社会労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十二年七月五日(水曜日)
午前十時四十三分開議
出席委員
委員長 川野 芳滿君
理事 藏内 修治君 理事 佐々木義武君
理事 齋藤 邦吉君 理事 橋本龍太郎君
理事 粟山 ひで君 理事 河野 正君
理事 田邊 誠君 理事 田畑 金光君
青木 正久君 天野 光晴君
大石 武一君 熊谷 義雄君
菅波 茂君 世耕 政隆君
田中 正巳君 竹内 黎一君
地崎宇三郎君 中野 四郎君
中山 マサ君 藤本 孝雄君
増岡 博之君 三ツ林弥太郎君
箕輪 登君 山口 敏夫君
淡谷 悠藏君 枝村 要作君
加藤 万吉君 川崎 寛治君
後藤 俊男君 佐藤觀次郎君
島本 虎三君 西風 勲君
八木 一男君 山本 政弘君
本島百合子君 和田 耕作君
浅井 美幸君 大橋 敏雄君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 坊 秀男君
出席政府委員
厚生政務次官 田川 誠一君
厚生大臣官房長 梅本 純正君
厚生省医務局長 若松 栄一君
厚生省薬務局長 坂元貞一郎君
厚生省保険局長 熊崎 正夫君
社会保険庁医療
保険部長 加藤 威二君
委員外の出席者
専 門 員 安中 忠雄君
—————————————
七月五日
委員井村重雄君及び渡辺肇君辞任につき、その
補欠として青木正久君及び熊谷義雄君が議長の
指名で委員に選任された。
同日
委員青木正久君及び熊谷義雄君辞任につき、そ
の補欠として井村重雄君及び渡辺肇君が議長の
指名で委員に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する
法律案(内閣提出第九八号)
船員保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
第九九号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時四十三分開議
出席委員
委員長 川野 芳滿君
理事 藏内 修治君 理事 佐々木義武君
理事 齋藤 邦吉君 理事 橋本龍太郎君
理事 粟山 ひで君 理事 河野 正君
理事 田邊 誠君 理事 田畑 金光君
青木 正久君 天野 光晴君
大石 武一君 熊谷 義雄君
菅波 茂君 世耕 政隆君
田中 正巳君 竹内 黎一君
地崎宇三郎君 中野 四郎君
中山 マサ君 藤本 孝雄君
増岡 博之君 三ツ林弥太郎君
箕輪 登君 山口 敏夫君
淡谷 悠藏君 枝村 要作君
加藤 万吉君 川崎 寛治君
後藤 俊男君 佐藤觀次郎君
島本 虎三君 西風 勲君
八木 一男君 山本 政弘君
本島百合子君 和田 耕作君
浅井 美幸君 大橋 敏雄君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 坊 秀男君
出席政府委員
厚生政務次官 田川 誠一君
厚生大臣官房長 梅本 純正君
厚生省医務局長 若松 栄一君
厚生省薬務局長 坂元貞一郎君
厚生省保険局長 熊崎 正夫君
社会保険庁医療
保険部長 加藤 威二君
委員外の出席者
専 門 員 安中 忠雄君
—————————————
七月五日
委員井村重雄君及び渡辺肇君辞任につき、その
補欠として青木正久君及び熊谷義雄君が議長の
指名で委員に選任された。
同日
委員青木正久君及び熊谷義雄君辞任につき、そ
の補欠として井村重雄君及び渡辺肇君が議長の
指名で委員に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する
法律案(内閣提出第九八号)
船員保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
第九九号)
————◇—————
川
川野芳滿#1
○川野委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する法律案及び船員保険法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、審査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。山本政弘君。
