厚生労働委員会

2024-05-29 衆議院 全224発言

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会議録情報#0
令和六年五月二十九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 新谷 正義君
   理事 大岡 敏孝君 理事 大串 正樹君
   理事 橋本  岳君 理事 三谷 英弘君
   理事 井坂 信彦君 理事 中島 克仁君
   理事 足立 康史君 理事 伊佐 進一君
      秋葉 賢也君    畦元 将吾君
      井原  巧君    上田 英俊君
      勝目  康君    金子 容三君
      川崎ひでと君    木村 次郎君
      杉田 水脈君    鈴木 英敬君
      田所 嘉徳君    田畑 裕明君
      田村 憲久君    高階恵美子君
      中谷 真一君    仁木 博文君
      西野 太亮君    堀内 詔子君
      本田 太郎君    三ッ林裕巳君
      保岡 宏武君    柳本  顕君
      山本 左近君    吉田 真次君
      阿部 知子君    大西 健介君
      酒井なつみ君    堤 かなめ君
      西村智奈美君    山井 和則君
      柚木 道義君    吉田 統彦君
      早稲田ゆき君    一谷勇一郎君
      遠藤 良太君    岬  麻紀君
      福重 隆浩君    吉田久美子君
      宮本  徹君    田中  健君
      西岡 秀子君    吉良 州司君
      福島 伸享君
    …………………………………
   厚生労働大臣       武見 敬三君
   内閣府副大臣       工藤 彰三君
   財務副大臣        矢倉 克夫君
   厚生労働副大臣      浜地 雅一君
   経済産業副大臣      岩田 和親君
   内閣府大臣政務官     平沼正二郎君
   国土交通大臣政務官    こやり隆史君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 江浪 武志君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 上村  昇君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 瀧澤  謙君
   政府参考人
   (内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官)    松多 秀一君
   政府参考人
   (こども家庭庁長官官房審議官)          黒瀬 敏文君
   政府参考人
   (デジタル庁審議官)   阿部 知明君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局郵政行政部長)       玉田 康人君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 林   誠君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官)            森光 敬子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)         三田 一博君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            内山 博之君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  浅沼 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省健康・生活衛生局長)         大坪 寛子君
   政府参考人
   (厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長)   佐々木昌弘君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬局長)  城  克文君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            鈴木英二郎君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            山田 雅彦君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         堀井奈津子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           朝川 知昭君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    辺見  聡君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  間 隆一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  伊原 和人君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  橋本 泰宏君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 鹿沼  均君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 森川 善樹君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房総括審議官)         南   亮君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           住友 一仁君
