法務委員会

2019-04-26 衆議院 全202発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月二十六日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 葉梨 康弘君
   理事 石原 宏高君 理事 田所 嘉徳君
   理事 平沢 勝栄君 理事 藤原  崇君
   理事 宮崎 政久君 理事 山尾志桜里君
   理事 階   猛君 理事 浜地 雅一君
      青山 周平君    赤澤 亮正君
      井野 俊郎君    大岡 敏孝君
      岡下 昌平君    鬼木  誠君
      門山 宏哲君    上川 陽子君
      神田  裕君    黄川田仁志君
      国光あやの君    小林 茂樹君
      中曽根康隆君    古川  康君
      古川 禎久君    細田 健一君
      和田 義明君    落合 貴之君
      櫻井  周君    松田  功君
      松平 浩一君    山本和嘉子君
      源馬謙太郎君    遠山 清彦君
      藤野 保史君    串田 誠一君
      井出 庸生君
    …………………………………
   法務大臣         山下 貴司君
   法務副大臣        平口  洋君
   法務大臣政務官      門山 宏哲君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 高田 陽介君
   政府参考人
   (個人情報保護委員会事務局次長)         福浦 裕介君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 稲岡 伸哉君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小野瀬 厚君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    小山 太士君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁長官) 佐々木聖子君
   政府参考人
   (財務省大臣官房参事官) 小野 洋太君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房施設監) 平井 啓友君
   法務委員会専門員     齋藤 育子君
    —————————————
委員の異動
四月二十六日
 辞任         補欠選任
  奥野 信亮君     青山 周平君
  鬼木  誠君     大岡 敏孝君
  門  博文君     岡下 昌平君
  逢坂 誠二君     落合 貴之君
  黒岩 宇洋君     櫻井  周君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     細田 健一君
  大岡 敏孝君     鬼木  誠君
  岡下 昌平君     門  博文君
  落合 貴之君     逢坂 誠二君
  櫻井  周君     黒岩 宇洋君
同日
 辞任         補欠選任
  細田 健一君     奥野 信亮君
    —————————————
四月二十六日
 国籍選択制度の廃止に関する請願(遠山清彦君紹介)(第九二五号)
 もともと日本国籍を持っている人が日本国籍を自動的に喪失しないよう求めることに関する請願(遠山清彦君紹介)(第九二六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案(内閣提出第三〇号)
     ————◇—————
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葉梨康弘#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官高田陽介君、個人情報保護委員会事務局次長福浦裕介君、総務省大臣官房審議官稲岡伸哉君、法務省民事局長小野瀬厚君、法務省刑事局長小山太士君、出入国在留管理庁長官佐々木聖子君、財務省大臣官房参事官小野洋太君及び防衛省大臣官房施設監平井啓友君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#2
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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葉梨康弘#3
○葉梨委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。和田義明君。
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和田義明#4
○和田委員 おはようございます。
 本日、質問の機会をいただきまして、委員長、理事そして委員各位に心から御礼を申し上げます。また、政府参考人の皆様方、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は、表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案に関して、早速質疑を進めたいと思います。
 まず、冒頭の質問でございますけれども、表題部所有者不明土地とはどのような土地を指すのでしょうか。また、こういった土地はなぜ生じたのでしょうか。お伺いをいたします。
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小野瀬厚#5
