法務委員会

2022-11-22 参議院 全138発言

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会議録情報#0
令和四年十一月二十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十七日
    辞任         補欠選任
     吉井  章君     世耕 弘成君
 十一月二十一日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     小林 一大君
     山崎 正昭君     永井  学君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         杉  久武君
    理 事
                加田 裕之君
                三木  亨君
                牧山ひろえ君
                谷合 正明君
                川合 孝典君
    委 員
                小林 一大君
                古庄 玄知君
                山東 昭子君
                永井  学君
                福岡 資麿君
                森 まさこ君
                和田 政宗君
                石川 大我君
                福島みずほ君
               佐々木さやか君
                梅村みずほ君
                鈴木 宗男君
                仁比 聡平君
   国務大臣
       法務大臣     齋藤  健君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局総務局長   小野寺真也君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   吉崎 佳弥君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        久保田正志君
   政府参考人
       法務省大臣官房
       審議官      柴田 紀子君
       法務省民事局長  金子  修君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       法務省矯正局長  花村 博文君
       法務省訟務局長  春名  茂君
       出入国在留管理
       庁次長      西山 卓爾君
       公安調査庁次長  田野尻 猛君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (入管収容施設における被収容者の死亡事案に
 関する件)
 (判検交流に関する件)
 (刑事手続における被害児童ヘの配慮に関する
 件)
 (死刑制度に関する件)
 (技能実習制度に関する件)
○民法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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杉久武#1
○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、吉井章君及び山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として小林一大君及び永井学君が選任されました。
    ─────────────
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杉久武#2
○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房審議官柴田紀子君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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杉久武#3
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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杉久武#4
○委員長(杉久武君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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加田裕之#5
○加田裕之君 おはようございます。加田裕之でございます。
 今日の一般質疑に際しまして、特に、十一月十八日、東京入管におけます被収容者自殺事案についてお伺いしたいと思います。大変痛ましい事件であり、私も心から、衷心よりお悔やみ申し上げたいと思いますし、また、再発防止についても努めていただきたいと思っております。
 まずなんですけれども、報道によりましたら、亡くなられた方は自殺であったということなんですけれども、この事実関係についてお伺いします。
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西
西山卓爾#6
○政府参考人(西山卓爾君) 委員御指摘のとおり、令和四年十一月十八日、東京入管の被収容者一名がお亡くなりになりました。まずは、亡くなられた方の御冥福をお祈りいたしたいと存じます。
 その上で、御説明を申し上げます。
 現時点で把握している事実関係として、亡くなられたのは五十歳代のイタリア人男性であり、この方は、令和四年十月二十五日から、仮放免が取り消されたことにより東京入管に収容されていたものでございます。