この発言だけを見る →内閣提出、健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する法律案及び船員保険法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、審査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。山本政弘君。
山
山本政弘#2
○山本(政)委員 きょうは時間を十分にいただいたそうで、少しゆっくりと御質問を申し上げたいと思います。それで、せんだっての淡谷委員の質問を少し内容を深めて、もう一度お伺いをいたしてみたいと思います。
三十八年に赤字見込みが五億円、しかし実際の赤字は百三十一億円だ、そしてその原因は制限診療の撤廃にある、こう言われております。そこで私は、五億円の赤字の見込みの基礎というものをどこに置かれて算定されたか、その内容というものをひとつ具体的にお示しを願いたい。
この発言だけを見る →三十八年に赤字見込みが五億円、しかし実際の赤字は百三十一億円だ、そしてその原因は制限診療の撤廃にある、こう言われております。そこで私は、五億円の赤字の見込みの基礎というものをどこに置かれて算定されたか、その内容というものをひとつ具体的にお示しを願いたい。
加
加藤威二#3
○加藤政府委員 三十八年度の収支の問題でございますが、保険の収支を算定いたします場合に、まず収入をどういうぐあいに見るか、それに応じて支出をどう見るかということが、これは当然問題となるわけであります。
最初に収入の見方でございますが、収入で一番問題になりますのは平均標準報酬でございます。保険料の基礎となりますところの平均標準報酬をどういうぐあいに見るかということが、まず第一に問題になるわけでございます。三十八年度の予算におきましては、過去三年の平均標準報酬の伸び率より推計いたしまして、一人当たりの平均標準報酬を二万二百六円というぐあいに算定いたしたわけでございます。それに、当時千分の六十三でございましたが、保険料率をかけます。それから収納率というものがございます。保険料の賦課徴収したものが全部取れるわけではございません。中小企業では保険料を納める義務は事業主にあるわけでございますが、中小企業が途中で倒産するとかそういう事態もございまして、一〇〇%保険料が取れないということで、収納率というのがもう一つの問題になるわけでございます。収納率は昭和三十八年度に九四%というぐあいに見たわけでございます。それで一人当たりの保険料額を一万五千二十九円というぐあいに積算いたしたわけでございます。
他方、支出の面でございますが、今度は支出をどう見るかということがその次に問題になるわけでございます。
支出は、一番大きな問題は医療保険でございますので、医療給付費をどういうぐあいに見るかということが一番問題になるわけでございます。これも、先般淡谷先生の御質問にお答えいたしましたように、過去三年の医療費の伸びを平均いたしまして、一人当たりの医療費を一万二千四百四十二円というぐあいに推計いたしました。
この推計の基礎は、詳しく申し上げますと、非常に時間がかかりますが、簡単に申し上げますと、被保険者と被扶養者それぞれ別に、入院、入院外、歯科、それにつきまして一日当たり金額がどういうぐあいに伸びるか、病気の一件当たり日数がどういうぐあいに伸びるか、それから被保険者並びに家族が一年間に何回お医者さんにかかるかという受診率の伸び、この三つをそれぞれ三年間を平均いたしまして、そしてそれぞれにつきまして前年に対する伸び率を推計いたしたわけでございます。その結果につきまして、三十八年度の一人当たり医療給付費は一万二千四百四十二円という数字を出したわけでございます。
それからもう一つ、給付といたしまして現金給付というものがございます。これは、傷病手当金とかあるいは出産手当金とか、いろいろの現金の給付がございますが、それを合わせて推計いたしたわけでございます。これも過去三年の実績に基づきまして推計いたしました。そして現金給付費は、三十八年度予算におきましては一人当たり千八百一円という金額をはじいたわけでございます。
被保険者の数が千百五十三万人でございますので、それぞれ、先ほど申しました一人当たりの保険料額、それから一人当たりの医療給付費、現金給付費というものを被保険者の数にかけまして、トータルをいたしたわけでございます。その結果、三十八年度当初見込みにおきましては、端数は切り捨てさせていただきますが、収入が千七百四十三億円、支出が千七百四十八億円ということで、五億円という赤字が出る、こういう積算をいたしたわけでございます。
