んでございますが、これを抽出する作業を進めまして、二〇一六年に公表したところでございます。
 その後、これらの地域の保護のあり方を検討するため、沖合域の生態系及び我が国の法制度の適用に係る基礎的な調査等を進めてきたところでございます。
 こうした結果を踏まえまして、二〇一七年度には多様な分野の学識者や関係省庁とも意見交換を重ね、沖合域における海洋保護区制度について、二〇一八年度に審議会及び専門家による検討会での審議、検討を行ったところでございます。
 これらを経まして、二〇二〇年が目標年となってございます愛知目標や第三期海洋基本計画も踏まえ、新たな保護区制度の創設を行うこととして、自然環境保全法の改正案を今国会に提出したところでございます。
 このように、二〇一〇年の愛知目標設定以降、継続して海洋保護区の指定に向けた作業を進めてきたところでございます。
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務台俊介#10
○務台委員 連綿とした作業が継続されてきたということはわかりましたが、できるだけこういう面については前倒しで作業するということが必要ではないかというふうに思います。そういう意味で、大変さはわかりますが、もう少しスピード感を持った対応ということもあるのではないか、そのことをあえて申し上げさせていただきたいと思います。
 以下、海洋保護区について伺います。
 我が国は、国土面積の約十二倍の管轄海域を有する、世界六位の領海及び排他的経済水域を有する、まさに海洋国家でございます。そこには三万種類以上の生物が分布する多様な生態系が存在し、世界の全海洋生物種類の一四%がいるというふうに伺っております。
 過日、我々の政策グループの視察で、JAMSTECの施設を見させていただきました。まさに海洋が我が国にとって知られざる新たなフロンティアだというふうに再認識しました。
 このフロンティアを保全、活用するに当たり、開発と保護を両立させるという問題意識が必要だと考えますが、愛知目標で海域の一〇%を海洋保護区に設定するとした趣旨をまず確認したいと思います。
 その上で、現在、我が国が八・三%という現時点の設定割合、これの自己評価についてもあわせて伺いたいと思います。
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城内実#11
○城内副大臣 二〇一〇年に開催されました生物多様性条約第十回締約国会議、COP10で愛知目標を議論した際には、保全すべき海洋の割合につきましてさまざまな数値の提案がございました。例えば、主に中国、アフリカは四から六%、ノルウェー、アイスランド、カナダ、フィリピンなどは一〇%、そして主にEUが一五、コスタリカが二〇%、四つの提案が当時ございました。
 また、海洋保護区の設定が当時は限定的だったという状況がございます。世界の海洋の二・四%、各国の管轄権内水域に限ってはまだ五・九%が保護区に設定されておりました。
 こうしたことを踏まえまして、海洋保護区の拡大に向けた当面の目標として一〇%が採用された経緯がございます。
 当該目標の目標年次であります二〇二〇年が近づく中で、これまで我が国の管轄権内の海域のうち海洋保護区の設定は八・三%にとどまっており、愛知目標の達成にはまだ至っておりません。
 昨年十一月にエジプトで開催されました生物多様性条約第十四回締約国会議、いわゆるCOP14の閣僚会合に私は参加いたしました。その際、各国の閣僚等と意見交換した際に、愛知目標に掲げられました面積目標を更に超える海洋保護区の設定に積極的な意見を聞くことができました。
 世界有数の海洋国家として、取組がおくれております沖合域におきまして海洋保護区を設定することにより、まずは確実に一〇%の目標を達成し、我が国の自然環境の保全を図っていくことが重要であると認識しております。
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務台俊介#12
○務台委員 ありがとうございます。
 イギリス、アメリカ、オーストラリアなどの海洋保護区の設定割合が現在大きく、カナダ、ロシア、中国などが低いという現状にあると思いますが、これはなぜそうなっているのか。見方によると、保全よりも開発を優先する、そういう各国の事情が背景にあるのかなというふうにも感じますが、この点どうか。
 そして、こうした各国の事情とも関連するんですが、二〇一八年五月に閣議決定された第三期海洋基本計画では、設定の進んでいない沖合について、海洋保護区の設定に各省連携して取り組むとされております。保護区の設定についていろいろな役所が利害関係があると思うんですが、そういう各省の立場は一体どうだったのか、この点について伺いたいと思います。
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正田寛#13
○正田政府参考人 お答えいたします。
 まず、各国の海洋保護区の設定状況についてでございますが、例えば海洋保護区の設定割合が高いと御指摘のあった国々におきましては、百万平方キロメートル以上の大規模な海洋保護区の設定等も進められているところでございます。
 他方で、一部の国におきまして設定割合が低いということでございますが、その理由、背景につきましては、各国さまざまな理由があると考えてございますが、個別具体的な事情については承知はしてございません。