   厚生労働委員会専門員   森  恭子君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  秋葉 賢也君     木村 次郎君
  勝目  康君     保岡 宏武君
  川崎ひでと君     西野 太亮君
  塩崎 彰久君     井原  巧君
  仁木 博文君     杉田 水脈君
  堤 かなめ君     酒井なつみ君
  田中  健君     西岡 秀子君
  福島 伸享君     吉良 州司君
同日
 辞任         補欠選任
  井原  巧君     塩崎 彰久君
  木村 次郎君     秋葉 賢也君
  杉田 水脈君     仁木 博文君
  西野 太亮君     川崎ひでと君
  保岡 宏武君     勝目  康君
  酒井なつみ君     堤 かなめ君
  西岡 秀子君     田中  健君
  吉良 州司君     福島 伸享君
    ―――――――――――――
五月二十七日
 国立病院の機能強化に関する請願(中島克仁君紹介)(第一五四六号)
 同(湯原俊二君紹介)(第一五四七号)
 同(笠浩史君紹介)(第一五四八号)
 同(菅直人君紹介)(第一五六五号)
 同(阿部知子君紹介)(第一六五三号)
 国民を腎疾患から守る総合対策の早期確立に関する請願(柳本顕君紹介)(第一五五四号)
 同(大岡敏孝君紹介)(第一五九五号)
 福祉職員の最低賃金を千五百円以上にして、職員配置基準を引き上げることに関する請願(馬淵澄夫君紹介)(第一五九八号)
 同(菅直人君紹介)(第一六九三号)
 介護保険制度の改善、介護従事者の処遇改善を求めることに関する請願(宮本徹君紹介)(第一六四五号)
 全ての看護職員の処遇改善に関する請願(荒井優君紹介)(第一六四六号)
 同(金子恵美君紹介)(第一六四七号)
 高齢者の命・健康・人権を脅かす七十五歳以上医療費窓口負担二割の中止に関する請願(宮本徹君紹介)(第一六四八号)
 最低賃金全国一律制度への法改正を求めることに関する請願(宮本徹君紹介)(第一六四九号)
 パーキンソン病治療研究支援及び医療制度等の改善に関する請願(阿部知子君紹介)(第一六五〇号)
 安全・安心の医療・介護の実現のため人員増と処遇改善を求めることに関する請願(宮本徹君紹介)(第一六五一号)
 高過ぎる国民健康保険料の引下げへ抜本的改善を求めることに関する請願(宮本徹君紹介)(第一六五二号)
 全ての障害者・患者に対する医療保障制度の拡充に関する請願(宮本徹君紹介)(第一六九一号)
 障害者の社会参加を保障するヘルパー制度の実現に関する請願(宮本徹君紹介)(第一六九二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 厚生労働関係の基本施策に関する件
 ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案起草の件
 ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する件
 派遣委員からの報告聴取
     ――――◇―――――
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新谷正義#1
○新谷委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、去る五月二十一日から二十二日の二日間、医療、介護、福祉等の実情調査、令和六年能登半島地震による被害・復旧状況等調査のため、石川県に委員派遣を行いましたので、派遣委員を代表いたしまして、私から調査の概要について御報告申し上げます。
 派遣委員は、自由民主党・無所属の会の大岡敏孝君、大串正樹君、橋本岳君、三谷英弘君、立憲民主党・無所属の井坂信彦君、中島克仁君、日本維新の会・教育無償化を実現する会の足立康史君、公明党の吉田久美子君、日本共産党の宮本徹君、有志の会の福島伸享君、そして私、新谷正義の十一名であります。
 報告に先立ちまして、改めて、今般の地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に衷心よりお見舞いを申し上げます。また、被災者に対する支援や復旧復興等に従事されている関係各位の御尽力に対し、心から敬意と謝意を表させていただきます。
 それでは、調査の概要を御報告申し上げます。
 まず、輪島市にある地域生活支援ウミュードゥソラにおいて、福祉避難所となっている障害者グループホームを視察した後、同施設を運営する社会福祉法人弘和会の畝理事長より、弘和会における福祉避難所開設の経緯、福祉仮設住宅建設の必要性、DWAT、DCATの重要性等について説明を聴取するとともに、被災による職員の退職を始めとする施設の運営状況、施設の被災状況等について質疑応答を行いました。
 次に、市立輪島病院において、河崎事務部長より、震災直後の病院の状況、職員の大量離職、震災による市内の介護施設不在等をカバーするための介護医療院の開所など市内唯一の総合病院としての取組等について説明を聴取いたしました。
 次に、珠洲市立宝立小中学校に設けられている一次避難所において、金田珠洲市副市長より、珠洲市の被害状況等について説明を聴取いたしました。その後、避難所を視察するとともに、多田避難所代表及び金田副市長より避難所の現状等について説明を聴取し、感染症対策、プライバシー保護の問題などの避難所での生活環境等について質疑応答を行いました。
