予算委員会

1979-02-22 衆議院 全430発言

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会議録情報#0
昭和五十四年二月二十二日(木曜日)委員長の指名
で、次のとおり分科員及び主査を選任した。
 第一分科会(皇室費、国会、裁判所、会計検査
 院、内閣、総理府(経済企画庁、国土庁を除く)
 及び法務省所管並びに他の分科会の所管以外の
 事項)
   主査 藤波 孝生君
      愛野興一郎君   稻村佐近四郎君
      竹下  登君    浜田 幸一君
      安宅 常彦君    稲葉 誠一君
      大出  俊君    近江巳記夫君
      坂口  力者
 第二分科会(外務省、大蔵省及び文部省所管)
   主査 正示啓次郎君
      海部 俊樹君    砂田 重民君
      谷川 寛三君    坊  秀男君
      石橋 政嗣君    川崎 寛治君
      坂井 弘一君    不破 哲三君
      大原 一三君
 第三分科会(厚生省、労働省及び自治省所管)
   主査 野呂 恭一君
      伊東 正義君    大坪健一郎君
      塩川正十郎君    玉沢徳一郎君
      岡田 利春君    川俣健二郎君
      藤田 高敏君    広沢 直樹君
      河村  勝君
 第四分科会(経済企画庁、農林水産省及び通商
 産業省所管)
   主査 笹山茂太郎君
      倉成  正君    櫻内 義雄君
      田中 龍夫君    森   清君
      兒玉 末男君    平林  剛君
      二見 伸明君    大内 啓伍君
      寺前  巌君
 第五分科会(国土庁、運輸省、郵政省及び建設
 省所管)
   主査 藤田 義光君
      青木 正久君   小此木彦三郎君
      奥野 誠亮君    毛利 松平君
      井上 普方君    安井 吉典君
      岡本 富夫君    小平  忠君
      山口 敏夫君
    ─────────────
昭和五十四年二月二十二日(木曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
  委員長 竹下  登君
   理事 伊東 正義君 理事小此木彦三郎君
   理事 塩川正十郎君 理事 浜田 幸一君
   理事 毛利 松平君 理事 大出  俊君
   理事 藤田 高敏君 理事 近江巳記夫君
   理事 河村  勝君
      大坪健一郎君    越智 伊平君
      海部 俊樹君    倉成  正君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      正示啓次郎君    砂田 重民君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田村  元君    谷川 寛三君
      玉沢徳一郎君    中川 一郎君
      根本龍太郎君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    坊  秀男君
      松澤 雄藏君    三塚  博君
      森   清君    森  美秀君
      安宅 常彦君    井上 普方君
      石橋 政嗣君    稲葉 誠一君
      岡田 利春君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    兒玉 末男君
      平林  剛君    安井 吉典君
      沖本 泰幸君    坂井 弘一君
      中川 嘉美君    広沢 直樹君
      二見 伸明君    大内 啓伍君
      渡辺  朗君    寺前  巖君
      三谷 秀治君    大原 一三君
      中川 秀直君    山口 敏夫君
      依田  実君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 古井 喜實君
        外 務 大 臣 園田  直君
        大 蔵 大 臣 金子 一平君
        文 部 大 臣 内藤誉三郎君
        厚 生 大 臣 橋本龍太郎君
        農林水産大臣  渡辺美智雄君
        通商産業大臣  江崎 真澄君
        運 輸 大 臣 森山 欽司君
        郵 政 大 臣 白浜 仁吉君
        建 設 大 臣 渡海元三郎君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長
        北海道開発庁長
