地方行政委員会

1984-05-15 参議院 全228発言

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会議録情報#0
昭和五十九年五月十五日(火曜日)
   午前十時開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長        大河原太一郎君
    理 事
                岩上 二郎君
                真鍋 賢二君
                志苫  裕君
                三治 重信君
    委 員
                井上  孝君
                加藤 武徳君
                上條 勝久君
                古賀雷四郎君
                出口 廣光君
                松浦  功君
                吉川 芳男君
                秋山 長造君
                小山 一平君
                佐藤 三吾君
                中野  明君
                原田  立君
                神谷信之助君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  竹下  登君
       自 治 大 臣  田川 誠一君
   政府委員
       大蔵大臣官房総
       務審議官     吉田 正輝君
       大蔵大臣官房審
       議官       水野  勝君
       大蔵省主計局次
       長        平澤 貞昭君
       大蔵省国際金融
       局長       酒井 健三君
       自治大臣官房長  矢野浩一郎君
       自治大臣官房審
       議官       津田  正君
       自治大臣官房審
       議官       土田 栄作君
       自治省行政局公
       務員部長     中島 忠能君
       自治省財政局長  石原 信雄君
       自治省税務局長  関根 則之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       厚生省保険局国
       民健康保険課長  阿部 正俊君
       建設省都市局下
       水道部下水道企
       画課長      黒川  弘君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○地方公共団体関係手数料に係る規定の合理化に
 関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○昭和四十二年度以後における地方公務員等共済
 組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    —————————————
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大河原太一郎#1
○委員長(大河原太一郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案及び地方公共団体関係手数料に係る規定の合理化に関する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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神谷信之助#2
○神谷信之助君 前回に引き続いて、法案に直接関係する問題で、既往臨時問題で確認をしておきたい点を三つお聞きしたいと思うんです。
 まず一つは財対臨時ですが、これはいわゆる分離課税が続く限りは残っていくというように理解をしておいていいんですか。
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石原信雄#3
○政府委員(石原信雄君) いわゆる財対臨時につきましては、毎年度の金額については、その年度の財政状況を踏まえて自治、大蔵両大臣が協議して定めることになっております。しかし、その財対臨時のもとといいましょうか、そういった臨時をこれまで交付税会計に繰り入れた背景というものは、御案内のように分離課税を選択した利子所得について住民税が現在では課税されてない、こういう事情がありますので、この事情が続く限りは私どもはこれを要求していきたい、金額をどうするかは別としまして要求していきたい、このように考えております。しかし、この問題は、制度のあり方としては税制で解決されることが望ましい、そういった意味で税制の面でも引き続き解決に努力していきたい、このように考えております。
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神谷信之助#4
○神谷信之助君 その次はいわゆる利差臨時の問題ですが、これは五十九年度以降はもうなくなるということになるわけですね。これはなぜなくなっちゃうんですか。
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石原信雄#5
○政府委員(石原信雄君) 利差臨時の扱いにつきましては、六十年度以降の問題としては二つの面があると思います。
 すなわち、これまでに既に利差臨時として確認されているもの、自治、大蔵両大臣の間で確認されているものについては、六十年度以降についても、一応金額というのははっきりしておりますから、これは過去の覚書の趣旨にのっとって新たに御提案申し上げております特例措置に基づく精算の際に、今後ともその金額をベースにしてこれから反映さしていく、このように考えております。
