予算委員会第二分科会

1961-02-28 衆議院 全369発言

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会議録情報#0
昭和三十六年二月二十八日(火曜日)
    午前十時四十一分開議
 出席分科員
   主査 北澤 直吉君
      臼井 莊一君    小川 半次君
      菅  太郎君    櫻内 義雄君
      床次 徳二君    松本 俊一君
      田中織之進君    滝井 義高君
      堂森 芳夫君    野原  覺君
      長谷川 保君    湯山  勇君
   兼務 羽田武嗣郎君 兼務 岡  良一君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
 出席政府委員
        大蔵事務官
        (主計局次長) 谷村  裕君
        文部政務次官  纐纈 彌三君
        文部事務官
        (大臣官房長) 天城  勲君
        文部事務官
        (大臣官房会計
        課長)     安嶋  彌君
        文部事務官
        (初等中等教育
        局長)     内藤譽三郎君
        文部事務官
        (大学学術局
        長)      小林 行雄君
        文部事務官
        (社会教育局
        長)      斎藤  正君
        文部事務官
        (体育局長)  杉江  清君
        文部事務官
        (調査局長)  田中  彰君
        文部事務官
        (管理局長)  福田  繁君
        文部事務官
        (文化財保護委
        員会事務局長) 清水 康平君
        自治政務次官  渡海元三郎君
        自治事務官
        (財政局長)  奥野 誠亮君
 分科員外の出席者
        大蔵事務官
        (主計官)   佐々木達夫君
        文部事務官
        (大学学術局大
        学課長)    春山順之輔君
        厚 生 技 官
        (保険局医療課
        長)      館林 宣夫君
    ―――――――――――――
二月二十八日
 分科員田中織之進君及び堂森芳夫君委員辞任に
 つき、その補欠として湯山勇君及び滝井義高君
 が委員長の指名で分科員に選任された。
同日
 分科員滝井義高君及び湯山勇君委員辞任につき、
 その補欠として堂森芳夫君及び田中織之進君が
 委員長の指名で分科員に選任された。
同日
 第四分科員羽田武嗣郎君及び第一分科員岡良一
 君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十六年度一般会計予算中文部省所管
     ――――◇―――――
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北澤直吉#1
○北澤主査 これより会議を開きます。
 昭和三十六年度一般会計予算中文部省所管について質疑を行ないます。床次徳二君。
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床次徳二#2
○床次分科員 私は義務教育費の問題につきまして質問したいと思います。
 教育の充実に対しましては、何と申しましても十分なる経費を準備いたしまして、そうして教育の基礎をつちかうことが必要だと思うのでございまするが、特に義務教育に対しましては、すでに、長い間国庫負担法によりましてこれが実施されておるのでありまするが、しかし国庫負担法そのものにつきましても、もうそろそろ内容におきまして改善をする必要があるのではないかと思うのであります。すなわち従来から見ますると、教育費のために支出すべき部面が次第にふえてきているんじゃないか。従来国旗負担法の対象としましては給与とか教材費に限られておるのでありまするが、義務教育の充実のためにはもっともっとその対象をふやすということと、同時にこれが従来二分の一という額に制限されておりまするが、この額をもっと増加いたしまして、そうして義務教育の振興をはかることが必要だと思うのでありまするが、この点に対しまして大臣の御所見を伺いたいと思います。
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荒木萬壽夫#3
○荒木国務大臣 御案内の通り今お示しの経費について精算のときに二分の一を国が負担し、設置者がその残りを負担するということでやってきておることは万々御承知でございますが、今日ただいま再検討をするという意向は実は持っておりませんのでございますが、さしあたりとしてはどうやらこれでいいんじゃないかという考え方でございます。もっともPTAが年額二百億円くらい負担しているので、何とかこれを解消すべきだという意向はたくさんあるのでございまして、そういうことと関連してのお話かとも拝察いたしますが、将来の問題としては検討をしていくべき課題とは思いますが、さしむきとしましては現行のやり方でごかんべん願いたいと思っているような次第でございます。