        官       澁谷 直藏君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官)田中 六助君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)      三原 朝雄君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      金井 元彦君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 山下 元利君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      小坂徳三郎君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 上村千一郎君
 出席政府委員
        内閣官房内閣審
        議室長
        兼内閣総理大臣
        官房審議室長  清水  汪君
        国防会議事務局
        長       伊藤 圭一君
        人事院総裁   藤井 貞夫君
        人事院事務総局
        職員局長    金井 八郎君
        内閣総理大臣官
        房同和対策室長 黒川  弘君
        公正取引委員会
        委員長     橋口  收君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 伊従  寛君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 妹尾  明君
        警察庁刑事局長 小林  朴君
        警察庁刑事局保
        安部長     塩飽 得郎君
        警察庁交通局長 杉原  正君
        行政管理庁行政
        監察局長    佐倉  尚君
        防衛庁防衛局長 原   徹君
        防衛庁人事教育
        局長      夏目 晴雄君
        防衛庁装備局長 倉部 行雄君
        経済企画庁調整
        局長      宮崎  勇君
        経済企画庁国民
        生活局長    井川  博君
        経済企画庁物価
        局長      藤井 直樹君
        環境庁水質保全
        局長      馬場 道夫君
        法務省民事局長 香川 保一君
        法務省刑事局長 伊藤 榮樹君
        外務大臣官房長 山崎 敏夫君
        外務大臣官房審
        議官      矢田部厚彦君
        外務省アジア局
        長       柳谷 謙介君
        外務省アメリカ
        局長
        兼外務省条約局
        長       中島敏次郎君
        外務省欧亜局長 宮澤  泰君
        外務省経済局長 手島れい志君
        外務省経済協力
        局長      武藤 利昭君
        外務省国際連合
        局長      賀陽 治憲君
        外務省情報文化
        局長      加賀美秀夫君
        大蔵大臣官房審
        議官      海原 公輝君
        大蔵省主計局長 長岡  實君
        大蔵省理財局長 田中  敬君
        大蔵省銀行局長 徳田 博美君
        文部省学術国際
        局長      篠澤 公平君
        文化庁長官   犬丸  直君
        厚生省環境衛生
        局水道環境部長 国川 建二君
        農林水産省畜産
        局長      杉山 克己君
        林野庁長官   藍原 義邦君
        水産庁長官   森  整治君
        通商産業大臣官
        房審議官    島田 春樹君
        通商産業省通商
        政策局長    宮本 四郎君
        通商産業省基礎
        産業局長    大永 勇作君
        通商産業省機械
        情報産業局長  森山 信吾君
        資源エネルギー
        庁長官     天谷 直弘君
        中小企業庁長官 左近友三郎君
        運輸省海運局長 真島  健君
        運輸省自動車局
        長       梶原  清君
        運輸省航空局長 松本  操君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  寺島 角夫君
