本会議
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会
会議録情報#0
昭和五十五年三月三十一日(月曜日)
午前十時三分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第八号
昭和五十五年三月三十一日
午前十時開議
第一 農業者年金基金法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
第二 附属機関、地方支分部局等に関する規定
の整理等に関する法律案(第九十回国会内閣
提出、第九十一回国会衆議院送付)
第三 皇室経済法施行法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
第四 日本専売公社法等の一部を改正する法律
案(第九十回国会内閣提出、第九十一回国会
衆議院送付)
第五 関税定率法等の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
第六 所得税法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
第七 租税特別措置法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
第八 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正す
る法律案(内閣提出)
第九 地方税法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
第一〇 地方税法の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
第一一 過疎地域振興特別措置法案(衆議院提
出)
第一二 工業標準化法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
第一三 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部
を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一四 公害健康被害補償法の一部を改正する
法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一五 宅地建物取引業法及び積立式宅地建物
販売業法の一部を改正する法律案(内閣提
出)
第一六 国土調査促進特別措置法の一部を改正
する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一七 裁判所職員定員法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
第一八 国立学校設置法の一部を改正する等の
法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一九 在外公館の名称及び位置並びに在外公
館に勤務する外務公務員の給与に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
送付)
第二〇 国の保育予算の大幅増額等に関する請
願(百四十件)
第二一 国民健康保険組合療養給付費補助金の
増率等に関する請願(十五件)
第二二 民間保育事業振興に関する請願(五十
二件)
第二三 保育所の運営費超過負担解消等に関す
る請願(七件)
第二四 保育所の新増設に関する請願(六件)
第二五 学童保育の制度化等に関する請願(二
十件)
第二六 保育所施設の最低基準改定等に関する
請願(二十八件)
第二七 精神障害者福祉法の制定に関する請願
第二八 老人医療費の有料化反対等に関する請
願
第二九 福祉関係予算の充実に関する請願
第三〇 国民福祉の後退阻止に関する請願(四
件)
第三一 腎臓病患者の医療と生活の改善に関す
る請願(十三件)
第三二 医療ソーシャルワーカーの制度化に関
する請願(二件)
第三三 国民健康保険に傷病手当等給付に関す
る請願(七件)
じん
第三四 国立腎センター設立に関する請願(二
件)
第三五 国民健康保険料の値上げ反対等に関す
る請願(二件)
第三六 寡婦福祉法制定等に関する請願
第三七 幹線自動車道建設促進に関する請願
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、請暇の件
一、国家公務員等の任命に関する件
一、昭和五十五年度の公債の発行の特例に関す
る法律案(趣旨説明)
一、日程第一より第一九まで
一、国会法の一部を改正する法律案(衆議院提
出)
一、日程第二〇より第三七まで
—————・—————
この発言だけを見る →午前十時三分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第八号
昭和五十五年三月三十一日
午前十時開議
第一 農業者年金基金法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
第二 附属機関、地方支分部局等に関する規定
の整理等に関する法律案(第九十回国会内閣
提出、第九十一回国会衆議院送付)
第三 皇室経済法施行法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
第四 日本専売公社法等の一部を改正する法律
案(第九十回国会内閣提出、第九十一回国会
衆議院送付)
第五 関税定率法等の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
第六 所得税法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
第七 租税特別措置法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
第八 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正す
る法律案(内閣提出)
第九 地方税法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
第一〇 地方税法の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
第一一 過疎地域振興特別措置法案(衆議院提
出)
第一二 工業標準化法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
第一三 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部
を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一四 公害健康被害補償法の一部を改正する
法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一五 宅地建物取引業法及び積立式宅地建物
販売業法の一部を改正する法律案(内閣提
出)
第一六 国土調査促進特別措置法の一部を改正
する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一七 裁判所職員定員法の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
第一八 国立学校設置法の一部を改正する等の
法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一九 在外公館の名称及び位置並びに在外公
館に勤務する外務公務員の給与に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
送付)
第二〇 国の保育予算の大幅増額等に関する請
願(百四十件)
第二一 国民健康保険組合療養給付費補助金の
増率等に関する請願(十五件)
第二二 民間保育事業振興に関する請願(五十
二件)
第二三 保育所の運営費超過負担解消等に関す
る請願(七件)
第二四 保育所の新増設に関する請願(六件)
第二五 学童保育の制度化等に関する請願(二
十件)
第二六 保育所施設の最低基準改定等に関する
請願(二十八件)
第二七 精神障害者福祉法の制定に関する請願
第二八 老人医療費の有料化反対等に関する請
願
第二九 福祉関係予算の充実に関する請願
第三〇 国民福祉の後退阻止に関する請願(四
件)
第三一 腎臓病患者の医療と生活の改善に関す
る請願(十三件)
第三二 医療ソーシャルワーカーの制度化に関
する請願(二件)
第三三 国民健康保険に傷病手当等給付に関す
る請願(七件)
じん
第三四 国立腎センター設立に関する請願(二
件)
第三五 国民健康保険料の値上げ反対等に関す
る請願(二件)
第三六 寡婦福祉法制定等に関する請願
第三七 幹線自動車道建設促進に関する請願
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、請暇の件
一、国家公務員等の任命に関する件
一、昭和五十五年度の公債の発行の特例に関す
る法律案(趣旨説明)
一、日程第一より第一九まで
一、国会法の一部を改正する法律案(衆議院提
出)
一、日程第二〇より第三七まで
—————・—————
安
安井謙#1
○議長(安井謙君) これより会議を開きます。
この際、お諮りいたします。
加瀬完君から病気のため二十四日間請暇の申し出がございました。
これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、お諮りいたします。
加瀬完君から病気のため二十四日間請暇の申し出がございました。
これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
安
安
安井謙#3
○議長(安井謙君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
内閣から、人事官に藤井貞夫君を、
原子力委員会委員に新關欽哉君、渡部時也君を、
原子力安全委員会委員に吹田徳雄君、御園生圭輔君を、
中央更生保護審査会委員長に新谷正夫君を、同委員に笠松章君を、
日本銀行政策委員会委員に立正嘉君を、
公共企業体等労働委員会委員に山口俊夫君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
まず、人事官、原子力委員会委員、中央更生保護審査会委員長、日本銀行政策委員会委員、及び原子力安全委員会委員のうち吹田徳雄君の任命について採決をいたします。
内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
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原子力委員会委員に新關欽哉君、渡部時也君を、
原子力安全委員会委員に吹田徳雄君、御園生圭輔君を、
中央更生保護審査会委員長に新谷正夫君を、同委員に笠松章君を、
日本銀行政策委員会委員に立正嘉君を、
公共企業体等労働委員会委員に山口俊夫君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
まず、人事官、原子力委員会委員、中央更生保護審査会委員長、日本銀行政策委員会委員、及び原子力安全委員会委員のうち吹田徳雄君の任命について採決をいたします。
内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
安
安
安井謙#5
○議長(安井謙君) 次に、中央更生保護審査会委員、公共企業体等労働委員会委員、及び原子力安全委員会委員のうち御園生圭輔君の任命について採決をいたします。
内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
安
安
安井謙#7
○議長(安井謙君) この際、日程に追加して、
昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
安
竹
竹下登#9
○国務大臣(竹下登君) 昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
昭和五十五年度の経済運営の基本は、流動的な国際経済情勢の中で、物価の安定を図りつつ、景気の自律的拡大基調を維持することにより、国民生活の安定と着実な経済発展のための基盤強化を図ることにあると考えます。
他方、わが国財政は、巨額の公債発行に依存する異常な状況にあり、今後の経済の安定成長を期するためにも、財政の公債依存体質を改善し、財政の対応力の回復を図ることが急務となっております。
このような状況にかんがみ、昭和五十五年度予算は、公債発行額を前年度当初予算より一兆円減額して財政再建の第一歩を踏み出すとともに、経済の着実な発展に配意することを基本として編成いたしました。
まず、歳出面では、各省庁の経常事務費を初めとする一般行政経費を極力抑制するとともに、政策的経費についても根底から見直しを行った上、各種施策の優先順位を十分考慮し、財源の重点的、効率的配分に努めたところであり、この結果、一般歳出の伸び率は昭和三十一年度以来の低率となっております。
また、歳入面では、租税特別措置の整理等をさらに推進するとともに、給与所得控除の見直しと退職給与引当金の累積限度額の適正化を図ることとしております。
しかしながら、このような歳出歳入両面にわたる見直しにもかかわらず、昭和五十五年度においても、前年度に引き続き、財政法の規定により発行する公債のほかに、特例公債の発行によらざるを得ない状況にあります。
このため、昭和五十五年度の特例措置として、国会の議決を経た金額の範囲内で、特例公債を発行できることとする法律案を提案するものであります。
しかし、このような措置はあくまで特例的な措置であり、特例公債に依存する財政からできるだけ速やかに脱却することが財政運営の要諦であることは申すまでもありません。政府としては、引き続き、財政の健全化を図るため全力を尽くす決意であります。
以上、昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案の趣旨について御説明申し上げた次第であります。拍手
