物価問題等に関する特別委員会

1986-04-08 衆議院 全258発言

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会議録情報#0
昭和六十一年四月八日(火曜日)
    午前十時五分開議
出席委員
  委員長 阿部未喜男君
   理事 青木 正久君 理事 岸田 文武君
   理事 二階 俊博君 理事 武部  文君
   理事 中村 正男君 理事 永江 一仁君
      尾身 幸次君    串原 義直君
      浜西 鉄雄君    小谷 輝二君
      駒谷  明君    藤田 スミ君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        長)      平泉  渉君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        事務局取引部長 利部 脩二君
        経済企画庁調整
        局長      赤羽 隆夫君
        経済企画庁調整
        局審議官    宮本 邦男君
        経済企画庁国民
        生活局長    横溝 雅夫君
        経済企画庁物価
        局長      斎藤 成雄君
        経済企画庁総合
        計画局長    及川 昭伍君
        経済企画庁調査
        局長      丸茂 明則君
        建設大臣官房会
        計課長     望月 薫雄君
 委員外の出席者
        総務庁行政監察
        局行政相談課長 北村 圀夫君
        大蔵省主計局主
        計官      涌井 洋治君
        国税庁間税部酒
        税課長     宗田 勝博君
        農林水産省畜産
        局食肉鶏卵課長 鎭西 迪雄君
        農林水産省食品
        流通局企画課長 武田  昭君
        食糧庁管理部企
        画課長     日出 英輔君
        通商産業省産業
        政策局商政課長 山下 弘文君
        通商産業省産業
        政策局物価対策
        課長      殿岡 茂樹君
        資源エネルギー
        庁石油部計画課
        長       田辺 俊彦君
        資源エネルギー
        庁公益事業部計
        画課長     林  昭彦君
        資源エネルギー
        庁公益事業部業
        務課長     川田 洋輝君
        資源エネルギー
        庁公益事業部開
        発課長     関野 弘幹君
        資源エネルギー
        庁公益事業部ガ
        ス事業課長   中尾 舜一君
        中小企業庁計画
        部計画課長   長田 英機君
        郵政省電気通信
        局電波部陸上課
        長       佐藤  進君
        建設省住宅局民
        間住宅課長   三井 康壽君
        特別委員会第二
        調査室長    岩田  脩君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 物価問題等に関する件
     ――――◇―――――
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阿部未喜男#1
○阿部委員長 これより会議を開きます。
 物価問題等に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。串原義直君。
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串原義直#2
○串原委員 まず長官に伺いまして、順次尋ねてまいりたい、こう思います。
 政府は、六十一年度の国民総生産、三百三十六兆七千億円、実質経済成長率は四・〇%と見込みまして、その目標を柱にして経済企画庁長官は所信表明をなさいました。この数字は、六十一年度政府予算編成とも関連して決められたものだと思うのでありますけれども、そこで伺いたいと思いますのは、この経済成長率を決めましたときに、円の対ドルレート、いま一つは原油輸入価格の平均、いま一つは公定歩合をどの水準に置きましてこれを決められたのか、お答えを願います。
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赤羽隆夫#3
○赤羽政府委員 技術的な御質問でございますので、私からお答え申し上げます。
 まず、六十一年度の為替レート、これは一ドル二百四円を前提にしております。どのように見通したのかというお尋ねでございますけれども、これは見通してはございません。見通し作業の前提ということでございます。昨年十一月の平均水準をそのまま横ばいに置いたということでございます。こうした予測の前提としてある一定の期間の実績を前提にする、これは国際的にもとられております慣行でございます。OECDなどは、そういう前提のもとで見通しをする。我々も、我が国政府もまた同じような慣行でやっております。したがいまして、見通してはございません、前提が二百四円というのが為替レートでございます。
