厚生労働委員会

2019-05-07 衆議院 全117発言

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会議録情報#0
令和元年五月七日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 冨岡  勉君
   理事 大串 正樹君 理事 小泉進次郎君
   理事 後藤 茂之君 理事 田畑 裕明君
   理事 橋本  岳君 理事 西村智奈美君
   理事 大西 健介君 理事 高木美智代君
      安藤 高夫君    上野 宏史君
      大岡 敏孝君    大隈 和英君
      木村 哲也君    木村 弥生君
      国光あやの君    小林 鷹之君
      後藤田正純君    佐藤 明男君
      塩崎 恭久君    繁本  護君
      新谷 正義君    田村 憲久君
      高橋ひなこ君    谷川 とむ君
      丹羽 秀樹君    船橋 利実君
      堀内 詔子君    三ッ林裕巳君
      山田 美樹君    渡辺 孝一君
      阿部 知子君    池田 真紀君
      尾辻かな子君    吉田 統彦君
      稲富 修二君    岡本 充功君
      白石 洋一君    山井 和則君
      桝屋 敬悟君    鰐淵 洋子君
      高橋千鶴子君    藤田 文武君
      中島 克仁君    柿沢 未途君
    …………………………………
   厚生労働大臣政務官    上野 宏史君
   厚生労働大臣政務官    新谷 正義君
   参考人
   (法政大学現代福祉学部教授)           眞保 智子君
   参考人
   (認定NPO法人DPI日本会議副議長)
   (社会福祉法人アンビシャス業務執行理事・総合施設長)           西村 正樹君
   参考人
   (楽天ソシオビジネス株式会社代表取締役副社長)  川島  薫君
   参考人
   (全国手をつなぐ育成会連合会副会長)       小出 隆司君
   参考人
   (一般社団法人全日本視覚障害者協議会代表理事)
   (障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会副会長) 田中 章治君
   厚生労働委員会専門員   吉川美由紀君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)
     ————◇—————
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冨岡勉#1
○冨岡委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、参考人として、法政大学現代福祉学部教授眞保智子君、認定NPO法人DPI日本会議副議長、社会福祉法人アンビシャス業務執行理事・総合施設長西村正樹君、楽天ソシオビジネス株式会社代表取締役副社長川島薫君、全国手をつなぐ育成会連合会副会長小出隆司君、一般社団法人全日本視覚障害者協議会代表理事・障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会副会長田中章治君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
 なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
 それでは、まず眞保参考人にお願いいたします。
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眞保智子#2
○眞保参考人 おはようございます。法政大学の眞保智子と申します。
 本日は、衆議院厚生労働委員会に、障害者雇用の促進に関する法律の一部を改正する法律案の御審議に際しまして参考人として貴重な機会をいただきまして、感謝申し上げます。
 また、四月に改訂版として刊行いたしました拙書「障害者雇用の実務と就労支援 「合理的配慮」のアプローチ」をお手元にお届けすることができました。これを機会に、私も携わっております企業に対します障害者雇用の実践につきまして御紹介できましたこと、ありがたいと思っております。
 私は、働き方改革実行計画を受けて平成二十九年九月に設置されました今後の障害者雇用制度の在り方に関する研究会に委員として携わる機会をいただきました。研究会での議論を反映させていただいております障害者雇用促進制度に基づく特例給付金の創設と、基準に適合する事業主の認定につきましてお話をさせていただきたいと思っております。
 まず、特例給付金の創設でございます。
 平成二十五年の法改正によりまして、平成三十年四月から、精神障害のある方の雇用の義務化が施行されております。
 お手元の拙書百五十三ページからなんですけれども、中小企業で精神障害のある方の雇用にかかわる合理的配慮につきまして書かせていただいております。
 精神障害のある方は、拙書百五十四ページから百五十七ページの事例にございますように、検査やそれに伴う事務ですとか、広い仕事で戦力として業務を担える方も少なくございません。ただ、障害特性と御本人の希望や状況に合わせた合理的配慮は必要です。御紹介するこの事例の場合は、勤務時間と通院日の確保、わからないことや不安があったときに相談できる人の配置を行いました。
 また、百五十四ページの情報提供シートの職歴欄でわかりますとおり転職を繰り返されていらっしゃいますが、以前は障害をオープンにせずに働かれていましたので、合理的配慮提供を受けることができなかったことが大きな理由でございました。
 この事例のときは、障害をオープンにされて働くことを希望されていましたので、仕事のマッチングと合理的配慮提供のためにインターンシップを行いました。同じページの本人希望欄にございますようにフルタイム勤務希望でございましたが、障害特性を考え、御本人にも納得いただき、百五十五ページ、インターンシップ観察シートの実習時間欄にありますように、一日三時間勤務と四時間勤務の二パターンを経験していただいております。
 実際にインターンシップをすることで、御本人も御自身の状況を把握され、フルタイム希望でしたが、百五十六ページ、採用に当たっての配慮事項記録シートにありますように、企業とも相談の上、短時間トライアル雇用を利用して週十五時間から働き始められ、現在は二十時間を超えた勤務をされております。