        建設省計画局長 丸山 良仁君
        建設省都市局長 小林 幸雄君
        建設省住宅局長 救仁郷 斉君
        自治大臣官房審
        議官      石原 信雄君
        自治省行政局長 柳沢 長治君
        自治省財政局長 森岡  敞君
 委員外の出席者
        会計検査院長  知野 虎雄君
        日本電信電話公
        社総裁     秋草 篤二君
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    ─────────────
委員の異動
二月二十二日
 辞任         補欠選任
 稻村佐近四郎君     谷川 寛三君
  奥野 誠亮君     森   清君
  海部 俊樹君     玉沢徳一郎君
  正示啓次郎君     羽田  孜君
  砂田 重民君     越智 伊平君
  田中 正巳君     青木 正久君
  中川 一郎君     三塚  博君
  藤波 孝生君     森  美秀君
  松澤 雄藏君     愛野興一郎君
  正木 良明君     沖本 泰幸君
  矢野 絢也君     中川 嘉美君
  神田  厚君     渡辺  朗君
  津川 武一君     三谷 秀治君
  大原 一三君     中川 秀直君
  山口 敏夫君     依田  実君
同日
 辞任         補欠選任
  越智 伊平君     砂田 重民君
  田村  元君    稻村佐近四郎君
  根本龍太郎君     奥野 誠亮君
  羽田  孜君     正示啓次郎君
  三塚  博君     海部 俊樹君
  森  美秀君     藤波 孝生君
  沖本 泰幸君     坂口  力君
  中川 嘉美君     岡本 富夫君
  渡辺  朗君     小平  忠君
  三谷 秀治君     不破 哲三君
  中川 秀直君     大原 一三君
  依田  実君     山口 敏夫君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 分科会設置に関する件
 昭和五十四年度一般会計予算
 昭和五十四年度特別会計予算
 昭和五十四年度政府関係機関予算
     ────◇─────
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竹下登#1
○竹下委員長 これより会議を開きます。
 昭和五十四年度一般会計予算、昭和五十四年度特別会計予算及び昭和五十四年度政府関係機関予算、以上三件を一括して議題とし、一般質疑を行います。平林剛君。
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平林剛#2
○平林委員 最初に私、取り上げたい問題は、いわゆるサラ金の問題でございます。
 サラ金問題が深刻な社会問題として、その規制や犯罪の防止あるいはその問題の背景にある金利、その他全般の対策が強い関心を集めておると思うのでありますが、どうもサラ金の対策が牛の歩みのようになかなか進展をしない、悲劇はいまも起きておるのですよ、こう指摘をされておるのでございますけれども、最近の実態はどうなっているでしょうか。昨年、法務省は高金利事犯の実態についての調査を公表せられましたけれども、その後六カ月経過をいたしまして、最近の実態はどうなんだろうか。時間の関係もありますから、高金利事犯の実態を中心にしてお話をしていただけないか、法務大臣の方からお願いいたします。
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古井喜實#3
○古井国務大臣 ただいまの点は、詳しく調べております事務当局からお答え申し上げます。
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伊藤榮樹#4
○伊藤(榮)政府委員 簡単にお答えいたしますが、出資法五条違反のいわゆる高金利事犯につきましては、全国の検察庁からの報告に基づきまして私ども法務省刑事局で集計したところによりますと、過去五年間におきます受理人員は、昭和四十九年四百三十九名、五十年七百九十名、五十一年千百二十八名、五十二年千十七名、五十三年千八十九名となっておりまして、昭和五十年から五十一年にかけて以降の急増が顕著でございます。
 なお、昨年東京地検におきまして、昭和五十年から五十三年までの三年間で扱いました高金利事犯の実態を調査したところによりますと、特徴としては、貸付期間については二週間以下のものが約六割、貸付金額につきましては十万円以下のものが約五割、貸付利率につきましては一日当たり〇・五%を超えるものが約八割、また借り受け側から見ますと、男女別では男性が八割、年齢別では三、四十代の方が約七割、職業別では自営業、タクシー運転手、会社経営者、サラリーマン、主婦、こういう順になっておるようでございます。
