文教科学委員会

2021-03-16 参議院 全200発言

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会議録情報#0
令和三年三月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月九日
    辞任         補欠選任
     高橋はるみ君     水落 敏栄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         太田 房江君
    理 事
                赤池 誠章君
                上野 通子君
                吉川ゆうみ君
                斎藤 嘉隆君
    委 員
                有村 治子君
                石井 浩郎君
                世耕 弘成君
                水落 敏栄君
                横沢 高徳君
                蓮   舫君
               佐々木さやか君
                安江 伸夫君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                伊藤 孝恵君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   副大臣
       文部科学副大臣  高橋ひなこ君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       内閣官房教育再
       生実行会議担当
       室長       池田 貴城君
       文部科学省大臣
       官房文教施設企
       画・防災部長   山崎 雅男君
       文部科学省総合
       教育政策局長   義本 博司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   瀧本  寛君
       文部科学省初等
       中等教育局教育
       課程総括官    串田 俊巳君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       板倉 康洋君
       文部科学省研究
       振興局長     杉野  剛君
       文部科学省研究
       開発局長     生川 浩史君
       スポーツ庁次長  藤江 陽子君
       文化庁次長    矢野 和彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (文教科学行政の基本施策に関する件)
    ─────────────
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太田房江#1
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、高橋はるみさんが委員を辞任され、その補欠として水落敏栄さんが選任されました。
    ─────────────
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太田房江#2
○委員長(太田房江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房教育再生実行会議担当室長池田貴城さん外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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太田房江#3
○委員長(太田房江君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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太田房江#4
○委員長(太田房江君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上野通子#5
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。本日は質問の時間をいただき、ありがとうございます。
 コロナ禍の中ですが、大人も子供もみんなそれぞれにストレスを抱えております。そして、孤独に陥っている、そういう状態の方もたくさんいらっしゃいます。そんな中で、文科省の皆さんには、是非とも、少しでもみんながどきどきわくわくして元気を取り戻すような、そういう施策にしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、そういう施策に関連するそういう質問を順次させていただきたいと思います。
 まず、高輪築堤の保存についてお伺いします。
