文部科学委員会

2023-03-22 衆議院 全201発言

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会議録情報#0
令和五年三月二十二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 宮内 秀樹君
   理事 池田 佳隆君 理事 橘 慶一郎君
   理事 中村 裕之君 理事 根本 幸典君
   理事 森山 浩行君 理事 柚木 道義君
   理事 堀場 幸子君 理事 鰐淵 洋子君
      青山 周平君    石橋林太郎君
      上杉謙太郎君    勝目  康君
      佐々木 紀君    柴山 昌彦君
      鈴木 貴子君    田野瀬太道君
      谷川 弥一君    辻  清人君
      中曽根康隆君    丹羽 秀樹君
      平沼正二郎君    船田  元君
      古川 直季君    穂坂  泰君
      堀井  学君    本田 太郎君
      山口  晋君    山本 左近君
      義家 弘介君    荒井  優君
      梅谷  守君    菊田真紀子君
      白石 洋一君    牧  義夫君
      吉川  元君    金村 龍那君
      高橋 英明君    早坂  敦君
      日下 正喜君    平林  晃君
      山崎 正恭君    西岡 秀子君
      宮本 岳志君
    …………………………………
   文部科学大臣       永岡 桂子君
   文部科学副大臣      簗  和生君
   文部科学大臣政務官    山本 左近君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            池田 貴城君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         茂里  毅君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       柿田 恭良君
   文部科学委員会専門員   中村  清君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十二日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     堀井  学君
  田野瀬太道君     佐々木 紀君
  船田  元君     平沼正二郎君
  穂坂  泰君     本田 太郎君
  山崎 正恭君     日下 正喜君
同日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     田野瀬太道君
  平沼正二郎君     船田  元君
  堀井  学君     青山 周平君
  本田 太郎君     穂坂  泰君
  日下 正喜君     山崎 正恭君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 私立学校法の一部を改正する法律案(内閣提出第二一号)
     ――――◇―――――
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宮内秀樹#1
○宮内委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、私立学校法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省高等教育局長池田貴城君、高等教育局私学部長茂里毅君、科学技術・学術政策局長柿田恭良君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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宮内秀樹#2
○宮内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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宮内秀樹#3
○宮内委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。古川直季君。
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古川直季#4
○古川(直)委員 おはようございます。自由民主党の古川直季でございます。
 本日は、当委員会では初めて質問させていただく機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 先日の当委員会の審議、そして参考人招致でも様々な御意見がございました。今回は、七千六百を超える学校法人に影響が及ぶことになりますので、丁寧に議論を進めているところでございますが、今回こうした質問の機会をいただきましたので、私、地元の学校法人に直接お伺いをして、いろいろお話をお伺いさせていただきましたので、そのことから少しお話をさせていただければと思います。少しお時間をいただけたらと思います。
