農林水産委員会
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会
会議録情報#0
令和四年四月十三日(水曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 平口 洋君
理事 江藤 拓君 理事 高鳥 修一君
理事 宮下 一郎君 理事 簗 和生君
理事 金子 恵美君 理事 緑川 貴士君
理事 空本 誠喜君 理事 稲津 久君
五十嵐 清君 上田 英俊君
尾崎 正直君 加藤 竜祥君
神田 潤一君 国定 勇人君
坂本 哲志君 高見 康裕君
武井 俊輔君 中川 郁子君
中野 英幸君 西野 太亮君
野中 厚君 長谷川淳二君
平沼正二郎君 古川 直季君
古川 康君 堀内 詔子君
保岡 宏武君 山口 晋君
若林 健太君 梅谷 守君
神谷 裕君 小山 展弘君
後藤 祐一君 佐藤 公治君
堤 かなめ君 道下 大樹君
渡辺 創君 池畑浩太朗君
住吉 寛紀君 金城 泰邦君
庄子 賢一君 長友 慎治君
田村 貴昭君 北神 圭朗君
…………………………………
参考人
(豊田市農業委員会会長) 横粂 鈞君
参考人
(全国農業会議所事務局長) 稲垣 照哉君
参考人
(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹) 山下 一仁君
参考人
(明治大学農学部教授) 小田切徳美君
農林水産委員会専門員 梶原 武君
―――――――――――――
委員の異動
四月十三日
辞任 補欠選任
東 国幹君 西野 太亮君
尾崎 正直君 中野 英幸君
神田 潤一君 国定 勇人君
北村 誠吾君 堀内 詔子君
古川 康君 古川 直季君
神谷 裕君 道下 大樹君
後藤 祐一君 堤 かなめ君
同日
辞任 補欠選任
国定 勇人君 神田 潤一君
中野 英幸君 尾崎 正直君
西野 太亮君 東 国幹君
古川 直季君 古川 康君
堀内 詔子君 北村 誠吾君
堤 かなめ君 後藤 祐一君
道下 大樹君 神谷 裕君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 平口 洋君
理事 江藤 拓君 理事 高鳥 修一君
理事 宮下 一郎君 理事 簗 和生君
理事 金子 恵美君 理事 緑川 貴士君
理事 空本 誠喜君 理事 稲津 久君
五十嵐 清君 上田 英俊君
尾崎 正直君 加藤 竜祥君
神田 潤一君 国定 勇人君
坂本 哲志君 高見 康裕君
武井 俊輔君 中川 郁子君
中野 英幸君 西野 太亮君
野中 厚君 長谷川淳二君
平沼正二郎君 古川 直季君
古川 康君 堀内 詔子君
保岡 宏武君 山口 晋君
若林 健太君 梅谷 守君
神谷 裕君 小山 展弘君
後藤 祐一君 佐藤 公治君
堤 かなめ君 道下 大樹君
渡辺 創君 池畑浩太朗君
住吉 寛紀君 金城 泰邦君
庄子 賢一君 長友 慎治君
田村 貴昭君 北神 圭朗君
…………………………………
参考人
(豊田市農業委員会会長) 横粂 鈞君
参考人
(全国農業会議所事務局長) 稲垣 照哉君
参考人
(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹) 山下 一仁君
参考人
(明治大学農学部教授) 小田切徳美君
農林水産委員会専門員 梶原 武君
―――――――――――――
委員の異動
四月十三日
辞任 補欠選任
東 国幹君 西野 太亮君
尾崎 正直君 中野 英幸君
神田 潤一君 国定 勇人君
北村 誠吾君 堀内 詔子君
古川 康君 古川 直季君
神谷 裕君 道下 大樹君
後藤 祐一君 堤 かなめ君
同日
辞任 補欠選任
国定 勇人君 神田 潤一君
中野 英幸君 尾崎 正直君
西野 太亮君 東 国幹君
古川 直季君 古川 康君
堀内 詔子君 北村 誠吾君
堤 かなめ君 後藤 祐一君
道下 大樹君 神谷 裕君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)
――――◇―――――
平
平口洋#1
○平口委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案及び農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として、豊田市農業委員会会長横粂鈞君、全国農業会議所事務局長稲垣照哉君、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹山下一仁君、明治大学農学部教授小田切徳美君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、横粂参考人、稲垣参考人、山下参考人、小田切参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了承願います。
それでは、初めに、横粂参考人、お願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案及び農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として、豊田市農業委員会会長横粂鈞君、全国農業会議所事務局長稲垣照哉君、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹山下一仁君、明治大学農学部教授小田切徳美君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、横粂参考人、稲垣参考人、山下参考人、小田切参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了承願います。
それでは、初めに、横粂参考人、お願いいたします。
横
横粂鈞#2
○横粂参考人 ただいま御紹介をいただきました愛知県豊田市農業委員会会長の横粂でございます。
本日は、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案と農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案に関する参考人質疑の場にお呼びをいただき、誠にありがとうございます。このような場をいただき、お役に立てることは、本当に感謝申し上げます。また、光栄であると感じております。
さて、私は、新しい農業委員会制度が導入されてからの平成二十九年七月から豊田市農業委員会会長を務めています。会長職としては今年度で二期目になります。会長職以前は、三期九年、農業委員を務めていました。通算では十四年目になります。
長年の農業委員会活動の中で関わってきた現場活動、また各種の農業施策に取り組んできた現場経験を踏まえ、私の考え方を申し上げたいと思います。特に、新しい農業委員会制度になってからには強い思いがあります。
まず、豊田市の農業の特徴を説明させていただきます。
豊田市は、御承知のように、車の町、世界のトヨタの本拠地として有名であります。しかし、車だけでなく農業が非常に盛んであり、米、桃、梨、お茶など多彩な農産物を生産、出荷をしている県内有数の農業市であります。また、市域の面積は県内一であり、平たん部から中山間部まで、多岐にわたる地形があります。担い手の法人化と集積の進んだ平たん部から、分散錯圃の農地、高齢化、担い手減少の中山間地域まで、日本の農業問題のあらゆる側面をかいま見ることのできる地域でもあります。
豊田市農業委員会の特徴を説明させていただきますと、農地利用最適化推進委員が四十五名、農業委員十九名の構成で、特に農地利用最適化推進委員の配置数は充実をしています。県内でも一番であります。こうしたことは、豊田市の理解と支援により配置数が確保でき、多様な地域事情をカバーできる地域密着型として農地利用最適化推進業務を行えるという体制になっております。
それでは、まず、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案の内容について、私の意見を述べさせていただきます。
今回の改正法律案では、これまで現場で進めてきた人・農地プランを地域計画として法定化し、この中で、農地の集約化を図るため、十年後の農地利用の姿を目標地図として明確化することとされています。ざっくり言えば、こう理解をしております。
地域計画の責任者は市町村ですが、その計画の要である、将来の農地の効率的かつ総合的な利用に関する農地利用の姿を示した地図、いわゆる目標地図の素案は農業委員会が作成をするということになっています。農業委員会は、農地バンク等と協力して、この可視化した、分かりやすい目標地図の素案を作成すると明確化されています。
農業委員会が、地域の農地の将来像を設計するに当たり、このようにイニシアチブを取ることができるというのは、これまでの人・農地政策の潮目を変える大胆かつ情熱的な内容であり、これでやっと農業委員会の大きな出番が来た、農業委員会に大きな命、使命が与えられたと思っております。確かに責任は非常に重くなります。しかし、本来の農業委員会の果たすべき役割を明確にしたものと感じております。
農地所有者である出し手、農業者である受け手の意向を最も把握しているのは農業委員会です。また、農業委員会だけでなく、農地バンク、JA、土地改良区等、関係者の協力を得て素案を作成することとなっています。農業委員会に丸投げをされたわけではありません。農業委員会が得意とする現場での活動を基礎に将来の素案を描く、農業委員会が現場で果たしている役割を農水省において再認識をしていただいたと考えており、今回の法律案については賛成であります。一刻も早く本法案を成立させていただきたいと思っております。
今回の改正法律案では、市町村が関係者の協議の場を設け、徹底して農業の将来像を話し合う、その結果、協議を踏まえ、市町村が地域計画、最終的な目標地図を作成、公表するとあります。段階的にそれぞれの組織の果たす役割、こういった機能が明確にされており、無理のない、現場実態を踏まえたものだと考えております。
目標地図を実現するためには、農地バンクを活用し、農地の集約化を進めることが重要であります。改正法律案では、市町村の農用地利用集積計画と農地バンクの農用地利用配分計画を統合して、農地バンクは農用地利用集積等促進計画を作成することになっています。農地バンクは、農地の借入れ等を農地所有者へ積極的に申し入れ、農地の集約化をより強力に進めていくこととされております。また、農業委員会も、農地バンクの定める計画作成を要請できたりして、積極的に関わりを持つことができております。
また、計画策定の中で、特例として、三分の二以上の同意を得て、一括して農地バンクに区域の農地を貸し付ける仕組みがあります。これは、より積極的な農地の集積、集約ができるようになっているものと思います。一括して貸し出す、この制度については、今後、農地利用集約化に対して大きな役割を果たす存在になるであろうと期待をしております。
愛知県の場合、農地バンク、すなわち農地中間管理機構を利用した地域まるっと中間管理方式、方言が入っておりますけれども、として進められている事例がありますので、少し紹介をさせていただきます。
愛知県では、豊川市の長沢地区が最初に行われた例であり、当豊田市では、山間地に位置する押井地区にその事例があります。今までの集落営農を一般社団法人押井営農組合として、集落全戸、三十未満ですけれども、それと集落全農地、これも八ヘクタール未満、小さい本当の山間集落ですけれども、集落丸ごと、すなわち一括して丸ごと中間機構に貸出しをし、押井営農組合が一括して借り受ける、こういう方法を取っております。
一括して借受けをしても、中には、まだまだ自分で自作を、農業をやりたいと希望する農家はあります。こうした農家には、押井営農組合から自作していた農地をそのまま再貸出しをする方法、特定作業受委託契約を取って、自作農家の意欲をくじかないで、やりたい方はやってください、一括しますけれども個別の特徴は生かしますよ、こういうことになっているんですね。
また、一般社団法人押井営農組合は、中山間地域等直接支払制度、多面的機能支払交付金制度の受皿となることもできます。受け手を認定農業者や法人等の担い手に限るのでなく、担い手以外の者も含め、地域全体で将来の農地利用の姿を描いていく、このようなことを取るということも非常に重要だと考えております。
今回の改正法律案には、こうした方向への道筋がつけられていると考えています。また、受け手がいない地域では、多面的機能支払交付金団体や中山間地域等直接支払いの活動組織、JA等のサービス事業体を活用する考え方、方法も打ち出されております。現場実態に即した多様な対応が準備をされております。
農地の集積、集約化を進めるためには、農地の基盤整備の実施が不可欠であります。圃場が悪くては、集約化、効率化を進めることができません。
今まで実施されてきた、農家負担ゼロの農地中間管理機構関連整備事業として圃場整備ができる仕組みがありました。この制度は、名前は難しいのですけれども、説明をしますと目を輝かせて聞く人気の制度でありました。今回の改正法案で、更にこの制度を充実するための見直しがなされました。従来の区画整理に加え、農業水利施設や農業用農道整備が追加、拡充されました。また、農地バンクが農作業等を受託している農用地も入れることができるようになりました。
農地条件が悪いところは、やはり中山間地であります。特にこの地域では、高齢化、担い手不足で、耕作条件の悪さは致命的になります。担い手の努力だけで解決しません。農家負担ゼロの機構関連整備事業は、中山間地を守るための最もよい、有効で効果的な事業と考えております。この整備事業が多くの地域で適用されるような運用を期待し、これらのメリットについて、声を大にして宣伝、説明をしていくべきだろうと考えております。
また、改正法律案では、地域計画の達成に支障を及ぼすおそれがある場合は農用地区域から除外できないこととされています。
これは非常に重要で、これまでは、非常に豊かな農地として整備された農用地区域であっても、諸般の都合で農用地区域からの除外が行われることは多々ありました。今回の措置は、地域の話合いの結果を尊重し、農業者側の意向を酌み、将来の農地利用を守り、確保していこう、こういう気持ちがうかがえます。守るべき農地を守る仕組みの一端として、注視し、期待をするものであります。
なお、豊田市では、農振農用地整備計画の中で、法令上の根拠と規制権限はありませんが、農用地区域の中に特定保全農用地区域、これを設け、優良農地、守るべき農地として啓発を進めようとしています。こうした取組を後押しするものでもあると考えております。
続いて、農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案についてであります。
改正活性化法案においては、活性化計画の対象事業に農用地の保全に関する事業を追加することとされています。
先ほどの農業経営基盤強化促進法の改正にありました目標地図の作成に当たり、地域での話合いが重要である旨を申し上げました。地域の話合いで、地域全体の将来の農地利用の姿を再構築した目標を明確化しなければなりません。
その結果、高齢化で農地を維持できない、後継者の方が地域の外に出てしまう等のケースが必ず想定されます。必然的に利用が困難になるような農地が発生してしまいます。後に残った農業者や担い手だけでカバーができません。このままほかっておけば、荒廃化しかねません。こうした農地については、周辺の集約した農地に悪影響を及ぼすことがないよう、適切な管理、保全を行うことが重要な施策となります。
改正基盤法により集積、集約化を図る農地と、集積、集約が困難な農地については改正活性化法で対応することとされています。めり張りをつけ、セットとなるよう、農山漁村地域の適正な農地利用を図ることを目的にしたものと考えております。
活性化計画の中で、第一に、粗放的な利用、第二に、ビオトープ、鳥獣害等の緩衝地帯などの農地に近い利用、第三に、農業生産が困難な農地は計画的に森林化への利用を図るというような施策が打ち出されておりますが、こうしたものも妥当な施策と考えております。
今回の活性化法の中で、農用地の保全等に関する事業が加わったことにより、これらの事業を適切に進めるため、所有権移転等促進計画の拡充だとか、多面法の事業計画申請の簡略化、それから農地転用手続の迅速化を図る改正もなされており、併せて適正な改正として賛成と考えております。
最後になりますが、以上、法案等の各項目について私の所見を申し上げましたが、改めて、今回の法律案については賛成であり、一刻も早く成立させていただきたいと考えております。また、全国の農業委員会、そして市町村の農業部局は多様な課題を抱えております。この法律の施行と運用については、こうした事情を拝察していただき、無理のない方法で、しかも効率を上げることのできるような対応をお願いをするものであります。
まとめとして、今回の改正は、一つの大きな節目になり、農業委員会の活動が日本の農業の将来を担う役割の一端を確実に果たすものになるものと考えております。この使命を果たすべく、尽力をしていきたいと存じております。
一地方の農業委員会現場から考えた拙い意見、説明でありましたが、御清聴、誠にありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案と農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案に関する参考人質疑の場にお呼びをいただき、誠にありがとうございます。このような場をいただき、お役に立てることは、本当に感謝申し上げます。また、光栄であると感じております。
さて、私は、新しい農業委員会制度が導入されてからの平成二十九年七月から豊田市農業委員会会長を務めています。会長職としては今年度で二期目になります。会長職以前は、三期九年、農業委員を務めていました。通算では十四年目になります。
長年の農業委員会活動の中で関わってきた現場活動、また各種の農業施策に取り組んできた現場経験を踏まえ、私の考え方を申し上げたいと思います。特に、新しい農業委員会制度になってからには強い思いがあります。
まず、豊田市の農業の特徴を説明させていただきます。
豊田市は、御承知のように、車の町、世界のトヨタの本拠地として有名であります。しかし、車だけでなく農業が非常に盛んであり、米、桃、梨、お茶など多彩な農産物を生産、出荷をしている県内有数の農業市であります。また、市域の面積は県内一であり、平たん部から中山間部まで、多岐にわたる地形があります。担い手の法人化と集積の進んだ平たん部から、分散錯圃の農地、高齢化、担い手減少の中山間地域まで、日本の農業問題のあらゆる側面をかいま見ることのできる地域でもあります。