 今もお話ししましたように、人をわくわくどきどきさせ感動させる、そんな要素には新たな発見という分野があると思います。そして、全く予測していないことが起こる現象には、人にとって良いことと悪いこともあります。まさに、現在私たちが闘っているコロナウイルス感染症拡大は、誰もが予想していなかった負の現象です。ところが、今回、高輪ゲートウェイ駅付近で発見された日本初の鉄道の遺構である高輪築堤は、全く予測していなかったプラスの発見だと思います。
 資料の一を御覧ください。上は三代目歌川広重作の浮世絵で、日本初の鉄道が海の上を走っていた百五十年前の風景です。同じ場所です。下が今回発見された築堤の一部で、保存状態が大変良くて、当時の土木技術を伝える超一流の鉄道遺産とも言われております。
 この遺構が適切に現存、現地で保存されれば、国の史跡に指定されるという可能性も高いと考えられますし、また、既に史跡指定されている旧新橋停車場跡と併せて高輪築堤も史跡指定するという、そういうアイデアもありますが、いかがでしょうか。もう既に視察もされたという大臣にお伺いしたいと思います。
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萩生田光一#6
○国務大臣(萩生田光一君) 高輪築堤跡につきましては、歴史の教科書にあるように、明治五年、工部省が新橋―横浜間に鉄道を敷設しており、当時の様子は、今先生から御披露いただいた浮世絵、錦絵にも描かれています。
 私自身、現地を視察し、錦絵に出てくる橋梁が良好な状態で残っている状況を見て、明治日本の近代化を体感できる、かけがえのないすばらしい文化遺産であると感じました。御指摘のように、わくわくしました。
 といいますのは、今、海の中を電車が走っているということを上野先生おっしゃっていただいたんですが、何で海の中を走っているかといいますと、当時、明治の政府といいますか、議会ができる前の状態で、合議制で国の方向を決めていたときに、非常に発言力のあった西郷隆盛は、これはもう軍備を強化するべきだということを強調して、一方、伊藤博文や大隈重信は、これからの近代化には鉄道だということで意見が物すごい対立して、最後は鉄道が必要だということで折れたんですけど、しかし、この高輪周辺は実は薩摩藩の土地がほとんどを占めておりまして、その隣地が軍部の土地だったそうなんです。
 したがって、百五十年前と今と余り変わらないんですけど、まあ鉄道を通すことは認めるけど俺たちの土地は通さないといって、その結果、みんなが技術を絞って、ならば海上に堤を造ってその上を汽車を走らせようといって新橋から横浜までつないだという話を聞きますと、もう本当にわくわくするお話だと思います。
 高輪築堤はある程度まとまった規模で現地に保存することができれば、文化審議会における専門的判断を得た上で、文化財保護法に規定する史跡として旧新橋停車場跡と併せて指定できる可能性は十分にあると考えております。
 遺構の保存方策については、現在、JR東日本の有識者会議の検討やJR東日本と港区との協議が行われていると聞いております。関係者においては、有識者の意見も踏まえながら丁寧に議論をいただき、開発と保存を両立させながら貴重な文化遺産を現地で保存、公開できるように御検討いただきたいと考えており、その旨を視察時にもお伝えをしたところでございます。
 JR東日本にしてみれば、もう十年以上掛けて準備をしてきた開発ですから、ある意味戸惑いもあるんだと思うんですけれど、仮に現地で残すということになれば、設計を見直さなきゃならない。そういうことで、掛かる費用について、港区の方にかなり強くお金は出せるのかということを言っているそうなので、私は、じゃ、この土地はどこから幾らで買ったか教えてほしいと、そうすれば国として買い取ることも考えるということも申し上げました。多分、この土地は元国鉄の土地でありまして、もっと言えば国有地だと思いますので、そういう意味では簿価はおのずと分かるんだと思います。
 東京の町づくりする上でJRの努力は評価したいと思いますので、全てを残すというわけにはなかなかいかないのかもしれませんけれども、是非、次の世代にこの技術をちゃんと伝えられる部分については現地で保存を掛けていただくのが望ましいのではないか、文化庁からも専門的な助言を行うことで関係者による議論が建設的に行われるようにしっかり支援をしていきたいと思っております。
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上野通子#7
○上野通子君 ありがとうございます。
 やはり移築しては意味が、価値がなくなると思いますので、もしその場にきちんと保存できるのであれば、この明治の日本の近代化を体感できるかけがえのないすばらしい遺跡として残していただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、GIGAスクール構想についてお伺いします。
 本年四月からGIGAスクール元年を迎え、これからは、GIGAスクール構想において整備された一人一台端末を始めとした学校ICT環境を活用していく段階に入ります。全国の学校現場では、新しい学びの第一歩を踏み出したわけです。やはりせっかく踏み出したのですから、子供も、そして教える指導者もやっぱりわくわくどきどきしながら現場で利活用していただかなきゃならないと思うんですが、しかしながら、その具体的な授業のイメージがまだまだ十分に共有されていないことによって、学校現場からは、わくわくどきどきどころか不安や戸惑いの声が上がっています。
