決算委員会

2019-06-03 参議院 全255発言

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会議録情報#0
令和元年六月三日(月曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     福岡 資麿君
     元榮太一郎君     中西 祐介君
     川田 龍平君     又市 征治君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     井原  巧君     石井 浩郎君
     木戸口英司君     矢田わか子君
     宮崎  勝君     杉  久武君
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     小川 克巳君
     杉  久武君     熊野 正士君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     石井 浩郎君     三木  亨君
     小川 克巳君     宮本 周司君
     古川 俊治君     元榮太一郎君
     又市 征治君     宮沢 由佳君
     矢田わか子君     柳田  稔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                西田 昌司君
                伊藤 孝恵君
                竹谷とし子君
                仁比 聡平君
    委 員
                石井 浩郎君
                小川 克巳君
                島村  大君
                そのだ修光君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                馬場 成志君
                福岡 資麿君
                藤井 基之君
                藤末 健三君
                古川 俊治君
                松下 新平君
                三木  亨君
                宮本 周司君
                元榮太一郎君
                小川 勝也君
                風間 直樹君
                宮沢 由佳君
                古賀 之士君
                矢田わか子君
                柳田  稔君
                秋野 公造君
                熊野 正士君
                石井 苗子君
                行田 邦子君
                高木かおり君
                吉良よし子君
   国務大臣
       財務大臣     麻生 太郎君
       総務大臣     石田 真敏君
       法務大臣     山下 貴司君
       外務大臣     河野 太郎君
       文部科学大臣   柴山 昌彦君
       厚生労働大臣   根本  匠君
       農林水産大臣   吉川 貴盛君
       経済産業大臣   世耕 弘成君
       環境大臣     原田 義昭君
       防衛大臣     岩屋  毅君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣)     山本 順三君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    茂木 敏充君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     宮腰 光寛君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    片山さつき君
       国務大臣     鈴木 俊一君
   副大臣
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
       国土交通副大臣  大塚 高司君
        ─────
       会計検査院長   柳  麻理君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    一宮なほみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       二宮 清治君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        丸山 雅章君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        川合 靖洋君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       植田  浩君
       内閣府大臣官房
       審議官      福田 正信君
       内閣府政策統括
       官        増島  稔君
       内閣府男女共同
       参画局長     池永 肇恵君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        小野田 壮君
       警察庁刑事局長  露木 康浩君
       警察庁交通局長  北村 博文君
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  佐々木 浩君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       総務省自治行政
       局選挙部長    大泉 淳一君
       総務省自治税務
       局長       内藤 尚志君