 私の地元には、近年、不登校の生徒支援でも注目をされている星槎グループという学園がございます。創設者は宮沢保夫先生という方なんですけれども、最初、生徒二人の学習塾から始まって、今では幼稚園から大学まで約二万人の学生が学ぶようになっておりまして、昨年、創立五十年を迎えたところでもございます。私も、横浜市会議員のときから、宮沢先生には大変様々御指導をいただいた者の一人です。ただ、残念ながら、宮沢先生は昨年お亡くなりになりまして、あしたが命日でございます。ここに、御冥福を心からお祈りを申し上げたいと思います。
 私立学校の建学の精神というのは、この学園もそうでしたけれども、どの学校も、創立者の志を表現したすばらしい理念でございます。宮沢先生は、人を認める、人を排除しない、仲間をつくるというこの三つの理念を掲げて、子供たちや、広く学園の多くの皆さんにこの理念を徹底されておられました。私も、この理念にも感銘を受けました。今回のガバナンス改革も、こうした各学校の建学の精神、そして教育に対する情熱、こうしたことをやはりしっかりと踏まえた上で改革を推進すべきだというふうに私は思っております。
 さて、これまでの質疑で委員の皆様が御指摘をされているように、日本の私立大学は、学校数全体で七七%を占め、二百六十一万人の学生のうち七八%が私学で学んでいるという状況でございます。これだけ多くの人々が学び、卒業生たちが社会で活躍している状況を鑑みれば、私立学校は日本の公教育に多大なる貢献をしていると言っても過言ではありません。
 この私立学校の建学の精神や大学の自治、そして学問の自由は確実に担保しなければならないということは当たり前ですけれども、一方、学校法人は、私学助成という国民の税金による公的な支援を受けていますから、国民に理解をいただくようなしっかりとしたガバナンスの在り方が求められていると思います。
 来年度の予算案では、私学助成の金額は増額されています。さらに、大学の理工農系への転換の促進、成長分野を牽引する大学等の機能強化に向けて約三千億円の基金が創設されましたが、その支援対象の大半は私立大学を念頭に置いているなど、私立学校への支援の充実が図られているところでございます。
 特に、大きな私立学校は、国公立大学よりも多額の公的資金が投入されているケースもあります。そうした支援を受けている以上、やはり、先ほど来申し上げておりますが、私立学校には、社会からの期待に応える責務があり、自ら行う活動について社会に向けて説明責任を負っていると言うべきだと思います。
 こうした実態を踏まえて、国民の信頼を一層得ていくためにも、学校法人のガバナンス改革は喫緊の課題であると認識しているところでございます。
 もちろん、既にガバナンス改革に取り組んでいる学校法人が幾つもあるということは承知しておりますが、今回の改正を通じて、単に不祥事を防止するだけではなくて、建学の精神を生かすためのガバナンスを、是非とも、各学校法人においては見直していただいて、そして、関係者や国民の皆様の御理解をより一層得られるような学校運営を心がけていただければと思います。
 その上で、質問に入らせていただきたいと思います。
 令和三年に文部科学省の学校法人ガバナンス改革会議においてまとめられた報告書は、執行と監視、監督の分離など、他の法人とも共通する一般的なガバナンスの強化の観点から有用な点も含む提言でありました。しかし、評議員会を最高監督、議決機関とするなど、私立学校の多様性や実態を考慮しておらず、また、評議員会が暴走したときに歯止めがかけられないものとなっており、大きな混乱を招いたところです。
 こうした状況を踏まえて、我が党においては、文部科学部会及び教育・人材力強化調査会において、私学団体との意見交換を重ねて検討を進めてまいりました。令和四年三月に、実効性があり、現実的な改革方針を、学校法人のガバナンス改革の方針に関する提言として取りまとめ、文部科学大臣に手交したところです。この提言を踏まえてこの度の改正案が作成されていると認識をしております。
 まず、こうした経緯も踏まえながら、学校法人のガバナンス改革の必要性や基本的な考え方について、これを改めて大臣に御説明をいただきたいと思います。
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永岡桂子#5
○永岡国務大臣 古川委員にお答え申し上げます。
 今回の改正は、我が国の公教育を支えます私立学校が、社会の信頼を得て、今後も持続可能な発展を遂げるために、社会の要請に応えながら、自らが主体性を持って実効性のあるガバナンス改革を推進するためのものでございます。
 こうした目的に向けまして、執行と監視、監督の役割の明確化、そして分離を基本的な考えとしながら、理事、理事会、監事及び評議員、評議員会の権限の明確化、選解任手続を定めるとともに、監事や評議員会の理事会へのチェック機能を強化するなど、学校法人の管理運営制度を抜本的に改正するものであるということになっております。