 それから原油の輸入価格でございます。これにつきましては必ずしも毎年前提を置くということをやってきておりませんでしたけれども、やはり石油ショック以後は重要な予測の前提になるということで、これにつきましては二十七・三ドルを前提にしております。これはCIF価格、通関価格で二十七・三ドルでございます。
 それから公定歩合につきましては、特別の前提は予想はしておりません。ただし、基本的な方向といたしまして金融緩和が継続するだろう、金利は方向として低下傾向、こういう状況認識を踏まえまして予測、経済見通しを立てた、こういうことでございます。
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串原義直#4
○串原委員 それに加えて、いま一つ。今お話しの前提ということでございましょうから、これはまあそのとおり了解いたしますが、いま一つは、この実質経済成長率四・〇%を算定いたします場合に、賃上げはどのくらいに見ていたのか。
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赤羽隆夫#5
○赤羽政府委員 この賃上げ率についての想定ということは従来からもいたしておりません。いわゆる春闘賃上げ率というのに相当いたしますのが所定内給与の上昇率ということでございますけれども、所定内給与というのは、勤労者の所得、いわゆる雇用者所得のうちの半分とちょっと、大体五五%程度ということでございまして、その残りの部分は、例えば社会保障につきましての雇い主の負担金あるいは超勤の手当、所定外手当、給与でございます。それからボーナス、こういったような特別手当も含めて決まる、こういうことでございまして、直接春闘ベースに該当いたします所定内給与の見通しを策定せずに雇用者所得を推定する。その場合経済成長率でございますとか労働需給でございますとかあるいは消費者物価の上昇率、こういったような全体の経済的ないわばマクロ変数、こういうものを考慮して雇用者所得の見通しをつくる、こういう作業手続になっております。したがいまして、春闘の賃上げ率についての想定は従来からもしておりませんし、今年度の場合もしていないということでございます。しかし、今申し上げましたようなことで算定をいたしました雇用者所得、一人当たりで計算をいたしますと三・九%ということでございます。これは、昨年度、六十年度の四・〇%とほぼ同じ――ただいまほぼ同じと申しましたのは、四捨五入の関係で、前年度は四・〇%、今年度は三・九%、ほとんど同じ、こういうことでございます。
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串原義直#6
○串原委員 その前提を基礎にして四・〇%と推定をされた。これは長官からお答えを願いたいわけですけれども、ただいまのお答えのそれぞれの前提を置きまして実質経済成長率を決めた。ところが、私が調べてみますと、民間調査機関、それぞれの機関があるいは団体がありますけれども、これと比較をいたしますと、政府の経済成長率の見込みというのはとても高い。これはどういうことなんだろう。この辺をどう受けとめていらっしゃいますか。
 例えば、時間の関係で一々民間機関あるいは団体の名前、数字を読み上げるわけにはまいりませんが、低い機関では、二・一%ではないか、こう予測しているところもあります。高いところでと思いまして探すのでございますが、政府が最も高い。あなた方の算定が最も高いものである。二・何がしというのが非常に多いわけですね。さらにまた、過去の年度当初のあなた方のその年度の経済成長率の見込み、一年を経過したその実績、十年間をずっと経過した一覧表を見ますと、実績の方が年度当初の予測よりもずっと落ちている。これらを考え合わせますと、とにかく当初の経済成長率見込みがあなた方は高いと言えるのではないか。この辺について長官から御説明を願いたいのでございます。これは政治的に若干こういう配慮があるのですか。そんなことはないでしょうな。お答えを願います。
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平泉渉#7
○平泉国務大臣 今のお話の点でございますが、従来の実績を見ましても、当初見通しと実績という関係で低いものもございます。実際はそれほどうまくいかなかったというのも確かにございますが、実際の方がうまくいったという場合もかなりあるわけでございます。例えば五十八年度は当初見通し三・四と見ておりましたが、実績は三・九、それから五十九年度は当初見通し四・一、実績は五・七、こういうことでございます。そういうことで、私どもとしては円高のメリットというものを十分計算に入れ、十分に政府が努力をいたしまして、内需拡大の努力、円高のメリットの十分な還元ということの実績を図る、そういう努力を前提といたしますれば私どもの見通しというものが実現できる、可能である、かように考えておるわけでございます。
 なお、最近一部の民間の団体では、最近の円高また石油価格の下落というようなことも含めましてこの三月になって見通しを改定いたしまして、従来発表しておった見通しよりもより高い成長率を出しておるところもございますので、私どもとしては、段々のお話ございますが、政府見通しというものを何とか実現してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