 そこで、整備された学校ICT環境が効果的に利活用されるためにも、教室における新しい学びの姿をもう一度、いま一度具体的にお示しいただきたいと思うんですが、丹羽副大臣、よろしくお願いします。
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丹羽秀樹#8
○副大臣(丹羽秀樹君) お答えいたします。
 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現する上でICTの活用は必要不可欠であり、GIGAスクール構想により整備される一人一台端末などの充実したICTの環境を大いに活用していただきたいと考えております。
 具体的には、ICTの活用により、音声や動画などを含んだデジタル教材により子供たちの興味、関心を高めること、また、教師一人一人が、教師が反応を、子供たちの反応を見ることによって即時に把握しながらきめ細かな指導を行っていくこと、さらに、多様な意見や考えに触れたり協働して学習に取り組んだりすること、緊急時におけるオンライン学習や不登校児童生徒、病気療養児のオンライン学習など、効果的に行うことができるようになります。
 一人一台端末で学びは多くの学校にとって初めての取組となりますことから、文部科学省といたしまして、昨年末にGIGAStuDX推進チームを立ち上げたところでございます。その特設ホームページ上で、すぐにでも、どの教科でも、誰でも生かせる一人一台端末の活用シーンとして学校現場で参考となる事例を発信することなどを通じまして、学校でのICTの活用イメージを具体的に共有しながら、わくわくするような教育の現場をつくっていきたいと考えております。
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上野通子#9
○上野通子君 丹羽副大臣、ありがとうございました。
 ここで忘れてならないのは、以前に大臣からのメッセージにありましたように、ICT環境の整備は手段であって目的ではないということです。
 そこで次に、ICTを利活用した令和の日本型教育に必要な資源について具体的にお伺いします。
 自民党の教育再生調査会において、ウィズ・コロナ下の教育のあり方PTでは、初等中等教育における令和の日本型教育として、新しい学びを実現するために必要な三つの資源である時間の使い方の転換、財源の配分方法の転換、そして人材の配置と教師像の転換、このような切り口でウイズ、アフターコロナの教育改革の方策を検討してきたところでございます。
 そこでまず、時間、カリキュラムについてですが、GIGAスクール構想を推進していくためにも、教育現場では今後多様な学び方が重要になります。特に縦割りの教科、これを変える、これが大事で、例えばSTEAM教育は高校では既にやられていますが、小中学校段階からも進めるべきと考えますので、このSTEAM教育をどのように進めていくおつもりなのか、お伺いします。
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串田俊巳#10
○政府参考人(串田俊巳君) お答えいたします。
 実社会や実生活での課題解決に向けまして、これまでの文系、理系といった枠にとらわれず、教科等を横断したいわゆるSTEAM教育を進めていくことは重要であると考えております。
 文部科学省におきましては、本年一月の中央教育審議会におきまして、STEAM教育は、各教科等での学習を実社会での問題発見、解決に生かしていく高度な内容となるものであるから、高等学校において重点的に取り組むべきものでありますが、一方で、その土台として小学校、中学校での各教科等や総合的な学習の時間における教科等横断的な学習や探求的な学習などの充実に努めることも重要である、その際、児童生徒の発達の段階に応じて興味、関心等を生かした学習活動を課すことが重要である旨の指摘をいただいた、答申をいただいたところでございます。
 文科省といたしましては、中教審答申のこうした趣旨も踏まえまして、小中学校での教科等横断的な学習、探求的な学習の指導の充実に向けまして、各教育委員会等へ周知を図るとともに、経済産業省や産業界とも連携いたしまして、引き続きSTEAM教育に関する事例の収集あるいは周知等の取組に努めてまいりたいと考えております。
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上野通子#11
○上野通子君 ありがとうございました。
 やはり教科横断するということ、子供たちにとっても、それこそわくわくどきどきすることが多くなると思いますので、これからもSTEAM教育、施策を考えていただきたいと思います。
 次に、財源ですが、GIGAスクール構想を一過性にしないための財源確保を地方に丸投げしないためにどうしていくのか、数年後には今回整備した端末の更新も必要となります。