 一応簡単に実態を申し上げますと、以上のとおりでございます。
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平林剛#5
○平林委員 貸金業者の数ですが、これは大蔵省銀行局の年報などを見ますと、最近の貸金業の届け出の受理状況によりますと、個人が十三万二千三百六十、それから法人が三万五千百九十五、合わせまして十六万七千五百五十五という膨大な数に上っておるわけでございます。特に昭和五十二年の届け出貸金業者の増加は一万七千九十八でございまして、過去最高の記録をつくっておるわけでございます。法務大臣、私は、貸金業者が十六万もいるというようなことは、わが国の国民経済全般から見まして異常な高さだと思うのですね。そして、ただいま御報告がありましたように、高金利事犯その他を通じていろいろな法に触れるような事態が発生をして、いまもその後を絶たない。問題は、こんなに貸金業者が多いということは一体何を意味するのだろうか。そういう現代の世相の中からこの貸金業の実態というものを見てどういうふうにとらえたらいいのか、問題のとらえ方でございますね、そのことにつきましてお考えがございましたならば、ひとつ法務大臣の高い見地からの御判断を率直に伺いたいと思うのであります。
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古井喜實#6
○古井国務大臣 こういう状況になっておりますのは、よきにせよ、あしきにせよ、時代がこういうことを要求しているからこうなっていると思うんです。ですから、これをだめにしてしまうということでは、またまずい面も起こるかもしらぬから、まあ正常化していく。正常化していって、つまり、だめにしてつぶしてしまわないということが基本ではないかと私は思うんです。
 それで、どっちにも問題はあると思います。業者の方には無論ありますし、借りる方にも少々問題はあると思うんですね。けれども、社会的な立場から言えば、やはりこれは業者の方に正常化の重点を置かなければならぬのじゃないか、そういうふうに私は思うんです。いま関係省庁で、これをどうしたらよいか相談をしておるところでありますので、そういういまの段階でございます。
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平林剛#7
○平林委員 ただいま法務大臣の御感想といいますか、これに対する見方の一端をお話しになったのでありますが、私はこう考えておるわけであります。
 これだけの異常な数に貸金業者がふえつつある、急増しておるというその背景には、やはり高金利によるところの営業が高い収益を生む、これが第一に指摘をされなければならぬことだと思います。いろいろな職業をお持ちの方が国民の中にはありますけれども、私は、貸金業者の急増はこうした高金利によるところの営業が高い収益を生む、したがって、小金があればその仕事につく、こういう傾向が一つの背景だと見ておるわけであります。
 それから二つ目には、出資法の関係ですね。いわゆる出資法、年間一〇九・五%の利息ということで契約をいたしましても、あるいはその利息を受け取りましても刑事罰が科せられない。事実上一〇九・五%に近い高金利で営業するという傾向がございまして、一方に利息制限法という法律があって、二〇%とか一五%という規定があっても、あるいは最高裁の判決があっても、何かこの出資法の高い金利が容認をされているような行政が続いておるのですね。私はそれが第二の問題点であると思うのです。
 それから第三に指摘をしておきたいことは、国が適切な対策を立てない。銀行などの市中金融機関におきましても、たとえば大企業をお客とするような仕事には手を出す。最近の傾向は、公共事業についてもその範囲を広げてまいりましたことはうかがえるわけでございますけれども、どちらかというと庶民の方はほうりつ放しであった。そこでサラ金業者がこういう現象に目をつけて、そして法務大臣もお話しになったような、借り手側のニーズもありますから、昔は質屋があったけれどももう質屋がなくなった、サラ金業者はこれを広げていく、こういうことで手続の簡便さ、即決してくれる、こういうようなことからこれが広がっていった。
 第四には、国の行政が民事上は無効の行為ですね。利息制限法から言うと無効なんですね。ところがそういう業者がたくさんある。ほとんどでしょう。ところが、この利息制限法というものはあるかないかのごとき状態に置かれまして、政府の方が適切な監督や指導をほうりっ放しにしておいた、こういうところから十六万を超える貸金業者が生まれてきたと思うのであります。そこで問わるべきことは、行政それから政府のこれに対応する対策の欠陥、これが私はあるのじゃないか。何か借り手の人に責任を負わせたりするようなことではなくて、いま私が指摘いたしましたようなところに問題があって、私は、問われているのは行政であり、あるいはこれに対応すべき政府の責任だと思うのですね。
