法務委員会

2023-03-17 参議院 全186発言

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会議録情報#0
令和五年三月十七日(金曜日)
   午前十時十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月九日
    辞任         補欠選任
     古庄 玄知君     堀井  巌君
 三月十日
    辞任         補欠選任
     堀井  巌君     古庄 玄知君
     音喜多 駿君     鈴木 宗男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         杉  久武君
    理 事
                加田 裕之君
                福岡 資麿君
                牧山ひろえ君
                谷合 正明君
                川合 孝典君
    委 員
                古庄 玄知君
                山東 昭子君
                世耕 弘成君
                田中 昌史君
                森 まさこ君
                山崎 正昭君
                和田 政宗君
                石川 大我君
                福島みずほ君
               佐々木さやか君
                梅村みずほ君
                鈴木 宗男君
                仁比 聡平君
   国務大臣
       法務大臣     齋藤  健君
   副大臣
       文部科学副大臣  簗  和生君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  金子 俊平君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   吉崎 佳弥君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        久保田正志君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      友井 昌宏君
       消費者庁審議官  植田 広信君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       上原  龍君
       法務省大臣官房
       審議官      柴田 紀子君
       法務省大臣官房
       司法法制部長   竹内  努君
       法務省民事局長  金子  修君
       法務省刑事局長  松下 裕子君
       法務省矯正局長  花村 博文君
       法務省保護局長  宮田 祐良君
       法務省人権擁護
       局長       鎌田 隆志君
       出入国在留管理
       庁次長      西山 卓爾君
       公安調査庁次長  田野尻 猛君
       文化庁審議官   小林万里子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    野村 知司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○令和五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和五年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和五年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (裁判所所管及び法務省所管)
    ─────────────
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杉久武#1
○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、音喜多駿君が委員を辞任され、その補欠として鈴木宗男君が選任されました。
    ─────────────
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杉久武#2
○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官友井昌宏君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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杉久武#3
