社会労働委員会

1980-04-17 衆議院 全151発言

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会議録情報#0
昭和五十五年四月十七日(木曜日)
    午前十時三分開議
 出席委員
   委員長 葉梨 信行君
   理事 越智 伊平君 理事 住  栄作君
   理事 竹内 黎一君 理事 山崎  拓君
   理事 田口 一男君 理事 森井 忠良君
   理事 大橋 敏雄君 理事 浦井  洋君
   理事 米沢  隆君
      大坪健一郎君    瓦   力君
      北口  博君    斉藤滋与史君
      戸沢 政方君    丹羽 雄哉君
      八田 貞義君    船田  元君
      牧野 隆守君    箕輪  登君
      山下 徳夫君    枝村 要作君
      前川  旦君    村山 富市君
      安田 修三君    谷口 是巨君
     平石磨作太郎君    伏屋 修治君
      梅田  勝君    田中美智子君
      小渕 正義君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 野呂 恭一君
 出席政府委員
        厚生大臣官房審
        議官      竹中 浩治君
        厚生省公衆衛生
        局長      大谷 藤郎君
        厚生省医務局長 田中 明夫君
        厚生省薬務局長 山崎  圭君
        厚生省保険局長 石野 清治君
        社会保険庁医療
        保険部長    此村 友一君
 委員外の出席者
        国税庁直税部所
        得税課長    西内  彬君
        文部省大学局医
        学教育課長   川村 恒明君
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    —————————————
四月十六日
 旧軍人兵役年数の各種年金への加算等に関する
 請願(西岡武夫君紹介)(第四一五四号)
 同(櫻内義雄君紹介)(第四二二七号)
 戦後強制抑留者に対する補償に関する請願(近
 藤元次君紹介)(第四一五五号)
 医療保険制度及び建設国民健康保険組合の改善
 に関する請願(浅井美幸君紹介)(第四一九〇号)
 同(大内啓伍君紹介)(第四一九一号)
 同(北側義一君紹介)(第四一九二号)
 同外一件(斎藤実君紹介)(第四一九三号)
 同外一件(田邊誠君紹介)(第四一九四号)
 同(渡辺貢君紹介)(第四一九五号)
 医療保険制度の改善に関する請願(三浦久君紹
 介)(第四一九六号)
 良い医療制度確立に関する請願(草川昭三君紹
 介)(第四一九七号)
 同(多田光雄君紹介)(第四一九八号)
 同(林保夫君紹介)(第四一九九号)
 療術の制度化阻止に関する請願(伊藤宗一郎君
 紹介)(第四二〇〇号)
 同(佐々木義武君紹介)(第四二〇一号)
 戦後強制抑留者の処遇改善に関する請願(久保
 田円次君外一名紹介)(第四二〇二号)
 同(長田武士君紹介)(第四二〇三号)
 原子爆弾被爆者援護法制定に関する請願(長田
 武士君紹介)(第四二〇四号)
 労働基準法の改悪反対等に関する請願(有島重
 武君紹介)(第四二〇五号)
 同(鍛冶清君紹介)(第四二〇六号)
 同(貝沼次郎君紹介)(第四二〇七号)
 同(柴田弘君紹介)(第四二〇八号)
 同(瀬野栄次郎君紹介)(第四二〇九号)
 同(竹内勝彦君紹介)(第四二一〇号)
 看護職員条約批准のための国内法令整備等に関
 する請願(唐沢俊二郎君紹介)(第四二一一号)
 健康保険法改正案の撤回、良い医療制度の確立
 に関する請願(新村勝雄君紹介)(第四二一二号)
 良い医療制度の確立に関する請願(木下元二君
 紹介)(第四二一三号)
 同(藤田高敏君紹介)(第四二一四号)
 厚生年金保険法の改悪反対等に関する請願外二
 件(石田幸四郎君紹介)(第四二一五号)
 同(浦井洋君紹介)(第四二一六号)
 同(大橋敏雄君紹介)(第四二一七号)
 同(近江巳記夫君紹介)(第四二一八号)
 同(木内良明君紹介)(第四二一九号)
 同外一件(草川昭三君紹介)(第四二二〇号)
 同(小林政子君紹介)(第四二二一号)
 同(多田光雄君紹介)(第四二二二号)
 同(林百郎君紹介)(第四二二三号)
 厚生年金の支給開始年齢引き上げ反対等に関す
 る請願(浅井美幸君紹介)(第四二二四号)
 失業対策事業の新制度確立等に関する請願外二
 件(加藤万吉君紹介)(第四二二五号)
 失対事業の新制度確立等に関する請願外一件
 (加藤万吉君紹介)(第四二二六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、第九十回国会閣法第一五号)
     ————◇—————
