予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年十二月八日(木曜日)
午前十時三十七分開会
―――――――――――――
委員の異動
本日委員館哲二君辞任につき、その補
欠として小林武治君を議長において指
名した。
―――――――――――――
出席者は左の通り。
委員長 西郷吉之助君
理事
池田宇右衞門君
堀 末治君
三浦 義男君
安井 謙君
佐多 忠隆君
松澤 兼人君
吉田 法晴君
豊田 雅孝君
溝口 三郎君
委員
青木 一男君
秋山俊一郎君
石坂 豊一君
伊能 芳雄君
木内 四郎君
小滝 彬君
佐野 廣君
西岡 ハル君
野村吉三郎君
堀木 鎌三君
武藤 常介君
吉田 萬次君
秋山 長造君
菊川 孝夫君
相馬 助治君
戸叶 武君
羽生 三七君
矢嶋 三義君
片柳 眞吉君
小林 政夫君
小林 武治君
中山 福藏君
千田 正君
八木 幸吉君
国務大臣
内閣総理大臣 鳩山 一郎君
外 務 大 臣 重光 葵君
文 部 大 臣 清瀬 一郎君
労 働 大 臣 倉石 忠雄君
国 務 大 臣 太田 正孝君
国 務 大 臣 高碕達之助君
政府委員
内閣官房長官 根本龍太郎君
内閣官房副長官 松本 瀧藏君
法制局長官 林 修三君
法制局次長 高辻 正巳君
調達庁長官 福島愼太郎君
自治庁財政部長 後藤 博君
外務事務官
(公使) 木村四郎七君
外務省アジア局
長 中川 融君
大蔵省経済局長 湯川 盛夫君
大蔵省主計局次
長 宮川新一郎君
農林政務次官 大石 武一君
通商産業政務次
官 川野 芳滿君
労働政務次官 菊田 七平君
事務局側
常任委員会専門
員 正木 千冬君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○昭和三十年度特別会計予算補正(特
第2号)(内閣送付、予備審査)
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この発言だけを見る →午前十時三十七分開会
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委員の異動
本日委員館哲二君辞任につき、その補
欠として小林武治君を議長において指
名した。
―――――――――――――
出席者は左の通り。
委員長 西郷吉之助君
理事
池田宇右衞門君
堀 末治君
三浦 義男君
安井 謙君
佐多 忠隆君
松澤 兼人君
吉田 法晴君
豊田 雅孝君
溝口 三郎君
委員
青木 一男君
秋山俊一郎君
石坂 豊一君
伊能 芳雄君
木内 四郎君
小滝 彬君
佐野 廣君
西岡 ハル君
野村吉三郎君
堀木 鎌三君
武藤 常介君
吉田 萬次君
秋山 長造君
菊川 孝夫君
相馬 助治君
戸叶 武君
羽生 三七君
矢嶋 三義君
片柳 眞吉君
小林 政夫君
小林 武治君
中山 福藏君
千田 正君
八木 幸吉君
国務大臣
内閣総理大臣 鳩山 一郎君
外 務 大 臣 重光 葵君
文 部 大 臣 清瀬 一郎君
労 働 大 臣 倉石 忠雄君
国 務 大 臣 太田 正孝君
国 務 大 臣 高碕達之助君
政府委員
内閣官房長官 根本龍太郎君
内閣官房副長官 松本 瀧藏君
法制局長官 林 修三君
法制局次長 高辻 正巳君
調達庁長官 福島愼太郎君
自治庁財政部長 後藤 博君
外務事務官
(公使) 木村四郎七君
外務省アジア局
長 中川 融君
大蔵省経済局長 湯川 盛夫君
大蔵省主計局次
長 宮川新一郎君
農林政務次官 大石 武一君
通商産業政務次
官 川野 芳滿君
労働政務次官 菊田 七平君
事務局側
常任委員会専門
員 正木 千冬君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○昭和三十年度特別会計予算補正(特
第2号)(内閣送付、予備審査)
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西
菊
菊川孝夫#2
○菊川孝夫君 昭和三十年度の特別会計予算補正特第二号の審議に入るに当りまして、社会党を代表しまして鳩山総理に総括的な問題について二、三質問いたしたいと存じます。