 そこで官房長官、いかがでしょうか。今日まで貸金業問題の関係省庁の連絡会議がかなり進められてきたのでございますけれども、こういう推移の中からどういう結論が生み出されたか。私、端的に伺いますけれども、この通常国会に貸金業の規制に関する法律案、名称はどっちでもいいと思います、いろいろな議論がありまして、日弁連の方からもいろいろな小口融資に関する法律案などの提示などもございますし、各党におきましてもそういう議論をしておりますから、名称は問いませんけれども、この通常国会に政府は必要な対策としての法律案、これを提案をする考えがあるかどうか、このことにつきましてお伺いをいたしたいと思います。
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田中六助#8
○田中国務大臣 お答え申し上げます。
 貸金業者が非常に不当な圧迫を一般の庶民に加えておる、一般の国民が非常に迷惑をしておるということは平林議員御指摘のとおりで、私どもも心を痛めておるところでございます。したがって、政府といたしましても何とかこれを打開するために、政府案とするか議員立法とするかは別といたしまして、今国会にこの規制する法律をぜひとも出したいというふうに考えております。
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平林剛#9
○平林委員 私はこの問題は議員立法にするよりも、ただいま指摘をいたしましたようなことから考えて、政府が提案をすべきだと考えますが、いかがですか。
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田中六助#10
○田中国務大臣 御承知のように、各党ともこれの規制についてのそれぞれの案を持っておりますし、いま調整中の様子でございます。しかし、政府としてはただいま申し上げましたように強く責任を感じておりますので、これを政府提出とするか議員立法とするかは別といたしまして、政府が責任を持ってこの法案の提出ということはもちろん前提にして考えております。
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平林剛#11
○平林委員 私は、今日までの経緯が示すとおり、政府が積極的な対応策を示さない限り、今日の傾向を是正をしていく道はないと思いますし、これに取り組む政府の積極的姿勢が政府提案、こういうふうになることを希望しておきたいと思います。
 法務大臣、私はいま、サラ金問題が超高金利であるという例でいわゆる出資法のことを申し上げました。正確に言えば出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律でございますが、これによりますと、第五条に、金銭の貸し付けを行う者が、年一〇九・五%、日歩で言えば三十銭ですね、これを超える割合による利息で契約したり利息を受領したときは、三年以下の懲役もしくは三十万円以下の罰金を科するとありまして、それを超えなければよいというふうに読み取れるわけであります。したがって、今日貸金業者がこれだけふえてきた背景には、超高金利を容認するような印象を与える出資法がある。
 そこで、これはどう見ましても現在の国民経済における金利水準から見て高過ぎますし、市民の生活感覚から見ましても明らかに超高金利であると思うのであります。外国の実態などについてもいろいろ資料を検討いたしたりしてみますと、どこの国におきましてもこんな高い金利を容認しておる国はございません。そこで私どもとしては、少なくとも金利は日歩十五銭以内、年利にして五四・七五%以内に抑えるべきである、そういうふうに改正をすべきであるという考えを持っておるわけでございます。一つの考え方におきましては、昔の質屋さんじゃございませんけれども、もっと低くてもいいのだ。それから、こうした問題について深い研究をなさっておる弁護士会の方のグループの方々でも、大体日歩十銭にしたって結構商売をやっていけるというようなアンケート調査の結果もあるのでございます。三六%くらいでも結構やっていける、そういう人が七〇%も占めるというような状態なんでございまして、私はこの意味から考えますと、この出資法の改正はサラ金問題の解決の大前提として必要である。官房長官も政府を代表して先ほどのようなお話がございましたが、あわせて出資法の改正を考える必要があると思いますが、いかがでございましょうか。
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古井喜實#12
○古井国務大臣 出資法のことを私の方から申し上げていいかどうか知りませんけれども、いまの出資法の、特に金利の点に問題があるということはよくわかっております。