 それから、新たな利差臨時の問題でございますが、五十九年度については地方債計画における政府資金比率あるいは公庫資金を含めた低利資金の比率が前年度よりも大幅に上昇したという状況を踏まえて、五十九年度はいわゆる利差臨時についての確認はなされておらないわけであります。
 六十年度以降これをどうするかということは、六十年度以降の地方債計画における政府資金の扱いとも関連する問題でありますけれども、現状においては、六十年度以降はこの利差臨時の問題を新たに持ち出すということは考えておりません。
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神谷信之助#6
○神谷信之助君 昔は政府資金が七割、八割も充当されておったけれども、最近はずっと六割に下がってきて、しかしその六割を割っても六割を保証するということで大体利差臨時というのが生まれてきたと思うんです。それがいつの間にか今度は五割切らないと利差臨時がつかない。五十七年度ですか、この場合は正式には五〇%強あったからということで新規の分がゼロになっておりますね。今度五十九年度の場合はまた五〇%切っている、四八・五%ぐらいのところで新規のやつはゼロ、こういう状況になっているんですけれども、政府資金を確保する、そういう低利の特に市町村に対する資金を確保するという点からいうと、これはずっと後退をしてきていることになってくるけれども、実際上の支障はどういうことになっておりますか。
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石原信雄#7
○政府委員(石原信雄君) いわゆる利差臨時を含めてこれは交付税会計に繰り入れられるわけでありますから、利差臨時相当分を含めたものが交付税の総額になるわけであります。そうして、交付税の総額というものが前提になって地方財政対策全体が組み立てられている、こういう関係でありますから、将来、ほかの条件を一定とするならば、利差臨時相当分があるかないかによって、言うなれば今度御提案申し上げております特例措置の額が大きくなるか小さくなるかという問題に響いてくるのではないかと思います。いずれにいたしましても、私どもがいわゆる利差臨特を要求いたしましたのは、五十一年度の地方債計画をつくる際に、当時の政府資金の事情から政府資金の比率が大幅に落ち込んだということを踏まえて、四十八、四十九年度政府資金比率が六〇・三%である、これはその前よりも高かった、いわばその当時としては一番高い水準のところをベースにして、その差相当分を交付税会計に繰り入れていただくという措置を講じたのですけれども、率直に申しまして、この扱いについては五十七年度の際に、政府資金比率がその前落ちておったものが五〇%まで復活した際に、国庫当局としてはもうそこまで戻ったのだからいいではないかという議論もあったのですけれども、それ以前にそういう措置を講じたのだからということで種々論議の結果、五十七年度については五〇%までの差についていわゆる利差臨特を繰り入れることにした。しかし、五十九年度については五〇%に至っておりませんけれども、公庫資金まで含めますと、いわゆる縁故資金の比率が相当下がっておりますので、五十九年度の財政状況全体をにらんで最終的には要求を取り下げた、こういう経緯でございます。したがいまして、利差臨特があるなしにかかわらず各年度の交付税の所要額は確保していきたい、新しい方式によって確保していきたい、このように考えております。
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神谷信之助#8
○神谷信之助君 次に地域特例臨特のことですが、これは五十九年度まで特例措置がやられていますからそれでいくんだということで、六十年度までは継続するということですけれども、五十九年度でいわゆる地域特例の法律がストップになっておりますね。これ六十年度以降も仮にそれが続くとすれば地域特例臨特も続くということになるのか、その点はどういうことになっておりますか。
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石原信雄#9
○政府委員(石原信雄君) いわゆる地域特例臨特のもとになりました各種の補助率のかさ上げの六分の一カットの法律は五十九年度までとなっておりますから、当時はその後の延長ということはないものと私どもは理解しておったんですけれども、六十年度以降この扱いをどうするか、六十年度の予算編成とも関連して恐らくこれが論議されることになるであろうと思います。したがいまして、私どもの立場としましては、六十年度以降もこれは継続されるという前提に立って、ああするこうするということはちょっと今申し上げにくいわけであります。ないものとして私どもは考えておったものですから、しかも延長されるということは地方財政にとってはマイナスなわけですから、どうもマイナスの話を前提にしてここで我々の考え方を申し上げるというのはちょっと申し上げにくい事情にあります。
 ただ、もちろん、その問題が具体的に論議される時点になれば、私どもは地方財政の状況を踏まえて、地方財政の運営に支障なからしめるという前提に立って延長そのものの当否及びその内容への対応策というものを考えていかなきゃならないと思っております。
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神谷信之助#10
○神谷信之助君 延長はあり得ないという立場に立っているからなかなか答弁しにくいと思うんですけれども、仮に延長ということになれば、それについての対応というものを考えなきゃならぬ。その中にはやっぱりこの臨時の措置もその一つとして考えざるを得ないことになるということは、これは間違いないわけでしょう。
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石原信雄#11