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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杉久武#4
○委員長(杉久武君) 去る十三日、予算委員会から、三月十七日の一日間、令和五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、裁判所所管及び法務省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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田中昌史#5
○田中昌史君 おはようございます。自由民主党、比例区選出の田中昌史であります。
 本日で、議員になりましてちょうど二か月を迎えました。ほやほやでございます。この日に質問の機会いただきまして、ありがとうございました。また、今日は齋藤大臣にもどうぞよろしくお願いをいたします。ヤジありがとうございます。
 私は理学療法士でありまして、作業療法士、言語聴覚士と並びまして、含めましてリハビリテーション専門職の一員であります。国民の健康と地域生活をしっかり守っていくという立場で日頃から仕事をしておりますが、今日は主にその観点から質問させていただきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。
 初めに、入管収容施設における被収容者の健康管理及び医療提供体制について伺いたいと思います。
 この度の入管法の改正案には幾つかの大きな改正項目がありまして、それぞれについて様々な見解や御意見があるというのは承知しております。今回はそのうちの被収容者の健康管理や処遇について取り上げさせていただきます。
 出入国の、出入国在留管理庁の役割は、我が国の安全あるいは利益を守るために、外国人の出入国について適切に対応される重要な役割を担っていると思っております。強制、退去強制事由に該当するという、を疑う相当な理由があれば容疑者を入管施設に収容することとなりますが、収容に当たっては人権あるいは健康がしっかりと守られる必要があるというふうに考えております。
 そこで伺います。
 入管収容施設において被収容者の健康管理を適切に行っていくことが重要であると考えますが、そのための健康状態の把握はどのように行っていらっしゃるか、伺います。
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西
西山卓爾#6
○政府参考人(西山卓爾君) 委員御指摘のとおり、被収容者に対する適切な医療的対応を行う上で、被収容者の健康状態やその変化等を的確に把握することは極めて重要であり、被収容者に対する健康診断については、その健康状態等を的確に把握する上での重要な契機になり得るものと認識しております。
 従前、入管収容施設における新規入所者に対する健康診断は必要があると認められる場合に限り行われていたものでございますが、名古屋入管における死亡事案の発生を受け、入管庁において医療的対応の在り方を改めて検討した結果、令和三年九月、原則として全ての新規入所者に対して健康診断を実施するよう運用が改められたところでございます。
 この運用改善に当たりましては、医師の見解等を踏まえ、血液検査や心電図検査等、検査項目を具体化するなどもしており、これにより被収容者の健康状態をより早期かつ確実に把握できるようになりました。また、収容期間が六か月を超える被収容者に対しては、六か月に一回以上の定期健康診断も実施しており、健康状態の把握を、継続的に把握し、健康状態に変化等がないかも慎重に確認しているところでございます。
 このような運用改善後、健康診断の実施によって適切な健康状態の把握が可能となっており、今後も健康診断を着実に実施することにより、被収容者の健康管理にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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田中昌史#7
○田中昌史君 ありがとうございます。
 今、入管での死亡事案ということを受けてというお話がありました。大変痛ましい事案だったというふうに思っております。
 具体的に、その健康状態の管理を定期的にしっかりとモニタリングして対応しているというお話でありましたが、この実際の具体的な医療提供体制というのは具体的にどのような形で強化されているのかというのをお示しいただきたいと思います。
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西
西山卓爾#8
○政府参考人(西山卓爾君) 入管庁におきましては、名古屋局における死亡事案の発生後、調査報告書における指摘や医療体制強化に係る有識者会議の提言も踏まえまして、各官署における医療体制の強化に取り組んできたところでございます。