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葉梨信行#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 第九十回国会内閣提出、健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村山富市君。
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村山富市#2
○村山(富)委員 先般の健康保険法改正の審議の際に、老人の保健医療について厚生省は社会保障制度審議会に白紙で諮問をいたしておりますけれども、この健保法の改正の中身と老人保健医療がどうなっていくかということは重要な関連があるわけでありますから、その老人保健医療に対する厚生省の考え方の大筋ぐらいが明らかにならないと健保法の審議はできないのではないか、こういう意味で私は質問をいたしましたけれども、その答弁が保留されておりますので、この際承りたいと思います。
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野呂恭一#3
○野呂国務大臣 この間の御質問の際に、私は老人保健医療制度に関しまして回答を保留いたしたわけでございます。その後いろいろ検討をいたしておるわけでございますが、まず、この高齢化社会に対応する老人保健医療対策のあり方の問題につきまして、私どもはいろいろな問題点を持っておりますが、その一つとして、制度の立て方について別建てとするかどうか、これが一つの大きな問題であると私は思います。もう一つは、保険事業のあり方についてその対象の範囲及びその内容をどうしていくかということも検討を要する一つの大きな柱である。さらにまた、費用負担のあり方でございますが、公費負担のほかに住民とかあるいは事業主からの拠出、あるいは年金給付費、それから医療保険の各制度からの拠出で賄うかどうか、またその他の税負担による財源措置を考えるべきであるかといったような意見があるわけでございます。こういう大きな問題の検討をいま続けておるというのが私どもの今日の実態でございます。
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村山富市#4
○村山(富)委員 いまお話がございましたような考え方を制度審に意見陳述をして、そうした意見を中心にこれから審議会で議論が始まると思うのですけれども、問題はやはり老人医療保健というものをいまの制度の中で調整をしていくのか、あるいは別建てにするのかということが大前提になる問題だと思うのです。そういう制度の立て方について大臣はいまどういうふうにお考えになっていますか。
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野呂恭一#5
○野呂国務大臣 制度の立て方の問題でございますが、厚生省としてはこの問題について、お話しのように、現在社会保障制度審議会に御審議をお願いしておるということでございますので、現時点において確たることを申し上げることは大変困るわけでございますが、私としては、厚生大臣としては、長期的にしっかりした制度という意味でもやはり別建ての方がより適当ではないか、こういう考え方を持っておるわけでございます。
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村山富市#6
○村山(富)委員 この制度化の時期についてでありますけれども、これは先般も御質問申し上げましたように、大変長い期間いろいろな角度から議論をされておるわけです。かつてこの委員会で大臣の方から、五十四年の秋には実施をしたいとかあるいは五十五年の一月から実施をしたいとか、それぞれそのときの状況によって御答弁があったわけですけれども、大分狂ってきております。今度は本気になって制度審にも諮問をして、やる決意だと思うのですが、大体その制度化の時期についてはどういうふうにお考えになっていますか。
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野呂恭一#7
○野呂国務大臣 制度化の時期でございますが、先般の社会保障制度審議会でのごあいさつの中でも私は明確にこの点を申し上げたわけでありますが、もはや模索のときではない、もうすでにいろいろな意見が出ておる、厚生省も現在までに十分検討してきておるわけでございますから、五十六年度からぜひこの制度を実施してまいりたい、こういう考えをその際述べたわけでございます。したがいまして、健保法のこの改正の結果も踏まえながら、ぜひとも五十六年度には所要の制度化を図ってまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございまして、いままでの国会での御指摘に対しまして大変おくれてまいりましたが、いよいよ本格的に五十六年にこの制度化を図るという方向に向かって、鋭意審議会と並行して厚生省内部におきましてもその制度化のために検討をいたしておる、こういうことでございます。