豊田市農業委員会の特徴を説明させていただきますと、農地利用最適化推進委員が四十五名、農業委員十九名の構成で、特に農地利用最適化推進委員の配置数は充実をしています。県内でも一番であります。こうしたことは、豊田市の理解と支援により配置数が確保でき、多様な地域事情をカバーできる地域密着型として農地利用最適化推進業務を行えるという体制になっております。
それでは、まず、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案の内容について、私の意見を述べさせていただきます。
今回の改正法律案では、これまで現場で進めてきた人・農地プランを地域計画として法定化し、この中で、農地の集約化を図るため、十年後の農地利用の姿を目標地図として明確化することとされています。ざっくり言えば、こう理解をしております。
地域計画の責任者は市町村ですが、その計画の要である、将来の農地の効率的かつ総合的な利用に関する農地利用の姿を示した地図、いわゆる目標地図の素案は農業委員会が作成をするということになっています。農業委員会は、農地バンク等と協力して、この可視化した、分かりやすい目標地図の素案を作成すると明確化されています。
農業委員会が、地域の農地の将来像を設計するに当たり、このようにイニシアチブを取ることができるというのは、これまでの人・農地政策の潮目を変える大胆かつ情熱的な内容であり、これでやっと農業委員会の大きな出番が来た、農業委員会に大きな命、使命が与えられたと思っております。確かに責任は非常に重くなります。しかし、本来の農業委員会の果たすべき役割を明確にしたものと感じております。
農地所有者である出し手、農業者である受け手の意向を最も把握しているのは農業委員会です。また、農業委員会だけでなく、農地バンク、JA、土地改良区等、関係者の協力を得て素案を作成することとなっています。農業委員会に丸投げをされたわけではありません。農業委員会が得意とする現場での活動を基礎に将来の素案を描く、農業委員会が現場で果たしている役割を農水省において再認識をしていただいたと考えており、今回の法律案については賛成であります。一刻も早く本法案を成立させていただきたいと思っております。
今回の改正法律案では、市町村が関係者の協議の場を設け、徹底して農業の将来像を話し合う、その結果、協議を踏まえ、市町村が地域計画、最終的な目標地図を作成、公表するとあります。段階的にそれぞれの組織の果たす役割、こういった機能が明確にされており、無理のない、現場実態を踏まえたものだと考えております。
目標地図を実現するためには、農地バンクを活用し、農地の集約化を進めることが重要であります。改正法律案では、市町村の農用地利用集積計画と農地バンクの農用地利用配分計画を統合して、農地バンクは農用地利用集積等促進計画を作成することになっています。農地バンクは、農地の借入れ等を農地所有者へ積極的に申し入れ、農地の集約化をより強力に進めていくこととされております。また、農業委員会も、農地バンクの定める計画作成を要請できたりして、積極的に関わりを持つことができております。
また、計画策定の中で、特例として、三分の二以上の同意を得て、一括して農地バンクに区域の農地を貸し付ける仕組みがあります。これは、より積極的な農地の集積、集約ができるようになっているものと思います。一括して貸し出す、この制度については、今後、農地利用集約化に対して大きな役割を果たす存在になるであろうと期待をしております。
愛知県の場合、農地バンク、すなわち農地中間管理機構を利用した地域まるっと中間管理方式、方言が入っておりますけれども、として進められている事例がありますので、少し紹介をさせていただきます。
愛知県では、豊川市の長沢地区が最初に行われた例であり、当豊田市では、山間地に位置する押井地区にその事例があります。今までの集落営農を一般社団法人押井営農組合として、集落全戸、三十未満ですけれども、それと集落全農地、これも八ヘクタール未満、小さい本当の山間集落ですけれども、集落丸ごと、すなわち一括して丸ごと中間機構に貸出しをし、押井営農組合が一括して借り受ける、こういう方法を取っております。
一括して借受けをしても、中には、まだまだ自分で自作を、農業をやりたいと希望する農家はあります。こうした農家には、押井営農組合から自作していた農地をそのまま再貸出しをする方法、特定作業受委託契約を取って、自作農家の意欲をくじかないで、やりたい方はやってください、一括しますけれども個別の特徴は生かしますよ、こういうことになっているんですね。
また、一般社団法人押井営農組合は、中山間地域等直接支払制度、多面的機能支払交付金制度の受皿となることもできます。受け手を認定農業者や法人等の担い手に限るのでなく、担い手以外の者も含め、地域全体で将来の農地利用の姿を描いていく、このようなことを取るということも非常に重要だと考えております。
今回の改正法律案には、こうした方向への道筋がつけられていると考えています。また、受け手がいない地域では、多面的機能支払交付金団体や中山間地域等直接支払いの活動組織、JA等のサービス事業体を活用する考え方、方法も打ち出されております。現場実態に即した多様な対応が準備をされております。
農地の集積、集約化を進めるためには、農地の基盤整備の実施が不可欠であります。圃場が悪くては、集約化、効率化を進めることができません。
今まで実施されてきた、農家負担ゼロの農地中間管理機構関連整備事業として圃場整備ができる仕組みがありました。この制度は、名前は難しいのですけれども、説明をしますと目を輝かせて聞く人気の制度でありました。今回の改正法案で、更にこの制度を充実するための見直しがなされました。従来の区画整理に加え、農業水利施設や農業用農道整備が追加、拡充されました。また、農地バンクが農作業等を受託している農用地も入れることができるようになりました。
農地条件が悪いところは、やはり中山間地であります。特にこの地域では、高齢化、担い手不足で、耕作条件の悪さは致命的になります。担い手の努力だけで解決しません。農家負担ゼロの機構関連整備事業は、中山間地を守るための最もよい、有効で効果的な事業と考えております。この整備事業が多くの地域で適用されるような運用を期待し、これらのメリットについて、声を大にして宣伝、説明をしていくべきだろうと考えております。
また、改正法律案では、地域計画の達成に支障を及ぼすおそれがある場合は農用地区域から除外できないこととされています。
これは非常に重要で、これまでは、非常に豊かな農地として整備された農用地区域であっても、諸般の都合で農用地区域からの除外が行われることは多々ありました。今回の措置は、地域の話合いの結果を尊重し、農業者側の意向を酌み、将来の農地利用を守り、確保していこう、こういう気持ちがうかがえます。守るべき農地を守る仕組みの一端として、注視し、期待をするものであります。
なお、豊田市では、農振農用地整備計画の中で、法令上の根拠と規制権限はありませんが、農用地区域の中に特定保全農用地区域、これを設け、優良農地、守るべき農地として啓発を進めようとしています。こうした取組を後押しするものでもあると考えております。
続いて、農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案についてであります。
改正活性化法案においては、活性化計画の対象事業に農用地の保全に関する事業を追加することとされています。
先ほどの農業経営基盤強化促進法の改正にありました目標地図の作成に当たり、地域での話合いが重要である旨を申し上げました。地域の話合いで、地域全体の将来の農地利用の姿を再構築した目標を明確化しなければなりません。
その結果、高齢化で農地を維持できない、後継者の方が地域の外に出てしまう等のケースが必ず想定されます。必然的に利用が困難になるような農地が発生してしまいます。後に残った農業者や担い手だけでカバーができません。このままほかっておけば、荒廃化しかねません。こうした農地については、周辺の集約した農地に悪影響を及ぼすことがないよう、適切な管理、保全を行うことが重要な施策となります。
改正基盤法により集積、集約化を図る農地と、集積、集約が困難な農地については改正活性化法で対応することとされています。めり張りをつけ、セットとなるよう、農山漁村地域の適正な農地利用を図ることを目的にしたものと考えております。
活性化計画の中で、第一に、粗放的な利用、第二に、ビオトープ、鳥獣害等の緩衝地帯などの農地に近い利用、第三に、農業生産が困難な農地は計画的に森林化への利用を図るというような施策が打ち出されておりますが、こうしたものも妥当な施策と考えております。
今回の活性化法の中で、農用地の保全等に関する事業が加わったことにより、これらの事業を適切に進めるため、所有権移転等促進計画の拡充だとか、多面法の事業計画申請の簡略化、それから農地転用手続の迅速化を図る改正もなされており、併せて適正な改正として賛成と考えております。
最後になりますが、以上、法案等の各項目について私の所見を申し上げましたが、改めて、今回の法律案については賛成であり、一刻も早く成立させていただきたいと考えております。また、全国の農業委員会、そして市町村の農業部局は多様な課題を抱えております。この法律の施行と運用については、こうした事情を拝察していただき、無理のない方法で、しかも効率を上げることのできるような対応をお願いをするものであります。
まとめとして、今回の改正は、一つの大きな節目になり、農業委員会の活動が日本の農業の将来を担う役割の一端を確実に果たすものになるものと考えております。この使命を果たすべく、尽力をしていきたいと存じております。
一地方の農業委員会現場から考えた拙い意見、説明でありましたが、御清聴、誠にありがとうございました。拍手
平
稲
稲垣照哉#4
○稲垣参考人 ただいま御紹介賜りました全国農業会議所の事務局長の稲垣と申します。
本日は、このような機会を与えていただきましたことにつきまして、本当に御礼を申し上げたいと思います。
全国農業会議所は、御案内のように、全国の農業委員会を支援、お手伝い、そういうことをしている機関でございます。四月一日現在、全国には農業委員会が千六百九十七委員会ございます。そこに、約二万三千人の農業委員さん、そして約一万七千人の農地利用最適化推進委員さん、合わせて約四万人の委員さん、そして、それを支える事務局の職員さんが約八千人、こういう体制で農地の仕事をさせていただいております。
本日は、そういう皆様の声を少しでも先生方にお届けすることができ、審議の参考になるお話ができればと思って参上した次第でございます。具体的には、今回の法律改正の意義と課題に絞ってお話をさせていただきたいと思います。
御案内のように、農業委員会組織は、平成二十七年の農業委員会法の改正を踏まえ、新たな法令必須業務となりました農地利用最適化活動につきまして、今回改正法案として上がっております農業経営基盤強化促進法などをフル活用して、組織を挙げて取り組んでまいりました。そして、毎年、成果とその課題を明らかにして各種の政策提案を取りまとめ、先生方にお届けしてまいりました。
今申し上げましたことはこちらの資料の方に載っておりますので、また後ほどお目通しをいただきたいと思います。
以上を踏まえまして、本日は、四つの点について意義と課題を申し述べさせていただきたいと思います。
一点目は、人・農地プランの法定化についてであります。二点目は、農地バンクさんの運用の抜本見直しについてであります。三点目は、活性化法に象徴されます多様な農地利用の問題についてでございます。そして四点目は、農地法の下限面積要件の撤廃の問題でございます。
まず、人・農地プランの法定化の意義でございます。
これにつきましては、地域における話合いの結果が地域の農業の将来の在り方、農地利用などについて法律に根拠を持つものとなり、その意義は大変大きなものがあると思っております。そして、その際、この基盤法に、「効率的かつ安定的な農業経営」、これは基盤法の本旨でございますが、それに加えて、「農業を担う者」というワードを明記していただいたことが非常に大きな意義を持っていると思います。
この間、人・農地プランの話合いを現場で進める際に、これは担い手のためにやっているのかとか、農地の出し手の方にすると、俺に農業をやめろと言うのかみたいな、やや感情的というかそういう議論があったわけですが、今回、地域の農業を担う者というものを位置づけていただいたことで、効率的かつ安定的な、いわゆる担い手と地域が一丸となって取り組める契機になると認識しております。
そして、基盤法の二十一条で、地域計画の実現に向け、農業委員会が農家の皆さんに積極的に働きかけることを法律に明記いただきました。
現在、農業委員会は、法律上は、農家の皆さんから申出があってから農地の利用関係の調整、売買、貸借のあっせんに動くという受動的な立場でございますが、今回の改正で、能動的に地域のためにアクションを起こせるということが非常に重要な点と認識しております。
課題としましては、法定化の取組に当たっては、基盤法の十八条に、農業者などによる協議の場の設定、これが決定的に重要だと思っております。これは、市町村のリーダーシップの下、JAさんの農業生産や販売の問題、土地改良区さんの農地整備などの知見を持ち寄って地域のグランドデザインを描けるか否か、それが成否を握っていると認識しております。
それを踏まえて、私ども農業委員会では目標地図の素案を作るとされておりますが、現場の委員会の中には、不安というか、どきどきしているわけであります。本当に令和七年度までに自分たちだけで作り上げることができるのかという不安でございます。地域の農業の実態、また農業委員会の体制など、様々な市町村、農業委員会の実態を踏まえますと、農業者の今後の営農意向や農地の貸借意向を地図に落とした、粗い、そういう素案を作る委員会から、地域の農業を担う者ごとに利用する農地、農地の利用が明確になった、ほぼほぼ完成版に近い地図の素案ができる農業委員会まで、幅広く存在するということを御認識いただきたいと思います。
そして、農業委員会によっては、事務局の職員が一人しかいない、又は皆さん兼務で専門の職員がいない、そういう事務局が少なくございません。目標地図の作成に当たっては、市町村の農政部局と農業委員会の事務局、この連携体制をいかに構築するかということが一丁目一番地だと思っております。
そういうことを踏まえましても、法律の施行当初は、JAさんの農作業受委託なども活用して順次目標地図の完成度を上げて練り上げていくということになると思いますので、これは息の長い取組になるというふうに考えております。
二番目の農地バンクの抜本的見直しにつきまして、意義でございますが、基盤法の第二十二条で、農地バンクの事業推進に当たっては、「地域計画の達成に資する」と明記されたことを私個人的には非常にうれしく思っております。地域計画の達成に資するということになれば、バンクさんは、農業委員会、市町村など現場の関係者とともに計画の実現を目指す同志的な、より身近な存在になることを強く期待しているところでございます。
また、バンク法の第十八条で、農地バンクがバンク計画の策定に当たって農業委員会の意見を漏れなく聞くと位置づけられました。これによって、農業委員会は、バンク計画について、現在の極めて限定的な関与から全面的な関与が可能となり、農業委員会とバンクさんの一体的な取組が進むものと期待しております。
一方、この課題については、市町村の基盤法による利用集積計画を新たなバンク計画である農用地利用集積等促進計画に統合、一体化することについて、農業委員会を始め現場では戸惑いと不安があることも事実でございます。この課題は二点ございます。
一つの課題は、農地バンクさんが本当に農地法三条以外の農地の権利移動に遺漏なく対応できるのかということであります。農地バンクさんが間に入ることによって、農地の権利設定の手続について、全て都道府県の知事さんが扱うことになります。これに伴う手間や時間の発生を考えたり、また、小作料の収受などの問題がございます。これに対して、農水省さんは事務の抜本的な簡素化などをうたっていらっしゃいますので、一刻も早くその姿をつまびらかにしていただきたいと思うわけでございます。
二つ目の課題は、市町村の利用集積計画による利用権設定がなくなることへの戸惑いでございます。一九八〇年、農用地利用増進法、基盤法の前身の法律でございますが、そこで、耕作権の強い農地法三条に基づいて、一旦農地を貸したら戻ってこない、そういう不安を払拭するために、期間の定めのある賃借権である利用権を設けることによって、期間が満了すれば農地が確実に戻って、安心して再設定ができる、これを繰り返して、現場に果たしてきた役割は非常に大きなものがございます。
この制度がなくなってしまうということに対して、やはり現場では戸惑いがあるということでございますが、しかし、今般の改正で、バンク法の第十八条第十一項に基づいて、農業委員会がバンクさんに対して農用地利用集積促進計画を要請できることを明記いただいております。
これと農用地利用集積促進計画に関する都道府県知事の認可権限を市町村長に移譲することをセットで運用いただければ、現在のように毎月市町村で利用集積計画を決定、公告しているのと同等、むしろ現行の利用権設定にバンク特約がついたと認識、運用すれば、農地バンクへの農地集積が促進されて、地域計画への取組と一石二鳥の効果をもたらすと思慮しております。何とぞ、政府におかれましては、このような取組について前広に御指導いただけたらと思うわけでございます。
三点目は、多様な農地利用でございます。
多くの農業委員会では、農地利用の最適化に取り組む際に、担い手に直ちに集積できないいろいろな条件の悪い農地、また、遊休農地を解消する上で直ちに非農地判断できない農地、そういう農地に苦慮しているわけであります。これらの農地に時間とコストをかけて圃場整備がすぐにできるわけもないわけでありますので、暫時遊休化したり、遊休化の度合いが増して対応に苦慮しているわけであります。
しかし、今般、活性化法で、農用地保全として放牧、鳥獣害緩衝帯、ビオトープなどなどの取組が明らかにされ、補助事業にもつながるということで、地域計画と取組をうまく活用して、地域全体の効率的かつ総合的な取組と持続的な土地利用の実現に資するものと思っております。このような、圃場整備のように多額のコストと時間を要する手だてに代わり、コストをかけずに農地保全を行える手だてが講じられたことの意義は大変大きなものがあると思っております。