私ども社会党は去る十月十三日に両派の統一を行いましたし、民主党と自由党は一ヵ月おくれまして十一月十五日に合同しまして、自由民主党を結成され、ここに二大政党の対立時代を迎えることになりました。戦前においても二大政党の対立時代がありましたけれども、それは一応基盤を同じうします保守党同士の対立であります。しかるに今日は社会主義政党と資本主義政党の対立でありまして、まさにわが国政治史上空前のことでありますが、両党の任務はこれによって非常に重いものがあると思います。従いましてその出発に当りまして、国政の運営につきまして、民主的ルールをはっきりと確立していく必要があると思うのであります。特に政権の授受に際しまして混乱を起さない訓練が必要だと思います。すなわち自民党が今両院で多数を占めて政権を担当しておられますけれども、永久に自民党の政権であるということはあり得ないことでありますし、常に反対党は社会主義政党であるということを考慮に入れて諸政策を実施されるべきであり、私どももまた反対党に資本主義政党の存在することを配慮して、その政策の立案に当るべきであろうと思います。政権交代のたびに反対党の行なってきた諸政策を根底からくつがえすというのであつては、政権交代によって大混乱を繰り返すことになり、日本を救うべからざる破局に陥れることになるのは明らかであります。かような意味におきまして、第三次鳩山内閣は、第一次あるいは第二次鳩山内閣に比べまして、よほどその存在の意義を異にするものであることを御認識さるる必要があると思います。
第一にお尋ねいたしたいのは、何らかの責任を負つて総辞職をされる場合、当然社会党に政権を渡すべきであつて、こそくなる手段によるところの保守政権のたらい回しは絶対に許されないものである。
第二に、諸政策を実施する場合に、常にこのことを考慮して実行に当られるべきである。
以上二点について総理の所信をお伺いいたしたいと思います。どうぞすわつたまま一問一答でお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →私ども社会党は去る十月十三日に両派の統一を行いましたし、民主党と自由党は一ヵ月おくれまして十一月十五日に合同しまして、自由民主党を結成され、ここに二大政党の対立時代を迎えることになりました。戦前においても二大政党の対立時代がありましたけれども、それは一応基盤を同じうします保守党同士の対立であります。しかるに今日は社会主義政党と資本主義政党の対立でありまして、まさにわが国政治史上空前のことでありますが、両党の任務はこれによって非常に重いものがあると思います。従いましてその出発に当りまして、国政の運営につきまして、民主的ルールをはっきりと確立していく必要があると思うのであります。特に政権の授受に際しまして混乱を起さない訓練が必要だと思います。すなわち自民党が今両院で多数を占めて政権を担当しておられますけれども、永久に自民党の政権であるということはあり得ないことでありますし、常に反対党は社会主義政党であるということを考慮に入れて諸政策を実施されるべきであり、私どももまた反対党に資本主義政党の存在することを配慮して、その政策の立案に当るべきであろうと思います。政権交代のたびに反対党の行なってきた諸政策を根底からくつがえすというのであつては、政権交代によって大混乱を繰り返すことになり、日本を救うべからざる破局に陥れることになるのは明らかであります。かような意味におきまして、第三次鳩山内閣は、第一次あるいは第二次鳩山内閣に比べまして、よほどその存在の意義を異にするものであることを御認識さるる必要があると思います。
第一にお尋ねいたしたいのは、何らかの責任を負つて総辞職をされる場合、当然社会党に政権を渡すべきであつて、こそくなる手段によるところの保守政権のたらい回しは絶対に許されないものである。
第二に、諸政策を実施する場合に、常にこのことを考慮して実行に当られるべきである。
以上二点について総理の所信をお伺いいたしたいと思います。どうぞすわつたまま一問一答でお願いしたいと思います。
鳩
鳩山一郎#3
○国務大臣(鳩山一郎君) それでは菊川君の御配慮によりまして、すわつたまま答弁させていただきます。
二大政党になりましたので、政権が保守党から社会党に、社会党から保守党にくるというようなことは原則としては正しい見方だと思います。しかしながらたとえば私が病気で政務を継続することができない、そしてできました自由民主党の総裁がかわる、できるとかかわるとかいうような場合を考えますと、そういう場合には社会党に行かないで、保守党の政権が続くものと思います。ちょうどチャーチルがやめましてイーデンがなつたような場合は、やはり総選挙なしに政権の移動をしても一向差しつかえないだろうと思まいす。
この発言だけを見る →二大政党になりましたので、政権が保守党から社会党に、社会党から保守党にくるというようなことは原則としては正しい見方だと思います。しかしながらたとえば私が病気で政務を継続することができない、そしてできました自由民主党の総裁がかわる、できるとかかわるとかいうような場合を考えますと、そういう場合には社会党に行かないで、保守党の政権が続くものと思います。ちょうどチャーチルがやめましてイーデンがなつたような場合は、やはり総選挙なしに政権の移動をしても一向差しつかえないだろうと思まいす。
菊