 令和四年十一月十八日午前七時二十二分の職員による発見時、この方は、引き裂かれたテレビの電気コードを巻き付けた五十円玉二枚を輪ゴムで固定して、両こめかみに当て、コンセントに差し込み、通電した状態で居室内に敷かれた就寝用のマットレスの上に横たわっていた状態であったということです。その後、午前七時二十六分に職員が救急搬送を依頼したものの、午前九時十六分に搬送先病院での死亡が確認されました。
 亡くなられた方は単独で居室に収容され、本人以外が居室内に立ち入った状況はないことや、発見時の本人の状況など、現時点で得られている情報からは自殺と考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、収容施設において被収容者が亡くなられたことを重く受け止め、引き続きしっかりと事実確認を行い、適切に対処してまいりたいと考えております。
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加田裕之#7
○加田裕之君 ここで大事なことは、今回のこのことについて、職員はどのような経緯で御本人の状況を発見したのか、当日の職員の対応は本当に適切だったのかどうか、そのことについてお伺いします。
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西
西山卓爾#8
○政府参考人(西山卓爾君) 当日の対応ですが、現時点で把握している限りでは、当日の午前七時二十二分頃、職員が亡くなられた方の居室に立ち入ったところ、御本人が倒れていることを確認、発見後、職員は直ちにAEDなどによる心肺蘇生措置を行うとともに、午前七時二十六分に救急搬送を要請、その後、病院に搬送されましたが、午前九時十六分に搬送先病院で死亡が確認されたというものでございました。
 詳細な事実関係は確認中でございますが、職員は発見後、必要な救命措置を行い、直ちに救急搬送を行ったと承知しており、現時点ではその対応に不適切な点は見当たらないと考えております。
 いずれにいたしましても、事実関係をしっかり確認してまいりたいと考えております。
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加田裕之#9
○加田裕之君 言わば、先ほど答弁ありましたように、しっかりと事実関係を確認していただきたいと思っております。
 そうした中におきまして、今後の調査方針について、先ほども事実関係をしっかりと調査するというお話ありましたけれども、これからの調査方針についてお伺いしたいと思います。
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西
西山卓爾#10
○政府参考人(西山卓爾君) まずは、地方官署を監督する立場であります本庁におきまして、しっかりとした事実関係の確認を行った上で、更なる詳細な調査の要否やその方法などを検討し、適切に対処してまいりたいと考えております。
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加田裕之#11
○加田裕之君 やはり、こうやって入管の施設の中におきまして自殺者が出たということはやはり大変ゆゆしきことであり、そしてまた大変遺憾なことでもございます。是非とも、この再発防止に向けてももちろんでございますし、事実関係の調査ということについてもやはりきっちりと丁寧にやっていただきたいと思っております。これは要望にしておきますので、コメントは求めません。
 続きまして、先日来私も何度も取り上げておりますこの神戸の神戸家裁におきます事件記録の破棄、これは神戸家裁だけでなく全国の部分についてもそうなんですが、この事件記録の破棄についてお伺いしたいと思うんですけれども、このことにつきましてこの前質問いたしましたところ、また、有識者委員会の開催ということにつきましてペーパーが回ってまいりました。十一月二十五日金曜日と二十八日、第二回ということで、これはしっかりとこういう形で公表していただいたということ、そして、このことについて迅速にやっていただいたことについては評価を申し上げたいと思います。
 その一方で、先般、私質問しました中におきまして、重く受け止めておりますということを言われました。私は、この委員会を始める前というものにつきまして、これはもう責任追及ではないんです、これ誰が、処罰しろとかそういう話では全くありません。今回、指導監督するというのはやはり最高裁の私は責務でありますし、仕事だと思っております。このことについて、司法行政上の判断に基づいて答弁もされておりますので、私は、まずこの委員会、第一回、第二回、これは有識者が開くという部分にありますけど、その前提条件といたしまして、やはり私は謝罪ということをしっかりとやっていただきたいと思っております。
 その点について、先般は、答弁については、重く受け止めますということを言われました。この重く受け止めるということについては、私はやはり、先般の違う、衆議院の委員会の方においても、事件記録というものは国民の、誰のものであるかということの問いにつきましては、国民のものであるという答弁をされました。言わば、国民のものであるという、国民の財産、貴重な記録財産というものが破棄されたということについてやはり重く受け止めていただいておるんですが、やはり、その中にはやはり謝罪という部分も私は含まれるべしであると思っております。
 先般のその重く受け止めるという中のことにつきましての、重く受け止めるという言葉の中についての謝罪という意味についての見解をお伺いしたいと思います。
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小野寺真也#12
○最高裁判所長官代理者(小野寺真也君) お答え申し上げます。
