法務委員会

2019-05-29 衆議院 全178発言

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会議録情報#0
令和元年五月二十九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 葉梨 康弘君
   理事 石原 宏高君 理事 田所 嘉徳君
   理事 平沢 勝栄君 理事 藤原  崇君
   理事 宮崎 政久君 理事 山尾志桜里君
   理事 源馬謙太郎君 理事 浜地 雅一君
      赤澤 亮正君    井野 俊郎君
      奥野 信亮君    鬼木  誠君
      門  博文君    門山 宏哲君
      金子 俊平君    上川 陽子君
      神田  裕君    黄川田仁志君
      国光あやの君    小林 茂樹君
      中曽根康隆君    宮路 拓馬君
      八木 哲也君    和田 義明君
      逢坂 誠二君    黒岩 宇洋君
      松田  功君    松平 浩一君
      山本和嘉子君    森田 俊和君
      遠山 清彦君    藤野 保史君
      串田 誠一君    井出 庸生君
    …………………………………
   法務大臣         山下 貴司君
   法務副大臣        平口  洋君
   厚生労働副大臣      大口 善徳君
   法務大臣政務官      門山 宏哲君
   文部科学大臣政務官    中村 裕之君
   最高裁判所事務総局刑事局長            安東  章君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  朝倉 佳秀君
   政府参考人
   (警察庁長官官房総括審議官)           藤本 隆史君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 小田部耕治君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 田中 勝也君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         藤村 博之君
   政府参考人
   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       西山 卓爾君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          小出 邦夫君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小野瀬 厚君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    小山 太士君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    名執 雅子君
   政府参考人
   (法務省保護局長)    今福 章二君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁長官) 佐々木聖子君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 高橋 克彦君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           丸山 洋司君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           迫井 正深君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長)           藤原 朋子君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局次長)        鳩山 正仁君
   法務委員会専門員     齋藤 育子君
    —————————————
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     金子 俊平君
  古川  康君     宮路 拓馬君
  古川 禎久君     八木 哲也君
  岸本 周平君     森田 俊和君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 俊平君     中曽根康隆君
  宮路 拓馬君     古川  康君
  八木 哲也君     古川 禎久君
  森田 俊和君     岸本 周平君
    —————————————
五月二十八日
 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(内閣提出第四六号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(内閣提出第四六号)(参議院送付)
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ————◇—————
