農林水産委員会

1980-07-29 参議院 全181発言

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会議録情報#0
昭和五十五年七月二十九日(火曜日)
   午前十時三十一分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         井上 吉夫君
    理 事
                北  修二君
                坂元 親男君
                鈴木 正一君
                川村 清一君
                中野  明君
    委 員
                岡部 三郎君
                熊谷太三郎君
                下条進一郎君
                鈴木 省吾君
                田原 武雄君
                高木 正明君
                初村滝一郎君
                降矢 敬雄君
                三浦 八水君
                宮田  輝君
                坂倉 藤吾君
                村沢  牧君
                山田  譲君
                鶴岡  洋君
                中野 鉄造君
                下田 京子君
                田渕 哲也君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       農林水産大臣   亀岡 高夫君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       的場 順三君
       農林水産政務次
       官        野呂田芳成君
       農林水産省経済
       局統計情報部長  柳井 昭司君
       農林水産省農蚕
       園芸局長     二瓶  博君
       食糧庁長官    松本 作衞君
       食糧庁次長    小野 重和君
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  本日の会議に付した案件
○農林水産政策に関する調査
 (昭和五十五年産生産者米価に関する件)
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井上吉夫#1
○委員長(井上吉夫君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 農林水産政策に関する調査のうち、昭和五十五年産生産者米価に関する件を議題といたします。
 まず、政府から説明を聴取いたします。小野食糧庁次長。
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小野重和#2
○説明員(小野重和君) お手元に米価に関する資料と、それから五十四年産の米の生産費調査の結果がお配りしてございますが、この二つの資料に基づきまして、まず米価に関する資料に基づきまして需給事情あるいは財政事情を御説明申し上げ、さらに生産費調査の結果につきましては統計情報部長から御説明させたいと存じます。
 この米価に関する資料でございますが、米価に関するいろんな数字が載っておりますが、時間の関係もございますので、需給事情、財政事情につきまして御説明申し上げたいと思います。
 大変恐縮でございますが、まず四十四ページをお開きいただきたいと存じます。
 生産関係の資料でございます。作付面積が左の欄にございますが、水稲、陸稲、計。計の欄をごらんいただきたいと思います。
 昭和三十年代は三百二、三十万ヘクタールの作付面積でございました。これが四十五年が、御案内のように生産調整といいますか、転作の四十五年はまあ試験実施ということでございましたけれども、二百九十二万三千ヘクタール、三百万ヘクタールをここで切ったわけでございます。以後生産調整を実施しておりますので、また生産調整を強化しつつございますので、現在、五十四年産では二百四十九万七千ヘクタール、こういうことに相なっております。
 その次の右の欄、真ん中でございますが、十アール当たり収量、水稲についてごらんいただきたいと思いますが、これは最近の稲作の生産性の向上、非常に見るべきものがございまして、反収が大変向上いたしております。これは、作況がいろいろ変動しておりますので的確に申し上げるのはなかなかむずかしいのでございますが、五十四年産、一番下の欄でございますが、四百八十二キロでございます。去年の五十四年産は、右の方にございますが、作況指数が一〇三でございます。一〇三で四百八十二キロであったわけでございます。ちなみに、少し上の方へまいりまして昭和四十五年産を見ていただきますと、これも同様に作況は一〇三でございます。したがいまして、これと比べてみますと四十五年の収量は四百四十二キロでございまして、同じ作況の五十四年産、昨年産でございますが、四百八十二キロ、四十キロの反収増が見られると、こういうことでございます。さらに五十三年産でございますが、四百九十九キロでございますが、これと同じ作況ということで、一番上の欄の三十五年、いまから二十年前でございますが、これも作況一〇八でございます。このときが四百一キロ、二十年間に百キロの反収増と、こういうことでございます。