この発言だけを見る →最初に収入の見方でございますが、収入で一番問題になりますのは平均標準報酬でございます。保険料の基礎となりますところの平均標準報酬をどういうぐあいに見るかということが、まず第一に問題になるわけでございます。三十八年度の予算におきましては、過去三年の平均標準報酬の伸び率より推計いたしまして、一人当たりの平均標準報酬を二万二百六円というぐあいに算定いたしたわけでございます。それに、当時千分の六十三でございましたが、保険料率をかけます。それから収納率というものがございます。保険料の賦課徴収したものが全部取れるわけではございません。中小企業では保険料を納める義務は事業主にあるわけでございますが、中小企業が途中で倒産するとかそういう事態もございまして、一〇〇%保険料が取れないということで、収納率というのがもう一つの問題になるわけでございます。収納率は昭和三十八年度に九四%というぐあいに見たわけでございます。それで一人当たりの保険料額を一万五千二十九円というぐあいに積算いたしたわけでございます。
他方、支出の面でございますが、今度は支出をどう見るかということがその次に問題になるわけでございます。
支出は、一番大きな問題は医療保険でございますので、医療給付費をどういうぐあいに見るかということが一番問題になるわけでございます。これも、先般淡谷先生の御質問にお答えいたしましたように、過去三年の医療費の伸びを平均いたしまして、一人当たりの医療費を一万二千四百四十二円というぐあいに推計いたしました。
この推計の基礎は、詳しく申し上げますと、非常に時間がかかりますが、簡単に申し上げますと、被保険者と被扶養者それぞれ別に、入院、入院外、歯科、それにつきまして一日当たり金額がどういうぐあいに伸びるか、病気の一件当たり日数がどういうぐあいに伸びるか、それから被保険者並びに家族が一年間に何回お医者さんにかかるかという受診率の伸び、この三つをそれぞれ三年間を平均いたしまして、そしてそれぞれにつきまして前年に対する伸び率を推計いたしたわけでございます。その結果につきまして、三十八年度の一人当たり医療給付費は一万二千四百四十二円という数字を出したわけでございます。
それからもう一つ、給付といたしまして現金給付というものがございます。これは、傷病手当金とかあるいは出産手当金とか、いろいろの現金の給付がございますが、それを合わせて推計いたしたわけでございます。これも過去三年の実績に基づきまして推計いたしました。そして現金給付費は、三十八年度予算におきましては一人当たり千八百一円という金額をはじいたわけでございます。
被保険者の数が千百五十三万人でございますので、それぞれ、先ほど申しました一人当たりの保険料額、それから一人当たりの医療給付費、現金給付費というものを被保険者の数にかけまして、トータルをいたしたわけでございます。その結果、三十八年度当初見込みにおきましては、端数は切り捨てさせていただきますが、収入が千七百四十三億円、支出が千七百四十八億円ということで、五億円という赤字が出る、こういう積算をいたしたわけでございます。
山
山本政弘#4
○山本(政)委員 その結果、百三十一億円という赤字が現実には出たわけですね。それをせんだっての答弁では、制限診療の撤廃によるのだ、こういうことだったですね。確かめますが、そうですね。
この発言だけを見る →加
山
加
加藤威二#7
○加藤政府委員 なぜそういうぐあいに赤字が違ったかということでございますが、それについて若干御説明申し上げたいと思いますが、まず収入の面につきましては、先ほど申し上げました平均標準報酬の二万二百六円というのは、決算のときには二万三百三円で九十七円ほど違いますが、大体見込みどおりだったわけでございます。収納率につきましても九四%は九四・九%で、〇・九%ほど収納率は上がりましたけれども、大体見込みとそうたいして違わなかったということが言えるわけでございます。問題は、その赤字の原因は、医療給付費が非常に増大したということが原因でございます。医療給付費の何が伸びたか。先ほど申し上げましたように、医療給付費は一日当たり金額と一件当たり日数と受診率とございますが、どれが伸びたのかということが問題になるわけでございます。結論を申し上げますと、非常に見込みと実際が食い違いましたのは一日当たり金額でございます。一件当たり日数はほとんど誤差がございません。たとえば被保険者の入院外で一件当たり日数の対前年度の伸びは〇・九六九と言いましたが、実際には〇・九八五で、〇・〇一六の差でほとんど違っておりません。それから受診率につきましても、対前年の伸びは見込みが一・〇四二、決算が一・〇四六で、ほとんど違っておりません。ところが一日当たり金額に大きな食い違いが出たわけでございます。数字で申し上げますと、被保険者の外来の一日当たり金額——被保険者の外来というものは医療費のほとんど五〇%を占めますので、一番大きなウエートでございますが、被保険者の外来の一日当たり金額の対前年の伸び率を予算のときには九%と見たわけでございます。ところが実際に出ましたのは二五・一%でございます。ここで一六・一%も差が出たわけでございます。