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 表題部所有者不明土地といいますのは、所有権の登記がない一筆の土地のうち、不動産登記簿の表題部に所有者の氏名又は名称及び住所の全部又は一部が登記されていないものをいうものでございます。
 具体的には、例えば法務太郎といったように、住所の記載がなく氏名のみが記載されている土地ですとか、大字例えば霞が関というように、地域名が記載されているような字持地と呼ばれる土地、あるいは、法務太郎外七名と記載され、外七名については名前も住所も記載がない記名共有地と呼ばれる土地などが存在しております。
 このような土地ですけれども、昔、課税台帳として活用されておりました旧土地台帳、この時代に不完全でありました記載が、不動産登記簿と一体化された際にその不完全な記載がそのまま引き継がれた、それが現在に至っているというものでございます。
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和田義明#6
○和田委員 ありがとうございました。
 この表題部所有者不明土地でございますけれども、所有者が不明であることによってどのような問題があって、そして、今回の法案を通すことでどのような意義があるのでしょうか。お伺いをいたします。
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小野瀬厚#7
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 この表題部所有者不明土地でございますが、ほかに所有者不明土地、例えば相続登記が長期間されていないような土地もございます。ただ、そういう土地につきましては、登記簿に過去の一時点におきます所有者の氏名、名称、住所等が記載されておりますので、その記載を手がかりとして、戸籍や住民票等を請求して現在の所有者の探索をすることができます。
 しかしながら、この表題部所有者不明土地でございますけれども、そもそもその所有者の氏名や住所が正常に登記されておりませんので、戸籍や住民票等を請求するための手がかりすら得られないものでございます。
 したがいまして、この表題部所有者不明土地は、所有者不明土地の中でもとりわけ所有者の探索が困難な土地でありまして、今後、歴史的資料の散逸ですとか地域コミュニティーの衰退によって所有者の特定がますます困難になるおそれが指摘されておりまして、早期に解消する必要があるものと認識されております。
 この法律案でございますけれども、こういった表題部所有者不明土地について、その登記及び管理の適正化を図るために必要となる措置を講じようというものでございます。
 具体的には、登記官に所有者の探索のために必要となる調査権限を付与し、所有者等探索委員制度を創設しますほか、探索の結果を登記に反映させるための不動産登記法の特例を設けることとしております。
 またさらに、所有者の探索を行っても所有者を特定することができなかった表題部所有者不明土地等について、裁判所の選任した管理者による管理を可能とする制度を設けることとしております。
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和田義明#8
○和田委員 ちょっと関連なんですけれども、この所有者の探索というのは、具体的にどのような方法を用いて行うのでしょうか。お答えください。
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小野瀬厚#9
○小野瀬政府参考人 お答えをいたします。
 先ほど申し上げましたとおり、この法律案におきましては、登記官に対して、所有者等の探索をするために必要となる権限を付与しております。
 その探索の方法でございますけれども、まず、例えば、各種台帳等の調査ということが考えられます。今回この法律案では、関係地方公共団体の長等に対して所有者等に関する情報の提供を求めることができることとしておりまして、例えば、地方公共団体等が管理します農地台帳ですとか林地台帳、固定資産課税台帳などの各地の台帳、あるいは、土地の所有に関する経緯が記載された歴史書等を調査することができます。
 またさらに、聞き取り調査、占有者等関係者からの聞き取りや資料の提出を求めること、さらには実地調査、その土地さらに周辺の地域に所在する土地の実地調査、立入調査、こういったことができるということになります。
 こういったことを通じて所有者等を探索していくということでございます。
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和田義明#10
○和田委員 ありがとうございました。
 この法案を通すことの意義のところでちょっと回答が部分的だったかなと思うんですけれども、公共事業がその土地の所有者が不明であることによっておくれてしまったり、また、民間の取引、不動産売買、これが所有者不明であることによって進まない、空き家が放置される等々といった懸念もございます。
 また、取引、売買が行われたとしても、例えば、所有者不明土地が隣にあって境界線が不明確であるためにその土地の価値が落ちてしまう、こういった現状の問題もあるというふうにも理解をしております。
 またさらには、場所によっては所有者が不明であるため固定資産税等々の税金が徴収できないといったものもありまして、まさにこれは大変深刻な問題であり、また、今の日本にとっても経済的損失、時間的損失を生み出している深刻な問題だというふうに理解をしてございます。
 それで、所有者不明の土地でございますけれども、これが大体、日本全体でどれぐらいあるのか、また、これらの土地の所有者を捜し当てるまでに、概算で結構ですので、どれぐらいの予算と期間がかかるとお考えでしょうか。お示しをください。