 そこで、またこれも現在高いじゃないか、もっと下げるべきじゃないか、これもお話はわかるのでありますが、しかし形の上では下げて実行できぬということになってもこれはどうにもならぬ。形だけになってしまう。ただ、もぐったというか、違反する人間を製造するだけになってもどうにもならぬ、そこらもありますので、問題点ですから。しかし、お話のような方向が正しいことはもうわかり切っておりますし、知恵をしぼって検討していこう、こういうことでおるわけであります。
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平林剛#13
○平林委員 法務大臣、お話でございますけれども、私は、法改正しても実行されなければ何にもならぬということは、現在を是認されるという考えでなければ出てこない答えだと思うのですね。大体年間一〇九%というような高い金利が現実的なのか。それは、いまお話しのように、こういう問題があるということはわかっていながらやらないというところにむしろ行政上政府の責任があるのではないかと思うのですね。ひとつ、もう一回あなたのようなきれいな目で判断をして結論を出していただきたいと思うのです。
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古井喜實#14
○古井国務大臣 そこをきちんと行政が指導したり監督したり、行政の責任で励行できるようにすべきではないかという筋になるのですね、話は。これもごもっとも千万だと思うのです。ただ、一つには反面、やたらに役所が民間の経済活動に出しゃばってくちばしを入れ過ぎるようになっても、これも度を越しても考えものでありますし、そこらもまたこれありますもので、なかなかむずかしいところがあることは御承知だと思います。だけれども、方向としては考えるべき方向だと思いますので、やるべきことをどこまでやるか、こういうことで検討してみたいものだと思っております。
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平林剛#15
○平林委員 先ほど法務大臣お聞きのとおり、貸金業の規制に関する法律案はこの国会で政府としても出す考えがあるわけでございますね。あわせてやらなければ私は意味がないと思うのです。ですから、これは緊急の課題なんです。どうでしょうか、この国会にこの問題についての結論をまとめて、あわせて考えるという態度を示していただきたいのですが。
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古井喜實#16
○古井国務大臣 実は私どもはこの問題については大いに関係もあり、関心も持っておるわけであります。サラ金規制問題は役割りから言えばわき役でありまして、だから官房長官がひっくるめて申し上げておるようなわけです。これは大蔵省が非常に重要な立場におられるし、こっちはわき役ですから、よく心得ておいて、できるだけ前向きにと思っております。
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平林剛#17
○平林委員 では、主役の大蔵大臣から承りたいと思います。
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金子一平#18
○金子(一)国務大臣 平林さんの御指摘のとおり、サラ金問題は今日非常に大きな社会問題になっておるわけでございまするから、私どもとしても一刻も早くこの問題にけりをつけたいということで、関係六省庁と鋭意内容について詰めておる次第でございます。登録制にしたらいいじゃないかとか、こういう規制をもっと強めたらいいじゃないかということは、問題ないわけでございますが、一番厄介な問題は、平林さんがおっしゃるように、金利の問題をどう片づけるかということでございます。この間の調整についていませっかく詰めをやっておる段階であることを申し上げておきたいと思います。
 それで、私どもといたしましては、先ほど官房長官から答弁いたしましたように、できるだけ早く、できればこの国会でも片づけたいと思うのですが、この間野党各党からもいろいろな御提案がございますし、こういった案との調整をさらに精力的にやってまいりたい、世間の御期待にこたえられるように持っていきたいと考えておる次第でございます。
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平林剛#19