 もとより、障害のある方の働く場における障害特性とそれに伴う困難は個別的でございます。したがいまして、取り上げました事例はあくまでも一例でございます。また、今回御紹介した企業は、常用労働者二十名ほどの小規模な企業ですので、特例給付金の対象にはならないかもしれませんが、しかし、参考資料の百二十八ページにございますJEED、高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査でも、精神障害のある方は、就職当初から他の障害に比べて職場定着は低い傾向にございます。一方で、短時間から始めて、徐々に勤務時間を延ばしていくことで安定的に働くことができるケースはこれまでも報告されているところでございますので、特例給付金の創設はこうした取組を応援していただくものだと考えております。
 次に、基準に適合する事業主の認定でございますが、JEED、高齢・障害・求職者支援機構がこの三月に報告書に取りまとめられました障害者雇用制度の改正等に伴う企業意識・行動の変化に関する研究によれば、平成二十五年の法改正による差別禁止規定及び合理的配慮提供義務規定の認知率は、いずれも企業規模が小さくなるほど低いという結果が示されております。
 したがいまして、障害者雇用にかかわる取組の実施状況がすぐれているものである等の基準に適合する中小企業を認定することを通じまして、まだ障害者雇用に一歩踏み出せずにいる企業に対して、社会における障害者雇用の進展に対して関心を持っていただけるきっかけになると考えております。
 また、法律に明記されることで、官公庁や地方自治体における優先調達や制度融資などの仕組みも整備される可能性があり、先進的な取組をしている中小企業が社会的にも経済的にもメリットを得られると考えております。
 特例給付金と基準に適合する事業主の認定は、いずれも、障害特性及び障害のある労働者の状況に配慮して、それぞれの企業でほかに先駆けて工夫を積み重ね、障害のある労働者が働きやすい環境を整備し、働き続ける実績を積み上げたことを評価するものでございまして、障害者雇用の促進に資する制度であると考えております。
 最後に、このたび、人事院の統一試験による最終合格者の六割弱が精神障害のある方であり、精神障害がある方が職場に適応して安心して働ける方策が今後一層求められると思います。
 拙書百七十九ページから、リフレクションペーパー、略してRPと呼んでおりますが、この一部を紹介しております。これをエクセルで簡単に運用できる仕組みを現在開発中でございまして、企業、支援機関と連携してデータを積み上げて、微力ではございますが、障害者雇用の促進に資する実践ができますよう、今後とも頑張ってまいりたいと存じております。
 本日は、貴重な機会をいただきまして、まことにありがとうございました。拍手
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冨岡勉#3
○冨岡委員長 ありがとうございました。
 次に、西村参考人にお願いいたします。
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西
西村正樹#4
○西村参考人 おはようございます。
 本日は、このような場に参考人としてお招きいただきましたことに、冒頭、厚くお礼申し上げたいと思います。
 私の意見は、関係法令と障害当事者、雇用現場の実情に基づき、今回の法改正に当たっての論点を中心として発言しますので、よろしくお願い申し上げます。
 最初に、公務部門の責務の明確化と、障害者活躍促進計画について意見を申し上げます。
 参考資料では、公務部門として、障害者雇用の理念や考え方及び制度の理解を改めて確認、徹底し、意識の低さを反省し、改めると記載されています。
 今回の中央省庁の水増し問題への対応として実施された障害者の採用試験の応募資格について、一部の省庁では、自力で通勤でき、かつ、介護者なしで業務の遂行が可能と定めていました。現在、国は、私たちDPIの意見も受けて、このような制限規定を削除しています。
 しかしながら、自治体がホームページに掲載している障害者採用に関する募集要項を確認すると、現在も、今申し上げた制限規定に加え、活字印刷物に対応できる者、口頭面接に対応できる者、点字試験は実施できませんと受験資格に明記している実態があります。
 こうした現状を踏まえると、自治体に求められる計画作成指針と計画策定に当たっては、障害者雇用促進法に基づき定められている差別禁止指針と合理的配慮指針、これを公務部門にも適用することが必要だと思っています。
 そして、これらの指針を基準として、各自治体が定めている受験資格、採用試験の実施方法、採用後の労働環境等に関する現状の点検と点検結果を公表するとともに、この点検結果に対する改善もあわせて計画に盛り込むことが必要です。
 これは、今回配付されている資料に掲載されている障害者雇用を単なる雇用率達成を目的とすることを避けるためにも、極めて重要な項目だと思っています。
 次に、公務部門への財政措置です。
 私は北海道在住ですが、北海道の多くの自治体は財政状況が厳しく、夕張市は、御承知のとおり財政再建団体に指定されています。
 こうした現状から、国は、単に地方自治体に計画策定を求めるだけではなく、自治体の財政状況や地域事情に応じて、自治体や地域事情にかかわりなく、それぞれの自治体が立てた計画が実現できるための予算措置を講じることが必要だと思っています。
 次に、民間事業主に対する措置ですが、今回示された個別論点の項目ではなく、論点全体を通じて重視するとされている障害者雇用の理念や推進の考え方、障害者の活躍の場の着実な拡大、採用した障害者の職場定着に向けた職場の環境整備、そして障害者雇用の質を確保するための観点から、現行法制度の見直しの必要性について申し上げたいと思います。
 まずは、法定雇用率に算定される障害者の範囲の見直しです。
 現行制度では、障害者手帳を所持している者とする規定ですが、障害者雇用促進法では「障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者をいう。」としており、手帳の所持者のみを障害者と定義してはいません。
 私は前職で北海道庁の更生相談所において身障手帳の交付事務を担当していましたが、手帳の交付要件は、個々の視力、聴力、筋力といった身体の機能状態に対する医師が書いた意見書に基づく個人・医学モデルとして手帳は交付しています。
 我が国の法制度は、障害を個人モデルから社会モデルに転換しました。また、手帳制度の限界から、障害年金を始めとする障害福祉サービスの利用者は、手帳所持者以外も対象としています。
 こうした障害者関連の法制度の現状と制度、施策間の整合性を確保する観点からも、雇用率の算定対象を手帳所持者とする限定規定の見直しが必要です。
 次に、雇用促進法及び雇用施策の根本的な問題として、障害者が働くための人的支援を含めた支援メニューに関する財源の見直しが挙げられます。
 現行制度の財源は、障害者の雇用率未達成企業が不足している障害者数に応じて納める納付金で賄っています。
 私は、障害者雇用促進法は、その名のとおり、障害者の雇用を社会全体で進めていくことが目的であり、理念であると思っています。しかしながら、こうした財源措置は、一定数の民間企業が法定雇用率を達成していないことを前提としたものであり、障害者雇用を促進するという理念とは相反するのではないかと思っています。
