文教委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年五月二十日(金曜日)
午前十時五十一分開議
出席委員
委員長 佐藤觀次郎君
理事 伊東 岩男君 理事 並木 芳雄君
理事 坂田 道太君 理事 竹尾 弌君
稻葉 修君 纐纈 彌三君
高村 坂彦君 杉浦 武雄君
野依 秀市君 山口 好一君
永山 忠則君 河野 正君
島上善五郎君 野原 覺君
山崎 始男君 小牧 次生君
平田 ヒデ君 小林 信一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 松村 謙三君
出席政府委員
文部政務次官 寺本 広作君
文部事務官
(初等中等教育
局長) 緒方 信一君
文部事務官
(大学学術局
長) 稲田 清助君
運輸政務次官 河野 金昇君
運輸事務官
(大臣官房会計
課長) 梶本 保邦君
運輸事務官
(船員局長) 武田 元君
委員外の出席者
調達庁次長 山内 隆一君
専 門 員 石井 勗君
―――――――――――――
五月十七日
委員北村徳太郎君辞任につき、その補欠として
米田吉盛君が議長の指名で委員に選任された。
同月十九日
委員三宅正一君辞任につき、その補欠として水
谷長三郎君が議長の指名で委員に選任された。
―――――――――――――
五月十七日
北海道大学に附属高等学校設置の陳情書
(第一〇六号)
青少年の育成強化に関する陳情書
(第一〇七号)
高等学校の定時制教育及び通信教育に関する予
算増額に関する陳情書
(第一九四号)
を本委員会に送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
学校教育に関する件
―――――――――――――
この発言だけを見る →午前十時五十一分開議
出席委員
委員長 佐藤觀次郎君
理事 伊東 岩男君 理事 並木 芳雄君
理事 坂田 道太君 理事 竹尾 弌君
稻葉 修君 纐纈 彌三君
高村 坂彦君 杉浦 武雄君
野依 秀市君 山口 好一君
永山 忠則君 河野 正君
島上善五郎君 野原 覺君
山崎 始男君 小牧 次生君
平田 ヒデ君 小林 信一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 松村 謙三君
出席政府委員
文部政務次官 寺本 広作君
文部事務官
(初等中等教育
局長) 緒方 信一君
文部事務官
(大学学術局
長) 稲田 清助君
運輸政務次官 河野 金昇君
運輸事務官
(大臣官房会計
課長) 梶本 保邦君
運輸事務官
(船員局長) 武田 元君
委員外の出席者
調達庁次長 山内 隆一君
専 門 員 石井 勗君
―――――――――――――
五月十七日
委員北村徳太郎君辞任につき、その補欠として
米田吉盛君が議長の指名で委員に選任された。
同月十九日
委員三宅正一君辞任につき、その補欠として水
谷長三郎君が議長の指名で委員に選任された。
―――――――――――――
五月十七日
北海道大学に附属高等学校設置の陳情書
(第一〇六号)
青少年の育成強化に関する陳情書
(第一〇七号)
高等学校の定時制教育及び通信教育に関する予
算増額に関する陳情書
(第一九四号)
を本委員会に送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
学校教育に関する件
―――――――――――――
佐
佐藤觀次郎#1
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
去る五月十三日当委員会が議長に委員派遣の承認申請をいたしましたところ、議長は議院運営委員会を開きまして、不承認となりましたのでこの際御報告申し上げます。
—————————————
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—————————————
佐
佐藤觀次郎#2
○佐藤委員長 次に学校教育に関する件を議題といたします。
この際委員長より二、三点につきまして文部大臣より所見をいただきたいと思います。まず最近問題となりました修学旅行について、昨日も緊急質問がございましたけれども、本会議の答弁ではなくて、率直に御方針が承わりたい。たとえば児童補償法のような問題で何とか処理をするとか、あるいは修学旅行のことにつきましては、これは学校に責任はございますけれども、文部省としては今後どういうような方法でやっていかれるかということの所見を、文部大臣から承わりたいと思います。