 ただ、いずれにいたしましても、愛知目標を踏まえまして、各国が海洋環境の保全に向けて現在努力をしているところと認識をしてございます。
 また、関係省庁との調整についてでございますが、一般に、海洋保護区の設定によりまして漁業や鉱業といった海洋の利用に一定の制約がかかるということから、第三期海洋基本計画におきましては、海域の生態系の特性や社会的、経済的、文化的要因を考慮して海洋保護区の設定を推進するとなっているところでございます。
 こうしたことから、漁業、鉱業をおのおの所管し振興を図る立場にある水産庁や資源エネルギー庁にも参画をいただきまして制度の検討を進めてまいりました。その結果、関係行政機関と協議をした上で海洋保護区の指定をすること、こういったことを通じまして、海洋の利用、開発と環境保全を統合的に推進していくとしたところでございます。
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務台俊介#14
○務台委員 事業官庁はどちらかというと慎重なのかなというふうに推測をするんですが、資源を保全する観点からも、ともに協力してこうした課題に対応する、とても大事なことだと思います。
 ところで、現在の海洋保護区の設定でございますが、それぞれ根拠法の異なる各区域をまとめて海洋保護区としている、それが制度の今の現状だと思います。すなわち、自然公園、自然環境保全地域、鳥獣保護区、天然記念物、保護水面、共同漁業権区域などがそれであり、これらは必ずしも生物多様性保全に寄与するものばかりではないという指摘もなされていると承知しております。
 これらを合わせて領海及び排他的経済水域の八・三%という試算が本当に妥当なのかという指摘もあると承知しておりますが、政府の認識をお伺いしたいと思います。
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正田寛#15
○正田政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、我が国におきましては、海洋の生物多様性の保全や生態系サービスの持続可能な利用に貢献するものとして、第一に、自然景観の保護等、第二に、自然環境又は生物の生息、生育場の保護等、第三に、水産生物の保護培養等を主目的とする区域を海洋保護区として位置づけているところでございます。
 これらは、生物多様性条約第七回締約国会議におけます海洋保護区の定義や、国際自然保護連合、IUCNによります保護地域カテゴリーのガイドラインに沿って整理をしてきたものでございます。
 その結果、御指摘の八・三%という数値を試算したものでございまして、この整理につきましては妥当であると考えております。
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務台俊介#16
○務台委員 国際的なガイドラインから照らしてはめ込めるんだという御説明、了解しますが、その上で、今後の取組として、こうした取組の取扱いを改めて、海洋保護区の設定、管理について、各制度ごとのばらばらな管理ではなく、一元的な管理にしていくということも制度論としてはあり得ると思うんですが、こうした点についての見解を伺わせてください。
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正田寛#17
○正田政府参考人 お答えいたします。
 我が国の海洋保護区につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、主目的や規制の対象は異なるものの、生物の多様性に資する複数の制度に基づく区域が含まれているところでございます。
 このため、まずは各所管省庁がそれぞれの目的に応じて海洋保護区を責任を持って設定、管理することが所期の目的の達成には効果的と考えてございます。
 その上で、政府全体といたしまして海洋保護区における生物多様性の確保を進められるよう、第三期海洋基本計画において海洋保護区の適切な設定及び管理の質的充実の推進が位置づけられていることを踏まえ、関係省庁と相互に連携、調整を図りながら取り組んでまいります。
 また、今後見直し予定の生物多様性国家戦略におきましても、同様に各省間の連携について位置づけていく方向で検討して取り組んでまいりたいと考えております。
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務台俊介#18
○務台委員 各省間の連携で対応していきたい、現実問題としてそれしかないのかなというふうに思いますが、長期的な観点に立って、その統合のあり方についてもちょっと頭の片隅に置いて検討していく、こういうことも必要ではないかと思います。
 今回の法律改正で、沖合海底自然環境保全地域を指定し、科学的調査を除き、鉱物発掘、鉱物探査、海底動植物捕獲等について許可制、届出制を導入するとされております。近隣諸国による我が国の排他的経済水域での目に余る活動が連日のように報道されておりますが、これらの活動に対して今回の法改正がどのように機能するのか、伺いたいと思います。取締りの手法、ペナルティー、その実効性の担保、こういった観点から伺いたいと思います。
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正田寛#19
○正田政府参考人 お答えいたします。