 その作付面積と十アール当たり収量を掛け合わせたものが一番右の収穫量でございますが、計の欄をごらんいただきますと、真ん中の上の方の昭和四十年代、四十二年に千四百四十五万三千トン、千四百万トンの大台に乗りまして、四十二年産からいわゆる第一次過剰時代が始まったわけでございます。四十五年が生産調整のスタートの時でありまして、千二百六十八万九千トン、以降ごらんのような数字でございますが、生産調整で面積が減っておりますが、それ以上に、以上にといいますか、一方、反収の増がございますので、面積が減るほどは数量は減っていないということでございます。
 以上が生産関係の数字でございます。
 次に消費関係に移らしていただきますが、恐縮でございますが七十八ページをお開きいただきたいと存じます。
 米の消費量の推移でございます。一番左の全国の平均の欄でございますが、これも御案内かと思いますが、昭和三十七年に一人当たりお米を百十八・三キロ日本人は食べたのでございますが、これが戦後の最高でございます。以来少しずつ減っておりまして、特に昭和四十年代に入りまして減り方が多くなってきておるわけでございます。一番最近は五十三年の数字でございますが、八十一・六キロ、こういう数字になっておるわけでございます。
 その右のところに対前年比というのがございますが、最近では、いろいろでこぼこはございますが二%ないし三%、二%前後、こういう減り方になっておるわけでございます。これを消費者世帯と農家世帯に分けてみますと、右の欄にございますが——もっともこれは注にございますが、外食あるいは加工、お酒のようなもの、こういうようなものは入っておりませんので、この点お含みいただきたいと思いますけれども、消費者世帯は五十三年で四十六・九キロ、農家世帯は百十三・一キロ。いずれも最近減り続けておりますけれども、まあ絶対の水準からいいますと農家世帯の方が相当御飯を食べている、こういうことでございますが、農家世帯といえども、減り方は、ここの数字にございますように、最近は減っている、こういうことでございます。大体日本の人口は一%ずつふえておりますので、一人当たりの消費量が二%前後でございますが、最近では二%超えておりますが、あと人口増の一%を引いたものが全体の需要量の減、こういう形になってあらわれてくるわけでございます。
 そこで、生産関係、消費関係、あわせまして全体の需給はどうなっているかということでございます。これは八十六ページでございます。八十六ページに米穀の需給関係の数字を掲げております。
 先ほども数字が出てまいりましたけれども、一番左の、供給のところの生産の欄、これが生産量でございます。五十三年では千二百五十八万九千トン、こういう数字でございます。
 その次に輸入という欄がございますが、これは三角のところは逆に輸出でございます。ちょっと、それにしましても、五十三年度外米、砕米四万五千トンということが言われまして、なぜ米を輸入しているのかと、こういうあるいは御疑問があるかもしれませんが、これは主として沖縄用のものでございます。
 それから、その八十六ページの一番右の欄でございますが、「国内消費仕向量」、これがいわば消費量でございます。五十三年度で見ますと千百三十万六千トンということに相なっておりまして、その生産と消費のギャップ、生産の方が消費よりも多いわけでございまして、それが「貯蔵の変化」という欄にございますが、これにあらわれるわけでございまして、いわばストックがふえる、在庫がふえる、こういう形になってあらわれてくるわけであります。
 そこで、その次をめくっていただきまして、八十九ページの一番右の欄でございます。
 いまストックがふえるということを申し上げましたが、一番端的に申し上げますと、結局政府米、特に古米の持ち越しがどういうふうになるかというところでございます。昭和四十五年の欄、上の方でございますが、七百二十万二千トン、第一次過剰のときに七百万を超えたというのがこのときの四十五米穀年度末の七百二十万トンでございます。その後過剰処理等が進みまして、昭和四十九米穀年度末には六十一万五千トン、ここまで政府の米持ち越しは落ち込んできたわけでございますが、昭和五十年の豊作——豊作だけじゃございません、消費あるいは生産それぞれの要因によりまして、また、いわゆる第二次過剰といいますか、ふえてまいりまして、ごく最近では五十四米穀年度末——去年の十月末でございますが、六百四十九万六千トン、約六百五十万トンと私ども申し上げているのはこの数字でございます。ただ、これは五十四年度から過剰処理を始めておりますので、仮に過剰処理なかりせば七百万トンになったはずのものでございます。昭和四十五年と同じ状態になったと、こういうことがこの数字から見られるわけでございます。
 で、九十ページには過剰米の処理の数字を掲げてございますが、一番上の過剰米の処理対策の注にございますが、対象数量は約六百五十万トンということでございます。工業用、輸出用、飼料用という三つの用途で処分することにいたしておりますが、五十四年度、これはほぼ実績が出ておるわけでございますが、工業用二十六万六千トン、輸出用九十三万トン、計百十九万六千トン、約百二十万トンを処理しております。五十五年度は、ここにございますようなことで、百二十二万トンの処理を予定しておりますが、全体で六百五十万トンに及ぶ過剰米の処理に要する経費は一兆四千億円かかると、こういうふうに私ども見込んでおります。そういう事情でございまして、三たび過剰米を出さない、出すべきでないというのがこれからの米対策の一番大きな問題事項だろうというふうに考えておるわけでございます。