       総務省総合通信
       基盤局長     谷脇 康彦君
       総務省統計局長  千野 雅人君
       法務大臣官房政
       策立案総括審議
       官        西山 卓爾君
       法務省矯正局長  名執 雅子君
       法務省保護局長  今福 章二君
       出入国在留管理
       庁長官      佐々木聖子君
       外務大臣官房審
       議官       桑原  進君
       外務大臣官房参
       事官       田村 政美君
       外務大臣官房参
       事官       船越 健裕君
       財務省主計局次
       長        阪田  渉君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   瀧本  寛君
       文部科学大臣官
       房審議官     矢野 和彦君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文化庁次長    村田 善則君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宇都宮 啓君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  宮本 真司君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  小林 洋司君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    浜谷 浩樹君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省保険
       局長       樽見 英樹君
       厚生労働省年金
       局長       木下 賢志君
       厚生労働省人材
       開発統括官    吉本 明子君
       厚生労働省政策
       統括官      藤澤 勝博君
       経済産業大臣官
       房長       糟谷 敏秀君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省自動
       車局長      奥田 哲也君
       環境省水・大気
       環境局長     田中 聡志君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
       防衛装備庁長官  深山 延暁君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   三田  啓君
       会計検査院事務
       総局第二局長   原田 祐平君
       会計検査院事務
       総局第三局長   森   裕君
   参考人
       日本銀行総裁   黒田 東彦君
       日本銀行企画局
       長        加藤  毅君
       日本銀行業務局
       長        林 新一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十九年度一般会計予備費使用総調書及び
 各省各庁所管使用調書(その1)(第百九十六
 回国会内閣提出、第百九十八回国会衆議院送付
 )
○平成二十九年度一般会計予備費使用総調書及び
 各省各庁所管使用調書(その2)(第百九十六
 回国会内閣提出、第百九十八回国会衆議院送付
 )
○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九
 年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内
 閣提出)
○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百九十七回国会内閣提出)
○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百九十七回国会内閣提出)
    ─────────────
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石井みどり#1
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月三十一日までに、青山繁晴君、元榮太一郎君、川田龍平君、井原巧君、宮崎勝君、木戸口英司君及び宮本周司君が委員を辞任され、その補欠として福岡資麿君、中西祐介君、又市征治君、石井浩郎君、矢田わか子君、熊野正士君及び小川克巳君が選任されました。
    ─────────────
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石井みどり#2
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、平成二十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、以上二件を一括して議題といたします。
 まず、財務大臣から説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
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麻生太郎#3
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議題となりました平成二十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管の使用調書(その1)及び平成二十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 平成二十九年度一般会計予備費予算額三千億円のうち、まず、平成二十九年十月六日から同年十月三十日までの間において使用を決定いたしました金額は六百三十九億円余であり、その内訳は、衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費等の七件であります。