この発言だけを見る →この際委員長より二、三点につきまして文部大臣より所見をいただきたいと思います。まず最近問題となりました修学旅行について、昨日も緊急質問がございましたけれども、本会議の答弁ではなくて、率直に御方針が承わりたい。たとえば児童補償法のような問題で何とか処理をするとか、あるいは修学旅行のことにつきましては、これは学校に責任はございますけれども、文部省としては今後どういうような方法でやっていかれるかということの所見を、文部大臣から承わりたいと思います。
松
松村謙三#3
○松村国務大臣 お答えを申します。大体の考え方につきましては昨日本会議でお答えを申したようなわけでありますが、これにつきまして昨日も申しました通りに、これを根本的に再検討をいたしたいと考えまして、今その用意をいたしておるわけでございます。広く学校の先生方あるいは運輸、交通の経験者、いろいろな方面の方に一つ御相談を願つて、そして根本的の方針をきめたい。それはひとり修学旅行に対する安全の問題ばかりではございませず、進んで修学旅行の目的をもう少しきっぱりさして、そしてほんとうに見学の実をあげるようにいたしたい、こういうつもりでやつて、それを速急に進めたいと考えております。その他昨日も申しました通り、旅行の期日でありますとか、またいろいろ指導の面においても変えたいと思います。それは修学旅行に行きまして、そしていろいろ風紀、規律の乱れということも時折非難を聞くこともございますので、こういう面等も十分注意をいたしてやりたいというふうに考えておりますが、できるだけ一つ学校等の連絡を緊密にして実効をあげたいと思うております。
それから今のお尋ねの点でございますが、この間もここでお答えを申しましたように、また河野運輸次官からもお話がありましたように、今度の不幸な遭難の方々に対してできるだけその慰藉料といいますかに対して、十分のことをいたしたいと考えているわけでございます。それからこれに対する法規の問題に至りましては、これは十分研究をいたしたいと考えております。
この発言だけを見る →それから今のお尋ねの点でございますが、この間もここでお答えを申しましたように、また河野運輸次官からもお話がありましたように、今度の不幸な遭難の方々に対してできるだけその慰藉料といいますかに対して、十分のことをいたしたいと考えているわけでございます。それからこれに対する法規の問題に至りましては、これは十分研究をいたしたいと考えております。
佐
佐藤觀次郎#4
○佐藤委員長 実は最近今度のいろいろな事故の問題について、責めが全部学校や文部省側にあるような意見があるようでございますけれども、今いろいろな意見によりますと、この際修学旅行をやめたらどうかという意見も出ておるわけでありますが、私たちは学校とか文部省の責任ではなくて、交通事故は運輸省の責任になると思うのでありますが、そういう点で文部大臣は修学旅行を中止なさる御意思があるかどうか、ここではっきりと御答弁をいただきたい。
この発言だけを見る →松
松村謙三#5
○松村国務大臣 昨日も中学校長会議がございまして、そこへ参りましたから、その際も申しておきましたが、今この事件のために学童が見聞を広めるその門を閉ざすという考えは毛頭文部省といたして持っておりません。どうかして安全性を確保いたして、そうして十分見学の実をあげるようなふうに修学旅行を改めてやつていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →佐
佐藤觀次郎#6
○佐藤委員長 いま一点お尋ねしますが、この前政府の方針として、新生活運動ということについて文部大臣からいろいろ御説明がございましたが、その後どういう結論になっておりますか。具体的に一つ御説明を願いたいと思います。
この発言だけを見る →松
松村謙三#7
○松村国務大臣 そのことにつきましては、今だんだん予算の進行中でもございますし、まず私どもが考えておりますのは、各党に向って超党派的に一つ生活の改善、新生活運動を進めていきたいということに御同意を得たいと思うのでございます。その条件につきましては、先般も申し上げました通りに、白紙の上に立って、ただ日本の今日の生活を改善いたしまして、生活に規制を与えるということを目標とした運動を民間の団体においてやつていただきたい、そこまでにいく世話は政府としていたしますが、その上は民間の団体でやつていただきまして、やがてそれは国民の共鳴を得まして、大きな国民運動として実際の効果を収めたい、こういうことを目標といたしまして、それでただいま各党の方面へそういう趣旨においての御賛同を願っておるわけでございます。まだそれじゃというお話もありませんけれども、私がただ個人的にお話はいたしておるのでありますが、それに対しては好意を持ってお聞き取りを願っている、こういうのが現在でございまして、これをまず基本にできましたら、それから進んで各階層の方へ政府として呼びかけをいたし、その手でやっていただきますことは、先般申し上げた通りでございます。今の段階はその程度であります。