 なお、需給につきまして、いま農林水産省ではいわゆる長期見通しの改定作業を進めております。まだ確定いたしておりませんが、その試算を九十二ページに掲げております。九十二ページをお開きいただきたいと思いますが、六十五年度の見通し試算ということでございます。現在農政審議会で検討中の数字でございますが、これによりますと、一人当たりの食べる量でございますが、五十三年度は八十一・六キロ、これは実績でございますが、これが十年後の六十五年度には、六十三キロないし六十六キロぐらいになるのではないかというふうに見ておるわけでございます。
 この前提といたしましては、二千五百カロリーという摂取カロリーはずっと横ばいということでございますが、肉類あるいは油脂類、これの消費の増加によりまして米の消費は減っていかざるを得ないのじゃないか。消費拡大の努力はするにしても、そういう減少傾向というのは避けられないのではないかということでございます。これに人口がふえますので、そういう要素をかけ合わせまして、総需要量といたしましては六十五年度では九百七十万トンないし千二十万トン、中央値をとりますと約千万トンということでございます。ごく最近では千百三十六万トン、これが五十三年度の実績でございますが、約百万トン以上減るのではないかと、こういうことでございます。
 そこで、それに対する生産の体制でございますが、消費に合わせた生産をせざるを得ないということでございまして、一番下の欄に、生産量は一千万トン、中央値をとりまして一千万トンの生産を予定せざるを得ないのではないか。ということになりますと、十アール収量が五百十キロ、依然として反収はふえるであろうという見通しでございますので、作付面積といたしましては百九十六万ヘクタール、現在二百五十二万ヘクタールでございますので、約六十万ヘクタール作付面積を減らさざるを得ないのではないか、こういう試算をいたしておるわけでございます。
 以上が需給関係の御説明でございます。
 それから財政関係でございますが、ずっと後ろの方になりますが、百五十二ページをお開きいただきたいと存じます。これは食管特別会計への一般会計からの繰り入れ等の数字でございます。
 いわゆる食管赤字というのは、「食管特別会計繰入等」、一番上の表でナンバー3というふうに載っておりますが、これが食管赤字に基づく一般会計繰り入れでございますが、五十五年度予算では六千五百二十二億という数字になっております。これに水田利用再編対策を加えましたのをいわゆる食糧管理費と私ども予算上申しております。この水田利用再編対策が五十五年度予算で三千三十四億でございまして、これを合わせた食糧管理費は、百五十三ページ右から三つ目の欄でございますが、九千五百五十六億という数字に相なっております。これが約一兆円というのがこの数字でございまして、九千億台というのがごく最近大体そういう水準にきておる、こういうことでございます。
 その中で一般会計に占めるこの割合でございますが、これは逐次若干ずつでありますが減っておりまして、現在では二・二%、最高のときは、この表では昭和四十五年になりましょうか、五・六%ということでございます。これは特に食管特別会計繰り入れにつきまして、いわゆる逆ざやの縮小、これをしてきておりますので、その結果がここにあらわれた、こういうことだろうと思うわけであります。
 それから農林関係予算に占める食糧管理費の割合は、一番右の欄にございますが、昭和五十五年では二六・七%、一番多かったのが昭和四十五年の四六%ということでございます。
 その中で米については特にどうなっているかということでございますが、この次の百五十四ページでございます。百五十四ページの「国内米管理勘定」、これは損益の数字でございます。管理勘定を分類いたしましてここに掲げてございますが、いわゆる米の赤字は売買損益と管理経費、その二つにまず大別されるわけでございます。
 売買損益の中で、政府米についての売買逆ざやと自主流通米についての助成——自主流通米助成も、主として売買逆ざやがありますので、それを一部補てんする意味で助成しているわけでございますが、そこで、その売買逆ざやの分でございますが、これは五十五年では千五百九十四億円でございます。一番のピークが昭和五十年でありまして、三千八百八十一億あったわけでございますが、逆ざやの縮小によりまして現在ではこういう数字になっております。しかしながら、一方では自主流通の助成が逐次数量の増加を主たる要因といたしましてふえておりまして、現在では千三百三十一億という数字に相なっております。
 それから、その管理経費というのがございます。これは後で若干内訳を申し上げますが、金利、倉敷あるいは運賃、事務費、人件費、こういうものでございますが、これは逐次相当にふえておるわけでございます。昭和五十五年の予定では三千五百七十億円でございますが、ここにごらんいただけますように、これは逐次相当の増加を見せております。
 そして全体の計がその計の欄に掲げてあるわけでございます。五十五年度で約六千四百九十五億、こういう数字でございます。
 それから、管理経費がなぜそんなにふえておるのかと、こういうことでございますが、その次の百五十六ページでございますが、若干内訳を掲げてございます。余り細かいことは申し上げる時間はございませんが、自主流通米の助成はこれは別といたしまして、保管料、運搬費等でございますが、軒並みみんなふえておりますけれども、特に御注意いただきたいのは保管料と金利でございます。過去数年をとってみますと、たとえば保管料ですと、昭和五十年が二百四十七億円でございますが、五十五年予定では六百六十九億ということに相なっております。それから金利は、五十年が五百三十一億ですが、五十五年は千二百五十四億ということになっております。保管料、金利、これは保管料の単価とかあるいは金利のアップということもございますが、これはその大きな一つのこれがふえる要因といたしまして過剰米の累積ということがございます。過剰米が大きくなりますと保管料、金利がふえてまいります。たとえば保管料は昭和四十年代は比較的少ないのでございますが、四十八年ごろ、前後でございますが百億台でございますが、その前の四十四、五年ごろは三百億台でございます、第一次過剰のときでございまして、そういう過剰米を抱えますと、どうしても金利、倉敷がかかると、こういうことがございます。