 そこで、資料の二を御覧ください。これは茨城県のつくば市立みどりの学園義務教育学校のデジタル教材への予算配分の例ですが、新しい学びを学校現場で進めるためには、例えば指導者用デジタル教科書とかプログラミング教材等も新しく必要となるわけで、様々な工夫をしながら、この学校はPTAや市などにも協力いただいて財源を捻出しているところです。しかし、全ての学校でみどりの学園のように努力しながらできるとは限りません。このままでは教育財源の格差が教育そのものの格差へと広がる可能性もあります。
 そこで、今後必要となる財源、例えば一人一台の端末環境の継続などの最先端の学習環境整備に必要な支援、そして教材整備指針の改正なども取り組みながら、関係省庁や関係団体と連携を図りつつ、新たな財源確保を考えていく必要があると思いますが、御見解をお伺いします。
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瀧本寛#12
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには、一人一台端末等の充実したICT環境が必要不可欠との認識の下、関係省庁との緊密な連携の下でGIGAスクール構想の実現に向けて取り組んでいるところです。
 今後のICT端末の更新等に際しての費用負担の在り方については、関係省庁や地方自治体等と協議しながら検討してまいりますが、その検討のためにも、まずは令和の時代のスタンダードとして、学校における一人一台のICT活用が当たり前である社会をつくり上げることが前提と考えております。また、学校教材の整備に要する経費については、教材整備指針を踏まえ、地方の一般財源として単年度約八百億円の地方財政措置が講じられております。
 一人一台端末環境における学びの充実のため、この教材整備指針の改訂を含めまして、必要な見直しを検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
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上野通子#13
○上野通子君 児童一人一台端末、タブレットが文鎮にならないように、是非とも様々なアイデア等も含めて考えていっていただきたいなと思います。よろしくお願いします。
 次に、もう一つの資源は人材です。これからの教師に求められる資質能力は、ティーチング力だけでなく、ファシリテーターやコーディネーターといった、子供たちをケアし、やる気に火を付ける役割を担うことができる力へと変化しています。したがって、教育への思いと能力のある多様な人材を教育に呼び込むことも求められているわけで、その障壁となっているのが現在の教育免許制度です。
 現在のように、特定の学校種の特定の教科を指導するに当たって、全ての内容を履修しないと教員免許が取得できないという方式を抜本的に改めて、例えば、STEAM分野の専門家やスポーツアスリートや発達障害に関する専門家、さらにケースワーカー、そしてAIやプログラミングの専門家など、社会における様々な経験や専門性を前提とした上で、教壇に立つに当たってどうしても必要な教師としての知恵、例えば学校の社会的機能、認知科学、発達心理学等を履修すれば教員免許を取得できるようにすべきではないでしょうか。
 そこで、教員免許法の抜本改正に向けたロードマップをお示しして速やかに検討すべきと思いますが、文科省の御見解をお伺いします。
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義本博司#14
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。
 社会の在り方が劇的に変化する中で、全ての子供たちの可能性を引き出す令和の日本型学校教育を実現するためには、学校現場が、先生御指摘のように、多様な専門性や背景を持つ人材との関わりを常に持ち続けることや、そのような人材を取り入れることは極めて重要だと考えております。
 一月に出しました令和の日本型教育に関します中央教育審議会の答申におきましては、教師をめぐる在り方につきまして、子供一人一人の学びを最大限に引き出し、まさしく先生御指摘のファシリテーターとしての主体的な学びを支援する伴走者としての教員、教師の役割、多様な人材の確保や質の高い教師集団の実現等の重要性が指摘されているところでございます。また、学校に求められる役割としましては、日本の学校教育の全人的な発達、成長を保障する役割や、人と安全、安心につながることができる居場所としての福祉的機能等についても記されているところでございます。
 この中央教育審議会での議論に引き続きまして、教師に求められる役割を改めて考えていくために、今期の中央教育審議会では、委員御指摘の学校の社会的機能や認知科学、発達心理学等々の観点も含め、教師に求められる資質能力の再定義を行っていただくこととしております。また、社会人等の多様な知識、経験を有する人材の活用等によりまして、多様な専門性を有する質の高い教師集団の在り方についても検討いただきたいと思っております。その上で教育職員免許法の在り方につきましても議論を行っていただきたいと考えておりまして、こういう観点から三月十二日に中央教育審議会に対して諮問を行ったところでございます。