この発言だけを見る →佐
佐藤觀次郎#8
○佐藤委員長 もう一つ最後に伺いたいのですが、先日悪書追放良書推薦という声があり、出版界、雑誌界にも相当問題になっておりますが、そういう点について文部大臣の御所見をもう一ぺん伺っておきたい。
この発言だけを見る →松
松村謙三#9
○松村国務大臣 これはおそるべきものがあると思います。悪書が青少年に大きな悪影響を及ぼしておりますことは申すまでもないことでございます。それからもう一つは映画の面におきましても同様でございまして、今日映画を見る人の平均年令は十八、九才だといわれておりまして、従ってそれよりもずっと年のいかない子供たちが見る。それが子供たちには非常によくない映画などが現在の状態では遺憾ながらあります。世界の各国の例などを見ましても、英国のように家庭ががっちりとしておるところでは、やはりそれらの点は家庭で少年の映画を見るのを規制いたして、その弊を相当にためておるようであります。また国によっては、一定の年令まで映画を少年が見ることを禁止しておるところもあるようでございますが、ただいま私どもの考えておりますことは、そういう禁止はできないだろう、そのかわりにいわゆる良書運動と同じように、映画をもよくいたす、こういうことに努めることが本筋であろう。幸いに本につきましても著作者、出版者の間にも反省の声が相当にあがっておりまするし、社会の婦人会、母の会その他各方面においてもこれが問題となっておりまして、文部省といたしましてはぜひこの風潮を指導いたしまして、そして悪書を駆逐するとともに、映画におきましても同様のことにいたしたいと思います。今度予算でお願いをいたしておりまする社会教育費のうちからは、この映画をよくするというようなところへその費用を使いまして、効果を上げたいと思うのでございます。きょう閣議において報告を受けたのでございますが、総理府に中央青少年問題協議会というのがございまして、この間意見を上申いたして参りましたのは、青少年に有害な出版物、映画等の対策についてというのが出てきております。これらのことも資料といたしまして十分その実をあげたいと存じております。
この発言だけを見る →佐
野
野原覺#11
○野原(覺)委員 まず第一は教育財政についてお尋ねをいたしたいと存ずるのでありますが、最近都道府県の教育委員会では、教職員の給与の支給につきまして、昇給なり昇格というのがスムーズにいっていない、こういうことを教職員諸君から私ども聞くのでございます。従って地方府県で昇給なり昇格というものの予算が十分に組まれていないのかどうか、その実態はどうなっておるのか。それを文部省はどう把握しておるかということについて承わりたいと思います。
この発言だけを見る →松
緒
緒方信一#13
○緒方政府委員 各都道府県におきます昇給昇格の実施の状況でありますが、最近の調べをいたしました状況を申し上げますと、本年の一月の昇給は、これは先月の調べでございますが、四十二府県が実施済みで、四府県がまだはっきりしないという状況でございます。ただいまお話しのように国の予算も暫定予算でありましたので、各県で当初組まれました予算には昇給財源を組まないものが相当あるように見受けているのでありますが、ただいま御審議中の国庫負担金の予算におきましては、年間五%の昇給財源をつけておりますので、それに基きまして近く各府県におきましても追加更正が行われることを私どもは期待いたしております。このことにつきましてはまだ予算が御審議中でありますので、地方には正式には申されませんけれども、しかし政府原案がきまりましたときに、各都道府県の予算給与主管課長会議をいたしまして、政府で考えております予算原案につきましては、十分徹底をいたしておきましたので、各府県ともそのつもりで主管課長は帰っております。今後おそらく当初の予算に計上してない府県におきましても、これが計上されることであろうと私どもは期待いたしております。
