文部科学委員会

2023-04-12 衆議院 全116発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和五年四月十二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 宮内 秀樹君
   理事 池田 佳隆君 理事 橘 慶一郎君
   理事 中村 裕之君 理事 根本 幸典君
   理事 森山 浩行君 理事 柚木 道義君
   理事 堀場 幸子君 理事 鰐淵 洋子君
      青山 周平君    石橋林太郎君
      上杉謙太郎君    勝目  康君
      塩崎 彰久君    鈴木 貴子君
      田野瀬太道君    谷川 弥一君
      中曽根康隆君    丹羽 秀樹君
      古川 直季君    穂坂  泰君
      山口  晋君    山本 左近君
      義家 弘介君    荒井  優君
      梅谷  守君    菊田真紀子君
      白石 洋一君    牧  義夫君
      金村 龍那君    高橋 英明君
      早坂  敦君    平林  晃君
      山崎 正恭君    西岡 秀子君
      宮本 岳志君
    …………………………………
   文部科学大臣       永岡 桂子君
   文部科学大臣政務官    山本 左近君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            池田 貴城君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    角田 喜彦君
   政府参考人
   (文化庁次長)      杉浦 久弘君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           藤田清太郎君
   文部科学委員会専門員   中村  清君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十二日
 辞任         補欠選任
  柴山 昌彦君     塩崎 彰久君
同日
 辞任         補欠選任
  塩崎 彰久君     柴山 昌彦君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出第五一号)
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
宮内秀樹#1
○宮内委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、著作権法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省高等教育局長池田貴城君、スポーツ庁次長角田喜彦君、文化庁次長杉浦久弘君、経済産業省大臣官房審議官藤田清太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
宮内秀樹#2
○宮内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
宮内秀樹#3
○宮内委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。石橋林太郎君。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#4
○石橋委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の石橋林太郎です。
 今日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 文部科学委員会、初めての質問をさせていただきますので、ちょっと緊張しながらではありますけれども、国民の皆様にしっかり、今回の著作権法、内容が分かっていただけるような質問をしたいというふうに思いますので、永岡大臣始め皆様、簡潔明瞭な御答弁をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 社会のデジタル化の進展に伴いまして、様々、著作権にまつわること、いろいろ改定をしていかなければいけない、時代に合わせて改正をしていかなければならないということで、今般の改正法が提案をされているものだというふうに思っています。
 時代にふさわしい著作権の在り方が求められているという中でありますけれども、今般の法改正の意義、そして目的につきまして、永岡大臣から御答弁いただければと思います。
この発言だけを見る →
永岡桂子#5
○永岡国務大臣 石橋委員にお答え申し上げます。
 デジタル化の進展によりまして多くのコンテンツが創作、発信される中で、コンテンツの円滑な利用が求められております。
 著作物などを利用する場合には、原則として著作権者の許諾が必要でございます。しかしながら、過去の作品ですとか一般の方が創作したコンテンツは、著作権者を捜すであるとか連絡などの、許諾を得るための過程が大変でございまして、必ずしも円滑な利用に結びついていないという課題がございます。
 このため、利用の可否や条件など、著作権者などの意思が確認できない著作物につきまして、文化庁の長官の裁定を受けまして、補償金を支払うことによりまして、時限的な利用を求める新たな制度を創設することとしております。
 これによりまして、著作物の利用を円滑化するとともに、これに伴いまして著作権者に対価を還元することにより、新たな創作につなげるコンテンツ創作の好循環の実現を目指しているところでございます。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#6
○石橋委員 ありがとうございます。
