本会議
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会
会議録情報#0
昭和三十六年三月三十一日(金曜日)
午前十時五十八分開議
━━━━━━━━━━━━━
議事日程 第十六号
昭和三十六年三月三十一日
午前十時開議
第一 道路整備緊急措置法等の一
部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
第二 公営住宅法第六条第三項の
規定に基づき、承認を求めるの
件(衆議院送付)
第三 市町村職員共済組合法の一
部を改正する法律案(内閣提
出)
第四 警察官の職務に協力援助し
た者の災害給付に関する法律の
一部を改正する法律案(衆議院
提出)
第五 郵便貯金法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送
付)
第六 簡易生命保険及び郵便年金
の積立金の運用に関する法律の
一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
第七 揮発油税法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送
付)
第八 地方道路税法の一部を改正
する法律案(内閣提出、衆議院
送付)
第九 国立学校設置法の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
第一〇 参議院事務局職員定員規
程の一部改正に関する件
第一一 参議院法制局職員定員規
程の一部改正に関する件
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、炭鉱災害防止に関する決議案
一、日程第一 道路整備緊急措置法
等の一部を改正する法律案
一、日程第二 公営住宅法第六条第
三項の規定に基づき、承認を求め
るの件
一、日程第三 市町村職員共済組合
法の一部を改正する法律案
一、日程第四 警察官の職務に協力
援助した者の災害給付に関する法
律の一部を改正する法律案
一、日程第五 郵便貯金法の一部を
改正する法律案
一、日程第六 簡易生命保険及び郵
便年金の積立金の運用に関する法
律の一部を改正する法律案
一、日程第七 揮発油税法の一部を
改正する法律案
一、日程第八 地方道路税法の一部
を改正する法律案
一、日程第九 国立学校設置法の一
部を改正する法律案
一、日程第十 参議院事務局職員定
員規程の一部改正に関する件
一、日程第十一 参議院法制局職員
定員規程の一部改正に関する件
一、所得税法の一部を改正する法律
案
一、法人税法の一部を改正する法律
案
一、租税特別措置法の一部を改正す
る法律案(閣法第二四号)
一、物品税法等の一部を改正する法
律案
一、租税特別措置法の一部を改正す
る法律案(閣法第一三八号)
一、郵便貯金特別会計法の一部を改
正する法律案
一、沖繩における模範農場に必要な
物品及び本邦と沖繩との間の電気
通信に必要な電気通信設備の譲与
に関する法律案
一、運輸省設置法の一部を改正する
法律案
一、通商産業省設置法の一部を改正
する法律案
一、機械工業振興臨時措置法の一部
を改正する法律案
一、核原料物質、核燃料物質及び原
子炉の規制に関する法律の一部を
改正する法律案
一、農林漁業金融公庫法の一部を改
正する法律案
一、農業協同組合合併助成法案
━━━━━━━━━━━━━
この発言だけを見る →午前十時五十八分開議
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議事日程 第十六号
昭和三十六年三月三十一日
午前十時開議
第一 道路整備緊急措置法等の一
部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
第二 公営住宅法第六条第三項の
規定に基づき、承認を求めるの
件(衆議院送付)
第三 市町村職員共済組合法の一
部を改正する法律案(内閣提
出)
第四 警察官の職務に協力援助し
た者の災害給付に関する法律の
一部を改正する法律案(衆議院
提出)
第五 郵便貯金法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送
付)
第六 簡易生命保険及び郵便年金
の積立金の運用に関する法律の
一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
第七 揮発油税法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送
付)
第八 地方道路税法の一部を改正
する法律案(内閣提出、衆議院
送付)
第九 国立学校設置法の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議
院送付)
第一〇 参議院事務局職員定員規
程の一部改正に関する件
第一一 参議院法制局職員定員規
程の一部改正に関する件
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、炭鉱災害防止に関する決議案
一、日程第一 道路整備緊急措置法
等の一部を改正する法律案
一、日程第二 公営住宅法第六条第
三項の規定に基づき、承認を求め
るの件
一、日程第三 市町村職員共済組合
法の一部を改正する法律案
一、日程第四 警察官の職務に協力
援助した者の災害給付に関する法
律の一部を改正する法律案
一、日程第五 郵便貯金法の一部を
改正する法律案
一、日程第六 簡易生命保険及び郵
便年金の積立金の運用に関する法
律の一部を改正する法律案
一、日程第七 揮発油税法の一部を
改正する法律案
一、日程第八 地方道路税法の一部
を改正する法律案
一、日程第九 国立学校設置法の一
部を改正する法律案
一、日程第十 参議院事務局職員定
員規程の一部改正に関する件
一、日程第十一 参議院法制局職員
定員規程の一部改正に関する件
一、所得税法の一部を改正する法律
案
一、法人税法の一部を改正する法律
案
一、租税特別措置法の一部を改正す
る法律案(閣法第二四号)
一、物品税法等の一部を改正する法
律案
一、租税特別措置法の一部を改正す
る法律案(閣法第一三八号)
一、郵便貯金特別会計法の一部を改
正する法律案
一、沖繩における模範農場に必要な
物品及び本邦と沖繩との間の電気
通信に必要な電気通信設備の譲与
に関する法律案
一、運輸省設置法の一部を改正する
法律案
一、通商産業省設置法の一部を改正
する法律案
一、機械工業振興臨時措置法の一部
を改正する法律案
一、核原料物質、核燃料物質及び原
子炉の規制に関する法律の一部を
改正する法律案
一、農林漁業金融公庫法の一部を改
正する法律案
一、農業協同組合合併助成法案
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松
松
松野鶴平#2
○議長(松野鶴平君) これより会議を開きます。
この際、お諮りいたします。
炭鉱災害防止に関する決議案(川上為治君外九名発議)(委員会審査省略要求事件)、
本案は、発議者要求の通り委員会審査を省略し、日程に追加して、これを議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、お諮りいたします。
炭鉱災害防止に関する決議案(川上為治君外九名発議)(委員会審査省略要求事件)、
本案は、発議者要求の通り委員会審査を省略し、日程に追加して、これを議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
川
川上為治#4
○川上為治君 ただいま議題となりました炭鉱災害防止に関する決議案につきまして、関係各派を代表して、提案の趣旨を御説明申し上げます。
まず、決議案を朗読します。
炭鉱災害防止に関する決議
近時、大規模の炭鉱災害が相次いで発生し、これにより多数の犠牲者を出していることは、人命尊重の精神よりみてきわめて遺憾とするところである。
よって政府は、速やかに次の施策を講じ、もって炭鉱災害の防止及び遺家族の援護に万全を期すべきである。
一、石炭産業安定政策の確立
二、鉱山保安監督行政の強化
三、鉱業法、鉱山保安法の抜本的改正
四、保安施設改善困難な炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立
五、遺家族に対する完全援護並びに補償制度の再検討
六、炭鉱の保安設備改善のための長期低利資金の確保等政府の援助
右決議する。
以上が決議案の内容であります。