この発言だけを見る →昭和五十五年度の経済運営の基本は、流動的な国際経済情勢の中で、物価の安定を図りつつ、景気の自律的拡大基調を維持することにより、国民生活の安定と着実な経済発展のための基盤強化を図ることにあると考えます。
他方、わが国財政は、巨額の公債発行に依存する異常な状況にあり、今後の経済の安定成長を期するためにも、財政の公債依存体質を改善し、財政の対応力の回復を図ることが急務となっております。
このような状況にかんがみ、昭和五十五年度予算は、公債発行額を前年度当初予算より一兆円減額して財政再建の第一歩を踏み出すとともに、経済の着実な発展に配意することを基本として編成いたしました。
まず、歳出面では、各省庁の経常事務費を初めとする一般行政経費を極力抑制するとともに、政策的経費についても根底から見直しを行った上、各種施策の優先順位を十分考慮し、財源の重点的、効率的配分に努めたところであり、この結果、一般歳出の伸び率は昭和三十一年度以来の低率となっております。
また、歳入面では、租税特別措置の整理等をさらに推進するとともに、給与所得控除の見直しと退職給与引当金の累積限度額の適正化を図ることとしております。
しかしながら、このような歳出歳入両面にわたる見直しにもかかわらず、昭和五十五年度においても、前年度に引き続き、財政法の規定により発行する公債のほかに、特例公債の発行によらざるを得ない状況にあります。
このため、昭和五十五年度の特例措置として、国会の議決を経た金額の範囲内で、特例公債を発行できることとする法律案を提案するものであります。
しかし、このような措置はあくまで特例的な措置であり、特例公債に依存する財政からできるだけ速やかに脱却することが財政運営の要諦であることは申すまでもありません。政府としては、引き続き、財政の健全化を図るため全力を尽くす決意であります。
以上、昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案の趣旨について御説明申し上げた次第であります。拍手
安
和
和田静夫#11
○和田静夫君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題になりました昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案について、総理大臣並びに関係閣僚に質問いたします。
この法律案は、財政法で禁じられているいわゆる赤字公債の発行を特例として認めようとするものであります。しかしながら、この特例法は、昭和五十年度以来すでに五年続けて施行されてきているのであります。言うまでもなく、財政法が非募債主義をとり、例外として建設公債の発行のみを認めておりますのは、戦前、公債発行が軍事費調達手段となった結果、財政節度を失わしめ、ひいては日本の運命を誤らせるに至ったことへの反省からであります。そうとすれば、今日、日本国憲法にのっとってつくられた財政の基本法である財政法の精神がじゅうりんされている事態を看過することはできないのであります。ここで行政、財政に大なたをふるい、大改革を断行せずんば、再び日本の運命を誤らせるおそれなしとしないと言っても過言ではないのであります。
ところが、財政当局が作成し、国会に提出している試算では、特例公債に依存した赤字財政は今後なお四年も続く見通しだとされており、現に新年度もそれを予定して、ここに法案が提出されたのであります。昭和五十年度から数えておよそ十年近くも赤字財政を続けるということになるならば、財政法のもとでの財政運営が基本的に成り立っていないということでありましょうか。政府は、財政法を堅持するつもりなのか、それとも財政法に手を入れる必要を感じているのか、総理及び大蔵大臣に伺います。
今日の財政危機について、政府は、石油危機に端を発し、経済の停滞の過程で税収の伸びが落ちる一方、財政によって景気を下支えしようとしたことが重なって生じたものと述べております。
しかし、同じく石油危機に直面した欧米諸国においては、確かに一、二年は公債依存度を高めましたが、いずれも二割以下にとどめ、しかも直ちに依存度の低下に努め、早くから財政再建に着手して、財政危機が深刻化するのを防止したのであります。ひとり日本のみが、わが党の警告にもかかわらず、公債依存度をウナギ登りに上昇させて、財政危機を泥沼化させたのであります。
現在、公債発行残高はおよそ六十兆円、一年間の国民総生産の四分の一に達し、国民一人当たり六十万円の借金をしていることになります。企業であれ団体であれ、これほどの赤字を発生させたならば、経営者、管理者として失格であります。当然、責任を問われるし、また、潔く責任をとるでありましょう。ところが、自由民主党政府は、石油危機のときから数えて、田中、三木、福田、大平の四代の総理、愛知、福田、大平、坊、村山、金子、竹下、七人の大蔵大臣は、だれ一人責任をとらなかったのであります。財政危機がここまでに至った以上、国民の前に自由民主党政府の失政をわび、責任を明確にさせることが政治家として最低限の節度というものであります。総理の真摯な反省を伺います。
この反省の上に立ち、責任を明らかにすることなしに、今後の財政再建についての展望を語る資格はないと言わなければなりません。なぜなら、今日の財政危機は急速な経済成長の挫折によってもたらされたものであり、財政の体質そのものを変える必要があるからであります。
新年度、昭和五十五年度の予算編成に当たって、政府は、夏にサマーレビューを行い、十一月には予算の総枠をあらかじめ発表するという異例の編成を行いました。それについて私は評価するにやぶさかではありません。来年度編成に当たっても再度さらに徹底したサマーレビューを行うべきであると考えますが、これを行うか否かについてまず大蔵大臣に伺います。
しかし、昨年のサマーレビューは具体的には何の成果も上げ得ず、結局は従来どおり概算要求枠を抑えただけにすぎず、依然として前年度予算をもとにした増分主義を踏襲しているのであります。政府は、サマーレビューによって、国債を本年度当初予算と比べ一兆円削減できたと主張しておりますが、本年度補正後予算と比べれば、新年度予算案では逆に発行額は二千二百億円増加しているのであります。自然増収が四兆六千億円予定されていることからすると、義務的経費がふえたとはいえ、決して成果を国民の前に誇れるものではありません。
さすがに大蔵大臣は気がひけるとみえて、新年度予算案を「財政再建への第一歩」と言っておられるようでありますが、私は、今日に至るまで財政危機を放置して、何をいまさら「第一歩」と誇るのかと憤りにたえません。危機がここまで深化してなお新年度も再建の手がかりすらつかめず足踏みしている状態は、納税者に対してまことにざんきにたえないのであります。
大蔵大臣、あなたは危機の責任を明らかにしないで、何をもって国民の前に「財政再建の第一歩」と言うのか、十二分な見解を求めたいと思います。
しかも、これまでの引き続く国債の大量発行により、本年に入って国債の流通価格は暴落に暴落を続け、新規の発行すら危ぶまれている状況にあります。国債価格の暴落の現象そのものを、政府の経済・財政運営に対する国民の評価であると受けとめるべきではないでしょうか。
このような状況のもとで、新年度において資金運用部が引き受ける二兆五千億円は別として、残りの二兆八千億円もの国債を市中で消化できる自信をお持ちなのかどうかを大蔵大臣に伺います。
また、政府・自治省は、自治体に対しては財政再建計画を提出させて見返りに公債発行を許可するという地方自治を侵害するまでの手段をとっております。ところが、政府ばかりは何の計画もなしに借金を重ねているのであります。もし財政当局がフリーハンドを保つために計画づくりに消極的であるとするならば、国家無謬説的な権力のおごりと言うほかはありませんでしょう。そこで、財政計画の第一歩でもよろしい、早急に、少なくとも参議院選挙の前には公表して、選挙を通じて国民の判断を仰ぐべきであると考えますが、大蔵大臣の所見を伺います。
しかし、現在進められている作業は、後年度負担推計という方法によるものであります。これは単に現在の状態を延長するものであって、福祉や教育、農業や産業政策などの新しい理念とプランに基づいた行政の新しい姿を描き出すようなものでは決してありません。それどころか、昨年の総選挙におけるような増税キャンペーンに利用されるだけに終わってしまうおそれがあります。
総理、あなたは一般消費税の導入や所得税の増税を完全に断念されたのでしょうか。もし何らかの大型増税が必要であるとお考えならば、国民の目をごまかすあいまいな態度をとらず、新しい政策、新しい社会を選択できるような財政計画をつくり、もって国民の判断を仰ぐべきであると考えますが、御見解を伺います。
次に、行政経費の節減について伺います。とかく批判の強い補助金については、政府はその合理化に努めてきたと主張しております。しかし、それによって数は少し減ったものの、補助金総額が一向に減らないのはなぜでしょうか。
法律に根拠のあるものはさておくとしても、いわゆる予算補助については、まだまだ重複や使命を終えて整理すべきものが多いにもかかわらず、「補助金一つに係長一人」と呼ばれるほど各省庁、受け入れ団体で既得権化しております。ところが、それぞれの補助金には期限が決められ、関係者に通知されているようであります。今日、そうした期限などの約束を財政当局と関係者の間で隠しておくことは許されません。関係書類をすべて公表し、いわゆるサンセット方式を導入することは財政再建を口にする政府の義務であると考えますが、大蔵大臣及び行政管理庁長官の意見を求めます。
次に、財政投融資から政府関係機関、特殊法人に融資が行われているのでありますが、現在、政府金融機関を初め多くの財投対象機関で巨額の不用額が生じており、昨年度平均して一〇%に及ぶ状態であります。特に、日本開発銀行、日本輸出入銀行など民間金融機関との競合が問題となっている機関や、日本住宅公団など国民の住宅需要に適切にこたえられなくなっている機関で巨額の不用額が出ていることは、財投のあり方にかかわる問題であり、検討すべきところであろうと考えますが、総理及び大蔵大臣の見解を伺います。
最近、鉄建公団やKDDなど政府関係機関や特殊法人の不正経理、大蔵省を初め各省庁の不当な接待、供応などの支出が表面化し、世論の厳しい指弾を受けました。しかし、それにもかかわらず、小手先の改善が行われたにとどまり、不正の根が根本的に断たれたわけではありません。結局は、綱紀の粛正、一人一人の自覚にまつよりほかはないにしても、実質上、各省庁にゆだねられた数字づらだけ合えばよいと言われる経理方法の改善にまでメスを入れる必要があると考えます。
予算決算制度は、日本が近代国家として成立して以来百年この方、ほとんど基本的には同じやり方が踏襲されてきたのであります。しかしながら、今日の財政危機に至るに及んで、単にサマーレビューで予算総枠を厳しく抑えるという旧態依然たる方法でもってしては旧態依然たる予算決算しかできないことは当然の帰結であります。この際、制度そのものを根本から見直すべきであると考えますが、総理の見解を伺います。
総理は、しばしば、財政再建は、大蔵省にとどまらず、各省庁、国会、国民の協力が必要だと述べておられます。私もそのとおりだと思います。セクショナリズムがきわめて強いと言われる官僚機構と行政にメスを入れるためには、国民の参加と地方自治体の参加が不可欠であります。現在の行政改革は、地方出先機関、特殊法人、補助金整理など、確かに数字の上では改革が行われるように見えますが、行政改革の根本は、将来どういう行政を行うのか、その姿を描かずして、生首を切るようなことだけを事としているとすれば、政府のスタンドプレーでしかありません。この点についての行政管理庁長官の見解を求めます。
さらに、行政改革について、広い視野から国民及び自治体の参加を得て検討する総理の直属の機関を今日再びつくるべきであると考えます。また、オンブズマン制度の導入についても検討すべきであると考えますが、総理並びに行政管理庁長官の見解を求めます。
また、自治大臣は、自治体の国政参加の推進についてどういう見解をお持ちであるのか、明確にしていただきたいと思います。
最後に、防衛費について伺います。新年度予算案をめぐって、GNP比一%を確保するか否かの攻防が関係省庁で行われました。しかし、予算措置でもってなし崩し的に防衛費を拡大し、防衛力を強化することを深く懸念いたします。最近、駐日アメリカ大使をして、日本の防衛に対する態度が劇的に変わったと言わしめたその態度について、政府は国民に広く明らかにし、国民の合意を得た上で初めて態度決定をすべきであり、独走は決して許されません。参議院選挙において争われるべき問題と考えますが、総理の明快な見解を伺います。
以上、深刻な財政危機に陥っている事態において、さらに赤字財政を続けることの危険性を指摘し、その責任を明らかにした上で、民主的な財政運営に立った改革を行い、もって八〇年代に新しい国民本位の社会を築くための若干の提言と質問を行いました。
総理並びに関係大臣の明確な答弁を求めるところであります。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →この法律案は、財政法で禁じられているいわゆる赤字公債の発行を特例として認めようとするものであります。しかしながら、この特例法は、昭和五十年度以来すでに五年続けて施行されてきているのであります。言うまでもなく、財政法が非募債主義をとり、例外として建設公債の発行のみを認めておりますのは、戦前、公債発行が軍事費調達手段となった結果、財政節度を失わしめ、ひいては日本の運命を誤らせるに至ったことへの反省からであります。そうとすれば、今日、日本国憲法にのっとってつくられた財政の基本法である財政法の精神がじゅうりんされている事態を看過することはできないのであります。ここで行政、財政に大なたをふるい、大改革を断行せずんば、再び日本の運命を誤らせるおそれなしとしないと言っても過言ではないのであります。
ところが、財政当局が作成し、国会に提出している試算では、特例公債に依存した赤字財政は今後なお四年も続く見通しだとされており、現に新年度もそれを予定して、ここに法案が提出されたのであります。昭和五十年度から数えておよそ十年近くも赤字財政を続けるということになるならば、財政法のもとでの財政運営が基本的に成り立っていないということでありましょうか。政府は、財政法を堅持するつもりなのか、それとも財政法に手を入れる必要を感じているのか、総理及び大蔵大臣に伺います。