 次に、同校のグラウンドに設けられている仮設住宅を視察した後、集会所で被災者見守り、相談支援の実演を拝見するとともに、三上珠洲市健康増進センター所長及び酒井福井大学名誉教授より、被災者見守り、相談支援体制の概要及びその重要性について説明を聴取いたしました。その後、仮設住宅における健康状態への影響、仮設住宅の建設状況等について質疑応答を行いました。
 次に、珠洲市にある特別養護老人ホーム第三長寿園において、施設周囲の被害状況を視察した後、中村施設長より、震災直後の施設の被害状況、その後の復旧状況等について説明を聴取するとともに、職員の離職状況、施設の運営状況等について質疑応答を行いました。その後、入居者生活スペースの視察を行いました。
 次に、いしかわ総合スポーツセンターに設けられている一・五次避難所において、吉岡石川県健康福祉部長寿社会課担当課長より、避難所の概要について説明を聴取いたしました。その後、自立生活が可能な要配慮者等が居住するメインアリーナ、介助や見守りが必要な高齢者が居住するサブアリーナを視察するとともに、避難所からの退所支援を担っている医療ソーシャルネットワーク協会に対し、避難所が抱える課題等について質疑応答を行いました。
 最後に、石川県庁において、西垣石川県副知事及び柚森健康福祉部長より、被災地の医療機関、社会福祉施設の状況等について説明を聴取いたしました。その後、支援者の住まい確保、奥能登地域の公立病院の在り方、今後同様の震災が起きた際に生かすべき教訓等について、質疑応答を行いました。
 以上が調査の概要であります。
 今回の調査では、高齢化が進んでいる中で、医療施設、介護施設及び福祉施設においても甚大な被害を受け、施設の復旧や人手の確保など現場で直面している課題、障害者や高齢者といった配慮が必要な方が災害時に取り残されることなく、安心して避難生活を送ることができるようにするための支援の在り方、被災した方々の生命と健康を守り、支援を継続していくためのきめ細かな対応、避難所の環境整備、新たな住居の確保が困難な方のための支援の重要性等について認識を深めました。
 お会いした現地の方々の思いをしっかりと受け止め、国政に取り組む決意を新たにした次第であります。
 最後になりましたが、今回の調査に御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げ、派遣の報告とさせていただきます。
    ―――――――――――――
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新谷正義#2
○新谷委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官江浪武志君、大臣官房審議官上村昇君、大臣官房審議官瀧澤謙君、経済社会総合研究所総括政策研究官松多秀一君、こども家庭庁長官官房審議官黒瀬敏文君、デジタル庁審議官阿部知明君、総務省情報流通行政局郵政行政部長玉田康人君、外務省大臣官房参事官林誠君、厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官森光敬子君、大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官三田一博君、大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官内山博之君、医政局長浅沼一成君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、健康・生活衛生局感染症対策部長佐々木昌弘君、医薬局長城克文君、労働基準局長鈴木英二郎君、職業安定局長山田雅彦君、雇用環境・均等局長堀井奈津子君、社会・援護局長朝川知昭君、社会・援護局障害保健福祉部長辺見聡君、老健局長間隆一郎君、保険局長伊原和人君、年金局長橋本泰宏君、政策統括官鹿沼均君、政策統括官森川善樹君、経済産業省大臣官房総括審議官南亮君、国土交通省大臣官房審議官住友一仁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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新谷正義#3
○新谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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新谷正義#4
○新谷委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。上田英俊君。
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上田英俊#5
○上田委員 おはようございます。自由民主党の上田英俊でございます。よろしくお願いいたします。
 厚生労働委員会での質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 今年二月、予算委員会分科会にて賃金と年金をテーマに質問いたしました。私にとりまして、若干、消化不良という思いをしておりますので、引き続き、武見厚生労働大臣を始め、政府委員に賃金、雇用、年金等について質問をいたします。
 まず、今回の質問の大前提となる賃金について質問いたします。
 二月末の答弁では、名目賃金は二十四か月連続プラスである一方、実質賃金は二十一か月連続マイナスであるという答弁がありましたが、その後、今日に至るまで名目賃金、実質賃金はどのように推移しているのか、また、上昇し続けているであろう物価と賃金の関係をどのように捉えているのか、まず確認をいたします。