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串原義直#8
○串原委員 これはなかなか議論を要するところでございましょう。しかし、私は、後ほど伺ってまいりますためにもあえて申し上げておきたいわけでありますが、年度当初の経済成長率見通しというものはあなた方は高いと思う、そのことを前提にきょう私はこれから伺ってまいりたいのでございます。
 そこで、円の対ドルレートなんということを言わないであえて円レートとここでは申し上げますが、円レートは十二月平均二百二円八十三銭、一月は二百円七銭、二月は百八十四円六十五銭、三月平均百七十八円九十二銭で推移したようであります。昨日あたりは百八十円前後であった、けさの報道によりますとアメリカではもうちょっと高くなっていたようではありますけれども。
 ここで長官に伺いますが、円レートというのはどの辺が適当であるとお考えになっておりますか。
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平泉渉#9
○平泉国務大臣 これは直接には大蔵大臣が所管の問題でございますが、あえて御質問でございますので……。
 私どもとしての感じは、円の国際的な交換レートというものは幾らが妥当であるというのは、これはなかなか申し上げにくい問題ではあるまいか。ただ全体の市場の動きの中で、我々としましては取引の安定ということが非常に重要である、大貿易国家でございますし、また原料を非常に輸入に頼っている我が国にとりましては、殊に基本的なエネルギーを石油に頼っておるような我が国にとりましては、円レートというものが安定するということが非常に重要である。そういう意味におきましては、変動相場制の中である程度の変動はやむを得ないといたしまして、殊に最近の円高はいささか急激に過ぎたのではあるまいか、かように見ておるわけでございまして、これによるいろいろな被害というようなものにつきましては、我々も十分これに対する対策を立てていかなければならぬ、かように考えておるわけでございます。
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串原義直#10
○串原委員 したがいまして、さっき申し上げましたように、十二月以降は申し上げた数字で推移した、きのうあたりは百八十円前後であった。あなた方は当初経済成長率見込みを算定する場合には二百四円と見た、こういうことであります。今具体的な御答弁はなかったけれども、それは大蔵大臣の所管であることは私は承知の上で伺っているのでございますが、経済を管掌する長官としてこの辺が最も好ましいという数字をお持ちであろうと思う。いかがですか。
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平泉渉#11
○平泉国務大臣 繰り返しになりますが、そのときの経済の情勢によってレートというのはそれぞれ変わってくる。高いからいいわけでもない、安いから必ずしもいいわけでもない、こういうことだろうと思いますので、我々としましては、現在の日本の経済のファンダメンタルズというものはもちろんあるけれども、市場の実際というものはできる限り安定した状況であることが望ましいということで私どもは考えておるわけでございます。
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串原義直#12
○串原委員 その安定の程度ですが、どの水準か、お考えはありませんか。
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赤羽隆夫#13
○赤羽政府委員 ただいま大臣からも御答弁申し上げましたとおり、為替レートにつきましてはやはり安定ということが大事でございます。それと、その場合のレベルはどれくらいが適当なのか、こういう点でございますけれども、これはいろいろな立場によって考え方が違うと思います。輸出をされておる方にとりましては、やはり円レートの適正なレートというのは例えば二百円以下のレート、二百円以下と申しますのは二百円よりも円が安い状態、こういうことでございましょうし、また、輸入品で商売をしておられる方にとりましては、できるだけ高い方が自分たちの商売に有利である、こういうふうにお考えだろうと思います。また、国全体、世界経済の中におきます日本経済という立場から考えてみましても、円レートだけでそれが可能であるというわけではありませんけれども、やはり黒字の圧縮、それを通ずる経済摩擦の解消、こういう面でいきますと、できるだけ高値で安定してぐれることが望ましい、こういう観点もございます。他方、国内の生産活動、こういうことになりますと、適正なレートというのは必ずしも黒字減らしという観点から考えられるほど高くはない、こういうことだと思います。
 そういうことでいろいろな観点がございます。それを全部まとめて適正なレートは例えば何円といったようなことはなかなか出しにくいと思います。しかも、これはそれぞれの立場によって違う、観点によって違うばかりではなく、そのときどきの世界の経済情勢その他にもよることと思われますので、具体的に何円ということはやはり言えないことではないか。しかし、安定が必要である。現在の状況におきましては、この安定というのは決して低位安定ではなく比較的高位の安定ということが望ましい、望ましいというよりはむしろ国際的にも求められている、こういうことではないかと思います。