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小野瀬厚#11
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 表題部所有者不明土地につきましては全国に相当数存在しているものと思われますが、法務省におきまして全国の土地のうち約五十万筆を抽出して調査した結果によりますと、五十万筆の土地のうち約一%が表題部所有者不明土地でございました。
 全国にある土地の総数でございますが、約二億三千万筆でございますので、仮にその一%の割合でこういった土地が存在するというふうに仮定いたしますと、全国で約二百三十万筆の土地が表題部所有者不明土地であるということになります。
 この解消にかかる予算でございますけれども、平成三十一年度予算におきましては、この解消作業に必要な経費といたしまして、所有者等探索委員の委員手当を含む約一億八千万円を計上しております。初年度であります本年度におきましては、全国で七千七百筆程度の土地について解消作業を予定しているところでございます。
 具体的な個々の対象土地における所有者等の探索にかかる期間については、これはさまざまであると思いますけれども、一般的には少なくとも三カ月から六カ月程度の期間、特定が困難なものについては一年を超えることも想定されるところでございます。
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和田義明#12
○和田委員 ありがとうございました。
 ざっくりと二百三十万筆が所有者不明の土地である可能性があるといったことで、大変膨大な数であるといったことが今わかりました。
 そしてまた、平成三十一年度の調査の件数ですけれども、これが七千七百ということで、これは、仮に一件一年かかったと単純計算しますと三百年かからないと全部終わらないといったことでございます。
 平成三十一年度は登記官二百二十一人、これを駆使しまして頑張って調査をしていただくというふうなことでございますけれども、じゃ、この調査にこれだけの年数をかけるのかというふうに考えますと、事の重大さを考えますと、スピードを格段にアップしなければいけないということで、相応の予算措置が必要だと考えてございます。
 本日この場で、さらなる予算の拡充が必要だといったことを委員各位と共有をさせていただきたいと思っております。
 そして、その所有者不明土地の調査でございますけれども、どのような優先順位で行うのでしょうか。例えば、公共事業がとまってしまっているところを優先するですとか、又は、住宅密集地である都市部を優先するですとか、こういった優先順位に関するお考えをぜひともお聞かせください。
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小野瀬厚#13
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 表題部所有者不明土地の解消でございますけれども、その解消の必要性、緊急性が高いところから順次解消することが相当であると考えられます。
 この対象土地の選定につきましては、土地の利用の現況ですとか、地域の自然的社会的諸条件、例えば、自然災害のおそれがある地域であるかどうかといったような点、あるいは、ほかの表題部所有者不明土地の分布状況その他の事情を考慮して行うこととしておりますけれども、まずは、地域の実情を知る地方自治体からの防災、減災、復興関係事業等に関する要望を優先して、所有者等の探索を実施する土地を選定することを想定しております。
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和田義明#14
○和田委員 ありがとうございました。
 続きまして、表題部所有者不明土地のデータの管理のことについて少し触れたいと思います。
 この所有者不明土地の問題でありますけれども、昭和三十年代にデータの移行等々がありまして、この問題があるというようなことがクリアになったわけであります。その後、今日まで長い年数かかってこの問題が持ち越されてきた、こういった現実は否めないのかなというふうに思っております。
 そして、所有者不明土地が相続のたびに持ち越されてきた背景、いろいろあると思うんですけれども、その一つには、相続登記の手続の煩雑さがあるというふうに認識をしております。
 法務省さんもこれを認識しているというふうに私も考えますけれども、例えば、相続人の方は、相続手続を進めるために、大変精神的にもダメージを受けている、大変悲しい状況である最中にもかかわらず、膨大な相続の手続をしなければなりません。
 不動産に関しましては、土地の登記に関しまして、まず、法務省が所管をする戸籍の書類を取得しなければなりません。そして、この戸籍の情報を被相続人が口座を所有していた銀行にまず持ち込む。加えまして、今度は法務省の登記所、ここに戸籍の情報を持ち込むといった手続が必要になってまいります。
 法務省が所管する戸籍の情報を銀行に持ち込む、これはある意味、仕方ないと思います。しかし、一方で、登記データというのは法務省が所管しているものですよね。戸籍情報も法務省さんが持っている、そして登記データも法務省さんが持っているにもかかわらず、相続人が一々、これを取得して、また同じところに持ち込まなければいけない、こういう大変煩雑で、かつ無駄なデータの授受、これがあるというふうに認識をしております。
 それで、まずこの点で一点お伺いしたいのは、法務省さんが所管をしております戸籍データとそれから土地登記データ、これは連携しているかどうか、これについてお聞かせください。
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小野瀬厚#15