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葉梨康弘#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官朝倉佳秀君、警察庁長官官房総括審議官藤本隆史君、警察庁長官官房審議官小田部耕治君、警察庁長官官房審議官田中勝也君、警察庁刑事局組織犯罪対策部長藤村博之君、法務省大臣官房政策立案総括審議官西山卓爾君、法務省大臣官房司法法制部長小出邦夫君、法務省民事局長小野瀬厚君、法務省刑事局長小山太士君、法務省矯正局長名執雅子君、法務省保護局長今福章二君、出入国在留管理庁長官佐々木聖子君、外務省大臣官房審議官高橋克彦君、文部科学省大臣官房審議官丸山洋司君、厚生労働省大臣官房審議官迫井正深君、厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長藤原朋子君及び国土交通省土地・建設産業局次長鳩山正仁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#2
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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葉梨康弘#3
○葉梨委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局刑事局長安東章君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨康弘#4
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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葉梨康弘#5
○葉梨委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。藤原崇君。
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藤原崇#6
○藤原委員 おはようございます。自民党の衆議院議員の藤原崇でございます。
 本日は、二十分という時間をいただきまして、一般質疑で質問をさせていただきます。二十分という時間ですので、簡潔に質問をさせていただきたいと思います。
 本日お聞きをするのは、主に民事裁判のIT化についてというところを中心に、それから、時間があれば、出入国管理に関しても一問お聞きをしたいと思っております。
 それでは、まず最初に、民事裁判のIT化についてということでお尋ねをさせていただきます。
 今、政府あるいは最高裁において、ようやくと言っていいと思うんですが、この民事裁判のIT化ということについて検討が始まっております。これは、日本の裁判というのは本当に、残念ながら、手続面ではおくれている、いまだに原本、郵便そしてファクスということでありまして、なかなかこれだけおくれている国も珍しいのではないかなということであります。
 そういう意味で、私は、このIT化、ぜひ力強く推していきたいと思いますので、ぜひ大臣にも御理解をいただきたいというふうに思っております。
 そういう状況であるのですが、ただ、その一方で、これは私、非常に重要だなと思っている一方、世間的にはそんなに関心を集めていないというのも事実なんだろうと思っております。経済界等はもとより、あるいは裁判を中心的に利用する弁護士の先生方でも、必ずしも賛成だけではないという状況にあります。
 しかし、これは必ず、裁判を使う弁護士の皆さんにとっても大きなメリットがあるはずですし、ひいては、それを弁護士にお願いをする経済界あるいは一般の方にとっても大きなメリットがある話のはずであります。
 大事なことは、単にいい制度をつくるというだけではなく、これはぜひ法務省に、最高裁に理解をしてほしいんですが、世論を巻き込んでそういう雰囲気をつくっていくということだと思っています。単に判決だけ書けばいいという裁判と違いますので、世の中を巻き込んで、そうだね、IT化をやっていく必要があるね、そういうような空気をつくっていくというのが法務省、最高裁に課せられているんだろうと思っています。
 そういう意味で、今後、ステークホルダーになり得る経済界あるいは消費者団体等、弁護士以外、広く関係者から意見を聞きながら制度設計を行っていくこと、その過程でヒアリングをしていくことが注目されて、ああそうだね、そういうことは大事だね、そういう議論を起こしていくことが必要だと思います。そのために、今後、各方面へのPRや意見聴取に積極的に取り組んでいくことが必要と思いますが、見解を伺いたいと思います。
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小野瀬厚#7
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、民事裁判のIT化は、裁判所ですとか弁護士などの訴訟関係者のみならず、経済界や消費者団体など各方面に多大な影響を及ぼすものでございますので、国民各層の幅広い意見を聞きながら、きめ細やかな検討を進めることが必要であると考えております。
 現在、民事裁判のIT化につきましては、民事裁判手続等IT化研究会におきまして法制面からの検討が行われておりまして、法務省では、現在のところ、来年二月ごろに法制審議会に諮問をすることを視野に入れて検討を進めております。
 この法制審議会における調査審議の過程におきましては、試案を取りまとめて、これをパブリックコメントに付することなどが通例でございまして、法務省といたしましては、このような機会も通じて、国民各層の幅広い意見を聴取してまいりたいと考えております。
 また、このIT化につきましては、多くの国民に関係するものでございますので、民事裁判のIT化によって、どのように民事裁判制度が変わってどのようなメリットが国民にあるのか、わかりやすく示す必要があると考えております。