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古川直季#6
○古川(直)委員 この自民党の提言においては、学校法人のガバナンス改革に当たって、理事長や特定の理事による専横を防止し、学校法人の公共性を高める仕組みを構築するため、評議員会の機能強化や会計監査人制度の導入などの監督体制の充実、そして特別背任などの刑事罰の新設など、様々な改革方針を示しております。
 政府におかれましても、学校法人制度改革特別委員会で、同様のポイントを踏まえて議論されていたと思います。これらの特別委員会での御議論は今回の改正案にどのように生かされているのか、お伺いをしたいと思います。
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茂里毅#7
○茂里政府参考人 お答えいたします。
 令和四年三月二十日に公表されました学校法人制度改革特別委員会の報告などを受けまして、本法案は、執行と監視、監督の役割の明確化と分離を基本的な考え方としつつ、理事、理事会、監事及び評議員、評議員会の各権限を明確に整理いたしまして、建設的な協働と相互牽制を確立することで、実効性のあるガバナンス構造を構築することを目的としています。
 具体的には、評議員会の機能強化といたしまして、本法案におきまして、理事選任機関が理事選任を行う際には評議員会の意見聴取を必須とするという人事面での権限強化のほか、評議員による理事の行為の差止め請求など牽制機能の強化などの制度改正を行ったところでございます。
 また、会計監査人制度などの監督体制の充実といたしましては、本法案において、監事、会計監査人につきましては評議員会が選任、解任することとするとか、内部統制システムの整備義務を設けるとか、会計監査人の設置義務など、制度改正を行ったところでございます。
 加えまして、特別背任などの刑事罰の新設につきましては、本法案におきましても、他の法人の例などを参考に、特別背任罪、贈収賄罪の刑事罰について新設をしたところでございます。
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古川直季#8
○古川(直)委員 今答弁いただきましたが、特に刑事罰の新設について、これまで私立学校法には刑事罰の規定が存在していなかったところ、今回初めて盛り込まれることとなったと認識しており、不祥事の抑止にかなりの効果があるのではないかと考えております。
 そこで、具体的に、どのようなときにどのような刑罰が科せられることになるのか、お伺いをいたします。
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茂里毅#9
○茂里政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の改正では、他の法人の制度も参考に、特別背任罪、贈収賄罪、財産の処分に関する罪、偽りその他不正の手段により認可を受けた罪、これらを新設することといたしました。
 具体的には、役員などが背任行為を行って法人に損害を与えた場合には、七年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金、贈収賄を行った場合には、収賄側には五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金、贈賄側には三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金、加えまして、目的外投機取引のために法人の財産を処分した場合には、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金、不正手段により所轄庁の認可を受けた場合には、六月以下の拘禁刑又は五十万円の罰金がそれぞれ科されることになることを予定してございます。
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古川直季#10
○古川(直)委員 この自民党の提言においては、今後の検討課題として、学校法人の規模に応じた取扱い、経過措置の設定、具体的な実施の方法を示したガイドラインの作成、そして、ガバナンス強化に取り組む法人への積極的な支援の実施などが必要であるというふうにお示ししたところですが、このことについても、同じように、政府特別委員会でも御議論があったことと思います。
 規模に応じた取扱いについては、大臣所轄学校法人とその他の学校法人の取扱いとして前回の審議でも度々話題に上がりましたので、これは割愛いたしますが、経過措置については、本法案ではどのように定められているのでしょうか。また、具体的な実施の方法を示したガイドラインの作成についてはどのように作成をしていく予定なのか、お伺いをいたします。
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茂里毅#11
○茂里政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正におきましては、まず、施行日を令和七年四月一日とすることにより、学校法人に対して十分な準備期間を設けることといたしております。