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森川善樹#6
○森川政府参考人 お答えいたします。
 毎月勤労統計調査によりますと、名目賃金は令和四年一月から令和六年三月まで二十七か月連続のプラスとなっている一方、実質賃金は令和四年四月から令和六年三月まで二十四か月連続のマイナスとなっております。
 人手不足などを背景に、幾つかの産業で名目賃金の伸びが消費者物価上昇率を上回っているものの、全体としては名目賃金の伸びを消費者物価の伸びが上回る状況が続いているため、実質賃金がマイナスとなってございます。
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上田英俊#7
○上田委員 さて、六月に入りますと、地方議会の定例会が始まります。本会議等において、質問者であるとか答弁者の発言に、人口減少、少子高齢化という枕言葉がよく置かれますが、人口減少、少子高齢化は国内の労働力人口においてどのような意味を持つのか、今後、日本人の労働力人口はどのように推移するのか、そして労働力不足はどのように推移するのか、結果として社会にどのような影響を与えるのか、確認をいたします。
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山田雅彦#8
○山田政府参考人 お答えいたします。
 国立社会保障・人口問題研究所による日本の将来推計人口、令和五年の推計でございますが、によれば、日本の人口は、二〇二〇年の約一億二千三百万人が二〇四〇年には約一億七百万人となる見通しであります。
 当該推計等を基に独立行政法人労働政策研究・研修機構が本年三月に公表した二〇二三年度労働力需給の推計速報版によれば、成長が実現し、労働参加が進展した場合の日本人の労働力人口は、二〇二〇年の約六千七百万人が二〇四〇年には約六千三百万人となる見通しであります。
 経済成長を実現し、必要な社会経済活動を維持するためには、労働力の確保を行い、人手不足に対して適切に対応することが重要と考えております。
 このため、働き方改革等により、多様で柔軟な働き方を選択でき、安心して働くことができる環境の整備を行うことで、女性、高齢者、外国人材など様々な人材の活躍を促進してまいりたいと思います。
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上田英俊#9
○上田委員 今ほど、六千七百万人から六千三百万人という具体的な数字が出てまいりました。一人一人の働き方が問われ、働く人々の環境をどのように整備していくかということが問われているんだろうというふうに思います。そして、その結果として、日本という国の形が決まってくるんだろうというふうに考えます。
 さて、岸田総理の肝煎りで昨年十月よりスタートしたいわゆる年収の壁・支援強化パッケージの申請状況はどうか、また、その数字をどのように評価しているのか、お伺いいたしたいと思います。
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堀井奈津子#10
○堀井政府参考人 お答えをいたします。
 年収の壁・支援強化パッケージの対応策の一つでございますキャリアアップ助成金につきましては、本年三月末時点で、事業主からの計画届の受理件数は七千六百六十九件、そして、その対象となる取組予定労働者数は令和五年度から令和七年度の合計で二十一万二千三百五十二人となっております。
 昨年十月二十日の制度創設から現時点までで二十一万人を超える労働者が活用予定ということは、このパッケージにつきまして活用は着実に進んでいると考えております。
 引き続き、多くの事業主の方々に、パッケージを活用できるよう、様々な機会を捉えて周知に努めてまいりたいと存じます。
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上田英俊#11
○上田委員 年収の壁・支援強化パッケージの申請件数の具体的な数字が出てまいりました。
 ここから大臣に具体的に質問をさせていただきたいというふうに思います。
 いわゆる百六万の壁、百三十万の壁への対応を盛り込んだ年収の壁・支援強化パッケージについて、私は、当面の間というふうに言われておりますけれども、大変分かりにくい制度で、話をより複雑にしているのではなかろうかというふうに思います。今ほど局長から具体的な数字がありましたけれども、その数字が多いか少ないかは論評を避けたいと思いますけれども、年収の壁・支援強化パッケージは非常に分かりにくい。
 今までは、この制度というものは、百六万の壁、百三十万の壁というのは、労働者と税、保険料という登場人物であったものが、今回のこの支援パッケージというものを導入することによって事業主という登場人物が出てくる。財源は雇用保険特別会計から出ているわけでありますから、雇用保険特別会計という新たな登場人物も出てくる。登場人物が多くなることによって、結果として、より分かりにくく、大変複雑になっているんだろうというふうに思います。
 誤解を恐れずに言いますと、社会保険が適用されるということは非常に結構なことだというふうに思います。健康保険の被保険者になることで、出産手当金等が支給される。厚生年金保険の被保険者になることで、将来の老齢年金が、基礎年金だけではなくて老齢厚生年金の二階建てになる。非常にいい話だと思います。
 しかし、最初の質問で数字が出てきたように、実質賃金はマイナスが二十四か月続いている。未来の安心ということは大変大切な課題でありますけれども、その一方で、今日的な課題である、電気代が高いよね、ガソリン代も高いよね、食費も上がっているよねという問題がより切実だというふうに私は考えます。