 いずれにしましても、この財政問題というものは国家財政全体が非常に厳しい折でございますので、こういう問題を私ども考えざるを得ない、こういう事情がございますけれども、中身を御説明いたした次第でございます。
 以上、いろいろこの資料にございますが、とりあえず財政事情と需給事情だけ申し上げまして、統計情報部長の方から生産費の問題を申し上げさせたいと思います。
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井上吉夫#3
○委員長(井上吉夫君) 次に、柳井統計情報部長。
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柳井昭司#4
○説明員(柳井昭司君) お手元に配付してございます昭和五十四年産米生産費、この資料に基づきまして御説明させていただきます。
 この調査は五十四年の一月から十二月までの一年間を調査期間として調査したものでございます。
 五十四年産水稲の平均生産費でございますが、十アール当たりの生産費は十四万八千七百六十六円ということで、前年対比五%アップでございます。これに対しまして六十キログラム当たりの生産費は一万七千二百八十五円ということで、八・五%前年に対してアップしておるわけでございます。この差はどこからきたかと申しますと、先ほども御説明がありましたように、五十四年産の十アール当たり収量につきましては、作況指数が一〇三ということでまあかなりよかったわけでございますが、その前の年の五十三年産は、史上最高と言われますように作況指数で一〇八ということでございまして、したがいまして、前年対比では三・二%下がったということからいたしまして、六十キログラム当たりにいたしまするとアップ率がさらにふえたということでございます。十アール当たり所得は、後で申し上げますが、八万一千九百二十四円ということで前年対比一一%の減、一日当たり労働報酬につきましては五千七百四十二円ということで、そのように下がっておるわけでございます。
 二ページに参りまして、費目の構成から申し上げますと、水稲生産費の費目といたしまして、主要なものとしては労働費の約四三%、農機具費の二七%、肥料費の八%、賃料、料金の六%ということで、この費目で大体八三%を占めておるわけでございます。
 この主要費目につきまして特徴を申し上げますと、労働費でございますが、労働費は五万一千三百三十二円ということで、二・七%前年を上回っております。投下労働時間は、これは機械化の進展なりあるいは賃借、農作業委託等が進展いたしまして六十九・四時間ということで、全国平均では七十時間を割ったわけでございまして、前年に比べて三・二%減少しているわけでございますが、労賃単価が六・三%上昇したということで結果として二・七%の上昇でございました。
 それから農機具費につきましては、三万二千十九円ということで一〇・八%上回っておるわけでございます。五十二、三年におきましては一六、七%のアップ率であったわけでございますが、それからいたしますと若干鈍化してきておりますものの、まだ一〇.八%ということでかなり高水準にございます。これは主として自脱型のコンバインとか乗用型トラクターとか動力田植え機等の高性能機械の普及の進展に伴いまして償却費がふえておるということが主因でございますが、そのほか、水田利用再編対策等によりまして、二戸当たりの水稲作付面積が一・八%でございますが減少しておるということからいたしまして、十アール当たり負担が増加すると、この影響もございます。大体これにつきましては、試算してみますと、一〇・八%のうちの約五分の一、二%程度がこの水田利用再編対策による影響ではないかというふうに考えております。
 それから肥料費につきましては、九千二百七十円ということで前年を四・三%下回ったわけでございますが、これは肥料価格が下落したことと、それから農家の良質米指向等により施用量が控えられたものでございます。で、肥料価格につきましては五十四年の七月に値上げがあったわけでございますが、この調査期間内におきましては、特に五十四年産米の購入時期が五十四年の前半になるということからいたしまして、値上げの影響は出ず、むしろ値下がりしておるわけでございます。
 それから賃借料及び料金でございますが、六千六百七十一円ということで八%上回ったわけでございますが、これは、もみすりなりあるいは乾燥、調製というような作業委託あるいは共同防除等の負担金の増加によるものでございます。
 それから農業薬剤費でございますが、これは五千五百四十円ということで、前年を四・四%上回っております。これは最近、除草剤の施用が多くなってきておるわけでございまして、そういうこと。特に五十四年度につきましては、病虫害の発生が地域的に見られまして、それに伴います農薬の投下量の増ということによるものでございます。
 それから光熱動力費は、全体の経費の中に占めますウエートは小さいわけでございますが、前年を二〇.四%上回っておりまして、これは石油価格の値上がりによるものであるわけでございます。