最近、大規模の炭鉱災害が相次いで発生し、多くの尊い犠牲を出しておりますことは、人命尊重の精神に照らしまして、まことに遺憾にたえないところであります。昨年二月、北炭夕張におけるガス爆発事故によって四十二名、九月には豊州炭鉱の水没によって六十七名の死亡者を出したことは、いまだ記憶に新しいところでありますが、さらに今年に入って、三月九日には、福岡県田川郡の上清炭鉱におきまして、坑内火災事故により七十二名の死者を出し、引き続き三月十六日には、八幡市の大辻炭鉱において、上清と同じく、コンプレッサー室からの出火によって、またもや二十六名の犠牲者を出すという大惨事が連続して、跡を断たないのであります。相次ぐ炭鉱の大災害の頻発は、人道上の問題として世論を大きく動かし、今や重大な社会問題となっているのであります。豊州炭鉱の場合も、上清炭鉱の場合も、いずれも空前の惨事と呼ばれたのでありますが・絶後とは決して言い切れないところに大きな問題があり、全国の炭鉱で働く労働者は、明日はわが身のことかと、死の恐怖と不安におびえているのが実情であります。
私どもは、最近、院議をもって、上清炭鉱及び大辻炭鉱の災害現地に派遣され、災害の実情をつぶさに調査して参ったのでありますが、昨今の炭鉱保安の状況は、きわめて憂慮すべき危険な状態に置かれていると感じてきたのであります。今までも、大きな事故の起こるたびに、災害防止対策の確立が叫ばれておりながら、十分な保安対策も取り上げられておらず、石炭鉱業の急速な合理化が要請されてきた昨年来は、災害による犠牲者の数が、かえって増加する傾向に転じてきたことは、憂慮にたえません。今日の状態において、なお、その場限りの対策をもって当面を糊塗するならば・今後も大きな災害が続々と発生するのを避けられないことは明らかであります。従いまして、今後再びかかる惨事を繰り返すことのないよう、国会及び政府は、今こそ炭鉱災害絶滅のため、重大な決意を固むべきときであると信じ、ここに本決議案を提出した次第であります。
次に、決議案の内容につきまして御説明申し上げます。
まず、第一の石炭産業安定政策の確立についてでございます。最近における炭鉱の大災害頻発の原因をさかのぼって考えれば、やはり、今日、石炭鉱業の置かれている経済環境にその根本的原因が求められると思うのであります。現在石炭鉱業が、重油等、競合燃料の進出によって、きわめて苦しい立場に追い込まれ、急速な炭価引き下げと合理化を要請される余り、保安の面にも相当のしわ寄せが行なわれていることは避けられない事実であります。炭鉱合理化の促進が今日の経済事情から見て必要であることは、今さら申すまでもありませんが、これとともに、政府は総合エネルギー対策を確立し、石炭需給の安定、石炭技術の革新等、さらに強力な対策を講じ、石炭鉱業の安定をはかることが、炭鉱災害防止の基本であると考えるのであります。
第二の鉱山保安監督行政の強化につきましては、近ごろ、炭鉱において合理化を急ぐ余り、保安の面がおろそかにされがちなように考えられますので、鉱山保安関係法令の運用につきましては、一段と厳正を期すべきであり、法令違反に対しましては、罰則の適用をきびしくするとともに、悪質な者に対しましては業務停止命令の発動をも考慮すべきであると考えます。さらに、保安監督体制を強化するため、監督官の権限強化、待遇の改善、人員の増加、監督機構の整備、保安関係予算の充実をはかるべきであります。また、一部の中小炭鉱では、経営者と従業員の間に、独特の前時代的な考え方と人間関係が残っており、これが、人命を軽んじ、災害発生の下地を作っていることは、世論もしばしば指摘しているところであります。特に、近ごろ問題になっておりますように、監督官の検査を炭鉱側が暴力によって妨害し、保安監督行政の執行を困難ならしめているがごときは、みずからを危地に追い込んでいるものでありまして、全く論外のことと言わなければなりません。拍手政府は、かかる事態のよって来たる原因として、中小炭鉱をめぐる社会的背景を徹底的に究明して根本的対策を講ずるとともに、その他の一般炭鉱におきましても、経営者初め、関係者に、人命尊重の精神と保安思想をさらに徹底せしむる必要があると思うのであります。
第三の、鉱業法、鉱山保安法の抜本的改正につきましては、鉱業法による鉱業権賦与のあり方、施業案認可のあり方等について再検討するとともに、不適格な鉱業権者に対しましては、鉱業権取り消し等の徹底的措置をとるべきであり、鉱山保安法につきましては、技術的基準の強化改善、罰則の強化等をはかるべきであります。
第四の保安施設改善困難な炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立につきましては、今後、特に中小炭鉱における災害発生を防止するためには、保安施設を改善させる見込みのないような弱小な炭鉱、あるいは改善の意思のない不良炭鉱に休廃止を命ずることが必要でありますが、これら炭鉱を休廃止させた場合の離職者対策、鉱害対策等の諸対策が十分でないため、なかなか閉山を命じられないのが実情であります。よって、これらの対策を確立し、保安関係法令の厳正な執行を可能ならしめるような社会的背景を作っていくことが肝要であると考えるのであります。
第五の遺家族に対する完全援護と補償制度の再検討につきましては、災害により、一瞬にして一家の生活の支柱を失った犠牲者の家族の方は、その日から悲惨な生活苦に追いやられるお気の毒な状態にあることにかんがみまして、労災保険の給付率の引き上げ、就職のあっせん等、援護策を充実する必要があると思うのであります。
第六の中小炭鉱の保安設備のための低利資金の確保等、政府の援助につきましては、現在の炭況のもとにおきましては、大手の炭鉱においてすら、設備改善の資金が枯渇している状況であり、なかんずく、中小炭鉱においては、なかなか保安設備改善の資金にまで手の回らない実情でありますので、政府におきましては、特に中小炭鉱に対しましては、保安設備改善のための低利資金の確保、特定施設に対する補助等の措置を講ずべきであります。
以上が決議案の内容でありますが、政府におきましては、この決議の趣旨に基づき、現在、重大な社会問題、人道問題となっております炭鉱災害に対しまして、これが根絶をはかるため、最大の努力を傾注されるよう強く要望する次第であります。
最後に、不幸にもこれまで炭鉱災害によりまして不慮の死を遂げられました犠牲者の方々の霊に対しまして、衷心より御冥福を祈って、本決議案の趣旨説明を終わります。拍手
この発言だけを見る →まず、決議案を朗読します。
炭鉱災害防止に関する決議
近時、大規模の炭鉱災害が相次いで発生し、これにより多数の犠牲者を出していることは、人命尊重の精神よりみてきわめて遺憾とするところである。
よって政府は、速やかに次の施策を講じ、もって炭鉱災害の防止及び遺家族の援護に万全を期すべきである。
一、石炭産業安定政策の確立
二、鉱山保安監督行政の強化
三、鉱業法、鉱山保安法の抜本的改正
四、保安施設改善困難な炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立
五、遺家族に対する完全援護並びに補償制度の再検討
六、炭鉱の保安設備改善のための長期低利資金の確保等政府の援助
右決議する。
以上が決議案の内容であります。
最近、大規模の炭鉱災害が相次いで発生し、多くの尊い犠牲を出しておりますことは、人命尊重の精神に照らしまして、まことに遺憾にたえないところであります。昨年二月、北炭夕張におけるガス爆発事故によって四十二名、九月には豊州炭鉱の水没によって六十七名の死亡者を出したことは、いまだ記憶に新しいところでありますが、さらに今年に入って、三月九日には、福岡県田川郡の上清炭鉱におきまして、坑内火災事故により七十二名の死者を出し、引き続き三月十六日には、八幡市の大辻炭鉱において、上清と同じく、コンプレッサー室からの出火によって、またもや二十六名の犠牲者を出すという大惨事が連続して、跡を断たないのであります。相次ぐ炭鉱の大災害の頻発は、人道上の問題として世論を大きく動かし、今や重大な社会問題となっているのであります。豊州炭鉱の場合も、上清炭鉱の場合も、いずれも空前の惨事と呼ばれたのでありますが・絶後とは決して言い切れないところに大きな問題があり、全国の炭鉱で働く労働者は、明日はわが身のことかと、死の恐怖と不安におびえているのが実情であります。
私どもは、最近、院議をもって、上清炭鉱及び大辻炭鉱の災害現地に派遣され、災害の実情をつぶさに調査して参ったのでありますが、昨今の炭鉱保安の状況は、きわめて憂慮すべき危険な状態に置かれていると感じてきたのであります。今までも、大きな事故の起こるたびに、災害防止対策の確立が叫ばれておりながら、十分な保安対策も取り上げられておらず、石炭鉱業の急速な合理化が要請されてきた昨年来は、災害による犠牲者の数が、かえって増加する傾向に転じてきたことは、憂慮にたえません。今日の状態において、なお、その場限りの対策をもって当面を糊塗するならば・今後も大きな災害が続々と発生するのを避けられないことは明らかであります。従いまして、今後再びかかる惨事を繰り返すことのないよう、国会及び政府は、今こそ炭鉱災害絶滅のため、重大な決意を固むべきときであると信じ、ここに本決議案を提出した次第であります。