 大変抽象的な答弁で恐縮でございますけれども、それが現在のこの問題に対する理解ではなかろうか、こう考えている次第でございます。
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串原義直#14
○串原委員 私も安定的に推移することが望ましいと思う。
 そこで、ここ一、二カ月、百八十円前後で円レートは推移してきた。この辺をどう見ますか。
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赤羽隆夫#15
○赤羽政府委員 これは、現在の外国為替市場の取引の状態は、市場のメカニズム、売買、需給の関係から成立した価格が中心になってそういったような推移がこの一、二カ月続いている、こういうことではないかと思います。
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串原義直#16
○串原委員 いや、私の言わんとするところは、一、二カ月の間百八十円前後で推移してきた、これは日本にとって高過ぎると思いますか、安過ぎると思いますか、こういうことです。
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赤羽隆夫#17
○赤羽政府委員 これは、先ほどもお答えいたしましたとおりいろいろな観点がある、こういうことだと思います。
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串原義直#18
○串原委員 数字を挙げての答弁はなかなか難しいだろうと思うけれども、つまり安定的に推移することが望ましい。私もそう思う次第であります。
 そこで、時間が経過いたしますから次に進みますけれども、先ほど長官は、もろもろの施策を講じる中で実質経済成長率政府見通し四・〇%をことしは達成したい、こういう意味の御答弁がございました。その立場でもう一点伺っておきますが、民間企業の設備投資の伸びを政府は七・五%と想定しているようであります。しかし、ここには日経新聞その他報道している資料もございますが、今年度の設備投資は横ばいである、〇・九%程度の伸び率ではないか、製造業に至ってはマイナスではないか、四・四%くらいマイナスである、こういうふうに報道されているわけでございまして、それぞれの機関が、民間設備投資というものはほとんど伸びない、こういうふうに見ているようでありますけれども、今日時点で政府はこの点につきましてはどう判断をされていらっしゃいますか。
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赤羽隆夫#19
○赤羽政府委員 六十一年度の民間設備投資の見通しでございますが、今御指摘になりました民間の調査の数字と申されますのは三月十日の日経新聞の数字ではないかと思います。
 確かに年度が始まる前の予測といいますのは、まだ設備投資計画が決まっていないといったようなこと、それから現在円高が進んでおるわけでございますけれども、それのデフレ効果、こういったようなことにつきまして心理的にも大変深刻な受けとめ方をしておられる企業が少なくないと考えます。そういったようなことで、翌年度につきましての計画の予想、こういうことになりますと、どうしても慎重な見方になるのではないかと思います。
 もちろん、私どもが政府の経済見通しを策定するに当たって作業いたしましたのは、今から大体四カ月足らず前のことでございます。四カ月前と比べまして最近、その三カ月余りの間にいろいろな客観的な条件が変わってきているということはございます。しかしながら、基本的な見方といたしまして、政府見通しにあります設備投資七%台の伸びといったようなことは、現在でも達成可能と申しますか、本質的な条件において変化がない、こういうふうに考えております。
 四カ月ほど前と最近との条件の違いといったようなことをちょっと考えてみますと、当然マイナスになりました条件、それと反対にプラスになりました条件というのがあると思います。一番大きいのは、やはり円高が当初の前提以上に進行した、こういうことでございます。円高にはプラスとマイナスの効果がこれまたございます。マイナスの効果がデフレ効果ということでございまして、前提以上の円高ということで、当然デフレ効果は当初の前提以上に強くなっている、この点はマイナスの面だと思います。それに対しましてプラスの面といたしましては、円高が想定以上ですから、またプラスの効果も大きいだろう、これが第一点でございます。
 第二点といたしましては、三、四カ月前に想定したのに比べまして欧米主要国のことしの景気に対する見方というのは格段に明るくなってきている、こういうことがございます。世界経済の中で日本経済が生きているわけでございますから、世界経済の主要な構成要素であります欧米主要国の景気が明るくなっている、これもまたプラスの要素だと思います。