 特に、先般公表されました昨年度の民間部門で雇用されている障害者数が史上最大規模となった現状を踏まえると、納付金に頼らない持続可能な新たな財源を確保することが必要です。
 最後に、障害者が働くために必要な支援制度の運用の見直しです。
 具体的な支援制度の事例として車椅子使用者などに対する駐車場助成がありますが、内規によると、職場からおおむね二百メートル以内に確保することとされています。この内容では、機械式駐車場がふえてきている現状などから、制度の利用が困難な場合もあります。
 また、駐車場助成もそうですが、職場介助者や手話通訳者といった人的支援についての助成期間は十年間を基本としています。この理由は、制度設計時の労働者の平均在職年数が十年と伺いました。しかし、障害者が障害に基づき必要とする合理的配慮は、基本的に生涯必要とするものです。
 支援に年限を設けることは、合理的配慮を期間限定とするものであり、関係法令に抵触するとともに、障害者の安定雇用を制度が阻害することが懸念されます。
 そして、聴覚障害者への情報保障としては新たに遠隔音声認識サービスなどがありますが、時代の流れや当事者の現状を踏まえた支援メニューの見直しと拡充が必要です。
 あわせて、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスは就労時の利用が制限されていますが、こうした制限の見直しも必要であると思っています。
 以上が私からの意見ですが、私たちは、障害者の課題を改善することは、障害者の問題だけを解決するのではないと思っています。私たち障害者が公共交通機関に求めてきたエレベーター、ホームドア、トイレ、電光掲示板の設置は、障害のない人々にも安全、安心と快適な空間の提供といった社会的効果を生み出していると思っています。
 現在、国は、一億総活躍社会を実現するために働き方改革を掲げ、私たち障害者を含めた多様な人材の活躍やさまざまな雇用形態を進めようとしています。障害者が活躍できる職場は、公共交通機関と同様、誰もが活躍できる職場につながると私たちは確信をしています。
 今回の雇用水増し問題を起点に、質が確保された障害者雇用が大きく前進する規定になることを願いまして、私の発言を終わりたいと思います。
 本日は、ありがとうございました。拍手
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冨岡勉#5
○冨岡委員長 ありがとうございました。
 次に、川島参考人にお願いいたします。
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川島薫#6
○川島参考人 おはようございます。楽天ソシオビジネスの川島と申します。
 本日は、本会にお招きいただきまして、まことにありがとうございます。また、参考人として発表の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。
 それでは、お手元に資料を御用意しておりますので、そちらに沿ってお話をさせていただきたいと思います。
 弊社楽天ソシオビジネスは、二〇〇七年十二月五日に楽天の特例子会社という形で設立されました。現在、拠点の方は、東京、仙台、大阪、大田区の森ケ崎、また磐田市の磐田工場がございます。従業員数が、こちらは四月現在になっておりますが、二百四名、雇用率が二・二八%となっております。
 私たちの会社の理念という形で、特例子会社を設立するに当たって楽天の三木谷と約束したことが二点ございます。一つが、障害者雇用を推進し、社会に貢献できる企業として成長すること、もう一つは、障害のある方に成長の機会を提供し、その結果、事業としての成功を果たすこと。
 私自身、楽天ソシオビジネスが設立したときに、一般のプロパーで入っております。プロパーで、私自身が足に障害を持っておりまして、障害者雇用で働くのが初めてだったんですね。実際に入ってみて驚いたことがたくさんございまして、いろいろ役職を経て現在役員としてやっているんですが、この中で、もうちょっと障害者雇用を変えていかなければいけないのではないか、どうして障害者と健常者の間に壁があるんだろう、差別があるんだろう、活躍機会がなぜないんだろうという疑問を感じながらこの十二年やってきました。
 社員構成なんですが、障害者の方が中心となっております。障害者が七七%、健常者が二三%。障害の種別が身体、知的、精神、近年では精神の方々の雇用を促進しておりまして、今現在だと四〇%を超えております。男女比で見ますと、IT企業はやはり男性の人気がございまして、男性の社員が多いです。
 雇用形態ですが、正社員、パート、契約社員となっておりますが、基本的に全員正社員にするということが私たちの目標です。契約社員という形でいるのが、トライアル採用ですね。トライアル採用を使っております。半年間のトライアルを経て契約社員となり、パート、正社員という形になっております。
 続きまして、従業員数の推移となります。こちらは二〇〇八年からカウントをとっておりますが、純増して二〇一八年には百七十九人、この一年でかなり人数がふえてきております。
 雇用率ですが、二〇一八年に雇用率が二・二%になったときに、私たちもなかなか今採用が追いつかないという状況で、一旦落としております。
 私たちの会社は、二〇一二年から黒字を達成しております。というのも、今までずっと二〇一一年ぐらいまで、楽天から補填を受けてやっておりました。ただ、やはり障害者の方々の給与を上げることができないとかさまざまな問題があり、楽天からの補填を切ることにしました。自力経営をしていこうということで、みんなで一致団結して新たな仕事を獲得し、自分たちで経営をやっていこうという方針に変えていきました。そこから、みんながモチベーションを上げ、自分たちのスキルを高め、今現在に至っております。二〇一八年では十一億を達成する企業へと成長してきております。
 具体的なところでいきますと、七ページになります。
 オフィス環境、こちらにつきましては、私たち独自で経営はしていますが、親会社の楽天がとても理解があります。私たちが困っていることに関しては、オフィス環境を含め、さまざまなところで改善をしてきております。
 二〇一五年に二子玉川に移転する際、オフィスの方も私たち障害者の方々が仕事をしやすい環境といったところをつくっていただいております。
 視覚障害につきましては、点字ディスプレーを入れたり、読み上げソフトを入れたり、拡大鏡を入れたり、あとは、二階のエレベーターホールですね。普通のビルになりますと、ビルの入り口までは点字ブロックがあるんですが、中に入るとなかなか点字ブロックがございません。ここを楽天の方に交渉し、点字ブロックをエレベーターの前まで引いていただきました。