 私は、シンプルに分かりやすく、百六万、百三十万といった壁を、まさしく当面の間、今の生活を守るための緊急避難として、期間を限定してまでも上限を上げることこそ、私は政治の判断として有効な措置と考えます。
 分科会の答弁では、今回の年収の壁・支援強化パッケージの議論の中において、一部に壁を引き上げるという議論があったという答弁をいただいておりますが、壁を引き上げることで、壁を意識した就業調整、また、最低賃金等が上がっておりますので労働時間が結果として少なくなる、そして、その結果、より労働力不足に拍車をかけている。壁の引上げが人手不足の解消に役立つというふうに思います。そして、手取り賃金が増える、物価上昇に対する即効性のある非常に分かりやすい、シンプルな対策であるというふうに考えますが、武見厚生労働大臣の所見を伺います。
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武見敬三#12
○武見国務大臣 既に、現状の年収の壁・支援強化パッケージで、二十一万二千三百五十二名の方が御利用いただいております。厚生労働省としては、短時間労働者について、年金等の保障を厚くする観点でこうした被用者保険の適用拡大に取り組むことが重要だということで、これまでも順次、適用の拡大を進めてきたところであります。
 御指摘の年収の壁の基準の引上げというのは、労働者の所得などの状況によっては、被用者保険に加入できなくなる者が増えるということが想定されることから、私どもは慎重な検討が必要であると考えております。
 一方で、年収の壁を意識せずに働くことができる環境づくりを後押しする観点から、今般の若い世代の所得の向上だとか人手不足の解消という両者の観点から、当面の対応策として年収の壁・支援強化パッケージを取りまとめたところでございます。
 事業主を通じて周知徹底してこれを普及させて、それによって、より積極的に継続して働いていただける方々、特に希望される方々は事業主の理解を得てこうした年収の壁を越えていかれるということを私どもは支援しようとして、既に二十一万二千三百五十二人の方々が参加してくださっているということは、かなりの手応えを感じております。
 まずは、このパッケージを着実に実行した上で被用者保険の適用拡大などの制度の見直しに取り組むこととしておりまして、次期年金制度改正に向けて議論を開始しております。したがって、今年の年末頃にこの議論を取りまとめることができるように、社会保障審議会年金部会等において、ここで丁寧に議論をしていきたい、こう考えております。
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上田英俊#13
○上田委員 大臣、ありがとうございました。
 しかしながら、今の答弁では相変わらず消化不良のままで退出せざるを得ないというふうになりますので、繰り返しになりますけれども、もう一度、視点を少し変えて質問したいと思います。
 今ほど言われたように、社会保険の適用対象者の拡大ということは、私は大変結構なことだというふうに思います。健康保険、厚生年金保険の被保険者となることでメリットも発生いたします。しかしながら、被保険者の年代、世代によって、受けるメリット、デメリットといったものも異なってくるというふうに思います。
 具体的に言いますと、例えば、二十代で被保険者となる、まあ、百六万という所得のまま老齢年金の受給世代まで働き続けるということは考えにくいことでありますが、二十代で被保険者となることで、老齢基礎年金、老齢厚生年金に加入する期間が数十年になる、大変長い期間になる。結果として、年金の二階建ての老齢厚生年金の額が増加し続ける、手厚く増加し続けるということだろうというふうに思います。
 一方で、仮に、パート、短時間労働者である五十代、六十代という年齢の方にとって、被保険者となる期間が限定されるという形に当然なってきます。確かに、被保険者となることで二階建ての部分は増える、大変結構なことだというふうに思います。しかしながら、今の社会経済情勢、実質賃金が二十四か月減少し続けている、物価が上昇し続けているという現状を考えた場合に、上昇し続ける物価に対して実質賃金がマイナスであり続ける中、目の前の可処分所得の上昇、使える金額が増えることがより重要と考える中高年の世代もたくさんいるというふうに思います。
 私も、政治に携わって三十年ぐらいになりますけれども、改めて、政治の判断というのは難しいものだなというふうに思っています。政治は、正しいことと間違ったことに対して判断する、軍配を上げるということはむしろ少なくて、政治の判断というのは、こちらは正しい、こちらも正しい、その中でどちらかを選ばなければならない。こちらが正しい、こちらも間違っていないよねという中で、一方に軍配を上げなければならないという大変難しい仕事が政治だというふうに思います。私は、年収の壁・支援強化パッケージと年収の壁の引上げといったものがそれに当たると思います。
 行政官ではなく、まさしく政治家としての決断が求められる課題であり、壁の引上げが有効な経済対策、労働力不足対策になり得ると考えますが、くどいようですが、改めて大臣の所見を伺いたいと思います。
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武見敬三#14
○武見国務大臣 まさに今の時代の大きな過渡期の中で、私としては、被用者保険の適用拡大といった制度の見直しに取り組むというのが政治課題としてかなり大きな課題だというまず基本的な認識がございます。そして、今年の年末までにその議論を取りまとめるという重要な時期にございます。