 それから、地代につきましては、二万六千六百八十円ということで、前年に対しまして二・四%の上昇でございます。
 それから、水稲の収益金につきましては先ほど申し上げたわけでございますけれども、前年に比べましてやはり収量が減っているということと、品質が低下したということ等によりまして、先ほど申し上げましたように三・四%の減少になっております。
 それから、十アール当たり所得につきましては前年を一一%下回りますし、また、家族労働費につきましても前年を一六・二%下回る、こういうことでございます。
 あと四ページ以下、費目別の生産費の概要が出ておりますし、それから六ページ、七ページには経営概況と収益性が出ておりますので、ごらんいただきたいというふうに思う次第でございます。
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井上吉夫#5
○委員長(井上吉夫君) 以上で説明聴取を終わります。
 ちょっと速記をとめて。
   〔午前十一時三分速記中止〕
   〔午前十一時四十四分速記開始〕
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井上吉夫#6
○委員長(井上吉夫君) 速記を起こして。
 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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村沢牧#7
○村沢牧君 五十五年度産の米価決定を目前にして、米価の据え置き打破、要求米価実現の米価運動は最高潮に達しております。
 国会においては、米価に関して社会党の呼びかけによって野党六党の共闘も実現をし、政府に対して、米価の三年連続据え置きはすべきでない、生産者米価は六十キロ当たり一万九千七百六十九円以上を実現すること、こうした申し入れも行っております。そのためのまた行動も起こしておるところであります。また、与党自民党においても、農村振興議員協議会、いわゆるベトコンですか、この皆さん方が生産者米価の引き上げを決議したというふうに報道されておるわけであります。大臣は、これらの要求や運動をどのように受けとめて本年度の米価を決定しようとするのか。米審もすでに明後日になっておるわけでありますが、この米審への諮問に当たって、さらに米審後の政府の決定に当たっての基本的な考え方をまず示してください。
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亀岡高夫#8
○国務大臣(亀岡高夫君) 五十五年産の生産者米価につきまして、農家の方々、また関係団体並びに各党の諸先生方、非常に関心が深いということは十分理解しておるわけでございますけれども、やはり政府といたしましては、米の需給のバランスがとれていないということで、六百五十万トンもの滞貨を抱えておるということでございまして、二年間あれだけの厳しい中での調整の努力をお願いしたわけでありますけれども、事態は全く改善されておらないという現状も御理解いただけることと思うわけでございます。したがいまして、本年の米価も、例年どおり食糧管理法の規定に基づきまして米価審議会の意見も聞いて決定をいたすこととなるわけでございますが、私といたしましては、据え置かざるを得ないというような感じに現在なっておることを率直にいま申し上げたいと、こう思う次第でございます。
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村沢牧#9
○村沢牧君 米価審議会の意見を聞いて政府が米価を決定をすることは当然のことでありますが、従来の米価審議会の審議の状況を見ておりましても、政府の諮問の内容によってこの方向も決まってくるわけです。したがって、どういうことを諮問をしていくかということが大事になってくるわけでありますが、いま大臣の答弁を聞いておりますと、据え置かざるを得ない、こういう気持ちだという答弁でありますけれども、そのことについては、据え置いてはいけない。なぜ据え置くのか。このことについて後ほどだんだん質問してまいります、また要求もしてまいります。しかし、大臣、この委員会は米価審議会の前に開かれる国会における唯一の委員会です。したがって、この委員会において論議をしたこと、また要求をしたこと、このことはぜひ諮問の中にしんしゃくして取り入れていく、そういう決意がおありですか。
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亀岡高夫#10
○国務大臣(亀岡高夫君) 当然のことであるわけでございまして、まだ諮問をするのは、三十日深更ぎりぎりの線まで、あらゆる皆様方の御意向をしんしゃくをして決定していくことは当然でございますので、ただいまの御発言の趣旨は十分理解をいたしてやっていくつもりでございます。
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村沢牧#11
○村沢牧君 米をめぐる情勢については先ほど食糧庁次長から説明を得たところでありますが、米の管理や価格について、政府の施策には一貫した方針がない、そのときどきの情勢によって変わってきておるのであります。私はこの三年間、当農林水産委員会において四人の農林水産大臣に質問をしあるいは要求をし、議論をいたしたところであります。そこで、この食管と米価政策について特徴的に言えば、こういう流れになってきているわけですね。