次に、決議案の内容につきまして御説明申し上げます。
まず、第一の石炭産業安定政策の確立についてでございます。最近における炭鉱の大災害頻発の原因をさかのぼって考えれば、やはり、今日、石炭鉱業の置かれている経済環境にその根本的原因が求められると思うのであります。現在石炭鉱業が、重油等、競合燃料の進出によって、きわめて苦しい立場に追い込まれ、急速な炭価引き下げと合理化を要請される余り、保安の面にも相当のしわ寄せが行なわれていることは避けられない事実であります。炭鉱合理化の促進が今日の経済事情から見て必要であることは、今さら申すまでもありませんが、これとともに、政府は総合エネルギー対策を確立し、石炭需給の安定、石炭技術の革新等、さらに強力な対策を講じ、石炭鉱業の安定をはかることが、炭鉱災害防止の基本であると考えるのであります。
第二の鉱山保安監督行政の強化につきましては、近ごろ、炭鉱において合理化を急ぐ余り、保安の面がおろそかにされがちなように考えられますので、鉱山保安関係法令の運用につきましては、一段と厳正を期すべきであり、法令違反に対しましては、罰則の適用をきびしくするとともに、悪質な者に対しましては業務停止命令の発動をも考慮すべきであると考えます。さらに、保安監督体制を強化するため、監督官の権限強化、待遇の改善、人員の増加、監督機構の整備、保安関係予算の充実をはかるべきであります。また、一部の中小炭鉱では、経営者と従業員の間に、独特の前時代的な考え方と人間関係が残っており、これが、人命を軽んじ、災害発生の下地を作っていることは、世論もしばしば指摘しているところであります。特に、近ごろ問題になっておりますように、監督官の検査を炭鉱側が暴力によって妨害し、保安監督行政の執行を困難ならしめているがごときは、みずからを危地に追い込んでいるものでありまして、全く論外のことと言わなければなりません。拍手政府は、かかる事態のよって来たる原因として、中小炭鉱をめぐる社会的背景を徹底的に究明して根本的対策を講ずるとともに、その他の一般炭鉱におきましても、経営者初め、関係者に、人命尊重の精神と保安思想をさらに徹底せしむる必要があると思うのであります。
第三の、鉱業法、鉱山保安法の抜本的改正につきましては、鉱業法による鉱業権賦与のあり方、施業案認可のあり方等について再検討するとともに、不適格な鉱業権者に対しましては、鉱業権取り消し等の徹底的措置をとるべきであり、鉱山保安法につきましては、技術的基準の強化改善、罰則の強化等をはかるべきであります。
第四の保安施設改善困難な炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立につきましては、今後、特に中小炭鉱における災害発生を防止するためには、保安施設を改善させる見込みのないような弱小な炭鉱、あるいは改善の意思のない不良炭鉱に休廃止を命ずることが必要でありますが、これら炭鉱を休廃止させた場合の離職者対策、鉱害対策等の諸対策が十分でないため、なかなか閉山を命じられないのが実情であります。よって、これらの対策を確立し、保安関係法令の厳正な執行を可能ならしめるような社会的背景を作っていくことが肝要であると考えるのであります。
第五の遺家族に対する完全援護と補償制度の再検討につきましては、災害により、一瞬にして一家の生活の支柱を失った犠牲者の家族の方は、その日から悲惨な生活苦に追いやられるお気の毒な状態にあることにかんがみまして、労災保険の給付率の引き上げ、就職のあっせん等、援護策を充実する必要があると思うのであります。
第六の中小炭鉱の保安設備のための低利資金の確保等、政府の援助につきましては、現在の炭況のもとにおきましては、大手の炭鉱においてすら、設備改善の資金が枯渇している状況であり、なかんずく、中小炭鉱においては、なかなか保安設備改善の資金にまで手の回らない実情でありますので、政府におきましては、特に中小炭鉱に対しましては、保安設備改善のための低利資金の確保、特定施設に対する補助等の措置を講ずべきであります。
以上が決議案の内容でありますが、政府におきましては、この決議の趣旨に基づき、現在、重大な社会問題、人道問題となっております炭鉱災害に対しまして、これが根絶をはかるため、最大の努力を傾注されるよう強く要望する次第であります。
最後に、不幸にもこれまで炭鉱災害によりまして不慮の死を遂げられました犠牲者の方々の霊に対しまして、衷心より御冥福を祈って、本決議案の趣旨説明を終わります。拍手
松
阿
阿部竹松#6
○阿部竹松君 私は、各会派を代表いたしまして、相次いで発生しております炭鉱災害の犠牲者の方々に対しまして深い哀悼の意を表しますると同時に、ただいま川上為治君が提案されました炭鉱災害防止に関する決議案に対しまして、賛成の討論を行なうものであります。
近年、炭鉱災害が続発いたしまして、多くの人々の生命が失われているわけでございますが、その数を二、三あげてみますると、昭和二十七年−六百七十九名、二十八年−六百九十六名、二十九年−七百九名、三十年−六百六十六名、三十一年−六百十二名、三十二年−六百五十三名、三十三年−六百三十二名、このように毎年々々七百名に近い炭鉱労働者が犠牲になっているのでありまして、このことは、毎日暗い地底の中で労働者が一日に二人ずつ人命を奪われているということを意味しているわけであります。さらに具体的な事例をあげてみまするならば、日本の北の果てにあります北海道の茂尻炭鉱で一瞬に六十名、太平洋炭鉱の三十九名、夕張炭鉱の四十名、あるいは勝田炭鉱の六十二名、久恒鉱業の三十六名、新入炭鉱の二十三名、江口炭鉱の二十九名、豊州炭鉱の六十七名、このように次から次へと多くの犠牲が出ているわけでございまして、特に今回問題になっておりまする上清炭鉱の七十一名、あるいはまた大辻炭鉱の二十六名と、尊い人間の生命が次から次へと失われていっておるのでございまするが、これこそまことに残酷な物語でございます。
さきにあげました夕張炭鉱のガス爆発につきましては、昨年の二月十二日に、私はこの場所から、当時の通産大臣でございました今の池田総理大臣に対しまして質問を行なったわけでございまするが、その際、当時の通産大臣、現池田総理は、「鉱山監督官の機能をもっと発揮させたい。また、保安指導員等も増員させたい。資源技術試験所を拡充して、早期に危険を発見するとか、いろいろな技術の研究によって予防措置を講じて絶滅をはかる。」このように当時の池田通産大臣は答弁をなさっておるわけでございまするが、なお、あわせまして、「合理化は即保安とつきものであって、保安を考えずに炭鉱の合理化ということはございません。私は、合理化は保安を主としていくべきだ、また生産計画というものが、やはり保安計画と一体をなさなければなりません。」このように当時の通産大臣池田さんは御答弁をなさっておるわけでございまするけれども、なかなか池田さんの御答弁の通りに現状はいっておらないのは皆さん方御承知の通りでございます。ところが、上清炭鉱の例をとってみまして、さらに調査をして参りました参議院の調査団の報告書を抜粋して申し上げてみますると、報告書の内容には、「災害発生の原因については、事故十日前、百馬力コンプレッサーに故障があったこと、五十馬力コンプレッサー座の天井その他に防火施設が不十分であった等、施設の欠陥が原因ではないかという疑いが強かった」ということを調査団が申しておるわけであります。なお、調査団の報告によりますると、「私どもが現地を調査いたしました結果、痛感いたしましたことを申し上げますると、第一に、保安管理者の指揮のもとに行なわれた火災発見後の措置は、主扇風機を停止し、火災の拡大を防止し、消火に努める点に重点が置かれ、坑内深部の七、八十名の誘導、救出の作業がおろそかにされたのではないか。第二に、坑内は二十五度の急傾斜の上、坑道は狭隘で規格に達せず、特に退避あるいは脱出すべき風道、排気道の状態が非常に悪く、また、延焼範囲はコンプレッサー室八平方メートル及びその付近の約二十平方メートル余のごく小部分であるのにかかわらず、七時間余の長きにわたって消火ができず、そのため多数の犠牲者を出したことは、消火器、貯水槽等の消火設備が全く整備されておらず、また、救護隊及び救護機具の設備等が全くなかったため、早急に救出作業が行なわれなかったということであります。」このように調査団が申しておるわけでございます。また、大辻炭鉱の調査に参りました調査団の報告でございまするが、これも同様、「コンプレッサー室周囲の保安を軽視していたのではないかと思われることであります。たとえ乙種炭鉱であったといたしましても、炭層付近に保安設備不十分なコンプレッサーを配置することは、きわめて危険であったにもかかわらず」と、この状態を放任しておいたということを報告しておるのであります。この二つの報告でもわかるように、総理のお約束が、はたして下部のそれぞれ炭鉱経営者あるいは保安監督官に浸透しておったかどうかということが、きわめて疑わしいわけでございまするが、もちろん総理以外にも、たびたび監督関係者からも再三再四にわたって御答弁をいただいておるわけでございまするが、特に保安協議会等に至りましては、再々開催して保安の完備を期するという言明がございましたにもかかわらず、三十五年には三月と九月の二回しか開いておらないという実態であります。