菊川孝夫#4
○菊川孝夫君 もちろん病気であるというようなことをお尋ねしているのではなくて、内閣が責任を負つて、何らかの責任を負つて総辞職をされるという場合には、当然反対党は政権を担当すべきであるのは憲政の常道である、議会主義のルールである、こう考えるのでありますが、その点についてあなたの所信を伺いたい。
この発言だけを見る →鳩
菊
菊川孝夫#6
○菊川孝夫君 それでまずお尋ねしたいのは、諸政策を実施される場合に、常にそのことを配慮されながら実施に当られなければならぬと思うのであります。と申しますのは、今まず当面与党と野党の意見が最もするどく対立しておりまするものに、日本の再軍備の問題があると思います。自民党が政権を担当せられる間は、アメリカの要請もありますし、自衛力漸増という名のもとに、どしどしとこれを拡張されるようであります。私どもは再軍備に反対でありまするから、自民党政権下に増加されましたものを社会党が政権を担当するという場合には、当然漸減しつつ、やがてこれを全廃をする、このようにやらなければなりません。これではさいの河原の石積みになりまして、いたずらにこれは国費を乱費すること以外の何ものでもありません。従いまして、減少することをあなた方に求めるのは無理かもしれませんけれども、少くとも増加することを差し控えられるべきである。総理がこの点についていかがお考えになっておるか。またアメリカに対しましても、日本の新たな政治情勢をよく説明しまして、これ以上の増加要求を断念せしむべきである、かように考えまするが、総理の御見解を伺いたい。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#7
○国務大臣(鳩山一郎君) 二つの政党の間の距離があまりに隔たつておるということは望ましいこととは思いません。お互いに、政権の移動があつてもあまりに変化がないようにしていきたいというような責任を持つということは当然であろうと考えます。
この発言だけを見る →菊
菊川孝夫#8
○菊川孝夫君 それで一方はどんどんと増加するんだとこう言うし、一方は、これは再軍備はしないんだと言っているのだから、隔たりはまことにはなはだしいのであります。従いまして自民党が今両院で多数を占めておられるところの余勢をかつて、むやみやたらにこれをふやさせる。特に漸減を求めることは私はそれは無理かもしらぬ、木によって魚を求めるようなものでありまするから無理かとも存じまするけれども、少くとも現行のままよりふやす。率直に申しまして来年度の予算編成に当つてさらに防衛費の増加を行い、あるいは人員の増加を行うというようなことは、新しい政治情勢下においては差し控えらるべきであろう、かように考えますが、その点を具体的にもう一度御答弁をお願いしたい。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#9
○国務大臣(鳩山一郎君) 世界の情勢上、どうしても世界の平和を維持するのには兵力を持つことが必要だというような考え方であるならば、やはりこの漸増ということも考えなくてはならないと考えます。
政権の移動はどうしても選挙民――国民の多数によってきまるのでありまするから、漸増は必要だということを国民に認識せしめて、多数を取れるという確信のもとに政策の実行をやっていくわけでありまするから、別に差しつかえを生じないと思います。
この発言だけを見る →政権の移動はどうしても選挙民――国民の多数によってきまるのでありまするから、漸増は必要だということを国民に認識せしめて、多数を取れるという確信のもとに政策の実行をやっていくわけでありまするから、別に差しつかえを生じないと思います。
菊
菊川孝夫#10
○菊川孝夫君 それでは、世界の情勢の見方、見解の相違年生ずると思うのでありまするけれども、政府は内部において防衛六ヵ年計画があるとかないとか、あるいは発表する段階でないとか、あるいはまた現在そういう計画はできておらないといったようにして、今日まで再三衆議院におきましても参議院におきましても、予算委員会を通じまして予算編成のためにぜひ必要である防衛六ヵ年計画、従いまして審議のためにも、またぜひとも必要であるところの防衛六ヵ年計画というものがあるとするならば、これをすみやかに発表すべ毒ある、こういうことを野党側は要求しましても、いまだに政府の方では、ないという一点張りで逃げを張つておられるのでありますが、少くとも三十一年度の予算編成に当りましては、もうこれを国民の前に明らかにして納得をさせるというのでありまするから、それは発表さるべきである、かように考えまするが、総理はいかに考えられるか、御所見を承わりたい。
この発言だけを見る →鳩
菊
菊川孝夫#12