 そこで、法務省といたしましては、検討状況をできる限り速やかに公開して、かつ、その内容をわかりやすく紹介するなどしまして、国民の間に幅広い議論を喚起することができるように努めてまいりたいと考えております。
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藤原崇#8
○藤原委員 ありがとうございます。
 ぜひ、一般の方に関心を持っていただくように工夫をするというところ、これが非常に難しいことでもありますので、適宜情報開示はしましたといって、じゃ、どうやっているんですか、ホームページに載っています、どれくらい見ているんですか、ほとんど誰も見ていませんみたいな、そういうような落ちにならないように、そこはぜひいろいろな工夫をしていただいて、例えば、今、十八歳成人でどういうふうに啓発をしていこうかという話をしておりますけれども、やはり根は一緒ですので、どうやって見せていくかということをぜひ意識をしていただければと思います。
 このIT化は立ちおくれている中でも、ことし四月から、政府内において、民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議が立ち上がりました。単なる調整役ではなく、司令塔として、リーダーシップを持って方向性を示してほしいなと思っております。
 そこで、この関係府省庁連絡会議においては、この民事裁判のIT化の実現にどのように取り組むのか。これは、内閣官房に新しいポストで審議官が置かれたと思っております、恐らく初めて国会に呼ばれたと思っておりますので、ぜひ決意のほどをお聞かせいただければと思います。
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朝倉佳秀#9
○朝倉政府参考人 お答えいたします。
 民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議は、関係行政機関等の連携協力のもと、民事裁判手続等IT化等の民事司法制度改革に向けた喫緊の課題を整理し、その対応を検討するため、平成三十一年四月十二日に関係府省庁によりその開催の申合せがされたものでございます。
 この連絡会議におきましては、国際化社会の一層の進展を見据え、我が国の民事司法の国際競争力を強化するという観点から必要な課題の検討を行うべきであると考えておりますところ、委員御指摘の民事裁判手続等IT化は、民事司法の国際競争力を強化するという観点からも極めて重要な課題であると認識しております。
 この連絡会議の庶務は内閣官房において処理するものでありますので、今後、この連絡会議が司令塔としての機能を果たせるよう、適切に対処してまいりたいと思います。
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藤原崇#10
○藤原委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 本当に我が国の司法というのは、幸か不幸か、一億人以上の人口がある国でしたので、日本の中だけである意味、完結しても、弁護士としての仕事が成り立っていた。それがある意味、残念ながら、ガラパゴスに近いような状況になっているというのも私はあるんだと思っています。ぜひスピード感を持って取組をしていただければと思います。
 今、その府省庁連絡会議においては、民事裁判のIT化、それから知財関係等、ちょっと私、三つぐらいあったと思う、失念してしまったんですが、等が今、検討俎上に上がっていると思っております。
 私の方でぜひこれは取組をしてほしいなと思うのは、やはり総合法律支援法でございます。
 法テラスのあり方というのは、十年、十五年前にできたときとはもう大きくさま変わりしているんだろうと思います。ゼロワン地域の解消ということ、あるいは、地方にあまねく司法サービスをというのがスタートではあったんですが、それから法曹人口も大分ふえました。そういう意味では、ゼロワンだけでは恐らく理由にはならないでしょうし、司法ソーシャルワークというお話もあるんですが、まだまだ活躍の場というのはあるんだろうと思っております。
 例えば、今回、所有者不明土地について財産管理人を置く、それも、ただ、お金がかかる話ですから、じゃ、例えば、法テラスのスタッフ弁護士にやってもらったときは報酬はゼロにしてやってもらうとか、あるいは、国交省の代理人として、所有者不明土地について財産管理の申請を、それは法テラスのスタ弁にやってもらうとか、いろいろなやり方はある。あるいは、特定技能でこれから外国人が入ってまいります。そういう意味では国際結婚もふえてくる。そういう中で、串田先生、非常に熱心ですけれども、子供の問題というのもいろいろ出てくる。
 そういうような問題、さまざまな問題がございますので、ぜひ、この総合法律支援法のあり方については不断の見直しが必要であり、この関係府省庁連絡会議においてもぜひとも検討していただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
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朝倉佳秀#11
○朝倉政府参考人 お答えいたします。
 本年四月十二日に開催されましたこの連絡会議の第一回会議及びその第一回幹事会におきましては、民事裁判手続等IT化を含む三点につきまして、今後、有識者へのヒアリングや、それを踏まえた議論を行う旨の合意がされたところでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、この連絡会議におきましては、国際化社会の一層の進展を見据え、我が国の民事司法制度のあり方を検討するという観点から見た課題の検討を行うものでありまして、そのために必要な事項であれば、さきに合意された三点に限定することなく、今後必要な検討を行ってまいる所存でございます。