 このような取組を進めた結果として、事案が発生した令和三年三月以降、現在、すなわち本年三月十六日までに、東日本センター、東京入管、大阪入管の三官署において新たに常勤医師が確保され、現在、主要六官署中四官署、すなわち、東日本センター、大村センター、東京入管、大阪入管の四官署において常勤医師が勤務するようになったところでございます。
 常勤医師を確保できていなかった名古屋局におきましても、これまで非常勤医師の増員や、夜間、休日におけるオンコール相談体制を構築するなどの取組を進めてきたことに加え、今般、新たに常勤医師が確保され、本年四月以降に勤務を開始する見込みとなっております。
 医師以外につきましても、常勤看護師や常勤薬剤師が多くの官署で増員され、欠員は常勤薬剤師一名、一官署を残すのみとなりました。また、医療用機器につきましては、四官署で追加の独自配備を行うなど、徐々にではございますが、機器の配備を進めているところでございます。
 以上のように、各官署の医療体制の強化を着実に進めているほかに、先ほども申し上げました新規入所者の原則全員に対する健康診断の実施、医師の所見等を踏まえ迅速な仮放免判断等を行うなどを定めた新たな仮放免運用指針や救急対応マニュアルの策定、医師の診療時における通訳人の手配など、被収容者の体調等を確実に把握して適切な対応を行うための取組についてもこれらに沿った運用を実践し、各官署の現場において浸透してきております。
 さらに、全国診療連絡会や各官署における医療カンファレンスの開催により、医療従事者や職員の間での情報共有が促進されていることにつきましても取組の成果が見られるところでございます。
 引き続き、入管収容施設における医療体制の一層の強化など、被収容者の命と健康を守るため、適切な医療の提供に努めてまいりたいと考えております。
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田中昌史#9
○田中昌史君 ありがとうございます。
 常勤医師が確実に配置されるということと、看護師、薬剤師等の緊急対応、あるいは適切な医療の提供に対応できる常勤の職員がしっかり配置されるということは大変望ましいことだというふうに思っております。
 一方、懸念されますのは、ドクター、医師の方々はそれぞれやっぱり専門領域があります。これは病院でも全く同じでありますですね。整形外科医の先生が循環器疾患に対してはやっぱり専門外ということで、しっかり対応できるのかというところが心配されるところでもありますので、これら他領域の疾患を発症される、収容者の方が発症される可能性は当然あるわけなので、こういった幅広い疾病や傷害に対応できるように、是非対応の強化を引き続きお願いをしたいというふうに思っておりますし、必要な人員は的確に配置されるよう是非お願いをしたいというふうに考えております。
 そういった状況にありましても、容体が急変する方は当然いらっしゃいます。様々な背景を持って収容される方、それから元々疾病を数多くお持ちで収容される方、様々いらっしゃると思います。そういった急変した患者さん、急変した収容者の方に具体的にどのように対応されるのか、今回の名古屋の事案等でもその辺りが懸念されているところかと思いますが、その辺りの見解をお聞かせください。
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西
西山卓爾#10
○政府参考人(西山卓爾君) 委員の御指摘のとおり、今回のウィシュマさんが亡くなった事案に関する調査報告書におきましては、ウィシュマさんが亡くなる当日等に外観上の顕著な変化を踏まえた対応がなされていなかった、そういった点につきまして職員の教育や意識の涵養が十分に行われていなかった、バイタルチェックについての基準やマニュアルが策定、作成されていなかった、休日における外部の医療従事者へのアクセスが確立されていなかったなどとして問題点を指摘されているところでございます。
 このような調査結果を踏まえまして、入管庁においては、先ほど申し上げた救急対応マニュアルを新たに策定しておりまして、そのマニュアルは、職員が常に被収容者の生命と健康を守ることを最優先に考え行動することを基本的心構えとし、救急対応に要する案件の判別条件や各職員の役割等を明確化しております。このマニュアルの内容につきましては各官署での講習や訓練を通じて職員に周知されており、現在では、このマニュアルに従い、特に医師の不在時に急病人が生じた場合にはちゅうちょなく一一九番通報を行うなどの取扱いが浸透しているところでございます。
 また、多くの官署において常勤医師の確保に至ったことなどにより、夜間、休日などであっても、急な病変、病状変化が生じた場合に医師への相談を行うことができる体制が確保できております。
 これらの取組によって、例えば夜間である、あるいは医師不在時における急病人への対応に係る体制は、ウィシュマさんの事案が発生した当時に比べては強化できているものと考えているところでございます。