ただ、農地法や基盤法に比べ、活性化法は、私ども農業委員会、場合によっては地元の周知がまだまだ低いと思いますので、そのPRなり周知、指導方が非常に大きな問題となります。
この法案の課題があるとすれば、基盤法で進める地域計画とこの活性化法の活性化計画、二つの計画があるわけですが、これが現場で調和して取り組めるようなことが大事であり、競合したり、間にぽてんヒットで落ち込んでしまうような、また、二度手間、手戻りがないような整然とした運用が大事かと思っております。
最後に、農地法の下限面積要件の撤廃について申し述べます。
意義としては、やはり農業者の減少、高齢化が進行する中で、農村の定住、活性化、また野菜、果樹など多様な新規参入、さらには半農半Xの方を推進していく上で、また、特に中山間地域の振興を図る上では意義があると思っております。
ただ、課題としては、現場の農業委員会におきましては、この下限面積要件は農地法第三条による権利移動を判断する際の有力な根拠条文になっていることは明らかなわけであります。ただ、下限面積要件がなくなった場合、その場合、やはり投機的な農地取得が行われるのではないかなどの不安があるわけであります。
一方、下限面積要件を廃止しても、農地を全て効率的に利用する、常時農業に従事する、地域の調和要件、周辺の農場に悪影響を及ぼさない、こういう要件は残るわけであります。
また、今般の地域計画の目標地図に基づいて農地の集約化を進めていくことになります。こうした動きと半農半Xなどの農地利用について、いかに調和させていくのか。地域計画の中で、農地の権利取得に当たってのルールづくり、その運用の徹底を期していただきたいと思うわけでございます。
以上、この法案について、その意義と課題を申し述べさせていただきました。
参考資料にもございますように、農業委員会系統組織におきましては、市町村、農業委員会、農地バンク、関係機関が一体となって人・農地プランの作成に取り組めるよう、その法定化を要望してまいりました。また、それを見越して、本年度の事業推進も計画しておるところでございます。
そういう意味では、全国の委員さんは、この国会の審議を瞠目、刮目して、固唾をのんで見守っていらっしゃることと思います。どうか、四万人の農業委員が伸び伸びと、そして誇りを持って仕事ができるよう、枝ぶりのよい法律をお作りいただきますことをお願い申し上げまして、私の発言とさせていただきます。
今日はありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、このような機会を与えていただきましたことにつきまして、本当に御礼を申し上げたいと思います。
全国農業会議所は、御案内のように、全国の農業委員会を支援、お手伝い、そういうことをしている機関でございます。四月一日現在、全国には農業委員会が千六百九十七委員会ございます。そこに、約二万三千人の農業委員さん、そして約一万七千人の農地利用最適化推進委員さん、合わせて約四万人の委員さん、そして、それを支える事務局の職員さんが約八千人、こういう体制で農地の仕事をさせていただいております。
本日は、そういう皆様の声を少しでも先生方にお届けすることができ、審議の参考になるお話ができればと思って参上した次第でございます。具体的には、今回の法律改正の意義と課題に絞ってお話をさせていただきたいと思います。
御案内のように、農業委員会組織は、平成二十七年の農業委員会法の改正を踏まえ、新たな法令必須業務となりました農地利用最適化活動につきまして、今回改正法案として上がっております農業経営基盤強化促進法などをフル活用して、組織を挙げて取り組んでまいりました。そして、毎年、成果とその課題を明らかにして各種の政策提案を取りまとめ、先生方にお届けしてまいりました。
今申し上げましたことはこちらの資料の方に載っておりますので、また後ほどお目通しをいただきたいと思います。
以上を踏まえまして、本日は、四つの点について意義と課題を申し述べさせていただきたいと思います。
一点目は、人・農地プランの法定化についてであります。二点目は、農地バンクさんの運用の抜本見直しについてであります。三点目は、活性化法に象徴されます多様な農地利用の問題についてでございます。そして四点目は、農地法の下限面積要件の撤廃の問題でございます。
まず、人・農地プランの法定化の意義でございます。
これにつきましては、地域における話合いの結果が地域の農業の将来の在り方、農地利用などについて法律に根拠を持つものとなり、その意義は大変大きなものがあると思っております。そして、その際、この基盤法に、「効率的かつ安定的な農業経営」、これは基盤法の本旨でございますが、それに加えて、「農業を担う者」というワードを明記していただいたことが非常に大きな意義を持っていると思います。
この間、人・農地プランの話合いを現場で進める際に、これは担い手のためにやっているのかとか、農地の出し手の方にすると、俺に農業をやめろと言うのかみたいな、やや感情的というかそういう議論があったわけですが、今回、地域の農業を担う者というものを位置づけていただいたことで、効率的かつ安定的な、いわゆる担い手と地域が一丸となって取り組める契機になると認識しております。
そして、基盤法の二十一条で、地域計画の実現に向け、農業委員会が農家の皆さんに積極的に働きかけることを法律に明記いただきました。
現在、農業委員会は、法律上は、農家の皆さんから申出があってから農地の利用関係の調整、売買、貸借のあっせんに動くという受動的な立場でございますが、今回の改正で、能動的に地域のためにアクションを起こせるということが非常に重要な点と認識しております。
課題としましては、法定化の取組に当たっては、基盤法の十八条に、農業者などによる協議の場の設定、これが決定的に重要だと思っております。これは、市町村のリーダーシップの下、JAさんの農業生産や販売の問題、土地改良区さんの農地整備などの知見を持ち寄って地域のグランドデザインを描けるか否か、それが成否を握っていると認識しております。
それを踏まえて、私ども農業委員会では目標地図の素案を作るとされておりますが、現場の委員会の中には、不安というか、どきどきしているわけであります。本当に令和七年度までに自分たちだけで作り上げることができるのかという不安でございます。地域の農業の実態、また農業委員会の体制など、様々な市町村、農業委員会の実態を踏まえますと、農業者の今後の営農意向や農地の貸借意向を地図に落とした、粗い、そういう素案を作る委員会から、地域の農業を担う者ごとに利用する農地、農地の利用が明確になった、ほぼほぼ完成版に近い地図の素案ができる農業委員会まで、幅広く存在するということを御認識いただきたいと思います。
そして、農業委員会によっては、事務局の職員が一人しかいない、又は皆さん兼務で専門の職員がいない、そういう事務局が少なくございません。目標地図の作成に当たっては、市町村の農政部局と農業委員会の事務局、この連携体制をいかに構築するかということが一丁目一番地だと思っております。
そういうことを踏まえましても、法律の施行当初は、JAさんの農作業受委託なども活用して順次目標地図の完成度を上げて練り上げていくということになると思いますので、これは息の長い取組になるというふうに考えております。
二番目の農地バンクの抜本的見直しにつきまして、意義でございますが、基盤法の第二十二条で、農地バンクの事業推進に当たっては、「地域計画の達成に資する」と明記されたことを私個人的には非常にうれしく思っております。地域計画の達成に資するということになれば、バンクさんは、農業委員会、市町村など現場の関係者とともに計画の実現を目指す同志的な、より身近な存在になることを強く期待しているところでございます。
また、バンク法の第十八条で、農地バンクがバンク計画の策定に当たって農業委員会の意見を漏れなく聞くと位置づけられました。これによって、農業委員会は、バンク計画について、現在の極めて限定的な関与から全面的な関与が可能となり、農業委員会とバンクさんの一体的な取組が進むものと期待しております。
一方、この課題については、市町村の基盤法による利用集積計画を新たなバンク計画である農用地利用集積等促進計画に統合、一体化することについて、農業委員会を始め現場では戸惑いと不安があることも事実でございます。この課題は二点ございます。
一つの課題は、農地バンクさんが本当に農地法三条以外の農地の権利移動に遺漏なく対応できるのかということであります。農地バンクさんが間に入ることによって、農地の権利設定の手続について、全て都道府県の知事さんが扱うことになります。これに伴う手間や時間の発生を考えたり、また、小作料の収受などの問題がございます。これに対して、農水省さんは事務の抜本的な簡素化などをうたっていらっしゃいますので、一刻も早くその姿をつまびらかにしていただきたいと思うわけでございます。
二つ目の課題は、市町村の利用集積計画による利用権設定がなくなることへの戸惑いでございます。一九八〇年、農用地利用増進法、基盤法の前身の法律でございますが、そこで、耕作権の強い農地法三条に基づいて、一旦農地を貸したら戻ってこない、そういう不安を払拭するために、期間の定めのある賃借権である利用権を設けることによって、期間が満了すれば農地が確実に戻って、安心して再設定ができる、これを繰り返して、現場に果たしてきた役割は非常に大きなものがございます。
この制度がなくなってしまうということに対して、やはり現場では戸惑いがあるということでございますが、しかし、今般の改正で、バンク法の第十八条第十一項に基づいて、農業委員会がバンクさんに対して農用地利用集積促進計画を要請できることを明記いただいております。
これと農用地利用集積促進計画に関する都道府県知事の認可権限を市町村長に移譲することをセットで運用いただければ、現在のように毎月市町村で利用集積計画を決定、公告しているのと同等、むしろ現行の利用権設定にバンク特約がついたと認識、運用すれば、農地バンクへの農地集積が促進されて、地域計画への取組と一石二鳥の効果をもたらすと思慮しております。何とぞ、政府におかれましては、このような取組について前広に御指導いただけたらと思うわけでございます。
三点目は、多様な農地利用でございます。
多くの農業委員会では、農地利用の最適化に取り組む際に、担い手に直ちに集積できないいろいろな条件の悪い農地、また、遊休農地を解消する上で直ちに非農地判断できない農地、そういう農地に苦慮しているわけであります。これらの農地に時間とコストをかけて圃場整備がすぐにできるわけもないわけでありますので、暫時遊休化したり、遊休化の度合いが増して対応に苦慮しているわけであります。
しかし、今般、活性化法で、農用地保全として放牧、鳥獣害緩衝帯、ビオトープなどなどの取組が明らかにされ、補助事業にもつながるということで、地域計画と取組をうまく活用して、地域全体の効率的かつ総合的な取組と持続的な土地利用の実現に資するものと思っております。このような、圃場整備のように多額のコストと時間を要する手だてに代わり、コストをかけずに農地保全を行える手だてが講じられたことの意義は大変大きなものがあると思っております。
ただ、農地法や基盤法に比べ、活性化法は、私ども農業委員会、場合によっては地元の周知がまだまだ低いと思いますので、そのPRなり周知、指導方が非常に大きな問題となります。
この法案の課題があるとすれば、基盤法で進める地域計画とこの活性化法の活性化計画、二つの計画があるわけですが、これが現場で調和して取り組めるようなことが大事であり、競合したり、間にぽてんヒットで落ち込んでしまうような、また、二度手間、手戻りがないような整然とした運用が大事かと思っております。
最後に、農地法の下限面積要件の撤廃について申し述べます。
意義としては、やはり農業者の減少、高齢化が進行する中で、農村の定住、活性化、また野菜、果樹など多様な新規参入、さらには半農半Xの方を推進していく上で、また、特に中山間地域の振興を図る上では意義があると思っております。
ただ、課題としては、現場の農業委員会におきましては、この下限面積要件は農地法第三条による権利移動を判断する際の有力な根拠条文になっていることは明らかなわけであります。ただ、下限面積要件がなくなった場合、その場合、やはり投機的な農地取得が行われるのではないかなどの不安があるわけであります。
一方、下限面積要件を廃止しても、農地を全て効率的に利用する、常時農業に従事する、地域の調和要件、周辺の農場に悪影響を及ぼさない、こういう要件は残るわけであります。
また、今般の地域計画の目標地図に基づいて農地の集約化を進めていくことになります。こうした動きと半農半Xなどの農地利用について、いかに調和させていくのか。地域計画の中で、農地の権利取得に当たってのルールづくり、その運用の徹底を期していただきたいと思うわけでございます。
以上、この法案について、その意義と課題を申し述べさせていただきました。
参考資料にもございますように、農業委員会系統組織におきましては、市町村、農業委員会、農地バンク、関係機関が一体となって人・農地プランの作成に取り組めるよう、その法定化を要望してまいりました。また、それを見越して、本年度の事業推進も計画しておるところでございます。
そういう意味では、全国の委員さんは、この国会の審議を瞠目、刮目して、固唾をのんで見守っていらっしゃることと思います。どうか、四万人の農業委員が伸び伸びと、そして誇りを持って仕事ができるよう、枝ぶりのよい法律をお作りいただきますことをお願い申し上げまして、私の発言とさせていただきます。
今日はありがとうございました。拍手
平
山
山下一仁#6
○山下参考人 山下でございます。よろしくお願いします。
今日は、こういう機会を設けていただきまして、大変ありがとうございます。先ほど委員長から忌憚のない御意見を言ってくれと言われたので、私も意を強くして、忌憚のない意見を言わせていただきたいと思います。
私の発言する内容は二つあります。
一つは、大きく農政の全般についての問題です。この大きく農政の全般の問題がいろいろなところで影響を与える、農地だけじゃなくて、輸出の問題とか、あるいは食料安全保障とか、いろいろなところに影響を与えているので、その話からスタートさせていただきたいというふうに思います。
まず、資料の一ページ目にありますけれども、農政の目的とは何でしょうか。実は農家所得は、はっきり言って、もう向上されました。これはもう農政の目的として達成されたんです。その後、ただ、食料安全保障とか多面的機能、これは、農政が所得が向上した後に掲げた目標です。
ところが、それをやるためには、水田を水田として利用するからこそ、多面的機能も発揮できて、農地を確保して食料安全保障が達成できるわけです。ところが、実際やっているのは何かというと、水田を水田として利用しない減反を五十年間も続けているわけです。
その結果、何が起こったのか。次のページを開けていただきたいと思います。
その上の方は、米の生産量はこの五十年間で半分以下に下がってしまったということです。こういうことを行っている国が世界にどこにあるんでしょうかということなんです。
二ページ目の下を見ていただきたいと思います。
世界の米の生産量は増えています。平均して三・五倍増えています。ところが、日本だけは減少している。これも、日本の財政赤字と同じように、ワニの口なんです。世界は上がっている、日本は下がっている。
次のページです。
単収です。空からヘリコプターで、あるいは飛行機で種まきしているカリフォルニア農業の米の単収の方が、日本で田植機で一本一本丁寧にまいている日本の米の単収よりも、何と一・六倍に上がっているわけです。一九六〇年のときは、中国の米の単収は日本の半分でした。もう抜かれました。
先ほど豊田市の方が説明されましたけれども、実は、私、このデータをトヨタの内山田会長以下のトヨタの技術系の幹部の方に説明したことがあります。そのときに、彼らが一様に驚きました。何と言ったかというと、日本の自動車業界は世界一生産性が高いと思っている、日本の米も同じだと思っていた、ところが、何ですかこれはということなんです。日本は、減反をすることによって、米の品種改良、増産のための品種改良を抑制してきたわけです。それが先ほどのワニの口になっているわけです。
では、今、食料安全保障とか、食料危機が起こるんじゃないかと言われています。輸入が途絶したとき、どうなるか。必要な米、終戦直後の配給からやると、今、一千四百万トン必要なんです、今の人口からすると、少なくとも。
ところが、今年、農水省が提示した米の生産目標数量は六百七十五万トンなんです。これは私にとっては物すごくショッキングです。私が農水省に入ったとき、一九七七年、昭和五十二年の米の生産量は千三百十万トンなんです。それがもう半分ぐらいになってしまった。これでどうするのか。ほとんどの国民は飢えます。
でも、減反を廃止して、今の水田面積全てに米を作付して、単収もアメリカ並みの単収にすれば、一千五百万トン生産できます。一千五百万トンの生産して、どうするか。価格は下がります。国内で七百万トン消費します。残る八百万トンは輸出するんです。
食料危機が起こったらどうなるのか。輸入も、小麦もトウモロコシも牛肉も輸入できません。そのときには、輸出していた米を食べるんです。ということは、平時のときの輸出というのは、危機のときの食料備蓄の役割を果たすわけです。これは金がかかりません。
日本は今、政府は、トウモロコシとか小麦とか大麦とか、あるいは米の百万トンの備蓄なんかをやっています。でも、輸出を八百万トンすることによって、危機のときの備蓄の役割を果たす。このとき、一千五百万トン、国内の消費量が七百万トン、米だけで自給率は二一四%になるわけです。これだけで、カロリーベースの五〇%の目標は優に達成できます。でも、何でそれができないんでしょうかということなんです。
次のページを見ていただきたいと思います。
農地面積。食料安全保障の基礎は農地です。だから農地改革をやったんです。でも、その農地がどんどんどんどん減少されてきました。今は四百四十万ヘクタールあります。終戦直後、六百万ヘクタールあります。それでも飢餓が生じたわけです。それでも小学校の校庭を芋畑にしたわけです。
今、危機が起こると何が起こるか。石油も途絶します。肥料も農薬も、農業機械も動かせません。単収は下がります。そうすると、一千万ヘクタール以上必要なんです。そうすると、ゴルフ場をいかにして農地に転換するか、そういうことを、真剣に有事法制を考えておかないと駄目なんです。でも、そんな取組は日本政府のどこにもないわけです。今、危機が起こったら大変なことになるわけです。