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藤原崇#12
○藤原委員 国際関係が絡んでいないとだめですよというようなことだと思うんですが、例えば、少し前、私は法整備支援というものをちょっと勉強させていただいて、提言を書かせていただきました。そのときに少し議論になったのは、やはり十年ぐらい経験を積んだ弁護士が仮に行こうとしても、お客さんもついている、じゃ、二年、三年間行って、戻ってきたときにどうなるかわからない、誰か後輩に預けたとしても、戻ってきて、よこせとも言えないというところで、なかなか挑戦ができないという話もありました。
 例えば、法テラスで一時的に、二、三年間事件を預かってもらって、戻ってきたら法テラスからは返してもらう。そういう形で、海外に出ていく弁護士の皆さん、今ある仕事をどうするかというのがやはりどうしても大きな問題になる、例えばそういうのを一時的に受皿で法テラスでやってもらうということも私は一つあるんだろうと思っています。
 そういう意味では、小さく考えるとなかなか国際競争力というところには結びつかないんですが、広く考えると、やはり外に出ていく弁護士のバックアップをする組織としてスタッフ弁護士等を使うということもあるんだろうというふうに思っておりますので、ぜひ御検討をいただければと思っております。
 そして次は、少し裁判のIT化とは違うんですが、法務省のお取組で、日本の法令について外国語訳をつくって、それを国際的に発信をしているという事業をやっております。日本法令外国語訳整備事業、これは非常に重要な取組の一つであろうと思っています。
 日産の事件があったときに、日本の司法制度というのはどういうふうになっているのかということで、我々からすればあらぬ批判を受けたところもあると思います。しかし、大事なことは、日本の刑事訴訟法がどういう仕組みになっているのかということをしっかりと海外に発信をしていって、その情報をちゃんと適切に受け取った上でどういうふうに判断をするかということだと思っています。
 今後は、特定技能で外国の方々も入ってまいります。そういう方々、ただ、労働基準法、労働契約法等を読んだとしてもすぐわかるわけではないんですが、でも、やはり、もし日本で働きたいなとなったときに、日本の法律はどうなっているんだろうとインターネットで調べる方だっているわけなんですよね。そういう意味では、しっかり法令の外国語訳を整備していくというのは、情報発信、そしてそれと同時に、これから来ていただける方のために非常に大事な事業だろうと思っています。
 しかし、まだまだ翻訳数が不足をしておりまして、今後施行される改正債権法、あるいは入管法の英訳も、まだ整備をされていないというふうに伺っています。今国会でも、大分多くの法律の改正を行いました。どんどんどんどんスピードが速くなって、同時に、海外発信の必要性も高まっております。
 今後、新しい技術、機械翻訳、本当に簡単なのだと、グーグルなんかでもちょっとした日本語であれば英訳できるわけで、まさかあれだけで、条文を全部入れてぱっとやるわけにはいかないというのはよくわかるんですが、それでも新しいテクノロジーというのは進歩していますので、そういうものの導入を進めながら、より一層のサービスの向上を図るべきだというふうに思っております。
 そこで、この日本法令の外国語訳の事業の拡充に向けて、AI翻訳、こういうものの活用を含めて、今後どのような方針で拡充をしていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。
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小出邦夫#13
○小出政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の日本法令の外国語訳整備事業でございますが、平成二十一年以降、法務省が中心となって省庁横断的に進めてきたところでございます。現在、既に七百三十を超える翻訳法令の公開を実現しておりますが、委員御指摘のとおりの課題もございます。
 この事業は、社会経済のグローバル化に対応するとともに、我が国が司法外交を展開するに当たっての基盤となる大変重要な取組でございまして、今後、国際化の一層の進展に伴い、この日本法令の内容を迅速かつ正確に国際発信することの重要性あるいは必要性はますます高まることが見込まれております。
 そこで、法務省といたしましては、昨年の十二月に、国内外の経済界を含みます各界の有識者による日本法令の国際発信に向けた将来ビジョン会議を立ち上げまして、本事業のさらなる推進とその充実のあり方について幅広く御議論いただいたところでございます。
 その結果につきましては、先月十八日、ビジョン会議の提言として法務大臣に提出していただいたところでございます。
 このビジョン会議の提言ですが、今後の課題といたしまして、重要法令の翻訳の未整備状況の速やかな解消、あるいは法改正に対応したタイムリーな翻訳提供、また法令概要情報や法分野の基本情報の翻訳提供サービスの開始、あるいは御指摘のございましたAIの活用、また産学官連携などの具体的な事項を提示していただいたところでございまして、いずれの指摘も、本事業の今後の方向性を検討していく上で大変重要なものと受けとめております。
 法務省といたしましては、このビジョン会議の提言を十分に踏まえ、今後は、ユーザーの声にも一層耳を傾けつつ、これらの課題にスピード感を持って適切に対応していきたいと考えております。特に、改正法の概要情報の翻訳提供といった新しいサービスの開始に向けた検討、これを速やかに進めるとともに、法令翻訳におけるAIの活用に向けた国内外の調査検討等につきましても、関係省庁等としっかり連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