 次に、平成三十年三月二十三日から同年三月二十六日までの間において使用を決定いたしました金額は二百三十二億円余であり、その内訳は、大雪に伴う道路事業に必要な経費等の二件であります。
 以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。
 何とぞ御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。
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石井みどり#4
○委員長(石井みどり君) 以上で説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
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石井みどり#5
○委員長(石井みどり君) これより平成二十九年度決算外二件及びただいま説明を聴取いたしました予備費二件を一括して議題とし、質疑を行います。
 なお、本日の平成二十九年度決算外二件の質疑は准総括質疑でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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西
西田昌司#6
○西田昌司君 おはようございます。自民党の西田昌司でございます。
 四月四日の最初の質疑に続いて、もう一度政府のこの財政の状況、また消費税の是非につきましても質問させていただきたいと思います。
 まず、内閣府に質問させていただきますが、先般もこれ財政金融委員会でも私、質問したんですけれども、さきのGDP速報、一―三月期の速報は、景気は穏やかに回復という判断ということなんですけれども、私は全く納得ができていないんですね。といいますのは、結果的にはプラス〇・五という形ですけれども、要するに内需も減り外需も減りと。公共事業と住宅がやや下支えをしていますが、結局、内需が大幅に減ったために輸入が激減したと、結果として、マイナス項目のマイナスですからプラスになってGDPの数値を押し上げたということであると思うんですね。
 これで景気を回復という判断するのは私はあり得ないと思うんですけれども、なぜそういう判断になったのか教えていただきたい。
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増島稔#7
○政府参考人(増島稔君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の二〇一九年一―三月期のGDP一次速報では、実質成長率は前期比プラス〇・五%、年率に換算いたしますとプラス二・一%と二四半期連続のプラス成長となっております。
 内訳を見てまいりますと、公共投資が昨年度補正予算などの執行を背景に五四半期ぶりにプラス、住宅投資が三期連続のプラスとなる一方で、中国経済の減速などを背景といたしまして輸出が二期ぶりのマイナス、設備投資につきましても製造業を中心に先送りの動きが見られることなどから、今期は小幅なマイナスとなっております。また、個人消費につきましてはおおむね横ばいの動きとなっております。
 確かに、委員御指摘のとおり、今期につきましては、輸入のマイナスが輸出のマイナスを上回る減少となったために外需が実質成長率を〇・四%押し上げることとなっておりますけれども、それを除いた内需だけを見ましてもプラス成長となっております。
 いずれにいたしましても、景気判断を行うに当たりましては、GDP成長率も含めまして様々な指標やその背景にある要因を総合的に分析いたしまして、単月や一四半期の動きだけではなくて景気の基調的な動きを見て判断をしておるところでございます。その意味では、内需の大半を占めます個人消費や設備投資は振れを伴いながらも増加基調が続いております。公共投資や住宅投資も増加をしております。
 こうしたことから、緩やかな回復という景気の基調は変わっていないと、こういうふうに判断をしております。
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西
西田昌司#8
○西田昌司君 役人答弁ですからそういう話になるんですが、結局、この資料の③と書いてあるのを見ていただきたいんですが、内需が減ってきている一番大きな原因というのは、要するに個人消費がなかなか伸びない。個人消費が伸びない原因というのは、失業率とかはもちろん改善されてきております、それから名目の給与もだんだん上がってきているんですけれども、実際の実質給与、これは残念ながら安倍内閣が誕生してからも右肩下がりで下がり続けているという現実があります。
 このグラフ見ていただいたら分かりますように、この青の実質賃金、これはずっと下がり続けているわけですね。下がり方がやや止まったとはいえ、下の労働分配率、これが大幅に下がっている。つまりは、企業側が非常に利益を上げているわけですね。企業側が利益を上げているのにそれが賃金に生かせていない、これが最大の日本の今問題であるわけなんです。安倍総理も何度も、官製春闘だと言われるぐらい財界の方には給与アップをお願いされているわけですけれども、実質なかなかこれが増えていないわけですね。
 ですから、ファンダメンタルズの話されているんだけれども、要するに雇用環境、失業率は下がって求人倍率もいいと、これはそのとおりなんですけれども、実際には実質賃金が減少しているわけで、賃金が下がって消費は増えないと思うんですが、いかがですか。
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増島稔#9
○政府参考人(増島稔君) お答え申し上げます。
 消費を取り巻く環境を見ますと、委員からも御指摘ございましたように、生産年齢人口が減少する中でも雇用が大幅に増加をいたしまして、最近の有効求人倍率は一・六三倍と、一九七〇年代前半以来四十五年ぶりの高水準、失業率も二・四%と約二十六年ぶりの低水準となっております。
 賃上げにつきましては、連合の調査でも、今世紀に入って最も高い水準の賃上げが五年連続で実現をしておりまして、今年も賃上げの流れは続いているということでございます。