今日の財政危機について、政府は、石油危機に端を発し、経済の停滞の過程で税収の伸びが落ちる一方、財政によって景気を下支えしようとしたことが重なって生じたものと述べております。
しかし、同じく石油危機に直面した欧米諸国においては、確かに一、二年は公債依存度を高めましたが、いずれも二割以下にとどめ、しかも直ちに依存度の低下に努め、早くから財政再建に着手して、財政危機が深刻化するのを防止したのであります。ひとり日本のみが、わが党の警告にもかかわらず、公債依存度をウナギ登りに上昇させて、財政危機を泥沼化させたのであります。
現在、公債発行残高はおよそ六十兆円、一年間の国民総生産の四分の一に達し、国民一人当たり六十万円の借金をしていることになります。企業であれ団体であれ、これほどの赤字を発生させたならば、経営者、管理者として失格であります。当然、責任を問われるし、また、潔く責任をとるでありましょう。ところが、自由民主党政府は、石油危機のときから数えて、田中、三木、福田、大平の四代の総理、愛知、福田、大平、坊、村山、金子、竹下、七人の大蔵大臣は、だれ一人責任をとらなかったのであります。財政危機がここまでに至った以上、国民の前に自由民主党政府の失政をわび、責任を明確にさせることが政治家として最低限の節度というものであります。総理の真摯な反省を伺います。
この反省の上に立ち、責任を明らかにすることなしに、今後の財政再建についての展望を語る資格はないと言わなければなりません。なぜなら、今日の財政危機は急速な経済成長の挫折によってもたらされたものであり、財政の体質そのものを変える必要があるからであります。
新年度、昭和五十五年度の予算編成に当たって、政府は、夏にサマーレビューを行い、十一月には予算の総枠をあらかじめ発表するという異例の編成を行いました。それについて私は評価するにやぶさかではありません。来年度編成に当たっても再度さらに徹底したサマーレビューを行うべきであると考えますが、これを行うか否かについてまず大蔵大臣に伺います。
しかし、昨年のサマーレビューは具体的には何の成果も上げ得ず、結局は従来どおり概算要求枠を抑えただけにすぎず、依然として前年度予算をもとにした増分主義を踏襲しているのであります。政府は、サマーレビューによって、国債を本年度当初予算と比べ一兆円削減できたと主張しておりますが、本年度補正後予算と比べれば、新年度予算案では逆に発行額は二千二百億円増加しているのであります。自然増収が四兆六千億円予定されていることからすると、義務的経費がふえたとはいえ、決して成果を国民の前に誇れるものではありません。
さすがに大蔵大臣は気がひけるとみえて、新年度予算案を「財政再建への第一歩」と言っておられるようでありますが、私は、今日に至るまで財政危機を放置して、何をいまさら「第一歩」と誇るのかと憤りにたえません。危機がここまで深化してなお新年度も再建の手がかりすらつかめず足踏みしている状態は、納税者に対してまことにざんきにたえないのであります。
大蔵大臣、あなたは危機の責任を明らかにしないで、何をもって国民の前に「財政再建の第一歩」と言うのか、十二分な見解を求めたいと思います。
しかも、これまでの引き続く国債の大量発行により、本年に入って国債の流通価格は暴落に暴落を続け、新規の発行すら危ぶまれている状況にあります。国債価格の暴落の現象そのものを、政府の経済・財政運営に対する国民の評価であると受けとめるべきではないでしょうか。
このような状況のもとで、新年度において資金運用部が引き受ける二兆五千億円は別として、残りの二兆八千億円もの国債を市中で消化できる自信をお持ちなのかどうかを大蔵大臣に伺います。
また、政府・自治省は、自治体に対しては財政再建計画を提出させて見返りに公債発行を許可するという地方自治を侵害するまでの手段をとっております。ところが、政府ばかりは何の計画もなしに借金を重ねているのであります。もし財政当局がフリーハンドを保つために計画づくりに消極的であるとするならば、国家無謬説的な権力のおごりと言うほかはありませんでしょう。そこで、財政計画の第一歩でもよろしい、早急に、少なくとも参議院選挙の前には公表して、選挙を通じて国民の判断を仰ぐべきであると考えますが、大蔵大臣の所見を伺います。
しかし、現在進められている作業は、後年度負担推計という方法によるものであります。これは単に現在の状態を延長するものであって、福祉や教育、農業や産業政策などの新しい理念とプランに基づいた行政の新しい姿を描き出すようなものでは決してありません。それどころか、昨年の総選挙におけるような増税キャンペーンに利用されるだけに終わってしまうおそれがあります。
総理、あなたは一般消費税の導入や所得税の増税を完全に断念されたのでしょうか。もし何らかの大型増税が必要であるとお考えならば、国民の目をごまかすあいまいな態度をとらず、新しい政策、新しい社会を選択できるような財政計画をつくり、もって国民の判断を仰ぐべきであると考えますが、御見解を伺います。
次に、行政経費の節減について伺います。とかく批判の強い補助金については、政府はその合理化に努めてきたと主張しております。しかし、それによって数は少し減ったものの、補助金総額が一向に減らないのはなぜでしょうか。
法律に根拠のあるものはさておくとしても、いわゆる予算補助については、まだまだ重複や使命を終えて整理すべきものが多いにもかかわらず、「補助金一つに係長一人」と呼ばれるほど各省庁、受け入れ団体で既得権化しております。ところが、それぞれの補助金には期限が決められ、関係者に通知されているようであります。今日、そうした期限などの約束を財政当局と関係者の間で隠しておくことは許されません。関係書類をすべて公表し、いわゆるサンセット方式を導入することは財政再建を口にする政府の義務であると考えますが、大蔵大臣及び行政管理庁長官の意見を求めます。
次に、財政投融資から政府関係機関、特殊法人に融資が行われているのでありますが、現在、政府金融機関を初め多くの財投対象機関で巨額の不用額が生じており、昨年度平均して一〇%に及ぶ状態であります。特に、日本開発銀行、日本輸出入銀行など民間金融機関との競合が問題となっている機関や、日本住宅公団など国民の住宅需要に適切にこたえられなくなっている機関で巨額の不用額が出ていることは、財投のあり方にかかわる問題であり、検討すべきところであろうと考えますが、総理及び大蔵大臣の見解を伺います。
最近、鉄建公団やKDDなど政府関係機関や特殊法人の不正経理、大蔵省を初め各省庁の不当な接待、供応などの支出が表面化し、世論の厳しい指弾を受けました。しかし、それにもかかわらず、小手先の改善が行われたにとどまり、不正の根が根本的に断たれたわけではありません。結局は、綱紀の粛正、一人一人の自覚にまつよりほかはないにしても、実質上、各省庁にゆだねられた数字づらだけ合えばよいと言われる経理方法の改善にまでメスを入れる必要があると考えます。
予算決算制度は、日本が近代国家として成立して以来百年この方、ほとんど基本的には同じやり方が踏襲されてきたのであります。しかしながら、今日の財政危機に至るに及んで、単にサマーレビューで予算総枠を厳しく抑えるという旧態依然たる方法でもってしては旧態依然たる予算決算しかできないことは当然の帰結であります。この際、制度そのものを根本から見直すべきであると考えますが、総理の見解を伺います。
総理は、しばしば、財政再建は、大蔵省にとどまらず、各省庁、国会、国民の協力が必要だと述べておられます。私もそのとおりだと思います。セクショナリズムがきわめて強いと言われる官僚機構と行政にメスを入れるためには、国民の参加と地方自治体の参加が不可欠であります。現在の行政改革は、地方出先機関、特殊法人、補助金整理など、確かに数字の上では改革が行われるように見えますが、行政改革の根本は、将来どういう行政を行うのか、その姿を描かずして、生首を切るようなことだけを事としているとすれば、政府のスタンドプレーでしかありません。この点についての行政管理庁長官の見解を求めます。
さらに、行政改革について、広い視野から国民及び自治体の参加を得て検討する総理の直属の機関を今日再びつくるべきであると考えます。また、オンブズマン制度の導入についても検討すべきであると考えますが、総理並びに行政管理庁長官の見解を求めます。
また、自治大臣は、自治体の国政参加の推進についてどういう見解をお持ちであるのか、明確にしていただきたいと思います。
最後に、防衛費について伺います。新年度予算案をめぐって、GNP比一%を確保するか否かの攻防が関係省庁で行われました。しかし、予算措置でもってなし崩し的に防衛費を拡大し、防衛力を強化することを深く懸念いたします。最近、駐日アメリカ大使をして、日本の防衛に対する態度が劇的に変わったと言わしめたその態度について、政府は国民に広く明らかにし、国民の合意を得た上で初めて態度決定をすべきであり、独走は決して許されません。参議院選挙において争われるべき問題と考えますが、総理の明快な見解を伺います。
以上、深刻な財政危機に陥っている事態において、さらに赤字財政を続けることの危険性を指摘し、その責任を明らかにした上で、民主的な財政運営に立った改革を行い、もって八〇年代に新しい国民本位の社会を築くための若干の提言と質問を行いました。
総理並びに関係大臣の明確な答弁を求めるところであります。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
大
大平正芳#12
○国務大臣(大平正芳君) 和田さんの最初の御質問は、今日、財政が多額の国債を抱えて体質が悪化いたしておるが、政府は、財政法を依然として堅持するつもりか、それとも財政法の手直しを考えておるかという御質問でございました。
御指摘のように、今日の財政が財政法第四条の規定から外れまして、特例公債の発行を余儀なくされて、毎年毎年国会の御審議で特例法案をお願いしなければならぬという事態に立ち至っておりますことは、御指摘のとおりでございます。しかし、政府といたしましては、この異例な状態を正常な状態に帰すべく財政再建をして、特例公債の発行を必要としない財政状態、すなわち財政法第四条の指向する方向にわが国財政を持っていくことに力点を置いて努力をいたしておるところでございまして、財政法の原則を手直しするというような考えは持っておりません。
第二に、現在のようなしかし財政危機を招いた反省と責任はどうかという御質問でございました。
この点につきましては、たびたび本院におきましても申し上げておりますとおり、石油ショックを契機とする経済の停滞によりまして、五十年度以降毎年大幅の税収の落ち込みがございましたし、その後の税収も伸び悩みでございました。しかし、一方におきまして国民生活は防衛しなければなりませんし、景気は回復を急がなければなりませんし、雇用は維持してまいらなければならぬという要請がございましたので、政府はやむなく公債政策を選択いたしましてこれに対応せざるを得なかったわけでございます。幸いに、この公債政策の運用によりまして、わが国の経済の息の長い、彫りの深い不況は回復されて、国民の生活と雇用は守られたわけでございます。したがって、政府のこの政策的選択は過ちであったと私は考えておりません。
しかし、残りました後遺症、巨額の特例債を残しておるということ、また、依然として特例債からの脱却に大変苦労がございますということでございますので、これに対しましては、財政再建は厳しい課題でございますけれども、これを断行いたしまして、いち早く財政をノーマルな状態に帰さなければならぬと考えて、五十五年度予算におきましても公債の発行を減額してまいるという決意をいたしておるわけでございます。
第三の御質問は、一般消費税の導入、所得税の増税等についてどう考えておるか、あいまいなことは許されないのではないかという御指摘でございました。
政府といたしましては、国民の前にあいまいな財政運営をやろうとは考えていないわけでございまして、増税を国民にお願いするということは大変なことでございますので、歳出、支出の関係をどのように切り盛りしていくかということの関連において、幅広く、本院の御決議にもありますように、歳入歳出両面から財政構造の健全化を図るという努力の道程におきまして、増税が必要か必要でないか、必要とすればどの程度必要かというような問題に対しまして、国民の納得を得ながら進めてまいらなければならぬものと考えております。
第四の御質問は、財政投融資計画につきまして、五十三年度の財政投融資に巨額の不用額を出しておるような始末であるので、現在の制度は再検討せなければならないのではないかという意味の御質問でございました。
仰せのように、五十三年度の財政投融資は巨額の不用額を生じたことでございます。御指摘のとおりでございますが、これは、内外の経済情勢の低迷によりまして資金需要が伸び悩みましたこと、それから金融緩和によりまして多額の繰り上げ償還が行われたこと、それから日本住宅公団における建設計画の再検討が行われた等のために生じたものでございまして、五十四年度財政投融資計画におきましてはさような不用額は生じないものと考えております。
五十五年度におきましては、資金の効率的配分に遺憾なく対応してまいるつもりでございますので、制度的な改正をいまお願いしようとは政府は考えておりません。
第五番目の御質問は、鉄建公団、KDD等の不正経理問題が起こっておるが、特殊法人の予算、決算制度について改革を考えるべきではないかという御指摘でございました。
KDDにつきましては、御指摘のとおり、政府におきましても、事業計画に加えまして決算と資金計画につきまして主務大臣の認可を求めることにいたしました。それから財務諸表を新たに提出を求めることにいたしました。さらに、会計検査院の検査対象にKDDを加えることにいたしまして、関係法案を提出いたしまして御審議を願っておるところでございます。他の特殊法人につきましては、制度の問題と申しますよりは、運営、運用上十分気をつけていきたいと考えておりまして、制度上の改正はいま特に考えておりません。
行政改革につきまして内閣直属の機関を設けるべきではないか、オンブズマン制度についてどう考えておるかというお尋ねでございました。
今日、政府は、内閣に行政管理庁長官を本部長とする行政改革本部がございます。それから産業界、言論界、労働界等各界の代表的な民間有識者六人による行政監理委員会がございまして、その上に随時関係閣僚会議を設けまして行政改革の推進に当たっておるところでございまして、いまこのほかに別な制度を設ける考えは特に持っておりません。