 加えまして、今回の制度改正により、全国全ての学校法人におきまして、寄附行為の改正や新制度の要件を踏まえた理事、評議員等に関する人事など、相当程度、作業が発生することが想定されてございます。
 このため、経過措置といたしましては、理事、監事及び評議員の兼職禁止等への対応につきまして、令和七年度の最初の定時評議員会の終結のときまで猶予すること、加えて、近親者等の要件につきましても、改正法の施行から、大臣所轄学校法人等については約一年、その他の学校法人については約二年猶予することとしており、制度移行に際し学校法人に過度な負担がかからないように工夫してございます。
 また、新制度の効果を最大限発揮させるためには、所轄庁である都道府県や、そして各学校法人が、今回の制度改正の趣旨やその内容、これをしっかりと理解するとともに、学校法人が自ら率先してガバナンス改革を行っていくことが重要だと考えております。
 そのため、文科省におきましては、政省令の制定に合わせまして、学校法人や都道府県に向けての説明会の実施、又はモデルとなる寄附行為例の作成、さらには寄附行為変更に関する個別の法人相談、こういったことを総合的に取り組み、しっかりと今回の改正の趣旨の徹底に努めてまいりたいと思います。
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古川直季#12
○古川(直)委員 この経過措置に関連して、施行日について、本法律の施行日は令和七年四月一日となっており、施行が遅いのではないかとも考えられます。施行日を令和七年四月一日とする必要性についてお伺いしたいと思います。
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茂里毅#13
○茂里政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の改正では、役員、評議員の構成等に関する新たな要件を設け、選任、解任に関する規定を見直すほか、大臣所轄学校法人等におきましては、意思決定の在り方の見直しや会計監査人による会計監査の制度化を図ることとしてございます。
 学校法人におきましては、理事選任機関の設置や、役員、評議員の構成及び具体的な人選等、内部的な検討を進めた上で、寄附行為の変更を始めとする必要な対応を取ることが求められております。これによりまして、かなり十分な準備期間を確保することが必要となっているところでございます。法改正後、政省令の改正のほか、各都道府県においても関係する規則等の改正を行う必要がございまして、学校法人における寄附行為変更の手続は、それらが整い次第進められることになります。
 準備期間が短くなることにより学校法人や自治体の過度な負担とならないよう、令和六年ではなく、令和七年四月一日に施行日を設定したところでございます。
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古川直季#14
○古川(直)委員 以上、確認をさせていただきましたが、今回の制度改正については、我が党の提言を踏まえたものとなっており、評価をしたいと思います。
 関連して少し質問をさせていただきたいと思いますが、国立大学が法人化されて十八年がたちました。大学の自主性を尊重しつつ、競争的環境の中で世界最高水準の大学を育成するため、自律的な大学運営、民間的な発想、学外者の参画、人事の弾力化などを期待され、ガバナンス体制の構築とともに、着実に改革が進んでいるものと思います。これは国立大学のことでありますけれども。
 例えば、私の地元の横浜国立大学では、梅原学長が、部局の縦割りを乗り越え、全学を挙げて、我が国初の台風研究センターである台風科学技術研究センターを立ち上げ、様々な大学、研究機関や企業とともにオール・ジャパンでの取組へ発展させるなど、精力的に取り組んでおられます。
 形だけを整えても、内実が伴っていなければ法人化の趣旨が生かされません。学長がリーダーシップを発揮できるガバナンス体制が必要であるのではないかと、私も、学長ともお話しさせていただいて実感をしたところでもございます。
 その意味においても、この度の私立学校法の改正においても、形や仕組みを変えただけではなく、これは繰り返しておりますけれども、建学の精神を生かした、実効性のある真のガバナンス改革に取り組み、各校の発展を期待したいところでございますが、大臣の所感をお伺いいたします。
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永岡桂子#15
○永岡国務大臣 お答え申し上げます。
 学校法人は、ほかの公益法人と同様に、その高い公益性、公共性に鑑みまして、運営の透明性の確保や情報公開、説明責任の徹底等のガバナンス機能の強化が求められております。
 今回の改正案は、学校法人の持ちます独自性などに配慮をしながら、こうした社会の要請を踏まえて、自らが主体性を持って実効性のあるガバナンス改革を推進するためのものとなっております。
