原子力問題調査特別委員会

2024-04-18 衆議院 全147発言

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会議録情報#0
令和六年四月十八日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 平  将明君
   理事 泉田 裕彦君 理事 大西 英男君
   理事 中村 裕之君 理事 武藤 容治君
   理事 伴野  豊君 理事 山崎  誠君
   理事 小野 泰輔君 理事 平林  晃君
      畦元 将吾君    今村 雅弘君
      上田 英俊君    江渡 聡徳君
      大岡 敏孝君    木村 次郎君
      小森 卓郎君    佐々木 紀君
      鈴木 英敬君    鈴木 淳司君
      土井  亨君    中根 一幸君
      古川  康君    細田 健一君
      宮澤 博行君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    阿部 知子君
      逢坂 誠二君    菅  直人君
      田嶋  要君    堤 かなめ君
      野間  健君    阿部 弘樹君
      空本 誠喜君    中野 洋昌君
      笠井  亮君    浅野  哲君
    …………………………………
   内閣府副大臣       滝沢  求君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            山中 伸介君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 森下  泰君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 西泉 彰雄君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           清浦  隆君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      久米  孝君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   金子 修一君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房緊急事態対策監)      古金谷敏之君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          児嶋 洋平君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          大島 俊之君
   参考人
   (東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長)           山口 裕之君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      野崎 政栄君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月三十一日
 辞任         補欠選任
  西田 昭二君     小森 卓郎君
四月十八日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     鈴木 英敬君
  古川  康君     宮路 拓馬君
  野間  健君     堤 かなめ君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木 英敬君     佐々木 紀君
  宮路 拓馬君     古川  康君
  堤 かなめ君     野間  健君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ――――◇―――――
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平将明#1
○平委員長 これより会議を開きます。
 この際、御報告いたします。
 第百九十三回国会、原子力問題調査特別委員会理事会の決定により、本委員会の活動等について専門的見地から助言を求めるため、会員七名から成る衆議院原子力問題調査特別委員会アドバイザリー・ボードを設置いたしました。
 本アドバイザリー・ボードにつきましては、各会派の理事等の協議により、今国会においても設置することとなりました。
 以上、御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
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平将明#2
○平委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 原子力問題に関する件の調査のため、本会期中、アドバイザリー・ボード会員から意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人として出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平将明#3
○平委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
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平将明#4
○平委員長 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、原子力規制委員会の活動状況について説明を聴取いたします。山中原子力規制委員会委員長。
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山中伸介#5
○山中政府特別補佐人 原子力規制委員会委員長の山中伸介でございます。