こういうような状態を今日まで続けて参りまして、多くの大悲惨事と数多くの炭鉱災害を未然に防止することができなかったわけでございまして、全く残念なことであります。池田総理並びに全閣僚に対しまして、私は、自分の子供が、あるいは兄弟が、このような危険な職場で働いているとした場合、不安を感じないのかということを、強く訴えたいのでございますが、炭鉱に働く人々の生命を守るために、鉱山保安法の抜本的改正は一刻も猶予を許さない状態でございまして、一刻も早く改正していただきたいと思うわけでございます。特に鉱業法の改正にいたしましても同様でございまして、相次ぐ災害の重大な要因となっておるわけでございまするが、租鉱権問題あるいは鉱区の整理統合などの抜本的解決こそ今日の急務でございます。
また、監督行政にいたしましても、重大な欠陥があるわけであります。福岡鉱山保安監督部の監督官たちは、保安を充実すれば採算が合わないと、公然と保安法違反をしている炭鉱さえあると、監督官みずからが申しておるわけでございまして、こういう点にも十分留意してやらなければならぬと思うわけでございます。あるいはまた、福岡鉱山保安監督部の実態はどうかということを申しますると、四百八十一の炭鉱がございまして、炭鉱の坑口にいたしまして千七十一の坑口があるわけであります。これをわずか四十名の監督官で監督をしているわけでございまして、その巡回も三カ月に一ぺんしかできないという、まことに憂うべき状態でございまして、これではとうてい、刻々と変化する自然を相手にして石炭を採掘している坑内の危険は防ぐことができないという状態でございまして、いかに優秀な監督官といえども、なかなか末端まで監督が不可能だということが言えるわけであります。さらに、監督官の公務執行に対する暴行脅迫等につきましては、さいぜん提案者の川上為治君が申した通りでございますが、これがこのまま放任されているところに問題があるのでございまして、法治国家として、あるいはまた常に法を守らなければならぬという政府の考え方について、いささか疑問を持つわけであります。特に、上清炭鉱の責任を感じて、みずからの生命を断った谷監理課長補佐の行動は何を意味するかということが、よく御理解できるのではないかと思うわけであります。それにまた、政府は、監督行政の現場で働く監督官が安んじて働けない実態を正しく見まして、その対策にきぜんたる態度をとるとともに、監督行政の強化に重大な決意をもって臨まれることを強く要望するものであります。
次に申し上げたいことは、遺家族に対する完全援護の問題でございまして、夕方帰るつもりで出て参りましたそれぞれの従業員が、そのまま不帰の人になるという、かかる悲惨な結果、一家の大黒柱を失って気の毒な遺家族が路頭に迷うという状態を無視できないし、これが現実の問題であります。今日の法律では、御承知の通り、遺家族補償は平均賃金の千日分でございまして、金額にいたしましてわずか平均六十五万円程度しか支給されていないという事実であります。深い悲しみと激しい憤りの涙に明け暮れている遺家族に対しまして、政府は完全なる援護と十分なる補償を行なうという制度の根本的な改善策を立てていただきたいと思うわけであります。また、豊州炭鉱の水没事故による犠牲者の遺体は、現在でも、御承知の通り、半年を経過しているわけでございまするが、いまだ収容されておりません。一体、政府はいかなる収容策を考えているのか。そういう点において十分なる御検討をお願いすると同時に、総理大臣あるいは通産大臣は、遺家族の方々の心情を十分お考えになっていただきたいと思うわけであります。
統発いたしまする炭鉱災害を防止するために根本的な解決策は、石炭鉱業安定のための政策の確立と、そのすみやかなる実行のほかにないわけでございます。しかるに、かかる実態はどういうことかと申し上げますると、上清炭鉱を調査いたしました参議院調査団は、「石炭不況によるコストダウンを急ぐあまり、保安設備が不十分なまま放置されている現状にかんがみて、現在の石炭対策を根本的に再検討しなければならぬ」と報告しているわけであります。炭鉱災害の続発が、千二百円のコストダウンという問題とからみまして、あるいはまた十一万人の企業整備をしなければならぬという合理化政策とからみまして、災害現場の調査にも十分参画された調査団の方々が報告されておるわけであります。政府はこの実態を十分認識されまして、炭鉱の保安安全設備改善のために長期低利資金を十分確保し、積極的に援助政策を進めていただくと同時に、炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立を早急に行なっていただかなければならぬと思うわけであります。
私の所属いたしておりまする日本社会党は、御承知の通り、石炭鉱業を長期に安定させるために、今国会に、石炭の生産体制の確立、流通機構の整備を主要な柱といたしました石炭鉱業安定法案を出しているわけでございまするが、幸い、この決議案の第一に、石炭鉱業安定政策の確立がうたわれておりますることは喜ぶべきことでございまして、的確なる判断のもとに着々と実施をしていただきたいと思うわけであります。石炭産業の安定政策を、まじめに、献身的なる態度をもって樹立していただくことを強く要望する次第であります。
以上申し述べましたような政策を完全に実施されてこそ、初めて痛ましい犠牲者の霊を慰める道であることを最後に強調いたしまして、私は賛成討論を終わるものであります。拍手
この発言だけを見る →近年、炭鉱災害が続発いたしまして、多くの人々の生命が失われているわけでございますが、その数を二、三あげてみますると、昭和二十七年−六百七十九名、二十八年−六百九十六名、二十九年−七百九名、三十年−六百六十六名、三十一年−六百十二名、三十二年−六百五十三名、三十三年−六百三十二名、このように毎年々々七百名に近い炭鉱労働者が犠牲になっているのでありまして、このことは、毎日暗い地底の中で労働者が一日に二人ずつ人命を奪われているということを意味しているわけであります。さらに具体的な事例をあげてみまするならば、日本の北の果てにあります北海道の茂尻炭鉱で一瞬に六十名、太平洋炭鉱の三十九名、夕張炭鉱の四十名、あるいは勝田炭鉱の六十二名、久恒鉱業の三十六名、新入炭鉱の二十三名、江口炭鉱の二十九名、豊州炭鉱の六十七名、このように次から次へと多くの犠牲が出ているわけでございまして、特に今回問題になっておりまする上清炭鉱の七十一名、あるいはまた大辻炭鉱の二十六名と、尊い人間の生命が次から次へと失われていっておるのでございまするが、これこそまことに残酷な物語でございます。
さきにあげました夕張炭鉱のガス爆発につきましては、昨年の二月十二日に、私はこの場所から、当時の通産大臣でございました今の池田総理大臣に対しまして質問を行なったわけでございまするが、その際、当時の通産大臣、現池田総理は、「鉱山監督官の機能をもっと発揮させたい。また、保安指導員等も増員させたい。資源技術試験所を拡充して、早期に危険を発見するとか、いろいろな技術の研究によって予防措置を講じて絶滅をはかる。」このように当時の池田通産大臣は答弁をなさっておるわけでございまするが、なお、あわせまして、「合理化は即保安とつきものであって、保安を考えずに炭鉱の合理化ということはございません。私は、合理化は保安を主としていくべきだ、また生産計画というものが、やはり保安計画と一体をなさなければなりません。」このように当時の通産大臣池田さんは御答弁をなさっておるわけでございまするけれども、なかなか池田さんの御答弁の通りに現状はいっておらないのは皆さん方御承知の通りでございます。ところが、上清炭鉱の例をとってみまして、さらに調査をして参りました参議院の調査団の報告書を抜粋して申し上げてみますると、報告書の内容には、「災害発生の原因については、事故十日前、百馬力コンプレッサーに故障があったこと、五十馬力コンプレッサー座の天井その他に防火施設が不十分であった等、施設の欠陥が原因ではないかという疑いが強かった」ということを調査団が申しておるわけであります。