 神戸家裁の件を始めとする耳目を集めた少年保護事件記録等の廃棄が行われた当時は、特別保存を適切に行うための仕組みが整備されておらず、規程、通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況にあったものであり、これは庁全体、さらには裁判所全体の問題であるというふうに考えております。
 このことにつきまして、最高裁として重く受け止め、率直に反省をしているところであり、事件に関係する方々を含む国民の皆様に対し申し訳なく思っているところでございます。
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加田裕之#13
○加田裕之君 もちろんですけど、今のこの真摯な答弁というのを私も聞きまして、思います。もちろん、誰かを罰してほしいとか、当時の担当者、今聞き取りもされておりますので、ヒアリングされている中において、当時の職員を処罰しろとかそういうことを言っているんではないんです。やはり、これからの部分に向けて、それからまた、有識者委員会というのはあくまでも有識者委員会でありますので、これをしっかりと指導監督するといいますか、そのことについては最高裁がやはり私はリーダーシップを持ってやっていただきたいと思っております。
 このことについては、是非ともリーダーシップを持ってやっていただくということをよろしくお願い申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。この問題についてはまた引き続き取り上げさせていただきたいと思いますが、以上をもちまして終わらせていただきます。
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牧山ひろえ#14
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。
 本日の一般調査に係る質疑を担当させていただきます。よろしくお願いいたします。
 前回の福島議員に引き続きまして、判検交流についてお伺いしたいと思います。
 東京地裁で行政処分の取消しなどの訴訟を担当する行政訴訟専門部の部総括裁判長を務めていた春名茂氏が、九月一日付けで法務省に異動しました。国が被告となる訴訟に国側の代理人として対応する訟務検事が所属する訟務局のトップである訟務局長に就かれました。この人事は、裁判所と法務省、検察庁の間の人事交流である判検交流によるものです。
 この人事につきましての懸念を表明した福島議員の前回質疑に関し、大臣はこういうふうに答弁されています。法曹は法という客観的な法律に従って活動するものでありまして、裁判官、検察官、弁護士のいずれの立場においても、その立場に応じて職責を全うするものであると考えています。要は、法曹という職種の人間は法律に基づいて行動するので心配要らないというふうに説明されているんですね。言わば性善説に基づいた御見解ですが、そもそも三権分立や司法の独立は性悪説を背景としています。懸念に対する回答としては、私は説得力に欠けると思います。
 通告しておりませんが、前回質疑の関連質問ですので、大臣、御答弁お願いいたします。
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齋藤健#15
○国務大臣(齋藤健君) 繰り返しになってしまうんですけど、まず、個別の人事について私が一つ一つコメントをすることは差し控えたいと思っておりますが、あくまでも一般論でありますが、先日答弁させていただいたとおりに、法曹は法という客観的な規律に従って活動するということでありますので、裁判官、検察官、弁護士のいずれの立場においても、その立場に応じて職責を全うするものであるというふうに考えています。したがって、裁判所において国を当事者等とする訴訟を担当していた裁判官が訟務局に異動し当該訴訟に関与することについて、直ちに職務上問題があるとは考えておりません。
 ただし、国を当事者等とする訴訟の遂行に当たりましては、裁判の公正性や職務の中立公正な執行に疑念を抱かれることのないように、かつて裁判長として担当していた訴訟には関与しないこととする、そういった対応を行っているものと承知をいたしております。
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牧山ひろえ#16
○牧山ひろえ君 このような人事は、三権分立や司法の独立といった憲法上の要請に反する懸念があるばかりでなく、具体的な裁判においても司法の公正それから中立性に懸念を持たせることになりまして、問題が極めて大きいと考えております。
 今回の人事交流によって、現在も続いている行政事件に関して、裁判官同士の話合いなどの内容を国側の責任者が知っているという事態が生じてしまいました。評議の秘密が侵されているわけです。司法の公正、裁判の公平を害する人事としか言いようがないと思うんですね。
 実際、この人事は裁判の公正への信頼を害するとして、有志の弁護士らが十月三十一日、最高裁長官と法務大臣宛てに抗議する申入れを行ったことは御承知のとおりだと思います。司法の公正、裁判の公平への信頼は、この人事で実際に害されているわけです。もしこの人事を正当化しようとするならば、このような人事が裁判の公平を害さないということを異論の出ない論理で証明するか、裁判の公平以上にこの人事によって得られる利益が大きいという比較考量論による論証をするしかないと思うんですね。
 私や裁判の当事者は裁判の公平を害すると確信しております。裁判の公平以上にメリットが大きいとお考えの当該人事の狙い、それから理由付けを、どなたがそのような判断をしたのかも含めて御説明いただければと思います、大臣。
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齋藤健#17
○国務大臣(齋藤健君) 繰り返しになって恐縮ですけど、御質問は個別の人事に関するものでありますので、私からは答弁は控えたいと思っております。
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牧山ひろえ#18