 著作物の円滑な利用に向けての改正であるというお答えをいただきましたけれども、今御答弁にもありましたとおり、今般の改正では、新たな裁定制度というものを創設を予定をしていらっしゃるということであります。しかしながら、現行の裁定制度もあるというふうに聞いておりますので、現行の裁定制度と、新たに創設を予定している裁定制度、この二つの制度の違いをお答えいただければと思います。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#7
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 現行の裁定制度と、それから新たな裁定制度の違いということでございますけれども、まず、要件につきましては、現行の裁定制度は、利用者が相当な努力を払っても、著作権者が不明であったり、連絡することができなかったりした場合に、裁定を受けることで著作物を利用できる仕組みとなります。これに対しまして、新たな裁定制度の方は、著作権者が不明な場合のみならず、利用の可否など著作権者の意思が確認できない場合におきましても著作物を利用できる仕組みとなります。
 次に、効果につきましてですが、現行の裁定制度は、権利者が見つかっても利用を継続することが可能でございまして、利用期間の制限はありません。これに対しまして新たな裁定制度は、著作権者による意思の有無に注目していることから、著作権者から申出があるまでの間の利用を可能とするとともに、著作権者の意思を改めて確認する機会を確保するため、法律上、利用期間の上限を三年までと定めております。
 これらに加えまして、新たな裁定制度では、登録確認機関として民間の機関を活用できることとしており、これにより簡素な手続で迅速な利用が可能となる点が現行制度と異なるところでございます。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#8
○石橋委員 御答弁ありがとうございます。
 現行の裁定制度と新たな裁定制度では、期間の制限の有無でありますとか、著作権者の意思の確認等が違っているということでありますけれども、そうはいいながら、二つの制度に分かれると、利用する側からすると少し不便なのかなと思ったりもするところであります。
 議論の過程の中で、これを二つの制度にせずに、一つの制度でまとめてするというようなことはなかったのか、一つの制度にまとめていくということはできないものなのかどうなのか、お答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#9
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 現行の裁定制度は、申請手続は厳格でございますが、利用期間の上限がなく、また、仮に著作権者等が判明した場合にも引き続き利用することができる制度でございまして、新たな裁定制度と要件、効果が異なるところでございます。
 また、これらの制度の利用のされ方という点から見ますと、スピード感が求められるインターネット配信等の利用であれば、時限的な利用であっても、比較的容易に配信停止が可能なため、手続が簡単な新たな制度を利用することが想定されますし、また、出版、印刷等の初期コストがかかる利用につきましては、権利者が見つかっても利用継続できる現行の裁定制度を利用することが想定されます。
 このように、利用者のニーズによりまして、どちらをお使いになるかということが自由に選択できますようにということで、著作物の利用の円滑化と著作権者への適切な対価還元を実施する効果が高まる、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#10
○石橋委員 ありがとうございます。
 今、新制度の方で、申請が現行の制度よりも比較的簡便であるとか、スピード感を持って著作物の利用ができるようになるということがありましたけれども、改めて、もう一度、新たな裁定制度において、利用者と、あと著作権者の方も含めまして、利用者と権利者、それぞれのメリットはどのようなものを想定していらっしゃるのかということをお答えいただけますでしょうか。新たな裁定制度の方でございます。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#11
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 新たな裁定制度は、著作権の保護と利用円滑化のバランスを踏まえた仕組みとなっているところでございます。
 利用者にとりましては、これまで許諾を得ることが難しく負担が大きかった、利用の可否ですとか条件などの著作権者等の意思が確認できない著作物等につきましては、適法に利用することが可能となります。
 また、著作権者等にとりましては、新たな裁定制度による著作物等の利用の対価として補償金を受け取ることができ、さらに、請求により、この制度による利用を停止させた後には、利用者とのライセンス交渉等によりまして、継続的な著作物等の利用と、それに伴う対価還元が見込まれます。
 このように、新たな裁定制度は、利用者と著作権者双方にとってメリットがございまして、新たなコンテンツビジネスや対価還元の創出に資するもの、このように考えております。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#12