 それであるがゆえに、もう既に実際に始まったこの支援パッケージというものを、とにかく担当の者たちに着実に周知徹底せしめ、そして事業主にも協力を求め、それによって確実にこれを実行していくということが今の私の果たす最も重要な役割だろう、こう考えているところでございます。
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上田英俊#15
○上田委員 私は、いつも、かねがね、自分の考えていることは正しいのかどうかということを、自分に対して疑念を持っておりまして、この年収の壁の引上げについて自分の意見が正しいのかということをいろいろな方に聞いてまいりました。税理士さんにも聞きました。パート、短時間労働者を多く雇っておられる事業主さんにも聞きました。あなたの言うとおりだと言われる方ばかりでした。まあ、国会議員だから、違っていますよとなかなか言いづらいのかもしれないけれども、そうした意見が多かったということも頭に入れておいていただければというふうに思います。
 さて、在職老齢年金という制度があります。厚生労働省のホームページによると、厚生年金の適用事業所で就労し、一定以上の賃金を得ている六十歳以上の厚生年金受給者を対象に、原則として被保険者としての保険料負担を求める、そして年金支給を停止する仕組みというふうに書かれています。労働力不足の人生百年時代において、いわゆるエージレス社会において、在職老齢年金制度という形態もこれから問われていくんだろうというふうに考えます。
 そこで、まず確認させていただきたいわけでありますけれども、この制度、在職老齢年金制度が設定された目的と、今日、年金が支給停止となっている方がどれくらいおられるのか、また、その数字をどのように分析し、今後、労働力不足等の検証に生かしていくのか、厚生労働大臣に伺います。
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武見敬三#16
○武見国務大臣 在職老齢年金制度については、現役世代の負担が重くなる中で、所得のある方々は年金制度を支える側に回ってもらうという考え方から導入された仕組みであります。
 この仕組みによる支給停止対象となっているのは、二〇二一年度末時点で約四十九万人、それによって支給停止された国庫の金額というのは、約四千五百億円であります。
 在職老齢年金制度については、審議会などにおいてこれまで議論が行われてきた中で、まさに、高齢者の就労を促す観点から制度を見直す必要があるという御意見も確かにございました。一方で、単純な見直しでは、将来世代の給付水準を低下させて、高所得の高齢者優遇になるのではないかなどとの指摘もございました。制度の見直しには、やはり、そうした全く違うサイドからの御議論というものにもきちんと耳を傾けて、それらを慎重に拝聴しながら調整していかなければならないというふうに私は考えます。
 次期年金制度改革に向けては、在職老齢年金制度の在り方についても、社会保障審議会年金部会において議論をしていただいているところでございますので、引き続き、年末に向けて、丁寧に議論をして、取りまとめていきたいと思います。
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上田英俊#17
○上田委員 ありがとうございます。
 人生百年時代になってきた。健康寿命もどんどん延びてきた。働きたい、なるべく長い間働きたいと思っている方については、やはり、在職老齢年金制度というのは、ある意味でいうと、一つの壁になっているのかもしれない。ただし、様々な角度から検証して、制度を変えるかもしれないという議論が大切だというふうに思っておりますので、検証としてしっかりしていただければというふうに思います。
 さて、先日、高校の同級生から電話がありました。
 今年は、昭和三十九年に、池田勇人内閣のときの東京オリンピックの、生まれた年度の学年が六十歳、還暦を迎える年になります。東京オリンピックは三十九年だったんですけれども、私は昭和四十年一月ですので、ちょうど還暦の年度になります。
 電話の内容は、老齢基礎年金、老齢厚生年金の繰上げ受給について質問をされました。私は、繰上げ受給、繰下げ受給の減額と増額、そして、今後、六十歳だけれども、どういった働き方をしていくのかということが一つのポイントだよという私見を述べておきました。
 老齢年金の繰上げ受給者、六十歳の時点で受給をする者、また繰下げ受給者の実数について確認をいたします。そして、この数字をどう認識しているのか、お伺いいたします。
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橋本泰宏#18
○橋本政府参考人 御指摘いただきました年金の繰上げ制度と繰下げ制度、こちらについては、年金受給のタイミングを御自身の就労状況やライフプランに合わせた形でお選びいただくというものでございます。
 この利用状況につきましては、それぞれの利用率を把握するのに適した、二〇二二年度末時点で七十歳の老齢基礎年金受給権者について申し上げますと、繰上げを選択された方が八・三%、繰下げを選択された方が二・八%ということになってございます。
 高齢者就業が進展する中で、繰上げ制度の活用は減る傾向にあり、また繰下げ制度の活用は増える傾向にございますし、また今後もその傾向が続く可能性はあるというふうに思いますけれども、いずれにせよ、個々人が御自身の状況に合った受給の形を選択いただくということが何よりも重要であるというふうに考えております。
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上田英俊#19
○上田委員 ありがとうございました。