 また、聴覚障害につきましては、ブギーボードを貸出ししたり、あとは、朝礼、会議体とかは手話通訳者を配置しております。上下肢につきましては、昼食のアテンドや自動車通勤等をしております。
 続きまして、業務紹介になります。さまざまな方々が活躍しております。
 私たちの会社は、身体の人は身体の仕事とか、精神の人は精神の仕事と、分けていないんですね。一つの仕事を切り分けして、みんなが仕事に携わっていくということをやりましょうということで、ウエブ制作をやっている精神の方もいれば、知的の方もいます。
 あとは、人事関係ですね。大体、人事の業務は外部に出している企業が大半なんですが、これを内製化しました。楽天の社員にかかわる書類関係、入退社であったりとか社保であったり、そういった手続を全て私たちの会社で行っております。ここについても、知的障害の方であったり、精神の方も活躍をしております。
 また、独自の事業といったところも行っておりまして、こちらが十三ページ、十四ページになります。
 二子玉川に移転した際、コンビニエンスストアを社内でつくることにしました。社内の決済は現金を使いません。Edyであったりカードが主流になっており、知的障害の方でもレジ対応ができるようになっております。こういった面でも、さまざまな障害をお持ちの方が活躍することができるようになっております。
 社内では、クリーニングの一次受けサービスもあり、クリーニングの衣類にタグづけをする仕事につきましては知的障害の方がやったり、レジ対応は精神の方がやったりという形で、多岐にわたっております。
 また、ファクトリー事業を、こちらも二〇一五年から開始しております。
 植物工場を大田区の森ケ崎の方につくっておりまして、ここでは、重度の障害を持っている方が三名、また身体の方が二名という形で働いております。磐田工場につきましては、二〇一九年、地方の障害者雇用をもうちょっと活性化したいという思いで、磐田市に工場をつくりました。こちらにつきましては、雇用人数は障害者十名を予定しており、現在採用活動を行っているところでございます。日産百八十キロのレタスを楽天の社員食堂の方に納品しております。
 続きまして、十五ページ、私たちの特徴といったところになります。どのように採用をしているのかといったところになります。
 手帳種別に合わせ、専門の方々を配置しております。身体の方、知的の方、精神の方、こちらのやはり理解といったところ、障害特性の理解がないと、採用もなかなか進めていくことが厳しいです。
 すまいる採用につきましては、知的障害の方。特別支援学校と連携をとり、就労支援機関とも連携をとり、マッチングの部分でお互いにミスをしないようにしております。アシスト&トレーニングチームは、精神、発達の方々の採用、ここに最近は力を入れております。
 精神の方々の採用というのは、どこの企業もなかなか進んではいないんですが、ここをあえて挑戦しにいこうという形で、就労支援機関であったりそういったところと連携をとり、実習を経て、トライアル採用という形で三・五カ月ぐらい、お互い、当事者に関しては会社を知る、環境になれる、私たちは、その方々が働ける準備ができているのかどうか、その辺を見きわめながら本採用へと導いております。
 また、入ればそれで終わりではなくて、その後、本人たちがいかに定着していくかといったところに力を置いております。
 そこにつきましては、メンバーサポートチーム、ここは、専門の方々が知的障害の方々のトレーニング、サポートを行っております。パソコンにつきましても、少しずつできるようにこちらの方がお手伝いをし、彼らの職域を広げております。
 事務サポートチームにつきましては、精神、発達障害の方々。やはり、入るとなかなか安定はしないです。不安定なところをいかに安定に持っていくか。たび重なる面談を経て彼らに自信をつけていく、そんなようなサポートをしております。
 社内環境につきましては、人的サポートです。障害者職業生活相談員を配置しております。また、ジョブコーチ、精神保健福祉士、そのほか、手話技能検定につきましては管理者全員が取るようにして、社員のサポート体制を行っております。
 以上となります。このような形の特例子会社もあるという形で御認識いただけたらと思います。
 本日はどうもありがとうございました。拍手
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冨岡勉#7
○冨岡委員長 ありがとうございました。
 次に、小出参考人にお願いいたします。
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小出隆司#8
○小出参考人 全国手をつなぐ育成会連合会の小出と申します。
 本日は、このような機会を与えていただき、本当にありがとうございます。
 私どもの団体は、知的障害を持つ子供たちの保護者会ということで活動をしております。
 私自身も、知的障害と自閉症を重複する二十八歳の娘の父親でございます。娘が生まれたのは私が四十になるちょっと前でしたけれども、それまでは、知的障害のこと、それから障害のこともほとんど意識することなく生活をしていた、そういう状況でございました。
 そんな中で、娘が生まれ、三歳のときに診断を受けたということになりますけれども、そのときから娘の、自閉症を伴う知的障害児の歩みというのは、一般の幼稚園は入園拒否され、小学校、中学校、高等部、それらも、健常な人たちとは分離されました特別支援教育という名のもとの養護学校で過ごしました。それから、卒業をしまして、二十八歳になりますけれども、今は近くにあります作業所の方に通っているということ。生まれてから、診断を受けてから、私ども知的障害、そういう障害の人たちは、一般の健常な人たちとは分離された状況にあるということですね。
 そういうことでありまして、今振り返りますと、その逆の方々、健常の方々あるいは国家公務員になるような方々は、私どもの子供たち、知的障害を持った、あるいは障害を持った人たちと触れ合うという機会がないということですね。
 それから、知的障害は、体験ができない障害の一つでございます。ということで、これを理解することは触れ合うことしかないということですね。そういうことにおいて今般のようなことが起こった、真相はそういうところにあるんじゃないかというふうに思っております。
 さて、ここで、私ども知的障害の置かれている立場を見ますと、参考資料の百十七ページの統計資料にありますように、今、障害者の数は九百三十七万人ということになっております。それから、知的障害はそのうちの百八万二千人でございます。これは全体の一一・五%ということで、約十分の一ということになります。また、日本の人口からしますと一%に満たないということで、ほとんどが健常な人であって、知的障害ではないということになります。
 ただ、その中で、障害福祉サービスを受けている方の知的障害の割合は、十八歳以上になりますけれども、四七%と、要は支援が非常に必要な障害であるという特徴があります。