 原子力問題調査特別委員会における御審議に先立ちまして、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 まず、本年一月一日に発生をいたしました令和六年能登半島地震後の原子力規制委員会の対応について申し上げます。
 原子力規制委員会は、地震発生後直ちに警戒本部を設置し、プラント情報の収集を行い、北陸電力志賀原子力発電所を始めとする原子力発電所において必要な安全機能が維持されていることを確認するとともに、記者会見やSNSを通じて情報発信を行いました。今回の地震により、北陸電力志賀原子力発電所における一部変圧器の故障、同発電所周辺の一部モニタリングポストにおいて測定結果を確認できない等の影響が生じましたが、放射性物質の漏えいなどはなく、発電所の安全確保に影響のある問題は生じませんでした。
 原子力規制委員会としては、今後、今回の地震から原子力発電所に影響する新たな知見が得られた場合には、規制への取り入れの要否について適切に判断してまいります。
 次に、原子力施設に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえて強化した規制基準への適合性審査については、これまで申請がなされた二十七基の発電用原子炉のうち十七基に対して設置変更許可を行いました。また、申請がなされた二十一の核燃料施設等のうち、これまでに核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等について十一件の事業変更許可を、試験研究炉等について二件の設置変更承認及び七件の設置変更許可を行いました。
 発電用原子炉の運転期間延長については、これまでに申請がなされた八基のうち六基に対して認可を行いました。
 原子力施設の廃止措置計画については、これまでに発電用原子炉に対して十八基の認可を、核燃料施設等に対して九件の認可を行いました。
 昨年の通常国会で成立した原子炉等規制法の一部改正により創設された長期施設管理計画の認可制度については、昨年十月一日に本格施行に向けた手続が開始され、申請を受けた審査を開始しております。引き続き、同制度に基づく事業者からの認可申請に対する審査を厳正に進めてまいります。
 また、平成二十九年に改正された原子炉等規制法に基づき、令和二年四月から原子力規制検査制度の運用を開始し、事業者のあらゆる安全活動について監視を行っています。
 東京電力柏崎刈羽原子力発電所におけるIDカード不正使用事案及び核物質防護設備の機能一部喪失事案については、核物質防護に取り組む意識の醸成や多様な検知方式による生体認証の導入など、東京電力による改善措置の実施状況やその効果等について確認してまいりました。
 昨年十二月、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の核物質防護の不備が改善され、東京電力の自律的な改善が見込める状態であることが確認できたことから、原子力規制検査の対応区分を第四区分から第一区分に変更し、追加検査を終了いたしました。今後は基本検査の中で、自律的な改善活動が緩みなく、一過性のものとならずに行われているかを重点的に確認するなど、核物質防護への取組を監視、指導してまいります。
 これ以外にも、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合は、速やかな状況確認などを通じて、今後とも適切に対応してまいります。
 また、規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、継続的に改善を図ってまいります。
 以上のとおり、原子力施設等に関する規制が適切に実施できるよう取り組んでおるところでございます。
 第三に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や汚染水対策の実施について、規制当局としての立場から、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁と連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。
 令和三年四月十三日に政府方針が決定された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、昨年八月から海洋放出が開始され、これまでに四回の放出が行われておりますが、原子力規制委員会は、この放出が、検査を通じて認可した実施計画に沿って行われていることを確認しています。今後も、継続的に東京電力の活動を検査で確認するとともに、IAEAのレビューやモニタリングなどにより、透明性、信頼性の維持にも努めてまいります。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故調査については、放射性物質の移動メカニズム、溶融炉心の挙動等の調査、分析に関する検討内容について、科学的、技術的意見募集の結果も踏まえて、昨年三月に中間的な取りまとめを行いました。今後も調査、分析を行い、それにより得られた知見を規制に活用することも含め、取り組んでまいります。
 第四に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、本年一月に行った自治体との意見交換を踏まえて、原子力災害時の防護措置である屋内退避を最も効果的に運用するため、原子力施設が新規制基準に適合することが求められている状況を踏まえた屋内退避の実施や解除等の判断の在り方に関する検討を進めることとし、三月二十七日に原子力災害時の屋内退避の運用に関する検討チームを設置いたしました。引き続き原子力災害対策の充実を図ってまいります。
 環境放射線モニタリングについては、原子力規制事務所の体制整備及び関係道府県への技術的支援等により、緊急時モニタリング体制の充実を図ってきておりますが、能登半島地震を踏まえ、更なる信頼性の向上に取り組んでまいります。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力利用に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