 中央教育審議会の議論も踏まえまして、教職の魅力を向上させ、教職志願者の増加につながっていくよう、さらには多様な専門性を有する優れた人材を教職に呼び込むように、教師の採用、養成、免許等の在り方につきましても、既存の在り方にとらわれることなく、基本的なところに遡って検討してまいっていきたいと思います。
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上野通子#15
○上野通子君 ありがとうございます。
 教育現場は多様な指導者を待っています。令和の日本型教育を進めるためにも、是非とも教員免許法の改正の早急な御検討をよろしくお願いいたします。
 あわせて、教師となって子供に接するには、その人格、適性も重要な問題でございます。現在、わいせつ教師の問題が後を絶ちません。大臣も、昨年、わいせつ教師をゼロにしたいという思いから法整備まで考えてこられたと伺っております。
 現在、与党内でわいせつ教師をなくすためのワーキングチームも立ち上がり、法整備に向けて取り組んでいるところですが、学校には教師だけでなく様々な職種やボランティアの方なども出入りし、子供と接することがあります。また、教師によるわいせつ行為が発覚して学校の出入りを止められたとしても、小児性愛者や性的依存症であったりすれば、子供に関わる次の職業、例えばベビーシッターや塾講師やスポーツコーチ等にまた就職することも可能です。
 そこで、自民党の行政改革推進本部内に発足した縦割り行政打破PTでは、現在、いわゆる日本版DBS、無犯罪証明書を照会する制度を創設させるための議論を始めました。この犯歴照会システムができれば、連携して学校から教師以外の子供に関わる全ての職種のわいせつ行為の再犯者を排除することが可能となると思いますが、大臣の御見解をお伺いします。
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萩生田光一#16
○国務大臣(萩生田光一君) 子供を守り育てる立場にある教師が子供にわいせつな行為を行うことは、断じてあってはならないことだと思っております。文科省としても、このような行為から子供を守るために、実効的な方策を不断に検討、実行してきているところです。
 一方、この問題は、教員だけでなく、保育士や児童相談所の職員など、子供と日常的に接する職種に共通する課題です。この点、例えばイギリスでは、そうした職種に人を雇用する場合、DBSという公的機関が発行する無犯罪証明書を求める仕組みがあり、自民党の行政改革推進本部のプロジェクトチームでもこのような仕組みの創設に向け、上野座長の下で検討が進められていると承知をしております。仮にこのような仕組みが実現すれば、子供を守る観点からは大変有用であると考えられます。
 加えて、政府においても、昨年十二月に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画において、教育・保育施設等や子供が活動する場で働く際に性犯罪歴がないことの証明書を求めることを検討する旨が盛り込まれていることから、文科省としても、そうした検討にも積極的に協力してまいりたいと思います。
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上野通子#17
○上野通子君 性暴力は絶対にあってはならないことです。日本版DBS創設に向けて、是非ともわいせつ教師の再犯を根絶するためにも文科省としての御協力もお願いしたいと思います。ありがとうございます。
 次に、ニーズはあってもなかなか設置に至らない夜間中学の質問をさせていただきます。
 現時点では、まだ三十三県において設置に向けた具体的な見通しが立っておりません。昨日も参議院予算委員会で他の委員から御質問があり、大臣は、地元で夜間中学を開校するためには議員も自ら汗をかきましょうという答弁もいただきました。
 まだまだ未設置の地域、どうやって開校したらいいのか、全くそのノウハウ等も分からないところもございますので、是非とも文科省として、未設置の地域に設置促進できるように、近年開校した自治体の良いノウハウ等を共有するなどの広報活動も含めた取組を進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
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瀧本寛#18
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
 夜間中学は、不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、あるいは我が国又は本国において義務教育を修了できなかった方などに対して教育を受ける機会を保障する重要な役割を果たしているものと考えております。
 文部科学省としては、教育機会確保法等に基づき、各都道府県、指定都市に少なくとも一校は夜間中学が設置されるよう本年度予算から新たに補助事業を創設しているほか、夜間中学を周知するポスターの作成や配布、夜間中学の設置、充実に向けた手引の公表や取組を促す通知等の発出、自治体向けの夜間中学説明会や研修会などを行っております。