 まず、鈴木善幸農林大臣、いまを時めく総理・総裁でありますけれども、この人は、四十万ヘクタール、百七十万トンの水田再編対策を打ち出したわけです。続いて中川農水相は、この水田利用再編対策を実施に移した。そして必要量生産方式を導入して五十三年度の生産者米価を据え置いた。次の渡辺農林大臣は、品質格差を導入して、五十四年度の生産者米価を据え置いた。そして食管法についてこれを改正するという非常に意欲的な姿勢を示したわけなんです。次は武藤農相でありますけれども、この武藤農相になりますと、三年間固定をするといった政府の生産調整を二年間で反古にして、これを面積を拡大したわけです。さらに五十五年度の予約限度数量を昨年八百三十万トンであったものを七百八十五万トンにこれを縮小した。
 このように見てまいりますと、歴代の農相のとってきた米価あるいはまた食管に関する政策としては、農民に対しては何にもいいことはなかった。これによって農民は苦しんでいる。亀岡大臣、あなたは就任直後の記者会見において、私はぜひ農林大臣をやってみたかった、そういうお話をしたということを報道されておるわけです。また農政通であるということもお聞きしておるんですが、農政通のあなたが農林大臣に就任して、あなたは食管について、米価について何をやろうとするんですか。いままでよりも悪いことをするんですか、どうですか。
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亀岡高夫#12
○国務大臣(亀岡高夫君) 私もいささか農政通と自認いたしておるわけであります。農政通であればあるほど、日本の将来の農政、農村の実態、農家の立場ということを真剣に深刻に考えておるわけでございます。したがいまして、考えれば考えるほど、ここでせっかく二年間続けてまいりましたその生産調整という問題、需給のバランスをとっていくという問題をここで一遍にまた後戻りさせるような結果になっては、まことにこれは農家にとっても申しわけない。かつて昭和四十五、四十六、あのときにも非常にいいところまでいったわけでありましたけれども、またこのような体制になってきておる、こういうことを繰り返しておったのでは、食糧管理法、米作農家の基本でありますところの食管法というこの法律の維持さえもなかなか困難になる、こういうことでございますので、私もずいぶん苦慮をいたしておりますけれども、やっぱりここで甘い心を農林大臣が自分で出したのではこれはもうどうにもならなくなるという感じを私はいま非常に強く持っている次第でございます。
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村沢牧#13
○村沢牧君 大臣、あなたは農政通であって、農村を愛し農民を愛するということを常に言っているんですね。いま、ここで甘い心を出してはいけないというふうな答弁ですが、甘い心というのはどういうことなんですか。農民に対してどういうことを言っているんですか。
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亀岡高夫#14
○国務大臣(亀岡高夫君) 御承知のように、農業の実態というものは皆さん御承知のとおりであるわけでございます。私どもも懸命にこの食管法の根幹を守るという立場において今日まで農家の御協力をちょうだいをいたしておるわけでございます。したがいまして、これからも十分農家の協力をちょうだいしなければなりません。かといって、やはり米作農家の実態につきましては、先ほど食糧庁長官からも十分実情を御説明申し上げましたとおり、やっぱり農家も歯を食いしばって生産にいそしんでおるという実態も私もよくわかっておるわけでございます。したがって、諸先生方から、とにかく基本米価を上げろというような御発言ももう十分拝聴をいたしておるわけでございます。しかし、やっぱりこれだけの余剰を持ちながらさらに生産者米価を引き上げた際には、またこの前のようなことを繰り返しまして、もうそうなったらどうにも収拾がつかなくなるということを私は大変心配をいたしておるわけでございまして、この点は、農家の立場を思えば思うほど本当に忍びがたい気持ちもあるわけでございますけれども、やっぱりこの現実というものをよくひとつ農家の方も見て御理解を賜らなければならぬのではないか、そんな気持ちになっておる次第でございます。
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村沢牧#15
○村沢牧君 大臣の見解と私の見解とは大分違いますが、なぜ米価を上げなければならないかということは後ほど私は指摘をしてまいります。
 その前に一、二点伺っておきたいんですけれども、米価を決定するに当たっては、算定方式に基づいて資料はつくるけれども、しかし、一面には政治的、政策的要素も加味されるというふうに思うのであります。その際、大臣は生産費・所得補償方式によって稲作の再生産が確保できるような、つまり、稲作に希望を持てるような米価にすることを重点にしておるのか、それとも、米の生産を抑制することを中心として政策的に米価を決定していこうとされるんですか、どちらですか。
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亀岡高夫#16
○国務大臣(亀岡高夫君) いま六百五十万トンの米が余っておるという事態、さらに古米処理等にも膨大な財政負担をしておるという現実、これはもう村沢委員御承知のとおりであるわけでございます。したがいまして、食管法には、生産費及び物価その他の経済事情等をしんしゃくして再生産を旨とした価格を決めろと、こういうふうに示してあるわけでございます。したがいまして、生産費調査は先般の統計情報部の資料で食糧庁長官の方から御説明申し上げたと存じますが、それと物価の動向さらには経済事情、まあ経済事情という中には、やっぱりこの需給の問題等も十分考慮して生産者米価を決めなさい、こういう法律の趣旨でありますことは私も十分理解しておるところでございます。