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田中昌史#11
○田中昌史君 強化が進められているというお話かというふうに思っております。
 やはり、ちゅうちょなく一一九番というお話がありました。非常に大事な対応だというふうに思っておりますが、一番大事なのは、やっぱり一番初期の段階でいかに発見して適切な対応をするかという部分でありますので、先ほど職員の講習、研修等をしっかりされるというお話でありましたが、是非、お一人お一人の職員の皆様方が、やはり収容者の方々の体調の変化にしっかり気付いて初動対応を速やかに行えるような、そういった人材育成も併せて是非お願いをしたいというふうに考えております。
 医療機関では、例えば私どもが働いている理学療法士のような部屋でもし患者さんが急変しますと、もう全館放送を掛けて施設内全員に招集を掛けます。診療中のお医者さんでも全館駆け付けて対応するという形になって、この初動がいかに大事であるかということがうかがえるかと思うんですが、この辺りの対応をしっかりとこれからも充実強化していただきたいというふうに思っております。
 この被収容者の方々の健康とともに人権がしっかり守られていくということが非常に大事であるというふうに思っておりますし、今回その適切な処遇を行っていくということでありますけれども、この被収容者の処遇について今後どのように取り組まれていくのか、また、今回の入管法改正案ではこの被収容者の処遇についてどのように改正を目指されたのか、伺いたいと思います。
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西
西山卓爾#12
○政府参考人(西山卓爾君) 入管庁におきましては、これまでも御説明いたしました医療体制の改善などの取組のほか、人権の尊重等を内容とする出入国在留管理庁職員の使命と心得を策定し、研修等を通じて職員の意識改革を図るなど、組織・業務改革を推進してきたところでございます。
 さらに、被収容者に対してより適切、適正な処遇を行うことができるよう、今回の改正法案におきましては、被収容者の権利義務に関わる事項などについて法律上規定することといたしました。
 具体的には、被収容者に対し、社会一般の医療水準等に照らして適切な医療上の措置等を講じることを規定するほか、入管収容施設における常勤医師について、その確保の支障となっております民間医療機関との待遇面での格差を是正するため、兼業要件を緩和し柔軟な兼業を可能とすること、また三か月ごとに健康診断を実施すること、職員への人権研修等を実施することなどを規定することとしたところでございます。
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田中昌史#13
○田中昌史君 ありがとうございます。
 しっかりと使命と心得は整備されて、職員の皆様方の研修がしっかり図られるということを是非進めていただきたいと思います。
 私も医療機関に勤めていますと、本当にいろんな患者さん、利用者さんいらっしゃいます。はっきり言ってわがままな方とか、非常に主義主張される方もいらっしゃいますが、たとえどんな方であってもやっぱり健康はしっかり守られるべきですし、その人の主義主張、思想信条、しっかり守られていくべきかというふうに思いますので、この辺り、入管職員の皆様方のしっかりとした研修を踏まえて対応を是非お願いをしたいというふうに思っております。
 入管法についての最後の質問となります。
 この名古屋入管における事案の反省に立って、入管施設における医療体制の整備あるいは収容者の人権に配慮した対応ということが取り組まれているということは評価できるというふうに思っております。一方で、送還を忌避される方々が適切かつ速やかに送還される必要があることも確かであるというふうに思っております。
 そこで、改めて、今回の入管法改正案の基本的な考え方及び法案審議に当たっての意気込みを齋藤大臣に伺いたいと思います。
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齋藤健#14
○国務大臣(齋藤健君) 現行入管法下で生じている送還忌避、長期収容の問題、これは早期に解決すべき喫緊の課題であります。他方で、人道上の危機に直面し真に庇護すべき方々を確実に保護する制度の整備、これもまた重要な課題となっています。
 入管制度全体を適正に機能させ、保護すべき者を確実に保護しつつ、ルールに違反した者には厳正に対処できる制度とするためには、こうした現行入管法下の課題を一体的に解決する法整備を行うことが必要不可欠であると考えています。
 そこで、今回の改正法案におきましては、保護すべき者を確実に保護した上で、在留が認められない者については迅速に送還可能とする、長期収容を解消し、収容する場合であっても適正な処遇を実施する、こういう考え方の下に様々な方策を組み合わせ、パッケージで課題を一体的に解決し、外国人の人権を尊重しつつ適正な出入国在留管理を実現するバランスの取れた制度にしようとするものであります。