 終わります。
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新谷正義#20
○新谷委員長 次に、伊佐進一君。
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伊佐進一#21
○伊佐委員 おはようございます。公明党の伊佐進一です。
 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 本日は、骨太に向けた少しちょっと大きな議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 お配りさせていただいた資料一を見ていただきますと、これは、昨年、我々公明党から総理に対しての緊急提言ということで申入れをさせていただきました。そのポイントは、下に線を引っ張っているところ、下から二段落目のところにございますが、物価、賃金上昇分については歳出の目安とは異なる取扱いとするべきだという点でございます。
 これは、歳出の目安というのは、委員の皆さんはよく御案内だと思いますが、社会保障予算というのは自然に伸びていく、自然に伸びていく部分を毎年毎年、予算折衝で高齢化の伸びに抑えるといってたたいていく、たたいたその範囲内で社会保障はやってくれという話になっています。
 そうすると、当然、何かをやろうとすれば、何かを削るということになる。今回の報酬改定を見ておりましても、例えば、施設系の介護に一定の報酬評価をしようと思えば、例えば訪問介護のところが少し削られるでありますとか、こういう切った張ったをやらざるを得ない状況になっておりますので、この提言で申し上げたいのは、賃金と物価については社会保障の目安のこの議論の中で異なる扱いをすべきだという点であります。
 今年は、骨太、三年に一度の、まさしく今申し上げた目安を改定する年に当たっておりますので、診療報酬、介護報酬の議論は今年四月から始まっておりますけれども、六月、四月から始まっていますが、この目安は三年間縛られますので、その議論をやらせていただきたい。今日は財務副大臣にも来ていただいておりますので、よろしくお願いします。
 まず、GDPと医療費、社会保障給付の比較です。
 財務省の資料は、資料二です。これは、特に右の部分を見ていただくと、これだけ医療費が伸びています、GDPは横ばいです、だから抑えないと大変なことになりますよというのが、この右の資料です。
 下が内閣府の資料、資料三です。これを見ていただくと、基本的に、ここで言っているのは、社会保障給付費というのは対GDP比で安定的に推移していますという結論なんです。もちろん、最後の、コロナのときの時期にピークがぱっと立っていますけれども、ここはちょっと、すぐ収まっていますので、ここはまた違う。
 つまり、申し上げたいのは、財務省が資料二で言っていることと、内閣府が言っている資料三というのは全然違う絵姿を示しているということにあります。
 もちろん、上は医療費なので、社会保障の中で、年金は今、マクロ経済スライドで、完全にGDP、経済成長と一致するということになっています。あとは介護と医療なんですが、給付の大宗は今、医療給付ですので、医療と介護も大体同じ動きをしていますので、上は医療だけなんですが、社会保障全体と実は同じだというふうに思っております。
 こういう差が起こるのは、例えば、財務省の資料二は、ある時点を基点にして、そこを一〇〇にして比較をする。そうすると、恣意的な操作もできるわけです。つまり、どこを基点に持ってくるか。一方が一番高いところで、一方が一番低い、差が一番あるところを取れば、どんどん差が開くように見せられるわけですね。そういう意味で、私は、資料三の、単年度ごとに数字を出す方が、こっちの方が客観的だというふうに思っています。
 ここまでは、少しちょっと長いトレンドの話をさせていただきましたが、ここから、ちょっと質疑に行きたいと思います。
 直近の話ではどうなっているかということなんですが、まず、内閣府に伺いたいと思いますが、令和に入ってからこれまでの間で、名目GDPの成長率は年平均幾らでしょうか。
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松多秀一#22
○松多政府参考人 お答え申し上げます。
 令和元年度から令和五年度までの五年度において、名目GDPの対前年度比伸び率を平均しますと、プラス一・四%でございます。
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伊佐進一#23
○伊佐委員 次に、厚労省に伺いますが、同じように、令和元年から、医療費はまだ令和五年分は出ていないと思いますので、その前まで、前年までで結構ですので、コロナの特例というのを除いた数字で、医療費は毎年平均どれぐらい伸びていますでしょうか。
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伊原和人#24
○伊原政府参考人 お答えいたします。
 令和四年度の概算医療費は、新型コロナの診療報酬上の特例の影響を除きますと四十五・一兆円でございまして、これは、令和元年度の医療費、四十三・六兆円と比較しますと、三・五%の伸び。一年当たりにすれば、平均一・二%の伸びとなってございます。
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伊佐進一#25
○伊佐委員 ということで、GDPは、令和に入ってから毎年平均で一・四%伸びています。片や、医療費は一・二%伸びています。つまり、この五年間を見てみても、GDPの伸びよりも医療費給付の伸びの方が抑えられているわけですよ。だから、財務省が示すような資料二という絵姿だと、GDPを超えて大分医療費が伸びてきていると思うんですが、実はそうじゃないということです。まあ、これは、もちろん、財務省がいろいろな汗をかいて、努力があって抑えられているんだというふうに思いますが。