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藤原崇#14
○藤原委員 新しいテクノロジーを使っていくということは、これはIT化もそうですけれども、流れはとめられないんだと思っております。そういう意味では、ぜひスピード感を持って進めていただきたいと思います。
 さて、最後に一問、入管法に関してでございます。
 ことしの四月から特定技能制度が本格的に運用されまして、先日も新聞に、試験の合格発表がありまして、二百何人合格ということで出ておりました。まだまだ特定技能で入ってきている方は少ないんですが、これからいよいよふえてくるということで、その運用は私も見守っていきたいなと思っています。
 その際に、一つ議論になったのは、地方の人手不足に対応する、地方の人手不足は喫緊の課題である、じゃ、どうやって外国から来た人が地方にいて働いていただくか、あるいは都市部に集中をしないかということが大きな課題になっておりました。最終的な修正案でも、そこについて取組をするようにということで、法務省の方で取組をしていると思っております。
 私の方は、それについて少し提言をさせていただきたいと思います。
 在留資格認定証明書の交付率というものがございます。具体的には、海外から日本に来るときに、資格がちゃんとありますねということで認定をしていただく、そして証明書を交付していただく。それがないと日本に来れないのでありますが、この交付率というのは実は全国一律ではないということがあります。
 例えば、平成三十年、日本語教育機関に対する入学予定者に対して留学の在留資格認定証明書交付率は、平成三十年度で平均して約七割です、全国平均。ところが、例えば札幌局を見てみると六割、仙台局を見てみると五割、東京局を見ると七三%、横浜支局は約八割、名古屋は八割、大阪は八七、九割近くとなっております。つまり、全国一律で同じ水準で交付をされているわけではないのであります。
 これはいろいろな要素があると思うんですが、私は、地方に人を寄せる、地方に入ってもらうというのは、これは重要な、立派な政策目的になりますので、例えば、地方と都市部、どこで働くかによって交付率に差を設けるということは、私はこれは出入国管理行政の裁量の範囲内でできることだと思っておりますが、その点について、そういうような運用をすべきと思いますが、いかがでしょうか、長官。
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佐々木聖子#15
○佐々木政府参考人 御示唆をいただきました在留資格認定証明書の交付でございますけれども、これは、個々の申請ごとに入管法令上の要件の適合性について審査し、その結果として、その要件に適合している場合にはそれが交付をされるものでございます。
 したがいまして、各地方出入国在留管理局によって今御紹介をいただきましたように最終的な交付率に差異があったとしましても、それは個別の審査の結果ということでございまして、今御示唆をいただきましたように地方ごとに交付率を設定することにしますと、例えば入管法令上の要件を全て満たしている外国人の方からの申請も不交付にしなければいけないという場面が出てまいります。
 ですので、その対応はなかなか困難ではございますが、当庁としても、御示唆いただきましたように、外国人材が大都市圏等に過度に集中することとならないための対策は極めて重要であると認識しておりまして、適切に対処してまいります。
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藤原崇#16
○藤原委員 ありがとうございます。
 要件について、羈束的な要件もございますけれども、一般裁量、抽象的に書かれている要件もございますので、そこへの当てはめという形でやれば、そもそも要件を満たしていないというところで切ることができるということは御承知のとおりだと思います。そういう意味では、ひとつ、地方の人手不足対策として御検討をいただければと思います。
 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
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葉梨康弘#17
○葉梨委員長 以上で藤原崇君の質疑は終了いたしました。
 次に、浜地雅一君。
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浜地雅一#18
○浜地委員 おはようございます。公明党の浜地雅一でございます。
 二十分、一般質疑の時間をいただきまして、きょうは、登記所備付け地図という、法務行政においては基本中の基本と言えるところだと思いますが、実はそういう私も、かなり細かく詳細を聞かれるとまだまだ理解していない部分はあるものですから、この基本的な登記所備付け地図というものについてまず議論をさせていただきたいと思います。
 きょうは資料一で見本を持ってまいりまして、これは法務省の方で作成したいわゆる十四条地図の見本でございます。基本的なところから聞きますが、なぜ、そもそも、登記所備付け地図を今整備を進めておられますけれども、これをする必要があるのか、それについて局長にお答えいただきたいと思います。
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小野瀬厚#19
