厚生労働委員会

2022-03-16 衆議院 全122発言

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会議録情報#0
令和四年三月十六日(水曜日)
    午後三時十五分開議
 出席委員
   委員長 橋本  岳君
   理事 今枝宗一郎君 理事 齋藤  健君
   理事 高階恵美子君 理事 牧原 秀樹君
   理事 山井 和則君 理事 柚木 道義君
   理事 池下  卓君 理事 伊佐 進一君
      青山 周平君    東  国幹君
      畦元 将吾君    上田 英俊君
      加藤 勝信君    勝目  康君
      金子 俊平君    川崎ひでと君
      菅家 一郎君    佐々木 紀君
      塩崎 彰久君    鈴木 英敬君
      田村 憲久君    高木 宏壽君
      土田  慎君    西野 太亮君
      長谷川淳二君    深澤 陽一君
      古川 直季君    松本  尚君
      三谷 英弘君    柳本  顕君
      山口  晋君    山本 左近君
      阿部 知子君    井坂 信彦君
      中島 克仁君    長妻  昭君
      野間  健君    山田 勝彦君
      吉田 統彦君    早稲田ゆき君
      一谷勇一郎君    金村 龍那君
      吉田とも代君    山崎 正恭君
      吉田久美子君    田中  健君
      宮本  徹君    仁木 博文君
    …………………………………
   厚生労働大臣       後藤 茂之君
   厚生労働副大臣      古賀  篤君
   厚生労働大臣政務官    深澤 陽一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 奈尾 基弘君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         山田 雅彦君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省人材開発統括官)           小林 洋司君
   厚生労働委員会専門員   大島  悟君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十六日
 辞任         補欠選任
  後藤田正純君     東  国幹君
  土田  慎君     山口  晋君
  西田 昭二君     西野 太亮君
  三谷 英弘君     古川 直季君
  三ッ林裕巳君     菅家 一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  東  国幹君     後藤田正純君
  菅家 一郎君     青山 周平君
  西野 太亮君     金子 俊平君
  古川 直季君     三谷 英弘君
  山口  晋君     土田  慎君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     三ッ林裕巳君
  金子 俊平君     西田 昭二君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一四号)
     ――――◇―――――
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橋本岳#1
○橋本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、雇用保険法等の一部を改正する法律案及びこれに対する山井和則君外二名提出の修正案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 原案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官奈尾基弘君、職業安定局長田中誠二君、雇用環境・均等局長山田雅彦君、保険局長浜谷浩樹君、人材開発統括官小林洋司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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橋本岳#2
○橋本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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橋本岳#3
○橋本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉田久美子君。
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吉田久美子#4
○吉田(久)委員 公明党の吉田久美子です。どうぞよろしくお願いいたします。
 教育訓練支援給付金についてお伺いいたします。
 先週の質問では、雇用を守る仕組みである雇用保険制度の雇用調整助成金が我が国の失業率の抑制に効果を上げている点を評価し、六月までの特例措置の延長を歓迎するとともに、今法案では、雇用保険財政の安定化、また、今回のコロナ禍のような予想外の雇用情勢になった場合にも、より機動的に国庫繰入れが可能になることを確認をさせていただきました。