農地の問題に移らさせていただきたいと思います。
農地の問題、全体の話なんですけれども、農地の流動化が進まない理由、二つあります。
一つは、ゾーニングがちゃんとやっていない、転用規制もいいかげんだ。日本の農地法というのは、高度成長時代、日本三大ざる法と言われたんです、三大ざる法の一つ。残念なことに、三大ざる法のうち二つは我が農林省にあったわけです。もう一つは食管法です。でも、食管法はなくなりました。でも、残念ながら農地法はまだ残っているということでございます。
だから、ゾーニングがちゃんとしていないから、転用期待を持ってしまうわけですね。したがって、貸しておくよりも持っていた方が、いざ転用させてくれといったときに、人が現れたときに転用できるというので、なかなか人に貸さない、こういう状況になるわけですね。
もう一つは、減反で米価を高くしているので、零細な兼業農家も滞留してしまったということです。農地が出てこないわけですね。
だから、基本的な問題は、農地が出てこないところに問題があるわけです。ゾーニングしかり、減反政策しかり、農地を出してこないと駄目なんです。
では、何をやるのか。次のページを見ていただきたいと思います。
実は、これで私は農林省を辞めたという感じなんですけれども、何を言ったかというと、減反を廃止します、そうすると米価が下がります、兼業農家は農地を出してきます。これに対して、主業農家に限って直接支払いをすれば、主業農家の規模が拡大します、コストが下がります。収益が上がるので、兼業農家に払う地代も上昇するわけです。みんながハッピーになるわけです。
その下のグラフを見ていただきたいと思います。
規模が拡大するとコストが下がります。ところが、一ヘクタール未満、一番左の方です、一ヘクタール未満の都府県の平均的な米農家の収益というのはマイナスなんです。だから、マイナスのところを、ゼロ円の米所得に十戸掛けようが、二十戸掛けようが、一万戸掛けようが、ゼロはゼロなわけです。ところが、三十ヘクタール以上の農家に農地を集積すれば、その人だけで一千六百万円近くの所得を稼いでくれるわけです。それを地代としてみんなで分け合った方が農村の活性化になるわけです。
つまり、構造改革をするということは明るい農村をつくることになるわけです。それが、ちょっと省略しますけれども、次のページで書いているところです。
これはずっと昔から言っていましたけれども、実は、二〇一一年の三月に、JA、農協が全く同じ主張を、このときだけで、その後は何もないんですけれども、やっているということを御指摘させていただきたいと思います。
大きな話の最後なんですけれども、農政の総合性が失われたということなんです。
戦前の日本農業の二つの課題がありました。一つは、零細農業構造の改善です。これは残念ながら今日まで続いています。もう一つは、小作人の解放です。小作人を解放する手段として、もちろん農地改革をやりました。その前に実は農林省は、食管法を利用して、小作人米価を高くして地主米価を低くして、事実上、地主制を解体していたわけです。つまり、食管制度を利用して小作人の解放をやっていたわけです。
そういう総合性が今の農政にはなくなってしまった。減反は減反、農地は農地、農村振興は農村振興、みんな総合性がないわけです。
根っこは米価の問題があるわけです。農地を流動化するためにも、米価を下げて、農地を出す必要がある。農村振興のためには、明るい農村にするためには、構造改革が必要だ。輸出促進するためには、当然価格競争力を持たなければならない。それから、食料安全保障のために農地を確保するためには、農地を農地としてフル活用する必要がある。
それから、高い米価で消費者に迷惑をかけているわけです。三千五百億円の財政負担をして、普通なら、財政負担をして消費者に安く財・サービスを提供するのが普通の政策なんです。ところが、減反政策だけは、三千五百億円の財政負担をして消費者負担を高めている政策なんです。
今、小麦の価格が上がって大変だと言っていますけれども、とんでもない話なんです。小麦の価格なんて大したことないんじゃないですか、一七%ぐらい上がったって。日本の米というのは、国際価格の二倍も三倍も高い米で、ずっと五十年間、食わせているわけです。だから、今もし消費者対策をやるとすれば、米の減反を即時撤廃するということです。あるいは段階的に緩和していくんです。それが消費者対策です。
次、農地の話に行きたいと思います。
実は、柳田国男という、後に民俗学者になる、農林省の私の最初の先輩なんです。柳田国男は何を言ったか。僅か二十八歳のときにすごいことを言っているわけです。規模を拡大して零細分散錯圃を解消するためには、反対者が三分の一なら強制的に交換分合するとか、隣接農家に先買い権を与える、先買い権というのは先に買う権利です。つまり、自分の横の人が農地を売りに出そうとすると、その人の農地を先に、ほかの人に先駆けて買うことができる。そうすると、農地が連担するわけですね。規模を拡大すると同時に、農地を連担する、集約化する。それと同時に、今の農地バンクのような発想も彼はもうちゃんと言っています。
それを徹底的に、その考え方に近いものを徹底的にやったのがフランス農政です。
一九六〇年、同じ頃に基本法を作りました。そのときにやったのは、ゾーニングの徹底と、対象農家を主業農家に限定するという政策です。それと併せて、SAFERという農業公社をつくりました。SAFERにあって日本の農地保有合理化法人とか農地バンクにないもの、それが先買い権なわけです。
農地を売る人が出てくる、そうすると、その情報は全部SAFERに集まります。SAFERが買うか買わないかを判断します。先に買うことができるわけです。それで集積して、担い手に移す。こういうことができたわけです。
次のスライドをお願いしたいと思います。
結局、本当にやるべき農地改革は何ですか。
養父市の特区を認める際に、荒廃したら自治体が買い戻すという特約を、条件をつけさせたわけですね。荒廃したら駄目だというのは、別に株式会社だけの話じゃないわけです。農家もやります。そうすると、荒廃したら、農家であれ株式会社であれ、荒廃させた人から収益還元価格で政府が買い取って、それを農地バンクを通じて担い手に配分する、こういう政策がなぜ取れないのか。
それから、中間管理機構に先買い権を与えるべきだというふうに思います。これが、日本が農地管理事業団法案からいろいろやってきたんだけれどもなかなか流動化が進まなかった、フランスは流動化が進んだ大きな違いだと思います。
最後に、そこに、下にありますように、ゾーニングを徹底した上で、フランスには農地法なんかないんです。確固たるPOSというゾーニング制度があります。ゾーニングさえしっかりすれば、農地は守れるんです。農地法なんて要らないんです。
実は、農地法というのは、農林省は作るのに反対だったわけです。ところが、マッカーサーと池田勇人が、あれは防共政策のために必要なんだというので作らせたのが農地法なんです。もう防共政策の意味はなくなっています。もうソ連はなくなっています。もう農地法はやめてゾーニングをしっかりやる、これが最も重要な農地の改革だと思います。
次に、先ほど参考人の方も言われましたように、下限面積の撤廃です。いいかげんな制度になっていますから、今更、下限面積を撤廃しても意味はないということもあるんですけれども、ただ、一団の農地の中に、あるところだけが、小さなところだけが転用されたり荒廃したり、そういうことが起こると、全体の農地に波及するという効果があります。したがって、先ほど言ったように、政府が買い入れて、その場合は、買い入れて譲り渡すということが必要だと思います。
最後に、次のページだけを説明させてください。
農村活性化法が審議されるということです。でも、我々は基本的なことを忘れています。人がいないと農村は活性化しません。地域は活性化しません。
日本の農村振興は物すごくうまくいったんです。中国の今最高の内政問題は、三農問題と言われるものです。農村部の一人当たりの所得が都市部の一人当たりの所得の三分の一以下だということなんです。これが中国の最大の内政問題です。
私、数年前に、中国の国務院に行って講演しました。そのときに彼らが言ったのは、日本には三農問題がない、どうやって日本は地域振興をやったんだと。それは、農村に工業を導入して、それで所得格差を埋めたんだと言ったら、それはすばらしい、我々も日本の政策を勉強したいというのが彼らのリアクションだったんです。
ところが、今はその手法が使えません。なぜならば、製造業はGDPの二割以下になっているということなんです。GDPの中心になっているのはサービス産業なんです。
サービス産業の特徴というのは、生産と消費が同時期に同じ場所で行われているんです。だから、フランスのポール・ボキューズのレストランに、食事をしようとしたら、フランスのリヨンに行かないと駄目なわけです。つまり、サービス産業の振興というのは人口集積と結びついているわけですね。
それを今の農村地域の中でどうやるのか。農村は、一人の方が、広大な面積を耕作して、コストが下がって、収益が上がります。そうすると、農村地域という大きな地域の中で、人口を集積する地域、それから、ある程度規模の大きい、担い手による農業を行う地域、それを総合的にやるような地域政策が必要だ、そういうふうな政策に転換する必要があるんじゃないかなというふうに思います。
以上、勝手なことを言いましたけれども、これで私の意見陳述を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →今日は、こういう機会を設けていただきまして、大変ありがとうございます。先ほど委員長から忌憚のない御意見を言ってくれと言われたので、私も意を強くして、忌憚のない意見を言わせていただきたいと思います。
私の発言する内容は二つあります。
一つは、大きく農政の全般についての問題です。この大きく農政の全般の問題がいろいろなところで影響を与える、農地だけじゃなくて、輸出の問題とか、あるいは食料安全保障とか、いろいろなところに影響を与えているので、その話からスタートさせていただきたいというふうに思います。
まず、資料の一ページ目にありますけれども、農政の目的とは何でしょうか。実は農家所得は、はっきり言って、もう向上されました。これはもう農政の目的として達成されたんです。その後、ただ、食料安全保障とか多面的機能、これは、農政が所得が向上した後に掲げた目標です。
ところが、それをやるためには、水田を水田として利用するからこそ、多面的機能も発揮できて、農地を確保して食料安全保障が達成できるわけです。ところが、実際やっているのは何かというと、水田を水田として利用しない減反を五十年間も続けているわけです。
その結果、何が起こったのか。次のページを開けていただきたいと思います。
その上の方は、米の生産量はこの五十年間で半分以下に下がってしまったということです。こういうことを行っている国が世界にどこにあるんでしょうかということなんです。
二ページ目の下を見ていただきたいと思います。
世界の米の生産量は増えています。平均して三・五倍増えています。ところが、日本だけは減少している。これも、日本の財政赤字と同じように、ワニの口なんです。世界は上がっている、日本は下がっている。
次のページです。
単収です。空からヘリコプターで、あるいは飛行機で種まきしているカリフォルニア農業の米の単収の方が、日本で田植機で一本一本丁寧にまいている日本の米の単収よりも、何と一・六倍に上がっているわけです。一九六〇年のときは、中国の米の単収は日本の半分でした。もう抜かれました。
先ほど豊田市の方が説明されましたけれども、実は、私、このデータをトヨタの内山田会長以下のトヨタの技術系の幹部の方に説明したことがあります。そのときに、彼らが一様に驚きました。何と言ったかというと、日本の自動車業界は世界一生産性が高いと思っている、日本の米も同じだと思っていた、ところが、何ですかこれはということなんです。日本は、減反をすることによって、米の品種改良、増産のための品種改良を抑制してきたわけです。それが先ほどのワニの口になっているわけです。
では、今、食料安全保障とか、食料危機が起こるんじゃないかと言われています。輸入が途絶したとき、どうなるか。必要な米、終戦直後の配給からやると、今、一千四百万トン必要なんです、今の人口からすると、少なくとも。
ところが、今年、農水省が提示した米の生産目標数量は六百七十五万トンなんです。これは私にとっては物すごくショッキングです。私が農水省に入ったとき、一九七七年、昭和五十二年の米の生産量は千三百十万トンなんです。それがもう半分ぐらいになってしまった。これでどうするのか。ほとんどの国民は飢えます。
でも、減反を廃止して、今の水田面積全てに米を作付して、単収もアメリカ並みの単収にすれば、一千五百万トン生産できます。一千五百万トンの生産して、どうするか。価格は下がります。国内で七百万トン消費します。残る八百万トンは輸出するんです。
食料危機が起こったらどうなるのか。輸入も、小麦もトウモロコシも牛肉も輸入できません。そのときには、輸出していた米を食べるんです。ということは、平時のときの輸出というのは、危機のときの食料備蓄の役割を果たすわけです。これは金がかかりません。
日本は今、政府は、トウモロコシとか小麦とか大麦とか、あるいは米の百万トンの備蓄なんかをやっています。でも、輸出を八百万トンすることによって、危機のときの備蓄の役割を果たす。このとき、一千五百万トン、国内の消費量が七百万トン、米だけで自給率は二一四%になるわけです。これだけで、カロリーベースの五〇%の目標は優に達成できます。でも、何でそれができないんでしょうかということなんです。
次のページを見ていただきたいと思います。
農地面積。食料安全保障の基礎は農地です。だから農地改革をやったんです。でも、その農地がどんどんどんどん減少されてきました。今は四百四十万ヘクタールあります。終戦直後、六百万ヘクタールあります。それでも飢餓が生じたわけです。それでも小学校の校庭を芋畑にしたわけです。
今、危機が起こると何が起こるか。石油も途絶します。肥料も農薬も、農業機械も動かせません。単収は下がります。そうすると、一千万ヘクタール以上必要なんです。そうすると、ゴルフ場をいかにして農地に転換するか、そういうことを、真剣に有事法制を考えておかないと駄目なんです。でも、そんな取組は日本政府のどこにもないわけです。今、危機が起こったら大変なことになるわけです。
農地の問題に移らさせていただきたいと思います。
農地の問題、全体の話なんですけれども、農地の流動化が進まない理由、二つあります。
一つは、ゾーニングがちゃんとやっていない、転用規制もいいかげんだ。日本の農地法というのは、高度成長時代、日本三大ざる法と言われたんです、三大ざる法の一つ。残念なことに、三大ざる法のうち二つは我が農林省にあったわけです。もう一つは食管法です。でも、食管法はなくなりました。でも、残念ながら農地法はまだ残っているということでございます。
だから、ゾーニングがちゃんとしていないから、転用期待を持ってしまうわけですね。したがって、貸しておくよりも持っていた方が、いざ転用させてくれといったときに、人が現れたときに転用できるというので、なかなか人に貸さない、こういう状況になるわけですね。
もう一つは、減反で米価を高くしているので、零細な兼業農家も滞留してしまったということです。農地が出てこないわけですね。
だから、基本的な問題は、農地が出てこないところに問題があるわけです。ゾーニングしかり、減反政策しかり、農地を出してこないと駄目なんです。
では、何をやるのか。次のページを見ていただきたいと思います。
実は、これで私は農林省を辞めたという感じなんですけれども、何を言ったかというと、減反を廃止します、そうすると米価が下がります、兼業農家は農地を出してきます。これに対して、主業農家に限って直接支払いをすれば、主業農家の規模が拡大します、コストが下がります。収益が上がるので、兼業農家に払う地代も上昇するわけです。みんながハッピーになるわけです。
その下のグラフを見ていただきたいと思います。
規模が拡大するとコストが下がります。ところが、一ヘクタール未満、一番左の方です、一ヘクタール未満の都府県の平均的な米農家の収益というのはマイナスなんです。だから、マイナスのところを、ゼロ円の米所得に十戸掛けようが、二十戸掛けようが、一万戸掛けようが、ゼロはゼロなわけです。ところが、三十ヘクタール以上の農家に農地を集積すれば、その人だけで一千六百万円近くの所得を稼いでくれるわけです。それを地代としてみんなで分け合った方が農村の活性化になるわけです。
つまり、構造改革をするということは明るい農村をつくることになるわけです。それが、ちょっと省略しますけれども、次のページで書いているところです。
これはずっと昔から言っていましたけれども、実は、二〇一一年の三月に、JA、農協が全く同じ主張を、このときだけで、その後は何もないんですけれども、やっているということを御指摘させていただきたいと思います。
大きな話の最後なんですけれども、農政の総合性が失われたということなんです。
戦前の日本農業の二つの課題がありました。一つは、零細農業構造の改善です。これは残念ながら今日まで続いています。もう一つは、小作人の解放です。小作人を解放する手段として、もちろん農地改革をやりました。その前に実は農林省は、食管法を利用して、小作人米価を高くして地主米価を低くして、事実上、地主制を解体していたわけです。つまり、食管制度を利用して小作人の解放をやっていたわけです。
そういう総合性が今の農政にはなくなってしまった。減反は減反、農地は農地、農村振興は農村振興、みんな総合性がないわけです。
根っこは米価の問題があるわけです。農地を流動化するためにも、米価を下げて、農地を出す必要がある。農村振興のためには、明るい農村にするためには、構造改革が必要だ。輸出促進するためには、当然価格競争力を持たなければならない。それから、食料安全保障のために農地を確保するためには、農地を農地としてフル活用する必要がある。
それから、高い米価で消費者に迷惑をかけているわけです。三千五百億円の財政負担をして、普通なら、財政負担をして消費者に安く財・サービスを提供するのが普通の政策なんです。ところが、減反政策だけは、三千五百億円の財政負担をして消費者負担を高めている政策なんです。