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 登記所備付け地図、不動産登記法第十四条第一項に基づく地図でございますけれども、この地図につきましては、現状では全国的にその整備が十分ではございません。そのために、不動産の流通ですとか公共事業の円滑な実施が妨げられている、こういった指摘がされているところでございます。
 また、平成二十八年度の民間シンクタンクによる調査研究におきましては、全国の地図作成作業の経済効果は予算額の約九倍の経済効果があるといった試算もされているところでございます。
 こういったことを踏まえますと、引き続き、全国における登記所備付け地図の整備を進めていくことが極めて重要であるものと認識しております。
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浜地雅一#20
○浜地委員 ありがとうございます。
 当然、地図がないと、いわゆる土地の位置であるとか、また境界、筆界というものが確定できないというふうに、それを前提として今の御答弁だと思いますが、ちょっともう一度基本に戻りますが、この見本で結構なんですが、この十四条地図、登記所備付け地図は何を実際に公証をしているのか、これによって何が証明をされているのか、御答弁いただきたいと思います。
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小野瀬厚#21
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 この登記所備付け地図でございますけれども、登記された各土地の区画を明確にして、地番を表示するものと不動産登記法上されております。したがいまして、現地における各土地の筆界の位置、それからその土地の形状を明らかにするものでございます。
 具体的には、この資料の地図証明書でございますけれども、各土地の区画ですとか地番がまず表示されております。このほかに、表示地域の枠の座標値、右上の隅と左下の隅にございますけれども、この表示地域の枠の座標値、それから、これに付随いたします情報でございますが、精度区分、それから座標系の番号又は記号、こういうことを表記することによりまして、現地におけるそれぞれの土地の筆界の位置や形状を明らかにするというものでございます。
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浜地雅一#22
○浜地委員 そうですね。今御答弁があったのが、筆界の位置と土地の形状ということだったわけでございます。
 この資料一を見ますと、これは請求したところが特別区の東都町一丁目、地番を請求したわけでございますが、この出力縮尺というのは五百分の一ですので、この地図は実際の形状の五百分の一に縮小されている。
 先ほど精度区分というお話がございまして、これは甲一と書いてありますので、ちょっと後でもう一度御答弁お願いします、この甲の一とかというものは何を示しているのか。座標系番号又は記号ということで、これは9と書いてあるわけでございますが、これが例えば何を示しているのか。例えば、甲だったら甲が二があるのか、番号また記号ではほかのものがあるのか。かなり細かく質問しておりますけれども、それも含めて、少しわかりやすいようにもう一回ちょっと答弁していただくとありがたく思います。
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小野瀬厚#23
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 まず、先ほどの地図証明書の表記事項でございますけれども、精度区分でございますが、これは誤差の限度の区分をいうものとしております。甲一でございますけれども、筆界点の位置誤差ということでございまして、これはちょっとかなり専門的になりますけれども、平均二乗誤差が二センチメートル、公差が六センチメートルといったような位置誤差でございます。
 それから、座標系番号又は記号でございますけれども、これは、地球は丸いものですので地表は丸くなっておりますが、これを地図として平面に落とし込むということになります。地表を平面として計算するために適用すべき座標系というものを、日本の各地域によって、例えば九州の西ですとか九州の東、中国の西というように、各地域ごとにそういった座標系というものを設けている、そういう種類ということを指しているものでございます。
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浜地雅一#24
○浜地委員 ありがとうございます。
 私の通告は、何を公証しているかと聞きますということで、ちょっと済みません、ここまで細かく聞くという予想がなかったようなんですが、さすが局長、しっかり答えていただきました。
 それこそ、甲一というのが、この誤差がわずか筆界で二センチ、公差、高さですね、わずか六センチしか変わらないということでございますので、そういった意味では、これは非常に現地の復元性があるというふうに思っております。私も実務を少しやっていたころには、公図、九州の方では字図と呼んでいましたけれども、なかなか現地復元性のないような地図だったわけでございますが、こういった十四条地図の整備というものによりまして、かなり筆界の位置又は形状というものが正確に記載をされているということだと思っております。
 特に、今回、表題部の所有者不明について法案を通過をさせていただきましたが、やはりその前提となる、この土地がどこが筆界であって、どういう形状をしているのかということもやはりしっかりと整備をしていかなければ、これは車の両輪ということで、所有者不明の土地の問題でありますとか、また公共事業がなかなか進まない、そういった問題については対処できないと思っておりますので、これも鋭意、備付け地図の整備をぜひ我々も応援をしていきたいと思っています。