一体、それではその一日当たり金額がこのように違ったのは、どういうことが原因なのか。これは、お医者さんの実態調査もなかなかできませんし、非常に客観的にはっきりした原因がここにあるということは、なかなか申し上げにくいのでございますが、一つの判断の材料といたしましては、薬の使用量といいますか、使用金額がこの三十八年度に非常にふえております。具体的に申し上げますと、被保険者の外来につきまして、三十七年度には一回一日分の外来の薬代の前年に対する伸び率が二七・八%でございますが、三十八年にはそれが五一%に伸びている、薬の使用が非常に三十八年にはふえている、これが予想できなかったわけでございます。非常にふえているということが一日当たり金額が非常に開いた一つの原因じゃないか。その薬が非常に使われましたのは、先生、先ほど御指摘がありましたように、三十七年度の十月に、抗生物質の使用基準とかあるいは副じん皮質ホルモンの使用基準の緩和とか改正がございまして、比較的自由に使えるようになった。そういうことの影響が予想外に出まして、このように薬が大幅に伸びた、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →一体、それではその一日当たり金額がこのように違ったのは、どういうことが原因なのか。これは、お医者さんの実態調査もなかなかできませんし、非常に客観的にはっきりした原因がここにあるということは、なかなか申し上げにくいのでございますが、一つの判断の材料といたしましては、薬の使用量といいますか、使用金額がこの三十八年度に非常にふえております。具体的に申し上げますと、被保険者の外来につきまして、三十七年度には一回一日分の外来の薬代の前年に対する伸び率が二七・八%でございますが、三十八年にはそれが五一%に伸びている、薬の使用が非常に三十八年にはふえている、これが予想できなかったわけでございます。非常にふえているということが一日当たり金額が非常に開いた一つの原因じゃないか。その薬が非常に使われましたのは、先生、先ほど御指摘がありましたように、三十七年度の十月に、抗生物質の使用基準とかあるいは副じん皮質ホルモンの使用基準の緩和とか改正がございまして、比較的自由に使えるようになった。そういうことの影響が予想外に出まして、このように薬が大幅に伸びた、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
山
山本政弘#8
○山本(政)委員 たいへん丁寧な答弁ですが、そうしますと、簡単にお答えいただいてけっこうでございますが、その伸び率による誤差ですね、見込み違いの金額と、それから制限診療撤廃による金額というのは、おわかりでございますか。
この発言だけを見る →加
加藤威二#9
○加藤政府委員 医療給付費のその見込み違いによる金額が百十三億円でございます。ただ、そのうちで、ただいま申し上げました、抗生物質の使用基準の改正とか、あるいは副腎皮質ホルモンの使用基準の改正による部分がどれくらいあるかということは、ちょっと数字がなかなか出にくいので、お答えいたしかねるのでございます。
この発言だけを見る →山
山本政弘#10
○山本(政)委員 そうすると、せんだっての答弁では、主たる原因は制限診療の撤廃によるということでありましたけれども、きょうは医薬品の増高ということですね。そういうことで話がちょっと違っておりますね。
この発言だけを見る →加
加藤威二#11
○加藤政府委員 前に御説明が若干不十分であったかもしれませんけれども、抗生物質の使用基準の改正あるいは副腎皮質ホルモンの使用基準の改正という問題は、これはなかなか数字ははっきり計算できませんけれども、そう大きいものじゃないと思うのです。ただ、これを契機といたしまして、お医者さんの間に薬を相当自由に使ってもいいのだ。それまで医療保険ではいろいろな制限があったということでございますけれども、これを契機といたしまして、薬に対して保険でも相当自由に使えるという空気がお医者さんのほうに相当行き渡りまして、その結果、この薬だけじゃございませんで、一般的に薬の使用が非常にふえてきたというぐあいに見ておるわけでございます。