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床次徳二#4
○床次分科員 教育費の負担につきましては、ただいまお話がありましたように各方面において負担しておる。PTAあるいは町村、公共団体が負担しておる分が相当あると思われるのであります。この負担を緩和することによりまして一そう充実ができるのではないかと考えておるわけなのであります。従って増率等も御検討いただきたいと思うのでございます。
 なおこれに関連いたしまして実はお伺いいたしたいことは、義務教育費の配分の方法なんです。今日地方団体の経費に対しまして二分の一の額になっておりまして、なおその例外といたしましては、基準財政収入が基準財政需要をこえるところの府県におきましては政令の定めるところによりまして最高限を押えるといういき方があるだけであります。しかし現実に地方の状態を見ますると、ずいぶん財政の事情によりまして、単純にかような一律二分の一負担という方法でいいかどうかということについて実は考えて見るべきものではないかと私は思うのであります。
 一例を申し上げますると、今日義務教育に対しまして相当経費を支出しておって、その経費がはたして十分な利益をその地方に与えているかと申しますると、実は地方によってずいぶん差があるのであります。具体的に申し上げますると、後進地方のごときは義務教育によりまして青年の教育を一生懸命やる。そうしてせっかく育て上げましたところの青年というものが就職活動をいたしまして、ほんとうに教育の効果が上がりますのは実は富裕地方において利益が上がるという見方ができるのではないかと思うのであります。いわゆる教育費の国民の負担の割合から申しますると、実はいわゆる後進地方、青年をどんどん教育しておる地方につきましては、負担が実際は相当過重なんです。私はそういう地方に対しましては、むしろ義務教育費の配分をもっと増率してよいのではないかということを考えておるわけであります。最近はいわゆる所得倍増論によりまして、後進地方に対しましても、開発事業に対して増率するということを考えるのは当然でありますが、教育につきましても、実はその団体の負担の状態を見ますと、非常に不公平があるように思うのでありまして、後進地方の教育の充実に対しましては、さような方法によってむしろ公平が期せられるのじゃないか、むしろ発展が期せられるのじゃないかと思う。文部省でやっておられるのは、富裕県において頭を押えるという消極的な部分だけやっておられるのでありますが、積極的に教育の内容を振興する意味におきましては、どうも配分の操作があまりに単純に過ぎるので、効果が上がらないと思うのです。この点は十分に一つお考えをいただきたいと思うのでありますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
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荒木萬壽夫#5
○荒木国務大臣 義務教育はおよそ子供たちにとりましては共通の課題でございますから、最低限は公平に、富裕府県だろうとそうでなかろうと、負担する、富裕府県の方でおっしゃるような趣旨を調整するという考え方の方が適切じゃないかと、私見ではございますが、思います。しかしながら、御指摘のように、教育以外の点では、富裕府県とそうでないところをなるべく公平に扱うような考慮がだんだんと考えられつつあるのに、義務教育の経費だけはそのことがあまり積極的に脅えられていないうらみがあるのじゃないかというお説かと思いますが、気持においては、お説はわかるような気持がいたします。ただ、当面のやり方としましては、富裕府県において調整するというやり方でやっておる。これをもっと幅広くするかどうか等につきましては、根本の問題でございますから軽々に申し上げられませんが、検討していくべき課題かとは存じます。さしむきは、お答えになりませんかしれませんけれども、以上のようなことを考えておる次第でございます。
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床次徳二#6
○床次分科員 ただいまの問題は、義務教育費に対する二分の一の補助が十分であるという立場に立ちましては、従来の配分でいいと思うのでありますが、地方においてだんだん財政の負担がかかって参りますと、どうしても増率をする、単純に増率がむずかしければ現在の配分方法においても考慮する。むしろ積極的に申しますと、そういう地方の振興のために義務教育費をよけい配分してもらうということが必要だという意味におきまして、ぜひ御検討いただきたいと思うのであります。