 また、平成十八年の障害者自立支援法、それから養護学校が特別支援学校と言われたそのころから、知的障害者の人たちが一般企業で働くという機会が多くなりまして、今現在は、就労支援関係の障害福祉サービスの事業所から一般企業に移ったのが年間一万三千五百人、それから養護学校の方、これは特別支援学校になりましたけれども、卒業生の約三〇%、六千四百人が一般企業に行っているということですね。
 このような中、前置きが長くなりましたけれども、今般の雇用促進法の一部を改正する法律案は、主に国及び地方公共団体における障害者雇用数の不適切な計上ということで、私ども、毎年発表されます六・一報告の公務部門における雇用率、これそのものが規範なんですね、民間企業に対する規範。この数値というものを目指して、公務部門においてはこれだけ達成されているな、そういうことで、一般企業の方は法定雇用率を守ろうと努力をしているということであります。先般、このような中でこういう不祥事が起こったということは、私ども、ああ、やはり障害と触れ合う機会が少ない人たちがいかに多いかということを認識したわけでございます。
 また、今回、法律化の方に向けている項目に関しましては、労働政策審議会障害者雇用分科会の方でいろいろ議論しました項目が掲示をされているということで、私どもとしては一定の評価、認識をしたいと思います。
 それから、同意見書の中の、民間事業主における障害者雇用の一層の促進に関する措置においては、多くの項目のうちの二点について今般取り上げられておりますけれども、今後の障害者雇用制度の在り方に関する研究会において緊急性と実効性を求められている項目であります。
 週所定労働時間二十時間未満の障害者の雇用に対する支援は、働く機会を広げる意義もあり、期待したい制度であります。
 それから、障害者雇用に関する優良な中小企業に関する認定制度の創設、これは、もう既に地方公共団体においては、入札等の条件としているところもあると思います。これが全国的に広まるということは、今後、こういう障害者の雇用の促進に有効なことではないか。
 また、もう一つは、先般行われました一斉の採用試験において、知的障害者がそのうちの三名であったということですね。それは、条件として、高卒程度、あるいは筆記試験が課せられたということなんですけれども、知的障害者は特別支援学校の高等部を出ておりますけれども、高等部には教科書がありません。そういうことで、高卒という条件を課せられた今般の試験ということは、やはり知的障害者あるいはほかの障害に対しても、もう少し配慮が必要ではないか、もう少し時間をかけた取組が必要と思っております。
 きょうは、このような貴重なお時間をいただきまして、本当にありがとうございました。よろしくお願いします。拍手
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冨岡勉#9
○冨岡委員長 ありがとうございました。
 次に、田中参考人にお願いいたします。
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田中章治#10
○田中参考人 田中章治と申します。
 私は、当事者団体という立場で、今回の雇用促進法の一部を改正する法律案について意見を述べさせていただきます。
 点字を読む関係で座ってやりますので、お許しください。
 まず、この法律案を提案するそのきっかけとなった障害者雇用水増し問題について、若干意見を述べたいと思います。
 私たちは、この障害者雇用水増し問題を、障害者雇用偽装問題というふうに捉えています。それはなぜかと申しますと、規模の大きさ、それから四十二年間というそういう長い期間ということ、そして、その水増しの中で既に退職している人もカウントする、これが国や自治体に広く波及しているという、そういうことで私たちはそのように捉えております。まさに国による障害者差別、排除の考え方が根底にあるんじゃないか、そして、先ごろ問題になっておりました旧優生保護法の関係で申しますと、やはりこれは優生思想につながっている、そういう問題だと思っております。
 さて、第三者による検証結果でございますが、それなりの結果は出していただいていると思うんですが、私たちに言わせますと、今の意見を踏まえると、極めて不十分だと思っています。特に、ちょっと気になるのは、恣意的であったが意図的ではないというこの意味が、もう一つ突っ込んだ分析が必要じゃないか、そのように思っております。
 それから、政府の公務部門における障害者雇用に関する基本方針ですけれども、二〇一九年末までに四千人の障害者を採用するという計画になっております。私たちの懸念としては、これが単なる数合わせになってはいけない、そういうふうなことをまず思いました。
 さて、問題発覚後の中央省庁の障害者採用状況について感じたことを申します。
 まず、人事院の障害者を対象とした選考試験、最終的には七百五十四人が合格しております。ここで気になるのは、身体障害者三百十九人、この内訳を私たちは知りたいと思います。私たちが独自に入手した情報によりますと、このうち視覚障害者は四十三人、そして点字使用者はわずか二人だったというふうなことも聞いております。これをやはり公表してもらいたいというふうに思います。申込者に対する最終合格倍率は十一・六倍ということで、これはかなり期待も大きいということですね、そういうことと理解しております。
 それから、問題発覚を受けての、その時点から四月までの中央省庁の障害者採用について、新聞報道によりますと、二千七百五十五・五人を採用したということで、四千人に対する達成率六七・六%ということで、非常に高い数字、順調に採用が進んでいるということです。しかし、私たちの認識としては、単なる数合わせになっていないか。それから、民間で働いている人もかなり入っていますね。それと、中軽度の障害者がかなり多いんじゃないか、これは私たちの推測でございますが、そのように思っております。
 そして、視覚障害者の国家公務員の関係で申しますと、実は、点字試験が実施されたのは一九九一年です。それから五年後の一九九六年に一人、2種で国家公務員試験を突破した者がおります。しかし、それ以後、視覚障害者の点字受験の合格者は出ていないんです。そういうことで、視覚障害者の雇用は非常に、国家公務員に関して言うと、おくれているんじゃないかという問題意識を常日ごろ持っております。
 そこで考えられますのは、単に事務職だけじゃなくて新しい職種もこの際考えてみたらどうかということで、私の資料の巻末に、ハローワークにおける視覚障害者の職業紹介状況という表を載せてありますが、これによりますと、総合計が二千三十五件。専門的・技術的職業に分類されるところの、ここに、あはき業と書いてありますけれども、これは、あんま、マッサージ、はり、きゅうのことです、これが九百七十九件、四八・一%。うち、重度に関して申しますと、七百九十五件、六五・四%ということで、いかに視覚障害者はあんま、マッサージ、はり、きゅうに依存しているか。そういう意味で申しますと、民間におけるヘルスキーパー、そういうような仕事もかなり広がっておりますので、この際考えていくべきではないか。これは自治体に関しても同じです。そのように思います。