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村山富市#8
○村山(富)委員 制度審の方にその諮問をしている関係もございますから、中身についてこれ以上せんさくすることはやめたいと思いますけれども、ただ、本年度の予算編成時に老人医療保健についての両大臣の覚書が交換されておる、その中身の問題や、あるいはいまお話がございましたような考え方等々、幾つかの問題点があろうかと思うのです。
 ただ、私はこの際意見として申し上げておきたいのですけれども、老人医療保健の無料化制度というのはやはり社会保障制度の一環としてなされたことであって、保険制度で扱うにはなじまないのではないか、こういう考え方もあろうかと思うのです。そこで、私どもとしては、やはり別建てにして、国民が全体として公平に負担をし合う、そしてお年寄りの医療はしっかり見ていく、こういう制度が基本でなくちゃならぬと思いますので、こうした意見もこの際明確に申し上げておきまして、今後の審議の参考にしていただきたいということを特に申し上げて終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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葉梨信行#9
○葉梨委員長 次に、平石磨作太郎君。
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平石磨作太郎#10
○平石委員 まず、大臣にスモンについてお伺いをいたします。
 スモンは、この前三月七日に地裁の方から、厚生省が待ちに待った勧告が出たわけですが、大臣はスモンに対していまどう考えておられるのか、思案投げ首じゃないか、このように思うのですが、大臣のお考えをまず簡単にお伺いしたい。
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野呂恭一#11
○野呂国務大臣 スモン病患者の救済ということは、私は福祉行政に携わる厚生大臣として、このお気の毒な方々に対して国は無限の責任がある。それは単に給付をどうするかということの限界でなくて、私どもとしては、お気の毒な方々をどう救済するかということに対しての責任は大きなものがある。したがいまして、それがために国は東京地裁の所見に従う、同時に製薬会社に対しましても、ぜひ国と同様に従うようにという説得を今日続けておる次第でございます。
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平石磨作太郎#12
○平石委員 いままで会社と何回お会いになりましたか。
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野呂恭一#13
○野呂国務大臣 あすあさって、三社そろって会うことになっております。過去においては、別々でございますが、一度お目にかかっております。ただし、事務当局でございます薬務局長は今日まで数回にわたって進めております。
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平石磨作太郎#14
○平石委員 会った感触はどうですか。
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野呂恭一#15
○野呂国務大臣 説得という言葉はたった二字でございますけれども、製薬会社の方はやはりそれぞれ意見を持っておるわけであります。なかなかそう簡単に私どもの主張を認めてくれることは至難のわざであるというふうに思っておりますが、しかし、漸次打開の方向に向かって進められるものだというふうに考えております。
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平石磨作太郎#16
○平石委員 会社の方にもいろいろとお話があろうと思いますが、それに理があると思いますか。
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野呂恭一#17
○野呂国務大臣 会社側の言い分に理があるかどうか、私はそういうことに対して大変お答えを申し上げにくいのでありますが、理があるとかないとかの問題ではないのでありまして、やはり裁判所の所見に従って和解を一日も早く進めるということでなければならないということでございます。向こうに理があるとかないとかということで論議すべき問題ではない。私どもは当然患者の立場に立って、一日も早く早期和解の方向に向かっていくべきである、こういう考え方を持っております。
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平石磨作太郎#18