○石橋委員 今、権利者の方には対価が入っていくというようなお話もありましたし、当然、利用者が対価を払うということになるわけでありますけれども、改正案の中では、新たな裁定制度に向けて、著作権を登録しておく登録確認機関というところと、今おっしゃった対価を管理していく指定補償金管理機関というのを、二つ、別々の機関を設置をしていくということでありますけれども、利用者の方の利便性を考えると、一つの機関で一元的にワンストップサービスをしていただいた方が、利用するのに非常に簡便で便利なのではないかなというふうに思うわけでありますけれども、登録確認機関と指定補償金管理機関というものを一つの機関でサービスを提供するということはできるのでしょうか。教えてください。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#13
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 登録確認機関は、文化庁長官に代わって申請の受付や要件の確認といった確認等事務を行う機関であるのに対しまして、指定補償金管理機関は、著作権者等に代わって補償金の受領や支払いといった補償金管理業務を行う機関でありますことから、両者の性質の違いに鑑みて、法律上は別個の機関としているところでございます。
 なお、制度上はこのように分かれているところではございますけれども、委員御指摘のとおり、利用者の利便性の観点からは窓口が一元化されることが望ましく、運用上は指定機関と登録機関が同一の法人となり、御指摘のワンストップサービスが実現することが考えられる、このように思いますが、いずれにせよ、これは今後、これらについての申請等々を見ながらの対応ということになってくる、このように考えております。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#14
○石橋委員 今のお答えだと、法律上は別々の機関だけれども、運用上は同じ機関がどちらのサービスも行うことができるということで、実際のサービスが始まるときには、利用者からするとワンストップサービスが可能であるというふうに理解をいたしました。そうなると非常に使い勝手がよくて、よろしいなというふうに思うところであります。
 続きまして、著作権の使用料であります。
 今回、文化庁長官の裁定で補償料が決まっていくというようなお話があったかと思うんですけれども、この著作権の使用料の決定の過程と、あと、その金額が一体幾らになっていくのかということをお示しください。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#15
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 新たな裁定制度における補償金の金額は、通常の使用料の額に相当する額を考慮して文化庁長官が定める額と定めておりまして、申請された著作物の種類や利用方法に応じて算出されることとなります。
 この通常の使用料の額は、既にある、著作権等管理事業者の定める使用料規程等が参考になる、このように考えておりまして、登録確認機関において、これらの一般的な使用料の額を参考に、使用料相当額の算出方法に関する規程を定め、文化庁長官の認可を受けることとなります。
 登録確認機関は、この規程に従いまして、著作物の種類や利用方法に応じた使用料相当額を算出し、文化庁長官はこの算出結果を考慮して補償金の額を決定することとなります。
 なお、例えば新書サイズの書籍を一千部発行すると仮定いたしまして、その書籍中に他者の本の二十ページ程度を複製するとした場合は、例えばですけれども、補償金の額はおおよそ一万円ぐらいが目安となるのではないか、このように考えられるところでございます。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#16
○石橋委員 ありがとうございました。
 そういった具体な金額も出していただけましたけれども、ああいった目安があると非常に使いやすい制度になっていくのかというふうに思います。様々な著作物がある中で全てに目安を出すのは難しいのかもしれませんけれども、できる限り利用者が利用しやすいような形でお示しをいただきたいなというふうに思います。
 今回の著作権法改正案では、今の、著作物の利用の新たな裁定制度の創設と併せて、あと、立法、行政における公衆送信等も新しく可能とするというふうになっておりますので、続きましては、この立法、行政における著作物等の公衆送信等を可能とする措置におきまして、権利者の利益を不当に害する場合ということが想定をされているというふうに理解をしておりますが、この権利者の利益を不当に害する場合というのは、具体的にはどういった場面を想像していらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#17
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねは著作権法第四十二条についてでございますけれども、この四十二条においては、著作物の種類、用途や複製の部数、利用の態様に照らしまして著作権者の利益を不当に害することとなる場合には、権利制限規定の対象としないということにされております。
 これは、著作物の経済的市場における利用と衝突するようなケース、あるいは、著作物の潜在的販路、販売の関係ですが、販路に悪影響を与えるようなケースを想定してございまして、例えば新聞事業者のクリッピングサービスなどが該当してくる、このように考えられます。
 文化庁といたしましては、本条の適正な運営がなされますよう周知を徹底してまいりたい、このように考えております。
この発言だけを見る →
石橋林太郎#18
○石橋委員 ありがとうございます。
 最後、一問あったんですけれども、時間が来てしまいましたので、済みません、終わらせていただきたいと思います。御準備いただいたのに済みません。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
宮内秀樹#19
○宮内委員長 次に、鰐淵洋子さん。
この発言だけを見る →
鰐淵洋子#20
○鰐淵委員 公明党の鰐淵洋子でございます。