○平林委員 大蔵大臣、もう一つ、金利の問題でございますから、この問題を進めるに当たりまして、利息制限法の問題が、上限金利は一五ないし二〇%になっておるわけでありますけれども、ことしの初めにこれを五〇%に引き上げたらどうかというような情報が伝えられておるわけですね。つまり、さっき法務大臣が言いましたように、出資法を改正しても実行されなければ意味がないじゃないか。それからもう一つは、出資法と利息制限法との間に開きがございますね。こういうことから、その乖離を少なくしょうという意味で、利息制限法の制限をむしろ上げたらどうか、五〇%ぐらいに上げたらどうだなんという議論が検討されておるやに聞いております。私はこれは間違いだと思うのです。もし一五ないし二〇%でも、私はそんなに安い金利じゃないと思うのです。多くの国民がいま体験しておりますことは、たとえば住宅金融公庫からお金を借りたり金融機関から住宅ローンを受けたりいたしますと、とても高いですね。一回の返済金のうち半分は利息に取られるというような実態でございまして、たとえば毎月七、八万円返すとすればその四万円が利息だというような状態で、十年賦くらいの返済をしておるわけですね。この金利が幾らかというと、まあ大体七%か八%くらいでございます。それでも金利というものが非常に重いという感じを受けているのが庶民の感じじゃないかと思うのです。だから、利息制限法が上限を一五ないし二〇%に制限をしているというのは、常識的なことだ。それを五〇%に上げて、乖離をなくして実効を期そうという考え方は、主客転倒の考えでございまして、私はこれはとらないところだと思うのですけれども、大蔵大臣の御見解を承っておきます。
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金子一平#20
○金子(一)国務大臣 そこが実は一番むずかしい問題でございまして、その間の調整をどう持っていくか、これは各党の御提案にもいろいろ御意見がございますし、与党自民党でもいろいろ詰めておる段階でございますので、もうしばらく時間をかしていただきたい。できれば今度の国会にでも、形はどういうことになるかわかりませんが、官房長官の言っておりまするように、政府提案になるかあるいは議員立法でお願いするかわかりませんが、いま担当の省とそこの問題を詰めておる作業の最中であるということを申し上げておきます。
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平林剛#21
○平林委員 サラ金問題に対する適正な規制を検討するに当たりまして、一番大事なことは何か。私は、貸金業者の実態、全貌をつかむことである、それなくいたしまして金利の問題もあるいは規制の問題も結論は立てがたいという感じを持っております。
 そこで、サラ金の問題に関しての実態につきましていろいろ伺いたいのでございますが、借り入れ目的ですね。さっき貸す方も悪いが借りる方にも問題があるとおっしゃいましたけれども、いままではそういうとらえ方がかなりあったと私は思います。しかし、借りる方が悪いのかあるいは貸金業者の方が悪いのかということに関して、昨年九月法務省は実態調査を行いまして、どういう目的で借りておるかというような調査をなさいました。それから大蔵省も去年の十月同じような実態調査を行いました。これに関して、どういうような結論になっておるか、御理解なさっておるでしょうか。
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徳田博美#22
○徳田政府委員 先生御指摘の昨年行いました実態調査の結果によりますと、借り入れ目的といたしましては、レジャー関連資金が三五%、生活関連資金が四七%、ショッピング関連資金が三%、このような比率になっております。
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伊藤榮樹#23
○伊藤(榮)政府委員 私どもの方の調査は、出資法違反の高金利に関する調査でございますが、一応の結果を過去三年間のトータルで見てみますと、一番多いのが営業資金四五・六%、それから生活費等のたぐいが二二・一%、レジャー費が一七・一%、ギャンブルが九・三%、その他が五・九%となっておりますが、最近の傾向ではギャンブル、レジャー資金入手のためのものが次第に増加する傾向があるようでございます。
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平林剛#24
○平林委員 いまお話しのとおりに、昨年の九月に法務省が調査をいたしましたサラ金の利用者の借り入れ目的につきましては、営業目的が四六%、それからレジャーというのは旅行とかスポーツとか飲食とか交際費すべて含まれておりますけれども、それが一七%、ギャンブルが九%です。学費だとか生活費が二二%、こうなっておるわけでございまして、ギャンブルは九%の比率を占めております。いまお答えの中には、これは漸次またふえつつあるというのでございますが、正確な数字はお話しになりませんでした。発表されておるのはこの数字であります。
 大蔵省の方はいまお答えがありましたけれども、生活関連資金が四六・八で、レジャー関連資金が三五・一%であります。これから見まして、大蔵省の調査ではレジャー関連資金の内訳がはっきりしておりません。