 ガバナンス改革は、私立学校の発展の基礎となりますものでございます。今後とも、私立学校がそれぞれの建学の精神に基づきましてその役割をしっかりと果たせるように、今回のガバナンス改革とともに、文部科学省といたしましても、私学助成の確保や、また、教育研究条件の維持向上、修学上の経済的負担の軽減等を通じまして、各私立学校の取組、これを支援をしてまいりたいと思っております。
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古川直季#16
○古川(直)委員 御丁寧な御答弁をいただき、ありがとうございます。やはり、各学校法人、主体的に改革をしていくということが非常に大事ではなかろうかというふうに私も思います。
 そこで、もう少し大きな視点で、大学の機能の一つである、今度は研究についてお聞きしたいと思います。
 三月五日の日曜日の日経新聞の一面で記事になっていましたけれども、この二十年で、博士号取得者数、注目論文の数が先進国で日本だけが減少し、世界で日本の科学研究の存在感が低下しているという実態が報道されておりました。
 記事では、一般に、研究成果を上げてからノーベル賞を受賞するまで二十年から二十五年はかかると指摘されており、二〇一〇年以降に日本の研究成果が低迷しているのを踏まえると、二〇三〇年以降に大幅にノーベル賞受賞者が減少する可能性があると指摘されています。これは、研究者の皆様におかれましては、ノーベル賞のために学問を修めているわけではないとお叱りを受けそうでありますけれども、この注目論文の数や博士号取得者の数が減少しているという指摘は注目に値すると思います。
 研究や人材育成は時間がかかるものですから、長い目で見て投資をしていかなければならないと思います。博士号取得者は各国が育成しており、アメリカや中国も約二十年間で倍以上に増えています。お隣の韓国も博士号取得者の数を着々と伸ばしており、日本の博士号取得者の数を超えているところであります。御存じのとおり、日本の人口は韓国の倍以上なので、博士号取得者数が抜かれてしまうというのは大変大きな問題ではないかというふうにも思います。
 政府支出の大学研究資金が増える国は、高い評価を受ける研究者が増える傾向にあるという指摘もございます。頑張って時間を費やして博士号を取得しても、独立して研究できるポストと予算が少ないという実態もあり、この状況を打開しなければ、これまでのような優れた研究者は育たなくなってしまうのではないかということが危惧されるわけであります。政府は、我が国の発展のために、こうした状況を重く受け止め、危機感を持って臨まなければならないと思います。
 そこで、お伺いしたいんですけれども、科学技術政策において、世界における日本のプレゼンスの低下と現在の国内の博士号取得者数の減少について、どのように認識し、どのような戦略を持って回復、発展を図っていくのか、お伺いをさせていただきます。
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柿田恭良#17
○柿田政府参考人 お答えいたします。
 我が国の研究力は近年、相対的に低下している状況にあり、この状況に歯止めをかけ、研究力を強化していくことが喫緊の課題であると認識をしております。
 研究力強化のためには、博士課程学生や若手を始めとする研究者の独創性を最大限育むとともに、挑戦を促すために、研究資金面も含めた研究者を取り巻く環境を改善していくこと、また、世界と伍する研究大学を始めとする研究大学群を整備し、大学における研究基盤を強化していくことなどが急務であると考えております。
 このため、文部科学省では、一点目といたしまして、大学ファンドによる国際卓越研究大学への支援と地域中核、特色ある研究大学への支援を通じた我が国全体の研究力を牽引する研究大学の振興、二点目として、世界で戦える優秀な若手研究者の育成、三点目として、自由で挑戦的な研究への支援の強化、四点目として、博士課程学生への経済的支援の抜本的な拡充とキャリアパスの整備などについて取り組んでいるところであります。
 特に、令和四年度第二次補正予算におきましては、地域中核、特色ある研究大学の振興として、大学の強みを生かした取組を支援すべく、基金を含む二千億円を措置したこと等に加え、令和五年度予算案において、それぞれの大学の強みを生かした魅力的な拠点の形成支援、また、学際共同研究や組織、分野を超えた研究ネットワークの拡大等への支援などの予算を計上をいたしております。
 文部科学省としては、大学の研究力向上に向けた取組も含め、我が国全体の研究力向上に全力で取り組んでまいります。
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古川直季#18
○古川(直)委員 ありがとうございます。是非お願いしたいと思います。
 その一方で、少子化が急激に進む我が国において、私立大学の数が多過ぎるのではないかという指摘もございます。質問の冒頭に申し述べましたとおり、日本の私学は、学校数、学生数共に約八割を占めており、諸外国と比べても、これは割合としては非常に多い傾向でございます。