○政府委員(石原信雄君) もし延長という事態になった場合に、そのときの対応が現在の財対臨特のような方法になるのかどうか、これも今そうするとかそうすべきだとかということを申し上げる立場にございません。六十年度の予算編成の時点で、地方財政を取り巻く環境はどういうふうになっているのかによっていろいろまた対応があり得ると思いますから、もちろん今回の特例法の制定によって財対臨特というような対応がなされたというのは一つの実績といいましょうか、先例にはなるでしょうけれども、同じ方式でいくのかどうかは、これはこの段階ではちょっと御答弁を勘弁していただきたいと思います。
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神谷信之助#12
○神谷信之助君 それならそれでいいでしょう。
 それじゃ次に、今度は地方財政に大きな影響を与える問題として、国民健康保険の問題で質問したいというふうに思います。
 今回の改悪では、退職者医療制度の創設と、それに籍口した大幅な国庫負担金、補助金の切り下げが行われようとしている。したがって、自治省としては、この制度改悪の市町村に与える影響、これをどのように考えておられるか、まずその点をお聞きしたいと思います。
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津田正#13
○政府委員(津田正君) 今回の国保制度の改正につきましては、全体として国民健康保険加入者の保険料の負担水準は上がらない、このように私ども理解しておる次第でございます。もちろん、退職者医療ができるわけでございますが、これは個々の団体によって影響はやはりばらつきがあるかと思います。そのばらつきにつきましては、厚生省の方におきまして財政調整交付金の配分において所要の措置が講ぜられると、このように理解しておるわけでございます。
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神谷信之助#14
○神谷信之助君 これは国保中央会が要望書を出しておられて、補助率の大幅な切り下げが行われることは市町村に大きな不安を惹起しており、今回の制度改革の結果、国保の保険税を引き上げざるを得ないような事態となりはしないか、したがって、それに対する万全の対応というものを要望しているんですけれども、今のように、調整交付金で処理されていくだろうという厚生省任せという態度はいかがなものかと思うんだけれども、いかがですか。自治省としては、もう心配無用、厚生省を信用しておりますということなのか。
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津田正#15
○政府委員(津田正君) 法案作成の際に私ども種々の面で協議を受けておるわけでございますが、そのときの計算におきまして、先ほど申しましたように、全体としては国保税の大幅な引き上げがないものと、このように理解しております。
 今後実態が出てまいりました際に、その実態を的確に把握いたしまして、また関係団体の意見というものも十分聞きまして適切に対処してまいりたい、かように存じております。
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神谷信之助#16
○神谷信之助君 結局、そうしたら何といいますか、厚生省の言い分をとりあえず信頼をして、そして後進んでみて、その上で結果待ちということですね。自治省としては実態を把握した上で適切な措置をとりたいと、これちょっと無責任だと思うんだけれども、厚生省が市町村の国保財政には全く影響がないということで試算をつくっておられるわけですが、私は二つほど無理があると思うんです。
 一つは、マイナス要因である国庫補助の切り下げはこれは確定的ですね。しかし、プラス要因になっている医療費の適正化などはこれはやってみにゃわからぬという不確定要因。それを無理やりバランスがとれるようになさっているというところに一つは無理がありはしないか。
 もう一つは、退職者医療制度によって従来の高齢者の保険料不足額九百九十六億円が軽減されるというようにはじいているんだけれども、その現実性に問題はないのかどうかというような点を思います。
 そこで、ちょっと厚生省にお聞きしますが、退職者の医療制度に伴う財政試案で、医療費総額、七月実施ということで出されている資料を見ますと、医療費総額が五千三百七十六億ですか、それのうち医療給付費で八二%、一部負担金で一八%というようにはじいておられるんですけれども、これは医療費総額の五千三百七十六億が将来ふえていってもこの八二%と一八%という割合というのは変わらないことになるのか、変動するということなのか、この点はどうですか。
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阿部正俊#17
○説明員(阿部正俊君) 退職者医療制度の創設に当たりまして私どもが試算をしているわけでございますが、現在の状態の中から推計いたしますと、先生、今挙げられましたような医療費総額で五千三百億余の退職者医療関係の費用になる、こういうことでございますが、じゃ、これが将来どういうふうに変わっていくかということになりますと、率直に申し上げまして、医療費といいますのは相当いろんな要素で変動いたしますので、確かなことはなかなか推計するのは困難ということでございますけれども、ただ、私どもといたしましては、市町村の財政影響というふうな観点からいたしますと、退職者医療制度の対象者といいますものは、年金受給者がふえますればその分だけ増加していくということになりますので、将来の財政影響といいましょうか、退職者医療制度がなかった場合と実施した場合と比較いたしまして将来を展望いたしますれば、国保財政に与える影響といいますのは、その効果といいますのは、将来だんだんふくらんでいくというふうに考えておるところでございます。