 訂正させていただきます。我が国の原子力利用に対するという発言をいたしましたけれども、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるようというふうに訂正をさせていただきます。
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平将明#6
○平委員長 以上で説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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平将明#7
○平委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長山口裕之君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官森下泰君、総務省大臣官房審議官西泉彰雄君、文部科学省大臣官房審議官清浦隆君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長久米孝君、原子力規制庁次長金子修一君、原子力規制庁長官官房緊急事態対策監古金谷敏之君、原子力規制庁長官官房審議官児嶋洋平君及び原子力規制庁原子力規制部長大島俊之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平将明#8
○平委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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平将明#9
○平委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。浅野哲君。
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浅野哲#10
○浅野委員 おはようございます。国民民主党の浅野哲でございます。
 本日は、他委員会との兼ね合いから、質疑の時間を皆様に御調整いただきましたことは、冒頭感謝を申し上げます。
 それでは、早速質問に入ります。
 本日、山中委員長の御発言の中にもありましたが、まずは、能登半島地震を受けた規制行政の現状について二、三伺っていきたいと思います。
 まず、能登半島地震を受けまして、山中委員長は一月十日の記者会見で、北陸電力志賀原子力発電所二号機の新規制基準への適合性審査について、能登半島地震を考慮するため、数年単位で長期化する見通しを示されたと認識をしております。
 四月十二日に行われた審査会合、つい先日行われましたけれども、敷地内の断層が動いた痕跡は確認されなかったという北陸電力側の説明をおおむね規制委員会が理解したというふうに伺っております。そして、その上で、今月中にも現地調査を行う方針が伝えられているんです。
 まず伺いたいのは、断層が動いていないということを確認しに行くんだろうと思われますが、現地調査で主にどのような点を確認しようとしているのか、委員長の答弁を求めたいと思います。
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山中伸介#11
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 北陸電力志賀原子力発電所二号炉におきましては、四月十二日の審査会合において、能登半島地震後の状況確認、審査内容への影響について審議を行いました。
 審査会合においては、敷地内断層の活動性評価について、今回の地震を踏まえても、将来活動する可能性のある断層等ではないとした、これまでの評価に影響がないことはおおむね確認ができました。
 お尋ねの原子力規制庁職員による現地調査は、この審査会合において北陸電力から説明がなされました、敷地内に認められた変状の原因、敷地内断層の活動性の評価に関する調査結果を現地で実際に確認することを目的とするものでございます。明日、四月十九日に実施する予定でございます。
 引き続き、能登半島地震の知見も追加的に考慮して、厳正に審査を進めてまいる予定でございます。
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浅野哲#12
○浅野委員 明日、現地に向かうということで、是非、厳正な審査のための現場確認というのは非常に大事だと思いますので、安全に十分注意して行っていただきたいというふうに思います。
 今回、ちょっと更問いを一問だけさせていただきたいんですけれども、北陸電力による説明をおおむね理解をし、そして現地確認を行うということで、ある種、これが最終的な確認と言っていいものなのかどうかという点について、ちょっと一点、更問いとして確認させてください。
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山中伸介#13
○山中政府特別補佐人 お答えをいたします。
 志賀原子力発電所二号機の審査につきましては、現在、地震、津波関連の自然ハザードに関する審査を実施しているところでございます。特に、敷地内断層につきましては、北陸電力から報告がございましたように、活動性がないということを審査会合の中でこれまでも確認をしてきているところでございますけれども、敷地周辺の断層については、まだその活動性については結論の出ていないところでございまして、その辺の審査を現在も精力的に進めているところでございます。
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浅野哲#14
○浅野委員 今、ちょっと伺いましたのは、今回の能登地震で動いていない、敷地内の断層の活動性について、従来から確認された内容が今回の地震で変わったところがないかどうか、これを現地で確認して、もし確認できたならば、やはりそこについてはこれまでどおりの結論のままということで、それを一つ結論づけてどんどん、今、周辺の断層についても言及がありましたけれども、ここで一つ一つ結論を出しながら規制行政というのを前に進めていただかないと、これまで再三にわたり議論しておりますが、規制行政の効率性、効率的な規制行政の推進というものを我々は求めてきている立場ですので、その点で確認をさせていただきました。