 その中においては、効果的なニーズ調査の方法に係る周知や、あるいは教育機会確保法の施行以降に新たに開校した埼玉県川口市、千葉県松戸市、茨城県常総市における開校に向けたノウハウの共有の取組なども行っているところでございます。
 関係者の御努力やこうした取組などによりまして、今年の四月には、初めての県立夜間中学である徳島県立しらさぎ中学校、高知県立高知国際中学校夜間学級の開校が予定されているほか、来年、令和四年四月には北海道札幌市と香川県三豊市が、また令和五年四月には静岡県が開校を目指しています。
 引き続き、自治体に対する夜間中学の新設や教育活動の充実のための支援を行ってまいりたいと考えております。
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上野通子#19
○上野通子君 ありがとうございます。
 まだ実は栃木県にもありません。公的夜間中学の設置を待つことなく、民間発の自主夜間中学を運営している地域もあります。実は、私の地元、まだ夜間中学ありませんが、この度、宇都宮でも宇都宮大学の教員や県内の中学校のPTAの皆さんが自主夜間中学の本年九月開校を目指して頑張っています。とちぎに夜間中学をつくり育てる会を立ち上げて、ボランティアで自主運営しながら、いずれは公立校の開校となるように今後も自治体に働きかけていくということです。この中学は、義務教育の未修了者や外国人だけでなく、学齢期の不登校生も受け入れるとの予定ということです。
 ここまでボランティアの皆さんが頑張っています。しかも、公立校を目指して自治体へ今後も働きかけていくと言っています。公立校になれば国の予算も付きますので、国としても、是非今後、民間夜間中学から公立校にするための御支援をいただきたいと思うんですが、丹羽大臣の御見解、よろしくお願いします。
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丹羽秀樹#20
○副大臣(丹羽秀樹君) 上野先生御指摘のとおり、ボランティアの方々が運営されておられます自主夜間中学などの取組も重要な学びの場であると考えております。
 その上で、埼玉県川口市や千葉県の松戸市のように、こうした場で学んでいる方が、教えていらっしゃる方の中からの要望が公立の夜間中学の設置につながっていった事例があることや、現在設置に向けて準備中の自治体においても自主夜間中学関係者と連携して取り組んでいる事例があると承知いたしております。
 宇都宮市における設置に向けた動きにつきましては、令和元年の十二月に宇都宮市PTA連合会主催で行われました研修会におきまして、文部科学省の担当者を講師として派遣させていただきましたが、引き続き自治体からの相談などにも丁寧に対応しながら、学びを必要とする全ての方に義務教育を受ける機会が保障されるよう、夜間中学の設置を促進してまいりたいと考えております。
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上野通子#21
○上野通子君 済みません、丹羽副大臣、ありがとうございました。私も一生懸命汗をかきたいと思いますので、御支援よろしくお願いいたします。
 次に、ウエルビーイング教育についてお伺いします。
 衆議院の予算委員会で、自民党の下村政調会長からウエルビーイングの教育の重要性についての質問があり、その質問に対して萩生田大臣から、ウエルビーイングを大切にした教育という視点は極めて重要である、文科省としても、誰もがその能力を最大限に伸ばし、一人一人が夢と志を持って様々な分野で幸せを実感しながら活躍できる教育施策の一層の充実を求めたいと、ウエルビーイングの教育の重要性に対して大変力強い御答弁をいただき、私も、ウエルビーイング特命委員会で、国民総生産、GDPだけでなく、国民総充実度、GDW、ウエルビーイングですね、の重要性を提言してきた一人として大変うれしく思っています。
 そこで、本日は、ウエルビーイング教育に関する様々な分野からの質問をさせていただきたいと思います。
 まず、科学技術とウエルビーイングについてです。
 科学技術・イノベーション基本計画の案文には、我が国が目指すソサエティー五・〇の社会像として、一人一人の多様性、多様な幸せ、ウエルビーイングが実現できる社会が掲げられておりますが、非常に重要だと思います。
 こうした未来の社会像をもっと国民に分かりやすく発信し、国民が科学技術に関心を持ち、そして、皆さん誰もがウエルビーイングになれるようにするということは重要なことだと思います。
 資料の三と四を御覧ください。見ただけで恐らく皆さん楽しい、面白いと思われると思うんですが、令和二年度版の科学技術白書のポスターでございます。子供たちから見ると、こんな楽しい、どきどきする、まるでドラえもんの世界が待っているわけでございます。
 資料三は小学生用、資料四は中学生用のポスターですが、小学生の方を見ますと、人とロボットが共に生活し、自動車はもう完全に自動運転、食べ物がプリンターで作られ、翻訳こんにゃくに負けない、同時翻訳で会話ができると。これは子供ばかりでなく大人もわくわくする科学技術の世界でございますが、二〇四〇年を目指して、子供たち一人一人、あなたが主役になればこういう未来ができるんだということを物語っているのではないでしょうか。