なお、調査団の報告によりますると、「私どもが現地を調査いたしました結果、痛感いたしましたことを申し上げますると、第一に、保安管理者の指揮のもとに行なわれた火災発見後の措置は、主扇風機を停止し、火災の拡大を防止し、消火に努める点に重点が置かれ、坑内深部の七、八十名の誘導、救出の作業がおろそかにされたのではないか。第二に、坑内は二十五度の急傾斜の上、坑道は狭隘で規格に達せず、特に退避あるいは脱出すべき風道、排気道の状態が非常に悪く、また、延焼範囲はコンプレッサー室八平方メートル及びその付近の約二十平方メートル余のごく小部分であるのにかかわらず、七時間余の長きにわたって消火ができず、そのため多数の犠牲者を出したことは、消火器、貯水槽等の消火設備が全く整備されておらず、また、救護隊及び救護機具の設備等が全くなかったため、早急に救出作業が行なわれなかったということであります。」このように調査団が申しておるわけでございます。また、大辻炭鉱の調査に参りました調査団の報告でございまするが、これも同様、「コンプレッサー室周囲の保安を軽視していたのではないかと思われることであります。たとえ乙種炭鉱であったといたしましても、炭層付近に保安設備不十分なコンプレッサーを配置することは、きわめて危険であったにもかかわらず」と、この状態を放任しておいたということを報告しておるのであります。この二つの報告でもわかるように、総理のお約束が、はたして下部のそれぞれ炭鉱経営者あるいは保安監督官に浸透しておったかどうかということが、きわめて疑わしいわけでございまするが、もちろん総理以外にも、たびたび監督関係者からも再三再四にわたって御答弁をいただいておるわけでございまするが、特に保安協議会等に至りましては、再々開催して保安の完備を期するという言明がございましたにもかかわらず、三十五年には三月と九月の二回しか開いておらないという実態であります。
こういうような状態を今日まで続けて参りまして、多くの大悲惨事と数多くの炭鉱災害を未然に防止することができなかったわけでございまして、全く残念なことであります。池田総理並びに全閣僚に対しまして、私は、自分の子供が、あるいは兄弟が、このような危険な職場で働いているとした場合、不安を感じないのかということを、強く訴えたいのでございますが、炭鉱に働く人々の生命を守るために、鉱山保安法の抜本的改正は一刻も猶予を許さない状態でございまして、一刻も早く改正していただきたいと思うわけでございます。特に鉱業法の改正にいたしましても同様でございまして、相次ぐ災害の重大な要因となっておるわけでございまするが、租鉱権問題あるいは鉱区の整理統合などの抜本的解決こそ今日の急務でございます。
また、監督行政にいたしましても、重大な欠陥があるわけであります。福岡鉱山保安監督部の監督官たちは、保安を充実すれば採算が合わないと、公然と保安法違反をしている炭鉱さえあると、監督官みずからが申しておるわけでございまして、こういう点にも十分留意してやらなければならぬと思うわけでございます。あるいはまた、福岡鉱山保安監督部の実態はどうかということを申しますると、四百八十一の炭鉱がございまして、炭鉱の坑口にいたしまして千七十一の坑口があるわけであります。これをわずか四十名の監督官で監督をしているわけでございまして、その巡回も三カ月に一ぺんしかできないという、まことに憂うべき状態でございまして、これではとうてい、刻々と変化する自然を相手にして石炭を採掘している坑内の危険は防ぐことができないという状態でございまして、いかに優秀な監督官といえども、なかなか末端まで監督が不可能だということが言えるわけであります。さらに、監督官の公務執行に対する暴行脅迫等につきましては、さいぜん提案者の川上為治君が申した通りでございますが、これがこのまま放任されているところに問題があるのでございまして、法治国家として、あるいはまた常に法を守らなければならぬという政府の考え方について、いささか疑問を持つわけであります。特に、上清炭鉱の責任を感じて、みずからの生命を断った谷監理課長補佐の行動は何を意味するかということが、よく御理解できるのではないかと思うわけであります。それにまた、政府は、監督行政の現場で働く監督官が安んじて働けない実態を正しく見まして、その対策にきぜんたる態度をとるとともに、監督行政の強化に重大な決意をもって臨まれることを強く要望するものであります。
次に申し上げたいことは、遺家族に対する完全援護の問題でございまして、夕方帰るつもりで出て参りましたそれぞれの従業員が、そのまま不帰の人になるという、かかる悲惨な結果、一家の大黒柱を失って気の毒な遺家族が路頭に迷うという状態を無視できないし、これが現実の問題であります。今日の法律では、御承知の通り、遺家族補償は平均賃金の千日分でございまして、金額にいたしましてわずか平均六十五万円程度しか支給されていないという事実であります。深い悲しみと激しい憤りの涙に明け暮れている遺家族に対しまして、政府は完全なる援護と十分なる補償を行なうという制度の根本的な改善策を立てていただきたいと思うわけであります。また、豊州炭鉱の水没事故による犠牲者の遺体は、現在でも、御承知の通り、半年を経過しているわけでございまするが、いまだ収容されておりません。一体、政府はいかなる収容策を考えているのか。そういう点において十分なる御検討をお願いすると同時に、総理大臣あるいは通産大臣は、遺家族の方々の心情を十分お考えになっていただきたいと思うわけであります。
統発いたしまする炭鉱災害を防止するために根本的な解決策は、石炭鉱業安定のための政策の確立と、そのすみやかなる実行のほかにないわけでございます。しかるに、かかる実態はどういうことかと申し上げますると、上清炭鉱を調査いたしました参議院調査団は、「石炭不況によるコストダウンを急ぐあまり、保安設備が不十分なまま放置されている現状にかんがみて、現在の石炭対策を根本的に再検討しなければならぬ」と報告しているわけであります。炭鉱災害の続発が、千二百円のコストダウンという問題とからみまして、あるいはまた十一万人の企業整備をしなければならぬという合理化政策とからみまして、災害現場の調査にも十分参画された調査団の方々が報告されておるわけであります。政府はこの実態を十分認識されまして、炭鉱の保安安全設備改善のために長期低利資金を十分確保し、積極的に援助政策を進めていただくと同時に、炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立を早急に行なっていただかなければならぬと思うわけであります。
私の所属いたしておりまする日本社会党は、御承知の通り、石炭鉱業を長期に安定させるために、今国会に、石炭の生産体制の確立、流通機構の整備を主要な柱といたしました石炭鉱業安定法案を出しているわけでございまするが、幸い、この決議案の第一に、石炭鉱業安定政策の確立がうたわれておりますることは喜ぶべきことでございまして、的確なる判断のもとに着々と実施をしていただきたいと思うわけであります。石炭産業の安定政策を、まじめに、献身的なる態度をもって樹立していただくことを強く要望する次第であります。
以上申し述べましたような政策を完全に実施されてこそ、初めて痛ましい犠牲者の霊を慰める道であることを最後に強調いたしまして、私は賛成討論を終わるものであります。拍手
松
松野鶴平#7
○議長(松野鶴平君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
これより本案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →これより本案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
松
松野鶴平#8
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
ただいまの決議に対し、通商産業大臣及び労働大臣から発言を求められました。順次発言を許します。椎名通商産業大臣。
〔国務大臣椎名悦三郎君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ただいまの決議に対し、通商産業大臣及び労働大臣から発言を求められました。順次発言を許します。椎名通商産業大臣。
〔国務大臣椎名悦三郎君登壇、拍手〕
椎
椎名悦三郎#9
○国務大臣(椎名悦三郎君) ただいま御決議のありました炭鉱災害防止に関する決議に対しまして、所見を申し述べたいと存じます。