 ところで、登記所備付け地図の供給源として、この見本は法務局の作成の地図でございますが、もう二つございまして、国土調査法に基づく地籍図、それと土地改良法等に基づく所在図というものがあるというふうに聞いております。この三つから主にこの十四条地図というものは供給をされて、登記所に備え付けられているということなんですが、じゃ、この法務局が作成する部分と、国土調査法に基づいて、主にこれは国交省が管轄をしながら地方公共団体にお願いする部分と、土地改良法に基づく所在図がございますが、なぜこのように分類、三つされているのか、御答弁をいただきたいと思います。
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小野瀬厚#25
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 内閣に設置されました土地再生本部におきまして、平成十五年六月に、民活と各省連携による地図整備の推進と題します方針が示されまして、土地再生の円滑な推進のため、国において、全国の都市部における登記所備付け地図の整備事業を強力に推進することとされました。
 この方針に基づきまして、平成十六年度から、法務省と国土交通省とが連携して地籍整備事業を実施することとされております。
 その中では、人口集中地域、これはDIDと呼んでおりますけれども、人口集中地域であって、公図と現況のずれが著しく大きい地域については、法務局がみずから地図を作成することとされております。
 他方で、それ以外の地域については、国土調査法に基づいて市町村等が実施する地籍調査事業により地図を作成することとされております。
 法務省といたしましては、今後とも、関係機関と連携しながら、法務局が主体的に行う登記所備付け地図の整備作業を着実に進めていくとともに、市町村等が実施する地籍調査事業に対しても積極的に協力して、登記所備付け地図の整備を着実に推進してまいりたいと考えております。
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浜地雅一#26
○浜地委員 今御答弁がございましたとおり、現況と大きく異なる地域で、人口密集地域については法務局が担当しますという御答弁でした。
 ですので、ここでは、やはりさまざまな方々との筆界の確定も必要でしょうし、また、現況をしっかり調査する上でも専門家の方々の知見も必要だということで、ここには土地家屋調査士の先生方がかかわっていらっしゃるわけでございます。
 先ほど、法務委員会の理事会の方で、今週金曜日、司法書士法、土地家屋調査士法の質疑をし、また、採決をするところまで理事の方で合意をさせていただいたわけでございますが、与党の時間帯は非常に短いものですから、ここで少し土地家屋調査士の問題についても取り扱いたいというふうに思っております。
 この法務局作成の登記所備付け地図については土地家屋調査士の先生方のお力を非常におかりしているということでございますので、これもぜひ積極的に進めていただきたいというふうに思うところでございます。
 しかし、土地家屋調査士会からは、さまざま、今回の、次回質疑をする法案について要望も寄せられているところでございます。その一つが、土地家屋調査士会が運営するADR、境界問題相談センターについての積極的な活用を更に図っていきたいということでございます。
 御存じのとおり、このADR、境界問題センターというのは、土地家屋調査士の五十の全ての支部に全国的に設置をされているところでございまして、このADRで相談をすればいわゆる時効の中断効等々も認められる制度でございますので、非常に公的な側面も私は担っているんじゃないかというふうに思っております。
 しかし、このいわゆるADR、境界問題相談センターに寄せられる件数が非常に少ないという問題があります。
 平成二十八年度の直近のデータしかございませんが、ここでは、相談件数が六百八十八件、全国でございますが、実際にこれは調停に行ったのが六十六件しかないということでございます。その前、実は平成二十四年ころには一千九十二件あったことを考えますと、この相談センターに対する相談件数もどんどん減っているというのが実情でございます。
 先ほど私、お話しさせていただきましたとおり、今、所有者不明土地問題について、法務省はこれからスケジュールを組んでさまざまな法案を出そうということで、今国会では表題部の所有者不明土地がございました。しかし、何度も繰り返しますが、こういった登記の方の整備が進んでも、実際の地図等、また筆界等が確定していなければ、実際に不動産を取引するとき、また公共事業で何か仕事をするときには全く進まないわけでございます。
 ですので、土地家屋調査士の役目というのは非常に大きいと思っておりますが、先ほどお話ししましたとおり、このADRの境界問題センターの活用が進んでいないことについて、ぜひ法務大臣には、このPRを含めて、法務省としても後押しをしていただきたいと思っております。
 土地家屋調査士の意義、そしてこのADRの境界問題センターのさらなる周知に関して、法務大臣の御見解をいただきたいと思います。
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山下貴司#27
○山下国務大臣 御指摘の境界問題相談センター、これは、全国五十の土地家屋調査士会において、土地の筆界が現地において明らかでないことを原因とする民事上の紛争を取り扱う裁判外紛争解決手続機関、いわゆるADR機関として設置されているものでございます。