○菊川孝夫君 それでは少し観点を変えまして、昨日の衆議院の予算委員会で、総理はわが党の水谷長三郎氏の質問に答えられまして、第三次鳩山内閣の成立は政権の移動ではないと言い切つておられます。ところが第一次鳩山内閣当時に自由党総裁であった緒方竹虎氏は総理に向つて、出たり入つたりまた出たりという名文句を使つて、総理の政治的節操を攻撃をされ、総理はまたこれに向つて、汚職疑獄で応酬をされる一方、三木武吉氏は本年二月の総選挙に際しまして、大野伴睦氏の選挙区に乗り込んで、大野の「タイギ」は、大臣の「タイ」、議長の「ギ」であると攻撃しておられます。従って国民としまして受け取るところは、自由党も民主党も保守党であるからというので投票したものではなくて、自由党の反対党としての民主党に投票したはずであります。このような民主党と自由党が合同して自由民主党を結成しても、それは決して真の意味の政党とは言えないと思います。これはすみやかに選挙の洗礼を経て、真にあなたがたの言われるところの清新にして強力な保守党となられるのが憲政の常道でもあるし、議会主義の常識であると思うのでありますが、総理のお考えを一つ承わつておきたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#13
○国務大臣(鳩山一郎君) 私も民主政治のルールとして、政権の移動の場合には選挙を伴うのが適当と考えております。しかしながらこのたびの鳩山第三次内閣が第二次内閣から続いてできたということは、政権の移動と見るわけにはいきません。ですから総選挙をしなかったわけであります。総辞職をして総選挙をしなかったわけであります。
この発言だけを見る →菊
菊川孝夫#14
○菊川孝夫君 そういたしますと、総理のお考えでは民主党が自由党を吸収合併された、こういうふうなお考えでおられるのかどうか。
それから第二点として、この不自然な、私どもから考えますと、どうしても不自然だと思いますが、この不自然な政界の分野でもって、少くとも今のお考えでは任期一ぱいがんばり抜こうとまで考えておられるのではないかと私は思います。やっぱりすみやかなる機会に一ぺん選挙の洗礼を経なければならぬ、常に総理は口癖のようにこのことは言っておられたはずであります。従いましてすみやかに選挙の洗礼を経なければならぬと考えておられるのは当然だと、私はこのように受け取つておるのでありますが、この点についてもう一ぺん伺つておきたいと思います。
この発言だけを見る →それから第二点として、この不自然な、私どもから考えますと、どうしても不自然だと思いますが、この不自然な政界の分野でもって、少くとも今のお考えでは任期一ぱいがんばり抜こうとまで考えておられるのではないかと私は思います。やっぱりすみやかなる機会に一ぺん選挙の洗礼を経なければならぬ、常に総理は口癖のようにこのことは言っておられたはずであります。従いましてすみやかに選挙の洗礼を経なければならぬと考えておられるのは当然だと、私はこのように受け取つておるのでありますが、この点についてもう一ぺん伺つておきたいと思います。
鳩
鳩山一郎#15
○国務大臣(鳩山一郎君) 民主政治というのは、国民が主権者であるというように単純に言われておりますくらいに、国民は政治に対して主導力を持たなくてはならないのでありますから、政権の移動について国民が権限を持つということは当然だと思うのであります。そうして選挙ということをたびたびするということが民主政治の本旨にもかなうと思いますので、選挙はときどきやつた方がいいと思いますけれども、このたびのは、最近毎年ずっと選挙がありまして、国民も選挙の煩に耐えないであろう、大体の世論を察知しますと、選挙を望んでいないというのが空気であります。のみならず政権のり移動と私は考えないのでありますから、政権の移動がないときにむやみに選挙をするということも、諸君に迷惑をかけるのみと考えましたのでやらなかった次第であります。
この発言だけを見る →菊
菊川孝夫#16
○菊川孝夫君 今回の第三次鳩山内閣の成立に当つて選挙をおやりにならなかったということはわかりました。しかしこのままで長く第三次鳩山内閣を継続されるという御意思か、それともすみやかなる機会に総選挙を行なって、とにかく反対党同士で対立していったのが一つになつたというのでありますから、これは選挙の際には反対党であったのが一つの政党になつたというのでありますから、明らかに国民の審判をすみやかなる機会に受けらるべきであると思います。で、お伺いしたいのは、これは解散を回避するために、選挙を行わないために保守合同をやつたのではない、あくまでも最近の機会に選挙を行うというだけの御意思は総理としてはお持ちになっているかどうかということだけを伺いたいのでありまして、今回の鳩山内閣成立に対してはやらなかったけれども、すみやかに機会をみましておやりになるお考えを持っておるかどうか、この点を伺っておきたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