 確かに、一人当たり実質賃金について見ますと低下しているのは事実でございますけれども、一人当たりではなくて、国民みんなの稼ぎでございます総雇用者所得、こちらの方は名目、実質共に二〇一五年半ば以降増加傾向が続いております。こうした雇用・所得環境、これが改善していく中で、個人消費については名目、実質共に二〇一六年後半以降増加傾向で推移しております。
 先行きにつきましても、こうした雇用・所得環境の改善が続く中で、引き続き、持ち直しが続くと期待しておるところでございます。
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西
西田昌司#10
○西田昌司君 要するに、雇用形態がどんどん変わってしまっているんですね、平成になってから。グローバリズム、新自由主義経済で、要するにコストカットして企業は利益を上げて、その上げた分を配当に回していくのがいいというような経済モデルになってきていますから、ここを変えない限りどうしようもないわけですね。皆さん方の、そういうような認識を持っていない、今のような答弁では私は全く駄目だと思っています。
 それから、米中貿易摩擦、これもこの先行きの経済で非常に大きな懸念材料でありますが、米中経済摩擦だけでなくて、今度はメキシコの国境問題で、これも関税を上げるというような話出ていますよね。こういうように、今、トランプ政権で関税を次々上げていくという形が出ています。特に米中貿易摩擦は日本にとっても大変大きな影響あると思うんですが、当然、これは日本にとっては悪い影響を与えると思うんですが、どういう認識ですか。
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増島稔#11
○政府参考人(増島稔君) お答え申し上げます。
 米中間の通商問題につきましては、現在、米中間の追加関税対抗措置について、再び税率の引上げなどの動きが見られているところでございます。これによりまして、対象となる財の両国間の貿易が縮小し、また、サプライチェーンを通じて両国に部品などを供給している国・地域の輸出も減少することなどから、日本経済を含む世界経済に悪影響が生じることを懸念しております。
 いずれにいたしましても、通商問題の動向やその貿易などへの影響について一層注視してまいる所存でございます。
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西
西田昌司#12
○西田昌司君 そういうふうに先行きは非常に景気に懸念材料が多いと思うんですが、そこで茂木大臣にお伺いしますが、今のような状況で考えてまいりますと、この先、日本は景気が、世界経済も含め、良くなるとは思えないわけです。
 先行きについて大臣はどういう御認識をお持ちですか。
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茂木敏充#13
○国務大臣(茂木敏充君) 西田理論、まあMMT、モダン・マネタリー・セオリーならぬMNT、モダン西田セオリー、何度かお聞きをいたしているところでありますが、恐らくその前提になる現状認識についてお聞きいただいているんだと思うんですが、我が国経済、御指摘のように、中国経済の減速などから今輸出の伸び、これが鈍化しておりまして、また、製造業を中心とした生産活動に弱さが見られるのは事実でありますが、雇用・所得環境の改善であったりとか高水準にあります企業収益など、日本経済を支える、その大半を占めているファンダメンタルズ、これはしっかりしていると、このように考えているところであります。
 また、先ほどありました賃金の問題についても、政府参考人の方から雇用者所得の、総所得の話ありましたが、一人当たりの実質賃金についても、確かにいろんな人が労働参加をすると、例えば労働時間の短い高齢者等の労働参加の増加、さらにはエネルギー価格の上昇などから上昇傾向とはなっていないのは事実でありますが、高齢者雇用の増大の影響を受けない、世帯主の年齢が六十歳未満の世帯について見てみますと、名目でも実質でも世帯収入は増加をしているところであります。
 もちろん、今は米中摩擦が単に貿易摩擦から技術覇権と、こういう問題にもなってきております。一方、米国とメキシコ、せっかくUSMCAと、こういった形でまとまったかと思いましたら、移民問題等々でまた追加関税が課されるということでありまして、これ、例えば今、日本の企業のサプライチェーン、これはグローバルに展開しておりまして、かなりメキシコに生産拠点を持っている、そういった企業も多いわけでありまして、その影響、こういったものも注視をしていかなければならない、そんなふうに思っておりますが、日本経済全体を考えてみますと、需要面でいいますと、今影響の出ております輸出、これはGDP全体の大体一八%程度であります。一方、供給面で見ますと、この輸出によって影響を受ける、中国経済によって影響を受ける製造業が二割、一方、非製造業が八割という形でありまして、そこの中では、情報通信、運輸、職業紹介などサービス産業というのは極めて堅調であると、このことは間違いないと思っております。
 今後につきましても、西田先生の方からも様々な提言もいただいております、防災・減災、国土強靱化のための緊急対策、これは事業規模でいいますと三年間で七兆円程度と、こういったものを含みます平成三十年度の補正予算、そして令和元年度の予算の執行によります公共事業の増加も見込まれるところであります。
 さらに、今後、日本の成長力を高めていく、このためにはどうしても日本経済の基礎体力、潜在成長率を引き上げていくことが必要になってくるわけでありまして、今世界で進んでおりますAI、IoT、ビッグデータ、こういった第四次産業革命の技術革新を経済の現場、そしてまた我々の日々の生活に積極的に取り入れる、こういったことによって、自動走行もそうですし、ロジスティックもそうですし、さらには医療、様々な分野で世界最先端の取組、こういったものをしっかりと進めていきたいと思っております。
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西
西田昌司#14
○西田昌司君 そういう取組はもちろん有り難いんですが、私はもう少し深刻に日本経済考えなきゃならないところがあると思っています。