 その上で、今後の成長分野、より人手が必要となる分野への円滑な労働力移動、就業促進を図ることも重要課題であると思います。
 中長期的なキャリアアップを支援するため、厚労大臣の指定する専門実践教育訓練を受ける場合に、受講費用の五割を国が支給するという専門実践教育訓練給付制度が既に用意されておりますが、これに加えて、四十五歳未満の若年離職者に対しては、訓練期間中に基本手当の八割を受講支援として教育訓練支援給付という形で受け取れるという制度の対象期間を、今法案では、令和七年三月三十一日まで三年延長するとしております。
 専門実践訓練の指定講座として二千五百八十四講座が用意されておりますが、現在の活用状況をお聞きしたいと思います。つまり、専門実践教育訓練受給者の人数、また、離職者が利用できる教育訓練支援給付受給者の人数、また、その就業につながった割合等を教えていただきたいと思います。
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田中誠二#5
○田中政府参考人 令和二年度におきます専門実践教育訓練給付の受給者数は二万九千四百四人であります。そのうち、教育訓練支援給付金の受給者数は三千五百三十人となっております。また、教育訓練支援給付金の受給者のうち、受講修了後に目標とする資格などを取得し、かつ再就職した者の状況を調査した結果、おおむね七〇%程度の方が再就職に結びついているということでございます。
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吉田久美子#6
○吉田(久)委員 せっかくのこの制度ですが、知らない方も多いと思います。是非、広報を強化し、周知をお願いしたいと思います。
 ただ、今後の人材不足が見込まれている高度な情報通信技術を学ぶ講座や、AIやデータサイエンスやデータセキュリティーの講座数が全体の三%というのも気になるところではあります。就業した場合の追加支給の割増し等でインセンティブをつけることも考慮していいのではないかと思います。
 次に、キャリアコンサルティングの業務についてお伺いします。
 それぞれの指定講座の内容を見ますと、制度の趣旨としては当然ながら、かなりの高度なスキルアップ、リスキリングが要求される中身となっています。キャリアアップのチャンスが用意されていることは歓迎すべきことではありますが、受講してみて、これはやはり自分には向いていないことが分かるとか、能力的に断念してしまうなど、本人とマッチしない場合もあるのではないかと思いますが、ここにキャリアコンサルタントの個別具体的なアドバイスが得られる機会があるのかどうかをお伺いしたいと思います。
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田中誠二#7
○田中政府参考人 ハローワークにおきまして、専門実践教育訓練等の給付金を受けられる全ての方に、訓練受講前のキャリアコンサルタントによる支援を実施しているところでございます。
 具体的には、お一人お一人の状況に応じた適性や能力等の明確化、それを通じたキャリアプランの作成、適切な職業訓練の選択等の支援を行っております。
 また、訓練受講者が再就職や資格取得等の目標を達成できるよう、訓練受講期間中に訓練施設が相談に応じるなど、バックアップ体制を確保しております。
 引き続き、こうした取組を通じて、訓練受講者のキャリアアップを支援してまいりたいと考えております。
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吉田久美子#8
○吉田(久)委員 ありがとうございます。
 ある最近のベストセラー本によりますと、離職、失業のストレスは本当に深刻で、心身共に苛烈な影響を及ぼし、若死にのリスクを六三%増やすというデータも紹介されておりました。そもそも、離職した方たちにとっては、この制度にたどり着くまでに相当なストレスを受けてきたと思われますので、メンタル的な支援も含めて、是非、丁寧な専門家のキャリアコンサルティング等のアドバイスを受けながら次の就業に着地できるように、離職者の側に立った運用を今後もお願いしたいと思います。
 通告はしておりましたが、ちょっと飛ばしまして、次、リカレント教育の取組について、済みません、お伺いをしたいと思います。
 デジタル化の急速な進展、多様化する労働環境、そして、業界によっては慢性的な人材不足といった問題が見受けられる現在の雇用状況の下、関係者の協働による学びの好循環、いわゆるリスキリング、リカレント教育の充実を図り、非正規雇用者のキャリアアップ、人材不足を解消することを政府が進めていくものと承知をしております。
 その中で、地域ごとに人材開発に向けた協議会を設置し、地域のニーズや特性を生かしながら人材開発の促進を行うものと思いますが、その協議会の中に是非とも女性の活躍という側面を忘れずに入れていただきたいと思います。
 まさにその視点に立った北九州市の女性デジタル人材育成の取組は先駆的なものになっており、市として真剣に持続可能な町づくり、地方創生の鍵として女性の活躍促進が重要であることを認識していただいていることに敬意を表したいと思います。
 地域によってはその協議会に女性がいないとか女性の視点が入らないということがあってはならないと思っておりますが、これについての政府のお考えをお伺いします。
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小林洋司#9
○小林政府参考人 お答えいたします。