この発言だけを見る →山
加
加藤威二#13
○加藤政府委員 三十九年度につきましても、先生いまの御質問どおりに、やはり医薬品の伸びは、三十八年度ほどではございませんけれども、相当伸びておるわけでございます。その薬の伸びがやはり三十八年度について相当あったということが一つと、それからもう一つは、四十年の一月に緊急是正の九・五%というのがあったわけでございます。これは予算のときに予想しなかったものでございます。こういう医療費の思わぬアップがあったということが一つの原因でございます。
それからもう一つは、三十八年度と違いますのは、受診率が三十九年度には予想と実績が相当違ったわけでございます。これはなぜかと申しますと、三十九年度にインフルエンザが相当はやったわけでございます。三十八年度にはインフルエンザが非常に少なかった。これは戦後最低でございます。三十九年度にインフルエンザがはやった。それで受診率がふえたのが一つの原因であろうと思います。
それから、医療費というものはいろいろな要素がかみ合って動くものでございまして、これが絶対的なものだということはなかなか申し上げかねますけれども、考えますと、そういうようないろいろなものがかみ合って、三十九年度も食い違った、こういうぐあいに見ておるわけでございます。
この発言だけを見る →それからもう一つは、三十八年度と違いますのは、受診率が三十九年度には予想と実績が相当違ったわけでございます。これはなぜかと申しますと、三十九年度にインフルエンザが相当はやったわけでございます。三十八年度にはインフルエンザが非常に少なかった。これは戦後最低でございます。三十九年度にインフルエンザがはやった。それで受診率がふえたのが一つの原因であろうと思います。
それから、医療費というものはいろいろな要素がかみ合って動くものでございまして、これが絶対的なものだということはなかなか申し上げかねますけれども、考えますと、そういうようないろいろなものがかみ合って、三十九年度も食い違った、こういうぐあいに見ておるわけでございます。
山
加
山
山本政弘#16
○山本(政)委員 それじゃ、せんだっての淡谷委員の質問に対するあなたの答弁ときょうの私に対する答弁が、私は若干違っておるような感じがいたします。
制限診療の撤廃ということに対してちょっと御質問いたしたいと思います。五億円から百三十一億円の違いというものを、あなたは制限診療の撤廃によってこれだけの見込み違いができたのだ、こうおっしゃったのです。そうおっしゃいましたね。
この発言だけを見る →制限診療の撤廃ということに対してちょっと御質問いたしたいと思います。五億円から百三十一億円の違いというものを、あなたは制限診療の撤廃によってこれだけの見込み違いができたのだ、こうおっしゃったのです。そうおっしゃいましたね。
加
山
山本政弘#18
○山本(政)委員 この前そうおっしゃいましたね。それで、私がちょっと疑問に感ずるのは、せんだっての質問ときょうの質問に対して、あなたのお答えが違う。私は、せんだってのお答えに対してもたいへん疑問に思うところがあるのですけれども、きょうのお答えに対してもまだ納得いきません。つまり、いろいろな条件がかみ合ってこういう状況になったという、きわめてあいまいなお答えをしている。せんだっての制限診療の撤廃に関しては、これは予測されたことですよ。保険局では三十七年の末に健保の全面改正について検討中でありました。それは次の国会を目途とするものであった。つまり三十八年十二月から三十九年六月にかけてに出される予定であったと思うのです。それが三十八年の七月までの通常国会で改正されるようになったのは、財政当局が国保との調整を問題としたことからだと思うのです。そういう意味で、すでに三十七年末には、三十八年度の政府予算の査定に際して、財政当局は健保の療養給付期間の制限撤廃、資格喪失後の転帰までの給付など、従来は保険財政上の事由と財政当局の反対からその実現がはばまれておったのが、三十八年度予算に財政当局の要請に基づいて行なわれておるはずなんです。ですから、五億円の見込みが百三十一億円になったという理由について、制限診療の撤廃ということはすでに予測されたことだから、現実にはそれだけのものが必要だったということが当然あなた方の頭に浮ぶはずなんだ。