 さて、今回の改正案に対する意見を若干述べたいと思います。
 前進面としては、国や自治体に障害者を解雇した際ハローワークへの届出を義務化した、障害者手帳のコピー等関係書類の保存義務、障害者の雇用状況の公表は行政機関ごとに行わせる、責任を明確化させるという点、それから、雇用の質の確保に向けて障害者の相談や指導に当たる生活相談員制度をつくった、この辺は評価できると思います。また、民間企業の雇用促進策として、週の労働時間が二十時間未満の障害者の雇用機会を確保した企業に対して給付金制度を設ける、これらは評価できる点だと思います。
 一方、再発防止のための課題、問題点もまだまだあると思います。
 まず一番目、行政機関の障害者雇用状況を監視する第三者機関が必要ではないか。厚労省にチェック機能を持たせるというようなことのようですが、これは果たしてどうなのか、今までの経緯から見て疑問に思っています。
 それから、公的部門も納付金制度の適用をという意見が強かったわけですが、これに関して、雇用率未達成の省庁から予算を年額六十万円、一人につき削減するという案で対応しようとしています。これについては効果は余り期待できないと思います。むしろ、民間の納付金に見合った、未達成の自治体や国の省庁から一定の資金をプールする、それで雇用促進策を進めるという考え方をしたらどうかというふうに思っています。
 それから、視覚障害者など障害に配慮した職種、これは先ほど申しましたヘルスキーパーの例を考えております。
 それから、合理的配慮の提供に関してですけれども、この考え方をもっと徹底すべき。通勤や職場内介助者の問題は、これは福祉関係との併用も考えられると思います。
 ちなみに、視覚障害者で申しますと音声パソコンであるとか職場介助者、そして弱視の場合は拡大読書器などが考えられると思います。
 最後に、まとめでございます。
 私たちは、常に、バイブルとして障害者権利条約というものを念頭に置いて活動しております。その意味で、権利条約第二十七条の労働及び雇用、これをやはり目標にして、今回の雇用促進法の改正、まだまだ不十分だと思います。抜本的な見直しを今後に向けてやっていただきたいというふうにお願いします。
 以上で私の発言を終わります。ありがとうございました。拍手
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冨岡勉#11
○冨岡委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の方々の御意見の開陳は終わりました。
    —————————————
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冨岡勉#12
○冨岡委員長 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。船橋利実君。
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船橋利実#13
○船橋委員 自由民主党の船橋利実でございます。
 本日は、五名の参考人の方々には大変貴重な御意見をいただきまして、まことにありがとうございました。
 早速ではございますが、私の方からお尋ねをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、通勤支援に関して全ての参考人にお尋ねをいたします。
 通勤支援は、障害者が職場で働くために重要なポイントであるというふうに考えております。
 この十連休の間、私、後半戦、孫をベビーカーに乗せて都内各地を歩いておりました。そうすると、車椅子と同じような状況があるかなというふうに思っておりましたけれども、道路の段差の問題、特に車道と歩道の段差の問題ですとか、所によってはひび割れだとか穴だとか、あるいは、鉄道、地下鉄、バスなどを利用する際にも、ホーム、バス停、それと、鉄道とバスのすき間とか段差とか。それから、エレベーターなども、設置されているところはあるんですけれども、車椅子であれば一台しか入らない、あるいはベビーカーも、サイズの比較的小さなものが二台でなければぎりぎり入らないようなところ、しかも、非常に混むような駅等であったとしてもその速度が物すごく遅いというような施設が随分と見られるなということを確認してきた次第でございます。
 こうした現状の中で、通勤支援について、障害者雇用促進法に基づく合理的配慮指針には、通勤の記載というものはありません。障害福祉サービスの対象ともなってはいない。こうしたことから、障害者の採用試験の実施に当たって、一部省庁などが告知した応募資格に対する御指摘が参考人からあったものと思います。
 そこで、通勤支援について、雇用と福祉の両面でどのような対応が求められているとお考えか、それぞれの参考人からお聞かせいただきたいと思います。
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眞保智子#14
○眞保参考人 法政大学の眞保でございます。
 通勤支援に関する御質問をいただきました。
 通勤支援に関しましては、例えば、人工呼吸器ですとかそうした器材をお使いの場合は、やはり福祉の特別な専門の支援の方のサービスの方が得意分野であろうかと思いますし、また、視覚障害の方ですとかそうした方への支援、あるいは知的障害の方の、一部企業ではバス等を出していらっしゃるところもありますが、そうした通勤の支援に関しましては、労働側でできる、助成金等でできる可能性があるかと考えております。
 いずれにしても、福祉それから労働側で、それぞれ得意分野を生かして通勤支援の方を今後考えていった方がよろしいのではないかと思っております。
 以上です。
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西
西村正樹#15
○西村参考人 通勤支援につきましては、都市部と田舎では全く違うというふうに思っています。
 私は、四年間、東京で勤務をしておりましたが、ほぼ通常の公共交通機関を使うことで十分に通勤をすることができました。しかしながら、北海道に帰るとそうはいかなくて、全てやはり自家用車の通勤が求められてきます。
 御指摘の通勤支援については、雇用促進法に係るところでは私はないと思っています。
 先ほど障害者総合支援法を使えるようにというふうに申し上げましたが、障害者総合支援法では、移動支援ということで、これは知的障害のある方も含めまして移動に関する支援という施策があります。自力通勤可の者という規定につきましては、私は基本的に、自分の力だけで通っている人たちはいないと思っています。公共交通機関を使うなり、何らかのインフラを使って通勤をしていると思います。そういった意味では、障害の特性に応じた、例えば介護タクシーだとか、あるいは移動支援だとか、そういったものを組み合わせることによって通勤可能になるというふうに思っています。