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村沢牧#17
○村沢牧君 歴代の農相は、食管制度を堅持をしていくんだ、こういうことを明言をしてきたわけでありますけれども、亀岡大臣は食管制度についてはいかなる見解を持っていますか。
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亀岡高夫#18
○国務大臣(亀岡高夫君) 御承知のように、日本の現在の食糧管理法は戦時立法でございまして、米の不足した事態のことを考慮して制定されたものと承知いたしておるわけでございます。したがいまして、今日のように生産過剰というような事態に対処する問題等の検討が十分であるかどうかという問題があろうかと思います。さらに需給のバランスのとれたときにはどういうふうに持っていくかというような点についての検討もいまのままでいいのかどうかということでございまして、前の前の渡辺農林大臣ですか、のときから、食管法の改善についての体制を検討をいたしていることは御承知のとおりでございます。したがいまして、米の需給の態様に沿って法律が完全に発動するような方向に持っていきまして、そして生産者並びに消費者に対する安定した食糧の供給というもの、生産者に対しましては、不足のとき、あるいは収支バランスのとれておりますとき、あるいは生産過剰になったときといったような、その態様に応じて法律効果が十分に発揮できるような方向に改善すべきではないか、こんなふうに考えておるわけでございます。ただし、ただいまの食糧管理制度の骨幹はいじらない、こういうことを考えておる次第でございます。
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村沢牧#19
○村沢牧君 食管法改正について大変意欲的な答弁をしておるのですけれども、この食管法の根幹は堅持をしていく、そういう気持ちはお持ちなんですか。
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亀岡高夫#20
○国務大臣(亀岡高夫君) そのとおりでございます。
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村沢牧#21
○村沢牧君 食管法の論議をしておると米価に入れませんから、これは改めて私は論議をいたしますが、私は食管法というのは、一つには、米は政府の直接管理によるものである、二つ目には、政府は生産した米を全量買い上げるべきである、それから三つ目には、生産者価格、消費者価格の二重米価制である、これが食管法の根幹であるというふうに私は理解しているのです。このことについてはいままで議論をしたのですが、なかなか農水省当局と必ずしも意見が合っておりませんが、これはいずれ改めて大臣と討論をいたしますから、ひとつまたその時期まで譲りたいというふうに思います。
 そこで、この米価の算定方法に入るわけでありますが、米価は昭和三十五年以降、生産費及び所得補償方式によって決定してきたわけでありますけれども、生産費及び所得補償方式といっても、その算定要素のとり方によって米価はどのようにもなってくるのです。つまり、これこれの米価にしようということを決めておいて、それに算定方式を合わしてやってきたのがいままでの政府の態度なんです。
 そこで、そういうたてまえの中から、政府は、一昨年から必要量生産方式によって算定をして二年間米価を据え置いた。必要量生産方式によれば米価は低く抑えられる。やっぱり米価を算定するに当たっては、多くの農家を対象にし、より現実的な方法をとらなければならないというふうに思うのですけれども、本年度はいかなる算定方式をとるのですか。
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亀岡高夫#22
○国務大臣(亀岡高夫君) 本年産の生産者米価の取り扱いにつきましては、現在、政府部内において調整中であり、まだ具体的にどうしようという詰めをいたしておりません。
 いずれにいたしましても、現在の米価算定の考え方では、農家が現実に支払っております肥料代やあるいは農薬代などの物財、雇用労働費の上昇といったような、こういう統計上の面にあらわれてくる問題はそのまま反映をさしていくことになっておるわけでありまするが、家族労働費や自己資本利子のように、現実の支払いを伴わずにやっぱり評価をするという要素につきましては、そのときの経済事情、需給の状態等に応じて所要の見直しをその年の特性を考えながらやってきておるというふうに承知をいたしておるわけでございますので、今回の米価算定に当たりましては、やっぱり米の大幅な過剰という問題はこれはもう農林大臣として一番頭の痛い問題でありまするし、この問題はやっぱり早急に解決を図って、本当にすがすがしいといったような気持ちで農家の皆さんに生産にいそしんでいただくような環境を早くつくりたい、そういう気持ちで対処していきたい。いずれにいたしましても、生産費及び所得補償方式という骨幹を守ってやっていきたい、こう思っておるわけであります。
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村沢牧#23