○小野瀬政府参考人 お答えします。
 まず、現在の状況についての御質問と承りましたけれども、現在、戸籍の方は市区町村等の地方自治体の方でやっておられまして、そちらの方のシステムの方で事務を取り扱っております。
 法務省の方では、戸籍の副本データ管理システムというシステムにおきましてそれぞれの戸籍データの副本データは管理しておりますけれども、これはあくまでも戸籍のバックアップのためのデータでございます。
 したがいまして、現在では、登記簿と戸籍等のデータというものにつきましては連携はしておりません。
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和田義明#16
○和田委員 ありがとうございました。
 一方で、今後の法務省さんの計画を見ますと、ここの点について問題意識がないわけではないというふうに思うんですね。それで、登記簿と戸籍等を連携するための方策といったものを二〇一九年度中にはまとめるというふうな計画があるというふうに理解をしております。
 ここのところは連携をしていただけると思うんですけれども、この点の計画について、より詳細な情報をお示しください。
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小野瀬厚#17
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 不動産登記と戸籍等との連携を図って、土地所有者の情報を円滑に把握することができるようにするための仕組みを構築することは、所有者不明土地問題の対策において重要であると認識しておりまして、経済財政運営と改革の基本方針二〇一八等におきましても、このような仕組みを構築することを目指すこととされております。
 本年の二月でございますが、所有者不明土地問題の解決に向けまして、法務大臣から法制審議会に対して、民法及び不動産登記法の改正に関する諮問がされておりますけれども、登記所がほかの公的機関から死亡情報等を入手すること等により不動産登記情報の更新を図る方策がその具体的な検討課題とされているところでございます。
 また、法務省におきましては、この国会に提出しております戸籍法の改正法案の成立、施行後は、これを踏まえた新しいシステムの設計、開発に取り組む予定でございまして、この新たなシステムのもとで、登記名義人の死亡情報等を戸籍から取得するなどすることで適時に死亡の事実等を不動産登記に反映させる方策を実現することができないか、今後、具体的な課題を整理しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。
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和田義明#18
○和田委員 ありがとうございました。
 先ほど、戸籍の情報は自治体が一元的には管理をしているというふうなことでございますけれども、最終的な管理責任、これは法務省さんにあると思うんですよね。ですので、法務省さんが所管していないというようなことにはならないと思いますので、この戸籍とそれから登記のデータの連携というのはスピード感を持って進めていただきたいと思います。
 そして、我々は今、ソサエティー五・〇のデジタル時代に入っております。あらゆる手続の効率化、そして生産性の向上を図るといったことは、これは政府の根幹的な方針でございます。
 そして、今国会で今後、デジタル手続法案というものを審議することになっているかと理解をしております。デジタルファースト、ワンストップ、そしてワンスオンリー、こういったことが行政手続の大前提になる時代が来るというふうなことをターゲットとしているわけでございまして、こういったデジタルファースト、ワンストップ、ワンスオンリーというところをぜひとも法務省さんにも力強く推進をしていただきたいと思っております。
 そして、今の相続のところでございますけれども、願わくばですけれども、こういった登記データそして戸籍データをしっかりと連携させるところも重要なんですけれども、やはりこれはユーザーフレンドリーでなければいけないと思っております。マイナンバー等の個人番号と連動させて、そして、法務省に相続の手続の必要性、これを通知しましたら、自動的に法務省さんの中でこういった登記とそれから戸籍の情報をマッチングして、電子証明書的なものが携帯電話そしてPC等々に返ってくる、そうした便利なシステムというのをしっかりとつくっていただきたいと思います。
 次の質問でございますけれども、マイナンバー、これを普及促進する検討の最中におきまして、自治体が所管する住民票と、それから法務省が最終的には管理をしております戸籍、これの一本化がなされませんでした。そして、住民データがこういう戸籍と住民票に分かれているような国というのは世界でも実はまれでございまして、ここのところに問題意識を私は持ってございます。
 こういった所有者不明土地の所有者を捜すための登記官、これをふやして任命していくことも大事だと思う一方で、登記官の業務の効率化を図るということも重要だと思っております。いろいろな情報が複合的に管理できる、こういったことは登記官の業務効率化に間違いなく資するものであると思いますので、こういったデータを少しでも多くまとめて、そして業務のスピード感を上げるといったこともあわせて御検討をいただきたいと思っております。
 続きまして、少しトーンの異なる質問をさせていただきますけれども、現在、外国資本が日本の不動産を買収しているという事例が多々ございまして、その中で、本当の土地の所有者や所有目的がはっきりしていないものが少なからずある。いわゆる土地と安全保障の問題というものが指摘をされております。