○牧山ひろえ君 行政部の部総括経験者が訟務局長に就任したケースは過去に二回あるんですけれども、いずれも、間に別のポストに行って、そして異動されているんですね。今回のように別のポストを経由しない直接的な異動は前例のないものなわけです。前例のない人事、特にそれが高位の公職である場合には、当然説明責任が伴ってしかるべきだと思います。その人事に憲法上の疑義さえ呈されているならばなおさらです。
 その点を御考慮の上で、改めて私の先ほどの質問に具体的に御回答いただければと思います、大臣。
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齋藤健#19
○国務大臣(齋藤健君) 繰り返しになりますが、本件御質問は個々の人事に関することでありますので、私からの答弁は差し控えたいと思います。
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牧山ひろえ#20
○牧山ひろえ君 局長人事は閣僚了解事項でありまして、高度に政治性を伴うものです。このような公務に携わる上級職について、行政庁において仮にどんなに不適切な人事が行われたとしても、国会は具体的な事情に踏み込めないとおっしゃっているようなものだと思うんですね、今の御答弁だと。
 前回の委員質疑で大臣はこう答弁されています。国の当事者等とする訴訟の遂行に当たっては、裁判の公正性や職務の中立公正な遂行に疑念を抱かれることのないよう、かつて裁判所において担当していた訴訟には関与しないなどの対応を行っているとのことです。
 春名氏が東京地裁時代裁判長を務めておられたジャーナリストの安田純平さんの弁護団が不公平な裁判をおそれ、春名局長が安田氏の訴訟に関与しないことを要望していたこと等に対応した措置と見られるわけです。不公平な、不公正な裁判が行われるのではないかという訴訟当事者の不安に対応したことについては、一定の評価ができるかと思います。
 これに関連して、春名氏御自身にお聞きします。春名氏が就任された訟務局長の職責を御説明いただければと思います。
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春名茂#21
○政府参考人(春名茂君) お答えいたします。
 訟務局は、国の利害に関係のある争訟に関する事務をつかさどることとされておりまして、訟務局長は、国、局の責任者としてその所掌事務を統括する立場にあるものと認識しております。
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牧山ひろえ#22
○牧山ひろえ君 おっしゃるとおりです。
 春名氏は、国が被告となる訴訟に国側の代理人として対応する訟務検事が所属する訟務局のトップです。部下の総務検事が、あっ、訟務検事が抱える訴訟の内容を聴取し、状況に応じた指示を出すのは業務そのものなのです。そうであるのに、国が被告となる複数の訴訟に関与しないということは、訟務局長としての職位に附属する権限を行使しないということで、現在の職務に対して不誠実であり、そして訟務局長として不適格となるのではないでしょうか。
 関連ですので、大臣、お答えいただければと思います。
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齋藤健#23
○国務大臣(齋藤健君) これ、繰り返しになりますけど、先ほど一般論として申し上げましたが、法曹は法という客観的な規律、これに従って活動するものでありますので、裁判官、検察官、弁護士、いずれの立場においてもその立場に応じて職責を全うするものであるというふうに考えておりますし、申し上げたように、裁判所において国を当事者等とする訴訟を担当した裁判官が訟務局に異動し当該訴訟に関与することについて、直ちに職務上問題があるとは考えておりません。
 ただしということで、国を当事者等とする訴訟の遂行に当たっては、裁判の公正性や職務の中立公正な遂行に疑念を抱かせることのないよう、かつて裁判長として担当していた訴訟に関与しないこととする対応を行っているところでございます。
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牧山ひろえ#24
○牧山ひろえ君 非常に残念な答弁を繰り返されていますが、といっても、関与すべきと主張しているわけではないんですね。関与したなら関与したで問題はより大きくなりますし、裁判の公平を害するということになりますから、二律背反でどうにもならないと思います。
 関連して、春名局長にお伺いします。
 裁判長を務めていた訴訟には関与せずという方針を日常の業務の中でどのように実践しているのでしょうか。関与せずの中身を具体的にお示しいただければと思います。
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春名茂#25
○政府参考人(春名茂君) お答えいたします。
 訟務局におきましては、当職がかつて裁判長として担当していた訴訟に関する決裁について官房長を決裁者とするなど、当職が関与しない対応を行っているところでございます。
 したがいまして、当職は、かつて裁判長として担当しておりました訴訟につきまして自ら決裁などをすることはございませんで、一切の関与をしていないところでございます。
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牧山ひろえ#26
○牧山ひろえ君 一切の関与をしていないというふうにおっしゃいますけれども、そもそも、関与しないといっても、それはどのように裏付けられているのかなと思うんです。
 裁判官の場合には、忌避申立てが認められれば当該裁判官は正式にその訴訟の担当から外れ、かつ、裁判官の独立保障によって、忌避された裁判への影響の回避についてある程度信頼できる制度的裏付けはあります。ですが、裁判官の独立が保障されている司法分野と異なって、行政は組織での業務でありまして、言わばチーム戦です。そのような行政の世界で、責任者ではあるがこの一部の業務には関与しないと言っても、どのような根拠でそれを信じられるというのでしょうか。まあ悪く取れば、言っているだけではないかという懸念さえ当事者に生じると思うんですね。