 こうしたポスターを作成して各学校に配布しているとは承知していますが、このような取組を引き続き行って、もっと子供たちにもわくわくどきどきする科学技術で広がる未来を見える化していくことは大切なことです。特にコロナ禍の中、元気を失っている子供も多いので、是非とも子供たちに元気を与えるためにも、科学技術の楽しさをもっと伝えて、そしてまさにそれがウエルビーイング教育につながると思いますが、文科省の御見解をお伺いします。
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板倉康洋#22
○政府参考人(板倉康洋君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、令和二年版の科学技術白書では二〇四〇年の未来社会を特集いたしまして、未来社会をイメージしたポスターを各教育委員会などに配布をしたところでございます。
 令和三年版の白書の特集では、第六期科学技術・イノベーション基本計画の内容を国民に分かりやすく伝えることを狙いとしておりまして、特に現在の計画案におきまして、我が国の目指す社会像として、先生の御指摘いただきました一人一人の多様な幸せ、ウエルビーイングが実現できる社会が掲げられていることにも配慮していきたいというふうに考えております。
 昨年同様、親しみやすいポスターを作成いたしまして学校などに配布するなど、科学技術イノベーションにより実現を目指す未来社会像の周知に今後とも努めてまいりたいと考えております。
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上野通子#23
○上野通子君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 次に、北極研究についてお伺いします。
 地球環境問題とウエルビーイングですが、将来にわたる人類全体としてのウエルビーイングを考えていく上では、人類が持続可能な幸せを目指せる世界を守っていくという観点から、地球規模の気候変動にどう対応していくかという視点は欠かせません。とりわけ北極、南極の極域は気候変動の影響が最も顕著に現れる地域であり、極域の環境の急激な変化は、極域にとどまる問題ではなく、地球全体の環境や生態系に大きな影響を与えるものです。
 こうした中、我が国はこれまで六十年以上にわたり南極観測を実施し、国際的にも高い評価を受けていると承知しております。一方、近年は北極域の観測研究の重要性も高まっていると伺います。今後、我が国として北極域の観測研究にどのように取り組み国際社会に貢献していくのか、御見解を伺います。
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生川浩史#24
○政府参考人(生川浩史君) 北極研究についてでございます。
 我が国は、一九九一年に国立極地研究所が北極圏に拠点を整備して以来、継続的に北極域の観測研究を行ってきているところであります。また、令和三年度予算案に北極域研究船の建造費を計上させていただいておりまして、北極域の観測活動を更に強化していくことといたしております。
 本年五月には、第三回北極科学大臣会合をアジアで初めて我が国において開催をいたします。共催国であるアイスランドとともに、国際連携による北極域の観測研究の拡充に加え、若手人材の育成強化を提唱し、また主導することによって、委員御指摘いただいております人類のウエルビーイングに不可欠な気候変動対策に貢献をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 人材育成に当たっては、大学院生等の交流のほか、北極の映像をリアルタイムで発信するなど、子供たちに北極に関心を持ってもらえるような取組も行ってまいりたいと考えております。
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上野通子#25
○上野通子君 ありがとうございます。
 私も何度かアイルランドに行って氷河や氷の洞窟へも足を運んでいますが、現地の人によれば、温暖化の影響でかなりの氷が解けていて、島全体が大変なスピードで上昇しているということでございます。是非とも日本も各国と連携して、地球を守るためにこの気候変動の問題にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、ウエルビーイングにつながる競争拠点づくりについてお伺いします。
 現在、国立大学の今後の方向性として共創の拠点、すなわち共創の拠点といいますが、イノベーション・コモンズを目指すべきという提言がなされています。
 資料五を御覧ください。イノベーション・コモンズとは、国立大学のキャンパスを広く社会に開き、様々な人々と連携、交流を進めることができる環境を整備することで、まさに大学が核となり、誰もが参画できるウエルビーイングを感じる町づくりです。これこそが大切なことではないでしょうか。