 今般法定化する協議会におきましては、産業界を始め幅広い関係者からデジタル化の急速な進展や地域の詳細な訓練ニーズをしっかりと把握し、精度の高い教育訓練の設定を効果的、効率的に進めていくこととしております。
 また、協議会では、訓練を修了された方やその採用企業などから個別にヒアリングを行い、訓練効果の把握、検証を行うこととしており、今御指摘ございました女性の方々の声など、訓練を受講する当事者の御意見も積極的に伺っていきたいというふうに考えております。
 女性活躍の推進は非常に重要な課題でございます。こうした協議会の取組を通じてニーズをしっかりと酌み取り、効果的な訓練の実施に努めてまいりたいと考えます。
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吉田久美子#10
○吉田(久)委員 特に個々の方が受けられるキャリアコンサルティングにおいては、女性のライフプランも加味したキャリアコンサルティングも、地域や企業内での人材開発促進の中で是非利用できる体制を整えていただくようにお願いしたいと思います。
 続いて、厚労省として、令和三年の規制改革実施計画において、リカレントガイドライン、仮称ですけれども、の策定を求められていると承知しておりますが、現時点での策定の進捗状況についてお伺いしたいと思います。あわせて、その中で、女性活躍の視点でのリカレント教育の実施については政府として是非後押しをお願いしたいと思いますが、政府の御見解を是非、厚労大臣にお聞きしたいと思います。
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後藤茂之#11
○後藤国務大臣 現在、労働政策審議会の人材開発分科会におきまして、企業における学びや学び直しを促進するためのガイドラインの策定に向けた御議論をいただいているところでございます。
 デジタル化の急速な進展や職業人生の長期化等に対応するために、関係者が協働して学びや学び直しを強力に進めていくことが必要であり、議員御指摘のように、女性活躍の視点も重要であると認識しています。
 具体的な策定作業はこれからの課題となりますけれども、委員の御指摘を踏まえて、女性を始めとした労働者の学び、学び直しが実現できるよう、女性活躍の視点からもガイドラインの検討を進めてまいります。
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吉田久美子#12
○吉田(久)委員 ありがとうございます。是非その視点もしっかり入れていただければと思います。
 求人メディアの質の向上についてお伺いします。
 募集情報提供事業者、いわゆる求人メディアや広告を入口とする就職が、新卒以外では、ハローワークの二割を超えて三割に及んでおります。様々なトラブルも多く、今回の法改正で届出を義務づけ、厚労省としても指導監督できる体制に一歩前進することは歓迎しております。掲載する情報の正確さ、日頃から最新情報を提供するという仕組みが大切だと思います。
 この情報のチェック機能という観点からお伺いしますが、虚偽の情報などが発見された場合、どの機関が窓口となり対処するのか、相談窓口を今後設けるという方向性なのかどうかをお伺いしたいと思います。
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田中誠二#13
○田中政府参考人 今般の改正法におきましては、募集情報等提供事業者に迅速かつ適切な苦情処理及び必要な体制整備を義務づけており、まずは、事業者においてしっかりと、利用者から寄せられる苦情へ対応することを求めていきたいと思います。
 また、労働局におきましても、虚偽の募集情報であるとの御相談があれば、実態を把握し、必要に応じ指導等をさせていただきますので、この点についてもしっかり周知をしたいと思います。
 さらに、今回の法案の確実な履行確保に当たっては、従前の各労働局での対応に加え、厚生労働本省に募集情報等提供事業の実態把握や指導監督を行う新たな組織を設置する等の体制強化を図る予定でありまして、指導監督などに適切に対応できるように準備してまいりたいと考えております。
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吉田久美子#14
○吉田(久)委員 規模からすれば、全国に展開するハローワークと比肩できる求人、求職情報の取扱機関は見当たらないと思います。正直、業界では、ハローワークの求人情報も滞っていたりするとも聞いておりますが、ハローワークは都道府県労働局の所管でありますけれども、日々入れ替わる求人情報をどのような体制で対応してきているのか、また、今後、対応すべく人員を増やす等変更される予定があるのかどうかについてお伺いしたいと思います。
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田中誠二#15
○田中政府参考人 ハローワークは、全国規模で、全国のネットワークによって無料の職業紹介サービスを行う機関でありまして、我が国の今後の労働市場においても一番重要なインフラ、基盤になると考えております。
 そのため、様々な工夫により、可能な限り効率的に求人、求職のマッチングを行っていけるように、人材面、それからシステムの面、様々な改善を加えていっております。
 今後とも、そういった観点からハローワークのサービスの充実に努めてまいりたいと考えております。
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吉田久美子#16