最近における炭鉱の重大災害の頻発は、政府といたしましてもまことに遺憾とするところであり、災害の犠牲となられました方々に深く哀悼の意を表するものであります。政府は、かねてから、保安の確保は生産に優先すべきであるとの方針をもって、鉱山保安行政を推進してきた次第でありますが、今後につきましても、ただいまの決議の御趣旨を十分に尊重いたしまして、すみやかに所要の施策を進めて参りたいと存じます。
すなわち、第一の点につきましては、通商産業省は、従来から、石炭の経済性の向上と需要の拡大により石炭鉱業の安定をはかるため努力して参ったのでありまするが、今後さらに産炭地域の振興、産炭地発電の推進、石炭の長期取引体制の確立等の施策を講じて、その健全な発達をはかることといたす所存であります。第二の、鉱山保安監督行政の強化につきましては、鉱山保安法の厳正な施行に努めるほか、鉱務監督官の増員等、監督体制の強化について検討を進めております。第三の、鉱業法、鉱山保安法の抜本的改正につきましては、現在鉱業法改正審議会におきまして鉱業法についての審議が行なわれておりますが、鉱山保安法につきましても、近時の重大災害にかんがみまして、早急に十分な検討を加えたいと存じます。第四の、保安施設改善困難な炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立につきましては、その炭鉱から生ずる離職者について特に手厚い援護を加えること、及び鉱害処理に万全を期することを中心といたしまして、目下その具体策を検討中でございます。第五の、遺家族に対する完全援護並びに補償制度の再検討につきましては、遺家族の方々の今後の生活の安定をはかるため、でき得る限りの措置を講じたいと存じます。最後の、保安設備改善のための長期低利資金の確保等につきましては、特に格段の意を用いて検討を進めている次第であります。拍手
この発言だけを見る →最近における炭鉱の重大災害の頻発は、政府といたしましてもまことに遺憾とするところであり、災害の犠牲となられました方々に深く哀悼の意を表するものであります。政府は、かねてから、保安の確保は生産に優先すべきであるとの方針をもって、鉱山保安行政を推進してきた次第でありますが、今後につきましても、ただいまの決議の御趣旨を十分に尊重いたしまして、すみやかに所要の施策を進めて参りたいと存じます。
すなわち、第一の点につきましては、通商産業省は、従来から、石炭の経済性の向上と需要の拡大により石炭鉱業の安定をはかるため努力して参ったのでありまするが、今後さらに産炭地域の振興、産炭地発電の推進、石炭の長期取引体制の確立等の施策を講じて、その健全な発達をはかることといたす所存であります。第二の、鉱山保安監督行政の強化につきましては、鉱山保安法の厳正な施行に努めるほか、鉱務監督官の増員等、監督体制の強化について検討を進めております。第三の、鉱業法、鉱山保安法の抜本的改正につきましては、現在鉱業法改正審議会におきまして鉱業法についての審議が行なわれておりますが、鉱山保安法につきましても、近時の重大災害にかんがみまして、早急に十分な検討を加えたいと存じます。第四の、保安施設改善困難な炭鉱の休廃山に伴う諸対策の確立につきましては、その炭鉱から生ずる離職者について特に手厚い援護を加えること、及び鉱害処理に万全を期することを中心といたしまして、目下その具体策を検討中でございます。第五の、遺家族に対する完全援護並びに補償制度の再検討につきましては、遺家族の方々の今後の生活の安定をはかるため、でき得る限りの措置を講じたいと存じます。最後の、保安設備改善のための長期低利資金の確保等につきましては、特に格段の意を用いて検討を進めている次第であります。拍手
松
石
石田博英#11
○国務大臣(石田博英君) 炭鉱災害が相次いで起こっておりまする実情に対しまして、労働者保護と一般産業の安全を確保する責任を持っております私といたしましても、深く遺憾に存じまするとともに、責任を痛感いたしておる次第であります。特にこの際、なくなられました方々の霊に対して、つつしんで哀悼の意を表したいと存じます。
ただいま行なわれました御決議に対しましては、深くその意を体しまして、特に、中小企業の安全設備の整備、遺家族の援護に万全を期したい所存でございます。拍手
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この発言だけを見る →ただいま行なわれました御決議に対しましては、深くその意を体しまして、特に、中小企業の安全設備の整備、遺家族の援護に万全を期したい所存でございます。拍手
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松
松野鶴平#12
○議長(松野鶴平君) 日程第一、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
日程第二、公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件(衆議院送付)、
以上両件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →日程第二、公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件(衆議院送付)、
以上両件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
稲
稲浦鹿藏#14
○稲浦鹿藏君 ただいま議題となりました二件について、建設委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
その要旨は、現行の昭和三十三年度を初年度とする道路整備五カ年計画を、昭和三十六年度を初年度とする道路整備五カ年計画に改め、新計画策定の根拠規定としたことであります。なお、建設大臣は、五カ年計画の案を作成するときは、長期経済計画との調整をはかるため、経済企画庁長官に協議しなければならないことといたしております。
委員会における質疑のおもなるものは、総額二兆一千億円の五カ年計画の内容、地方財政との関連、揮発油税等財源の問題等についてでありましたが、詳細は会議録に譲ることといたします。
かくて討論に入りましたところ、日本社会党を代表して内村委員から、「一、この種の計画は、期間の途中しばしば改訂されたが、今次の計画は期間中に完遂すること、二、物価上昇に伴う工事単価の変動があっても、整備目標と事業量を完全に実施すること、三、計画の財源である揮発油税、地方道路税、軽油引取税の増額は不満であり、かつ、すでに限度に達していると見られるから、将来増税は行なわないことの三点を要望して賛成する」旨の発言がありました。次いで、民主社会党を代表して田上委員から、ほぼ同様の発言があり、採決の結果、原案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
—————————————
次に、公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件について申し上げます。
公営住宅の建設は、昭和二十七年以降、毎三カ年を各一期とする公営住宅建設三カ年計画を立て、第三期まで実施して参りましたが、本件は、昭和三十六年以降第四期の三カ年計画について国会の承認を求められたものであります。
その内容は、第一種公営住宅六万五千戸、第二種公営住宅十万五千戸を建設するものとし、住宅規模の引き上げ、構造の不燃化と立体化を目標といたしております。
委員会における質疑は、従来の計画と実績、計画完遂ができない理由、所得倍増計画との関連等について行なわれましたが、詳細は会議録で御承知を願います。
質疑を終了し、討論に入り、日本社会党を代表して田中委員から反対の発言があり、採決の結果、多数をもって原案通り可決すべきものと決定をいたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
その要旨は、現行の昭和三十三年度を初年度とする道路整備五カ年計画を、昭和三十六年度を初年度とする道路整備五カ年計画に改め、新計画策定の根拠規定としたことであります。なお、建設大臣は、五カ年計画の案を作成するときは、長期経済計画との調整をはかるため、経済企画庁長官に協議しなければならないことといたしております。
委員会における質疑のおもなるものは、総額二兆一千億円の五カ年計画の内容、地方財政との関連、揮発油税等財源の問題等についてでありましたが、詳細は会議録に譲ることといたします。