オンブズマン制度でございますが、これは諸外国ではそれぞれ固有の背景がございまして導入されておるものと承知しておりますけれども、わが国におきましてはすでに国会の国政調査の制度が確立いたしておることでもあり、必ずしも諸外国と同一には論じられないものと考えております。しかしながら、この問題につきましては近年各界から関心が寄せられております。昨年九月の航空機疑惑問題等防止対策協議会におきましても、わが国の風土に合ったオンブズマン制度のあり方について検討してはどうかという意見が出されておりまして、現在、政府におきまして鋭意検討いたしておるところでございます。
最後に、防衛費の増額問題につきまして、国民的課題であるので参議院選挙で国民に賛否を問うべきでないかという御主張でございました。
アメリカの方でアメリカ自身も防衛力の整備に努めておるし、西欧諸国もそうであるので、日本側におきましても防衛費の増額、防衛力の整備についてアメリカ側から一般的な要請が参っておることは事実でございます。
しかし、これらの問題は申すまでもなく日本自体がその分別において考えるべき問題でございまして、いま政府といたしましては、従来防衛力整備の大綱という目安を持っておるわけでございまするし、安保条約でございますとかその関連する協定を改定する企ては全然ないわけでございますので、特にいま国民に問わなければならぬような大きな環境変化があるとは考えていないわけでございまして、既定のフレームの中で国民の御納得を得ながら、財政状況をにらみながら、年々歳々防衛予算を誠実に積み上げてまいるという努力を重ねてまいることで必要で十分でないかと考えておるわけでございまして、改めてこれを争点に問うというような考えは持っておりません。拍手
〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →御指摘のように、今日の財政が財政法第四条の規定から外れまして、特例公債の発行を余儀なくされて、毎年毎年国会の御審議で特例法案をお願いしなければならぬという事態に立ち至っておりますことは、御指摘のとおりでございます。しかし、政府といたしましては、この異例な状態を正常な状態に帰すべく財政再建をして、特例公債の発行を必要としない財政状態、すなわち財政法第四条の指向する方向にわが国財政を持っていくことに力点を置いて努力をいたしておるところでございまして、財政法の原則を手直しするというような考えは持っておりません。
第二に、現在のようなしかし財政危機を招いた反省と責任はどうかという御質問でございました。
この点につきましては、たびたび本院におきましても申し上げておりますとおり、石油ショックを契機とする経済の停滞によりまして、五十年度以降毎年大幅の税収の落ち込みがございましたし、その後の税収も伸び悩みでございました。しかし、一方におきまして国民生活は防衛しなければなりませんし、景気は回復を急がなければなりませんし、雇用は維持してまいらなければならぬという要請がございましたので、政府はやむなく公債政策を選択いたしましてこれに対応せざるを得なかったわけでございます。幸いに、この公債政策の運用によりまして、わが国の経済の息の長い、彫りの深い不況は回復されて、国民の生活と雇用は守られたわけでございます。したがって、政府のこの政策的選択は過ちであったと私は考えておりません。
しかし、残りました後遺症、巨額の特例債を残しておるということ、また、依然として特例債からの脱却に大変苦労がございますということでございますので、これに対しましては、財政再建は厳しい課題でございますけれども、これを断行いたしまして、いち早く財政をノーマルな状態に帰さなければならぬと考えて、五十五年度予算におきましても公債の発行を減額してまいるという決意をいたしておるわけでございます。
第三の御質問は、一般消費税の導入、所得税の増税等についてどう考えておるか、あいまいなことは許されないのではないかという御指摘でございました。
政府といたしましては、国民の前にあいまいな財政運営をやろうとは考えていないわけでございまして、増税を国民にお願いするということは大変なことでございますので、歳出、支出の関係をどのように切り盛りしていくかということの関連において、幅広く、本院の御決議にもありますように、歳入歳出両面から財政構造の健全化を図るという努力の道程におきまして、増税が必要か必要でないか、必要とすればどの程度必要かというような問題に対しまして、国民の納得を得ながら進めてまいらなければならぬものと考えております。
第四の御質問は、財政投融資計画につきまして、五十三年度の財政投融資に巨額の不用額を出しておるような始末であるので、現在の制度は再検討せなければならないのではないかという意味の御質問でございました。
仰せのように、五十三年度の財政投融資は巨額の不用額を生じたことでございます。御指摘のとおりでございますが、これは、内外の経済情勢の低迷によりまして資金需要が伸び悩みましたこと、それから金融緩和によりまして多額の繰り上げ償還が行われたこと、それから日本住宅公団における建設計画の再検討が行われた等のために生じたものでございまして、五十四年度財政投融資計画におきましてはさような不用額は生じないものと考えております。
五十五年度におきましては、資金の効率的配分に遺憾なく対応してまいるつもりでございますので、制度的な改正をいまお願いしようとは政府は考えておりません。
第五番目の御質問は、鉄建公団、KDD等の不正経理問題が起こっておるが、特殊法人の予算、決算制度について改革を考えるべきではないかという御指摘でございました。
KDDにつきましては、御指摘のとおり、政府におきましても、事業計画に加えまして決算と資金計画につきまして主務大臣の認可を求めることにいたしました。それから財務諸表を新たに提出を求めることにいたしました。さらに、会計検査院の検査対象にKDDを加えることにいたしまして、関係法案を提出いたしまして御審議を願っておるところでございます。他の特殊法人につきましては、制度の問題と申しますよりは、運営、運用上十分気をつけていきたいと考えておりまして、制度上の改正はいま特に考えておりません。
行政改革につきまして内閣直属の機関を設けるべきではないか、オンブズマン制度についてどう考えておるかというお尋ねでございました。
今日、政府は、内閣に行政管理庁長官を本部長とする行政改革本部がございます。それから産業界、言論界、労働界等各界の代表的な民間有識者六人による行政監理委員会がございまして、その上に随時関係閣僚会議を設けまして行政改革の推進に当たっておるところでございまして、いまこのほかに別な制度を設ける考えは特に持っておりません。
オンブズマン制度でございますが、これは諸外国ではそれぞれ固有の背景がございまして導入されておるものと承知しておりますけれども、わが国におきましてはすでに国会の国政調査の制度が確立いたしておることでもあり、必ずしも諸外国と同一には論じられないものと考えております。しかしながら、この問題につきましては近年各界から関心が寄せられております。昨年九月の航空機疑惑問題等防止対策協議会におきましても、わが国の風土に合ったオンブズマン制度のあり方について検討してはどうかという意見が出されておりまして、現在、政府におきまして鋭意検討いたしておるところでございます。
最後に、防衛費の増額問題につきまして、国民的課題であるので参議院選挙で国民に賛否を問うべきでないかという御主張でございました。
アメリカの方でアメリカ自身も防衛力の整備に努めておるし、西欧諸国もそうであるので、日本側におきましても防衛費の増額、防衛力の整備についてアメリカ側から一般的な要請が参っておることは事実でございます。
しかし、これらの問題は申すまでもなく日本自体がその分別において考えるべき問題でございまして、いま政府といたしましては、従来防衛力整備の大綱という目安を持っておるわけでございまするし、安保条約でございますとかその関連する協定を改定する企ては全然ないわけでございますので、特にいま国民に問わなければならぬような大きな環境変化があるとは考えていないわけでございまして、既定のフレームの中で国民の御納得を得ながら、財政状況をにらみながら、年々歳々防衛予算を誠実に積み上げてまいるという努力を重ねてまいることで必要で十分でないかと考えておるわけでございまして、改めてこれを争点に問うというような考えは持っておりません。拍手
〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
竹
竹下登#13
○国務大臣(竹下登君) まず、私に対する御質問は、財政特例法の制定は六年間続いた、財政法の精神の侵害ではないかと。
これは先ほど総理からのお答えもございましたとおり、御指摘のように、財政法第四条は、財政運営上公債発行についての重要な原則であると考えております。したがいまして、現在のような特例公債に依存する財政からできるだけ早く脱却して、建設公債の原則のもとに運営される財政に復帰したいと、このように考えております。したがって、近年異常な事態のもとで特例公債の発行が続いておるからといって、財政法第四条を改正しなければならないとは考えておりません。
次は、サマーレビューを続けるかと、こういうことでございます。
財政再建を進め、財政の対応力を回復することは緊急の課題であります。そのため、五十五年度予算編成に当たりましては、早期の段階からいわゆるサマーレビューを行いまして歳出の見直しに努めたところでございます。しかしながら、財政再建はいまだ緒についたばかりでありまして、今後とも歳出全般にわたる各般の経費について節減合理化努力を払ってまいらなければならないことは言うまでもありません。
したがって、本年も、このような観点から早期の段階より、既存の制度、慣行の見直し等を含めて節減合理化方策の検討に取り組んでまいりたいと考えております。しかも、これは国会の四党の合意といたしまして、補助金の整理合理化についてはサマーレビューを行うべしとの御指摘もございますので、これを引き続き行っていくつもりであります。
次が、五十五年度予算は財政再建の第一歩とは言えない、どういう意味かと、こういうことでございます。
まず、これにつきましては、公債発行予定額を前年度当初予算より一兆円減額したということ、そしてその結果、公債依存度が三九・六%から三三・五%へと六・一ポイント引き下げられたということが一つであります。
そして、次には、歳出規模につきましても、一般会計全体で一〇・三%増、国債費及び地方交付税交付金以外の一般歳出では五・一%増と、最近二十年間で最も低い伸び率にとどめたということが第二であります。
また、三番目には、行政の簡素化、効率化を進めるために、行政管理庁を中心として特殊法人等の統廃合が行われますとともに、財政当局といたしましては補助金等の整理合理化を精いっぱい行ったと、こういうことであります。
このように、公債の増加傾向に明確な歯どめをかけて歳出規模について極力抑制を行った、そして行政改革計画を示し得た、これによって財政再建の第一歩を踏み出したという御理解がいただけるのではなかろうかと思っております。
しかし、財政再建の道はいまだ緒についたばかりであります。今後とも、国会決議にもございますように、歳入歳出両面を通じて幅広い角度から財政再建の手だてを考えていかなければならないということは事実であります。
次が、国債の消化の見通しがきわめて不安ではないか、こういう御指摘でございます。
五十五年度も五十四年度に引き続きまして環境としては厳しいものがある、これは認識は一致いたしております。五十五年度の発行予定額は、五十四年度当初に比べて一兆円圧縮されたということ、そして民間消化分も五十四年度当初に比べて二兆円圧縮いたしました。したがって、円滑な消化が何とかできるのではなかろうかというふうに考えておるところであります。
次が、新規政策も盛り込んだ財政計画を早く出せと、こういうことであります。
いわゆる財政計画の検討作業につきましては、昨年七月の財政審の特別部会中間報告を受けまして、各省庁との勉強会、検討会を重ねながら作業を進めてきておりまして、現在五十五年度をベースとする後年度負担額推計作業に取り組んでいるところでございます。ただ、何分このような検討作業はわが国では初めての経験でございますし、技術上の困難のほか膨大な作業量を伴うこと、そして各省庁の御理解を得ることは欠くべからざる要件であります。したがいまして、実に一つ一つステップを踏みながら試行を重ねながら進めていく必要がある、このように考えております。
しこうして、作業整理のめどでございます。当面、本年末までを努力目標として問題点の整理を進め、とりあえずそれまでの作業成果の取りまとめを行ってみたいと考えておりますが、正直申しまして、どこまで問題点の整理が進むのか、具体的にどのようなものを試作し得るのか、めどは現時点では立っていないということが事実であります。したがって、いまの段階で何月何日までにお約束いたしますという言葉を使う状態にはありません。
次に、後年度負担の財政計画でございますが、これは将来の具体的な新規政策までを織り組んだ財政計画の策定ということになりますと、変動の大きい社会経済情勢を前提とした場合、実際問題として非常にむずかしい問題であります。さしあたっては、いきなり将来の政府、国民を拘束するような財政計画を目指しますよりも、現状に立脚してこれを将来に投影した後年度負担額推計がまずできますならば、それはそれなりに重要な判断材料を御提供することになるのではないかというふうに考えております。
欧米諸国の経験等に照らして考えてみまして、わが国におきましても少なくとも当面は後年度負担額推計を基本とする財政計画を目指すべきものであるというふうに理解をいたしておるところであります。
予算補助について御指摘がございました。
補助金等の整理合理化に当たりましては、サンセット方式を積極的に推進すること、これは私どもも同感であります。特に五十五年度におきましては新規補助金等について原則として五年以内の終期を設定したという事実でございます。次に、五十五年度において新たに終期を設定したものが六百六十七件であることはすでに公表しておるところでありますが、これらについては、終期到来時に確実に見直しが行われますよう所要の措置を講じてまいりたいと思っております。
それから財投の不用額、これは総理からお答えがございました。
確かに、五十三年度は、繰り上げ償還がございましたり、また住宅公団の建設計画の再検討がございましたり、多額の不用額を生じたことは事実であります。