 じゃ、ちょっと財務省に伺いたいと思います、副大臣。社会保障給付費というのは、せめて、少なくとも経済の成長ぐらいは、同程度ぐらいは伸びを許容すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
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矢倉克夫#26
○矢倉副大臣 ありがとうございます。
 今、委員提示の資料二、三も見させていただきながら、内閣府との違いという話もありましたが、社会保障の伸び、GDPと同程度という、これを固定化するようなお話だと思いますが、今の資料二も見ていただくとおり、例えば御指摘の社会保障給付費の伸びを経済成長率と同程度まで認めるという点については、まさに、こちら、左側の方の資料にありますとおり、経済成長率というのは、景気の動向に応じて周期的に変動する、凸凹はある一方、やはり医療費というのは経済状況にかかわらず安定的に増加をしていく傾向にあるのは、右側の方にも描いてあるとおり、傾向としては見られると思います。
 あと、仮に給付費を経済成長率と同程度とする場合には、委員も先ほどおっしゃっていた、年金などは、制度的に担保されているわけです、保険料というのを一定程度以上は上げないという前提の下で給付をしている、こういう制度の担保があるわけでありますが、こういうことに留意が必要であると考えております。
 なお、先月、建議を取りまとめた財政審においては、医療、介護の保険料率について上限を定め、上限を超過する際に給付を自動調整するなどマクロの管理手法を検討すべきとの意見がございました。
 いずれにしても、医療、介護の給付の伸びが雇用者報酬の伸びを上回っているために保険料率が上昇している、これはこども未来戦略でも前提とされている事実でありますが、そういう状況であるので、政府としては、全世代型社会保障の改革工程に沿った取組を進めて、社会保障制度の持続可能性、これを高めていく必要があるものと考えております。
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伊佐進一#27
○伊佐委員 矢倉副大臣は、日頃私はどちらかといったら積極財政の意見じゃないかというふうに思っていたんですが、ちょっと今私、納得できないところが幾つもあります。
 例えば、もちろんGDPは凸凹します。それに合わせて医療給付を安定させなきゃいけないというのはそのとおりで、別に、私が申し上げているのはトレンドなんです。今までのこの五年間のトレンドを見ても、長期のトレンドを見ても、GDPと対医療費というのは安定してきているし、むしろ直近は、GDPよりも医療費の方が抑えられていますよね。ここは認めるべきだというふうに思うんです。だから、せめてGDPぐらいは上げるべきだ。場内からは、それでも足らないという声もあるぐらいなので、せめてまずそこは認めますよねということは言いたかったし、おっしゃったのは、年金は既にマクロ経済スライドでリンクしているので、そこは問題じゃないんですよ。問題は、医療費を、また介護も含めてですが、どこまで許容できるかという大きな議論をさせていただきたい。
 さっき子供支援金の話をしましたので、ちょっとそこも私、異論があるので申し上げたいと思いますが、確かに今までの政府の考え方というのは、保険給付費が伸びる、保険料が増える、これは国民の負担増だというのが今までの考え方だったんです。ところが、子供、子育て支援の議論を機会にこれは変わりました。方向転換したんです。どう変わったかというと、子供、子育てについては、負担増じゃなくて負担率の増なんだ、率を見てくれというのがあのときの議論だったと思います。
 資料四を見ていただくと、これがそのときの資料なんですが、真ん中あたりの、分数が書いてあります。この分数を見ていただきたいというふうに思いますが、つまり、分子の社会保険負担が増える、支援金で例えば一人四百五十円とか増える、でも分母の雇用者報酬が増えるから負担率は変わりませんよね、保険料率は変わりませんよね、だからよしとしてください、こういう議論だったわけですよね、今回。だから、率で見ているわけですよ。
 そうすると、医療給付だって、経済全体の伸びの範囲で伸びてしかるべきじゃないかという議論を今させていただいています。
 ちょっと申し上げますが、じゃ、内閣府と厚労省にそれぞれ伺います。
 この分母と分子の関係なんですけれども、分母にある雇用者報酬、こことGDPの関係、割合、どうなっているかということ。あと、分子の社会保険負担は、医療給付の関係、割合、どうなっているか。それぞれ私は安定していると思っているんですけれども、いかがでしょうか。
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松多秀一#28
○松多政府参考人 GDPについて申し上げます。
 最近、十から二十年程度で見ますと、名目GDPに占める雇用者報酬の割合はおおむね五〇%前後で推移しております。
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伊原和人#29
○伊原政府参考人 お答えいたします。
 国民医療費につきまして、保険料、公費、自己負担の財源別に見ますと、保険料の割合は、近年、十年から二十年で見ますと、五〇%前後でおおむね安定して推移していると考えております。
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