 そもそも、外国人による漁業や鉱業に係る活動は、既存の関係法令に基づき規制をされてございます。
 今般新たに設置をいたします沖合海底自然環境保全地域におきましても、外国船舶について、許可を受けずに又は届出を行わずに規制対象の鉱物の掘採や動植物の捕獲等の行為を行った場合等は、罰則や措置命令等の対象となります。
 こうした外国船舶による活動につきまして、既存制度の規制に加えまして、追加的に抑止効果が発揮できるように、生物多様性の観点からのこの保護区の指定と規制内容を、環境省のホームページやパンフレット、関係業界への説明等を通じ、国内外にしっかりと周知をしてまいります。
 また、沖合海底自然環境保全地域の管理や取締りにつきましては、今後関係省庁と緊密に連携をして推進していくことでその実効性を担保してまいりたいと考えております。
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務台俊介#20
○務台委員 追加的抑止効果がしっかり出るようにやっていただきたいと思います。
 ところで、この地域の指定により、新たな規制対象案件がどの程度ふえるものと見込んでいるのか、国の内外の事業体による手続がどのように的確に担保されるのか、伺いたいと思います。
 例えば、中国、韓国などが、鉱物掘削、鉱物探査、海底動植物捕獲等の許可、届出を適切に日本に出すとは何となく思えないんですが、こういうものはちゃんと期待できるものかどうか。船舶立入検査、中止命令といった権限が導入をされておりますが、この制度を的確に周知し、実効性のある取締りができるものか。現時点の対応能力と今後の体制についての考え方を伺いたいと思います。
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正田寛#21
○正田政府参考人 お答えいたします。
 規制対象案件の数につきましては、現段階では確かなことは申し上げられませんが、沖合域における鉱物の掘採や探査、海底動植物の捕獲等を規制するということでございますので、陸域や沿岸域に比べると相当程度少ないものと予想されるものの、一定程度の規制対象案件が発生すると見込まれます。
 また、国内外の事業体による手続を的確に実施させるために、今後、申請書類等の作成の手引を作成し、関係省庁の協力も得て周知を図ってまいります。
 さらに、制度の周知に当たりましては、環境省のホームページやパンフレットの活用とあわせまして、国連環境計画の世界自然保全モニタリングセンターが管理をしてございます世界保護地域データベース等、環境省以外の組織が提供する媒体も積極的に活用して、国内外に広く周知をしてまいりたいと考えております。
 また、沖合海底自然環境保全地域の管理を的確に行うため、本年度から環境省本省の海洋生物多様性担当ポストの設置をしたことに加えまして、引き続き環境省において人員や体制の確保に努めることとするとともに、今後、関係省庁と緊密に連携して取り組んでいくことで実効性を担保してまいりたいと考えております。
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務台俊介#22
○務台委員 ありがとうございます。
 現行法では、禁止規定又は命令規定に違反した者に対する罰則としては懲役又は罰金が規定されております。今回の改正法では、外国船舶については懲役刑を外し、罰金額を引き上げるということにしております。それで果たして抑止効果があるのかと疑問に思うんですが、この点を伺いたいと思います。
 仮に懲役刑を外すのであれば、罰金刑をもっと上げて、ペナルティー効果を、抑止効果を高める、そういうことも必要ではないかと考えるが、いかがでしょうか。
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正田寛#23
○正田政府参考人 お答えいたします。
 現行の自然環境保全法におきましては、例えば、自然環境保全地域内において中止命令違反を犯した者について、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処するとされておるところでございます。
 一方で、国連海洋法条約第二百三条の規定におきまして、海洋環境の汚染防止等に関する法令違反であって外国船舶によるものに対する罰則については、一定の場合を除くほか、金銭罰のみを科することができる旨の規定が置かれてございます。
 そのため、当該規定を踏まえまして、外国船舶における違反行為に対しては罰金刑のみを科すこととし、あわせて、罰金額は、抑止力を維持するため、例えば現行の百万に対して十倍の一千万とするなど、大幅に引き上げることとしたものでございます。この罰金の引上げ額につきましては、同様に国連海洋法条約の規定への対応を行った他法の例に倣ったものでございます。
 また、沖合海底自然環境保全地域の制度そのものや、実際に指定される地域とあわせまして、この罰則につきましても国内外に周知していくこととしており、抑止効果は十分あるものと考えております。
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務台俊介#24
○務台委員 この法律が施行された後の運用の実態を見て、仮に罰金額がこの程度では抑止効果がないということであれば、改めて考える機会を持ってもらいたい、そんなふうに思います。