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神谷信之助#18
○神谷信之助君 今、最後のだんだんふくらんでいくというのはどういう意味、もうちょっと。
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阿部正俊#19
○説明員(阿部正俊君) つまり、このままでまいりますと、国保の被保険者の中に占める年金受給者の数といいますのはだんだんふえていくわけでございます。現在、全体で約一割程度というふうに踏んでおりますけれども、これが数年先になりますと一割五分になり、大体二割強になるんではないかというふうに推計しておりますけれども、そういったふうな場合の財政的な状態と、退職者医療制度を実施いたしまして、退職者の分につきましてはいわば財政的に国保の財政から切り離していく場合との効果を比較いたしますと、だんだんふくらんでいくというふうに見ることもできるということでございます。
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神谷信之助#20
○神谷信之助君 私が言うのは、その医療費総額を今あなたのところの試算でいけば、給付の方で八二%、一部負担金で一八%という割合なんでしょう。これは、医療費総額がずっとふえようが何しようが、この分け方、配分率は変わらないのか変わるのかと言っているんです。例えば医療費総額ふえてくれば、一部負担金の方は現在一八%だけれども、例えば一五%になって医療給付費の方は八五%にならざるを得ぬということになるのかどうか、この辺について。
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阿部正俊#21
○説明員(阿部正俊君) そこは、現在の退職者医療制度に加入するであろう方々の納めておる保険料、これとそれから医療費全体との相対的な関係になってまいるのだと思うのでございますけれども、そうしますと、なかなか将来の推計というのは、現在の時点で推計するのは難しいというふうに考えるわけでございまして、そういう意味で私、制度全体として、退職者医療制度全体が国保財政に与える影響というふうな観点から先ほど来のことを申し上げた次第でございます。
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神谷信之助#22
○神谷信之助君 結局、結論から言ったら変動することもあり得るということでしょう。そうすると、現在、医療給付費が八二%、すなわち四千三百九十六億を保険料と拠出金で分担をすると、こういうことですね。その分担の割合は、保険料が一四・五%で拠出金が六七・五%だと、こういう率になっているんだけれども、例えば医療給付費が今言ったように八二%でなく八五%になってきて、一部負担金は一五%になり、片一方の医療給付費の方で八五%負担をせざるを得ぬ、こうなってきた場合には、例えば保険料と拠出金のこの割合、一四・五%と六七・五%というのは動くのか動かないのか、これはどうですか。
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阿部正俊#23
○説明員(阿部正俊君) 退職者医療制度につきましては、今回の改正法案が成立いたした後には、いわばその部分が直接国保の財政とは関係ない形になるわけでございますので、そうしますと、国保財政とは別な観点から、その本人の保険料と医療費というのはどうなるかということでございますけれども、これは医療費と年金受給者の納める保険料の実績というものの相関関係になるわけでございますけれども、仮に保険料の実績が医療費全体の実績よりも伸びが低い場合には被用者保険の方から出します拠出金の方のウエートが高まってまいるということになりますし、医療費全体が、退職者医療制度加入者の納める保険料よりも医療費の方の伸びが低い場合には拠出金の方の割合が減ってくる、こんなふうな関係になるんだろうと思います。
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神谷信之助#24
○神谷信之助君 今はとにかく四千三百九十六億を保険料で七百八十一億、拠出金で三千六百十五億と、こういうふうに分担をするわけですね。この医療給付費が将来ずっとふえてくるという場合に、拠出金というのはそれに応じてどんどん比例してふえることができるのか。いわゆる保険料の方は据え置いて七百八十一億、これはもう上げない。だから、片一方の部分は、保険料の率が下がって拠出金の方の率はうんと上がっていくということになるのか、それとも率としては両方を等分に負担をしていくということになるのかというように聞いたんです。
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阿部正俊#25
○説明員(阿部正俊君) 退職者医療制度の費用の賄い方でございますが、制度的に見まして、まず給付というものは、これは法律で決まってくるわけでございます。現在八割給付ということを前提にしておりますけれども、それの給付費をどうやって賄うかということになりますと、御本人が納められる保険料と、それで足らざる部分は被用者保険からの拠出金で賄うということになっています。したがいまして、御本人が納付する保険料といいますのは、私どもの考え方といたしましては、もし仮にその方が国保に入っていたであろう場合に納める保険料を納めてもらうということになっておりますので、これが所得の状況だとかということで、経験則的に言えば、若干ずつ上がっていくであろうと思われます。したがいまして、給付費の伸びがその保険料の伸びよりも多い場合には、拠出金の方が現在の割合より、より高まっていくというふうな関係になるだろう。これまでの経験からしますと、やはりそういう場合の方が多分可能性として高いんではないかというふうに考えておるわけでございます。