 これは令和三年通常国会に提出した法案について修正すべき点を修正した上で再提出させていただいたものでありまして、国会において十分な御審議をいただけるよう、私としては説明を尽くしてまいりたいと考えています。
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田中昌史#15
○田中昌史君 ありがとうございました。
 紛争避難民等しっかりと保護されるべき方が保護されるように、一体的にお願いをしたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、再犯防止施策について伺います。
 犯罪をしっかりと減らす、そして安全、安心な社会を実現する。このためには、罪を犯した者が二度と犯罪に手を染めないように、染めぬように、その立ち直りをしっかりと支援していくということが重要であります。
 再犯防止につきましては、平成二十九年十二月に策定されました第一次の再犯防止推進計画に基づいて、法務省が中心となって様々な施策に取り組まれて一定の成果が上がっているものと思いますが、一方で、刑法犯検挙者に占める再犯者の割合は依然としてやっぱり五割近くあります。非常に高止まりしている状況かと思います。したがって、引き続きの対策が必要かと思っております。
 そのような状況の中で、第二次の再犯防止推進計画が本日閣議決定されたということでありました。第二次の計画において重点的に取り組む施策など、今後の取組に対する齋藤大臣の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
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齋藤健#16
○国務大臣(齋藤健君) 第一次再犯防止推進計画によりまして刑事司法関係機関を中心に進められてきた再犯防止の取組は、国、地方公共団体、民間協力者等が一体となって取り組むべき施策へと発展し、その取組が一定程度根付いてきたものと認識をしています。
 本日閣議決定された第二次再犯防止推進計画では、第一次計画の下の取組についての成果と課題を踏まえまして、七つの重点課題を設定し、九十六の具体的施策を掲げているところであります。
 今回、新たに盛り込んだ施策といたしましては、昨年の刑法等の改正による拘禁刑創設を踏まえた受刑者の特性に応じた刑務作業等の実施、あるいは地方公共団体の取組を更に促進するための国と地方公共団体の役割の明確化と地方公共団体への支援といったものがございまして、これら重点的に取り組むべき施策の一つであると認識しています。
 安全、安心な社会の実現に向けて、関係省庁、地方公共団体、民間協力者の皆さんとも連携しながら、本計画に掲げる施策を着実に実施してまいりたいと考えています。
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田中昌史#17
○田中昌史君 ありがとうございます。
 この社会復帰に向けた、社会復帰と再犯の防止をしっかりと図っていく、更に進めていくんだということでお話をいただきました。
 大臣のお話の中で、この第二次再犯防止計画においては、受刑者の特性に応じた刑務作業の実施が盛り込まれると今お話をいただきました。社会復帰後の就労あるいは出所後の安定した自立生活に更につながっていくんではないかというふうに思っておりますが、具体的にどのような対策を講じられるのか、お聞かせください。
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花村博文#18
○政府参考人(花村博文君) お答えします。
 第二次再犯防止推進計画におきましては、拘禁刑下において、刑務作業が、受刑者の改善更生及び円滑な社会復帰に必要な場合に行わせるべきものと位置付けられたことを踏まえまして、個々の受刑者の特性に応じた刑務作業を適切に行わせることが盛り込まれたものと承知をしております。
 このように刑務作業の位置付けが大きく変更されたことを踏まえまして、刑務作業と改善指導を柔軟に組み合わせた上で、受刑者に対してはそれぞれの実施目的を明確化して理解させるとともに、矯正処遇に対する動機付けを強化することとしております。
 例えば、社会復帰後の自立や就労を見据え、実社会で就労を継続していく上で必要となるコミュニケーション能力や、職場内のチームの一員として協力したり、そのチームを管理運営していくために必要となる能力を身に付けさせるといった、刑務作業と改善指導を組み合わせた新たな取組も検討しております。
 引き続き、拘禁刑の趣旨を踏まえた効果的な処遇の実現に向けまして検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