 この問題でございますけれども、北海道や対馬、そしてその他国境離島等々で深刻な問題としてピックアップをされております。北海道におきましては、広大な山林が外国資本に買収をされまして、そのまま使用されず放置をされている、そういった事例もございます。
 そして、その所有者を調べますと、ケイマン諸島であるなどタックスヘイブンであるケースが少なくなくて、本当の所有者は誰なのかわからないといったケースが多々あるというふうに報告をされております。そして、そういった山林の中は大事な水源地であったりして、水源地が外国資本に押さえられるのではないかといった不安を多くの国民が今感じている次第でございます。
 これは産経新聞の取材なんですけれども、北海道の平取町豊糠地区というところがございます、ここの豊糠地区の集落丸ごと、百二十三ヘクタール、これが中国と非常に関係性の強い日本企業によって買い取られてしまって、平成二十三年の買収のときから現在まで放置をされているというふうに聞いております。
 これは農地が放置をされてしまっているということで、それ自体も大変問題なんですけれども、危機感を感じますのは、その農地がいずれ雑種地に切りかわってしまうんじゃないか、そうすると、住宅や工場、こういったものがつくられてしまう、素性のわからない工場や住宅ができてしまうのではないかという懸念が持たれております。
 それで、最近、ここの土地に中国の通信会社が通信基地を建てる検討をしている、そういった情報もあります。また、ここに住む、もともと中国人だったんですけれども、日本人と結婚して帰化した人が、ほかの同様の女性の人たちをこのコミュニティーに入らないかといって勧誘をしているといったことも確認をされております。
 そういう意味では、この土地と安全保障の問題とそれから所有者不明の土地の問題というのは、切っても切れない密接した問題だと思っております。
 ちなみに、アメリカでありますけれども、土地登記の際には国籍を明記することになっておりまして、ある地域の何%の土地はアメリカ人が持っていて、残りは外国人といったものが明確に整理をされております。あくまで国籍は申告ベースではあるんですけれども、そういった整理がされております。
 一方で、今の日本の登記には国籍を書く欄がございません。そしてまた、外国人の場合は、名前も申告ベースでいいというふうに伺っておりますし、例えば通名でも構わないといったことになっておりまして、本当の外国人の所有者が誰なのか、非常にわかりづらい状況になっております。
 この状況につきまして、今後、登記のデータに、国籍そしてちゃんと照合された正しい名前、こういったことを書く必要があると思うんですけれども、この点について法務省の見解をお聞かせください。
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葉梨康弘#19
○葉梨委員長 小野瀬民事局長、質疑時間が終了していますので、簡潔にお願いします。
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小野瀬厚#20
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、国籍を登記記録として登記すべき事項に加えるべきだ、こういったような指摘があることは承知しております。他方で、不動産登記に記録された事項は何びともこれを知ることができるものでありますので、国籍を登記事項とすることにつきましては、プライバシー保護の観点からも慎重な検討も必要となるものと考えられます。
 法務省といたしましては、御指摘のような事項も含めて、どのような情報を登記事項として公示すべきか、御指摘も踏まえつつ検討を深めてまいりたいと考えております。
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和田義明#21
○和田委員 ありがとうございました。
 この土地の所有者の……
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葉梨康弘#22
○葉梨委員長 まとめてください。終わります。
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和田義明#23
○和田委員 はい。
 問題は、これは国の根幹的な問題であると思いますので、公開するしないは別として、これはしっかりと把握する必要があると思いますので、その点、しっかりと頭に刻んで、今後の方針をつくっていただきたいと思います。
 以上でございます。
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葉梨康弘#24
○葉梨委員長 以上で和田義明君の質疑は終了いたしました。
 次に、浜地雅一君。
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浜地雅一#25
○浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。
 きょうは平成最後の法務委員会になりますので、この歴史的な瞬間に質問をさせていただくことを大変うれしく思っております。次にお会いするときには令和の時代になりますので、まさに、新しい法律を成立させ、次の時代に必要な法案を、この法務委員会中心に、また山下大臣中心に提出をしていただければというふうに思っております。
 質問に入る前に、先ほどの和田委員の、非常に、安全保障上の問題というのは我が党でも共有をしておるところでございます。一時、大臣とも少し勉強会をしたことがございましたが、大臣になられましたので中断をしておりますけれども、ぜひこの問題、さまざま財産権との問題等ございますが、しっかりやっていかなきゃいけないなというふうに思っております。一言コメントをさせていただきました。
 答弁されますか。ぜひお願いします。