今、小麦の価格が上がって大変だと言っていますけれども、とんでもない話なんです。小麦の価格なんて大したことないんじゃないですか、一七%ぐらい上がったって。日本の米というのは、国際価格の二倍も三倍も高い米で、ずっと五十年間、食わせているわけです。だから、今もし消費者対策をやるとすれば、米の減反を即時撤廃するということです。あるいは段階的に緩和していくんです。それが消費者対策です。
次、農地の話に行きたいと思います。
実は、柳田国男という、後に民俗学者になる、農林省の私の最初の先輩なんです。柳田国男は何を言ったか。僅か二十八歳のときにすごいことを言っているわけです。規模を拡大して零細分散錯圃を解消するためには、反対者が三分の一なら強制的に交換分合するとか、隣接農家に先買い権を与える、先買い権というのは先に買う権利です。つまり、自分の横の人が農地を売りに出そうとすると、その人の農地を先に、ほかの人に先駆けて買うことができる。そうすると、農地が連担するわけですね。規模を拡大すると同時に、農地を連担する、集約化する。それと同時に、今の農地バンクのような発想も彼はもうちゃんと言っています。
それを徹底的に、その考え方に近いものを徹底的にやったのがフランス農政です。
一九六〇年、同じ頃に基本法を作りました。そのときにやったのは、ゾーニングの徹底と、対象農家を主業農家に限定するという政策です。それと併せて、SAFERという農業公社をつくりました。SAFERにあって日本の農地保有合理化法人とか農地バンクにないもの、それが先買い権なわけです。
農地を売る人が出てくる、そうすると、その情報は全部SAFERに集まります。SAFERが買うか買わないかを判断します。先に買うことができるわけです。それで集積して、担い手に移す。こういうことができたわけです。
次のスライドをお願いしたいと思います。
結局、本当にやるべき農地改革は何ですか。
養父市の特区を認める際に、荒廃したら自治体が買い戻すという特約を、条件をつけさせたわけですね。荒廃したら駄目だというのは、別に株式会社だけの話じゃないわけです。農家もやります。そうすると、荒廃したら、農家であれ株式会社であれ、荒廃させた人から収益還元価格で政府が買い取って、それを農地バンクを通じて担い手に配分する、こういう政策がなぜ取れないのか。
それから、中間管理機構に先買い権を与えるべきだというふうに思います。これが、日本が農地管理事業団法案からいろいろやってきたんだけれどもなかなか流動化が進まなかった、フランスは流動化が進んだ大きな違いだと思います。
最後に、そこに、下にありますように、ゾーニングを徹底した上で、フランスには農地法なんかないんです。確固たるPOSというゾーニング制度があります。ゾーニングさえしっかりすれば、農地は守れるんです。農地法なんて要らないんです。
実は、農地法というのは、農林省は作るのに反対だったわけです。ところが、マッカーサーと池田勇人が、あれは防共政策のために必要なんだというので作らせたのが農地法なんです。もう防共政策の意味はなくなっています。もうソ連はなくなっています。もう農地法はやめてゾーニングをしっかりやる、これが最も重要な農地の改革だと思います。
次に、先ほど参考人の方も言われましたように、下限面積の撤廃です。いいかげんな制度になっていますから、今更、下限面積を撤廃しても意味はないということもあるんですけれども、ただ、一団の農地の中に、あるところだけが、小さなところだけが転用されたり荒廃したり、そういうことが起こると、全体の農地に波及するという効果があります。したがって、先ほど言ったように、政府が買い入れて、その場合は、買い入れて譲り渡すということが必要だと思います。
最後に、次のページだけを説明させてください。
農村活性化法が審議されるということです。でも、我々は基本的なことを忘れています。人がいないと農村は活性化しません。地域は活性化しません。
日本の農村振興は物すごくうまくいったんです。中国の今最高の内政問題は、三農問題と言われるものです。農村部の一人当たりの所得が都市部の一人当たりの所得の三分の一以下だということなんです。これが中国の最大の内政問題です。
私、数年前に、中国の国務院に行って講演しました。そのときに彼らが言ったのは、日本には三農問題がない、どうやって日本は地域振興をやったんだと。それは、農村に工業を導入して、それで所得格差を埋めたんだと言ったら、それはすばらしい、我々も日本の政策を勉強したいというのが彼らのリアクションだったんです。
ところが、今はその手法が使えません。なぜならば、製造業はGDPの二割以下になっているということなんです。GDPの中心になっているのはサービス産業なんです。
サービス産業の特徴というのは、生産と消費が同時期に同じ場所で行われているんです。だから、フランスのポール・ボキューズのレストランに、食事をしようとしたら、フランスのリヨンに行かないと駄目なわけです。つまり、サービス産業の振興というのは人口集積と結びついているわけですね。
それを今の農村地域の中でどうやるのか。農村は、一人の方が、広大な面積を耕作して、コストが下がって、収益が上がります。そうすると、農村地域という大きな地域の中で、人口を集積する地域、それから、ある程度規模の大きい、担い手による農業を行う地域、それを総合的にやるような地域政策が必要だ、そういうふうな政策に転換する必要があるんじゃないかなというふうに思います。
以上、勝手なことを言いましたけれども、これで私の意見陳述を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。拍手
平
小
小田切徳美#8
○小田切参考人 明治大学の小田切でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
何よりも、このような場をつくっていただいて感謝しております。
私、大学で農村政策論を研究、教育しております。その立場から、主に両法案の中で活性化法について、そして必要な限りで基盤強化法について、お話をさせていただきたいと思います。
まず、農村をめぐる状況ですが、次の四点があると思っております。
一つは、何といっても、中山間地域で進んだ三つの空洞化、人、土地、村の三つの空洞化でございます。
そして、この空洞化は、いつの間にか平場に里下りしております。今や非常に多くの地域が耕作放棄に苦しんでいる、そのように言っても過言ではありません。
しかし、一方では、これに対してあたかも対抗するように、田園回帰というふうに我々が呼んでいる、若者が農村の中で活躍する、そんな状況が生まれております。そして、そのために仕事づくりも行われております。
ただ、四番目に問題なのは、こういった状況は一部の地域に限られておって、そのために何が発生しているのかというと、従来の都市と農村の格差、すなわち町村格差ではなく、むしろ農村内部の格差が生じているということであります。その意味で、現下の最大の問題は、この村村格差をどのように解消していくのか、ここに一つの論点があるというふうに思っております。
一方、こういった状況の中で、農村地域でも内発的な地域づくりが進みました。特に九〇年代後半、バブル経済が崩壊してリゾート開発が崩壊することによって、地域は内発的にしか発展しないんだ、そんな思いが特に西日本の中山間地域から湧き上がってきております。それを我々は地域づくりというふうに呼んでおりますが、これは、人材づくり、コミュニティーづくり、仕事づくり、この三つが一体的に対応したものだというふうに理解しております。すなわち、内発的、総合的、革新的な取組であります。
この地域づくりは、先ほど申し上げた田園回帰や関係人口といわば好循環をもたらしております。地域づくりがあるところに田園回帰が起こり、そして、その田園回帰が地域づくりを更に強化するという好循環であります。例えば、高知県の集落活動センター、昨日も一日私は高知県におりましたが、そこでの取組は、若い女性の仕事づくりのプラットホームにもなっております。こんな農村地域での対応が徐々に始まっているのが現状であります。
さて、それでは、政策はどうなっているのかということでございますが、二〇二〇年の食料・農業・農村基本計画、閣議決定していただきましたが、農政に新基調が表れております。
私自身は車の両輪農政の回復というふうに言っておりまして、後ろの方にあります参考一、これは日本農業新聞の資料ですが、こういった発言もしております。もっと言えば、農村政策がいわば補助輪化していた、つまり産業政策のための地域政策であったのが、このバランスを取り戻しつつあるというふうに言ってもよろしいかというふうに思っています。
そして、そのバランスを取り戻すために、何といっても農村政策の体系化が行われました。このバランスのための、それを十分受け入れるような農村政策の体系化でございます。
これが、基本計画の中では、仕事、暮らし、活力、そしてそれを下部から支える仕組みというふうに整理されております。先ほど申し上げました地域づくりの三本柱とぴったり一致しているというふうに認識しております。私自身はこの基本計画作りには関与しておりませんが、しかし、まさにこういったあるべき農村政策が体系化されたというふうに理解しております。
その上で、農村政策の具体化が行われました。新しい農村政策の在り方に関する検討会、長期的な土地利用の在り方に対する検討会、両検討会は、約二年間の検討を経て、今年の四月一日に最終的な提言をしております。
その内容を簡単に紹介させていただきたいと思います。新しい農村政策の在り方に関する検討会の座長も務めさせていただいたということもあって、少し思い入れを込めてお話をさせていただきたいと思います。
まず、仕事についてですが、農山漁村発イノベーション、多様な地域資源を、多様な事業分野で、そして多様な主体で、そこで展開していくということが言われております。
そして、暮らしについては、農村RMO、いわゆる地域運営組織ですが、ここについて農政としてもしっかりとサポートしていく、そんな方向性が打ち出されております。
さらに、活力、これは人材になりますが、農村プロデューサー養成講座という形で自治体農政の人材育成、あるいは、農的関係人口という形で多様な農への関わり、この中には当然、半農半Xなども入ってくるわけですが、そういったものへの支援。
さらに、土地利用について言えば、農地を含めた農村空間としての持続的確保の仕組みづくり、これがまさに今般の活性化法につながるわけですが、こういった提言がなされております。
そして、仕組みとしては、各省庁連携した、ワンウィンドーアプローチというふうに言っていいでしょうか、アクセスを一本化することによってホットラインをつくる、こんなことも行われております。
思いを込めて書いたこの検討会の最後の文章でございます。あえて、その一文をここに書いておりますが、読み上げさせていただきます。
両検討会においては、農村政策は農政全般に影響を与えることから、産業政策と地域政策のバランスの取れた農政の確立、すなわち、農政の車の両輪化を意識し、議論した。ここでいう両輪化とは、この二つの政策が単に並走することを意味するものではなく、両者をつなぎ、好循環を生み出す車軸づくりが重要ということである。こんな一文を書かせていただきました。
このまさに両輪のイメージを次のページに掲げております。単に二つの政策が走るわけではなく、ここに車軸があって、そのことによって好循環が生まれる、こういったイメージを強く持っております。これがまさに新しい農政の中心部分に位置づくというふうに理解させていただきました。
さて、残った時間で、法案の位置づけをさせていただきたいと思います。
まず、枠組みでございます。これについて三点申し上げたいと思います。
一つは、農地を含めた農村空間の持続性確保を両法案が意識している点がポイントだというふうに思います。農地だけではなく、むしろ農村空間と理解する、そのように位置づけることが重要であります。そういう意味で、両法案を一体的に審議する必然性、必要性がここにあるというふうに思います。もっと具体的に言えば、集約あるいは集積を図る農地と、粗放的土地利用等に転換する農地、これが恐らく一つの地域で同時に発生する可能性もある。そうであれば、この両法案が一体的に審議される、一つの体系となっている必要性があるというふうに感じております。
そして二番目には、先ほど申し上げましたように、本格的な体系的農村政策がこの法案とパッケージされております。法案の中には直接議論されていない、例えば農村RMOの推進などもございますが、これが、言ってみれば、この法案の背景に存在して、二つの法案を支えているというふうに言っていいでしょうか。
そして三番目、実は恐らくこれが一番重要だというふうに考えておりますが、農村住民によるビジョニングを意識している。将来ビジョンを自らの議論によって自らつくり出していく、これがビジョニングでございますが、それが両法案の中に位置づけられております。基盤法について言えば、人・農地プランの地域計画化、そして活性化法でいえば、地域提案の行政計画化でございます。
このような地域からのビジョニングは、新しい農政に共通する理念だというふうに考えております。私自身は、それを、かつての農水省の地域農政という言葉を理解して、新地域農政、新しい地域農政が始まったというふうに考えております。
更に言えば、このビジョニングは国土全体の課題でもあり、現在進められております国土形成計画の議論の中でも、地域管理構想という形で、同様に、例えば、小学校区単位で将来のビジョンをつくる、土地利用の将来像を描く、そういったことが議論されております。
更に言えば、ビジョニングのための新しい手法、これは例えばフューチャーデザインなんというふうに言われておりますが、ビジョニングをするために未来人になる、そんな手法、少し変わった手法ですが、私たちも実は新潟県の上越市でこれを現在実践しております。そのことによってどんな可能性があるのか、実験的な実践をしておりますが、恐らく、ビジョニングの新しい手法として今後確立していくのではないかというふうに思います。
そして、各論でございます。
まず、活性化法について言えば、農村RMO等が農山漁村発イノベーションを意識した農村空間整備の在り方を内発的に提案することが可能になっております。そして、保全管理を含む多様な土地利用の円滑な実現が可能になっております。そして、更に言えば、この活性化法は、将来、農村計画法へと大きく発展する可能性さえもあるような、そんな法律ではないかというふうに思います。
そして、基盤法についてでございますが、先ほど横粂参考人からもございましたように、目標地図作りというのはビジョニングにまさにふさわしいものだろうというふうに思います。ただ、理解しなくてはいけないのは、大変時間がかかるものであり、あるいは柔軟な改定作業がこのプロセスの中に組み込まれる必要があるというふうに考えております。
そして、地域計画には多様な担い手の位置づけが可能になっております。稲垣参考人がおっしゃっておりましたが、中心経営体のみではない、様々な経営体をそこに位置づけることができる、これも新しい農政だろうというふうに思います。
そして、農地の権利取得の下限要件撤廃は、もちろん、稲垣参考人がおっしゃったような懸念事項もありつつも、多様な農への関わりを促進するものとして理解させていただきます。
とはいうものの、この法案には幾つかの論点があるというふうに認識しております。
取りあえず、二つの論点について掲げて私自身の考え方をまとめてみたいと思いますが、一つは、何といっても農地確保でございます。当然、ボトムアップ方式で農地利用を考える、そのことによるその集合と国家の必要な農地面積の間にはギャップが生じる可能性、これはあくまでも可能性ですが、そういった可能性があります。
しかし、私自身は、そのギャップを明確化することが問題対応のスタートラインだろうというふうに思います。そして、そのギャップを埋めること自体がまさに農政全体の課題である、むしろスタートラインについた法律というふうに理解させていただきました。
そして、二番目は、全国市長会等々から議論があります自治体農政への負担です。
確かに、目標地図を作る、あるいは地域からのビジョニングは自治体に負担がかかるものだろうというふうに思います。ただし、忘れてはいけないのは、このビジョニングは政策のためではありません。むしろ地域のためのビジョニングであって、そのことが必要とされています。したがって、地方自治体自らが、国の支援を得ながら、負担感をより少なく進められる体制づくり、農林部局に対する人材の増強等々が考えられるんだろうというふうに思います。
もちろん、現実的にはそれが難しいとするならば、近年、国レベルの政策として整備されつつある集落支援員等の、我々は地域サポート人材というふうに呼んでいます。これはもちろん、地域おこし協力隊、あるいは地域プロジェクトマネージャーなどの多様な新しい仕組みが現在形成されております。その積極的利用が期待されます。
更に言えば、冒頭で述べました村村格差の下で、県のサポート機能が一層に重要になっているというふうに思います。今法案において県のサポート機能がどのように発揮されるのか、大いに議論していただきたいと思います。
例えば、これも高知県で恐縮ですが、地域支援企画員制度、高知県の職員が現場に張りついていく、こういったことが地域づくりの推進のために明らかな力になっております。言ってみれば、村村格差解消の方策がそこで実現されているというふうに考えております。こういう形での県のサポート機能、これが一層重要になっている局面において、県の位置づけ、都道府県の位置づけ、これを更に議論していただきたいというふうに思います。
恐らく論点はこれだけではなく多々あるというふうに思いますが、差し当たり、私自身が考える論点二つについて論じさせていただきました。先生方による更に奥深い議論、審議がなされることを強く期待しております。
どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →何よりも、このような場をつくっていただいて感謝しております。
私、大学で農村政策論を研究、教育しております。その立場から、主に両法案の中で活性化法について、そして必要な限りで基盤強化法について、お話をさせていただきたいと思います。
まず、農村をめぐる状況ですが、次の四点があると思っております。
一つは、何といっても、中山間地域で進んだ三つの空洞化、人、土地、村の三つの空洞化でございます。
そして、この空洞化は、いつの間にか平場に里下りしております。今や非常に多くの地域が耕作放棄に苦しんでいる、そのように言っても過言ではありません。
しかし、一方では、これに対してあたかも対抗するように、田園回帰というふうに我々が呼んでいる、若者が農村の中で活躍する、そんな状況が生まれております。そして、そのために仕事づくりも行われております。