 本日は、著作権法の一部を改正する法律案につきまして質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず、大臣に、冒頭、質問させていただきたいと思います。
 デジタル化の進展によりまして、誰もが著作物を創作、発信、利用する時代になっております。これまでは、テレビや出版といった、限られたプロによる創作、発信が主流でございましたが、現在は、必ずしもプロの方に限らず、様々な方々が質の高い作品を多く作り出したり、また、別のクリエーターが作成したイラストや写真を素材として有効に活用することで二次的な作品を生み出したりすることができるようになっております。これらの著作物は、我が国のコンテンツ産業にとっても有効な資源になり得ます。
 こうした時代におきまして、著作物の利用円滑化を進めることは極めて重要でございますが、同時に、権利者への適切な対価還元の機会を確保することが我が国全体の文化芸術の振興を図る上で重要と考えております。
 改めまして、本改正案の意義について大臣にお伺いをいたします。
この発言だけを見る →
永岡桂子#21
○永岡国務大臣 鰐淵委員にお答え申し上げます。
 今回の新たな裁定制度は、コンテンツの利用円滑化を進めるとともに、それに伴い、権利者の収益を確保をして、そして新たな創作につなげるというコンテンツ創作の好循環の実現を目指すものでございます。
 このために、新たな裁定制度におきましては、著作権者などの意思が確認できない著作物などの利用円滑化を図りつつ、著作権者などに利用の対価である補償金が確実に支払われる仕組みといたしまして、著作権者自身によるライセンスを促すものとしております。
 文部科学省といたしましては、今回の改正を通じまして、著作物などの利用円滑化と権利者への適切な対価還元の両立を図り、そして文化芸術の発展に努めてまいりたいと考えているところです。
この発言だけを見る →
鰐淵洋子#22
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 今大臣の御答弁にもございましたけれども、著作物等の利用円滑化と権利者への適切な対価還元の両立を図って、文化芸術の発展に努める、そういったことをおっしゃっていただきました。今回の法改正が、今おっしゃっていただいたように文化芸術の発展、また振興につながること、これがやはり重要だと思っておりますので、期待しておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 次の質問に入らせていただきますが、本改正案は、これまで、権利者の意思が確認できず、権利処理に必要なコストが高くつき、希望する時期までに許諾を得られず利用を断念していたコンテンツの利用の機会が広がるとともに、権利者への適切な対価が還元される機会を拡大する点で、利用者及び権利者双方にとって大きな影響を与えるものでございます。
 ただ、見方によりましては、権利者から直接許諾を得て著作物を利用するといった原則が変更されているようにも見えます。創作した人の考えを尊重する著作権法の原則は転換するべきではなく、この原則を維持した上でどう活用するかという視点が大変に重要であると考えますけれども、文科省の御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#23
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 新たな裁定制度は、他人の著作物を利用する場合に著作権者の許諾が必要であるという基本原則にのっとり、著作物等の利用の可否に係る著作権者の意思が確認できない場合に、それが確認できるまで利用を認める仕組みとなってございます。
 このように、新たな裁定制度は、デジタル時代にコンテンツを利用する様々な場面の中で、クリエーターの意思や権利を尊重しながら、権利者にとっても利用者にとっても利用しやすい柔軟な仕組みであると考えておりまして、著作権の基本原則を転換するものではございません。
この発言だけを見る →
鰐淵洋子#24
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 今、著作権の基本原則を転換するものではないということで明確に答弁いただきました。
 著作権者の許諾を得て著作物を利用するという当然の原則ですけれども、社会全体で確実に共有することが重要であると思っております。新たな裁定制度の周知につきましては、後ほども質問させていただきますが、こうした著作権の基本的な考え方も併せてしっかりと発信していただくように、周知していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 時間の関係で、三番の質問をちょっと飛ばさせていただきまして、時間があったら最後にしたいと思いますので、四番目の質問に入らせていただきたいと思います。
 裁定に係る公表は、権利者が補償金の支払いを受ける機会を確保する観点から極めて重要な措置であります。本改正案の新たな裁定制度によりまして著作物を利用された権利者が、どのような著作物が実際に利用されているのかを含めて把握できるように、公表方法を工夫すべきと考えますけれども、文科省の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#25
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 新たな裁定制度では、文化庁長官が裁定をしたときは、インターネットの利用そのほかの適切な方法により、裁定をした旨のほか、著作者名など著作物の特定に必要な情報を公表します。その際、公表に必要な限度で裁定に係る著作物の利用を可能とする規定を整備しているところでございます。