○平石委員 理があるかどうかを判断すべきでない、それは当然です。したがって、会社の言い分を聞く必要はない。厚生省はちょっと弱腰じゃないか。いま大臣のお言葉にあったように、理のことについては触れないけれども、救済についてはやはり全力を挙げて救済すべきである、そのとおりなんでして、それがこのように百十九名という勧告の中で、向こうが応諾した者が七十六名。四十三名残った。この四十三名について残っておるわけですが、これに対して先方はどういう理由を言っておりますか。
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山崎圭#19
○山崎政府委員 お答え申し上げます。
 全体で百十九例の中で、結局裁判所はこれが証拠評価の問題といたしまして十分受諾すべき内容を持っている、こういう御判断で第一項の所見が示されたわけでございます。それに対して裁判上の問題として会社側が争っております主な争点は、要すれば神経症状が発症する前の薬の投与がなかったとかあるいはきわめて少ないとか、そういうことが中心でございまして、あるいはお医者さんの記憶による証明の程度が低いとかあるいは類推による証明であるとか、そういうことで個別について争っているといいますか、受けていない、これが理由の主たるものでございます。
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平石磨作太郎#20
○平石委員 いまのお言葉にありましたが、いわゆる投薬証明がないとかあるいは不十分であるとか、こういったことはすでに過去、裁判上あるいは和解あるいは和解条項におけるところの合意確認、こういうことで解決済みと考えておられるかどうですか。
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山崎圭#21
○山崎政府委員 結局、その和解の個別事案についての煮詰めの問題と申しますか、双方主張の食い違う問題でございまして、私どもは和解は全面的に早く進めたいという気持ちでございますが、従来からこの投薬証明がないとかあるいは非常に薄いとか、こういうことで依然として会社側が和解を留保してきた、こういうことの最後の結果であろう、かように考えております。
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平石磨作太郎#22
○平石委員 そうすると、この東京地裁で行われた、和解そのものではありません、和解そのものではありませんけれども、共同被告である製薬会社が原告側と裁判上の和解条項についての合意が成立した、この和解条項と、それに基づいて和解が個々別々に進められていくといういまの段階において、この和解条項の合意というものをどのように認識しておられるか。
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山崎圭#23
○山崎政府委員 私ども国の立場は被告の立場、行政の立場、両方持っておりますが、私どもといたしましては例の和解の確認書という線を進めてまいるということで一貫しておるわけでございます。
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平石磨作太郎#24
○平石委員 ここで和解条項が全く無に帰する、しかも、その和解条項の中にはそういった投薬証明のない者についても、あるいは確認書の和解におきましても投薬証明のない者についても連帯をして云々という条項が入っていますね。だから、この条項から見たときに私は会社がこれをもって和解に応じないといったようなことはできないんじゃないか、このように理解をするわけです。したがって、私、和解条項の効力はどうかわかりませんけれども、たとえて言えば労働協約の場合には、個々の組合員と会社との労働条件の契約をする場合にそれに従わねばならぬという覊絆的な効力があるはずです。したがって、和解条項の確認においてもそのことが言い得られると私は思うし、またこれは合意であって、会社そのものがこれに対して特別に約束をしたいわゆる特約事項になっておるわけであって、このことで長引く理由はない、このように私は認識をしておるわけです。したがって、それを説得もできない、そういう弱腰でもって解決はなかなかむずかしいんじゃないか。厚生省はもっと厚生大臣みずから説得に当たるべきだ。前の橋本大臣はそういう点、比較して悪いのですけれども、今日まで来るには相当な決意で、どろをかぶってやられたと私は見ております。だから、大臣も、国会で忙しいときではありますけれども、もっと積極的に大臣自身が腹を固めて会社を説得すべきだ、私はこのように思うのですが、大臣の決意をお伺いします。
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野呂恭一#25
○野呂国務大臣 いろいろ御鞭撻やらおしかりを受けておるわけでございますが、平石先生御承知のとおり、和解ということであり、しかも、それに対して裁判所は判決でなくて所見という形で問題の解決を進めていくということであります。したがって、和解ということについてのいろいろな条項の確認はできておりますが、しかし、一つ一つがやはり裁判で問題になっておるわけでありますから、したがいまして、その双方の理解、納得が得られなければそれは和解ということには相ならないわけでございます。そこに事が、問題の性格の上からも、また裁判所とのそうした関係から申しましても、必ずしも一方的に厚生省が英断をもってこれを下すんだといった性格のものでないことは御理解願っておる点でございます。