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山下貴司#26
○山下国務大臣 先ほど和田委員からの御質問もありました。国籍を表記するかどうかというのは、プライバシーの観点からもございますけれども、やはり必要だという指摘、これは重く受けとめて、今後もしっかり検討してまいりたいと考えております。
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浜地雅一#27
○浜地委員 ありがとうございます。通告していなかったんですが、大事な問題なので、本当にしっかり研究もして、必要性の部分はあるんですが、どうしても許容性の部分もしっかりやっていかなきゃいけないと思っておりますので、これ以上はやめますけれども、しっかり我が党もこれについて関与していきたいと思っています。
 早速、今回の表題部所有者適正法案に入りたいと思っています。
 通告していました一問目の、なぜ変則的な登記が出現することになったのかについては、先ほど和田委員から質問がございましたので、一問飛ばさせていただきたいと思っています。
 今回の法案なんですが、登記官に表題部の、特に所有者について調査権を与え、また、特定できなかったものについては財産管理の制度をつくっていく制度でございます。
 そうなりますと、これは、登記官が調査をするということが何か新しいように見えるんですが、実は、不動産登記法という不動産の基本法では、表題部の登記というのは、そもそも登記官が職権で登記をできるという規定があります。かつ、登記官は、そのために調査をすることができる、また、日没までの間、不動産を検査をしたり、また、当該不動産の所有者その他の関係について質問もすることができるということでございます。
 そうなると、ぱっと見ますと、今回、特別法によって、このような登記官の調査権限を、また探索権限を付与されておりますが、もともと不動産登記法、いわゆる登記法の一般法に、登記官の職権登記と、また登記官の調査権や検査権があるのに、なぜ今回、特別法までつくって登記官に調査権を付与したのか、ここについて説明をいただきたいと思います。
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小野瀬厚#28
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、表示に関する登記につきましては、基本的に登記官は職権で登記をすることができるものとされておりまして、その際にさまざまな調査権限も規定されております。具体的には、当該不動産の検査、あるいは、当該不動産の所有者その他の関係者に対する文書等の提示を求め、又は質問することができるとされております。
 しかしながら、この法律案の対象となっております表題部所有者不明土地でございますが、歴史的な経緯によって、その記録が本来のあるべき記載からは適合しない、こういう状態となっているもので、そういう特殊な土地でございまして、この所有者等が誰かという問題でございますが、こういった不動産の物理的な状況と異なりまして、登記官が現在の法律の規定に基づく例えば実地調査をしましても、そこで得られた資料のみで認定することは困難であるというふうに考えられます。
 今回の法案では、新たな権限といたしまして、その対象となっている土地だけではなくて、その周辺の地域に所在する土地の実地調査をすることもでき、これらの土地に立ち入ることができるというふうにもしておりますし、また、所有者等の探索のために必要な限度で、関係地方公共団体の長に対して、所有者等に関する情報の提供を求めることができるものとして、各種台帳の調査を可能としているものでございます。
 そういったように、これらの土地については新たないわゆる調査権が必要だというふうに考えているわけでございます。
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浜地雅一#29
○浜地委員 今の御説明、よくわかりました。
 もともと不動産登記法が持っている調査権限は、その土地に限っての、特に物質的な、物理的なものだけに限るんだと。そうではなくて、周辺の部分の土地の利用まで含めてさまざま調べたり、また地方公共団体についてさまざまな情報提供をして、いわゆる所有者をしっかり特定していくというところに特化しているというふうに私は理解した次第でございます。
 そういった特別法であるならば、逆にこれは、対象の土地の選定については、やはりしっかり、私は、基本計画のようなものをつくって、その必要性もしっかり国民の皆様方が理解をされた上で行った方がいいんじゃないかというふうに思っております。
 この法案の前に成立をしました所有者不明土地の問題、特に収用や公共目的で空き地等を使う場合については、これはいわゆる、大臣が地方公共団体等のまた意見を聞いて基本計画をつくって、こういう必要性があるんだ、緊急性があるんだということで、特別にこれは計画をつくってやっているわけでございます。
 しかし、この法の三条を見ますと、対象地域の選定については、そういう基本方針ではなくて、先ほどの質問に出ましたとおり、さまざまな事情を考慮してとしかないわけでございますが、基本計画をなぜつくらなかったというところまではちょっと聞きませんけれども、いわゆるその他の特別の事情というところがしっかりと明確にならないと、これは特別法までつくる意味というものが理解されないんじゃないかと思っております。
 そこで、私の質問で、基本方針がないという問題点も踏まえて、この事情を考慮してというのは具体的にどういうところを想定しているのか、明確にちょっと答えていただきたいと思います。
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