 もう一つの要素は、原油の値下がりということが予想されるわけであります。三月から四月くらいにかけまして急速にこうしたことが統計上もあらわれてくると思われますけれども、これによるプラスの効果がつけ加わる。さらには、公定歩合の二回の引き下げ、こういうことで、当初予想された以上に金融政策につきましての弾力的な運用についての好条件ができた、こういうことでありまして、三、四カ月前と比べましてプラス・マイナスを差し引きいたしますと、現在の方が条件がよくなっている、こういうふうな認識をしております。
 これは経済全体についても言えることでございますけれども、また設備投資の見方についてもこうした点は当然考慮されてしかるべきだ、こう思います。
 こうした場合に、マイナスの面としての円高が予想以上に大きかった、それによるところのデフレ効果が当初の想定以上に大きかったではないか、こういったような点が直接あらわれますのが製造業の分野、こういうことで、製造業の設備投資の見通しが下方修正される、これは当然理解できることでございます。
 それに対しまして非製造業あるいは製造業の中におきましても輸入で利益を受けるようなところ、こういったようなところはむしろ条件は好転しているということでございます。そういうことで、設備投資につきまして規定いたしますいわば短期的な条件は、全産業で見てそう悪くなっているとは考えておりません。
 また、中長期的に見ますと、現在先端技術というものを中心に第三の産業革命と言われるような技術革新が進んでおります。特に円高というものに対応いたしまして世界経済の中で生き残りをしていくためには技術革新を怠ってはいけない、こういう意味で、設備投資に対する企業の意欲、気構えというのは引き続き非常に強いものがあるという認識でございます。したがいまして、七%という数字で象徴されております設備投資に対しますところの楽観的な見方と申しますか、将来を目指した動きという理解は今でも変える必要がない、こう理解しているところでございます。
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串原義直#20
○串原委員 大変強気な見通しをお持ちになっていらっしゃるわけでございますが、私は、実はそこの点をとても心配しているわけですよ。この議論もやっていると時間がかかりますけれども、遠からずおのずから答えが出る。私は、政府の見通しほど伸びないのではないか、こういう見通しを立てているわけでございますが、これまた時間が経過したところで論議する機会を持ちましょう。
 そこで通産省、石油の価格見通しをするほど難しいことはない、こういうふうに言われているのでありますが、しかしそれにしても、経済の検討をする場合にある程度の見通しを立てなければならないと思います。そこで、原油価格の下落によりまして、今年度は暦年度で見る場合にある程度原油輸入価格が下がってくるだろう、こう見ておりますが、六十年度の平均輸入価格はバレル当たり二十八ドルであったと言われるのですけれども、六十一年度はどのくらいで推移していくというふうにお考えでございますか。
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田辺俊彦#21
○田辺説明員 串原委員御指摘の点でございますが、三月にOPEC総会がございまして、これはまとまりませんでした。それから、現在石油の需要が不需要期に入っております。こういうことで、大変軟化傾向にあるということは事実でございます。昨年の二十八ドルの通関ベースでの価格が二月には二十七・五七ドルということでございまして、我が国の通関ベースではまだ著しい低下は見られてないという状況でございます。
 しかしながら、冒頭申し上げましたような国際情勢の中で、今後とも軟化傾向は続いていくと思われます。四月十五日にOPECの総会がまた引き続きございます。それから、OPECと非OPECとの話し合いもいろいろ行われているやに聞いておりますので、そういう政治的なさまざまな動きいかんによって今後の見通しが決まってくると思います。したがいまして、大変不透明な状況でございますので、私どもといたしましても、よく市場の動きを注視していきたいと思っている状況でございます。
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串原義直#22
○串原委員 先ほど経済企画庁の方で、経済成長率、国民総生産を算定したときには前提として二十七・三ドル、こういうことを想定して計算をした、こういうふうに言われております。私は、先ほど申し上げましたように、石油の価格を想定することは難しいということは承知しながらそれを前提に伺っているのでありますけれども、それにしても、趨勢から見まして、六十一年度は価格は相当安くなるのではないか、こう考えているわけです。ある人に言わせますと、あるいはある機関の資料によりますと、およそ二十ドルくらいで推移するのではないか、こういうふうに言われている向きもございます。その辺についてもう一度お答え願えませんか。
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田辺俊彦#23
○田辺説明員 ノルウェーで北海油田の採掘に携わっております労働者のストライキがございまして、北海油田のスポットマーケットが三月末には十ドルをちょっと割りましたが、きのう段階で十二ドルにまた上がっております。先生御指摘のように、そういうように非常に不安定な状況でございますので、何とも具体的な見通しを申し上げることができないわけでございます。しかしながら、軟化傾向にあるということは現在の趨勢として言えるかと思います。