 続いて、二問目に移りたいと思います。
 先ほど、委員長の発言の冒頭、能登半島地震の部分の中でも言及がされておりましたけれども、今回の地震では多くの家屋が倒壊し、原子力災害対策指針が定める屋内退避の困難性、家屋が倒壊して道路が通れなくなったというような状況もありましたが、この課題が明らかになりました。
 避難の判断に使う放射線量の実測値も、三十キロ圏で最大十八か所のモニタリングポストが測定できないという事象が発生したことも確認がされております。あと、船での避難も、断層活動による隆起で一部の港が使えなくなるなどの事態も発生した。こういったことを考えると、原子力災害対策指針の前提が崩れたのではないかという指摘も受けているところであります。
 まず伺いたいんですが、今回の災害において、指針策定時の想定にない状況が発生したと規制委員会が認識しているかどうか、そして、今回の災害を受けて本指針の見直しに臨むことは考えているか、この二点について伺いたいと思います。
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山中伸介#15
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 原子力災害対策指針は、地方自治体が地域防災計画を策定をし、又はその計画を実施する際に必要となる放射線防護に関する科学的、客観的判断を支援するため、原子力規制委員会において定めたものでございます。
 原災指針では、住民等の被曝線量を合理的に達成できる限り低くするとともに、被曝を直接の要因としない健康等への被害をも抑えることが必要であるといった基本的な考え方を示しております。
 つまり、その原災指針の基本的な考え方は、家屋の倒壊や道路の寸断が発生した状況においては、自然災害からの避難を優先した上で屋内退避を行うという複合災害時の基本的な対応に沿ったものであり、能登半島地震における家屋倒壊や道路寸断の状況は原災指針の想定の中に含まれていると言えます。
 モニタリングポストについては、従来より自然災害を想定した通信の多重化等の取組を進めてきており、仮にその一部の測定結果を確認できない状態が生じても、可搬型モニタリングポストや航空機モニタリングといった代替措置により、空間線量率を測定することは可能であると考えています。このことから、能登半島地震の状況は原災指針の想定を超えるものではなかったと考えております。
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浅野哲#16
○浅野委員 ありがとうございました。
 想定を超えるものではないということで、指針の見直しの必要性も現段階では発生していないという認識を持たれているというふうに理解をいたしましたが、それでよろしかったですか。
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山中伸介#17
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、二月十四日の原子力規制委員会において、屋内退避、避難等を適切に組み合わせることによって、住民の被曝線量を合理的に達成できる限り低くすると同時に、被曝を直接の要因としない健康等への影響を抑えることができるという原災指針の基本的な考え方は引き続き有効であるとの認識は委員の間で一致して、原災指針の内容を能登半島地震の状況を踏まえて見直す必要はないという結論に至っております。
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浅野哲#18
○浅野委員 ありがとうございます。
 続いての質問です。先ほども少し触れました審査業務の効率化を含めた審査体制について伺いたいと思いますが、先日、三月二十五日にはCNOとの意見交換会が実施され、更なる審査効率化案について話題が出るなど、開かれた議論になってきているというふうに認識をしております。従来から、コミュニケーションの活性化、そして審査の効率性向上に向けた、規制側、そして事業者側、双方協力したコミュニケーションの活性化というものは私もずっと求めてきているところでありますが、引き続き、密なコミュニケーションを通じて審査業務の効率化に取り組んでいただきたいと思います。
 一方で、今年の九月から規制委員会の委員交代が予定されていたり、また、脱炭素電源法に伴う新たな審査が始まっているというふうに認識をしております。審査体制の再構築が必要になっていくことも考えられます。体制の変更、あるいはこれらの法律の改正が既存の審査に影響を与えないようにしなければならないと思いますが、規制委員会としてどのように取り組んでいるのか、そして、いくのか、御答弁いただきたいと思います。
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山中伸介#19
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 原子力の安全の追求に妥協は許されないというのが審査の大前提でございます。このため、審査では、規制側と事業者側の双方が納得するまで議論をすることが不可欠でございます。
 その上で、審査プロセスの改善については、電力会社経営層との意見交換を踏まえまして、審査チームからの指摘が事業者に正確に理解されていることを確認する場を設けて、必要に応じて文書化を行う、事業者の地質等の調査方針や実施内容をあらかじめ確認し、早い段階から指摘を行う、高経年化した発電用原子炉施設の新たな規制制度の本格施行に向けて、既に確認した劣化評価の内容を活用して合理的な審査を行うなどの取組を進めているところでございます。
 今後とも、審査プロセスの改善については、事業者との意見交換を行い、進めてまいりたいというふうに考えております。
 また、体制面についても、今年度から新たに高経年化の審査を担当する管理職を設置するなど、強化に努めているところでございます。御指摘のございました委員の交代につきましても、審査内容が適切に引き継がれるように、次期委員が就任前に原子力発電所の現地視察を行うなどの取組を行う予定にしております。