この発言だけを見る →野
野原覺#14
○野原(覺)委員 本年の一月までの昇給実施の府県は四十二府県でいまだのところが四県だ、こういう御答弁でございましたが、この四十二府県の昇給の実施は、昇給の全面的な実施なのか、いわゆる昇給該当者が全部実施されておるという意味の実施であるのか、それともその該当者の何%あるいは何割というふうに一部分だけ実施をせられたという意味の実施であるのか、これはどうなっておりますか。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#15
○緒方政府委員 これは各県につきまして実施状況の内容につきましては一一わかりかねます。ただ御承知のようにただいまの給与法、国の給与法もそうでありますが、地方の条例できめておりまする昇給の方法といたしましては、大体国の例によっております。それで一定の期間、これは俸給の級号によりまして期間が違いますけれども、一定の期間良好な成績で勤務いたした者は昇給することができるという規定になっておるので、それにならいまして各府県は条例をきめまして実施をいたしておるわけでございます。従いまして各府県の個々の実施の状況は、各府県の判断によってやることと存じます。その点につきましては詳細には私ども存じないわけでございます。
この発言だけを見る →野
緒
緒方信一#17
○緒方政府委員 御承知のように市町村立学校職員給与負担法に基きまして、市町村立の小中学校の教職員の給与の負担は都道府県であります。それに対しまして国が義務教育費国庫負担法によって、支出いたしました額の二分の一を負担していくというのが現在の法律の建前であります。従いまして昇給また給与の支払いの責任はあくまで都道府県にありますので、都道府県の財政によりましてその昇給がきまるわけであります。ただいまの地方行政の建前から申しまして、教育行政もそうでありますが、特に地方財政の建前から申しまして、地方に自主性があります。従いまして国から具体的に昇給をしろとか、してはいかぬとかいったようなことを指図をする建前になっておらないわけでございます。しかしながら教職員の昇給がうまくいかぬということは、教育上にも問題でありますので、私どもといたしましては、これが円滑に実施されることを強く期待しておるわけであります。従いまして先ほど申し上げましたように、時々教育長会議や給与の主管課長の会議等を行いまして、そういうときには強くそのことを希望しておるわけであります。先般も国の予算の関係も話しまして、そのことを強く要望いたしておいたような次第であります。
この発言だけを見る →野
野原覺#18
○野原(覺)委員 三十年度の昇給予算につきましては年間五%を見込んでおる、これが実績であろうかと思いますが、私どもこの前政令該当の東京、神奈川、大阪の三都府県についてあなたに質問をいたしましたときに——実はあの三都府県は、文部省の方で定員なり単価についてのワクを予算に組んでしまつてからあとで押しつけていきましたために、昇給予算はわずかに二%もないという現状なのです。その他の府県は五%の昇給予算が組まれておりながら、政令に該当してその他の府県のしわを寄せられたこの三都府県は、昇給予算が二%である。実はこういう状況にあなたの方から押しつけられてしまっておる。このことに対しては文部省はどのように対処されようとなさっておるのか、承わりたい。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#19
○緒方政府委員 政令に該当いたしません一般の府県に対します国庫負担の原則は、たびたび申しますように、実支出額の二分の一を国が負担する、ところがそれに対します例外としまして、富裕府県に対しては国が負担をする給与の最高限度をきめる、こういうことになっておりまして、そのきめ方といたしまして定数の算定、それから給与の単価、こういうものを押えておるわけであります。給与につきましては、この前も御説明申し上げましたように、国立学校の平均給与を基準にして給与をとつて、その政令の基準にいたしておるわけであります。それで国立学校の給与でありますので、昇給につきましても国家公務員の例に準じまして、二%の昇給を昨年の単価に加えた、こういうことで計算をいたしておるわけであります。これは義務教育費国庫負担法の精神から申しますと、実支出額の二分の一というのが趣旨でありますので、その趣旨をなるべく広く実現することが理想でありますが、現在の地方財政の実情からもうしまして、富裕府県につきましてはその最高限上度を押えられておる、しかし二十九年度の地方税制の改正によりまして、政令に該当する府県が十七府県も出そうな形勢になりましたので、私どもといたしましてはこれが改正をはかりまして、三十年度においては東京、大阪、神奈川の三都府県だけにこれをとどめるということにいたしたわけであります。これは私どもの考えといたしましては、国庫負担法の精神に一歩近づけた、かように考える次第であります。