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串原義直#24
○串原委員 これはなかなか難しい算定ではありましょうけれども、現在の円レートは百八十円前後で推移をする、原油輸入価格が二十ドル前後で推移をする、こうなった場合に、差益というのはどの程度算定されることになるでしょうか。そういうことを計算したことありませんか。
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田辺俊彦#25
○田辺説明員 計算的には非常にいろいろな条件があるものですから、委員御指摘の条件を極めて単純に、機械的に計算をいたしますと、例えば昨年の円・ドルレートは平均二百四十円でございます。それが、百八十円だと五十円下がるということだと思います。それから原油価格に関しましては、昨年が二十八ドルで、ことしが、先生の仮定は二十ドルということであろうかと思いますが、そういたしまして、昨年の輸入量が横ばいという算定をいたしますと、昨年の輸入量は十二・五億バレルでございます。それで、ごく単純に計算いたしますと、三兆六、七千億ぐらいの数字が、これは原油と円高による日本経済全体としての支払い減ということで計算されるかと思います。
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串原義直#26
○串原委員 なるほど相当大きな数字になるということを理解したわけでございます。
 そこで、経済成長率見通しについては相当強気な見通しをお持ちになっていらっしゃるようでありますから、この問題は、先ほど申し上げましたように、機会をいただけるならばおのずから経済の答えは出てくるということも含めて、次に譲ることにいたします。
 ただいま通産省から、仮定の数字を前提といたしまして、原油一バレル二十ドルで入るということもこれは現実になるかどうかはわかりません、しかし、二十ドルになった場合には、あるいは対ドル円レートが百八十円であった場合はという意味での御答弁をいただいて、三兆六千億くらいの支払い減、逆に利益と言ってもよろしいかと思いますが、そういうことが出るというお答えがございました。
 そこで伺いたいわけでありますけれども、対外貿易、つまり黒字を減らさなければならぬ、貿易摩擦を緩和しなければならぬ、こういうことを柱にいたしまして、けさ総合経済対策なるものが経済閣僚会議で決定を見たようであります。いただいた資料を一読いたしますと、活字としてはまことに好ましい活字が掲載されていますけれども、これはまことに中身がない。そんなに細かく掲載するわけにはいかないからということもあるでしょうけれども、内容的にはどうも私にはまだまだ理解できない、どの程度のものなのかということがよくわからない。その立場で二、三伺いたいわけでございます。
 まず大蔵省に伺いたいわけでありますが、この総合経済対策の中で公共投資の前倒し施行をやると書いてありますが、具体的にどの程度ということが書いてない。まあ建設省の考え方もあるでしょうけれども、具体的に大蔵省はどんなことを考えているのですか。
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涌井洋治#27
○涌井説明員 お答えいたします。
 総合経済対策の中で、公共事業等の施行促進を行うこととしておりまして、この対策の中におきまして「上半期における契約済額の割合が過去最高を上回ることを目指して可能な限り施行の促進を図る。」といたしております。
 具体的に申し上げますと、過去最高の上半期の契約率は七七・二%でございました。ですから七七二一%を上回ることをともかく目指そう、かつ、公共事業ですから、用地取得が済みませんと事業が着工できません、あるいは設計書ができ上がりませんと発注できませんということで、物理的な制約があるわけでございます。そういう制約がある中で、事業実施官庁においてはできる限り前倒しの努力をするということでございまして、その場合に、ともかく過去最高は上回ることを目指すということになっているわけでございます。
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串原義直#28
○串原委員 あと伺っても具体的な数字はなかなかお答え願えないだろうから申し上げますが、つまり過去七七・二%が一番高かった、最高であった、これ以上やります、単純に言うと八〇%ぐらいやろう、こういうことだろうと思う。そういうことになりますと、前倒しを八〇%やるといたしますと、六十一年度後半に、公共事業としては、単純に言えば穴があく、こうなります。それは追加補正予算等々で考えていきますということでございますか。
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涌井洋治#29
○涌井説明員 今回の前倒しは、先週成立いたしました六十一年度予算の年度内における執行の方針でございます。そういうことでございまして、この前倒しは補正予算のいわゆる追加補正を前提としたものではございません。補正予算を組むという前提ではございません。
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