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神谷信之助#26
○神谷信之助君 保険料は国保全体の保険料と同じだから、それに連動しているわけですが、しかし医療費がふえてきた場合に、こっちの方は上がらないというと拠出金の方がふえていくが、これも限度があるんですよ。どっとふえる、何ぼでもふえるというわけのものではない。保険料を国保の方は据え置いてずっといく、これから先数年、あるいはずっともう保険料は据え置くという場合、医療費はどんどん年間三割ぐらいふえてきよるわけでしょう、二、三割もね。これを抑制するかは別にして、大体今のままでいくと相当ふえていく。そうすると、この拠出金はそれに応じてどんどんどんどんふえる。これでは拠出する方の団体がたまったものじゃない、こうなってくるでしょう。そうすると、国保全体の保険料の引き上げをこれとの関係で考えざるを得ないという状況が起こってくるということはどうなんですか。
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阿部正俊#27
○説明員(阿部正俊君) 先生御指摘のように、医療費の動向とそれから保険料、いわば所得の伸びを超えて医療費が増加いたしますれば、先生の御指摘のようなことにもなりますし、さらにそういう傾向が、これから特に高齢者が多いわけでございますので、高齢者の医療費といいますものの伸びといいますのがやはり全体的な伸び以上に伸びております関係から、将来を予測いたしますと、退職者医療費というものは所得の伸びを上回って伸びるということが予想されるわけでございます。
 そうなりますと、先生の御指摘のような状態も予測されるわけでございますけれども、私どもといたしましては、やはり退職者医療制度というものは本来、御本人の納める保険料で足らざる部分は現役の被保険者と事業主さんで賄ってもらうのが一つの合理的な保険制度の編成の仕方として当然ではないかというふうに考えておるわけでございますので、そういったふうな将来の拠出金の増加見込みというものもやはり被用者保険全体で負担してもらわなければいけないのではないか、そこに国庫補助をどうするとかあるいは国保財政との絡みという問題は、私どもは生じないというふうに考えておるわけでございまして、逆に言いますと、これをもしそういったふうな退職者医療制度というものを財政的な意味で国保財政から切り離しませんと、そのふえる分というのは、ほうっておきますと、本来の国保の被保険者といいましょうか、もともと被用者保険と紋のなかった国保の被保険者の人たちの負担と国庫負担でこれをカバーしていくということになるわけでございますので、そこを将来の国保財政を展望いたしまして、今回退職者医療制度を切り離そうということにしておりますことからしましても、それはやはり退職者医療費の増分といいますのは拠出金の増にはね返るわけでございますが、これにつきましては現役の被用者保険の被保険者と事業主さんでカバーしていただくというのが合理的な医療保険制度の編成の仕方としては正しいのではないか、こんなふうに考えておるわけでございます。
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神谷信之助#28
○神谷信之助君 退職者医療制度そのものを今私は問題にしているんじゃないんですね。今この制度をつくることによって国保に対する国庫補助を減らすということになってきているわけでしょう。今までのが四五%で、五%が調整交付金だ。今度は四〇%にして調整交付金を一〇%にして、退職医療制度の創設に伴う個々の国保の団体のばらつきを一〇%の調整交付金で調整していこうということになるわけですね。
 そこで、その一〇%の調整交付金ですけれども、これは調整ですからゼロのところもあれば二〇%のところもあるというように、こうなるんだろうと思うんですけれども、この場合の交付の基準というのはどういうふうに考えるんですか。
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阿部正俊#29
○説明員(阿部正俊君) 国民健康保険における財政調整の方式といいますのは、詳しく申し上げますと大変時間を要するわけでございますが、大ざっぱに言いますと、いわば財政の需要額と、それから、見込まれる所得額といいましょうか、保険料額といいましょうか、というふうなものを全国一本のある基準を決めまして、それを基準にいたしまして、財政がより豊かなところには少ない調整交付金、大変なところには多い調整交付金というふうな関係の調整の仕方をしているわけでございますが、ただ、今回の退職者医療制度の発足という別な要素も若干あるわけでございます。
 現在の調整交付金の仕方に加えまして、退職者医療制度の加入者の多い少ない、これによりまして国保財政における影響も変わってまいるわけでございますので、全体的に申し上げますと、全国的に見ますと、退職者医療制度の加入者といいますのは市町村国保の加入者の大体一割でございますので、一割程度の加入者がもし仮にない市町村、これも結構多いわけでございますが、例えば五%しかいないとか四%しかいないというふうな市町村もあるわけでございますけれども、そういったふうなところにつきましても、国庫補助制度といたしましては、一割前後の退職者医療制度の加入者がおるという前提で国庫補助の引き下げをしておりますので、一割程度までおるであろうというふうなことを前提にいたしましたときの効果額というものは、やはり調整交付金でカバーしていくというふうな考え方で調整してまいろうというふうに考えております。
 ただ、いずれにいたしても、調整交付金の調整のやり方といいますのは、法案成立後に政省令で定めるということになっておりますので、これについてはより細部を目下検討中ということでございます。
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