 こうした取組を進めることによりまして、引き続き、着実かつ厳正な審査を進めてまいる所存でございます。
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浅野哲#20
○浅野委員 では、最後の質問になるかと思いますが、今度は経産省に伺いたいと思います。
 来年は、エネルギー基本計画改定の年になります。次期NDC目標の達成や二〇五〇年カーボンニュートラル実現と安定供給を両立するためには、次世代革新炉の開発、建設というものが欠かせないと我々は考えておりますが、このことを踏まえて、第七次エネルギー基本計画の議論において、技術開発等における将来の不確実性や電源建設に係るリードタイムを踏まえた十年超の需給見通しなど、柔軟なシナリオ検討が必要と考えています。
 一方で、イギリスやフランスでは、国が新規建設の基数や規模等の具体的方針を示した上で、ロードマップを打ち出しています。こうした取組が、メーカー側にとっての予見可能性の向上、研究者にとっての成果活用度の蓋然性向上などにもつながり、業界全体がそれに備えることができるような環境にもつながっているものと考えますが、こうした取組を参考にして今後のエネ基を検討していただきたいと思いますが、政府の見解を伺います。
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平将明#21
○平委員長 資源エネルギー庁久米電力・ガス事業部長、時間が来ていますので、端的に答弁をお願いします。
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久米孝#22
○久米政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、我が国では、長きにわたる建設機会の喪失が東日本大震災以降続いておりまして、原子力人材、技術、サプライチェーンの維持強化が喫緊の課題となっております。
 御指摘のとおり、イギリスやフランスでは、官民の役割を明確化したロードマップや不確実性を減少させるための具体的な取組を打ち出しているというふうに承知をしておりまして、こうした海外の取組も可能な限り参考にしながら、今後、原子力産業基盤の維持強化に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
 次期エネルギー基本計画につきましては、現時点では審議会での議論が開始されていないため、具体的な発言は控えさせていただきますけれども、世界のエネルギー情勢やイノベーションの状況などを踏まえ、十分な審議をしてまいりたいと考えております。
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浅野哲#23
○浅野委員 終わります。
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平将明#24
○平委員長 次に、阿部知子君。
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阿部知子#25
○阿部(知)委員 立憲民主党の阿部知子です。
 昨日も、愛媛から高知にかけてのマグニチュード六の地震の報道があり、規制庁にあっても、伊方の三号機、モニターなどをなさっていると思います。引き続いて、よろしくお願いしたいと思います。
 さて、私も、委員長が所信で触れられました能登半島地震について、先ほど、浅野委員とのやり取りでは、これまでの原子力の防災指針の想定を超えるものではないというお話でしたが、果たしてそうであろうかということでお尋ねをさせていただきたいと思います。
 既に四月の十二日に、内閣府の第九回志賀地域原子力防災協議会作業部会というものが行われまして、そこで幾つかの報告がございます。これは、オンサイトではなくてオフサイトのものでありますが、三つくらい大きな出来事があって、多数の道路が寸断して、孤立地区が生まれて、放射線防護施設が損傷、破損しておった、こういう大きな三つの点でございます。
 簡単にお示しするために資料をつけさせていただきましたが、資料の一枚目の上は新聞資料で、どこほどの孤立が生まれているか、全体では百五十人ということで、十四地区で百五十人超が最長十六日間の孤立、中にはビニールハウスで過ごされた方もいた。これは内閣府の報告にもございますので、それをまとめさせていただいて、私も現地に行きましたが、ここの写真にあるような道路の寸断、段差の著しい状態も実際に見てまいりました。
 ここから山中委員長にお伺いしたいんですが、特に、原子力の防御施設の実際には使えない状態、破損を生じたり、あるいは圧がかけられなくて陽圧にならない施設というものが実は少なからずございました。ここには二十一個の原子力の放射線防護施設がございますが、うち六か所は実際には使えない。原子力防護をしてある施設ですから、一旦事あればそこに逃げる、屋内退避もするでしょう。そういうものが使えないところが六か所あったということでございます。
 これは極めて深刻な事態でありまして、二枚目の、これも分かりやすいので新聞記事をおかりいたしましたが、志賀に五か所、七尾に一か所ということになってございます。各々の機能し得ない状態は右に書いてございます。天井が崩落したり、あるいはスプリンクラーが作動しなかったりというところでございます。
 さて、実際にはどんな状況であったかというのを、これは、志賀町の総合武道館というところに私も行ってまいりました、写真を添えてございますが、窓ガラスが割れておりまして、また天井も破損しておりまして、この建物自身が使えなくなっております。これは、五キロ圏内、PAZのちょっと外、六・五キロのところにあるもので、ここは、もし何かあったらば、陽圧にしてそこに逃げ込めるという施設でございますが、陽圧にならない。入れないし、それから窓が割れれば陽圧にできないというような状況の一例でございます。
 委員長は先ほど想定内の出来事であるというふうにおっしゃいましたが、こうやって放射線防護施設が実際には破損される事例が六か所、破損というよりは使えない、あるということは想定の中なのでしょうか。
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山中伸介#26