五十四年度はこれは大幅に減少する見込みでありますが、五十五年度計画におきましても、原資面での制約が非常に厳しいというところからも、財政投融資対象各機関について事業の内容を見直しますとともに、資金需要の実勢等を十分勘案したところでありまして、資金の効率的配分に遺憾なきを期しておるつもりでございます。
以上でお答えを終わります。拍手
〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →これは先ほど総理からのお答えもございましたとおり、御指摘のように、財政法第四条は、財政運営上公債発行についての重要な原則であると考えております。したがいまして、現在のような特例公債に依存する財政からできるだけ早く脱却して、建設公債の原則のもとに運営される財政に復帰したいと、このように考えております。したがって、近年異常な事態のもとで特例公債の発行が続いておるからといって、財政法第四条を改正しなければならないとは考えておりません。
次は、サマーレビューを続けるかと、こういうことでございます。
財政再建を進め、財政の対応力を回復することは緊急の課題であります。そのため、五十五年度予算編成に当たりましては、早期の段階からいわゆるサマーレビューを行いまして歳出の見直しに努めたところでございます。しかしながら、財政再建はいまだ緒についたばかりでありまして、今後とも歳出全般にわたる各般の経費について節減合理化努力を払ってまいらなければならないことは言うまでもありません。
したがって、本年も、このような観点から早期の段階より、既存の制度、慣行の見直し等を含めて節減合理化方策の検討に取り組んでまいりたいと考えております。しかも、これは国会の四党の合意といたしまして、補助金の整理合理化についてはサマーレビューを行うべしとの御指摘もございますので、これを引き続き行っていくつもりであります。
次が、五十五年度予算は財政再建の第一歩とは言えない、どういう意味かと、こういうことでございます。
まず、これにつきましては、公債発行予定額を前年度当初予算より一兆円減額したということ、そしてその結果、公債依存度が三九・六%から三三・五%へと六・一ポイント引き下げられたということが一つであります。
そして、次には、歳出規模につきましても、一般会計全体で一〇・三%増、国債費及び地方交付税交付金以外の一般歳出では五・一%増と、最近二十年間で最も低い伸び率にとどめたということが第二であります。
また、三番目には、行政の簡素化、効率化を進めるために、行政管理庁を中心として特殊法人等の統廃合が行われますとともに、財政当局といたしましては補助金等の整理合理化を精いっぱい行ったと、こういうことであります。
このように、公債の増加傾向に明確な歯どめをかけて歳出規模について極力抑制を行った、そして行政改革計画を示し得た、これによって財政再建の第一歩を踏み出したという御理解がいただけるのではなかろうかと思っております。
しかし、財政再建の道はいまだ緒についたばかりであります。今後とも、国会決議にもございますように、歳入歳出両面を通じて幅広い角度から財政再建の手だてを考えていかなければならないということは事実であります。
次が、国債の消化の見通しがきわめて不安ではないか、こういう御指摘でございます。
五十五年度も五十四年度に引き続きまして環境としては厳しいものがある、これは認識は一致いたしております。五十五年度の発行予定額は、五十四年度当初に比べて一兆円圧縮されたということ、そして民間消化分も五十四年度当初に比べて二兆円圧縮いたしました。したがって、円滑な消化が何とかできるのではなかろうかというふうに考えておるところであります。
次が、新規政策も盛り込んだ財政計画を早く出せと、こういうことであります。
いわゆる財政計画の検討作業につきましては、昨年七月の財政審の特別部会中間報告を受けまして、各省庁との勉強会、検討会を重ねながら作業を進めてきておりまして、現在五十五年度をベースとする後年度負担額推計作業に取り組んでいるところでございます。ただ、何分このような検討作業はわが国では初めての経験でございますし、技術上の困難のほか膨大な作業量を伴うこと、そして各省庁の御理解を得ることは欠くべからざる要件であります。したがいまして、実に一つ一つステップを踏みながら試行を重ねながら進めていく必要がある、このように考えております。
しこうして、作業整理のめどでございます。当面、本年末までを努力目標として問題点の整理を進め、とりあえずそれまでの作業成果の取りまとめを行ってみたいと考えておりますが、正直申しまして、どこまで問題点の整理が進むのか、具体的にどのようなものを試作し得るのか、めどは現時点では立っていないということが事実であります。したがって、いまの段階で何月何日までにお約束いたしますという言葉を使う状態にはありません。
次に、後年度負担の財政計画でございますが、これは将来の具体的な新規政策までを織り組んだ財政計画の策定ということになりますと、変動の大きい社会経済情勢を前提とした場合、実際問題として非常にむずかしい問題であります。さしあたっては、いきなり将来の政府、国民を拘束するような財政計画を目指しますよりも、現状に立脚してこれを将来に投影した後年度負担額推計がまずできますならば、それはそれなりに重要な判断材料を御提供することになるのではないかというふうに考えております。
欧米諸国の経験等に照らして考えてみまして、わが国におきましても少なくとも当面は後年度負担額推計を基本とする財政計画を目指すべきものであるというふうに理解をいたしておるところであります。
予算補助について御指摘がございました。
補助金等の整理合理化に当たりましては、サンセット方式を積極的に推進すること、これは私どもも同感であります。特に五十五年度におきましては新規補助金等について原則として五年以内の終期を設定したという事実でございます。次に、五十五年度において新たに終期を設定したものが六百六十七件であることはすでに公表しておるところでありますが、これらについては、終期到来時に確実に見直しが行われますよう所要の措置を講じてまいりたいと思っております。
それから財投の不用額、これは総理からお答えがございました。
確かに、五十三年度は、繰り上げ償還がございましたり、また住宅公団の建設計画の再検討がございましたり、多額の不用額を生じたことは事実であります。
五十四年度はこれは大幅に減少する見込みでありますが、五十五年度計画におきましても、原資面での制約が非常に厳しいというところからも、財政投融資対象各機関について事業の内容を見直しますとともに、資金需要の実勢等を十分勘案したところでありまして、資金の効率的配分に遺憾なきを期しておるつもりでございます。
以上でお答えを終わります。拍手
〔国務大臣宇野宗佑君登壇、拍手〕
宇
宇野宗佑#14
○国務大臣(宇野宗佑君) 補助金に関しましても御質問がございましたが、ただいま大蔵大臣がお答えのとおりでございますし、また、補助金は本来大蔵大臣の所管でございますので、省略さしていただきます。
二番目には、今回の行革には数合わせばかりが目立つ、ビジョンを持つべきであるという仰せでございます。
今回の行革は数合わせだけではなくして一つのビジョンを持って臨んでおりますることも和田さん御承知のとおりだと存じます。特に、今回の行革は、総選挙を通じまして一連の不正経理に対する国民の怒りというものがその背景にございます。いわゆる綱紀振粛をしなければならない、同時にまた高度成長期におけるぜい肉はこれを排除しなければならない、そうした一つの大きな課題のもとに私たちは取り組んだものでございます。当然そのためにはぜい肉を切り落としていかなければなりませんが、たとえば特殊法人におきましても一一%強、あるいは補助金に関しましても四分の一を整理する、さらには認許可に関しましても一割強の整理をする、地方出先機関に関しましても、先週でございましたが、一一%強の整理をする、このような形におきまして極力国民の御期待に沿いたいと思っておるものでございます。
また、ビジョンの具体的な問題に関しましては、不正の排除のためには御承知のとおり行政監察を全特殊法人に及ぼすことにいたしましたし、また、KDD等に関しましても会計検査院の検査を受ける、そういう法改正を今回の行革で行っておるわけでございます。また、民間への過剰介入に対しましても、認許可等々幾つかの大きな使命を果たしたと存じます。特に、民間の民力培養に関しましては、特殊法人に民間人を過半数以上採用すること、また官僚の天下りの場所を排除すること、こうしたこともわれわれといたしましてはこの行革におきましてなし得たと考えておるところでございます。
第二番目には、総理直属の機関を置いてはどうかというお話でございます。
ただいま総理がお答えになられましたとおりでございます。かつて大仕掛けな行革の諮問機関といたしましてはいわゆる臨調がございましたけれども、こうした機関を置きますと、大体二年ないし三年というふうな長期の期間を必要といたします。今回は、特に先ほど申し上げましたとおり、国民が大きな不満を持っておられまするから、敏速にこれにおこたえいたさなければなりません。したがいまして、私たちといたしましては、第一弾、第二弾等々を通じまして国民の御期待に沿いたいと思っておるところでございます。特に、民間人の意見を拝聴するという機会は十二分にございますが、今回の特殊法人に関しましては近く新しい機関を発足せしめようと思いますが、これは極力半年以内においてその結論を得たい、それに基づいて第二のメスを特殊法人に入れたい、これが私の考え方でございます。
オンブズマン制度に関しましても、すでにわが国といたしましては、総理がお答えなさいましたとおり、国会には国政調査権がございますし、あるいはまた行管には相談制度、監察制度等々がございますが、特にこれはわが国の風土に合うようなものを考えてはどうかという懇談会の御提言もございますので、ただいまその趣旨に沿いまして研究会を発足せしめました。すでに二回、三回にわたりましてその研究会が行われております。特に、この発祥の地スウェーデン等におきましては、単に一般行政だけではなくして、あるいは裁判所、あるいは軍隊、あるいは地方自治体、このような広範なものに対する国会におけるオンブズマンの監察ということになっておりまするから、これに関しましても、われわれといたしましては慎重に取り扱いながらも、いま申されましたような方向において研究を進めておる次第でございます心あくまでも、わが国の風土、行政組織に合うようなものがあるかどうか、そうしたことが今後の課題になろうと考えております。
いずれにいたしましても、昭和五十五年行革は、ただいままで行ってまいりましたことですべてなせりというわけではございません。行革は常にやっていかなければなりませんので、御指摘の点を十二分に考慮に入れまして今後も鋭意行革の実を上げていきたいと存じております。拍手
〔国務大臣後藤田正晴君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →二番目には、今回の行革には数合わせばかりが目立つ、ビジョンを持つべきであるという仰せでございます。
今回の行革は数合わせだけではなくして一つのビジョンを持って臨んでおりますることも和田さん御承知のとおりだと存じます。特に、今回の行革は、総選挙を通じまして一連の不正経理に対する国民の怒りというものがその背景にございます。いわゆる綱紀振粛をしなければならない、同時にまた高度成長期におけるぜい肉はこれを排除しなければならない、そうした一つの大きな課題のもとに私たちは取り組んだものでございます。当然そのためにはぜい肉を切り落としていかなければなりませんが、たとえば特殊法人におきましても一一%強、あるいは補助金に関しましても四分の一を整理する、さらには認許可に関しましても一割強の整理をする、地方出先機関に関しましても、先週でございましたが、一一%強の整理をする、このような形におきまして極力国民の御期待に沿いたいと思っておるものでございます。
また、ビジョンの具体的な問題に関しましては、不正の排除のためには御承知のとおり行政監察を全特殊法人に及ぼすことにいたしましたし、また、KDD等に関しましても会計検査院の検査を受ける、そういう法改正を今回の行革で行っておるわけでございます。また、民間への過剰介入に対しましても、認許可等々幾つかの大きな使命を果たしたと存じます。特に、民間の民力培養に関しましては、特殊法人に民間人を過半数以上採用すること、また官僚の天下りの場所を排除すること、こうしたこともわれわれといたしましてはこの行革におきましてなし得たと考えておるところでございます。
第二番目には、総理直属の機関を置いてはどうかというお話でございます。
ただいま総理がお答えになられましたとおりでございます。かつて大仕掛けな行革の諮問機関といたしましてはいわゆる臨調がございましたけれども、こうした機関を置きますと、大体二年ないし三年というふうな長期の期間を必要といたします。今回は、特に先ほど申し上げましたとおり、国民が大きな不満を持っておられまするから、敏速にこれにおこたえいたさなければなりません。したがいまして、私たちといたしましては、第一弾、第二弾等々を通じまして国民の御期待に沿いたいと思っておるところでございます。特に、民間人の意見を拝聴するという機会は十二分にございますが、今回の特殊法人に関しましては近く新しい機関を発足せしめようと思いますが、これは極力半年以内においてその結論を得たい、それに基づいて第二のメスを特殊法人に入れたい、これが私の考え方でございます。
オンブズマン制度に関しましても、すでにわが国といたしましては、総理がお答えなさいましたとおり、国会には国政調査権がございますし、あるいはまた行管には相談制度、監察制度等々がございますが、特にこれはわが国の風土に合うようなものを考えてはどうかという懇談会の御提言もございますので、ただいまその趣旨に沿いまして研究会を発足せしめました。すでに二回、三回にわたりましてその研究会が行われております。特に、この発祥の地スウェーデン等におきましては、単に一般行政だけではなくして、あるいは裁判所、あるいは軍隊、あるいは地方自治体、このような広範なものに対する国会におけるオンブズマンの監察ということになっておりまするから、これに関しましても、われわれといたしましては慎重に取り扱いながらも、いま申されましたような方向において研究を進めておる次第でございます心あくまでも、わが国の風土、行政組織に合うようなものがあるかどうか、そうしたことが今後の課題になろうと考えております。