○村沢牧君 算定方式について明確な答弁がなかったわけでありますが、大臣、米の生産費が幾らになるかということは、政府が米を必要とする数量いかんによって決まるものではない。したがって、米価を算定する生産費は、予約限度数量いかんにかかわらず、労賃だとか物財費その他を正しく反映して決めるべきであります。そのためには私は八〇%バルクラインによる方式が最も正しいと思うんです。しかし、いま大臣の答弁を聞いておると、なかなかそこまでは踏み切れぬようでありますから、将来はそういうふうにするとしても、せめてことしは農協の要求する平均生産費方式でもって算定すべきである、このように考えますが、大臣の見解はどうですか。
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亀岡高夫#24
○国務大臣(亀岡高夫君) 本年産の米価算定は、次の諸事情を考えて適切に行わなければならないと自分の心に言い聞かせておるわけでございますが、この生産費のとり方として、需給の事情を反映し得る必要量生産費方式に基づいて米価を去年も決めてきたわけでありますが、この考え方を変え得る実情にはないと、こんなふうに考えておるわけであります。
 最近におきます米の需給は、依然として生産が需要を大幅に上回るという深刻な過剰状態が続いておりますこと、このため、五十五年度において水田利用再編対策第一期の期間中でありましたにもかかわりませず、需給計画を改定をして、転作等目標面積を五十三万五千ヘクタールに拡大いたしますとともに、予約限度数量を七百八十五万トンに縮減せざるを得なかったこと、また、このような需給事情のもとで五十四年度から開始した過剰米の特別処理につきましては、総量として当初の見込みであります四百八十万トンを大幅に上回る六百五十万トンに上るというふうに見込まれておりますこと。以上のような状況から、財政負担の大幅増加が見込まれるわけでありまして、国全体の財政事情が非常に厳しい中で、来年度の概算要求も七・五%以内でしなければならないというような、まことに厳しい厳しい情勢にあるわけでございます。
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村沢牧#25
○村沢牧君 質問に答えてくださいよ。いいですよ、そんな書いたもの読まなくても。
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亀岡高夫#26
○国務大臣(亀岡高夫君) でありまするから、やっぱり食管法に定めてありますこの経済事情というものをゆるがせにはできないのではないかと、こういうふうに考えておるわけであります。
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村沢牧#27
○村沢牧君 大臣に要請しておきますが、きょうは短い時間でありまして、大臣がずっとおってくれればもっと長い答弁をいただいても結構ですが、時間が余りありませんから、私の質問に答えてください。
 そこで、いま必要量生産費方式をとるという方針を述べられておったわけでありますけれども、この必要量生産費方式をとるについても、問題は一番大きな要素としては労働費をいかに評価するかということなんです。政府はこの労働費評価について今日まで、たとえば製造業五人以上の賃金をとったり、あるいは五人以上百人未満の賃金で評価をしたり、あるいは五人以上千人未満の賃金で評価をしたり、その時々の情勢によってくるくる変わってくるんですね。一体ことしはいかなる規模の製造業を対象にして労働費評価をしようとされるのですか。答弁簡単でいいです。
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松本作衞#28
○説明員(松本作衞君) 先ほど大臣からお答えいたしましたように、ことしの試算についてはまだ決定をいたしておりませんので、どのような評価をとるかということは決まっておりません。(「あさって諮問するのに決定していないなんという話があるか。」と呼ぶ者あり)
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村沢牧#29
○村沢牧君 いまもこちらから話があったように、あさって諮問するんですよ。きょう決まっていないなんというような答弁は国会に対してきわめて不謹慎な答弁なんです。ですから、私は主張しておきますが、皆さん方がいま意図しておるということが報道されております地方労賃なんてことは絶対とっちゃいけない、とるべきでない、このことを強く要求しておきますよ。
 次に、米価を引き上げなければならない根拠について申し上げます。
 五十四年産の生産費は六十キロ当たり八.五%も上昇しておる。あるいは米の生産のパリティ指数は七・七%の上昇。その結果、十アール当たり米の所得は一一%も減少しておるんですね。ことしの資材費のアップは前年対比一五・一%上昇しているんです。さらに、七月からは肥料が一五%、農機具は四四・五%上がろうとしている。消費者物価指数は平均八・二%も上昇している。特に農村の物価騰貴が著しいわけなんです。他の所得と比べてみたらどうか。まあ不満足ではあったけれども、勤労者のことしの春闘は平均六・七%ということなんですね。この所得の伸び率は農業に関しては四年連続勤労者の所得を下回っている。これらはいずれも政府の資料に基づいての数字なんです。
 このほか全中の調査によれば、借入金金利も大幅に上昇しているために、資本利子は前年比四八・三%も上がっている。また租税公課負担、地代も上がっている。大臣はこの実態をどう考え、米価に反映しようとするんですか。これでも米価は据え置きなんですか。
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