 これらを活用し、実際に公表する場合には、文化庁や窓口組織のホームページに著作物自体の抜粋やサムネイル画像を掲載することにより、権利者が気づきやすいように運用してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
鰐淵洋子#26
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 権利者が気づきやすいようにということでお話もございました。例えばホームページということで公表するというお話もありましたけれども、基本的に、やはり関心がある方しか、なかなか、そういったホームページにアクセスするとか、ないと思いますので、もう少し、知っていただくように、前向きに取り組んでいただきたいと思っております。例えばですけれども、ホームページのリンクを文化庁の公式のアカウント、SNSに掲載したり、あと文科省にもありますので、そういった御協力もいただきながら、しっかりと公表、発信をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に入らせていただきますが、裁定に係る著作物の権利者が現れない場合、その補償金の一部は著作物等保護利用円滑化事業に充てるとされておりますけれども、具体的にどのような事業を想定しているのか。また、この事業は、本来は権利者に支払われる補償金を使う以上、新たな創作活動につながって、文化芸術の振興に資するものであることを確実に担保することが必要であると考えておりますが、文科省の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#27
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 著作物等保護利用円滑化事業につきましては、裁定後に権利者が現れず、補償金が支払われない場合に、指定補償金管理機関が、権利者に支払うことのできない補償金を権利者及び利用者のために活用するものでございます。
 具体的には、著作権の保護や著作物の利用円滑化、創作の振興に資する事業としておりまして、例えば、様々な著作物の権利情報を集約して、利用にも対価の還元にも貢献できるデータベースの構築などに活用することが審議会において挙げられていました。
 著作物等保護利用円滑化事業を含む指定補償金管理機関の事業計画につきましては、毎事業年度、文化庁長官の認可を受ける必要があります。また、指定補償金管理機関は、著作物等保護利用円滑化事業の内容を決定しようとするときは、学識経験者の意見を聞くこととされてございます。
 こうした措置によりまして、当該事業が、著作物等の適正な管理を促進し、文化芸術の振興に資するものとなるよう担保してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
鰐淵洋子#28
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 この事業や今回の裁定制度の狙いは、権利者自身による著作物の適正な管理を促進することにあると思っております。この事業が権利者、利用者という当事者間のライセンス交渉を安易にしまして、社会全体において著作物等の利用円滑化と適正な対価還元が実現されることを期待したいと思っております。よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、次の質問に入らせていただきますが、本改正案の新たな裁定制度の創設をきっかけに、権利者が自ら許諾することによる著作物の円滑な利用が促進されることが重要でございます。そのためには、ふだん著作権を意識せずに創作活動を行っているクリエーターに対して、自分のコンテンツをどのように使ってほしいのかを示していくことの重要性も含めて、本改正案の内容を丁寧に啓発していくことが必要であると考えております。
 その際、個人クリエーターが日常的に活用しているプラットフォームを通じて発信することがいいのではないかと思っております。
 本年二月に、著作権課長が弁護士やクリエーターとともにニコニコ生放送に出演いたしまして、海賊版対策について説明して、訴えていらっしゃいます。後日、私も少し拝見をさせていただきましたが、リアルタイムで約八千人の方が視聴されておりまして、個人クリエーターに対して、担当課長、吉田課長と、直接訴えかけていらっしゃったんですが、大変反響が大きかったと思います。文化庁の課長がわざわざ出てきてくれて自分たちに語りかけてくれているということで、大変に反響が大きかったなと思いました。
 こういった取組も含めまして、改正法施行までの間、今回の新たな裁定制度の趣旨や内容が確実にクリエーターに届く方法でしっかりと周知を進めていただきたいと思いますが、文科省のお取組をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
杉浦久弘#29
○杉浦政府参考人 お答え申し上げます。
 本法律案では、新たな裁定制度の実施を通じて、著作権者に、著作物の利用に係る意思を示すことの重要性を認識いただき、著作物の適切な管理を促す効果もあると考えております。
 この点を踏まえますと、新たな裁定制度の施行に当たっては、ネットクリエーターを含めた著作権者に制度の仕組みを正しく理解いただくことが必要と考えておりまして、丁寧な説明、周知に必要な期間を十分に確保するため、新たな裁定制度の施行日は、公布の日から三年以内の政令で定める日としております。
 委員御指摘のとおり、周知に当たりましては、クリエーターが日常的に利用しているプラットフォームを活用することが効果的であると考えておりまして、本法律案が成立した際には、ネットクリエーター等に確実に制度の理解が浸透しますよう、分かりやすく制度を説明した資料やSNSなどを活用して、周知の工夫をしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る