 この境界問題相談センターの活動は、紛争の実情に即した迅速な解決を図るものでございまして、ADR関係業務について必要な研修を経て認定を受けた土地家屋調査士の方々がその専門的知識を生かしており、土地の筆界に関する紛争の解決における重要な役割を果たしているものと承知しておるところでございます。
 しかしながら、一方で、この境界問題相談センター、これの相談、調停件数を見ると、今手元に二十九年度の件数がございますが、相談は七百十三件と前年度より若干ふえているところでございますが、調停申立ては三十八件ということで、これは非常に残念な数値と私、個人的には思っております。
 この境界問題相談センターのポテンシャルを考えれば、もっともっと活用がされていいものと考えておりますので、法務省においても、委員の御指摘等も踏まえて、土地家屋調査士会の皆さんとも相談しながら、境界問題相談センターと連携し、土地家屋調査士の関与するADRの一層の周知、広報に取り組み、その活用の推進を一層図ってまいりたいと考えております。
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浜地雅一#28
○浜地委員 力強い御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 何度も申し上げますとおり、この所有者不明土地問題、一気にここ数年で片づけなきゃいけない問題だろうと思っております。さまざまな手を尽くしながら今やっているわけでございますので、ぜひ、こういったADRの機関もフル活用しながら行っていくべき時期に来ているんではないかなと思っておりますので、さまざまなチャネルの一つとして、また法務省としても、この活用につながるように、ぜひ周知等、また御協力をいただければというふうに思っております。
 最後の質問にします。少し早く終わるかもしれませんが、大丈夫と思いますが、ちゃんと時間をちょっと延ばしてやりたいと思います。
 いわゆる商業登記の本店登記に関するウエブ申請の補助事業者というのが最近あらわれておりまして、産業競争力強化法のグレーゾーンというところで、例えば、自分のホームページに、いわゆる会社の方がそこに問合せをして、自分の本店登記をしたいようなフォーマットを自動的につくるような画面に移っていただいて、できたものを印紙を張ってその会社の代表者に送って、その本人が本人申請として法務局に届出をするということは、これは司法書士法違反であるのかないのかという問合せが実は経済産業省の方にあったわけでございます。
 経産省としては、基本的には、ただ単に本人が申請をするものを手引のように見ながらやるようなことであれば、これは司法書士法違反ではないということだったわけでございますけれども、しかし、これに関して、やはり不実の登記がなされる危険もあるし、特に、以前は、なかなか本店がない、実際には住所にないようなところも登記をされた事例もあると聞いておりまして、司法書士会の方としては非常に問題視をした経緯がございます。
 そこで、我が党の伊藤孝江さんという参議院議員も、これは参議院の法務委員会で質問をさせていただきました。このとき小野瀬局長は、このウエブ業者の申請補助事業については、本件が及ぼす影響に留意し、対応方策の検討を速やかに進めてまいりたいというふうに御答弁をされたわけでございます。
 これが平成三十一年の四月の十一日だったわけでございますけれども、その後、このウエブ申請における商業登記の本店登記の申請補助という点について、どのような対策を法務省としては具体的にとられたのか、御答弁をいただきたいと思います。
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小野瀬厚#29
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 この件につきましては、産業競争力強化法のいわゆるグレーゾーン解消制度に基づきまして、経済産業大臣から法務大臣に対して確認の求めがあったことから、平成三十年八月二十三日付で法務大臣がこれに回答したものでございます。
 ただ、この回答につきましては、誤解を招いているのではないかといったような指摘がされましたことから、そういったことを踏まえまして、この回答が、対象を絞って、かつ条件を付したものであることなど、そのポイントをまとめた文書をことしの四月十九日付で改めて法務省ホームページにおいて公表したところでございます。
 具体的には、まず、確認を求められた事業は、株式会社の本店移転の登記という特定の登記に必要となる登記申請書、印鑑届け書等を利用者が登記所に提出するためだけに作成する場合に限定されているということを前提として確認した上で、さらに、個別の事案において利用者からの依頼に基づき個別具体的なアドバイスをするようなものでない限りにおいてといった条件を付して、司法書士法との関係で実施が可能であるとしていることを確認しているものでございます。
 加えて、この回答により実施が許容される事業の範囲はこれらの条件を満たす場合に限られ、これらの条件を満たさない事業の実施については本件回答に含まれるものではないことにつきましても改めて明らかにしているところでございます。
 今後、こういったIT技術を活用した事業、社会全般で拡大していくことも予測されますが、法務省としましては、サービス内容や宣伝広告の内容を含めたこのような事業活動の実態を注視し、司法書士法等に抵触することがないかどうかを見きわめた上で、違法な行為を認知した場合には、関係機関及び関係団体と協力しつつ適切に対処してまいりたいと考えております。
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