 人口が日本の半分の、先ほど申し上げましたように、注目論文数の数や博士号取得者の数で我が国を超えてきた韓国も、私立大学と国立大学の割合は日本と非常に近いものなんですけれども、日本の学生数二百六十一万人、学校数七百八十六校に対して、韓国は、学生数二百六万人、学校数は百九十九校であり、学生数は五十五万人の差なんですけれども、学校数は約四倍違って、日本より少ないですよね。
 入学定員割れの大学も起きている中、こうした海外との比較なんかも考えた場合に、やはり、私立大学の質の確保、向上のためにも、今後の我が国の私立大学の在り方について、文部科学省としてもしっかりとした方向性や戦略を持って政策を打っていかなければならない時期に来ているのではないかというふうにも思います。
 学校の維持運営、それぞれの建学の精神やその多様性を守ることももちろん大切なんですけれども、一番大切なことは、そこで学び育つ一人一人の人であることをいま一度考え直すべきかとも思います。その上で、今後の私立大学の在り方はどうあるべきなのか、大臣の見解をお伺いをいたします。
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永岡桂子#19
○永岡国務大臣 私立大学の主な入学者は、日本の十八歳人口が減少傾向にある中で、これは大変入学者が少なくなる、人口減少であるということはありますけれども、やはり、社会人の学び直しであるとか、あと、海外の高等教育の需要の増加など、時代の変化と社会のニーズに対応いたしまして、教育研究の質を高めて、また自ら改革に取り組む私立大学に重点的に支援を行うということは重要であると思っております。
 このため、例えば、令和四年度の補正予算におきまして、デジタル、グリーン等の成長分野を牽引する大学、高専の学部転換等に向けた基金を創設いたしまして、早期の公募開始に向けて今取り組んでいるところでございます。
 なお、定員未充足等によります財務悪化に伴いまして経営改善の見込めない大学に対しましては、経営判断を促す指導等の充実を図ることは、学生を保護する観点から重要です。
 このため、文部科学省といたしましては、計画的な規模の縮小であるとか撤退等も含めました経営指導の徹底、そして定員の充足率によります私学助成のめり張りある配分等にも取り組んでいるところでございます。
 いずれにいたしましても、私立大学の重要性に鑑みまして、時代と社会の変化に対応して積極的にチャレンジをする私立大学、これをしっかりと後押しをしてまいります。
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古川直季#20
○古川(直)委員 時間が参りましたのでこれで終わりにいたしますが、日本の未来は教育に懸かっていると言っても過言ではありません。今回の私学のガバナンス改革を含め、これをステップとして様々な施策を講じることにより、引き続き、高等教育改革をより一層進めていただき、日本の科学技術、学術を始め、教育の発展の後押しを是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 ありがとうございました。
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宮内秀樹#21
○宮内委員長 次に、柚木道義君。
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柚木道義#22
○柚木委員 柚木道義でございます。
 今日もよろしくお願いをいたします。
 私学学校法の質疑の通告もたくさんしているので、是非、前回、理事会でも、参考人質疑の後に政府、政務官からも来ていただいて説明もいただきましたが、簗副大臣の、資料の一枚目にも毎日新聞の報道をつけていますけれども、私見は答えない、非公開は答えない、こんなのを言っていたら何にも答弁できないですよ、国会。
 それで、まさに理事会で、これは与野党共に、副大臣から直接、改めてこの委員会で誠実な、これは答弁態度も大問題になっていますからね、ちゃんと話が行っていると思いますよ、是非誠実に答弁、説明をいただく。
 LGBTは種の保存に背くという発言の有無、そして、現在もそうお考えか、まずこの点を御答弁をお願いいたします。
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簗和生#23
○簗副大臣 御指摘の報道に係る当該の会議は非公開の形式で行われたものであり、その内容等やそれに関連する質問についてはお答えは差し控えます。
 なお、一般論としてですけれども、非公開の会議というものは、読んで字のごとく、公に向けたものではありませんので、その内容は個人の内心に関わるものを含むものと考えます。憲法第十九条には、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」という内心の自由に係る規定があり、また、憲法第九十九条にはいわゆる憲法尊重、擁護義務があります。私ども行政に身を置く立場の者や国会議員は憲法の規定を忠実に守る義務を負っておりますので、第十九条に規定される内心の自由を侵すことは厳に控えなければなりません。