○吉田(久)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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橋本岳#17
○橋本委員長 次に、井坂信彦君。
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井坂信彦#18
○井坂委員 立憲民主党の井坂信彦です。
 本日も、雇用保険法等について質疑をさせていただきます。
 まず、資料一を御覧ください。こちらの方は、雇用保険法、今回の法案に対する修正案ということで、まずそちらについてお伺いをしたいと思います。
 提出者にお伺いをいたします。修正案の趣旨、どのようなものでしょうか。
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山井和則#19
○山井委員 井坂議員、御質問ありがとうございます。
 昨年十二月から連合さんなどと議論をさせていただきまして、この雇用保険法に関する連合の意見、またあるいは多くの働く皆様の声を聞きながら修正案の準備をさせていただきました。
 例えば、今年一月七日の雇用保険部会報告に対する連合の談話にあるとおり、雇用政策の担い手としての政府の責任を示すべきであり、国庫負担は本則に戻すべきである、政府は機動的な国庫繰入れを制度化したというが、その機動性、実効性の担保がないことについての懸念があるなどという御意見をいただいております。
 このほか、育児休業給付については、子育て支援を国の責任で行うべきであり、全額国庫負担の新しい制度に移行することを早急に検討すべきである、雇用保険の対象となっていないフリーランス等の雇用によらない働き方をする者にも、育児休業給付の対象を拡大することも併せて検討すべきという意見もいただいているところでございます。
 これらのことについて、総合的に、多くの団体の方々、そして党内での議論もさせていただきまして、また国民民主党の皆さん、また有志の会の皆さんとも議論を重ねた上で、このような修正案を作成させていただきました。具体的には、国庫負担割合を本則に戻す、そして機動的な国庫繰入れの確保、育児休業給付についての検討ということであります。
 この後も御答弁いただきますが、国民民主党さん、有志の会の皆さんとともにこういう修正案を出して、やはり今回、私たちも、よい改正も含まれていると思いますが、問題点もある改正ですので、与党の皆様にも御賛同いただければと思います。
 ありがとうございます。
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井坂信彦#20
○井坂委員 ありがとうございます。
 続きまして、この修正案の財源について伺います。
 修正案では四月の一日から国庫負担割合を四分の一に戻すことになるのか、そのための財源はどうするのか、そして失業等給付の水準を維持するためにどのように財源を確保するのか、提出者に伺います。
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田中健#21
○田中(健)委員 お答えします。
 現行法では、失業等給付についての国庫負担割合は本則の四分の一であるところ、二〇〇七年度から当分の間の措置として本則の五五%に引き下げられ、さらに、二〇一七年度以降は本則の一〇%に引き下げられて、四十分の一となっています。
 二〇一七年改正の際も、また二〇二〇年の改正で時限的な引下げが延長された際にも、衆参の厚労委員会において、雇用政策に対する政府の責任を示すものである雇用保険の国庫負担については、早期に安定財源を確保し、本則に戻すとの附帯決議が可決をされています。にもかかわらず、政府は、労使の雇用保険率を引き上げる一方で、国庫負担割合は暫定措置ですらなく本則を四十分の一に引き下げるという改正案を提出をいたしました。
 雇用保険財政はコロナ禍において非常に厳しい状況にあります。失業等給付の積立金は来年度末には枯渇する見通しであり、雇用保険二事業の雇用安定資金の残高は既に枯渇をし、また、失業等給付の積立金からの借入れで賄っている状況であります。
 コロナ禍においては、労働者のセーフティーネットとして、失業等給付や雇用調整助成金が非常に大きな役割を果たしています。このような中で国庫負担割合の引下げが行われてしまえば、積立金は枯渇し、給付水準を引き下げざるを得ないという状況に追い込まれてしまうことを懸念しています。
 そこで、修正案では、四月一日から国庫負担割合を四分の一に戻すこととしています。そのために必要となる経費は来年度で約二千七百五十億円が見込まれ、必要な経費は予備費を充てることを想定しています。
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井坂信彦#22
○井坂委員 ありがとうございます。
 続きまして、機動的な国庫繰入れについて、これも修正案、伺います。
 政府案の機動的な国庫繰入れにはどのような問題があるか、そして修正案ではその問題にどう対応するのか、伺います。
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仁木博文#23
○仁木委員 お答えします。