かくて討論に入りましたところ、日本社会党を代表して内村委員から、「一、この種の計画は、期間の途中しばしば改訂されたが、今次の計画は期間中に完遂すること、二、物価上昇に伴う工事単価の変動があっても、整備目標と事業量を完全に実施すること、三、計画の財源である揮発油税、地方道路税、軽油引取税の増額は不満であり、かつ、すでに限度に達していると見られるから、将来増税は行なわないことの三点を要望して賛成する」旨の発言がありました。次いで、民主社会党を代表して田上委員から、ほぼ同様の発言があり、採決の結果、原案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
—————————————
次に、公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件について申し上げます。
公営住宅の建設は、昭和二十七年以降、毎三カ年を各一期とする公営住宅建設三カ年計画を立て、第三期まで実施して参りましたが、本件は、昭和三十六年以降第四期の三カ年計画について国会の承認を求められたものであります。
その内容は、第一種公営住宅六万五千戸、第二種公営住宅十万五千戸を建設するものとし、住宅規模の引き上げ、構造の不燃化と立体化を目標といたしております。
委員会における質疑は、従来の計画と実績、計画完遂ができない理由、所得倍増計画との関連等について行なわれましたが、詳細は会議録で御承知を願います。
質疑を終了し、討論に入り、日本社会党を代表して田中委員から反対の発言があり、採決の結果、多数をもって原案通り可決すべきものと決定をいたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
松
松野鶴平#15
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →まず、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
松
松
松野鶴平#17
○議長(松野鶴平君) 次に、公営住宅法第六条第三項の規定に基づき、承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →〔賛成者起立〕
松
松
松野鶴平#19
○議長(松野鶴平君) 日程第三、市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)、
日程第四、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)、
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →日程第四、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)、
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
増
増原恵吉#21
○増原恵吉君 ただいま議題となりました両法律案について、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案の要点は、(一)国家公務員共済組合法及び健康保険法の短期給付制度との均衡上、市町村職員共済組合法においても、法定の短期給付のほかに付加給付の制度を設け、(二)健康保険法の改正に準じて、保険給付について改正を行ない、分べん費については六千円、配偶者分べん費については三千円の最低額を保障するとともに、保育手当金については、保育期間にかかわらず二千四百円の定額支給に改め、(三)短期給付に要する費用についての市町村の負担金に関する特例を認める期間をさらに一年間延長すること等であります。
—————————————
次に、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案は、衆議院地方行政委員長提出にかかるものでありまして、その内容は、現行規定による給付の対象が、職務執行中の警察官に協力援助したため災害を受けた者、及び、警察官がその場にいない場合に、職務によらないでみずから殺人傷害等の現行犯人の逮捕または被害者の救助に当たったため災害を受けた者に限られ、また、火災、海難等に際し、職務によらないで人命救助に挺身したため災害を受けた者には、それぞれ法の定めるところにより、一定の救済措置が講ぜられておりまするが、それ以外は、いわば法の盲点ともいうべき状態に置かれているので、この分野に対し、今回給付の範囲を広げて、新たに救済の道を開こうとするものであります。すなわち、水難、山岳における遭難、交通事故その他の変事により人の生命に危険が及び、または及ぼうとしている場合に、みずからの危難を顧みず、職務によらないで人命の救助に当たった者が、そのため災害を受けたときは、その救助に当たった場所の存する都道府県が給付の責めに任ずる旨を定め、そのほか、労働者災害補償保険法及び国家公務員災害補償法における打ち切り給付制度廃止の例にならって、この法律においても打ち切り給付制度を廃止し、負傷または疾病が続いている限り療養給付等を継続するものとする等が改正の要点であります。
なお、本案施行に要する経費の総額は約三百万円、これに対する国の補助金はその半額に相当する約百五十万円の見込みでありますが、補助金は警察庁予算の範囲内でまかなえるものであります。
地方行政委員会におきましては、以上の二法案につき、安井自治大臣及び田中榮一衆議院議員より、それぞれ提案理由の説明を聞いた後、政府側及び提案者側との間に質疑応答を重ね、慎重審査を行ないましたが、その詳細については会議録によってごらんを願いたいと存じます。
三月三十日質疑を終わり、討論に入りましたところ、別に発言もなく、両法案につきそれぞれ採決の結果、これらの両案は、いずれも全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず、市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案の要点は、(一)国家公務員共済組合法及び健康保険法の短期給付制度との均衡上、市町村職員共済組合法においても、法定の短期給付のほかに付加給付の制度を設け、(二)健康保険法の改正に準じて、保険給付について改正を行ない、分べん費については六千円、配偶者分べん費については三千円の最低額を保障するとともに、保育手当金については、保育期間にかかわらず二千四百円の定額支給に改め、(三)短期給付に要する費用についての市町村の負担金に関する特例を認める期間をさらに一年間延長すること等であります。
—————————————
次に、警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案は、衆議院地方行政委員長提出にかかるものでありまして、その内容は、現行規定による給付の対象が、職務執行中の警察官に協力援助したため災害を受けた者、及び、警察官がその場にいない場合に、職務によらないでみずから殺人傷害等の現行犯人の逮捕または被害者の救助に当たったため災害を受けた者に限られ、また、火災、海難等に際し、職務によらないで人命救助に挺身したため災害を受けた者には、それぞれ法の定めるところにより、一定の救済措置が講ぜられておりまするが、それ以外は、いわば法の盲点ともいうべき状態に置かれているので、この分野に対し、今回給付の範囲を広げて、新たに救済の道を開こうとするものであります。すなわち、水難、山岳における遭難、交通事故その他の変事により人の生命に危険が及び、または及ぼうとしている場合に、みずからの危難を顧みず、職務によらないで人命の救助に当たった者が、そのため災害を受けたときは、その救助に当たった場所の存する都道府県が給付の責めに任ずる旨を定め、そのほか、労働者災害補償保険法及び国家公務員災害補償法における打ち切り給付制度廃止の例にならって、この法律においても打ち切り給付制度を廃止し、負傷または疾病が続いている限り療養給付等を継続するものとする等が改正の要点であります。
なお、本案施行に要する経費の総額は約三百万円、これに対する国の補助金はその半額に相当する約百五十万円の見込みでありますが、補助金は警察庁予算の範囲内でまかなえるものであります。
地方行政委員会におきましては、以上の二法案につき、安井自治大臣及び田中榮一衆議院議員より、それぞれ提案理由の説明を聞いた後、政府側及び提案者側との間に質疑応答を重ね、慎重審査を行ないましたが、その詳細については会議録によってごらんを願いたいと存じます。
三月三十日質疑を終わり、討論に入りましたところ、別に発言もなく、両法案につきそれぞれ採決の結果、これらの両案は、いずれも全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
松
松
松
松野鶴平#24
○議長(松野鶴平君) 日程第五、郵便貯金法の一部を改正する法律案、
日程第六、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)、