いずれにいたしましても、昭和五十五年行革は、ただいままで行ってまいりましたことですべてなせりというわけではございません。行革は常にやっていかなければなりませんので、御指摘の点を十二分に考慮に入れまして今後も鋭意行革の実を上げていきたいと存じております。拍手
〔国務大臣後藤田正晴君登壇、拍手〕
後
後藤田正晴#15
○国務大臣(後藤田正晴君) 地方自治体の国政参加の推進について自治大臣はどう考えておるのかと、こういう御質疑でございます。
国政に地方公共団体の意向を適切に反映させる方途につきましては、これまでも全国知事会議の開催、全国九ブロックにおける地方行政連絡会議の開催、ことにまた地方公共団体との協議、その意向の聴取、こういったようなことで地方の意思というものをできる限り国政に反映させる。同時にまた、御案内の地方制度調査会その他各種の審議会等の御意見等を踏まえて、御質疑のような地方団体の意思をできる限り国政に反映させようという努力を政府としては今日まで続けておるわけでございます。
もちろん、最近、地方の時代と、こういうことが言われておりまするので、私どもといたしましては、こういった声にふさわしいように、今日までのこの枠組み、仕組みの中で、一層ひとつ、こういった重要な時期でございますから、地方の意思ができる限り国政の上に反映することができるように努力を積み重ねてまいりたいと、かように考えているような次第でございます。拍手
〔国務大臣細田吉藏君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →国政に地方公共団体の意向を適切に反映させる方途につきましては、これまでも全国知事会議の開催、全国九ブロックにおける地方行政連絡会議の開催、ことにまた地方公共団体との協議、その意向の聴取、こういったようなことで地方の意思というものをできる限り国政に反映させる。同時にまた、御案内の地方制度調査会その他各種の審議会等の御意見等を踏まえて、御質疑のような地方団体の意思をできる限り国政に反映させようという努力を政府としては今日まで続けておるわけでございます。
もちろん、最近、地方の時代と、こういうことが言われておりまするので、私どもといたしましては、こういった声にふさわしいように、今日までのこの枠組み、仕組みの中で、一層ひとつ、こういった重要な時期でございますから、地方の意思ができる限り国政の上に反映することができるように努力を積み重ねてまいりたいと、かように考えているような次第でございます。拍手
〔国務大臣細田吉藏君登壇、拍手〕
細
細田吉藏#16
○国務大臣(細田吉藏君) 防衛予算につきましては、すでに総理から詳細にお答えがございましたので、つけ加えることはございませんが、私どもとしましては、防衛計画の大綱、それからもう一つの柱でございますGNPの一%を超えないことをめどとする、この二つの従来からの基本方針を変更する考えはございません。拍手
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この発言だけを見る →—————————————
安
鈴
鈴木一弘#18
○鈴木一弘君 私は、公明党を代表して、ただいま提案されました昭和五十五年度の公債発行の特例に関する法律案に対して、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
昭和二十二年三月に制定された現在の財政法は、戦前の公債発行による財政破綻という苦い経験を反省してつくられたものであります。それは、財政法第四条において赤字国債の発行を禁止し、健全財政主義を貫いているのを見ても明らかであります。
しかるに、この精神に違反する財政特例法案を昭和五十年度より毎年連続して国会に提出しているばかりか、これから先についても赤字財政からの脱出について明確なる見通しを示さない政府の姿勢は、無責任そのものであると言わざるを得ません。
以下、若干の点を指摘して答弁を求めるものであります。
第一は、財政再建の基本的な考え方についてであります。
政府は、昭和五十五年度予算は「財政再建の第一歩を踏み出した」と宣伝し、また、「財政再建元年の前年」と言っておりますが、果たしてそうでありましょうか。
一般消費税の導入が否定されたいま、財政再建のためには歳出の削減が最大の課題であるにもかかわらず、昭和五十五年度予算にはこの歳出削減の努力の跡がほとんど見られません。国民が望む財政再建とは、まず政府みずからが姿勢を正すことであります。
第一次オイルショック以後の経済環境の変化に対して、民間企業は血のにじむような減量経営への努力をし、その後の経済構造の変化に対応してきております。また、庶民の家計も同様の努力をしてきたことは申すまでもありません。
これに対して、政府は何をしてきたのでありましょうか。
国民の徹底した行政改革の要求に対して、政府の示した行政改革案は、すでに過去に言われていた特殊法人の整理統合のみで、それも大部分が昭和五十九年度までに行うというスローテンポであります。一般会計予算の赤字解消に最も必要不可欠な中央省庁の機構の簡素化などには全く触れていない、単に見せかけの行政改革と言っても過言ではありません。
また、補助金の整理についても政府は自画自賛をいたしておりますが、果たしてそうでありましょうか。補助金整理の実績として政府は昭和五十五年度一般会計予算で千六百億円と言っておりますが、三百件を超える新規の補助金を認め、さらに補助金の増加額は一般会計分のみでも九千八百六十九億円も増加し、伸び率は三二・五%であり、補助金整理とはまさに逆行の方向であります。
このような財政再建に対する政府の姿勢は、かけ声ばかりで、中身のないものであり、納得できません。総理の財政再建策、特に行政改革と補助金の整理についていかにされるか、答弁を求めるものであります。
第二に、財政再建策の歳入面についてであります。
昭和五十四年度までの大蔵省提出の財政収支試算では、財政再建の土台に一般消費税導入による大型増税を言っており、また、新経済社会七カ年計画においても特に一項目を設けて五十五年度に一般消費税の導入を明確にしておりました。その後、総理自身が一般消費税の五十五年度導入を断念したにもかかわらず、昭和五十五年度ベースの財政収支試算は依然として巨額の増税を前提としたものであります。一体、総理は、一般消費税については五十六年度以降には実施したいと考えているのかどうか、明確にしていただきたいのであります。第三に、国債の発行についてであります。
わが国の昭和五十年度以降の国債発行額は、先進諸外国に類例のない異常なものであります。第一次オイルショック以降の経済の変化が激しかったのはわが国のみではありません。しかるに、先進諸外国の公債依存度はわが国とは逆に着実に低下してきております。アメリカにおいては、一九七六年度一八・一%であったものが一九八〇年度には五・三%に、また、イギリス、西ドイツ、フランスも、それぞれ四ないし一〇%も依存率を下げてきておりますが、わが国のみ昭和五十一年度二〇・四%から五十五年度三三・八%と大きく増加させているのであります。先進主要国が皆同様にオイルショックの影響を受けた中で、わが国のみが財政における公債依存度を大きく高めていることは、政府が公債発行を安易に考え、公債依存度低下への努力を怠った結果であります。総理は、この事実に対し、いかに反省し、また国債依存率低下への対策及び見通しについて明確にどうなさろうとしているのか示していただきたいのであります。
第四に、国債の消化難にいかに対応するかということであります。
毎年巨額の国債を発行してきており、この五十五年度も十四兆二千七百億円の発行を予定しておりますが、このような大量の国債の円滑な消化が可能でありましょうか。国債の消化難は五十三年の秋口から言われ始め、五十四年度にはさまざまに発行条件を変えてさえも、その消化が危ぶまれているからであります。それは、都市銀行などの実質預金の増加を上回る国債引き受けの割り当てがあり、四月に予定していた中期債の公募の中止、ロクイチ国債が市場では一時は七十七円台にまで落ち込むなど、国債消化については明るい見通しの材料は見当たりません。一体、政府は昭和五十五年度の国債消化についていかなる方法により行うのか、具体的な答弁を求めるものであります。
また、国債相場の下落について、昨年も五月に新たな七項目の対策を行いましたが、ほとんど効果がなく現在に至っております。国債の値下がり防止策について示していただきたい。
さらに、国債消化を無理に強行するならば、マネーサプライを過度に増加させ、財政インフレのおそれが十分考えられますが、その点はどうか、答弁を求めるものであります。
最後に、財政再建法を制定することについてお伺いします。
本来ならば、昭和五十年度に赤字国債を発行せざるを得ない段階で、この危機的な財政から脱却すべく財政再建法を制定すべきでありました。しかるに、政府・大蔵省は、単なる数字合わせに終始した財政収支試算しか出さず、赤字国債の発行を年々大きくしてしまったのであります。その結果、昭和五十五年度末には国債の発行残高は五十五年度予算規模の一・七倍の実に七十一兆円にもなるのであります。このことから見ても、財政収支試算は財政再建には全く何の役にも立たなかったのであります。ここに、私は、財政再建の目標年度、具体的手段、方法を明確にした財政再建法の制定を強く総理に要求するものでありますが、総理の見解を示していただきたいのであります。
以上、質問を終わりますが、明快なる答弁を求めるものであります。拍手
〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →昭和二十二年三月に制定された現在の財政法は、戦前の公債発行による財政破綻という苦い経験を反省してつくられたものであります。それは、財政法第四条において赤字国債の発行を禁止し、健全財政主義を貫いているのを見ても明らかであります。
しかるに、この精神に違反する財政特例法案を昭和五十年度より毎年連続して国会に提出しているばかりか、これから先についても赤字財政からの脱出について明確なる見通しを示さない政府の姿勢は、無責任そのものであると言わざるを得ません。
以下、若干の点を指摘して答弁を求めるものであります。
第一は、財政再建の基本的な考え方についてであります。
政府は、昭和五十五年度予算は「財政再建の第一歩を踏み出した」と宣伝し、また、「財政再建元年の前年」と言っておりますが、果たしてそうでありましょうか。
一般消費税の導入が否定されたいま、財政再建のためには歳出の削減が最大の課題であるにもかかわらず、昭和五十五年度予算にはこの歳出削減の努力の跡がほとんど見られません。国民が望む財政再建とは、まず政府みずからが姿勢を正すことであります。
第一次オイルショック以後の経済環境の変化に対して、民間企業は血のにじむような減量経営への努力をし、その後の経済構造の変化に対応してきております。また、庶民の家計も同様の努力をしてきたことは申すまでもありません。
これに対して、政府は何をしてきたのでありましょうか。
国民の徹底した行政改革の要求に対して、政府の示した行政改革案は、すでに過去に言われていた特殊法人の整理統合のみで、それも大部分が昭和五十九年度までに行うというスローテンポであります。一般会計予算の赤字解消に最も必要不可欠な中央省庁の機構の簡素化などには全く触れていない、単に見せかけの行政改革と言っても過言ではありません。
また、補助金の整理についても政府は自画自賛をいたしておりますが、果たしてそうでありましょうか。補助金整理の実績として政府は昭和五十五年度一般会計予算で千六百億円と言っておりますが、三百件を超える新規の補助金を認め、さらに補助金の増加額は一般会計分のみでも九千八百六十九億円も増加し、伸び率は三二・五%であり、補助金整理とはまさに逆行の方向であります。
このような財政再建に対する政府の姿勢は、かけ声ばかりで、中身のないものであり、納得できません。総理の財政再建策、特に行政改革と補助金の整理についていかにされるか、答弁を求めるものであります。
第二に、財政再建策の歳入面についてであります。
昭和五十四年度までの大蔵省提出の財政収支試算では、財政再建の土台に一般消費税導入による大型増税を言っており、また、新経済社会七カ年計画においても特に一項目を設けて五十五年度に一般消費税の導入を明確にしておりました。その後、総理自身が一般消費税の五十五年度導入を断念したにもかかわらず、昭和五十五年度ベースの財政収支試算は依然として巨額の増税を前提としたものであります。一体、総理は、一般消費税については五十六年度以降には実施したいと考えているのかどうか、明確にしていただきたいのであります。第三に、国債の発行についてであります。
わが国の昭和五十年度以降の国債発行額は、先進諸外国に類例のない異常なものであります。第一次オイルショック以降の経済の変化が激しかったのはわが国のみではありません。しかるに、先進諸外国の公債依存度はわが国とは逆に着実に低下してきております。アメリカにおいては、一九七六年度一八・一%であったものが一九八〇年度には五・三%に、また、イギリス、西ドイツ、フランスも、それぞれ四ないし一〇%も依存率を下げてきておりますが、わが国のみ昭和五十一年度二〇・四%から五十五年度三三・八%と大きく増加させているのであります。先進主要国が皆同様にオイルショックの影響を受けた中で、わが国のみが財政における公債依存度を大きく高めていることは、政府が公債発行を安易に考え、公債依存度低下への努力を怠った結果であります。総理は、この事実に対し、いかに反省し、また国債依存率低下への対策及び見通しについて明確にどうなさろうとしているのか示していただきたいのであります。
第四に、国債の消化難にいかに対応するかということであります。
毎年巨額の国債を発行してきており、この五十五年度も十四兆二千七百億円の発行を予定しておりますが、このような大量の国債の円滑な消化が可能でありましょうか。国債の消化難は五十三年の秋口から言われ始め、五十四年度にはさまざまに発行条件を変えてさえも、その消化が危ぶまれているからであります。それは、都市銀行などの実質預金の増加を上回る国債引き受けの割り当てがあり、四月に予定していた中期債の公募の中止、ロクイチ国債が市場では一時は七十七円台にまで落ち込むなど、国債消化については明るい見通しの材料は見当たりません。一体、政府は昭和五十五年度の国債消化についていかなる方法により行うのか、具体的な答弁を求めるものであります。