 非公開の会議における内容等やそれに関連する質問についてお答えすることは、かかる理由により適切でないと考えますので、お答えは差し控えさせていただきます。
 なお、考えということでございますが、これは三月十五日の本委員会でも述べたとおりでございますが、性的マイノリティーの方々を始め、個々人が持つ多様な背景にかかわらず、全ての人がお互いを尊重し、誰もが生き生きとした人生を享受することのできる共生社会を目指すことは極めて重要であると考えております。他の委員会での答弁も含め、文部科学副大臣に就任以来述べていることはこれが一切でございます。何ら変わることはございません。
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柚木道義#24
○柚木委員 驚きましたね。誰も答弁できなくなりますよ、大臣、副大臣、政務官、国会で、そんなことを言っていたら。岸田総理だって、あるいは高市大臣だって、このLGBTの問題に関して私見を答えているし、杉田さんだって、非公開の場だろうが何だろうが、松本総務大臣の指導を受けて、撤回、謝罪、辞任までしたじゃないですか。そんな答弁をしていたら国会は成り立ちませんよ。都合のいいときだけそうやって憲法まで持ち出して、内心の自由とか。
 あなた、LGBT理解増進、学校教育の責任担当副大臣じゃないですか。私は前回、今の考えも、全く答えていないんですよ。文科省の方針だから当たり前ですよ、そんなの。そうじゃなかったら罷免ですよ。当たり前じゃないですか。
 私が聞いているのは、発言の有無だけじゃなくて、LGBTは種の保存に背くという考えを今もお持ちなんですかと聞いているんです。答えてください。
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簗和生#25
○簗副大臣 私が考えていることは先ほど申したとおりでございまして、繰り返しますが、性的マイノリティーの方々を始め、個々人が持つ多様な背景にかかわらず、全ての人がお互いを尊重し、誰もが生き生きとした人生を享受することのできる共生社会を目指すことは極めて重要であると考えております。
 なお、私見ですとか個人的な見解ということについて今お尋ねがありましたけれども、個人的な見解を述べる立場にないということは、これは前回来申しているとおりでございます。この席で申していることは、全て文部科学副大臣としての見解であります。これは個人としての見解がどうであるか、あるいは個人としての見解と副大臣としての見解が一致しているか否かなどといったように、双方独立なものとして議論したり答弁をするということがそもそも成立し得ないのだということを申しております。
 つまり、個人としての見解と文部科学副大臣としての見解が別にあり、個人としての見解を述べることを控えると申しているのではなく、そもそも、ここに呼ばれているのは文部科学副大臣であるがゆえであり、私が答弁する内容は全て文部科学副大臣としてのものでありますから、例えば、これは個人としての見解ですなどというように、個人としての見解が別のものとして存在するということは成立し得ないということであります。したがいまして、個人としての見解を述べる立場にないと答弁をしてきております。
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柚木道義#26
○柚木委員 これは、参議院の予算委員会で高市大臣のとんでもない、信用できないんだったら質問しないでと。私も前回同じことを言いましたよ。本心で違うことを思っているのに、幾ら答弁ペーパーを読み上げても、そんなもの、信用できない。私も二人子供がおりますけれども、LGBT理解増進教育、あなたに担当副大臣を任せられない。
 だから、委員長、末松委員長はこうおっしゃっていますよ。高市大臣の答弁拒否に対して、閣僚が国会議員の質問する権利について否定したりするのは本当に大きな間違いだと。否定しているじゃないですか、私の質問権を。
 委員長あるいは理事の皆さん、ちょっと協議してください。こんな答弁では先へ進めません。委員長、指導してください。協議してください、お願いします。ヤジ
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宮内秀樹#27
○宮内委員長 それでは、速記を止めてください。
    〔速記中止〕
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宮内秀樹#28
○宮内委員長 それでは、速記を起こしてください。
 それでは、簗文部副大臣から説明をお願いします。
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簗和生#29
○簗副大臣 性的マイノリティーの方々を始め、個々人が持つ多様な背景にかかわらず、全ての人がお互いを尊重し、誰もが生き生きとした人生を享受することのできる共生社会を目指した取組を進めることは極めて重要であると認識をしております。
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