○山中政府特別補佐人 お答えをいたします。
 先ほども御紹介させていただきましたけれども、原子力規制委員会で定めます原災指針、これは、住民等に対する放射線の重篤な確定的な影響を回避して、あるいは最小化するための防護措置、及び確率的な影響のリスクを低減するための防護措置を確実なものとすることを目的としております。
 また、防護措置の基本的な考え方としては、被曝線量を合理的に達成できる限り低くすると同時に、被曝を直接要因としない健康等への影響も抑えることが必要であるとしております。
 こうした考えに沿って、各地域の緊急時対応、これを立案していただいているところでございますけれども、家屋の倒壊が多数発生する場合、自然災害に対する避難行動を最優先で行った上で、地方自治体等が開設する指定避難所で避難すること、これを基本的な考え方として求めているところでございます。また、原子力の災害を含めた複合災害時には基本的な対応が既に示されていると認識しておりますし、また、防護施設等の一定程度の頑健性も考え方の中で示させていただいているところでございます。
 このような原災指針の基本的な方針につきまして、今回の能登半島の地震の状況を踏まえて見直す必要はないと原子力規制委員会は考えております。
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阿部知子#27
○阿部(知)委員 頑健性とは何でしょうか。地震があって壊れれば頑健ではありません。津波が来た、あるいは土砂が崩れた、そういうことも本当は、その施設は安全性を担保されたものでないと放射線の防護も利かない。だって、入れないんですから。
 私は、今委員長は、額面上はというか、書いたものの上ではそうかもしれないけれども、よく現実を見ていただきたいのでお示ししたいと思いますが、例えば、特別養護老人ホームはまなす園というものがございます。これはPAZ内、資料の四枚目でございます。
 ここには、特別養護老人ホームですので、定員が百五十人くらいで、うち入所者が百人。ただ、これは令和二年十一月のデータでございます。この施設は一旦事あれば、例えば、あの福島の地震でもありました、飯舘の中の特養は避難をいたしませんでした、避難に伴う負荷の方が大きいから。しかし、そこは、あの経験を踏まえれば、放射線の防護施設でなければそこにいることもできない。ところが、ここは壊れて陽圧にできない状態であります。
 じゃ、委員長、想定内とおっしゃるならば、ここにいる百人を、そうした事態が考え得るんだから、移動はどうするか。そこに逃げられない場合のこの百人の移動はどうするかは誰が計画し、実際に計画されていたのかどうか。それは規制庁の役割ではないとおっしゃるかもしれませんが、そもそも放射線の防護施設が壊れてしまったんですから、規制庁の原災指針は機能していないわけです。
 ここで、全国の避難所、多く特養がございます、そこを守らなきゃいけないから。だけれども、陽圧にできない、あるいはスプリンクラーが回らない、水も来ない、いろいろなことがあるから、そういうときに、ここの、特養ですから要介護四とか五ですね、この方たちを逃がせる想定なんでしょうか、運べる想定をしておられるんでしょうか、私は非現実的だと思うんです。
 ここがこういうふうに破損されているというか、利かないということはあらかじめチェックしておかないとまた同じような事態が起こると思いますが、それでも想定内でしょうか。委員長、お願いします。
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森下泰#28
○森下政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力規制委員会が定めました原災指針の考え方に基づきまして、放射線防護施設が自然災害などで被災をした場合には、近傍の同様の施設において安全に屋内退避を行うという考え方でやっております。
 そして、はまなす園についてでございますけれども、志賀町の地域原子力計画に基づきまして施設の避難計画は既に策定しております。それから、入所者の方の移動についてでございますけれども、これも石川県志賀町とこれまで相談をしておりまして、定員百人の方の容体に応じて移動できる車両を既に確保しておるところでございます。
 以上です。
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阿部知子#29
○阿部(知)委員 原子力災害が起こりませんでしたから、実際には避難されなかったんですよね、計画はあっても。ところが、もし本当に放射能の事故が起きて、これだけ道路が寸断されていて、その計画は計画どおりいくだろうかということをお尋ねをしているわけです。
 開いて五枚目の資料、ここの機能しなかった三つの、一、二、三というPAZ内の施設からほかの志賀町のどこかに逃げるとおっしゃいますが、ここはどれほど道路が寸断されていたか御存じですか。地震があって、プラス原子力事故が起きる可能性ですね、これは複合災害ですよ。でも、逃げられないですよ、移動できないですよ。だから、それは机上の空論で、あえて申せば、やはり防御体制をもっとしっかりしていただきたい、せっかくやっているんだから、作っているんだから。
 今だって私は、各地にある原発の事故は大変不安です。こんな計画倒れでは、だって、あれだけ道路が寸断されて、一枚目の内閣府の資料を見ればお分かりだと思います。各地で孤立が起きていて、下には、道路はもうめためたなんです。逃げられません。
 改めて、委員長、お願いがあります。各地で特養がそういう先になっているところが多いわけです。あるいは小学校、ここでもありましたが、建物が損壊されて入れません。そういうところは、本当に、外に移すんだったって、外が健全だったらいいですよ、道路も何もかも。でも、そうじゃないんです。
 よくよく放射線の防護施設としてしっかりとワークするようにしていただきたいが、そういう見直しを、これは事務方でも結構です、全国一体、三十キロ圏内にこういう防護施設があって、その中で総点検されたんでしょうか。特養とか、防護施設の防護が利いているかどうかの点検はどうなっておりましょう。お願いします。
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