この発言だけを見る →野
野原覺#20
○野原(覺)委員 三都府県の点につきましては、先般大臣の御答弁の中に、これは国庫負担法の精神から考えても、きわめて望ましいものでないので、できるならば義務教育費半額国庫負担の精神を全面的に生かしていくように努力したい、こういうことが申されております。従って私はこの点については、今後松村文部大臣の御努力と御善処に期待いたしたいと思いますから、これ以上は質問いたしません。
そこで大臣にお尋ねをいたしますが、昭和三十年度の都道府県の教育予算を私あちらこちら調べてみますと、昇給予算を組んでいない府県が現実に出てきておるようであります。これは私はゆゆしい問題であると思う。半額国庫負担によって国から半額を支出しておりながら、府県の教育の財政が貧困であるからというので昇給予算を組んでいない。このことがやはり教職員の心理に大きな影響を与えておる面は見のがすことができないと思う。こういう点について大臣としては、都道府県に対してどのように対処なさるお考えであるか。もっと具体的に申しますと、昇給予算を組んでもらいたいという実施方についての通牒を私は出すべきではないかと思うのでございますが、その御意思はないかどうかお尋ねをいたします。
この発言だけを見る →そこで大臣にお尋ねをいたしますが、昭和三十年度の都道府県の教育予算を私あちらこちら調べてみますと、昇給予算を組んでいない府県が現実に出てきておるようであります。これは私はゆゆしい問題であると思う。半額国庫負担によって国から半額を支出しておりながら、府県の教育の財政が貧困であるからというので昇給予算を組んでいない。このことがやはり教職員の心理に大きな影響を与えておる面は見のがすことができないと思う。こういう点について大臣としては、都道府県に対してどのように対処なさるお考えであるか。もっと具体的に申しますと、昇給予算を組んでもらいたいという実施方についての通牒を私は出すべきではないかと思うのでございますが、その御意思はないかどうかお尋ねをいたします。
松
松村謙三#21
○松村国務大臣 そういう事実に対しましては、私どもの方から文部省としての措置もとりましょうし、また自治庁の責任者の方へも、そういうことの是正されますようによく懇談をいたしたいと考えております。
この発言だけを見る →野
野原覺#22
○野原(覺)委員 そのことについては、ぜひともこれは大臣から実施についての御通牒を出して下さるように重ねて希望いたしておきたいと思うのであります。
次にお尋ねしたいことは、教育二法律でございます。これはさきの国会におきまして、相当な国民の批判と、いろいろな波乱を呼び、特に先般の国会における重要法律として、院の内外において論議の対象になった法律であることは、大臣も御承知であろうと思うのでございますが、この教育二法律が今日実施をされておりまするために、現場の教育にどのような影響を与えておるとお考えか。教育二法律が実施せられない前の教育の実情と比べて、今日の教育というものは、実施せられたためにどのような影響を受けておると大臣はお考えであるか、これを私は尋ねてみたい。
この発言だけを見る →次にお尋ねしたいことは、教育二法律でございます。これはさきの国会におきまして、相当な国民の批判と、いろいろな波乱を呼び、特に先般の国会における重要法律として、院の内外において論議の対象になった法律であることは、大臣も御承知であろうと思うのでございますが、この教育二法律が今日実施をされておりまするために、現場の教育にどのような影響を与えておるとお考えか。教育二法律が実施せられない前の教育の実情と比べて、今日の教育というものは、実施せられたためにどのような影響を受けておると大臣はお考えであるか、これを私は尋ねてみたい。
松
松村謙三#23