 なお、これに関連して一再申し上げてみたいのでありまするが、産業教育の問題であります。今日青年に産業教育が必要なことにつきましては、今さら申し上げるまでもないのでありまするが、特に後進地方の青少年に対しまして、だんだん高等学校に入ってくる者がふえてきた、しかもこれがいわゆる工業教育、理工科教育というものをよけい受けなければならないという事情になって参ったのであります。単純に普通科で出て参りましたのは、他の府県に就職いたしまする場合におきましては、成績がとかくよくない。どういたしましても、やはり高等学校までやって、しかもそれが理化学教育を十分して出たという者は、他地方に出まして、ほんとうにその就職率もいいというわけです。この点は、産業の少ない地方にとりましては、まことに重大な影響があるわけです。しかもこれが相当の経費を食うということになりますと、いわゆる産業教育の振興、青少年に対する職業補導を、将来を考慮する場合におきましても、十分な経費をつけて実行させなければならない。この点は、いわゆる工業の発達した地方とはだいぶ違うのでございます。先ほど義務教育の問題についても申しましたけれども、職業教育になりますと、一そうこれがクローズ・アップされて、その必要が感ぜられて参る次第であるわけなんです。この点につきましては、将来一つ十分な予算上の考慮をしていただきたいと思うのでありますが、これにつきまして、政府の御所見を伺いたいと思います。
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荒木萬壽夫#7
○荒木国務大臣 御指摘につきましては、いわゆる所得倍増計画の実施のいわば裏づけといたしまして、科学技術教育に特に力を入れていこう、ことに高等学校の教育につきましても産業教育、なかんずく工業方面に重点を置いて生徒急増対策の一環としても意味があるわけでございますが、普通高校のほかに工業高校に特別の考慮を払って従来の産振法に基づく補助率も幾らか高めますと同時に一般校倉につきましても普通高校を含めて財源措置を今まで以上に十分につけたい。特に工業の学校につきましては、普通校舎につきましてもわずかではありますけれども、政府の補助金を出すことによって地方の負担を幾らかでも軽減し、かつ産業教育の目的を達しよう、こういう考え方で予算も御審議願っておりますし、関連の法案等も提案いたしておるような次第でございます。この点は従来よりも一歩少なくとも前進をして、御指摘のような地方々々の御要望にこたえ得るのではないかと思っておる次第でございます。
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床次徳二#8
○床次分科員 ただいまのように政府の努力の趣旨はわかるのでありまするが、私は特に強調したいのは、この地方の配分についてやはり後進地方とそうでない地方との間におけるところの地元の負担力ということを十分考慮してやっていただきたいというところが重点なんでありますので、どこの地方も同じ率でもってやるという現在までの建前につきましては、これは相当検討を要するのじゃないか、かような意味において申し上げた次第であります。十分一つこの点につきましては善処してもらいたい、以上をもって終わります。
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北澤直吉#9
○北澤主査 羽田武嗣郎君。
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羽田武嗣郎#10
○羽田分科員 私といたしましては、去る二月五日に日教組本部の小林委員長以下三十四名の諸君が日本社会党に集団入党したことは、日教組ばかりではなく、各方面に非常に強い反響を与えておると思うんです。ちょうど朝日新聞の投書欄の「声」というところに「教師の任務と教育の中立性」と題して東京の中学校校長の阿川昔という方が投書をしておるのでありますから、この反響の一つとして読み上げたいと思うのでございます。
  校長になって十一年、しみじみ思うことは教師として学級をもっていたときの楽しさである。いまでもつとめて補教に出るようにしているが、校長と生徒とではその親近感がまるでちがう。
  私の長い経験からいって、教師の生徒に及ぼす感化力は、おどろくほど大きい。生徒の教科に対する興味は、その担任に対する好悪感に左右され勝ちである。自分の親愛する先生の授業には熱心になるが、自分のきらいな先生の授業にはそっぽを向く。
  教師の何気ない一言が、生徒に強い刺激と反応を与える。教師は教壇での一言一行に十分慎重にしなければならない。
 学校にはそれぞれ校風があるが、学級にもそれぞれのふんいきと色彩がある。それは如実に担任教師の性格・熱意・指導力を反映している。担任にその人を得るか得ないかは、その学校の生命となる。だから教師はその責任の重大さを考え、教師たるの本務をおろそかにしてはならない。
  教師も労働者であるという考えはよいとしても、こうした感化力を持つ教師の任務を一刻も忘れてはなるまい。組合員という意識の前に、教師たる本務の重大さを十分自覚する必要があろう。