 といいますのは、世帯所得で六十歳以下のところは増えていると。ところが、どんどん年寄りが増えてくるわけですよね。しかも、人生百年と言われてきたら、もうなかなかその所得そのものが、今度使うところがなかなか、安心して使えないわけですよ。だから消費も落ちてくるという、潜在的にそういう日本は構造になっておりますから、この先そんなに楽観した形では私はないと思っています。
 そこで、そもそも財政出動をしてもう少し景気を刺激していただければいいんですけれども、これから財務省に伺いますが、とにかく財務省は経済・財政再生至上主義でありまして、とにかく何か言うと、いや、これ以上国債の残高増やすと破綻すると。破綻すると言うんですけれども、一体どうしたら破綻するのかということで、今日はこの資料を皆さん、見ていただきたいんですよ、一番と二番。
 この資料は非常に大事なことを示していまして、この一番の資料というのは、これ、戦後、一九四五年から現在までの国、地方の長期債務残高、それから長期金利、インフレ率、経済成長率の推移なんですが、見ていただければ分かりますように、この赤い地方、国の長期債務残高、いわゆる国債、公債の残高ですが、これはずっと増えてきていますが、実は昭和四十年辺りから初めてこれ出てきたんですね。三十年代は国債は確かになかったわけです。
 そのときは高度経済成長と言われていた時代でありますが、このときの成長率は非常に高かったんですが、これをちょっと、もう一つの二番の方を見ていただくともう少し分かりやすいんですが、名目経済成長率、これが非常に高かった、二桁の成長をしていたと。その代わり、長期金利も一〇%近い金利があったわけですよ。ところが、今どうなっているかというと、これは完全にもうゼロ%の方に近づいていっています。一方で、国と地方の、そこの国債の、長期債務残高はずっと一方的に増えていっています。
 財務省が説明するのは、これをどんどんどんどん出していくと、いずれこれは経済破綻する。経済破綻とは何かというと、要するに通貨の信認がなくなってインフレになっちゃうんだと。特に、インフレになる原因というのは、名目成長率よりも金利の方がどんと上がってしまうと、そうすると大変なことになっちゃうんだという話なんですが、現実起こっているのは、この一番が一番分かりやすいですけれども、決して発散しないんですね。成長率も金利も大体同じ線でずっと推移しているという現実があります。そして、さらに、その金利も、高度経済成長のときには高かったけれども、今はどんどん低くなっていっておりますね。一方で、国債残高は増えていますけれども、全く金利が上がるという兆候すら見えないわけですよ。
 そして、インフレになると言うんだけど、インフレになったのは、確かにこれ見たら分かりますように、一番の図にありますように、戦後、一挙にこういうふうにインフレになっていますが、これは財政で破綻したんじゃなくて、そもそも財政じゃなくて、戦争に負けた、戦争に負けたときに、まず、空襲で工場など大都市部は皆、焼け野原ですから、もう極端な供給力不足というのが原因だったと思うんですよ。ですから、財政の話でインフレになるということは先進国では考えられないわけですね。
 だから、そういうことを含めて財務省にお伺いしますが、このグラフを見ても、財務省が今まで言ってきたような、これ以上国債残高を出せばいつか破綻するんだ、今はいいけどいつか破綻するとかいう話があるけれども、それは全く、あなた方が言ってきた説明は事実でないということを証明しているんじゃないんですか、どうですか。
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阪田渉#15
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、昭和四十年代以降、債務残高が増加してまいりましたが、ハイパーインフレや長期金利の急騰は生じておりません。これは、日本については、これまで債務残高が累増する中でも、預金などの潤沢な国内の家計金融資産の存在などを背景に、低い金利水準で安定的に国債が国内で消化され、財政に対する信認が確保されてきたということであると考えております。
 ハイパーインフレは、諸外国を含め過去の例に照らせば、戦争を背景とした極端な物不足や財政運営及び通貨に対する信認が完全に失われた場合などにおいて発生するものと考えております。
 現在の日本においては、先ほど申し上げた状況を踏まえれば、ハイパーインフレが直ちに発生することは考えにくいと思われますが、少子高齢化など経済や社会の構造が変化する中で、こうした状況がいつまで続くとは限らず、例えば家計の貯蓄率はこれまでおおむねプラスでございましたが、趨勢的には低下してきておりまして、今後、高齢化の進展などにより更に低下が続く可能性があると考えております。
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西
西田昌司#16
○西田昌司君 また今もおかしな説明をしましたね。要するに、潤沢な民間貯蓄があったから国債が安定的に消化できたからハイパーインフレにならないんだと、こういう説明しているわけですよ。財務省いつもこう言っているんですが、これは事実と違うんじゃないですか。
 先般も私は日銀に説明を求めましたけれども、もう一度聞きますが、新規国債発行で得た資金を予算化して国内で執行すれば、その分当然国内の民間貯蓄が増えるわけですよ。民間貯蓄で国債をそもそも消化しているんじゃなくて、国債の消化は、日銀の当座預金が、それぞれの金融機関、そこから日銀の当座預金が国債に振り替わるだけの話で、民間貯蓄から国債を消化する資金になっているわけじゃないわけなんですね。
 そもそも、今のその事実をちょっと日銀側、説明してください。民間貯蓄から国債は、個人向け国債は知りませんよ、新規普通の国債発行というのは日銀当座預金のいわゆる民間銀行からの振替にすぎないわけですから、民間貯蓄とは関係のないという話をちゃんと説明してください。
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加藤毅#17
○参考人(加藤毅君) お答え申し上げます。
 今委員がおっしゃいましたとおり、銀行が国債を保有するケースということについて申し上げますと、政府が国債を発行し、かつその資金を国内で支出するという場合には民間貯蓄は増加するという形にはなりますので、そういう意味では民間の預金が増える形でそこはファイナンスされている形になるというふうに認識しております。