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田中昌史#19
○田中昌史君 ありがとうございます。
 今、生活の自立と就労というお話がございましたけれども、ある民間のアンケート調査で、雇用主の方が定年退職後の高齢者、高齢者というか定年退職後の方を雇用するときに一番気になるところは何ですかというアンケート調査をしたら、必ず職業、勤務に耐え得る健康状態、それから作業能力、この二点は必ず上位に来るということを見ております。そういった部分では、今ある受刑者の特性に応じたという部分では、しっかりと、個別に受刑者が確実に自立と就労に結び付くような状況の健康や体力状態をしっかりと保持して、スキルをしっかりと磨けていけるかというところが非常に大事になってくるかというふうに思っておりますので、是非この個別にしっかりと向き合って対応していく対応を是非お願いをしたいというふうに思うところであります。
 若干飛ばしますが、先ほどの出所後を見据えた対応ということで、高齢者や障害者の方が今非常に増えて、受刑者の方々で高齢者、障害者の方が非常に増えてきているというふうに伺います。
 これ、犯罪白書によりますと、受刑者の高齢者数、令和三年、二千二百三十三人、平成十四年に比べると二倍、七十歳以上にあっては約三・六倍と、高齢受刑者が増えているようであります。この高齢受刑者の方々の場合は、私、いろんな方にお話を聞くと、やはり自宅生活あるいは就労が非常に困難で、孤独、孤立、疎外感が発生して再犯に至る方、すごく精神的、心理的にいらいらして再犯に至るケースは結構あるんだというお話を伺っております。
 そのため、やはり再犯防止のためには、出所した後に自立した自立生活をしっかり送っていくための必要な身体能力や機能の維持向上が必要だというふうに考えております。既に地域生活定着支援あるいは女子刑務所における地域連携事業が行われていると聞いています。
 これらの受刑者の方々に対して、リハビリテーション専門職である理学療法士や作業療法士がしっかりと関わって、健康増進、身体機能あるいは生活力の維持向上、就労の多様な選択を可能とする作業能力の保持増進を図っていくことが重要と考えておりますけれども、現在の取組状況あるいは今後の対応についてお伺いします。
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花村博文#20
○政府参考人(花村博文君) お答えをいたします。
 高齢又は身体麻痺等障害を有する被収容者などに対応するため、これまでに医療刑務所等に理学療法士を配置しておるところでございます。さらに、全国十か所の女性の刑事施設では、地域の医療、福祉等の専門家の協力、支援を得ながら、女性受刑者の課題に着目した処遇を行う女子施設地域連携事業を実施しております。
 その一環として、幾つかの施設で理学療法士による運動機能低下防止のための体操や個別のリハビリテーション、作業療法士による認知機能低下防止のための個別指導や集団作業療法等を実施しております。また、作業療法士の関与の下、刑務作業に従事する上で必要となる認知機能や身体機能を維持向上させる取組として機能向上作業を実施しており、段階的に一般の刑務作業に移行させておりますほか、一部の施設におきまして、知的能力に制約がある又は集中力が継続しないなどの特性を有しておりますため出所後一般就労が困難あるいは継続できない者を対象に、円滑に就労や職場定着を図ることができるよう、作業療法を活用した認知機能を向上させるプログラムを試行しております。
 加えて、高齢、障害等により出所後の自立が困難な者に対しましては、社会福祉士等の資格を有する職員などが福祉サービスのニーズ等を調査、確認するとともに、円滑に福祉サービス等を受けることができるよう、地域生活定着支援センターなどの関係機関と連携した特別調整等の福祉的支援を実施しておるところでございます。
 引き続き、高齢、障害等のある受刑者の再犯防止のため、理学療法士や作業療法士の専門性を活用しつつ、身体機能や生活能力などの維持向上に資する処遇や福祉的支援の充実を図ってまいりたいと存じます。
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田中昌史#21
○田中昌史君 ありがとうございます。
 もう現在既に活用されていただいているということで大変有り難いなと思っておりますが、実際に、私、女子刑務所に関わっている理学療法士からお話を聞く機会がありまして、お話を聞くと、やはり女子刑務所、そこの七十歳以上の女子収容者、収容者の方々、受刑者の方々の一日の歩く量を見ると、一般の女性の同年代の方の半分あるいは半分以下ですね。
 そういう部分では、やはり非常に歩く量も少ないですし、実際にほかのデータでもバランス能力が低下して転びやすい状況であったりとか、転倒、転落でけがをしますと、これは長期間の入院になって生活が非常に制限されるということも起こり得ますので、しっかりと、一人一人の健康状態ですとか体力の状態をしっかりと把握しながら、健康増進や、身体機能、生活力の向上を進めていくことが最終的には必ず生活の自立につながっていくということになりますので、是非この辺りの専門職の活用をお願いしたいと思いますし。