 関与せずという方針が実践されているということを信頼できる裏付けを是非御提示いただきたいと思います、大臣。
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齋藤健#27
○国務大臣(齋藤健君) 本当に繰り返しになるんですが、それぞれ職務をするに当たっては、例えば法曹は法という客観的な規律に従って活動するということが前提になっておりますので、裁判官や検察官、弁護士のいずれの立場においても、その立場に応じて職責を全うをしているというものでありますので、繰り返しになって恐縮ですが、裁判所において国を当事者等とする訴訟を担当していた裁判官が訟務局に異動して当該訴訟に関与することについて、直ちに職務上の問題があるとは我々としては考えておりません。その上で、先ほど局長からも答弁をさせていただいたような対応をしているということでございます。
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牧山ひろえ#28
○牧山ひろえ君 非常に先ほどから残念な答弁を、御答弁を繰り返されていますが、本当に問題の根本についてお考えになってお答えになっているのかなと、本当に不思議に思います。
 決裁に関わらないだけでは、裁判の公正を保つという意味では明らかに不十分です。アドバイスをしたり指示を出したりすることも訴訟の一方当事者としての国を利することになります。それを防ぐためには、例えば情報ということでいえば、元裁判長である訟務局長が持つ情報が当該訴訟を担当する部下から完全に遮断され、それが制度的に保障される、若しくは仕組み的に確保される、あるいはルールとして強制力ありの形で規定される、こういった具体的なことが実践されるわけではないわけですよね。訴訟当事者の不安を払拭するに足る関与せずとは到底言えないと思います。また、仮にここまでやれたとしても、やっぱり先ほどの根本的な問題は残ります。
 先ほども触れましたように、裁判官について、裁判の公正を妨げる事情がある場合には当該事件の審理から外れる忌避申立てという手段があるにはあります。ですが、今回は逆のパターンです。すなわち、今回のように裁判官を外れ法務省に出向する人事異動について、人事権者以外は回避する手段はないわけです。
 元々、判検交流には、三権分立や裁判所や裁判官の独立の見地から批判が根強くございました。刑事分野では、刑事事件を担当する裁判官と、捜査、公判を担当する検察官の交流人事が二〇一二年に廃止されましたが、民事分野では、民事裁判官と訟務検事の交流が続いております。
 今回のように民事分野においても回避できない不都合を生じる運用事例が生じた以上は、判検交流自体の妥当性について再考すべきであると強く感じております。
 離婚後の子供の親権について、法制審議会の家族法制部会は、今月十五日、父母双方が持つ共同親権の導入と、どちらか一方に限る現行の単独親権の維持を併記した中間試案をまとめました。家族法制部会での議論の取りまとめについて、元々法務省は、当初九月にパブコメを実施することを予定されておりました。ですが、八月二十六日に開かれた自民党法務部会において、法務省が家族法制部会の議論状況を説明しましたところ、一部の議員から中間試案の内容の変更を求める強い要求がありまして、法務省側が取りまとめを見送る方向で場を収めたと報じられています。
 そして、実際に、同月三十日の家族法制部会では、同日の中間取りまとめが見送られました。関係者によりますと、八月三十日の家族法制部会第十九回会議に出席した専門家委員十八人のうち、少なくとも六割超の十二人が、取りまとめを延期したり試案の内容を変更したりすることを問題視して異議を表明したと報じられています。配付資料、二にございます。
 家族法制部会第十九回会議の議事録は現在作成中でまだ公開されておりませんが、議事速報には以下のような記載があります。配付資料、三ですが、まず、多くの委員や幹事から、この部会における中間試案の取りまとめの在り方や基本的な姿勢についての意見が示された、その中では、一、この部会が、法務大臣からの諮問を受けて、学識経験を有する委員が議論する場であることや、二、中間試案は、この部会の中での議論に基づいて取りまとめられるべきであるとの認識が示されたというふうになっていますが、書いてありますが、外部からの圧力が掛かり、それに対して委員からの反発があったことを示唆するかのような微妙な記載だと思うんですね。
 この記載について、どのような事態を前提として、どのような発言があったのか、御説明いただければと思います。
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金子修#29
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。
 御指摘の八月三十日開催の法制審議会家族法制部会第十九回会議におきましては、今委員から御紹介がありました、この部会が法務大臣からの諮問を受けて学識経験を有する委員が議論する場であるということや、中間試案はこの部会の中での議論に基づいて取りまとめられるべきである旨の御意見、そのほか、家族法制の在り方を検討する際には国民の声に耳を傾けるという姿勢が重要であるなどの御意見が、御発言があったところです。
 このような発言があった背景ですが、その当時、父母の離婚後の子の養育の在り方などについての家族法制の見直しに対して国民の間に様々な意見があったことを前提にしまして、家族法制部会における中間試案の取りまとめの在り方や基本的な姿勢に関する意見を述べるものであるというふうに理解しております。
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