また、国債相場の下落について、昨年も五月に新たな七項目の対策を行いましたが、ほとんど効果がなく現在に至っております。国債の値下がり防止策について示していただきたい。
さらに、国債消化を無理に強行するならば、マネーサプライを過度に増加させ、財政インフレのおそれが十分考えられますが、その点はどうか、答弁を求めるものであります。
最後に、財政再建法を制定することについてお伺いします。
本来ならば、昭和五十年度に赤字国債を発行せざるを得ない段階で、この危機的な財政から脱却すべく財政再建法を制定すべきでありました。しかるに、政府・大蔵省は、単なる数字合わせに終始した財政収支試算しか出さず、赤字国債の発行を年々大きくしてしまったのであります。その結果、昭和五十五年度末には国債の発行残高は五十五年度予算規模の一・七倍の実に七十一兆円にもなるのであります。このことから見ても、財政収支試算は財政再建には全く何の役にも立たなかったのであります。ここに、私は、財政再建の目標年度、具体的手段、方法を明確にした財政再建法の制定を強く総理に要求するものでありますが、総理の見解を示していただきたいのであります。
以上、質問を終わりますが、明快なる答弁を求めるものであります。拍手
〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
大
大平正芳#19
○国務大臣(大平正芳君) 鈴木さんの最初の御質問は、財政再建の基本は何と言っても歳出の削減でなければならぬと思うが、行政改革から見ましても補助金の整理から見ましても不徹底ではないかという御趣旨の御質問でございました。
仰せのように、財政再建の基本は歳出の削減が本筋であることは政府もよく承知いたしておるわけでございます。五十五年度の予算は、その意味におきまして、この二十年来伸び率を最小限度に抑えた予算でございます。とりわけ一般行政費は五・一%という抑えに抑えた規模にいたしたつもりでございますが、なおこれをもって満足いたしているわけではございません。御指摘のように不満なところがあることは私もよく承知いたしておりまするけれども、この方向で今後も財政再建はしんぼう強く続けていかなければならぬと考えております。
行政整理でございますけれども、これはたびたび申し上げておりまするように、五十五年行革におきまして、公務員の定員削減、それから事務の整理、補助金の整理、特殊法人の整理、特殊法人の役員の削減、それから給与の見直し等、一連の行政整理に加えて地方ブロック機関の整理につきましてもいま鋭意やっておるところでございます。御指摘のように、必ずしも十分満足できるものとは思いませんけれども、われわれといたしましては、かつてない規模の行政整理に手を染めることができたと考えておりまするし、これをさらに第二次、第三次の行政改革というものを積み重ねてまいりまして財政再建にも寄与していかなければならぬと考えております。
補助金でございますが、補助金はふえておるじゃないかという御指摘でございますが、補助金の制度につきましては、この補助金制度によりまして地方に金を配らなければならぬ、あるいは社会福祉行政に対応しなければならぬという制度上の必要がございまして、補助金という枠組みの中での歳出はふえておりまするけれども、実質的にわれわれが削減の対象といたしました補助金につきましては相当思い切った斧鉞を加えておるつもりでございます。千六百六十七億円という具体的な整理はかつてない規模のものだと承知いたしておるわけでございますが、さらに一層努力をしなければならぬと考えております。
第二に、一般消費税導入問題でございます。
これは先ほど和田さんにもお答えしたところでございます。一般消費税の問題その他の増税問題というのは歳出との関連において考えなければならぬと思っておるわけでございまして、歳入歳出両面を通じまして財政構造の健全化を図る見地から各界の意見を十分聴取しながら検討して結論を出さなければならぬと考えております。
第三の問題は、国債依存度が諸外国に比べて異常に高いが、これについての反省と責任でございます。
これは先ほど和田さんにもお答えいたしたことでございまして、わが国の逢着しました石油ショックの衝撃でございますが、これはわが国のエネルギーの源泉が輸入石油に八〇%も依存しておるという事態は各国に類例のない状況でございます。したがって、二〇%、三〇%の依存度を持っておる国の受けたショック、振幅に比較いたしまして、わが国がいかに深刻なショックを受けたかということにつきましては、鈴木さんも御承知のとおりと思うのでございまして、一会計年度に三兆八千億円もの歳入減を記録したことも御案内のとおりでございます。そういったように、この石油ショックがもたらしました歳出と歳入の構造的なギャップの深さというのは、諸外国と比較いたしまして比較にならない深刻なものであったのでございます。
これをどのようにして埋めて次の安定をもたらすかということにつきまして政府として考えたのは、公債政策であったのでございます。公債政策自体を問題にいたしますと問題はございますけれども、この事態を乗り切るためにやむを得ない措置であったということも御評価いただきたいと思うのでございます。
しかし、今日、後遺症として残りました御指摘の公債依存度の異帯な高さという点は改めなければならぬわけでございまして、公債依存から漸次脱却の道を歩み、財政の対応力の回復を図ることが急務でございまして、いま財政再建に取りかかっておりますことは御案内のとおりでございます。私どもはそういう経過を踏まえた上でいま財政再建に取りかかっておるということを御理解いただきたいと思うのでございます。
第四の問題は、財政再建法を制定する考えはないかということでございます。
御意見の御趣旨は理解できないわけじゃございませんけれども、政府としては、まず立法を考えるということより、立法の基礎になるところの財政再建の進め方についての国民的なコンセンサスをどのように固めてまいるかということが先決の問題と考えるのでございまして、このコンセンサスができ上がりますと、その上に立ちまして財政再建の道は着実に進むことができるということになるわけでありまして、あえて立法に援助を求めなくても、コンセンサスがはっきりしておれば財政再建は軌道に乗るのではないかと考えておるわけでございまして、いまのところ財政再建法の制定というふうなことにつきましてお願いする考えはございませんで、鋭意国民のコンセンサスを得ることに最善の努力を傾けてまいるつもりでございます。拍手
〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →仰せのように、財政再建の基本は歳出の削減が本筋であることは政府もよく承知いたしておるわけでございます。五十五年度の予算は、その意味におきまして、この二十年来伸び率を最小限度に抑えた予算でございます。とりわけ一般行政費は五・一%という抑えに抑えた規模にいたしたつもりでございますが、なおこれをもって満足いたしているわけではございません。御指摘のように不満なところがあることは私もよく承知いたしておりまするけれども、この方向で今後も財政再建はしんぼう強く続けていかなければならぬと考えております。
行政整理でございますけれども、これはたびたび申し上げておりまするように、五十五年行革におきまして、公務員の定員削減、それから事務の整理、補助金の整理、特殊法人の整理、特殊法人の役員の削減、それから給与の見直し等、一連の行政整理に加えて地方ブロック機関の整理につきましてもいま鋭意やっておるところでございます。御指摘のように、必ずしも十分満足できるものとは思いませんけれども、われわれといたしましては、かつてない規模の行政整理に手を染めることができたと考えておりまするし、これをさらに第二次、第三次の行政改革というものを積み重ねてまいりまして財政再建にも寄与していかなければならぬと考えております。
補助金でございますが、補助金はふえておるじゃないかという御指摘でございますが、補助金の制度につきましては、この補助金制度によりまして地方に金を配らなければならぬ、あるいは社会福祉行政に対応しなければならぬという制度上の必要がございまして、補助金という枠組みの中での歳出はふえておりまするけれども、実質的にわれわれが削減の対象といたしました補助金につきましては相当思い切った斧鉞を加えておるつもりでございます。千六百六十七億円という具体的な整理はかつてない規模のものだと承知いたしておるわけでございますが、さらに一層努力をしなければならぬと考えております。
第二に、一般消費税導入問題でございます。
これは先ほど和田さんにもお答えしたところでございます。一般消費税の問題その他の増税問題というのは歳出との関連において考えなければならぬと思っておるわけでございまして、歳入歳出両面を通じまして財政構造の健全化を図る見地から各界の意見を十分聴取しながら検討して結論を出さなければならぬと考えております。
第三の問題は、国債依存度が諸外国に比べて異常に高いが、これについての反省と責任でございます。
これは先ほど和田さんにもお答えいたしたことでございまして、わが国の逢着しました石油ショックの衝撃でございますが、これはわが国のエネルギーの源泉が輸入石油に八〇%も依存しておるという事態は各国に類例のない状況でございます。したがって、二〇%、三〇%の依存度を持っておる国の受けたショック、振幅に比較いたしまして、わが国がいかに深刻なショックを受けたかということにつきましては、鈴木さんも御承知のとおりと思うのでございまして、一会計年度に三兆八千億円もの歳入減を記録したことも御案内のとおりでございます。そういったように、この石油ショックがもたらしました歳出と歳入の構造的なギャップの深さというのは、諸外国と比較いたしまして比較にならない深刻なものであったのでございます。
これをどのようにして埋めて次の安定をもたらすかということにつきまして政府として考えたのは、公債政策であったのでございます。公債政策自体を問題にいたしますと問題はございますけれども、この事態を乗り切るためにやむを得ない措置であったということも御評価いただきたいと思うのでございます。
しかし、今日、後遺症として残りました御指摘の公債依存度の異帯な高さという点は改めなければならぬわけでございまして、公債依存から漸次脱却の道を歩み、財政の対応力の回復を図ることが急務でございまして、いま財政再建に取りかかっておりますことは御案内のとおりでございます。私どもはそういう経過を踏まえた上でいま財政再建に取りかかっておるということを御理解いただきたいと思うのでございます。
第四の問題は、財政再建法を制定する考えはないかということでございます。
御意見の御趣旨は理解できないわけじゃございませんけれども、政府としては、まず立法を考えるということより、立法の基礎になるところの財政再建の進め方についての国民的なコンセンサスをどのように固めてまいるかということが先決の問題と考えるのでございまして、このコンセンサスができ上がりますと、その上に立ちまして財政再建の道は着実に進むことができるということになるわけでありまして、あえて立法に援助を求めなくても、コンセンサスがはっきりしておれば財政再建は軌道に乗るのではないかと考えておるわけでございまして、いまのところ財政再建法の制定というふうなことにつきましてお願いする考えはございませんで、鋭意国民のコンセンサスを得ることに最善の努力を傾けてまいるつもりでございます。拍手
〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
竹
竹下登#20
○国務大臣(竹下登君) お答えいたします。
まず、私に対する御質問の第一点は、財政再建のための行政改革、補助金の整理、これに対応する姿勢がまだまだ不十分であると、こういう御指摘でございます。
五十五年行政改革計画、これがいま決まりました。そうして、先般二十八日にはブロック機関についての整理方針が決定いたしました。これから地方支分部局等々、行政管理庁を中心に第三弾がいま準備されておる。したがって、行革につきましては、華々しく花火を上げるというよりも、実行可能なところから着実に手をつけていく、こういう方針であります。
補助金につきましては、これは今年度はとにかく入るをはかって出るを制するというよりも、まず出るを制するという基本姿勢に立って予算編成に当たりました。したがいまして、五十五年度以降四年間に、既定の補助金等の件数は少なくとも四分の一を整理するという内容のもとにおきまして、まさに四党の合意事項でもあります補助金等の整理統合についてサマーレビューを行えと、そういう精神に沿って、一層厳しく作業を進めていきたいと考えております。
それから次は、財政再建の財源調達の課題であります。
総理からお答えがございましたが、何といたしましても、本院で決議されました五十四年十二月二十一日の国会決議というものがございます。この御指摘の趣旨に沿って、今後各方面の御意見を伺いながら、歳出歳入を通じ幅広い観点から財政再建の進め方について検討をしてまいりたい、このように考えております。
そして、国債依存度のことにつきまして、諸外国は、石油ショック直後に大幅な財政赤字を計上したが、その後それぞれ財政の健全化に努力してきておるとの御指摘は、そのとおりであると私も思います。
わが国の場合は、これまた総理からお答えがございましたが、石油ショックを契機とする経済の停滞、そうしてそれによる税収の伸びがはかばかしくなく、景気の回復のために公共事業を中心として財政が積極的役割りを果たす必要があったこと、これは御理解をいただけることと思います。
そうして、第二番目に、高度経済成長期に引き上げられました福祉とか教育とか行政サービスの水準、これは税収の伸びがいかに鈍化してもこれを直ちに圧縮することは困難で不適切だという考え方でこれの水準を維持してきたと、そこにも赤字が生じた理由があります。
政府といたしましては、大量の国債発行から速やかに脱却していきたいと、その趣旨によって今年度一兆円の減額をして財政再建の第一歩のしるしとしたところでございますが、何としても五十九年度には特例公債依存から脱却するということを目標としてこれからも努力を続けていきたいと、このように考えます。
国債消化がむずかしくなっているが、五十五年度の国債消化の方策を問うと。
確かに、五十五年度も五十四年度に引き続いて厳しい環境でありますが、五十五年度の発行予定額は五十四年度当初に比べ一兆円圧縮されておりますし、それと、とにかく民間消化分も五十四年度当初に比べますと二兆円圧縮されておりますので、円滑な消化が何とかできるものではないかと、これからの大きな努力の必要とするところであります。