しかもそれを、唐突に制限診療の撤廃があったというような理由で——これは知らぬ人はそういう理由で納得しますよ。あなた方はそういう非常にあいまいな言い方でもってのがれておるわけです。三十九年度の予算がこれだけの開きがある。三十八年度に五億円から百三十一億円に違ってきた。そして三十九年度に七十五億円から三百六十三億円に違ってきた。しかも三十九年度は三十八年度に比較して非常に大幅な金額の上昇が見込まれておるわけですが、現実には出てきているわけですよ。それを、要するにもろもろの条件でこうなりましたということは、厚生省当局の答弁として私は納得いかないと思います。もう一度答弁を願いたいと思います。
この発言だけを見る →加
加藤威二#19
○加藤政府委員 先生の御指摘は一々まことにごもっともでございまして、私のこの前の答弁が非常に舌足らずであったということでございます。おっしゃるとおりに、制限診療の撤廃というのは三十七年にやられたわけでございますから、これは当然予測されてしかるべきでございます。私がこの前申し上げたかったのは、制限診療の撤廃を契機とした自由診療ムードということを言いたかったわけでございます。要するに、あの三十七年の制限診療の撤廃を契機といたしまして、お医者さんが非常に自由に伸び伸びと診療されるという空気が出てまいったわけでございます。これは現実でございます。その一つの原因が制限診療の撤廃であったということを申し上げたかったわけでございます。非常に舌足らずで申しわけなかったのでございますが、意味はそういうことでございます。そのために予測のできない薬剤費の増高が出た、こういうことにわれわれは解釈しておるわけでございます。
この発言だけを見る →山
山本政弘#20
○山本(政)委員 私は医者が伸び伸びと診療することは望ましいことだと思う。しかし、あなたのおっしゃるように、制限診療の撤廃によって医者が伸び伸びと診療できるようになったというならば、それもまた予測されたることだと私は思うんです。当然予測されたことだと思う。それについてあなた方が、そういう予測を立てられないで予算を立てられたということに問題があると思うのですよ。その点について私はもう一度あなたのお答えをお願いしたい。
この発言だけを見る →加
加藤威二#21
○加藤政府委員 その点につきましては、私どもは制限診療の撤廃によって、そのように——自由診療ムードということばがいいかどうかわかりませんけれども、薬が大幅に使われるだろうという予測はしなかった、できなかったわけでございまして、それは結果的には、非常にけしからぬとおしかりを受けることは重々覚悟いたしますが、少なくとも当初におきまして、予算をつくりましたときにおきましては、それほど薬がこれを契機として伸びるということは予測できなかったわけでございます。
この発言だけを見る →山
山本政弘#22
○山本(政)委員 当時の厚生省の保険局長の小山進次郎さんは、三十八年一月に健康保険について対談をやっておられるのです。そうして「転換期を迎えた健康保険」ということで、そのことについても触れられておる。現実には触れられておるにもかかわらず、予算上の措置が与えられなかった責任というものはどこにあるのです。あなた方にあるのじゃないですか。厚生省当局にあるのでしょう。予測されているのですよ。
この発言だけを見る →熊
熊崎正夫#23
○熊崎政府委員 私の前の局長の名前が出ましたので、保険局長として御答弁申し上げたいと思います。
当時の制限診療撤廃という表現でございますが、これはいろいろと当時のいきさつがございまして、御存じの方も多いと思いますけれども、古井厚生大臣のときに総辞退という問題が起こりまして、それで引き続き灘尾厚生大臣が御就任になりまして、当時の医療保険の混乱を収拾したいということで、医療懇談会という会談を約一月持ちまして、これには大臣みずから毎日御出席になりまして、保険問題を今後どのように収拾していくかということに努力をされたのであります。そのときに、医療担当者代表の方には、当時の医療界の長老の先生——学者の方でございますが、その方も直接出られまして、現在の医療保険につきまして、いろいろと治療方法あるいは薬の使用について制限が多過ぎる、保険制度につきまして全部の医療機関の方々が非常に協力しがたい理由もこれが大きくあるのだ、この点を考えていくためには、新しい治療方法なり新しい薬ができた場合には、直ちに採用できるような形態にすべきであるというふうな事項も、懇談会の了解事項としてはっきりうたわれまして、保険というものについては明らかに制限があるという考え方を、その懇談会を契機といたしまして、制限を撤廃していこうというふうな話が当時としてはにわかに高まったわけでございます。