  小林委員長以下、日教組幹部が社会党に入党したので、今後日教組の動向が社会党的になることは必然であろう。しかし組合員である教師のすべてが社会党的な意向で生徒を指導したら問題である。
  信仰は個人の自由であるし、入党もまた個人の権利である。しかし一方に偏向した人が、真に中正な意見を述べることができるであろうか。安保反対・勤評反対を熱心に唱える教師が、まさか教壇でもその考えを述べたとは思わないが、その人の担任する生徒が、先生と同一意見でないという事実を私は知っている。すぐれた教師であればあるほど、先生の考え方、見方が生徒に強く影響してゆくのである。
  教師が教育の中正を守るためには、特定の政党や宗教にははいらないことが、いちばん正しい道ではないかと思う。
 まあ、こういうただいま読み上げたような阿川校長の意見のように教師個人がどの政党を支持しようともそれは自由でありますが、日教組五十万の組織員に絶対的な影響力を持ったこれら中央幹部の集団入党は、教育の中立性を侵すゆゆしい重大事と考えておりますが、これに対しては文部大臣はどういう御所見を持っていらっしゃいますか。
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荒木萬壽夫#11
○荒木国務大臣 ただいま読み上げられました投書者の気持は、一般国民の率直な気持だろうと理解いたします。ただ理論的に申し上げれば、御指摘の通り、その投書にも書いてあります通り、日本人がいかなる政党を、共産党といえども支持し、入党するということは自由である、これは疑いないことだと思います。しかしながらそういう事実上相当の影響力を持つであろうところの幹部諸公が集団で入党するというようなものは好ましくはない、御自由ではあるにしましても好ましくはないという気持は、私は国民の大多数の意見であろうと思います。それはよしんば共産党であれ、社会党であれ、自由民主党であれ、集団入党するということは私は好ましくないのじゃないか、かように思う次第であります。もっとも概念的にいえば、党員である教師と教師たる教師の教壇における言動とは截然と区別されるわけですから、理論上は弊害ありなぞと言いにくいかとは思いますけれども、なにさまなまな人間でありますから、全然影響なしとも言いかねる。そういうことを一般的には懸念した気持がその投書になっておろうかと思うのであります。奨励すべきことでなくて、必ずしも好ましくないという感じを持つ次第でございます。教育が中立でなければならぬということは厳然たる教育基本法からの命令でもありますし、教師諸君がそういうことはないとは信じますけれども、ともすれば、事実上脱線したことがないとはいえない。そういうことをいささか懸念はいたしますものの制度上そいつがけしからぬことだとはむろん思いません。自重してもらいたいと私は要望したいと思っております。
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羽田武嗣郎#12
○羽田分科員 好ましくないという御答弁でございまして、全くそれは良識ある国民の心であろうと思います。そこで今さら入党した者に取り消しを勧告するということをいたしても、これはどうにもなるものではないと存じますが、全国の先生たちに何らかの方法で教育の中立性を守るように厳に戒める必要があると思いますが、これに対して文部大臣としてどういう対策をお考えになっていますか、それを承りたい。
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荒木萬壽夫#13
○荒木国務大臣 特別の対策というものを今考えておるわけじゃございません。教育が中立を保持さるべきことは憲法の趣旨からいっても、基本法の明文からいっても当然のことでありますし、ことにまた義務教育課程の担当教師に対しましては、特に政治的に中立であらねばならぬという趣旨の特別立法も出ておるようなわけですから、教師が教育の本質的な要請である中立厳守のためには今後も努力していくことを良識に訴えて期待する次第でございます。
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羽田武嗣郎#14
○羽田分科員 これで私の質問を終わります。
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北澤直吉#15
○北澤主査 野原覺君。
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野原覺#16
○野原(覺)分科員 私どもは荒木文部大臣の教育に対するものの考え方、それからあなたが文部大臣になられましてから、あちらこちらでお話になられたことなり、それからなさっておられる文部行政につきまして実は若干の批判を持つのであります。問題点がかなりあるのではなかろうかと実は思っておるのでございます。そこで私は、実はきょうはそれらの点についてもたださなければなるまいかと思ったのでございますが、この文教の予算分科会における質問者が十数名もございます。しかも予算分科会という性格から考えまして、その問題は他の機会に譲って、いずれあらためて掘り下げてお尋ねいたすことにいたしまして、予算に関係のある重要な点の二、三について幾らかお尋ねをしてみようと思うのであります。