 大臣の所信表明の中にもありました、再犯防止の取組に向けて、国や地方公共団体、民間協力者が一体となって息の長い支援が可能となるようにということがありました。地域における支援ネットワークの一層の充実強化に取り組むというお話がありましたので、やっぱりこの受刑者、退所される方あるいは受刑者の方を真ん中に置いて、やっぱり関連職種が、この人の生活にどう結び付けて、最終的にしっかりと結果が出せているかどうかというところまでしっかりと把握できて支援できる体制を構築して、二度と再犯させないという体制を今後強く推進していただきたいなというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 一方で、この再犯を防止するためには、健康状態や生活のみならず、やっぱり就労が非常に大事になってくるというのは先ほどお話しされたとおりだというふうに思っております。
 この就労をしっかりと確保しながら生活をしていただくという上で、前歴等を承知の上で雇用をしていただいている協力雇用主の存在は極めて重要だというふうに思っておりますが、この協力雇用主の方に対する支援はどのように行われるかということについてお伺いします。
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宮田祐良#22
○政府参考人(宮田祐良君) お答え申し上げます。
 前歴などを承知の上で雇ってくださって、指導してくださる協力雇用主の存在は、再び罪を犯すことなく地域で生活していく上でとても大事でありまして、かつまた、雇用いただいた後は大変な御尽力をいただいているところでございます。
 法務省としましては、そのような協力雇用主の方へ、御意見等を頂戴しながら、様々な就労支援施策に取り組んでいるところであります。
 まず、刑務所出所者等就労奨励金支給制度というのがございます。これは、刑務所出所者らを実際に雇っていただいて、就労継続のための指導などを実施してくださった協力雇用主に対しまして奨励金を支給するというものでございます。その際、十八歳又は十九歳の場合ですと、職場定着を促すことを目的に手厚いフォローアップを行っていただいた場合にはその奨励金を加算するという取組も行っています。令和五年度予算案では、十八、十九でなくて、十七歳以下も対象にするための経費を計上させていただいたところであります。
 次に、全国二十五か所で実施しております更生保護就労支援事業というのがございます。これは、刑務所出所者らのより適切な就労先のマッチングを行うとともに、協力雇用主と刑務所出所者、当事者双方それぞれへきめ細かな伴走型の支援を実施するものでございます。令和五年度予算案におきましては、新たに二か所を加えて全国二十七か所で実施するための経費を計上させていただいたところであります。
 今後とも、協力雇用主さんのニーズの把握に努めつつ、より効果的な支援策に講じてまいりたいと思います。
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田中昌史#23
○田中昌史君 ありがとうございました。
 協力雇用主の方々の存在って極めて大事で、私からも本当にお礼を申し上げたいなというふうに思っております。
 実際に、御本人にしっかり適した就労先とのマッチングというのが大変その後の継続的な雇用を維持していく上で、就労を維持していく上では大変大事なことだというふうに思いますので、この辺り、一番大事なのはやっぱり出所される方と協力雇用主の方が共に喜んでいただくということが非常に大事でありますので、しっかり、その辺りのマッチングの精度をしっかり高めていくような取組は、関係職員の方々含めて、関係団体あるいは協力者の皆様方含めて、一体的に協力しながら今後も進めていきたいなというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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牧山ひろえ#24
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。委嘱審査に関わる質疑を担当させていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭に、今日、名古屋入管での著しいLGBTへの差別問題について後ほど石川議員が質問しますけれども、それに関して、出席要求者名簿を見ていただければ分かりますけれども、名古屋出入国在留管理局長及び同局の次長を呼んでいたんです。で、この直前に理事会の協議でこのことを協議しましたけれども、その理事会の協議の結果によってはこのお二人出席するということも十分あり得たわけですよね、協議するわけですから、そのために。ですが、この委員会始まるまで、そのお二人がそもそも来ているのかどうかということを聞いたんですけど、なかなか結果が出てこなくて、先ほど、委員会が始まった後に、実は局長来ていない、名古屋から東京にも来ていないということが発覚いたしました。