 細かい点で恐縮ですが、法案に定める特定行為の中で、鉱物探査、海底動植物の捕獲、採取について、経産大臣、農水大臣の同意を得て定める方法と限定している規定について伺いたいと思います。
 同意というのは非常に厳しい縛りですよね。立法論としては協議でもいいのではないか、私はそのように感じて、党の部会でもその点申し上げました。同意という強い縛りをつけた理由を伺いたいと思います。もし関係省庁の同意が得られない場合に、環境省はどのように調整作業を行うのか、この点についても伺いたいと思います。環境省としての立場が、同意という手続を経ることで弱められているのではないか、そのように感じますので質問させていただきました。
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正田寛#25
○正田政府参考人 お答えいたします。
 その前に、先ほど御答弁する中で、国連海洋法条約第二百三条と申し上げましたが、第二百三十条の誤りでございました。おわびして訂正させていただきます。
 ただいま御質問いただきました点でございますが、沖合海底保全地域において規制対象となります鉱物の探査や動植物の捕獲等につきましては、漁業や鉱業と密接な行為であることから、当該業を所管しております農林水産省や経済産業省の専門的知見を踏まえ、相互に連携協力して制度を運用する必要がございます。
 このため、特に丁寧に調整を行うことが必要であることから、規制対象となる行為の方法を環境大臣が定める際に、農林水産大臣や経済産業大臣の同意を得ることにより、関係省庁が一体となって、責任を持って沖合海底自然環境保全地域の保全に取り組む仕組みとしたものでございます。
 規制対象となる行為の具体的な方法につきましては、海底の自然環境への影響の有無という観点から整理する、こういう考え方は両省とも共有しているところでございまして、両省の同意を得て、必要な規制を講じることができると認識しているところでございます。
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務台俊介#26
○務台委員 今回の沖合海底自然環境保全地域の指定については、まず小笠原方面の沖合地域を想定していると伺っております。
 私は、中国の海洋進出を見るにつけ、南西諸島の沖合、これを優先すべきではないかというふうに思っております。
 原田大臣は、最近まで党において東シナ海資源開発に関する委員会の委員長をお務めでした。私はその下で事務局長を仰せつかっておりました。特にこの地域の課題について、原田大臣、問題意識をお持ちだと承知しておりますが、この点について、何で優先しないのか、その点の判断の妥当性を伺いたいと思います。
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原田義昭#27
○原田国務大臣 非常に大事な質問でありますし、また、委員のお考えもお聞きしたところでありますが、今回、法改正によるこの指定というのは、あくまでも沖合海底の自然環境の保全を目的としたものというふうになっておりまして、その他の目的で指定を行うことは適当でないと考えているところであります。
 実際に指定する地域については、これは小笠原地区でありますけれども、中央環境審議会におきまして出された答申の考え方を踏まえて、我が国の管轄権内水域の中で最も深い海溝や、最も高密度に海山が分布している小笠原方面の沖合域を当面優先して検討していく予定であります。
 その後も、沖合海底の自然環境の保全の観点から、必要に応じ検討を進めていくということになると考えております。
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務台俊介#28
○務台委員 原田大臣がそうおっしゃるのであれば、そうかなというふうに思います。
 冒頭引用申し上げましたS20の提言では、将来的に、海上風力発電、深海、海底資源の開発、北極海航路の開発を通じて、人類が海洋環境へ与える影響は増しているとも指摘しています。そうした観点に立つ科学者の科学的助言を踏まえ、これらの開発活動に対する海洋環境、海洋生態系へのストレス要因を削減していく活動が重要であると考えます。
 科学的知見を海洋政策、海洋環境政策にどう生かしていくか、お考えを伺いたいと思います。
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勝俣孝明#29
○勝俣大臣政務官 海洋保護区の指定に当たりましては、国際的にも、現在の科学的知見をもとに予防的な広がりを持って指定した上で、科学的知見の充実等を踏まえ、順応的な見直しを行うことが推奨されております。保護区の指定後も継続的に科学的知見を蓄積し、保護区の管理や見直しに活用していくことが重要であります。
 このため、自然環境保全法改正案では、関係行政機関や独立行政法人等に対し、科学的知見の提供等の協力を要請することができる規定を新設するほか、科学的調査に必要な予算を環境省でも確保するように努めてまいります。
 これらの取組を継続的に行いまして、得られた科学的知見を、沖合海底自然環境保全地域の指定や管理、さらには、委員御指摘のありました海洋生態系へのストレス軽減策への検討へ積極的に活用してまいりたいと思います。
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