 まず第一にお尋ねしたいことは、教員の定数の問題、それから義務教育学校の小学校、中学校の学級編制の基準に関する問題についてであります。三十六年度の義務教育学校における学級編制の基準は、小学校、中学校それぞれ何名と置いて予算の積算をなされたのか、まずこの点からお尋ねいたします。
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内藤譽三郎#17
○内藤政府委員 小学校は五十六人以上を解消する、中学校は五十四人以上を解消する、こういうことにいたしたわけでございます。これは小学校五十六人、中学校五十四人に据え置くという意味じゃございませんので、現実に五十人、五十一人あるいは五十数人のところもあるし、四十何人のところもあるわけです。全国平均は四十四、五人になっておりますが、今回の措置としては小学校は五十六人以上、中学校は五十四人以上のところをとりあえず解消する、こういう趣旨でございます。
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野原覺#18
○野原(覺)分科員 そういたしますと、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律というのが、初中局長御承知のようにできております。それの第三条の二項を見てみますと、「各都道府県ごとの、公立の小学校又は中学校の一学級の児童又は生徒の数の基準は、次の表の上欄に揚げる」云々という規定がございまして、この法律は小学校は五十名と書かれておるわけである。それから第四条によりますと、「都道府県の教育委員会は、前条二項又は第三項の規定により公立の義務教育諸学校の一学級の児童又は生徒の数の基準を定めるに当り、当該義務教育諸学校の学級編制の区分に応ずる同条第二項の表の下欄に掲げる数又は同条第三項に規定する数に五人を加えた数(同条第二項ただし書の規定により別に政令で定める数を標準とする場合にあっては、政令で定める数)」となっております。「五人を加えた数をこえる数によろうとするときは」云々という規定もここにあるわけでございます。なお公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令第三条を見ますと「法第四条に規定する政令で定める数は、五十五人とする。」となっております。こういうような法律なり政令をずっと調べてみますと、学級編制基準の数は五十人から五十五人というのが実は法の定めておることではないかと私は思うのであります。そうなると三十六年度は小学校は五十六人、中学校は五十四人でございますが、法律は五十人ですから、それよりも四人オーバーしております。しかし政令は五十五人以内でございますからこれは問題ないとしても、三十六年度の予算の積算基礎に置いた五十六人は、これは法律違反じゃないか。この点をどうお考えになっておるか。
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内藤譽三郎#19
○内藤政府委員 ただいまお述べになりました法律の附則第三項に教職員定数の標準に関する経過措置というのがございます。この経過措置でごらんいただきますと、一ぺんに定数までいかないで政令で逐次やる。これは校舎の設備状況、校舎の建築状況その他を勘案してやるということになっておりますので、政令でこれを逐年きめていく仕組みになっておるわけでございます。
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野原覺#20
○野原(覺)分科員 そうなりますと、これは経過規定によってなされておることだということでございますが、これは文部省としてはこの法律の定めておる五十人の学級を編制することのできるための具体的な対策、措置というものが脅えられなければならないと私は思うのであります。従ってこの小中学校とも五十人にするためのいわゆるすし詰め学級の解消計画というものが文部省にあるのかないのか、野放しなのか。せっかく法律が五十人だと規定しておるにかかわらず、いつまでもこういう経過措置でやられるということは私どもはあり得ないと思う。だから法律のねらっておる五十人を達成するための解消計画というものを文部省はお立てにならなければならぬのでありますが、その計画があるならばお示し願いたい。
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内藤譽三郎#21