 やっぱりこれ、何のために協議したんだろうって、もう通らないということがありきな、ということで、やっぱり極めてこれ不誠実な対応だと思います。全く私たちには、この局長が来ない理由とか全く相談もなく、昨日の夜中まで聞いていたんですけど、全く結論出ていなくて、でも、法務省の皆さん知っていて、もちろん本人も知っていて、で、来ていないということなんで、私はこれ強く抗議したいと思います。それは後ほど石川議員からもお話があると思います。
 三月十五日、東京高等裁判所は、袴田事件について再審開始決定を行いました。二〇一四年に静岡地裁が再審を決定してから、既に九年が過ぎてしまいました。もし今回検察が特別抗告をすれば、再審実施の是非を改めて検証することになり、本丸である再審の開始が更に数年単位で延びてしまいます。袴田巌さん、そしてお姉様の秀子さんの年齢を考えましたら、検察はこの決定を受け入れ、特別抗告を断念し、早急に再審を開始するべきとの意見が根強くあります。
 法務大臣にこの事案の現在の状況に対する率直な感想をお伺いしたいと思いますが、もし大臣の親しい方あるいは御家族が同じようにですね、同じような立場にあったらどうされますか。無実の可能性が十分あるにもかかわらず、死刑囚として四十七年間も収監され続け、障害も抱えた九十近い御高齢なのにこの先何年も死刑囚としておびえて暮らし続けなければならない。この状況に対し、一人の人間としてどう思われるか、お伺いしたいと思います。
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齋藤健#25
○国務大臣(齋藤健君) お尋ねは、個々の再審請求事件における検察官の活動内容、ここに関わる事柄でありますので、法務大臣としてこの場でお答えをするのは差し控えたいなと思っています。
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牧山ひろえ#26
○牧山ひろえ君 お立場はよく分かるんですけど、人間として、一人の人間としてどうかというふうにお聞きしたので、ちょっともう一度お願いします。
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齋藤健#27
○国務大臣(齋藤健君) いや、恐らく、私は法務大臣としてこの場に立っていると思いますし、事柄の性格はやはり個別の再審事件ということでありますので、差し控えたいなと思っています。
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牧山ひろえ#28
○牧山ひろえ君 袴田氏は、現在八十七歳の御高齢であり、そして四十七年もの長期間の身体拘束によって心身共に非常に弱くなっておられるというのは大臣もよく御存じだと思います。袴田氏の救済に一刻の猶予も許されないわけですね。
 本決定が確定し無罪となった場合は、通算五件目の死刑再審無罪事件となり、現在も死刑冤罪が存在することが明らかとなるわけでございます。しかも、今回は証拠の捏造の可能性さえ指摘されている非常に特殊な案件でもあります。
 ですが、再審への道は非常に狭く、袴田氏の事件でも、静岡地裁が再審開始決定をしてから今日に至るまで、九年間もの月日が流れているわけです。この厳し過ぎる再審制度には、以前から問題意識が投げかけられております。通常審での証拠開示制度を拡大しました二〇一六年の刑事訴訟法の改正の際の附帯決議ではこのように記載されております。
 政府及び最高裁判所は、本法が度重なる冤罪事件への反省を踏まえて重ねられた議論に基づくものであることに鑑み、その施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきであるとしました。その上で、再審が無辜の救済のための制度であることを踏まえて、証拠開示の運用、刑事訴訟法第四百四十五条の事実の取調べの在り方をめぐる今国会の審議の状況の周知に努めることと規定されているんですね。
 政府と最高裁は、この規定に関しどのような取組を行ったのでしょうか。
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松下裕子#29
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
 御指摘の附帯決議に関しましては、法務省においては、その趣旨を踏まえ、再審請求審における証拠開示の運用等をめぐる国会審議の状況につきまして、公刊物でありますいわゆる逐条解説に記載して周知を図るとともに、最高裁判所にも伝達したところでございます。
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