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西
西田昌司#18
○西田昌司君 じゃ、今財務省の阪田次長が説明した話とは事実が違うということでいいですね。
 財務省が説明しているのは、民間貯蓄が潤沢にあるから国債が消化できるんだと言っているんだけど、それは本末転倒な話じゃないか、あなたの言っている説明は。今、日銀が言っているのがこの金融界の常識、現実なんですよ。財務省が言ってきているのは、それ逆さま言っているわけですよ。まさにあなた方が言っているのは天動説を言っているわけ、天動説なんですよ。お金があるから借金ができると思っている。違うんですよ、借金するからお金が出てくるんです。これが地動説なんですね。MMTの議論というのはまさにこの真実を言っているにすぎないわけなんですよ。
 ですから、だから、もう一度、そうそう、地動説じゃなくて天動説が正しいわけね、財務省が言っていたのは、失礼、お金があるから借金ができるということなんですけれども、地動説が正しいわけなんですね。だから、それでもう一度、財務省、どうですか。
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阪田渉#19
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 ISバランスの恒等式でございますが、それはそのとおりでございまして、財政赤字、国債発行の増は最終的には国内民間の純貯蓄若しくは海外の資金でファイナンスされるということになると思われます。すなわち、海外を捨象して考えれば、委員御指摘のように、結果的に財政赤字、国債発行の増と国内民間純貯蓄が等しくなるわけでございますが、実際には我が国の経済は世界に開かれておりまして、国債発行による財政支出もその全部が国内にとどまるわけではなく、その場合には国内民間純貯蓄は国債発行の増を下回る可能性があると思います。
 また、国債発行の増加に伴い、結果として国内民間部門の貯蓄が一定程度増加するとしても、民間の貯蓄が国債を引き受けるかどうか、すなわち、例えば金融機関が国債を購入するかどうかについては、財政に対する信認が維持されているかどうかにもよるものと考えております。
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西
西田昌司#20
○西田昌司君 またそういうへ理屈を言うんですよ。
 じゃ、阪田さんに聞きますが、要するに日本で赤字財政、赤字国債出して海外に行っちゃうと言うんだけれども、そもそも日本は経常収支黒字国なんですよ、そもそも、これは。要するに、日本の方が海外からどんどんお金をもらっている方なんですよ、これは、海外に借りているんじゃなくて。だから、そもそも今言っているような話の前提の事実がないということ。
 それからもう一つは、要するに、民間銀行が国債を買わなくなったら、当然それは信認がされていないという話になりますよ。しかし、そういう事態がどういうことになるのかということですよ。皆さん方、よく考えてくださいよ。要するに、国債を民間銀行が引き受けない、若しくは売るということでもいいですよ、そういうときには、当然その売ったお金、それは日銀当座預金という、原則として当座預金には利息が付かないんですよ。ところが、国債は持っているだけで金利が付くんですよ。金利が付くものを売って、金利が付かない当座預金に振り替えるなんということをするはずがない。した場合には、当然そのお金を何かの資産に換えなきゃならない。株に換えるのか、例えばドルに換えるのかと、こうなるわけですよね。そうしたときに、当然、為替のリスクもあるし株価のリスクもある。恐ろしくてそういうもの買えないわけですよ。だから、日銀の当座預金、これはその分は国債に換えたいと、持っておきたいという話になるんですよ。
 そうじゃないですか。日銀さん、どうなりますか。今の財務省が言っているような説明の事態が起こり得ることなんてあり得るんですか。今私が言った説明の方が正しいでしょう。どうなんですか。
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加藤毅#21
○参考人(加藤毅君) お答え申し上げます。
 現在、確かに銀行の方は日銀当座預金とそれから国債を持っているということでございます。委員がおっしゃるとおり、もちろん株やそれから外債を取るということに対するそれなりのリスクはあるわけですけれども、やはり国債に対する信認というのが失われ、かなり、例えば極端に言えば大きく価格が変動するというリスクを感じた場合にはやはり銀行としてそれを持ちにくくなるという意味では、やはり国債の信認がある中でそれを保有できるということには必要なことだと考えております。
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西
西田昌司#22
○西田昌司君 日銀の方が正直にしゃべっていますよね。それは株を持つようにそれは国債も持つんです、当然なんですよ、これは。これが主権国家というものなんです。
 それで、財務省がとにかく悪気なく勘違い、また悪気があって説明したのかどうか知りませんが、間違った説明を国民にやり過ぎているわけです。先ほど言ったように、要は、民間貯蓄で国債はファイナンスされているんじゃなくて、逆さまだということです。赤字国債出した分が民間貯蓄を増やしているという事実、そしてハイパーインフレなど起きたためしがない。
 ここに、一番に書いてあるこのハイパーインフレの原因を私申し上げますが、これは財務省に質問通告しておきましたけれども、終戦直後、国家予算の三割以上が終戦処理費という項目で埋められている事実があるんですよ。これ、ほとんどの方知らないんですが、それ、どれぐらいの金額、予算に占めて、三割程度は何年ぐらい続いていたのか、教えてください。
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阪田渉#23
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。
 委員お尋ねの終戦処理費でございますが、これは昭和二十一年度から昭和二十六年度まで一般会計予算に計上されていたものでございます。