したがいまして、今後とも、市場の動向でございますとか投資家のニーズを勘案いたしますとともに、特に国債残高の累増、流通市場の拡大の実情に配意しながら国債管理政策の適切な運営に努めますとともに、具体的な国債発行に当たりましては、そのときどきの市場の動向、資金需給の繁閑等を十分考慮しながら円滑な消化に努めたいと思います。先般来、国債整理基金でオペをやっておりますが、これも一つの方法であります。
それから国債を無理に消化すればマネーサプライの増加の心配があると。
そのとおりでございます。この点につきましては、まさに金融情勢、資金需要等を十分配慮して対応しなければならないことであります。金融機関引き受けの形で国債を発行いたしますと、その代わり金が民間に支払われたときにマネーサプライの増加につながる場合もありましょう。こうした事情をも基本的に踏まえて、そこで全体としてのマネーサプライの増加が行き過ぎることのないように適切な金融政策の運営に今日も努めておるところでありますが、五十五年度につきましても御指摘のような懸念の生じないように金融政策運営全体で厳しい対応をしていかなければならないと考えております。
それから財政再建法の問題でございます。
これは総理からもお答えがございましたが、確かに一つの考え方であります。しかし、いま、政府といたしましては、立法を考えるということではなく、むしろ財政再建の進め方についての国民的コンセンサスを得ながら着実に努力を積み重ねていきたい、これが基本的な考え方でございます。法律をつくらなければできないという性格のものではなく、政府としては国民の皆さん方の理解と協力を得まして引き続き財政再建のための努力をしていくということが実際的効果の上がるものではなかろうかと、このように考えております。
以上をもってお答えといたします。拍手
この発言だけを見る →まず、私に対する御質問の第一点は、財政再建のための行政改革、補助金の整理、これに対応する姿勢がまだまだ不十分であると、こういう御指摘でございます。
五十五年行政改革計画、これがいま決まりました。そうして、先般二十八日にはブロック機関についての整理方針が決定いたしました。これから地方支分部局等々、行政管理庁を中心に第三弾がいま準備されておる。したがって、行革につきましては、華々しく花火を上げるというよりも、実行可能なところから着実に手をつけていく、こういう方針であります。
補助金につきましては、これは今年度はとにかく入るをはかって出るを制するというよりも、まず出るを制するという基本姿勢に立って予算編成に当たりました。したがいまして、五十五年度以降四年間に、既定の補助金等の件数は少なくとも四分の一を整理するという内容のもとにおきまして、まさに四党の合意事項でもあります補助金等の整理統合についてサマーレビューを行えと、そういう精神に沿って、一層厳しく作業を進めていきたいと考えております。
それから次は、財政再建の財源調達の課題であります。
総理からお答えがございましたが、何といたしましても、本院で決議されました五十四年十二月二十一日の国会決議というものがございます。この御指摘の趣旨に沿って、今後各方面の御意見を伺いながら、歳出歳入を通じ幅広い観点から財政再建の進め方について検討をしてまいりたい、このように考えております。
そして、国債依存度のことにつきまして、諸外国は、石油ショック直後に大幅な財政赤字を計上したが、その後それぞれ財政の健全化に努力してきておるとの御指摘は、そのとおりであると私も思います。
わが国の場合は、これまた総理からお答えがございましたが、石油ショックを契機とする経済の停滞、そうしてそれによる税収の伸びがはかばかしくなく、景気の回復のために公共事業を中心として財政が積極的役割りを果たす必要があったこと、これは御理解をいただけることと思います。
そうして、第二番目に、高度経済成長期に引き上げられました福祉とか教育とか行政サービスの水準、これは税収の伸びがいかに鈍化してもこれを直ちに圧縮することは困難で不適切だという考え方でこれの水準を維持してきたと、そこにも赤字が生じた理由があります。
政府といたしましては、大量の国債発行から速やかに脱却していきたいと、その趣旨によって今年度一兆円の減額をして財政再建の第一歩のしるしとしたところでございますが、何としても五十九年度には特例公債依存から脱却するということを目標としてこれからも努力を続けていきたいと、このように考えます。
国債消化がむずかしくなっているが、五十五年度の国債消化の方策を問うと。
確かに、五十五年度も五十四年度に引き続いて厳しい環境でありますが、五十五年度の発行予定額は五十四年度当初に比べ一兆円圧縮されておりますし、それと、とにかく民間消化分も五十四年度当初に比べますと二兆円圧縮されておりますので、円滑な消化が何とかできるものではないかと、これからの大きな努力の必要とするところであります。
したがいまして、今後とも、市場の動向でございますとか投資家のニーズを勘案いたしますとともに、特に国債残高の累増、流通市場の拡大の実情に配意しながら国債管理政策の適切な運営に努めますとともに、具体的な国債発行に当たりましては、そのときどきの市場の動向、資金需給の繁閑等を十分考慮しながら円滑な消化に努めたいと思います。先般来、国債整理基金でオペをやっておりますが、これも一つの方法であります。
それから国債を無理に消化すればマネーサプライの増加の心配があると。
そのとおりでございます。この点につきましては、まさに金融情勢、資金需要等を十分配慮して対応しなければならないことであります。金融機関引き受けの形で国債を発行いたしますと、その代わり金が民間に支払われたときにマネーサプライの増加につながる場合もありましょう。こうした事情をも基本的に踏まえて、そこで全体としてのマネーサプライの増加が行き過ぎることのないように適切な金融政策の運営に今日も努めておるところでありますが、五十五年度につきましても御指摘のような懸念の生じないように金融政策運営全体で厳しい対応をしていかなければならないと考えております。
それから財政再建法の問題でございます。
これは総理からもお答えがございましたが、確かに一つの考え方であります。しかし、いま、政府といたしましては、立法を考えるということではなく、むしろ財政再建の進め方についての国民的コンセンサスを得ながら着実に努力を積み重ねていきたい、これが基本的な考え方でございます。法律をつくらなければできないという性格のものではなく、政府としては国民の皆さん方の理解と協力を得まして引き続き財政再建のための努力をしていくということが実際的効果の上がるものではなかろうかと、このように考えております。
以上をもってお答えといたします。拍手
安
安
安井謙#22
○議長(安井謙君) 日程第一 農業者年金基金法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長青井政美君。
〔青井政美君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長青井政美君。
〔青井政美君登壇、拍手〕
青
青井政美#23
○青井政美君 ただいま議題となりました法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
本法律案は、年金給付の額を、国民年金等の額が改定される月分以後、消費者物価の上昇に見合って特別に引き上げるとともに、農業者年金基金の行う離農給付金支給業務の実施期間を十年間延長する等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、構造政策とのかかわり、農業者年金の財政問題、保険料改定の見通し、本年金への加入促進対策、離農給付金の支給状況とその期間延長の意義、主婦の年金加入問題等各般にわたって質疑が行われました。
質疑を終わりましたところ、日本社会党を代表して村沢委員より、老齢者年金の引き上げを内容とする本法律案に対する修正案が提出されました。
続いて討論に入り、別に討論もなく、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し、老齢者年金の引き上げ等六項目にわたる附帯決議を全会一致をもって行いました。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →本法律案は、年金給付の額を、国民年金等の額が改定される月分以後、消費者物価の上昇に見合って特別に引き上げるとともに、農業者年金基金の行う離農給付金支給業務の実施期間を十年間延長する等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、構造政策とのかかわり、農業者年金の財政問題、保険料改定の見通し、本年金への加入促進対策、離農給付金の支給状況とその期間延長の意義、主婦の年金加入問題等各般にわたって質疑が行われました。
質疑を終わりましたところ、日本社会党を代表して村沢委員より、老齢者年金の引き上げを内容とする本法律案に対する修正案が提出されました。
続いて討論に入り、別に討論もなく、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し、老齢者年金の引き上げ等六項目にわたる附帯決議を全会一致をもって行いました。
以上御報告申し上げます。拍手
安
安
安
安井謙#26
○議長(安井謙君) 日程第二 附属機関、地方支分部局等に関する規定の整理等に関する法律案(第九十回国会内閣提出、第九十一回国会衆議院送付)
日程第三 皇室経済法施行法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
以上両案を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長古賀雷四郎君。
〔古賀雷四郎君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →日程第三 皇室経済法施行法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
以上両案を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長古賀雷四郎君。
〔古賀雷四郎君登壇、拍手〕
古
古賀雷四郎#27
○古賀雷四郎君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、附属機関、地方支分部局等に関する規定の整理等に関する法律案は、第九十回国会に提出され衆議院で継続審査となったものでありまして、その内容は、行政の簡素効率化の一層の推進を図るため、行政組織に関する規制の形式を整序し、あわせて行政需要の変化に即応した機構の合理的再編成の基盤を整備するため、各省庁設置法等における附属機関、地方支分部局等の設置等に関する規制の内容を改める等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、国家行政組織法の立法趣旨と本法律案との関係、附属機関、地方支分部局の名称、位置等を政令以下に移管した場合の機構拡大への懸念、政府の判断だけで統廃合が可能となることに対する危惧等のほか、行政改革に対する政府の基本姿勢、行政監察と会計検査との関連等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して穐山委員、日本共産党を代表して山中委員より、それぞれ反対の意見が表明されました。討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
—————————————
次に、皇室経済法施行法の一部を改正する法律案は、内廷費の定額一億九千万円を二億二千百万円に改定するとともに、皇族費算出の基礎となる定額千七百六十万円を二千四十万円に改定しようとするものであります。
なお、昭和五十五年度におきましては、現下の厳しい経済情勢等を考慮して、内廷費の定額及び皇族費算出の基礎となる定額を、それぞれ二億五百万円及び千九百万円とすることといたしております。
委員会におきましては、内廷費及び皇族費の内容及び増額の理由、天皇の国事行為、皇室と国民との触れ合い、陵墓管理のあり方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず、附属機関、地方支分部局等に関する規定の整理等に関する法律案は、第九十回国会に提出され衆議院で継続審査となったものでありまして、その内容は、行政の簡素効率化の一層の推進を図るため、行政組織に関する規制の形式を整序し、あわせて行政需要の変化に即応した機構の合理的再編成の基盤を整備するため、各省庁設置法等における附属機関、地方支分部局等の設置等に関する規制の内容を改める等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、国家行政組織法の立法趣旨と本法律案との関係、附属機関、地方支分部局の名称、位置等を政令以下に移管した場合の機構拡大への懸念、政府の判断だけで統廃合が可能となることに対する危惧等のほか、行政改革に対する政府の基本姿勢、行政監察と会計検査との関連等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して穐山委員、日本共産党を代表して山中委員より、それぞれ反対の意見が表明されました。討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
—————————————
次に、皇室経済法施行法の一部を改正する法律案は、内廷費の定額一億九千万円を二億二千百万円に改定するとともに、皇族費算出の基礎となる定額千七百六十万円を二千四十万円に改定しようとするものであります。
なお、昭和五十五年度におきましては、現下の厳しい経済情勢等を考慮して、内廷費の定額及び皇族費算出の基礎となる定額を、それぞれ二億五百万円及び千九百万円とすることといたしております。
委員会におきましては、内廷費及び皇族費の内容及び増額の理由、天皇の国事行為、皇室と国民との触れ合い、陵墓管理のあり方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
安
安