 ありがとうございます。
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川島薫#16
○川島参考人 川島です。
 弊社の場合、本人が希望した場合ですね。こちら側から特別に何かするということはしていないです。本人が通勤困難であるということを私たちに話が出た場合に、その人その人に応じた配慮という形では行っています。
 現在、私もそうなんですけれども、朝の通勤ラッシュのところで、つり革にもつかまれないと足が踏ん張れないんですね。そうすると転んでしまう。転ぶと、人工股関節なんですけれども、骨が外れてしまうというのがあるので、私の場合は通勤ラッシュが難しいので、車通勤という形にしてもらっています。
 このように多様に応じて配慮の方は行っております。
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小出隆司#17
○小出参考人 育成会の小出でございます。
 通勤支援、この問題は一般企業就労について一つのネックになっている、そういうふうに思っております。
 通勤支援、今、先ほど出ましたように、障害福祉サービスの方の移動支援、これは通勤には使えません。それから通学も使えません。ということがあります。それから、労働の方で申しますと、通勤というものそのものが一つの雇用する条件にもなっているということですね。これは、直接差別ではありませんけれども、私は間接差別になっていると。
 要は、自力通勤ができる者、そういう条件も課せられているということもありますので、ぜひこの問題は、どちら、労働の方で解決する問題かあるいは障害福祉サービスの方で解決する問題かということ、両方で相まって、これは両方サービスできないよというようなことになっておりますので、障害者そのものに対する、自力でという、今現在はそういう状況にあります。ですから、これは一般企業就労についての大きなネックになっていると思います。
 以上でございます。
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田中章治#18
○田中参考人 私は、三十五年間、東京都の職員をしておりました。この期間、盲導犬を連れて、通勤はほとんど問題なく過ごすことができました。ただし、東京都の方で一時間の時差出勤ということで、通常は九時から五時ですが、私の場合、十時から六時というようなことで配慮をしていただいて、ほとんど問題なく通勤できました。
 これは基本だと思うんですが、中途視覚障害者など、いきなり途中で見えなくなって、職場をやめたくない、継続雇用という場合に、やはり、一時的にヘルパー、そういうものをつけて通勤するという制度があってもいいんじゃないかというふうに思います。
 そういう意味で、労働と福祉の連携という、同じ厚労省の中なので、それは制度的に活用できるようにすべきじゃないかというふうに思っています。
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船橋利実#19
○船橋委員 各参考人におかれましては大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。
 次に、国、地方公共団体に対する措置ということで、眞保参考人と小出参考人にお尋ねをいたします。
 今回の公務部門におけます採用の状況を見てまいりますと、知的障害者の採用はごくわずかとなっておりますが、公務部門におきましても知的障害者の雇用を促進していくことが重要と考えております。そういった観点から、これまでの御経験を踏まえ、知的障害者の方が働きやすい職場環境の整備や仕事の選定について御見解があればお伺いをいたします。
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眞保智子#20
○眞保参考人 法政大学の眞保でございます。
 国、地方公共団体において、知的障害の方がどのような形で働いていけるかというお話だったと思います。
 現在の統一試験の制度では、やはり、高卒以上の筆記試験というのがございますので、今の制度ではなかなか難しいのかもしれませんが、ただ、各省庁あるいは各都道府県で個別の採用ということが認められておりますので、そうした個別採用試験の中で知的障害の方が働きやすい仕事をまとめて、職掌、職域を拡大して採用していくということは可能ではないかなというふうに考えております。
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小出隆司#21
○小出参考人 育成会の小出です。ありがとうございます。
 公務部門における今般の一斉試験、採用試験、これは非常に短時間でありまして、また、このような試験が初めて行われるということ、それからもう一つは、公務部門における仕事の切り出しということがされないまま、障害者雇用率、障害者の雇用を達成しようということで行われたのが今般の試験であると認識しております。
 私ども知的障害を持つ子供たち、特別支援学校では実習がありまして、高等部、三年間みっちり実習して、それで目指す企業で実習しながらそこに勤める、その中で自分たちに合った仕事というものを見つけ出す、そういうプロセスがあります。
 ですから、公務部門におけるもう少し仕事の切り出し、それから、どういうことがあるだろうかということをもう少し研究してから採用ということに踏み切っていただければと思います。そうでないと、今、一般企業においては、二〇%強の知的障害が勤めておりますので、そういう実績までは可能ではないかなというふうに思っている次第でございます。
 よろしくお願いしたいと思います。
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船橋利実#22
○船橋委員 ありがとうございました。
 次に、西村参考人と田中参考人にお尋ねいたしますが、国、地方公共団体に対する措置ということで、国及び地方公共団体におきましては、法定雇用率の速やかな達成に向けた取組が求められている一方で、障害者の職場定着や雇用の質の確保のための取組も確実に進めていく必要があります。
 そのような中で、法案には国及び地方公共団体に対する障害者活躍推進計画の作成の義務づけが盛り込まれておりますが、どのような内容や目標を盛り込むべきとお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
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西
西村正樹#23
○西村参考人 西村です。