 したがいまして、いよいよ実施の段階に入っておるわけでございまして、私どもは決してこれを放置しておるということではないのでございます。向こうの考え方をわれわれは情勢判断しながら、それに対してどう対応するかということを考えながら、私みずからがこの説得に当たっておるわけでございます。ただ、説得をもっとしっかりやれという激励に対しまして、毎日でも私は会いたいと思います。しかし、毎日会うことが説得をする最大の手段でもなければ、また長時間かけて厳しくしかってやればそれで応ずるというものではないのであります。問題が一つ一つ大変むずかしい問題を持っておると私は思いますけれども、要するに誠心誠意説得に当たるということにおいてはいま本当に力をいたしておるわけでございます。私は事務当局が体を壊しはせぬかというくらい心配しておるわけでございます。連日連夜、スモン対策、患者救済にどう当たるかということが、医務局長ほか当局の今日の日程のすべてであると申し上げてもいいかと私は思うのでございます。できるだけ早い時期に決着を見るように最善の努力をいたす覚悟でございます。どうぞ御理解を願いたいと思います。
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平石磨作太郎#26
○平石委員 ひとつ大臣の勇断と決断と行動力で解決を要望いたしておきます。
 次に進ませていただきます。
 ここに新聞記事がございます。「月に最高九百三万円」こういう新聞記事があるわけですが、これは健保組合連合会が医療費の調査をした資料から出た記事でございます。
 これは局長にお伺いいたしますが、月に最高九百三万円という医療費を見たときに、どんな感じを持ちますか。
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石野清治#27
○石野政府委員 確かに、健保組合の方で調べた数字の中に一件九百万を超えるものがあるという報道もございました。よほど特殊のケースだと思うわけでございますけれども、中身によりましては、たとえば悪性腫瘍のような場合に、すでに死亡の時期が近づいた場合の医療費としてはそういうこともあり得るというふうに考えておるわけでございまして、年々この額がふえるということについて大変心配はいたしておるわけでございます。
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平石磨作太郎#28
○平石委員 私はこれを見たとき、えらい高いものだと思った。医療費が一月当たりこんなにかかって、これから先の医療費が一体どうなるかという心配が先に出てきました。この調査によりますと、二百万以上のものの前年比伸びが五一・四%あった。これは一部でしょうけれども、五百万以上が九十九件、二百万から三百万までが二千八百八十二件、三百万から四百万までが五百五十五件、四百万から五百万が百七十七件、このように非常に高額になってきた、そして、もうこれが常識になろうかといったような形になっておるのです。
 この高額レセプトの診療行為別の点数割合がこの表の中に出ております。これを見てみますと、投薬、注射がパーセントで言いますと九七・八%になっておる。そして、一日に注射が七十本、こんなことが医療行為として——これはこの記事の中にも厚生省の方の見解が載っております。「新薬の使用、医学の進歩等の面から考えて、単に高額だからといって、必ずしも過剰診療とは断定できない」というような所見が載っております。
 一日に七十本も注射をしなければならぬというようなことが常識としてどうか、もう一回お伺いします。
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石野清治#29
○石野政府委員 一日七十本の注射を打った例がどういうケースであったか、私も記憶をいたしておりませんけれども、先ほどお話し申し上げましたように、一件医療費が月五百万以上のものが九十七件ございます。そのうち調べてみますと三六%のものがいわばがんでございまして、恐らくがんの末期症状になりますと、御家族の非常に強い要請で何とか一日でも長く生き延びていただきたいという心情もございましょうし、お医者さんといたしましても、何とかこれを助けたいということから相当の注射が行われることも間々あり得ることだと思うわけでございます。したがいまして、そのコメントにございますように、一概に、高額なりあるいは注射が多いからといって医療行為として不当なものだというわけにはいかないのではないかというふうに考えられるわけでございます。
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