 終戦処理費の内容については、終戦後に日本が負担した連合国軍の日本占領に要した諸経費でございまして、具体的には占領軍用建築物の建設費、資材購入費、労働者給与などが含まれていたものと承知しております。
 終戦処理費が各年度の一般会計予算の総額に占めていた割合でございますが、最初の昭和二十一年度は三二・二%、二十二年度は二九・九%、昭和二十三年度は二二・六%、二十四年度は一六・九%、二十五年度は一六・四%、二十六年度は一一・九%であったものと承知しております。
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西
西田昌司#24
○西田昌司君 今お聞きいただいたように、これ非常に大きな問題なんですよ。ほとんど誰も今までこれ議論していませんがね。
 要するに、終戦直後、三割のお金をGHQに払ったわけですよ。要するに、国家の復興のためにはお金使われていなかったんです。だから、戦後、物すごく貧しい時代が続いたんですよ。ハイパーインフレになるのも当然で、工場や道路が潰れているのに復興のための経費ないんですから。全部GHQに取られていたわけですよ、これは。そして、その結果起こったのがこのインフレなんですよ。
 そして、今、二十六年まで言いましたけれども、要は、二十五年に朝鮮戦争が起きて、アメリカの政策が百八十度変わっちゃうと。日本を戦後懲らしめておけと、そういう膺懲の意味でこの終戦処理費は負担させられていたわけですよ。ところが、この昭和二十五年の朝鮮戦争を契機に、もう一度日本を反共のとりでとして親米の側に引き寄せなきゃならないと、そこから様々な援助は始まっているわけですね。そこから、だから高度経済成長の始まりが来たということなんですよ。財政で破綻したんじゃなくて、戦争でこれ破綻して、ハイパーインフレつくらされたんですよ、これは、はっきり言いまして。このことを是非皆さん方に知っておいていただきたいんですよ。
 と考えると、今財務省が言っているような、財政出動、赤字国債をどんどん増やしたからといって、このハイパーインフレなど起きるはずがないわけなんです。といいますのは、日銀が、この中央銀行が、この長期金利とそれから名目経済成長、これがずっと同じようになっているのも、これ当然、日銀がハイパーインフレなどにならないように金利調整をしているわけですよ、これ、景気動向を見ながら。
 だから、このことを考えますと、今、日本というのは非常にまだデフレ状況を完全に脱却していません。その証拠に、日銀の黒田総裁にお聞かせいただきますが、日銀は政府と政策協定して物価上昇率二%というのを掲げたわけですよ。掲げて、そのために異次元金融緩和というのをやってきたと。先ほど言ったような、ああいう、民間銀行の持っている国債をどんどん日銀が買い上げることによって当座預金を増やしていくと。当座預金、手持ちのつまり貨幣を増やせば銀行が貸し出しやすいだろうと思ってやったんだけれども、銀行に幾らお金を供給しても、要は借り手の方の需要がなければこれは借りないわけですよ。
 だから、二%に達成できなかったのは、黒田総裁が一生懸命銀行の方にお金を供給したけれども、結局借り手不足だったというのが原因じゃないんですか。いかがですか、黒田さん。
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黒田東彦#25
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のとおり、日本銀行は、二〇一三年の四月に量的・質的金融緩和を始めまして、その後も必要に応じて金融緩和の幅を拡大してまいりました。そうした中で、全体として日本経済が改善して、マクロ的な需給ギャップも、この数年プラスの状態が定着するまでに改善してきていることは事実であります。
 ただ、これも委員御指摘のとおり、銀行の融資というものは、金利が下がって低い金利で貸し出せるようになったとしても、もちろん、そのような低い金利でも、民間の資金需要がなかなか出てこなければ確かに銀行の融資が伸びないということになり得るわけですけれども、御案内のとおり、この量的・質的金融緩和を実行して以来、民間の融資というのは二%程度伸びています、それから地域金融機関は三%ぐらい伸ばしておりまして、そういう意味では、低金利を実現することによって言わば資金需要を掘り起こすというか、そういう効果はあったと。それによって企業活動も盛んになり、経済全体も改善したと。
 ただ、残念ながら、労働需給の引き締まりとか企業収益の大幅な増加にもかかわらず、賃金、物価が弱めの状況が続いているということは事実でありまして、今後ともしっかりこの金融緩和によって経済の回復と、そして賃金、物価の緩やかな上昇というものを支えてまいりたいと考えております。
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西
西田昌司#26
○西田昌司君 日銀は金融政策としてできることを全てやっておられると思いますよ。私はそれを認めているんですよ。しかし、残念ながら、金融政策だけで解決できる問題じゃないという、こういう側面があるということなんですよ。
 一つは、先ほど言いましたように、労働分配率が非常に低くなってしまっていると。給料がなかなか思った以上に伸びていない、これ一番大きいわけですよね。これは日銀の政策ではできないわけですよ、これは。これはほかの政策を駆使していかなきゃならないわけですね。
 それから、需要をつくっていくのは、これは日銀は、借り手がなければ貸出しできないんですから、銀行はね、需要をつくるのは誰かといえば財務省なんですよ。財務省が、公共事業だけじゃなくて福祉の話もそうですよ、しっかりそれを全世代型に今度やっていこうという安倍内閣の方針で出されていますが、これはいいことだと思いますが、もっと老後も、それから子育ての環境も、子供幾ら産んでも大丈夫だということをすれば、もっと積極的に産みたいなと思っている人はたくさんいるし、育てたいなと思っている人はたくさんいるわけですよ。しかし、これは金融政策でできないんですよ。これは財政政策なんですよ。だから、財政政策をなぜストップさせてきたかというと、プライマリーバランスに縛られてきたからなんですね。だから、ここが私は最大の問題だと言っているわけです。