ただ、四番目に問題なのは、こういった状況は一部の地域に限られておって、そのために何が発生しているのかというと、従来の都市と農村の格差、すなわち町村格差ではなく、むしろ農村内部の格差が生じているということであります。その意味で、現下の最大の問題は、この村村格差をどのように解消していくのか、ここに一つの論点があるというふうに思っております。
一方、こういった状況の中で、農村地域でも内発的な地域づくりが進みました。特に九〇年代後半、バブル経済が崩壊してリゾート開発が崩壊することによって、地域は内発的にしか発展しないんだ、そんな思いが特に西日本の中山間地域から湧き上がってきております。それを我々は地域づくりというふうに呼んでおりますが、これは、人材づくり、コミュニティーづくり、仕事づくり、この三つが一体的に対応したものだというふうに理解しております。すなわち、内発的、総合的、革新的な取組であります。
この地域づくりは、先ほど申し上げた田園回帰や関係人口といわば好循環をもたらしております。地域づくりがあるところに田園回帰が起こり、そして、その田園回帰が地域づくりを更に強化するという好循環であります。例えば、高知県の集落活動センター、昨日も一日私は高知県におりましたが、そこでの取組は、若い女性の仕事づくりのプラットホームにもなっております。こんな農村地域での対応が徐々に始まっているのが現状であります。
さて、それでは、政策はどうなっているのかということでございますが、二〇二〇年の食料・農業・農村基本計画、閣議決定していただきましたが、農政に新基調が表れております。
私自身は車の両輪農政の回復というふうに言っておりまして、後ろの方にあります参考一、これは日本農業新聞の資料ですが、こういった発言もしております。もっと言えば、農村政策がいわば補助輪化していた、つまり産業政策のための地域政策であったのが、このバランスを取り戻しつつあるというふうに言ってもよろしいかというふうに思っています。
そして、そのバランスを取り戻すために、何といっても農村政策の体系化が行われました。このバランスのための、それを十分受け入れるような農村政策の体系化でございます。
これが、基本計画の中では、仕事、暮らし、活力、そしてそれを下部から支える仕組みというふうに整理されております。先ほど申し上げました地域づくりの三本柱とぴったり一致しているというふうに認識しております。私自身はこの基本計画作りには関与しておりませんが、しかし、まさにこういったあるべき農村政策が体系化されたというふうに理解しております。
その上で、農村政策の具体化が行われました。新しい農村政策の在り方に関する検討会、長期的な土地利用の在り方に対する検討会、両検討会は、約二年間の検討を経て、今年の四月一日に最終的な提言をしております。
その内容を簡単に紹介させていただきたいと思います。新しい農村政策の在り方に関する検討会の座長も務めさせていただいたということもあって、少し思い入れを込めてお話をさせていただきたいと思います。
まず、仕事についてですが、農山漁村発イノベーション、多様な地域資源を、多様な事業分野で、そして多様な主体で、そこで展開していくということが言われております。
そして、暮らしについては、農村RMO、いわゆる地域運営組織ですが、ここについて農政としてもしっかりとサポートしていく、そんな方向性が打ち出されております。
さらに、活力、これは人材になりますが、農村プロデューサー養成講座という形で自治体農政の人材育成、あるいは、農的関係人口という形で多様な農への関わり、この中には当然、半農半Xなども入ってくるわけですが、そういったものへの支援。
さらに、土地利用について言えば、農地を含めた農村空間としての持続的確保の仕組みづくり、これがまさに今般の活性化法につながるわけですが、こういった提言がなされております。
そして、仕組みとしては、各省庁連携した、ワンウィンドーアプローチというふうに言っていいでしょうか、アクセスを一本化することによってホットラインをつくる、こんなことも行われております。
思いを込めて書いたこの検討会の最後の文章でございます。あえて、その一文をここに書いておりますが、読み上げさせていただきます。
両検討会においては、農村政策は農政全般に影響を与えることから、産業政策と地域政策のバランスの取れた農政の確立、すなわち、農政の車の両輪化を意識し、議論した。ここでいう両輪化とは、この二つの政策が単に並走することを意味するものではなく、両者をつなぎ、好循環を生み出す車軸づくりが重要ということである。こんな一文を書かせていただきました。
このまさに両輪のイメージを次のページに掲げております。単に二つの政策が走るわけではなく、ここに車軸があって、そのことによって好循環が生まれる、こういったイメージを強く持っております。これがまさに新しい農政の中心部分に位置づくというふうに理解させていただきました。
さて、残った時間で、法案の位置づけをさせていただきたいと思います。
まず、枠組みでございます。これについて三点申し上げたいと思います。
一つは、農地を含めた農村空間の持続性確保を両法案が意識している点がポイントだというふうに思います。農地だけではなく、むしろ農村空間と理解する、そのように位置づけることが重要であります。そういう意味で、両法案を一体的に審議する必然性、必要性がここにあるというふうに思います。もっと具体的に言えば、集約あるいは集積を図る農地と、粗放的土地利用等に転換する農地、これが恐らく一つの地域で同時に発生する可能性もある。そうであれば、この両法案が一体的に審議される、一つの体系となっている必要性があるというふうに感じております。
そして二番目には、先ほど申し上げましたように、本格的な体系的農村政策がこの法案とパッケージされております。法案の中には直接議論されていない、例えば農村RMOの推進などもございますが、これが、言ってみれば、この法案の背景に存在して、二つの法案を支えているというふうに言っていいでしょうか。
そして三番目、実は恐らくこれが一番重要だというふうに考えておりますが、農村住民によるビジョニングを意識している。将来ビジョンを自らの議論によって自らつくり出していく、これがビジョニングでございますが、それが両法案の中に位置づけられております。基盤法について言えば、人・農地プランの地域計画化、そして活性化法でいえば、地域提案の行政計画化でございます。
このような地域からのビジョニングは、新しい農政に共通する理念だというふうに考えております。私自身は、それを、かつての農水省の地域農政という言葉を理解して、新地域農政、新しい地域農政が始まったというふうに考えております。
更に言えば、このビジョニングは国土全体の課題でもあり、現在進められております国土形成計画の議論の中でも、地域管理構想という形で、同様に、例えば、小学校区単位で将来のビジョンをつくる、土地利用の将来像を描く、そういったことが議論されております。
更に言えば、ビジョニングのための新しい手法、これは例えばフューチャーデザインなんというふうに言われておりますが、ビジョニングをするために未来人になる、そんな手法、少し変わった手法ですが、私たちも実は新潟県の上越市でこれを現在実践しております。そのことによってどんな可能性があるのか、実験的な実践をしておりますが、恐らく、ビジョニングの新しい手法として今後確立していくのではないかというふうに思います。
そして、各論でございます。
まず、活性化法について言えば、農村RMO等が農山漁村発イノベーションを意識した農村空間整備の在り方を内発的に提案することが可能になっております。そして、保全管理を含む多様な土地利用の円滑な実現が可能になっております。そして、更に言えば、この活性化法は、将来、農村計画法へと大きく発展する可能性さえもあるような、そんな法律ではないかというふうに思います。
そして、基盤法についてでございますが、先ほど横粂参考人からもございましたように、目標地図作りというのはビジョニングにまさにふさわしいものだろうというふうに思います。ただ、理解しなくてはいけないのは、大変時間がかかるものであり、あるいは柔軟な改定作業がこのプロセスの中に組み込まれる必要があるというふうに考えております。
そして、地域計画には多様な担い手の位置づけが可能になっております。稲垣参考人がおっしゃっておりましたが、中心経営体のみではない、様々な経営体をそこに位置づけることができる、これも新しい農政だろうというふうに思います。
そして、農地の権利取得の下限要件撤廃は、もちろん、稲垣参考人がおっしゃったような懸念事項もありつつも、多様な農への関わりを促進するものとして理解させていただきます。
とはいうものの、この法案には幾つかの論点があるというふうに認識しております。
取りあえず、二つの論点について掲げて私自身の考え方をまとめてみたいと思いますが、一つは、何といっても農地確保でございます。当然、ボトムアップ方式で農地利用を考える、そのことによるその集合と国家の必要な農地面積の間にはギャップが生じる可能性、これはあくまでも可能性ですが、そういった可能性があります。
しかし、私自身は、そのギャップを明確化することが問題対応のスタートラインだろうというふうに思います。そして、そのギャップを埋めること自体がまさに農政全体の課題である、むしろスタートラインについた法律というふうに理解させていただきました。
そして、二番目は、全国市長会等々から議論があります自治体農政への負担です。
確かに、目標地図を作る、あるいは地域からのビジョニングは自治体に負担がかかるものだろうというふうに思います。ただし、忘れてはいけないのは、このビジョニングは政策のためではありません。むしろ地域のためのビジョニングであって、そのことが必要とされています。したがって、地方自治体自らが、国の支援を得ながら、負担感をより少なく進められる体制づくり、農林部局に対する人材の増強等々が考えられるんだろうというふうに思います。
もちろん、現実的にはそれが難しいとするならば、近年、国レベルの政策として整備されつつある集落支援員等の、我々は地域サポート人材というふうに呼んでいます。これはもちろん、地域おこし協力隊、あるいは地域プロジェクトマネージャーなどの多様な新しい仕組みが現在形成されております。その積極的利用が期待されます。
更に言えば、冒頭で述べました村村格差の下で、県のサポート機能が一層に重要になっているというふうに思います。今法案において県のサポート機能がどのように発揮されるのか、大いに議論していただきたいと思います。
例えば、これも高知県で恐縮ですが、地域支援企画員制度、高知県の職員が現場に張りついていく、こういったことが地域づくりの推進のために明らかな力になっております。言ってみれば、村村格差解消の方策がそこで実現されているというふうに考えております。こういう形での県のサポート機能、これが一層重要になっている局面において、県の位置づけ、都道府県の位置づけ、これを更に議論していただきたいというふうに思います。
恐らく論点はこれだけではなく多々あるというふうに思いますが、差し当たり、私自身が考える論点二つについて論じさせていただきました。先生方による更に奥深い議論、審議がなされることを強く期待しております。
どうもありがとうございました。拍手
平
平
簗
簗和生#11
○簗委員 自由民主党の簗和生でございます。
本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
四名の参考人の皆様には、御多用のところお越しをいただきまして、大変貴重なお話を拝聴させていただくことができました。心から御礼を申し上げたいと思います。
また、これまでの長年にわたる様々な経験に基づく大変貴重な示唆をいただけました。本日は、それに基づいて御質問をさせていただきたいと思っております。
まず、本法案の意義につきましては皆様からお話のあったところでございますが、改めて、今回、人・農地プランを法定化をするということにおきまして、これまでも、平成二十四年度からこの人・農地プランの取組というものは進めてきたという経緯がありますが、アンケートなどを実施はしている中で、それを地図化して、後継者がいない農地を見える化して、そして話合いにつなげていくということに至らないケースが各地で多かったということでございます。
その実情、課題、どんなところが課題になって、そういうところになっていたか。そして、今回、この法案によってこれが改善をされて、実際に話合いがしっかりと進んで、そして目標地図が作成される、人・農地プランの実質化が実現する、これにつながる上でのこれまでの課題をもう一度皆様にちょっとお聞きしたいと思います。
まずは、横粂参考人からお願いいたします。
この発言だけを見る →本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
四名の参考人の皆様には、御多用のところお越しをいただきまして、大変貴重なお話を拝聴させていただくことができました。心から御礼を申し上げたいと思います。
また、これまでの長年にわたる様々な経験に基づく大変貴重な示唆をいただけました。本日は、それに基づいて御質問をさせていただきたいと思っております。
まず、本法案の意義につきましては皆様からお話のあったところでございますが、改めて、今回、人・農地プランを法定化をするということにおきまして、これまでも、平成二十四年度からこの人・農地プランの取組というものは進めてきたという経緯がありますが、アンケートなどを実施はしている中で、それを地図化して、後継者がいない農地を見える化して、そして話合いにつなげていくということに至らないケースが各地で多かったということでございます。
その実情、課題、どんなところが課題になって、そういうところになっていたか。そして、今回、この法案によってこれが改善をされて、実際に話合いがしっかりと進んで、そして目標地図が作成される、人・農地プランの実質化が実現する、これにつながる上でのこれまでの課題をもう一度皆様にちょっとお聞きしたいと思います。
まずは、横粂参考人からお願いいたします。
横
横粂鈞#12
○横粂参考人 お答えします。
これまでの課題という形でよろしいですかね。
農業委員会サイドの立場としては、新しい、農地利用最適化推進委員、これがたくさん新しい業務をやっていただくんですけれども、それぞれそういう業務に対するやり方のノウハウがまだまだ定着をしていないものですから、その辺のところをいかに効率的にやるかということを考えております。
それと、基本的に農家ニーズの把握ということですね。現場活動、これが非常に重要になってきまして、現場活動のノウハウをどうするか、この辺のところを、今までの活動の中で試行錯誤の中でやって、最近やっと現場活動のノウハウ等が把握できて、やや路線に乗ったかな、こんな状況であります。
この発言だけを見る →これまでの課題という形でよろしいですかね。
農業委員会サイドの立場としては、新しい、農地利用最適化推進委員、これがたくさん新しい業務をやっていただくんですけれども、それぞれそういう業務に対するやり方のノウハウがまだまだ定着をしていないものですから、その辺のところをいかに効率的にやるかということを考えております。
それと、基本的に農家ニーズの把握ということですね。現場活動、これが非常に重要になってきまして、現場活動のノウハウをどうするか、この辺のところを、今までの活動の中で試行錯誤の中でやって、最近やっと現場活動のノウハウ等が把握できて、やや路線に乗ったかな、こんな状況であります。
簗
簗和生#13
○簗委員 稲垣参考人にもお伺いをしたいと思います。
実際、法定化をして進めていく中で、やはり農業委員会の役割は非常に重要になってくるというふうに思っております。特に、先ほど来もお話がありましたけれども、実際の、農地の所有者に対して働きかけをしていくということは非常に重要だと考えております。
現場の全国の農業委員さんの活躍を見る中で、その辺が、今回、この法改正を契機にどのようにより積極的に農業者に働きかけをしていけるか。目標地図を作るという上で話合いをしっかりするわけですけれども、そこにおいてどのように農業委員会の皆さんがこれから活躍していただけるかという観点から、農業者への働きかけというところで、これまでの課題も含めて、御認識をお伺いしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →実際、法定化をして進めていく中で、やはり農業委員会の役割は非常に重要になってくるというふうに思っております。特に、先ほど来もお話がありましたけれども、実際の、農地の所有者に対して働きかけをしていくということは非常に重要だと考えております。
現場の全国の農業委員さんの活躍を見る中で、その辺が、今回、この法改正を契機にどのようにより積極的に農業者に働きかけをしていけるか。目標地図を作るという上で話合いをしっかりするわけですけれども、そこにおいてどのように農業委員会の皆さんがこれから活躍していただけるかという観点から、農業者への働きかけというところで、これまでの課題も含めて、御認識をお伺いしたいというふうに思います。
稲
稲垣照哉#14
○稲垣参考人 御質問ありがとうございます。
農業委員会による農家への働きかけということにつきましては、お手元に資料を配付させていただいておりますが、これの後ろから二ページ目をお開きください。
これまでも農業委員会では、農地利用の最適化を進める際に、三つのステップで取り組んでいこうじゃないかということを申し合わせてきました。
とにかく現場を知ってください、農地を知ってください、人のことを知ってください、それを踏まえて話合い活動に臨んでください、結果、農地のマッチングにいくということで、これまでも第一ステップで、法律が改正された当時は、農地法の中に農地利用状況調査と農地利用意向調査ということで、遊休農地についての農家さんの意向を法律的にアプローチする手だてはあったんですが、最適化で大事なことは、遊休農地ではなくて、今使われている農地を使える人に算段していくということです。
実は、これは先生の地元の栃木県の栃木市の農業委員会、多くの委員会がそうなんですが、やはり最適化が仕事になったときに、何をやるんだとみんな思うわけであります。そのとき、栃木市の会長さんは、最適化推進委員、そんなものは現場の農家は分からないぞ、名刺代わりに意向調査をやれと言って、栃木市では、一年かけて最適化推進委員さんが農家の戸別訪問をして、将来の農業をどうするんだ、農地をどうするんだ、こういう活動が全国点々と運動的に取り組まれてきた。