 実は、民間のサラリーマン金融の実態調査をいたしました白書が出ておるわけでございます。その白書を読んでみますと、これによりますと、レジャー関連資金は大蔵省の三五・一%に対し三四・九%になっておりまして、ほぼ匹敵するわけであります。この分類が白書には明らかになっておりまして、娯楽、旅行、スポーツに一九%、飲食費などの交際費に一〇・三%、ギャンブルに五・六%という分類であります。
 こういう調査に応ずる人が、おれはギャンブルに借りているんだと堂々と言う人はそんなに多くはないかもしれません。ですから、あらわれている数字の五・六とか法務省の九%よりはあるいは高いかもしれない。しかし、このごろの借り手の世代を見ますと、若い層がかなり多うございますから、ギャンブルがなぜ悪いんだと言って堂々と借りる人だってないわけじゃありません。ですから私は、多少増減はあったとしてもおおよその見当はこれらの調査でついておると思う。何かサラ金の問題というと、ギャンブルに使うんだ、そんなもの助ける必要ないという議論が横行いたしまして、政府の対策のおくれを招いていることも否めないと思うのです。私はそんなことを考えますと、この中に示された調査結果の中からやはりレジャー関連の借り入れ目的が多いというのは、最近の余暇時間をうまく利用しようという世相があらわれてきておる。それから交際費、飲食費にかなりお金を借りているのは、勤め帰りに一杯やろう、課長にでもなり、係長にでもなれば部下の者にちょっとはおごらなければいかぬとか、仲間の中でもつき合いの上でおごろうというお金が案外必要になっておるという現代のサラリーマン気質を示しておる。教育関連費もかなり多くなっておりますのは、最近の入学金だとか寄付金や学費や塾やけいこなどにお金がかかるということなどから、婦人がこうしたものに手を出すという傾向にもなっておる。私は、一つの調査の中にもいろいろな世相というものをうかがうことができるわけでございます。でありますから、こうした意味では、私は、サラ金問題というものをただ借りる方が悪いのだ、問題があるのだということだけで判断をしないで、この中にあらわれている世相の動きというものに適確に対応するような政治というものを求めてやまないのでございます。これは私の意見だけにいたします。
 そこで、実態につきましてさらに大蔵省に対して伺いますが、貸金業者の融資残高は一体どの程度になっているだろうか、こういうことについての御調査がございますか。
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徳田博美#25
○徳田政府委員 昨年行いました実態調査の結果の推計によりますと、貸金業者の貸出金の総額は約二兆円でございます。そのうちのサラ金業者の部分が大体八千億円、このように推定されます。
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平林剛#26
○平林委員 これはどういうところから調査をなさいまして得た結論でございましょうか。
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徳田博美#27
○徳田政府委員 昨年行いました実態調査は、貸金業者の約一割を任意抽出いたしまして、それに対して調査を行ったわけでございます。その調査の中には当該調査対象の貸金業者の貸出金残高というのがあるわけでございまして、その集計によりまして、そこから推定した数字でございます。
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平林剛#28
○平林委員 私は、今日までこうした貸金業者の融資量の残高あるいはサラ金業者の動かしておるお金について的確な数字を把握できない欠陥がどこにあるのか、つまり実態が把握できないために手の打ち方がおくれている、その原因はどこかということをいろいろ考えてみたのでございます。ところが、出資法の第八条によりますと、「大蔵大臣は、貸金業の実態の調査のため必要があるときは、貸金業を行う者からその業務に関し報告を徴し、又は当該職員をして貸金業を行う者の営業所又は事務所に立ち入り、その業務に関し調査をさせることができる。」こうあるのですね。これまでのいろいろな調査につきまして対策がおくれている原因は、この法律に基づいて必要な実態調査をしない、こういうところにあるのじゃないかと思うのですけれども、大蔵大臣いかがでしょうか。
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徳田博美#29
○徳田政府委員 先ほど申し上げました昨年行いました実態調査は、先生御指摘の出資法の第八条に基づく調査を行ったわけでございます。なお、各都道府県においても随時調査をしているわけでございますが、その時点、方法等については必ずしも画一的でないわけでございまして、いままではこのような統一的な調査は行っていなかったわけでございます。
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