 そして、プライマリーバランス、プライマリーバランスと言ってくるけれども、要するに、このグラフを見ていただいたら分かりますように、破綻しないんですよ、そもそもが。破綻できないんですよ。破綻するというのは、先ほど言ったように、民間銀行が国債を持たない、そういう状態のときはそれは破綻ですよ。しかし、今言ったように、国債を売って、金利の付かない当座預金で置いておくばかはどこにもいません。何かに換えなきゃならないんだから、あれば国債を持たざるを得ないわけですよ。
 だから、それを考えると、日本はまさに、このMMTが言っているのはこういうことでありまして、要するに、デフレ状況下、金利が低い、こういう状況下では積極的に財政出動することが国全体のためになると。そのことを証明しているのがこれなんです。
 このグラフで言っているのは、昭和三十年代は高度経済成長でしたから国債はあえて出さなかった。出すともっとインフレ率が上がってしまうわけですよ。一〇%以上の高いインフレ率だった、そして金利も一〇%近かったわけですね。ここで国債発行しちゃうと、それはもっと大変なことになっちゃうと。だから、ここは、ですから税で、皆さんのお金で回していたと。だから均衡財政だったんですよ。ところが、今は違う状況になっているわけですね、これ。均衡財政では間に合わないわけですよ。だから、積極財政をすべきじゃないかと。
 これは元々、麻生大臣が下野されているときに、私たちと一緒にお話をしたときに盛んにおっしゃったことなんですよ。麻生大臣、今こそもう一度、麻生大臣が平成の是清になると昔おっしゃったんですから、そういう積極財政路線をやるべきときに来ているんじゃないですか。いかがですか。
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麻生太郎#27
○国務大臣(麻生太郎君) 質問予定がありませんので、思い付くままに申し上げますので、少々いいかげんな答弁で数字が違うかもしれませんが。
 少なくとも、今回のデフレ不況というものは、間違いなく、昭和二十年、敗戦この方、デフレによる不況をやった国は少なくとも先進国ではありません。日本だけです。したがって、今回の不況に陥ったときに、多くの人が通常のこれまでのインフレ不況と同様の不況だと思ってそれなりの対応をした。それが、今回のデフレによる不況対策が、デフレやったことがないから、当然、不況対策をやった人もいないんですが、結果としてこのデフレ不況が必要以上に長引いてしまったという背景は否めない事実だと思います。
 したがって、政権が、奪還をした後、我々はこのデフレーションによる不況からの脱却、正確には資産のデフレーションによる不況からの脱却、そういったものから何とかせねばならぬということから今回のを一応やらせていただいたんですが、少なくとも日本銀行との間に、日銀の金融政策との間に、共同声明できちんとした対応をさせていただき、金融は緩和、結果としてデフレーションという状況から間違いなく脱却するところまでは来た。
 この不況を、更にということをやって少なくともそこそこの景気状態に持っていくためには、これは金融だけでできるわけではないので、財政も出る。なぜ財政が必要かといえば、先ほど言われましたように、あの当時は間違いなく景気が世の中良かったから、資金需要があった、設備投資意欲もあった、消費も上がった等々のものが重なっていますから、そこに政府が財政出動すれば資金をそれ取り上げることになって、クラウディングアウト、クラウディングアウトって説明しなくてもお分かりだと、という状況に起きかねませんから、そういったことが起きないようにするという配慮もありまして、そこそこのもので回っていったんだと思いますが。
 今回はGDPに占めます三つの要素のうちの、三大要素のうちの個人消費と設備投資が伸びておりませんから、三番目の政府支出を増やすということによってGDPをある程度維持していかねばならぬという状況に陥っていると思っておりますので、私どもは麻生内閣の最後のときにも三段ロケットで補正予算を三回やらせていただいて、その残りの三年間はそれをかなり大幅に、野党の時代のときにはそれをうまいこと利用されたんだと思っていますが、今回政権を奪還させていただいたけれども、それも全部使われ切っておりますから、そういったものも含めまして私どもは財政をということで、少なくともこの六年間そういった方向で、財政緊縮という一本やりの方向ではないというように御理解いただければと思っております。
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西
西田昌司#28
○西田昌司君 ですから、民主党、まあ自民党のときも財政緊縮路線だったんですけど、そのときよりはましになっているのは事実ですよ。しかし、まだまだ足りないということを申し上げているんですね。
 そこで、厚労省に聞きますが、この実質賃金のグラフを作ってくれたのは厚労省なので聞きますが、消費税、これを二%上げるということになっているんですよ、今ね。しかし、実質賃金が伸びていない、むしろ下がり基調のときに更にこの二%の消費税上がると、実質賃金は下がるんじゃないんですか。簡潔に答弁ください。
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藤澤勝博#29
○政府参考人(藤澤勝博君) お答え申し上げます。
 実質賃金が低下傾向に今ございますことについては、その背景としまして、デフレからの脱却に取り組む中で物価が上昇していること、また、景気が回復をし、雇用が増加する過程において、正規雇用労働者などと比較をして、相対的に賃金水準の低いパートで働く方の比率が上昇していることなどが考えられるところでございます。
 一方で、今後の名目賃金の傾向がどのように推移するかは定かではございませんので、今後の実質賃金の動向について明確にお答えすることは困難だというふうに考えておりますけれども、なお、消費税率の引上げによりまして物価が上昇すれば、単純計算で申し上げればその分実質賃金は押し下げられることになりますけれども、厚生労働省といたしましては、最低賃金の引上げであったり、あるいは中小・小規模事業者の生産性向上や下請企業の取引改善などに取り組んで、より多くの人が経済成長の果実を享受できるよう賃金引上げの環境整備を進めていきたいと考えております。
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