このことを令和元年のバンク法の改正の中で、二十六条の三項で、所有者等の意向を把握しという手だてを講じていただきまして、全国的に意向調査をやる。そして、現在、タブレット等も予算的に手当てをいただいて、これからは、農業委員さん、最適化推進委員さんによる、農家さんの御意向をいかに把握して、それをデータ化していくということであります。
今回、私ども農業委員会では、改正農業委員会法が五年たちまして、新たな農地利用の最適化に一歩取組を進めるべきだろうということを組織決定して取り組んでいるわけで、そこに今回の法律改正も乗ったわけですが、その前提で、この青字の三つのステップの前に、日常活動ですね。
農業委員さん、最適化推進委員さんというのは、基本、農業者です。農家の方です。まあ、中立委員の方もいらっしゃいますけれども、基本、農家のことですから、日々の営農活動、日々の経営の中でいろいろな農家さんとの接点があるわけでありますので、そこに、農地の見守り活動とか、仲間への声かけ活動ということで、農業委員会で組織的に調査しましょうとか、パトロールをしましょうとかという組織立った取組以前に、日々の、三百六十五日の活動の中で、農家さんと接点を持って意向を把握する、これを今徹底的に取り組もうとしているところでございます。
この発言だけを見る →農業委員会による農家への働きかけということにつきましては、お手元に資料を配付させていただいておりますが、これの後ろから二ページ目をお開きください。
これまでも農業委員会では、農地利用の最適化を進める際に、三つのステップで取り組んでいこうじゃないかということを申し合わせてきました。
とにかく現場を知ってください、農地を知ってください、人のことを知ってください、それを踏まえて話合い活動に臨んでください、結果、農地のマッチングにいくということで、これまでも第一ステップで、法律が改正された当時は、農地法の中に農地利用状況調査と農地利用意向調査ということで、遊休農地についての農家さんの意向を法律的にアプローチする手だてはあったんですが、最適化で大事なことは、遊休農地ではなくて、今使われている農地を使える人に算段していくということです。
実は、これは先生の地元の栃木県の栃木市の農業委員会、多くの委員会がそうなんですが、やはり最適化が仕事になったときに、何をやるんだとみんな思うわけであります。そのとき、栃木市の会長さんは、最適化推進委員、そんなものは現場の農家は分からないぞ、名刺代わりに意向調査をやれと言って、栃木市では、一年かけて最適化推進委員さんが農家の戸別訪問をして、将来の農業をどうするんだ、農地をどうするんだ、こういう活動が全国点々と運動的に取り組まれてきた。
このことを令和元年のバンク法の改正の中で、二十六条の三項で、所有者等の意向を把握しという手だてを講じていただきまして、全国的に意向調査をやる。そして、現在、タブレット等も予算的に手当てをいただいて、これからは、農業委員さん、最適化推進委員さんによる、農家さんの御意向をいかに把握して、それをデータ化していくということであります。
今回、私ども農業委員会では、改正農業委員会法が五年たちまして、新たな農地利用の最適化に一歩取組を進めるべきだろうということを組織決定して取り組んでいるわけで、そこに今回の法律改正も乗ったわけですが、その前提で、この青字の三つのステップの前に、日常活動ですね。
農業委員さん、最適化推進委員さんというのは、基本、農業者です。農家の方です。まあ、中立委員の方もいらっしゃいますけれども、基本、農家のことですから、日々の営農活動、日々の経営の中でいろいろな農家さんとの接点があるわけでありますので、そこに、農地の見守り活動とか、仲間への声かけ活動ということで、農業委員会で組織的に調査しましょうとか、パトロールをしましょうとかという組織立った取組以前に、日々の、三百六十五日の活動の中で、農家さんと接点を持って意向を把握する、これを今徹底的に取り組もうとしているところでございます。
簗
簗和生#15
○簗委員 ありがとうございます。
次に、協議の場をいかに機能させるかということについてお伺いしてまいりたいというふうに思います。
法の施行、そして、その後の策定期間を含めて約三年程度ということで、今、農水省の方でこういう見立てをしているわけでございますけれども、その間にしっかりと協議をして、そして、できるだけ多くの地域にしっかりとした地域計画を作ってもらうということが必要になると思います。
当然、地域には多種多様な事情がありますので、すぐに完成度の高いものを、先ほどお話がありましたけれども、そういうものが作れない地域もあるでしょう。また、担い手を、外から来ていただいて農地の受け手になっていただくということにおいては、策定後にそういったことが起こるかもしれません。また、輸出やみどりの戦略というものに基づいて新たな取組を今後展開していく、そういう変化に対応して、前向きに計画を策定するという事情も出てくると思います。
しかしながら、これまで人・農地プラン、これを長年、数年やってきた中で、なかなか進まない地域もある、一方で順調に進んでいる地域もあるという中で、やはり全体として、今待ったなしという農地の問題については全国でこの認識を共有して、国と地方がしっかりと連携をして全国の底上げを図るという意味も含めて、なるべく地域計画をしっかりとこの三年間で作っていただくということ、これは私は大変重要であるというふうに思っております。
その中で、協議というもの、これもこれまでも行われてきたわけでありますけれども、先ほどの質問にもちょっと重なる部分もありますが、改めて、今回新たにつくる協議の場、これがより有効に機能していく上で必要になること、これを横粂参考人からお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →次に、協議の場をいかに機能させるかということについてお伺いしてまいりたいというふうに思います。
法の施行、そして、その後の策定期間を含めて約三年程度ということで、今、農水省の方でこういう見立てをしているわけでございますけれども、その間にしっかりと協議をして、そして、できるだけ多くの地域にしっかりとした地域計画を作ってもらうということが必要になると思います。
当然、地域には多種多様な事情がありますので、すぐに完成度の高いものを、先ほどお話がありましたけれども、そういうものが作れない地域もあるでしょう。また、担い手を、外から来ていただいて農地の受け手になっていただくということにおいては、策定後にそういったことが起こるかもしれません。また、輸出やみどりの戦略というものに基づいて新たな取組を今後展開していく、そういう変化に対応して、前向きに計画を策定するという事情も出てくると思います。
しかしながら、これまで人・農地プラン、これを長年、数年やってきた中で、なかなか進まない地域もある、一方で順調に進んでいる地域もあるという中で、やはり全体として、今待ったなしという農地の問題については全国でこの認識を共有して、国と地方がしっかりと連携をして全国の底上げを図るという意味も含めて、なるべく地域計画をしっかりとこの三年間で作っていただくということ、これは私は大変重要であるというふうに思っております。
その中で、協議というもの、これもこれまでも行われてきたわけでありますけれども、先ほどの質問にもちょっと重なる部分もありますが、改めて、今回新たにつくる協議の場、これがより有効に機能していく上で必要になること、これを横粂参考人からお伺いしたいと思います。
横
横粂鈞#16
○横粂参考人 協議の場をどのようにつくり、しっかりしていくか、こういうふうに御質問を受け止めさせていただきました。
それで、今までは、人・農地プラン、これが一つの話合いの基礎のベースでありました。そういった場合、基本的には、人・農地プランは市町村が作ることになっていますけれども、現場活動の話合いの場においては、推進委員、農業委員、特に農業委員が中心になって実際にはやっております。
ですので、これからの地域計画を作るについても、目標地図を、話合いだけじゃなくて、将来の具体像をどうしようかということで地図に描いてしまうんだから、それぞれの言いたい人が、意見は常に多様になるんだけれども、将来の目標が目標地図として明確になるので、非常に協議の場の的が絞りやすい。その中に、農業委員、推進委員が地域に密着、形にして、会議を主導すれば、意外とまとまりができる。
つまり、地域計画が、案ずるより産むがやすしで、今回はしやすいじゃないか。ただ話合いだけをしなさいよというと多様な意見の場になってしまうんだけれども、明確な目標地図を作る、こういうポイントができましたので、話合いの成果が目に見えて、見えやすいということです。
それから、あと、担い手がいないところについては外から担い手をとか、そういった形で地域の計画をどう担うのかというような形で、ちょっと質問の意図を受け止めさせていただきました。
特に、中山間地の場合ですと、話合いをして、みんなでどうしようといっても、話合いの当事者だけでは事が解決しないわけですね、やはり。そこで、いろいろ外からIターン、Uターン、そういった形で、新しい農山漁村の活性化、今回この審議の中にありますので、いろいろな方、仕組みがかなり多様になってきましたので、外から、つまり、中山間地の中でもいろいろな要素が導入できる方法ができたので、こういった地域計画もまとめやすい形になるのではないであろうかな、こういうふうに思っております。
いずれにしても、今回の改正の中で、地域計画をまとめるということ、そのポイントである一番分かりやすい目標地図の素案を農業委員会に作れ、やりなさい、それで、後は段階的に協議をしなさいということですので、この仕組みに乗っかれば、内心を言うと、うまくいくんじゃないかな、こんなふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →それで、今までは、人・農地プラン、これが一つの話合いの基礎のベースでありました。そういった場合、基本的には、人・農地プランは市町村が作ることになっていますけれども、現場活動の話合いの場においては、推進委員、農業委員、特に農業委員が中心になって実際にはやっております。
ですので、これからの地域計画を作るについても、目標地図を、話合いだけじゃなくて、将来の具体像をどうしようかということで地図に描いてしまうんだから、それぞれの言いたい人が、意見は常に多様になるんだけれども、将来の目標が目標地図として明確になるので、非常に協議の場の的が絞りやすい。その中に、農業委員、推進委員が地域に密着、形にして、会議を主導すれば、意外とまとまりができる。
つまり、地域計画が、案ずるより産むがやすしで、今回はしやすいじゃないか。ただ話合いだけをしなさいよというと多様な意見の場になってしまうんだけれども、明確な目標地図を作る、こういうポイントができましたので、話合いの成果が目に見えて、見えやすいということです。
それから、あと、担い手がいないところについては外から担い手をとか、そういった形で地域の計画をどう担うのかというような形で、ちょっと質問の意図を受け止めさせていただきました。
特に、中山間地の場合ですと、話合いをして、みんなでどうしようといっても、話合いの当事者だけでは事が解決しないわけですね、やはり。そこで、いろいろ外からIターン、Uターン、そういった形で、新しい農山漁村の活性化、今回この審議の中にありますので、いろいろな方、仕組みがかなり多様になってきましたので、外から、つまり、中山間地の中でもいろいろな要素が導入できる方法ができたので、こういった地域計画もまとめやすい形になるのではないであろうかな、こういうふうに思っております。
いずれにしても、今回の改正の中で、地域計画をまとめるということ、そのポイントである一番分かりやすい目標地図の素案を農業委員会に作れ、やりなさい、それで、後は段階的に協議をしなさいということですので、この仕組みに乗っかれば、内心を言うと、うまくいくんじゃないかな、こんなふうに思っております。
以上です。
簗
簗和生#17
○簗委員 ありがとうございます。大変貴重な御指摘をいただきました。
先ほど冒頭のお話でもありましたけれども、各段階においてそれぞれの主体にやっていただくことが明確化されている、法定化されている、これがやはり重要だということで、そして、その地域計画の中のまさに要となる目標地図、これが農業委員会さんに担っていただくということで、活躍の場がこれまで以上に、そしてまた、その役割も大変大きくなるということで、そういったところで役割を果たしていただけるというふうにお話をいただいたというふうに思っております。
先ほど来ちょっとお話がなかった点を確認したいんですけれども、協議の場でお話をしていただいて、それぞれの農地利用の在り方を議論していただくということの一方で、やはり将来の生産品目を決めていく。これは、やはり今、食料安全保障のお話もありますので、様々な作物を自給化していくという流れもあります、水田をどのように活用していくかという話もあります。こういう中で、生産品目の在り方を、より将来を見越して議論をしていく。そこにおいては、随時変更等もあるかもしれません。
こういったいわゆる営農部分、農業振興の部分と農地利用の部分、これをうまく整合させながらこの協議の場を持っていかなければいけないと思うんですけれども、これまでそういった取組をどのように進めてきて、今後、この法律の改正を機に、またどのようにそれを展開していくか。この点について、横粂参考人と稲垣参考人、お二人から聞かせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど冒頭のお話でもありましたけれども、各段階においてそれぞれの主体にやっていただくことが明確化されている、法定化されている、これがやはり重要だということで、そして、その地域計画の中のまさに要となる目標地図、これが農業委員会さんに担っていただくということで、活躍の場がこれまで以上に、そしてまた、その役割も大変大きくなるということで、そういったところで役割を果たしていただけるというふうにお話をいただいたというふうに思っております。
先ほど来ちょっとお話がなかった点を確認したいんですけれども、協議の場でお話をしていただいて、それぞれの農地利用の在り方を議論していただくということの一方で、やはり将来の生産品目を決めていく。これは、やはり今、食料安全保障のお話もありますので、様々な作物を自給化していくという流れもあります、水田をどのように活用していくかという話もあります。こういう中で、生産品目の在り方を、より将来を見越して議論をしていく。そこにおいては、随時変更等もあるかもしれません。
こういったいわゆる営農部分、農業振興の部分と農地利用の部分、これをうまく整合させながらこの協議の場を持っていかなければいけないと思うんですけれども、これまでそういった取組をどのように進めてきて、今後、この法律の改正を機に、またどのようにそれを展開していくか。この点について、横粂参考人と稲垣参考人、お二人から聞かせていただきたいと思います。
横
横粂鈞#18
○横粂参考人 生産品目ということについては、農業委員会の業務よりも農政部局の方のことになるんですけれども、地域地域で生産品目というのがかなり固定化をしておったり、こういうことを新しくやろう、そういったときに、農業委員会としては、そういったものの取組がうまくいくように、認定農家だとか、そういったことを上手にまとめ上げていくということで、生産品目そのものについてよりも、生産品目を何にしようかとか、どういうものを作ったら売れるんだろうだとか、野菜だとかイチゴとかね。そういった経営が成り立つような相談、そういったところに農業委員会としては関わっているし、これからも支援をしたいということであります。
この発言だけを見る →稲
稲垣照哉#19
○稲垣参考人 質問ありがとうございます。
生産現場で何を作るかということが、まさにこの間、人・農地プランが現場でなかなかうまくいっていない理由の一つ、農業委員会が中心になってやる場合で、なかなかもじもじしていた部分は、まさにその生産の部分ですね。
その生産の部分に農業委員会だけではなかなかコミットし切れていない、いわゆる専門分野ではないということで、そういう意味で、今回、基盤法の十八条の協議の場、そこで、生産であるとか土地利用の問題であるとか、その地域のグランドデザインを描く、そこをまず徹底的にやっていただく。その生産、何を作るのか、それから、米から野菜に替えるのかとか、樹園地であれば果樹をどうしていくのか、そういう生産ベースの話については、やはりJAさんを中心とする生産の部隊がまずしっかりとグランドデザインを描いていただいて、それに基づいて地図作りとかというのが始まってくる。
そういう意味で、今回の改正は、人・農地プラン単発、単発といいますか、やや農業委員会が農地の問題で取り組んでいた部分のその前段で、地域の農業のありようをまずみんなで議論を重ねて、それから作り込んでいく。そこがうまく機能すれば、農業委員会の地図作りもスムーズにいくのではないかと期待しているところでございます。
この発言だけを見る →生産現場で何を作るかということが、まさにこの間、人・農地プランが現場でなかなかうまくいっていない理由の一つ、農業委員会が中心になってやる場合で、なかなかもじもじしていた部分は、まさにその生産の部分ですね。
その生産の部分に農業委員会だけではなかなかコミットし切れていない、いわゆる専門分野ではないということで、そういう意味で、今回、基盤法の十八条の協議の場、そこで、生産であるとか土地利用の問題であるとか、その地域のグランドデザインを描く、そこをまず徹底的にやっていただく。その生産、何を作るのか、それから、米から野菜に替えるのかとか、樹園地であれば果樹をどうしていくのか、そういう生産ベースの話については、やはりJAさんを中心とする生産の部隊がまずしっかりとグランドデザインを描いていただいて、それに基づいて地図作りとかというのが始まってくる。
そういう意味で、今回の改正は、人・農地プラン単発、単発といいますか、やや農業委員会が農地の問題で取り組んでいた部分のその前段で、地域の農業のありようをまずみんなで議論を重ねて、それから作り込んでいく。そこがうまく機能すれば、農業委員会の地図作りもスムーズにいくのではないかと期待しているところでございます。
簗
簗和生#20
○簗委員 ありがとうございます。
次に、両法案の関係についてでございます。