○松村国務大臣 私はかねて申し上げました通り、あの二法律そのものをいいとは決っして思うていないのです。ただ今日のこの場合において直ちにこれを解くことはどういうものかと考えているわけでございます。文部省あたりの今日の状態というものは、何も文部省の権限を強めようというような考えは毛頭持っておりませんけれども、修学旅行の苦い経験から申しましても、たとえば鹿児島県の松元事件のようなことから見ましても、文部省といたしましてこれに対して、何一つ直接の指令をすることができない状態になっております。これでほんとうに文教というものの刷新ができるかといいますと、私どもはそこに大きな遺憾を持つものでございます。従いまして、決して政府の権力を増すというようなことはもちろん考えませんけれども、こういう点も安心ができ、そしてすべての教育上の事態が落ちついて参りましたならば、そのときは一日もすみやかにああいうものをやめてしまいたいと念願をいたしておるのでございますが、今これらの過渡期にありますから、文政全体とにらみ合せてこれらのことを取り計らいたいと考えているわけでございます。
この発言だけを見る →野
野原覺#24
○野原(覺)委員 これは政府権力の問題ではないと私は思う。私は、あの教育の二法律が現場の教育にどのような影響を与えておるのか、それを一体どう把握していらっしゃるかということを尋ねたわけなんです。なぜそういう質問を私がするかと申しますと、私どもは立法機関でございまするが、私は、法律をつくるということは、制定当時にのみ問題にすべきではなくて、むしろわれわれが作った法律が実施されてから、一体どういうような影響を及ぼしていくかということを、私ども立法に当る者は厳重に注意していかなければならぬと思う。そういう立場で私はお尋ねしておるわけなんです。特に教育二法律は、文部当局が提案をいたしまして、政府の責任で制定しておるわけでございますが、あの重要な法律と言われた、しかも国民から相当指弾せられてきた法律が、一たん実施をしてみた、それが六十万の教員にどういう影響を与えているのか、学校教育にはどういう影響を今日もたらしておるかということを、私は、責任のある文部当局ならば、そのくらいなことは見守られていらっしゃらなければならぬと思う。だからお尋ねしておるのです。影響は何もございませんか。
この発言だけを見る →松
松村謙三#25
○松村国務大臣 大体から申しますと、あの法律がありましても、今日あの法にひっかかるというような事態はそう頻発していないと私どもは見ております。ただこれによって教職員の方が何か威圧を受けるというような、精神的の面においての影響はあるかもしらぬと思います。それであるから、決してあれをいい法律であるとは思いませんが、過去の時代といたしましてああいうことを必要とする時代もあったのでありましょうが、先刻申したように、あらゆる事態をよくいたしまして、一日も早くこれをやめるといるような事態の来ることを希望いたしております。
この発言だけを見る →野
野原覺#26
○野原(覺)委員 私がこの質問を松村文部大臣にいたしまするのはちと酷じゃないかと私は考える。ということは、就任日も浅いのでございまするから、事務当局からの御報告等も十分なかろうかと思いまするので、私はこの際事務当局にお尋ねをいたしたいと思うのでございますが、二法律を実施せられましてから、どういう影響があるかについて綿密なる調査をなさったことがあるか、この点についてお伺いいたします。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#27
○緒方政府委員 二法律の一つは、教育基本法、いわゆる中正なる教育を確保いたしますために、これに対しまする第三者の教唆、扇動を処罰する法規であります。お尋ねの趣旨は、現場の教育内容にいかなる影響があるかということであろうと思います。これにつきましては、教育活動というものは御承知のように複雑多岐にわたるものでありまして、ただ普通の事務的な調査というようなものはいたしかねると思います。従いまして、私どもといたしましては形式的な調査はいたしておりませんが、現場の教職員の研究集会あるいは道府県の指導部課関係の会議というものを常にやつておりまして、現場関係者とは常に接触を保つておりますので、その影響等につきましては十分把握をいたしておるつもりであります。私どもの考えといたしましては、この法律が出ました当初いろいろ誤解がございました。ただいま私が申しましたように、これはもともと教育基本法に規定されておりまする、偏向教育を排除するための一つの手段として刑罰規定ができたのでありますが、何か新たな規制が教育の内容に加わったというような誤解もあったかと思うのです。しかしながら私どもといたしましては、この趣旨の徹底に努めましたので、漸次この趣旨が浸透していっただろうと考えます。ただしかし一部非常に不自由であるという考え方があるとすれば、いろいろと教育の態度においていろいろな反省が起つておるのじゃないかと私は考えます。