 是非、全国の国立大学にもこのイノベーション・コモンズの考え方を広めていくと思いますが、文科省の取組をお伺いします。
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山崎雅男#26
○政府参考人(山崎雅男君) お答え申し上げます。
 我が国の目指すべき方向性としまして、一人一人の満足度を高める、いわゆる先生御提唱のウエルビーイングの観点は重要であるというふうに考えております。その実現に向け、国立大学が地域の知の拠点としての機能、役割を果たしていくことが重要であるというふうに考えています。
 今後の国立大学のキャンパスの在り方として、令和三年度から始まる第五次国立大学法人等施設整備五か年計画に向けた提言では、学生や研究者のための質の高い教育研究環境の確保だけでなく、産業界や自治体など様々なステークホルダーが自由に集い、交流し、共創、共創は先生の資料にあるとおり共に創るという字ですけれども、共創することで新たな価値を創造できるキャンパス、イノベーション・コモンズ、委員提出の資料五にあるとおりでございます、イノベーション・コモンズの実現を目指すことが重要というふうにされております。
 イノベーション・コモンズにおける様々な共創は、学習者を中心に据えた人材育成や世界をリードする研究の推進など、教育研究の高度化に資するいわゆる大学の本来業務に資するとともに、周辺に産学連携施設や多様な人々が集まることで地域としての魅力を高めることにもつながり、一人一人の多様な幸せ、いわゆるウエルビーイングを感じることができる社会の実現に寄与するものというふうに考えております。
 文部科学省としましては、イノベーション・コモンズの実現を目指し、今年度中をめどに第五次国立大学法人等施設整備五か年計画を策定するとともに、必要な予算を確保するなど、魅力的で優れた機能を有する国立大学のキャンパスの整備に向け、しっかりと取り組んでまいります。あわせて、各国立大学にこの考え方を啓蒙、周知していきたいというふうに思っております。
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上野通子#27
○上野通子君 どうぞよろしくお願いします。
 時間がなくなってきましたので、あと一問だけ質問させていただきます。本日の最後の質問となると思います。
 これからのデジタル時代において科学技術の発展はますます重要となりますので、日本の未来をつくる子供たちには、今いろいろお話ありましたが、この科学技術に大いに興味を持って学んでほしいと思います。そのためにも、学校におけるデジタル教育は重要であり、しっかりと進めていくべきです。
 そこで、今後の学校現場におけるデジタル教育の在り方や人としてどう生きるかを学ぶウエルビーイング教育の在り方については、文科省のみならず、全体で考えていくべきことだと私は思っております。
 総理の下に置かれている教育再生実行会議では、萩生田大臣のリーダーシップの下、関係省庁がしっかりと連携してこのような問題に取り組んでいただきたいと考えますが、教育再生担当大臣としての御見解をお伺いします。
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萩生田光一#28
○国務大臣(萩生田光一君) 教育再生実行会議においては、昨年七月からポストコロナ期における新たな学びの在り方について議論を行っており、特に教育のデジタル化に関する内容については、同会議のデジタル化タスクフォースにおいて重点的に議論いただいております。こうした議論に当たっては、文科省だけでなく、内閣官房のIT総合戦略室、総務省、経産省からも関係する取組を御説明いただき、意見交換を行うなど連携を図っているところです。
 新型コロナウイルス感染症を経験する中で、デジタル化への対応を含め、新たな学びに関する方向性をしっかり打ち出す必要があると考えており、会議の中では子供たちのウエルビーイングを実現する重要性についても多くの意見をいただいているところです。
 今後とも、関係省庁としっかり連携しつつ、教育再生実行会議の提案、取りまとめに向けて、デジタル化に対応した学びやウエルビーイングを実現する学びの在り方も含め、更に議論を掘り下げていただきたいと考えているところでございます。
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上野通子#29
○上野通子君 ありがとうございます。どうぞ大臣、よろしくお願いします。
 今日は、わくわくどきどきするような施策、そしてウエルビーイングに関連した質問をさせていただきましたが、先日、小学校一年生の子供たちに会ったときに、学校は楽しいかと言いましたら、学校今つまんないと、学校行きたくない日もあるという状況だということでございます。大変寂しい状況ですが、この子供たちが今、本当にメンタル面でかなりやられていると思います。メンタルケアも含めて、子供たちも、そして大人も孤独にならないような施策をしっかりと、それこそ省庁横断で考えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
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