その政治的なあるいは行政的な背景をもとにいたしまして、当時の保険局長といたしましては、やはり保険医療には、いままでの制限的なものはこの際やめていくほうが適当ではなかろうか、それが新しい医学、薬学の進歩に対応していく保険の歩むべき道であるというふうに考えられまして、それで制限診療を撤廃していくというムードを打ち出したわけでございます。
ところが、そのムードに直接乗りまして、当時抗生物質の使用基準あるいは副じん皮質ホルモンの使用基準等につきましては改正をいたしておりませんでしたのを、抗生物質につきましても大幅に使用基準を変え、また副じん皮質ホルモンの使用基準を制定いたしまして、それで制限診療撤廃ムードというものが一そうかき立てられた。ところが、これは抗生物質なりあるいは副じん皮質ホルモンだけのムードだけではないわけでありまして、一般的に保険の問題につきましては、医療機関が支払い基準に請求した場合に非常に点数の削減が行なわれる、これがおかしいではないか、点数の削減は行なうべきではないというふうな考え方が、全国にも大いにびまんしたのでございましょうか、それからあと、いろいろと各県の医師会においてお互いに相談をして、保険点数の請求の引き上げ運動と言ったら適当でないかもしれませんが、ある程度引き上げていこうというふうなムードが出てまいりまして、それで、ただいま医療保険部長が言いましたような医療費のはなはだしい増高を来たした、こういうことがいきさつでございます。
したがいまして、そういう個々のお医者さん、あるいは各県のお医者さんと言ってもいいかもしれませんが、そういうお医者さん方が、ひとつこの際、たとえば外来診療については、従来はその程度で請求はよかったのを、もう少しふやしていこうというふうな形になった場合には、これは支払い基金におきましてもなかなか査定はできません。また、そういう一つの機運に対しまして、これをあらかじめ予測するとかなんとかいうことは、現在出来高払い制度をとっておる限りにおいては、行政当局としては非常に把握しにくいということは御了解いただけるのじゃないか、こう思っておるわけであります。
この発言だけを見る →当時の制限診療撤廃という表現でございますが、これはいろいろと当時のいきさつがございまして、御存じの方も多いと思いますけれども、古井厚生大臣のときに総辞退という問題が起こりまして、それで引き続き灘尾厚生大臣が御就任になりまして、当時の医療保険の混乱を収拾したいということで、医療懇談会という会談を約一月持ちまして、これには大臣みずから毎日御出席になりまして、保険問題を今後どのように収拾していくかということに努力をされたのであります。そのときに、医療担当者代表の方には、当時の医療界の長老の先生——学者の方でございますが、その方も直接出られまして、現在の医療保険につきまして、いろいろと治療方法あるいは薬の使用について制限が多過ぎる、保険制度につきまして全部の医療機関の方々が非常に協力しがたい理由もこれが大きくあるのだ、この点を考えていくためには、新しい治療方法なり新しい薬ができた場合には、直ちに採用できるような形態にすべきであるというふうな事項も、懇談会の了解事項としてはっきりうたわれまして、保険というものについては明らかに制限があるという考え方を、その懇談会を契機といたしまして、制限を撤廃していこうというふうな話が当時としてはにわかに高まったわけでございます。その政治的なあるいは行政的な背景をもとにいたしまして、当時の保険局長といたしましては、やはり保険医療には、いままでの制限的なものはこの際やめていくほうが適当ではなかろうか、それが新しい医学、薬学の進歩に対応していく保険の歩むべき道であるというふうに考えられまして、それで制限診療を撤廃していくというムードを打ち出したわけでございます。