 政府案では、財政状況を踏まえ、必要がある場合に国庫が一部を負担することができるとされていますけれども、国庫繰入れを発動する具体的な基準が明記されていません。このままでは、実効性がなく、必要な国庫繰入れが機動的に行われない可能性があります。しかも、国庫負担割合も今回引き下げられていることから、雇用保険の財源が不足し、給付水準の引下げにつながりかねないと危惧しております。
 一方、修正案では、国庫繰入れは政令で定める基準に従って行うこととし、その政令は、雇用保険の財政状況、受給者の数の状況等に応じた機動的な国庫負担が確保されるように定めることとしております。具体的には、労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会報告において、国庫繰入れが行われる場合とし、四つの場合を挙げていることから、これらを政令で定めることにより、機動的な国庫繰入れが実効的に行われることを担保しようとしているところであります。
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井坂信彦#24
○井坂委員 ありがとうございます。修正案に関する質問は以上です。
 大臣にお伺いをいたします。
 資料にも改めてつけさせていただいたんですが、機動的な国庫繰入れがやはり本当にきちんと行われるのかどうか、これが、本会議でも申し上げましたとおり、本法案の最大の焦点だと考えております。この間、大臣にも精いっぱいの明確な御答弁をいただいてきたということに関しては私も感謝している部分もございますが、答弁、もちろん議事録に残したということはありますが、やはりこれを何とか省令等に記載する方法がないのか、これについて検討ぐらいはすべきではないのか、大臣に最後、お伺いをしたいと思います。
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後藤茂之#25
○後藤国務大臣 機動的繰入れを行うべき状況として、労働政策審議会の報告書に記載された四つの類型など、機動的繰入れの運用の考え方について、同審議会での議論を尊重して対応していく必要があるということについては、前回もはっきりと御答弁を差し上げました。
 厚生労働省として、この考え方を何らかの形でお示しできるか、検討してまいりたいと思います。
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井坂信彦#26
○井坂委員 大臣、ありがとうございます。何らかの形でということで、一歩踏み込んだ御答弁をいただいたと思います。
 ちょっと参考人にお伺いをしたいんですが、例えば、この資料二、雇用保険部会報告の2ですよね、受給者実人員の平均が七十万人以上かつ弾力倍率が一未満、こういうときは国庫繰入れが行われるべきである。これは当たり前の話だと思うんですよ。逆に、この状況で国庫繰入れは行わないなんということがもし想定されているなら、国庫繰入れするようなときはないと思います。永遠にないです、これは本当に。
 参考人に伺いたいんですが、例えばこの2のような内容を政令に記載をすると、一体どんな不利益があるんでしょうか。
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田中誠二#27
○田中政府参考人 今般の法案では、新設する機動的な国庫繰入規定においては、失業等給付に係る保険料率が法律上の本則である千分の八である場合に加え、これに準じて国庫繰入れを行うことができる場合の要件を政令に委任しております。
 議員御指摘の内容は、その繰入れの具体的運用に関わるものですけれども、機動的な国庫繰入れの実施を検討すべき具体的な状況を政令に規定することは、かえって検討すべき状況を限定することにつながるなど柔軟な制度運用を妨げるおそれもあり、適切ではないと考えております。
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井坂信彦#28
○井坂委員 政令に書くと限定し過ぎてよくない、こういう御答弁が続いているんですが、大臣に伺いたいんです。
 こういうときしか繰入れしたら駄目ですよというような狭い限定をすれば、これは不利益がありますけれども、今、繰入れする範囲は物すごく広く取られていて、その中で、さらに、せめてこういう最悪の場合は繰入れをしなさいよ、あるいは、せめて繰入れを検討しなさいよ、これぐらいはむしろ書かないと、逆に、どんなときでもしなくてもいいみたいな今法律になっているんですよ。
 御答弁ではそんなことはないと繰り返し言っていただいているので、それは過去の議事録をつぶさにひっくり返せば、後の時代の人も、こういうときはしなきゃいけないんだなと分かると思うんですが、やはりこれは政令等にしっかり書いていただく、最低やはりこういうときは繰入れしなきゃいけない、あるいは繰入れを真っ先に検討しなきゃいけないと書いていただきたいと思うんです。
 これは、もし労政審から何らかの形でやはり省令等への記載を検討すべきだという意見があれば、大臣、お伺いしますが、それはさすがに門前払いせず、検討していただけますね。お伺いします。
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後藤茂之#29
○後藤国務大臣 労政審の御議論を尊重するということは度々この国会で答弁もさせていただいておりますし、先ほど、何らかの対応ができないかどうか、答弁もさせていただいたとおりであります。
 内容について、法令的な問題については、先ほど局長が答弁したとおりでございます。
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