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →日程第六、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)、
以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
鈴
鈴木恭一#26
○鈴木恭一君 ただいま議題となりました二法案につきまして、逓信委員会における審議の経過並びに結果について御報告いたします。
まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法律案は、郵便貯金の利率を引き下げること、新たに定期郵便貯金制度を設けること等をおもな内容とするものであります。
まず、その改正の要点について申し上げますと、
第一点は、金利水準引き下げの一環として郵便貯金もその利率を引き下げようとするものでありまして、その利下げの幅は、予想される民間金融機関の金利の下げ幅などをも考慮して、通常郵便貯金については三厘六毛、積立郵便貯金については一厘二毛、また、定額郵便貯金については三厘ないし五厘としようとするものであります。ただし、既存の積立郵便貯金及び定額郵便貯金には、改正後におきましても、その存続する期間中は、引き続き改正前の利率を適用しようとするものであります。
第二点は、預金者の利便をはかるため、新たに、預入期間を一年、利率を年五分とする定期郵便貯金の制度を設けようとするものであります。
その他、事務処理の簡易化、預金者へのサービスのため、事務的な一、二の点を改正しようとするものであります。
逓信委員会における質疑のおもなるものは、一、貯金総額の制限額引き上げを見送った理由、二、郵便貯金と民用金融機関の利率引き下げの理由及びその幅の適否、三、最近における貯蓄状況の低調傾向にかんがみるとき、利率引き下げにより財政投融資に影響を及ぼすことはないか、四、資金運用部資金法及び郵便貯金特別会計法等の改正により、他の会計からの繰入制度が廃止せられたが、今後の郵便貯金会計の見通しはどうか等でありますが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終え、討論に入りましたところ、別に発言もなく、直ちに採決いたしましたところ、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
—————————————
次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案は、新たに運用の範囲を拡張し、資金の効率的運用と事業経営の健全化をはかろうとするものでありまして、改正により新たに融資の対象となりますものは、第一に、特別の法律により設立された法人で、民間資本の出資のないもののうち、特別の法律に基づき債券を発行することができる法人の発行する債券及びこれに対する貸付でありまして、これに該当するものは、日本道路公団、首都高速道路公団、帝都高速度交通営団等であります。第二は、長期信用銀行法第二条に規定する銀行の発行する債券でありまして、これに該当するものは、日本不動産銀行、日本興業銀行、日本長期信用銀行であります。第三は、電源開発株式会社の発行する社債及びこれに対する貸付であります。
逓信委員会におきましては慎重審議をいたしたのでありますが、質疑のおもなるものは、一、積立金の運用は加入者への利益還元を主とすべきではないか、一、運用の自主性を確立すべきではないか、簡易保険と民間保険との運用利回りの格差はどうか等がありましたが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終え、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して野上委員より、
簡易生命保険及び郵便年金の特質及び事業の現況に鑑み、その積立金の運用に関しては、政府は、さらに一層運用利回りの向上を図るとともに、保険及び年金加入者たる国民の利益を増進するため、その運用方針の改善並びに運用範囲の拡大につき必要なる措置を講ずべきである。
との附帯決議を付して賛成する旨の発言があり、討論を終わり、採決の結果、全会一致をもって野上委員発議の附帯決議を付して原案の通り可決すべきものと決定した次第であります。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法律案は、郵便貯金の利率を引き下げること、新たに定期郵便貯金制度を設けること等をおもな内容とするものであります。
まず、その改正の要点について申し上げますと、
第一点は、金利水準引き下げの一環として郵便貯金もその利率を引き下げようとするものでありまして、その利下げの幅は、予想される民間金融機関の金利の下げ幅などをも考慮して、通常郵便貯金については三厘六毛、積立郵便貯金については一厘二毛、また、定額郵便貯金については三厘ないし五厘としようとするものであります。ただし、既存の積立郵便貯金及び定額郵便貯金には、改正後におきましても、その存続する期間中は、引き続き改正前の利率を適用しようとするものであります。
第二点は、預金者の利便をはかるため、新たに、預入期間を一年、利率を年五分とする定期郵便貯金の制度を設けようとするものであります。
その他、事務処理の簡易化、預金者へのサービスのため、事務的な一、二の点を改正しようとするものであります。
逓信委員会における質疑のおもなるものは、一、貯金総額の制限額引き上げを見送った理由、二、郵便貯金と民用金融機関の利率引き下げの理由及びその幅の適否、三、最近における貯蓄状況の低調傾向にかんがみるとき、利率引き下げにより財政投融資に影響を及ぼすことはないか、四、資金運用部資金法及び郵便貯金特別会計法等の改正により、他の会計からの繰入制度が廃止せられたが、今後の郵便貯金会計の見通しはどうか等でありますが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終え、討論に入りましたところ、別に発言もなく、直ちに採決いたしましたところ、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
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次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
本法案は、新たに運用の範囲を拡張し、資金の効率的運用と事業経営の健全化をはかろうとするものでありまして、改正により新たに融資の対象となりますものは、第一に、特別の法律により設立された法人で、民間資本の出資のないもののうち、特別の法律に基づき債券を発行することができる法人の発行する債券及びこれに対する貸付でありまして、これに該当するものは、日本道路公団、首都高速道路公団、帝都高速度交通営団等であります。第二は、長期信用銀行法第二条に規定する銀行の発行する債券でありまして、これに該当するものは、日本不動産銀行、日本興業銀行、日本長期信用銀行であります。第三は、電源開発株式会社の発行する社債及びこれに対する貸付であります。
逓信委員会におきましては慎重審議をいたしたのでありますが、質疑のおもなるものは、一、積立金の運用は加入者への利益還元を主とすべきではないか、一、運用の自主性を確立すべきではないか、簡易保険と民間保険との運用利回りの格差はどうか等がありましたが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて質疑を終え、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して野上委員より、
簡易生命保険及び郵便年金の特質及び事業の現況に鑑み、その積立金の運用に関しては、政府は、さらに一層運用利回りの向上を図るとともに、保険及び年金加入者たる国民の利益を増進するため、その運用方針の改善並びに運用範囲の拡大につき必要なる措置を講ずべきである。
との附帯決議を付して賛成する旨の発言があり、討論を終わり、採決の結果、全会一致をもって野上委員発議の附帯決議を付して原案の通り可決すべきものと決定した次第であります。
以上御報告申し上げます。拍手
松
松野鶴平#27
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
松
松
松野鶴平#29
○議長(松野鶴平君) 次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →〔賛成者起立〕