○内藤政府委員 この法律が三十三年にできましてから、経過的に、三十三年度は小学校は六十人以上を解消する、中学校は五十五人以上を解消する。それから三十四年度につきましては、小学校は五十八人以上を解消する、中学校は五十四人以上を解消するという措置をすでにとって参ったわけであります。三十五年度は、小学校の方は五十六人以上を解消する、中学校は五十四人以上を解消するということでやって参ったわけでございまして、三十六年はそれを踏襲して参ったわけでございます。と申しますのは、三十六年は中学校の生徒はちょうど百万人ふえましたので、この百万人の急増のために八千五百人ほどの増員をせざるを得なかったという事情で小中とも据え置いたわけでございます。しかし三十七、八年の両年度におきまして双方とも五十人になるように、計画を進めておるわけでございます。今日京でのところ、このすし詰め学級解消の方向が出ましてから、当時五十人以上の学級は十四、五万ございましたが、現在のところ八万程度になっておりますので、その効果は着々と上がっておるものと考えます。
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野原覺#22
○野原(覺)分科員 そういたしますと、文部省のこの五ヵ年間による解消計画は、三十六年度は小学校が五十六名、中学校が五十二名だと私は拝承しておるのですが、あなたの今の答弁を聞くと、計画自体が五十四名だ、こういうことでございますが、これは最初文部省が打ち出しておった計画は、五十三名ではありませんでしたか。
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内藤譽三郎#23
○内藤政府委員 三十五年度は、お話しのように五十三にしたいという気持を持っておりましたが、三十五年はやむを得ず五十四にいたしましたので、三十五と六の間は据え置くという当初計画でございます。
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野原覺#24
○野原(覺)分科員 それならそのように御答弁をしてもらわなければ、これは誤解を与えると思うのです。当初の計画は、従って三十五年は中学校五十三、三十六年も五十三、こういうことだった。ところがその計画を、文部省のやり方からいきますと達成することができないのですね。もうすでに五ヵ年年計画の二年目か三年目になって、五十名を達成するための解消が、もうここでつまずいておるのです。五十三と置きながら五十四で学級編制をなさっておるわけであります。私はやはりこれは考えなければならぬ点だと思います。もう一度お尋ねいたしますが、再来年度、三十七年度には小学校は幾らで中学校は幾らですか。小学校はもう三十七年度になりますと、五十になりますか。中学校は五十になれますか、お尋ねします。
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内藤譽三郎#25
○内藤政府委員 これは先ほど申し上げましたように、三十八年で小中ともお約束通り五十にしたい、こういうことでございます。
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野原覺#26
○野原(覺)分科員 これはぜひとも五十にしたいということで、単なる希望ではなしに、この義務教育学校における学級編制基準の法律ができてからすでに久しいのでございますから、もういいかげんで五十名くらいの学級というものを日本においても作り上げなければならぬのではないかと実は考えるわけです。これはぜひとも、ただいま初中局長からのあのような答弁がございましたが、実現をしてもらいたい。これに対する大臣の御所信を承ります。
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荒木萬壽夫#27
○荒木国務大臣 ただいま政府委員から申し上げた通りに、実現をはかりたいと存じます。これはそう思うのみならず、実際問題といたしましても校舎の整備もいわばできておる状態になりまするし、それから先生の数も、学童が高等学校に移行していきます関係から、一応整っておる。ですから実行可能である、めども具体的につくわけでございまして、極力これが実現をはかりたいと思っております。
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野原覺#28
○野原(覺)分科員 そこでさらにこの問題についてお尋ねをしたいのですが、五十名が達成できたあとにおいて、文部省としては第二次の学級編制基準計画を立てる必要が、私はやはりあろうかと思うのであります。五十名が最高の理想だなんと考えておったら、とんでもないことなのです。この点に対する文部省側のお考えを承っておきたい。
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内藤譽三郎#29
○内藤政府委員 次の計画をどうするかは今検討中でございますが、諸外国等の実例も十分考慮いたしまして、できますれば四十人くらいに理想としては持っていきたいと考えております。
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