それからもう一つの方の法律は、これは教育公務員特例法の改正でありますが、これは政治活動の制限禁止であります。そのことにつきましては、その間選挙等もございましたが、さしたる影響はなかったのではないかと私は考えます。これは新たな制限が加わったのでありますが、その制限に基いて教職員の行動が行われたと考えております。ただ一、二事件は起っております。
この発言だけを見る →それからもう一つの方の法律は、これは教育公務員特例法の改正でありますが、これは政治活動の制限禁止であります。そのことにつきましては、その間選挙等もございましたが、さしたる影響はなかったのではないかと私は考えます。これは新たな制限が加わったのでありますが、その制限に基いて教職員の行動が行われたと考えております。ただ一、二事件は起っております。
野
野原覺#28
○野原(覺)委員 問題は二点あろうかと思います。その一点は、教育内容として政治教育に一体影響があるかどうか。これはもう局長はよく御承知のように、教員は公民教育の重要な立場に置かれております。良識ある公民たるに必要な政治的教養はこれを尊重しなければならぬ、こういうことにされておるのでありますが、その公民たるに必要な政治的教養を学童生徒に与える場合に一体影響があったかなかったかという問題が一つ。もう一つは、大臣が申されたように、教員の心理を圧迫しておる点があるかないかということは、この法を制定した特に文部当局としては、しょっちゅう考えておかなければならぬのではないかと思う。こういう点についてあなたは、調査は形式的であるからしなかったのである、こういうことを申されておりますけれども、この教育二法律は、大臣もしょっちゅうお認めになっておられるように、だれが何と言っても悪法であることはいなめないのです。悪法とはつまり好ましい法律でないわけです。これが今日必要であるかの論議は私は今繰り返しません。従ってそれは今申しませんけれども、そういう望ましくない法律が実施されているときに、これがほったらかしにされているのではないか。一体これが現場の教育にどういう影響を与えておるかということについては、全くわれ関せずえんと申しまするか、等閑に付されておるのではないかという疑問を持つのでありますが、あなたのただいまの答弁を聞いても、残念ながらそれを認めざるを得ないと思う。しかしこれは押し問答になりまするから、私は具体的の問題を提起して、大臣並びに局長に質問を続けたいと思いますが、教育二法律が実施をされてから今日まで、具体的に適用があったのが何件であるかお尋ねいたします。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#29
○緒方政府委員 義務教育の中立性確保の法律の方の適用は、私の方では聞いておりません。それから教育公務員特例法の改正の法律、つまりいわゆる政治活動の制限、禁止に関しまする法律の方の適用は、今正確に適用があったことは二件報告を受けております。一つは大阪府下におきまする茨木市の市長選挙、これは今年の一月におきまして市長候補を積極的に支持したということで、中学校の教諭が戒告処分に付されたという事件が一つあります。それからもう一つは秋田県の荷上場村というところで起った事件であります。ここで村長リコールの署名運動が行われました際に、同村の中学校の教諭二名がそのリコールに署名をしたということで、これは懲戒免の処分を教育委員会から受けた。それに対しまして、処分された二人が公平委員会に不利益処分の審査請求を行い、また裁判所に対しましては処分取消しの訴訟をしたわけであります。これにつきましてはその適用が行き過ぎであったということで、後に教育委員会でその処分を取り消したという事件がありました。私は具体的にはこの二件を聞いております。ただまだはっきりいたしませんけれども、今度の選挙におきましては、一、二の県に、これは公職選挙法の違反事件もあると思いますが、この公務員特例法の関係の違反事件もそれに付随してあるように聞いておりますが、まだ教育委員会の方から詳報がございませんので、申し上げる段階でございません。
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