先ほど来参考人の皆様からも、やはり一体的に進めていくこと、調和を持って進めることが重要だというお話がありました。すなわち、優良農地を確保することと、それから、農地の保全管理、いわゆる農村を活性化するという、今回、法律の中でそれを位置づけたわけですけれども、これをバランスを取っていくということであります。
政策的にも、農地の保全については、様々な政策努力を払ってもなお農用地として維持することが困難な場合に限りということで定義をしていることもありまして、まずは、やはり農地をしっかり優良農地として確保していただくということ、そして、どうしても駄目な場合にはということで、保全という中で、粗放的利用ですとか、あるいは様々な、どうしても駄目な場合には林地化するという話になってございます。
この辺のバランスの取り方、これから、まずは協議の場で、これを一体的な議論の場としてつくり上げるということも重要ですし、また、協議の中で、これをいかに相互バランスを取って進めるかということも重要になると思いますが、この辺について、小田切参考人からお伺いしたいと思っております。
この発言だけを見る →次に、両法案の関係についてでございます。
先ほど来参考人の皆様からも、やはり一体的に進めていくこと、調和を持って進めることが重要だというお話がありました。すなわち、優良農地を確保することと、それから、農地の保全管理、いわゆる農村を活性化するという、今回、法律の中でそれを位置づけたわけですけれども、これをバランスを取っていくということであります。
政策的にも、農地の保全については、様々な政策努力を払ってもなお農用地として維持することが困難な場合に限りということで定義をしていることもありまして、まずは、やはり農地をしっかり優良農地として確保していただくということ、そして、どうしても駄目な場合にはということで、保全という中で、粗放的利用ですとか、あるいは様々な、どうしても駄目な場合には林地化するという話になってございます。
この辺のバランスの取り方、これから、まずは協議の場で、これを一体的な議論の場としてつくり上げるということも重要ですし、また、協議の中で、これをいかに相互バランスを取って進めるかということも重要になると思いますが、この辺について、小田切参考人からお伺いしたいと思っております。
小
小田切徳美#21
○小田切参考人 御質問ありがとうございます。
まず、両法案の位置づけなんですが、二重にあるというふうに思っています。
少し抽象的な言葉ですが、攻めと守り。優良農地を守っていくという意味で、優良農地を確保していくという意味で攻め。しかし一方では、農村空間を、必ずしも農地だけではなく守っていくという、そういった守り。この二つをつなげたという意味があろうかと思います。
それから、もちろん、産業政策と地域政策、これをどういうふうに両立させるのかという意味合いで、二つの法案が調和しているというふうに考えます。
その上で、優良農地をどのように確保していくのか、あるいは、仮に保全管理になった場合、どう考えるのかという論点でございますが、これは、先ほど言いましたように、むしろ保全管理をしなければ農村空間全体を守れない、そんな立場で、ビオトープにしたり、あるいは鳥獣被害の緩衝帯にしたり、そのような発想が出てきて、これ自体もまた農村空間を守るための方策だというふうに理解しております。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、両法案の位置づけなんですが、二重にあるというふうに思っています。
少し抽象的な言葉ですが、攻めと守り。優良農地を守っていくという意味で、優良農地を確保していくという意味で攻め。しかし一方では、農村空間を、必ずしも農地だけではなく守っていくという、そういった守り。この二つをつなげたという意味があろうかと思います。
それから、もちろん、産業政策と地域政策、これをどういうふうに両立させるのかという意味合いで、二つの法案が調和しているというふうに考えます。
その上で、優良農地をどのように確保していくのか、あるいは、仮に保全管理になった場合、どう考えるのかという論点でございますが、これは、先ほど言いましたように、むしろ保全管理をしなければ農村空間全体を守れない、そんな立場で、ビオトープにしたり、あるいは鳥獣被害の緩衝帯にしたり、そのような発想が出てきて、これ自体もまた農村空間を守るための方策だというふうに理解しております。
以上でございます。
簗
簗和生#22
○簗委員 ありがとうございました。
質疑時間が来てしまいましたので、山下参考人には質問できませんでした。本当に皆様から貴重な御意見をいただけたことに心から感謝を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →質疑時間が来てしまいましたので、山下参考人には質問できませんでした。本当に皆様から貴重な御意見をいただけたことに心から感謝を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
平
金
金城泰邦#24
○金城委員 おはようございます。公明党の金城泰邦と申します。
今日は、参考人の皆様には、お時間をいただいて、様々意見を述べていただきまして、ありがとうございました。
私の方からも、何点かお伺いをさせていただきたいと思います。
農業経営基盤強化促進法の改正案に関してですが、まず、横粂鈞会長にお伺いしたいと思っております。
今回、地域計画の策定が盛り込まれ、人・農地プランが法定化されることになりますけれども、それに伴いまして、農業を担う者ごとに利用する農用地等を定めて目標地図に表示することとなりますが、その素案を農業委員会が作成するということになっております。関係者の方々は、この作業が事務的に負担増にならないかという懸念の声があるようでございます。
横粂会長も、これまで御自身が取り組んでこられた経験があるかと思いますが、その当事者として会長はいかがお考えになるのか、伺いたいと思います。
この発言だけを見る →今日は、参考人の皆様には、お時間をいただいて、様々意見を述べていただきまして、ありがとうございました。
私の方からも、何点かお伺いをさせていただきたいと思います。
農業経営基盤強化促進法の改正案に関してですが、まず、横粂鈞会長にお伺いしたいと思っております。
今回、地域計画の策定が盛り込まれ、人・農地プランが法定化されることになりますけれども、それに伴いまして、農業を担う者ごとに利用する農用地等を定めて目標地図に表示することとなりますが、その素案を農業委員会が作成するということになっております。関係者の方々は、この作業が事務的に負担増にならないかという懸念の声があるようでございます。
横粂会長も、これまで御自身が取り組んでこられた経験があるかと思いますが、その当事者として会長はいかがお考えになるのか、伺いたいと思います。
横
横粂鈞#25
○横粂参考人 地域計画を作成する上でこれが形骸化しないだろうか、又は、主体となる農業委員会としてどのようにイニシアチブを取ることができるのか、こんなふうにちょっと受け止めをさせていただきました。
確かに、農業委員会は、現場活動で、非常に現場を知っているわけですけれども、人・農地プラン等については、非常に農業委員会と市長部局、こういうところが連携しておるところは意外とできるんですけれども、どうしてもプランそのものが事務的に、つまり、公務員側からできる傾向も、全国、ややできると思いますね。
ですので、そういったときについてはやや形骸化の可能性が出てきますけれども、今回は、一番の大本を、一番現場を知った農業委員会にやれよ、こういう形ですので、しかも、それを目に見える十年後の目標地図、そんな地図はでたらめには描けぬ。ここをどうしようかということは出てくるんです。意外と分かりやすい形で議論がまとめられますので、形骸化することはなく、あくまで作るのは、素案は農業委員会であって、現場の人たちが話し合って、地域の人とも話をして、あそこの農地は、将来はあのおじさんができなくなったら誰がやるんだなんということは大体地元では分かっておるわけで、市役所の中ではそれは分からないんだけれども。ですので、そういったことが分かる。それを更に市部局がいろいろなまた公式な会議を重ねていく中で段階的に固めていきますので、今回については、非常に形骸化する要素は少なくなっただろう。
ただし、一番大事なのは、農業委員会がそういうことを意欲を持ってプランニングをするときにしないと、逃げてしまうと、大本がこけると全てこけてしまいますので、やはり農業委員会がはっきりした自覚を持つことがこの政策を生かすことになるだろう、こう感じております。
以上です。
この発言だけを見る →確かに、農業委員会は、現場活動で、非常に現場を知っているわけですけれども、人・農地プラン等については、非常に農業委員会と市長部局、こういうところが連携しておるところは意外とできるんですけれども、どうしてもプランそのものが事務的に、つまり、公務員側からできる傾向も、全国、ややできると思いますね。
ですので、そういったときについてはやや形骸化の可能性が出てきますけれども、今回は、一番の大本を、一番現場を知った農業委員会にやれよ、こういう形ですので、しかも、それを目に見える十年後の目標地図、そんな地図はでたらめには描けぬ。ここをどうしようかということは出てくるんです。意外と分かりやすい形で議論がまとめられますので、形骸化することはなく、あくまで作るのは、素案は農業委員会であって、現場の人たちが話し合って、地域の人とも話をして、あそこの農地は、将来はあのおじさんができなくなったら誰がやるんだなんということは大体地元では分かっておるわけで、市役所の中ではそれは分からないんだけれども。ですので、そういったことが分かる。それを更に市部局がいろいろなまた公式な会議を重ねていく中で段階的に固めていきますので、今回については、非常に形骸化する要素は少なくなっただろう。
ただし、一番大事なのは、農業委員会がそういうことを意欲を持ってプランニングをするときにしないと、逃げてしまうと、大本がこけると全てこけてしまいますので、やはり農業委員会がはっきりした自覚を持つことがこの政策を生かすことになるだろう、こう感じております。
以上です。
金
金城泰邦#26
○金城委員 ありがとうございます。
私は沖縄出身でございまして、地元の沖縄県の北中城村という村があります。そちらも農業新聞の四月八日の紙面にも掲載されて、紹介されておりましたが、やはり会長のおっしゃられたように、農業委員会が先頭に立ってアンケートを取ったりとかして、そういった問題解決加速化の支援事業を活用して、様々な農業関係者の方にワークショップ形式で意見を集約して、それを、農業委員会法第三十八条に基づき、意見の提出を村長に手渡した、そういったところを農業委員会が先頭に立ってやったという事例も紹介しておられました。
このような形で、やはり会長としましても、全国の農業委員会においてもこのような作業や取組というのは可能であるというふうにお考えになるのか。また、会長がこれまで取り組んだ中で、ここが最も一番苦労したというところもあれば、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。
この発言だけを見る →私は沖縄出身でございまして、地元の沖縄県の北中城村という村があります。そちらも農業新聞の四月八日の紙面にも掲載されて、紹介されておりましたが、やはり会長のおっしゃられたように、農業委員会が先頭に立ってアンケートを取ったりとかして、そういった問題解決加速化の支援事業を活用して、様々な農業関係者の方にワークショップ形式で意見を集約して、それを、農業委員会法第三十八条に基づき、意見の提出を村長に手渡した、そういったところを農業委員会が先頭に立ってやったという事例も紹介しておられました。
このような形で、やはり会長としましても、全国の農業委員会においてもこのような作業や取組というのは可能であるというふうにお考えになるのか。また、会長がこれまで取り組んだ中で、ここが最も一番苦労したというところもあれば、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。
横
横粂鈞#27
○横粂参考人 二点、全国の農業委員会でこういうことが可能だろうかということでありますけれども、農業委員会でも、前回、稲垣委員が言われたように、多様な組織がありますので、楽勝でできるところもあるし、いろいろですので、この辺のところは、実際の運用の中で、いろいろな問題を抱える各農業委員会が対応できるような仕組みを考慮していただけるとありがたいだろうな、こう思っております。
それと、この農業委員会、結果についてはいかにまとめるか、それから、いろいろな負担がかかるかどうか、こういう御心配があるかと思いますけれども、いろいろ新しい、最適化推進委員とか、そういった農業委員会の組織の在り方そのものが変わってきていますので、そういった点から、新しい農業委員会等の使命を果たすことがあれば、そんなに心配はすることはないだろうなと。
確かに、いろいろ現場では、そんなことまでやれるかとか、昔のイメージの委員さんが結構多いこともありますので、ただし、新しい認識に立てば、必ずやこのことはうまくやっていけるかな、こう思っております。ただ、断定はできませんけれども、そのつもりでおります。
この発言だけを見る →それと、この農業委員会、結果についてはいかにまとめるか、それから、いろいろな負担がかかるかどうか、こういう御心配があるかと思いますけれども、いろいろ新しい、最適化推進委員とか、そういった農業委員会の組織の在り方そのものが変わってきていますので、そういった点から、新しい農業委員会等の使命を果たすことがあれば、そんなに心配はすることはないだろうなと。
確かに、いろいろ現場では、そんなことまでやれるかとか、昔のイメージの委員さんが結構多いこともありますので、ただし、新しい認識に立てば、必ずやこのことはうまくやっていけるかな、こう思っております。ただ、断定はできませんけれども、そのつもりでおります。
金
金城泰邦#28
○金城委員 横粂会長、ありがとうございました。
今、新しい農村の取組に関してのコメントがありましたが、同じくこの改正案につきまして、今度は小田切徳美教授に伺いたいと思います。
小田切教授は、新しい農村政策の在り方検討会で、人口減少を踏まえた新たな農村政策を提言されております。
従来の大規模経営に加えまして、農業以外の事業にも取り組む者、例えば、農村マルチワーカーや半農半X実践者等、地域資源の保全、活用や農業振興と併せて地域コミュニティーの維持に資する取組を行う農村地域づくりの事業体など、多様な形で農業に関わる者を育成、確保し、地域農業を持続的に発展させていくという発想も新たに取り入れて施策を講ずる必要があると述べられております。
つまり、農村政策サイドから、兼業、副業タイプの農業生産者を育成すべき政策対象として、それによる地域農業への貢献が期待されていると主張されております。
改正案では、農地の集約化を行い、その農地の利用の最適化を推進することになりますが、その農地の活用、最適化の対象主体として、多様な形で農業に関わる者も可能と考えられておりますでしょうか。御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →今、新しい農村の取組に関してのコメントがありましたが、同じくこの改正案につきまして、今度は小田切徳美教授に伺いたいと思います。
小田切教授は、新しい農村政策の在り方検討会で、人口減少を踏まえた新たな農村政策を提言されております。
従来の大規模経営に加えまして、農業以外の事業にも取り組む者、例えば、農村マルチワーカーや半農半X実践者等、地域資源の保全、活用や農業振興と併せて地域コミュニティーの維持に資する取組を行う農村地域づくりの事業体など、多様な形で農業に関わる者を育成、確保し、地域農業を持続的に発展させていくという発想も新たに取り入れて施策を講ずる必要があると述べられております。
つまり、農村政策サイドから、兼業、副業タイプの農業生産者を育成すべき政策対象として、それによる地域農業への貢献が期待されていると主張されております。
改正案では、農地の集約化を行い、その農地の利用の最適化を推進することになりますが、その農地の活用、最適化の対象主体として、多様な形で農業に関わる者も可能と考えられておりますでしょうか。御答弁いただきたいと思います。
小
小田切徳美#29
○小田切参考人 御質問ありがとうございました。
半農半Xを含めた多様な担い手、これが新しい農政の肝だというふうに考えております。
この考え方は、例えば、新規参入政策を考える場合には、従来は専業型の新規参入が一般的でした。というよりも、専業型しかほぼ許していないというふうに言った方がいいというふうに思います。ところが、兼業農家自体も、ある種、安定性を持っていて、兼業農家からスタートして、場合によったら、兼業農家から専業化する、あるいは兼業農家を維持していくような、こういった多様なプロセスが必要なんだろうと思います。
ところが、こういったプロセスを実現している、都道府県農政を見ても、多くはありません。例えば、島根県では半農半X型の新規参入政策というものが取られておりますが、他の県でそれが導入できない理由を聞くと、農政というのは産業政策だから、兼業農家をつくること自体はまかりならぬのだ、こういった議論が横行しております。
そういう意味で、今回の農政において、その入口を広げたという意義は大変大きいのではないか、そのように考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →半農半Xを含めた多様な担い手、これが新しい農政の肝だというふうに考えております。
この考え方は、例えば、新規参入政策を考える場合には、従来は専業型の新規参入が一般的でした。というよりも、専業型しかほぼ許していないというふうに言った方がいいというふうに思います。ところが、兼業農家自体も、ある種、安定性を持っていて、兼業農家からスタートして、場合によったら、兼業農家から専業化する、あるいは兼業農家を維持していくような、こういった多様なプロセスが必要なんだろうと思います。
ところが、こういったプロセスを実現している、都道府県農政を見ても、多くはありません。例えば、島根県では半農半X型の新規参入政策というものが取られておりますが、他の県でそれが導入できない理由を聞くと、農政というのは産業政策だから、兼業農家をつくること自体はまかりならぬのだ、こういった議論が横行しております。
そういう意味で、今回の農政において、その入口を広げたという意義は大変大きいのではないか、そのように考えております。
以上でございます。