菊
菊川孝夫#18
○菊川孝夫君 そうしますると、やはり今回の保守合同は俗に言われまするように総選挙を回避するため、解散を回避するためということも一つの大きな理由であったのかどうか、重ねてこの点だけを確認しておきたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#19
○国務大臣(鳩山一郎君) 私は解散を回避するという念慮は一つもないのです。解散ということはときどきやった方がいいとは思っておるのでありますけれども、このたびは必要がないと思ってしなかったのであります。
この発言だけを見る →菊
菊川孝夫#20
○菊川孝夫君 どうも必要はないとおっしゃりますけれども、これはあなた方だけの見方にすぎないのでありまして、世論もまた先ほど申し上げましたように過ぐる総選挙の際も、自由党と民主党が私が申し上げましたように反対党として相攻撃しあい、その政策につきましても攻撃しあって、国民の審判を仰いだ結果、鳩山民主党が第一党となられて政権を担当してこられたのであります。ところがこのままでいくと、反対党の勢力が社会党と自由党を加えますと両院において多数である、従って政権の維持が困難である、で解散かあるいは総辞職の道を選ばなければならぬ、そうなったときに、これは解散を回避したいという保守党の内部における空気あるいは財界方面の圧力、これなんかを参酌いたしまして、保守合同ができたものと国民の側では見ておるわけであります。従いましてそういう意思ではなしに保守合同がされたということ、すなわちあなたの考えでは民主党が自由党を吸収合併されたというのは、それでは一体どこに一番大きな理由、名分を見出されておるのであるか、この点を伺っておきたい。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#21
○国務大臣(鳩山一郎君) 私はあなたと少し考えが違うのでありますが、私は国民が解散を希望しておったとは黒いません。政府としては百八十五名で政策の実行ということは非常に困難であります。とてもその百八十五名だけでもって、いわんや参議院においてはわずか二十数名の議員だけでもって、そうして政策を実行しようということは、これはできないのであります。それでありまするから、政権の争奪のためあるいは鳩山内閣維持のために保守合同をたくらむということは、これは非常にいけないということを常に私は演説をしておりました。政策の実行のために保守合同をするのだということを主張しておったのでありまして、あなたのお考えのように政権維持のために保守合同をしたわけでは断じてないのです。
この発言だけを見る →菊
菊川孝夫#22
○菊川孝夫君 その点が見解の相違で、いつまでやっても平行線でありすから、次の問題についてお伺いしたいと思います。日ソ交渉につきまして、総理と重光外相の間に意見の食い違いがあるように見られるのでありますが、もしもさようなことがあるとするならば、外交問題に関する限り超党派外交さえ主張する今日、まことに遺憾であると思います。本年の八月に重光外相は松本全権に政府の意向を伝えるために園田外務政務次官を派遣さもようとしたが、総理は園田では真に経理の腹を伝えることができないと考えられたか、腹心の河野農林大臣を派遣されました。自由党との合同によって、最近総理の心境にも変化をきたしたようにも見られまするけれども、とにかく日ソ交渉開始当時は、総理は日ソ国交回復のために、その政治生命をかけておられるような熱意が見受けられました。しかるに当面の責任者であるところの重光外相は、仕方がないからやってみようという態度のように思われます。第三次鳩山内閣の外交方針といたしまして、この日ソ交渉に関して最善の努力を傾注してすみやかに妥結する決意をお持ちになっているのかどうか、総理の所信をお伺いいたします。
この発言だけを見る →鳩
鳩山一郎#23
○国務大臣(鳩山一郎君) 世界の平和政策ということは、私非常な必要な政策だと思っております。万一もしも戦争でも始まったならば大へんなことでありまするから、世界の平和政策ということは各国が最も重要な政策としてとるべきものだと思うのであります。その世界の平和政策の実行には、ソビエトと日本との関係を戦争状態終結未確定な状態に置くということは非常に危険なことでありますから、どうしてもソビエトとの戦争状態終結の事態を作り上げなければならない。これは政策として非常に重い問題だと思っておるのであります。その目的というものは、日ソ交渉の当初と今日と少しも変りがないのであります。