 先ほども申し上げましたが、やはり、自分たちの職場の中できちんと障害者が働くことができる環境があるのか、あるいは、障害者雇用促進法は必ずしも公務部門には適用されておりませんが、平等原則がきちんと反映されているのかということの物差しではこれらの指針というのは非常に重要だと思っています。
 したがいまして、障害者を採用するということにあわせて、どのような職場環境をつくっていくのかということをきちんとしなければ、結局、雇用はされたけれども離職してしまうという結果になると思います。
 多くの障害者は、雇用することを目的ではなくて、ここで働くことで生きがいを感じたいというふうに思っています。そうした環境の整備こそが雇用率以上に私は重要だと思いますし、その結果、雇用率が達成されるということで、その質の確保が重要だと思っています。
 以上です。
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田中章治#24
○田中参考人 私も地方公務員をずっとやっていたもので、その経験から申しますと、一番気になるのは、やはり、今問題になっております共生社会の実現ということがまだまだ不十分だと思います。
 私の経験ですけれども、障害者雇用、それは結構だということで、職場でもそういう意見が出るんですけれども、いざ自分の職場に障害者、特に重度の視覚障害者などが入ってくることに関してはやはり抵抗がありました。
 そういう意味で申しますと、やはり、共生社会の実現という、障害者差別解消法などの理念をもっと波及させる、そういう自治体での取組をやっていただきたい。
 そして、雇用率に関しても、これは一つの目標なので、これは達成ということをまず中心的な課題として追求していただきたいというふうに思っております。
 以上です。
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船橋利実#25
○船橋委員 時間ですので、終了させていただきたいと思います。
 参考人の皆さんには大変ありがとうございました。
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冨岡勉#26
○冨岡委員長 次に、西村智奈美君。
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西
西村智奈美#27
○西村(智)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの西村智奈美と申します。
 きょうは、五名の参考人の皆様、大変貴重な御意見を聞かせていただき、まことにありがとうございます。
 現状と分析、そして今後に向けた残された課題について、私なりに、皆さんのお話を伺いながら、今頭の中の整理をさせていただいているところですけれども、そのためにということで、きょうは、短い時間ですが、質問をさせていただきたいと思っております。
 時間の都合上、全員の参考人の方に御質問できるかどうかわかりません。その点は、まず冒頭、お許しをいただきたいと思っております。
 まず、西村参考人にお伺いをいたしたいと思います。
 今回、公務部門、霞が関での障害者雇用水増し問題、これはまさに、田中参考人の言葉をかりれば障害者雇用の偽装問題だということでありますけれども、それに端を発して、今回、二年間で四千人の障害者を雇用するということが数値として、目標として打ち出されました。
 試験においては合理的な配慮をある程度はされたと承知はいたしておりますけれども、それとてやはりまだまだ課題がある。しかし、それにも加えて、私、お話を伺っていて更に問題だと思いましたのは、職場での合理的配慮についての助成が十年限りであるということであります。駐車場の助成、それから職場介助者や手話通訳者といった助成は十年だということなんですけれども、これはやはり、私もお話を伺っていて、かなり問題だなというふうに思いました。
 この点について、西村参考人からもう少し詳しく御説明をいただきたいと思っております。
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西
西村正樹#28
○西村参考人 ありがとうございます。
 制限規定は、全て、障害者が必要とするものを提供しないということになっています。自力通勤可の者、介助者なしで職務遂行能力可の者、活字印刷物に対応できる者、口頭面接に対応できる者はどういうことかというと、介助者は使ってはいけません、移動サービスとかそういうものは使ってはいけません、手話通訳は用意しません、点字試験は用意しませんということになっているんですね。それを入り口の段階で改善することが、実は職場に入った後にもつながってくるというふうに思っています。
 私は道庁の方に勤めておりましたけれども、道庁の会議の中では、研修の中では手話通訳が配置をされたりしておりましたけれども、必ずしも点字の資料が用意されていたわけではありません。
 障害者権利条約は、あらゆる場面で合理的配慮を提供すると。応募、募集、採用試験、採用後、そして、実は退職後も含めてということになります。
 私は、こういった問題をまず一番きちんと検証していくには、一つは、既に自治体の中で雇用されている障害者が働くことに何を問題を抱えているのかということをきちんと足元から検証し、そして、その中でどういうことを改善しなくてはいけないのかということを議論しながら、この四千人の雇用については達成をしていくべきだというふうに思っています。
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西
西村智奈美#29
○西村(智)委員 働くということに関していえば、募集、採用そして雇用の継続というところまでずっとステージは続いていくわけですので、それを長期的に視野に入れたやはり政策というものが必要だということを改めて感じさせていただきました。
 ですので、先ほどもお話にありましたとおり、やはり私も、雇用の中身についてきちんと分析をするということは今後も必要ではないかというふうに考えております。
 その関連なんですけれども、障害者雇用促進法は、対象者が手帳を持っている方ということになっております。
 私も実は地元で小児がんの経験者の方と接することが多いんですけれども、やはり、小さいときに投薬を受けて、それを理由として、背景として、体が小さかったり体力がなかなかおぼつかなかったりということで、一般的な就労が難しいという方もいらっしゃいます。
 そういった方々を何とか、まあ、障害者手帳を持つということも一つの選択肢なんでしょうけれども、そうではなくて、雇用促進法の対象者にすれば事業主の方も意識を変えていただけるのではないかというふうに思っていたこともありまして、この対象者の見直しについて、これも西村参考人に伺いたいんですが、どういう考え方で見直していくべきか、このことについてお考えがあったらお願いいたします。
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