ところが、そのムードに直接乗りまして、当時抗生物質の使用基準あるいは副じん皮質ホルモンの使用基準等につきましては改正をいたしておりませんでしたのを、抗生物質につきましても大幅に使用基準を変え、また副じん皮質ホルモンの使用基準を制定いたしまして、それで制限診療撤廃ムードというものが一そうかき立てられた。ところが、これは抗生物質なりあるいは副じん皮質ホルモンだけのムードだけではないわけでありまして、一般的に保険の問題につきましては、医療機関が支払い基準に請求した場合に非常に点数の削減が行なわれる、これがおかしいではないか、点数の削減は行なうべきではないというふうな考え方が、全国にも大いにびまんしたのでございましょうか、それからあと、いろいろと各県の医師会においてお互いに相談をして、保険点数の請求の引き上げ運動と言ったら適当でないかもしれませんが、ある程度引き上げていこうというふうなムードが出てまいりまして、それで、ただいま医療保険部長が言いましたような医療費のはなはだしい増高を来たした、こういうことがいきさつでございます。
したがいまして、そういう個々のお医者さん、あるいは各県のお医者さんと言ってもいいかもしれませんが、そういうお医者さん方が、ひとつこの際、たとえば外来診療については、従来はその程度で請求はよかったのを、もう少しふやしていこうというふうな形になった場合には、これは支払い基金におきましてもなかなか査定はできません。また、そういう一つの機運に対しまして、これをあらかじめ予測するとかなんとかいうことは、現在出来高払い制度をとっておる限りにおいては、行政当局としては非常に把握しにくいということは御了解いただけるのじゃないか、こう思っておるわけであります。
山
山本政弘#24
○山本(政)委員 わかりました。現実の百三十一億円の赤字のうち、百十三億円は医薬品の増高である、これはいま御説明になった。そうすると、単純に計算しますと、百三十一億円から百十三億円を引くと十八億円という金が残る。これは制限診療の撤廃ということに理由が帰せられますか。
この発言だけを見る →加
加藤威二#25
○加藤政府委員 先生のおっしゃいます制限診療の撤廃という意味と、私が申し上げている意味と、あるいはちょっと違うのではないかと思います。私が申し上げておりますのは薬の問題であります。制度の問題は別でございます。
この発言だけを見る →山
加
山
山本政弘#28
○山本(政)委員 それでは、三十七年度に見込みが二十五億円、現実が十六億円の赤字だ。私は、三十八年度の予算を算定するときには、少なくとも現実の十六億円の赤字というものを基礎にして考えるべきだと思うのですよ。そうでしょう。あなた方は予算をやられるときには、査定をされるときには、おそらく前年度の数字というものを基礎にしてやられると私は思う。しかもそこに、地域差の撤廃といまあなたがおっしゃったようなことについて、あるいは医薬品の増高ということについて、予想以上ではあったかもしれないけれども、いまの抗生物質とかあるいは副じん皮質ホルモンとかいう薬品の使用というものが考えられるならば、少なくとも三十八年度は、五億円というものよりかはるかに大きい数字が、見込み額としては常識的には算定されると私は思うんですよ。しかしそれが、三十七年度に十六億円の赤字が出ておるにもかかわらず、三十八年度には五億円という、はるかに三分の一を下回った数字というものを見込みとしてなぜあげられてきたのか、この辺が私はたいへん納得がいかない点です。
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加藤威二#29
○加藤政府委員 確かに、三十七年度との比較におきましては、先生おっしゃるとおりでございます。ただ私ども、非常に機械的なことになるかもしれませんけれども、医療費の動きというものはなかなか予断を許さないということで、過去三年の伸びといいますか、動きを平均して翌年度の医療費を計算する、こういう方式をとっておりますので、現に、三十七年度は十六億円の赤字でございますが、三十六年度は、若干ですが黒字を出しております。そういうようなことで、過去三年の平均をとりますと、必ずしも三十七年度の十六億円よりも大きい数字ということにはならないわけです。これは、そういう三年平均がおかしいじゃないかとおっしゃられれば、それは絶対正しいのかどうかということは、何人も、医療費の見込みというものは、この前も申し上げましたように、出来高払い制度のもとにおきましては、非常に把握が困難でございます。したがいまして、私どもは過去三年の伸びということで計算をしておる。それで、盛り込める要素というものは、制度改正的なものはそれに盛り込んで、あとは過去三年の医療費の伸び、こういう計算をしておるわけであります。
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