この発言だけを見る →菊
菊川孝夫#24
○菊川孝夫君 現在の日ソ交渉の進渉状態を眺めまして、私どもの胸に最も迫るものを覚えますのは、何と言っても、すでに十回目の冬をシベリアの酷寒の抑留所で迎えるところの同胞の身の上についてであります。万一平和条約の交渉がこれ以上おくれるような場合には、とりあえず、両国間の暫定協定でも締結しまして、そうして戦争状態の終結を宣言し、即時戦犯及び抑留者の帰国を実現するとともに、これと並行して外交使節の交換を行い、引き続いて平和条約の締結その他の懸案の解決をはかられたらいかがかと考えるのでありまするが、総理のお考えを承わりたいと思います。
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鳩山一郎#25
○国務大臣(鳩山一郎君) その行き方も一つの方法だろうと思います。けれども、日ソ交渉を始めました最初の日において、マリクの方から平和条約を締結する案が出まして、そうして日本としても、ソビエトと日本との間に戦争がなかったような事態にまで持っていくということが理想でありますから、戦争のなかった事態というのは、つまり戦争によって抑留されておる未帰還の人たちの帰還、あるいは日本固有の領土の占領されているのを解いてもらって、日本に返してもらう、これは、戦争のなかった事態に持っていくのには当然に含まれる問題なんであります。ソ連から平和条約案が出た以上は、その機会をつかまえて、この二つの目的を同時に解決した方が日本とソビエトの国交を正常化するのに最もいい方法でありまするから、そういうようにいたした次第であります。
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菊川孝夫#26
○菊川孝夫君 私どもも、総理の今言われる最もいい方法、最善の道を選ぶということについては、決して異議を言うのではなしに、けっこうなことだと思うのであります。ところが、眺めておりますと、なかなか簡単に総理の今お考えになっているような方向に進まない。相手ば、何と言いましても外交交渉についてはきわめてねばり強いスラブ民族であります。従いましてその民族性も考えて、こちらもやはり腰を落ちつけて折衝に当らなければならぬと思います。従ってまず次善の策を講じておいて、少くともこの人道問題、特に戦犯、抑留邦人の帰還につきましては、総理もやはりこれとは違ったような――もちろん全然比較にはなりませんけれども、敗戦という苦しみは特に痛切に感じられておるはずであります。戦後追放処分を受けられまして、音羽のお屋敷に立てこもっておられましただけでさえも、やはり焦慮のあまりに、われわれの見るところでは、健康を害された苦い経験をお持ちになっているはずであります。まして戦犯抑留邦人の諸君は、それと比べましたら、比べものにならない苦しみと焦慮の念に駆られておることはもう推察にかたくございません。より以上に、もう言葉では表わし得ない気の毒な立場にあると思います。また重光外務大臣も、自民党の幹事長の岸信介氏も、ともにやっぱり戦犯として巣鴨で苦しい経験をお持ちであって、これらのつながれておる諸君の身の上については、よくおわかりのはずであります。これらの抑留者の心境は十分わかっておられるはずでありまするから、このように航空機の発達によって、もう現在は大公使を派遣しての訓令外交時代は過ぎまして、巨頭外交の時代に移行しつつあると思います。この際思い切って、一つ御苦労でも、総理または重光外相、代行委員の一人ぐらいはっき添って行って、モスコーへ乗り込んで、ブルガーニンやフルシチョフとひざを交えて、暫定協定の話し合いをやってみるか、あるいは日ソ交渉の促進について話し合ってみる、こういうお考えはあるかどうか、一つ伺っておきたいと思います。
この発言だけを見る →鳩
菊
菊川孝夫#28
○菊川孝夫君 今のような日ソ交渉の進捗状態では、すみやかなる妥結を待っておりまする国民の側からしまするならば、まことに何をやっているかわからない。ソビエトの当局者さえも、まあお茶飲み話をやっているのだというような表現をしたと言われているのでありまするが、向うはそれでも堪え得るかもしれないけれども、こちらは、理屈のあるなしはとにかくとして、現実の問題として、戦犯だ、抑留だといって、気の毒な同胞がつながれておるのであります。こういうつながれておる同胞の身の上に思いをいたしまするときに、お茶飲み話をロンドンで行なってもらっておったのでは、待っておる国民が待ち切れないと思います。従いまして新しいいろいろの手を打って、一つ第三次鳩山内閣は、思い切って日ソ交渉の局面打開をはからるべきであろう、かように考えるのでありますが、その決意がおありかどうか、一つ伺っておきたい。
この発言だけを見る →鳩