大蔵委員会

1986-05-20 参議院 全317発言

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会議録情報#0
昭和六十一年五月二十日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     倉田 寛之君     福岡日出麿君
     糸久八重子君     鈴木 和美君
     太田 淳夫君     桑名 義治君
     服部 信吾君     鈴木 一弘君
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     赤桐  操君     仙田  譲君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     福岡日出麿君     出口 廣光君
     鈴木 和美君     丸谷 金保君
     山田  譲君     片山 甚市君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 富雄君
    理 事
               大河原太一郎君
                藤野 賢二君
                矢野俊比古君
                竹田 四郎君
                多田 省吾君
    委 員
                伊江 朝雄君
                岩動 道行君
                梶木 又三君
                河本嘉久蔵君
                出口 廣光君
                中村 太郎君
                藤井 孝男君
                藤井 裕久君
                宮島  滉君
                吉川  博君
                片山 甚市君
                丸谷 金保君
                村沢  牧君
                山田  譲君
                鈴木 一弘君
                近藤 忠孝君
                栗林 卓司君
                野末 陳平君
                青木  茂君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  竹下  登君
   政府委員
       内閣法制局第三
       部長       大出 峻郎君
       大蔵政務次官   梶原  清君
       大蔵大臣官房審
       議官       藤田 恒郎君
       大蔵大臣官房審
       議官       亀井 敬之君
       大蔵省主税局長  水野  勝君
       大蔵省理財局長  窪田  弘君
       大蔵省理財局次
       長        中田 一男君
       大蔵省証券局長  岸田 俊輔君
       大蔵省銀行局長  吉田 正輝君
       国税庁次長
       国税庁直税部長
       事務取扱     塚越 則男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        河内  裕君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安部経済調査官  緒方 右武君
       国土庁土地局土
       地利用調整課長  山崎 皓一君
       厚生省年金局資
       金課長      丸山 晴男君
       通商産業省産業
       政策局商政課長  山下 弘文君
       郵政省貯金局経
       営企画課長    木村  強君
       会計検査院事務
       総局第一局審議
       官        疋田 周朗君
   参考人
       日本銀行総裁   澄田  智君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○預金保険法及び準備預金制度に関する法律の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○国有財産法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○北陸財務局の存続に関する請願(第三号外二件
 )
○個人年金共済の共済掛金に係る別枠所得控除限
 度額引上げ等に関する請願(第七号)
○自動車関係諸税の増税反対等に関する請願(第
 三号)
○国民本位の税制改革等に関する請願(第二一〇
 号外七五件)
○二兆三千億円の減税実現等に関する請願(第三
 一四号)
○大型間接税導入反対等に関する請願(第三一六
 号外一件)
○不公平税制是正等に関する請願(第三三一号外
 四一件)
○税制改革・減税に関する請願(第六二二号外一
 三二件)
○大型間接税の導入を取りやめ大幅減税等に関す
 る請願(第六三六号外二三件)
○大型間接税の導入を取りやめ所得税の大幅減税
 実現等に関する請願(第七一七号外二〇件)
○たばこ消費税引上げ反対に関する請願(第一一
 二三号)
○冬期間の燃料手当の非課税扱いに関する請願
 (第一四七二号外一八件)
○重度身体障害者の地方道路税、揮発油税免除等
 に関する請願(第一六八〇号外二四件)
○所得税の減税実施に関する請願(第二〇七七号
 )
○災害に係る所得税等の軽減に関する請願(第二
 二二五号外二件)
○減税断行・不公平税制の是正に関する請願(第
 二九三七号外一件)
○大型間接税導入に関する請願(第三二七一号)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
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山本富雄#1
○委員長(山本富雄君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨十九日、赤桐操君が委員を辞任され、その補欠として山田譲君が選任されました。
    ―――――――――――――
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山本富雄#2
○委員長(山本富雄君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 預金保険法及び準備預金制度に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁澄田智君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山本富雄#3
○委員長(山本富雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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山本富雄#4
○委員長(山本富雄君) 有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律案及び預金保険法及び準備預金制度に関する法律の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は、去る十五日に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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竹田四郎#5
○竹田四郎君 二十分ばかり投資顧問業について私が質問をいたし、残余については村沢先生の方が四十分間質問をする、こういうことでございますのでよろしくお願いします。
 投資顧問業の創設というのは、むしろ私ども遅過ぎたというような感じすらいたします。投資ジャーナル事件を初めとしてこうした事件が相次いでいたということでありますが、今日まで規制のなかった状態で、こうした類似行為をやっていた会社なりあるいは個人なり、あるいは扱っていた総額資産といいますか、大体どのぐらいでしたでしょうか。
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岸田俊輔#6
○政府委員(岸田俊輔君) 現在、法律がございませんものですから私どもが全体を監督するというわけにいきませんが、財務局を通じて調べたところでは、投資顧問業者は約四百程度ということに伺っております。そのほか、銀行系、証券系、損保系、そういう系統の投資顧問社は約五十ぐらいということでございます。
 それから運用資産でございますが、これも私ども全体を把握はいたしておりませんが、証券系でまいりますと約五兆円ぐらいの金額を運用いたしている状況でございます。
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竹田四郎#7
○竹田四郎君 投資顧問業というのは、今おっしゃられたように、個人、会社合わせて四百もあるということでありますけれども、今度のこの投資顧問業の登録要件というのはかなり緩和され過ぎているんじゃないか、もう少し業者を絞ってもいいんじゃないか、こういうふうに考えるわけです。特に、今投資者からの信認というものは崩れているという状態でありますけれども、こういう投資顧問業に対する信認を回復するという仕事も今度の投資顧問業の創設の中にはあると思うわけであります。結局は、投資顧問業がどういう実績を上げてどういうまじめな仕事をしたのか、まじめな仕事をしなかったか、こういうディスクロージャーの関係ですね、これをかなり厳重にやってもらわなければいけないと思うわけですけれども、その辺は一体どんなふうにお考えになっているのか。
 また、会社として、よく逃げてしまって後は何にもないというようなことがあるんですが、営業保証金というようなものも供託させるんですが、これは一体どのくらいの供託を考えていらっしゃるのか、金額ですね。態様によって違うかもしれませんけれども、最低どのくらいを考えていらっしゃるのか、この辺についてお尋ねをしたいと思います。
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岸田俊輔#8
○政府委員(岸田俊輔君) 投資顧問業が今後発達いたしますには、やはり自己責任原則というのが確立をしなければいけない。その自己責任原則というのが、これはただ自己責任原則であるというだけでは、これは環境の整備が十分至らない場合にはなかなか難しいわけでございまして、こういう自己責任原則の環境整備というのがまず投資家保護になるのかと思います。
 具体的には、投資家保護という面は、投資家が正確に事実を知るということ、それから不当な勧誘に遣わないこと、それから不正な取引に巻き込まれないことということが投資家保護ということになるわけでございまして、これを徹底することはすなわちディスクロージャー制度ということになるかと思います。本法案でも、一番その面の考え方といたしましては、投資家にいかに投資顧問会社がその内容をディスクロージャーするかということを基本に置いております。例えば契約を締結いたしますと、契約の書面において、その内容を誠実に行わなければいけないとか、広告において不実を記載してはいけない等々、その内容につきまして十分保護ができるような形の内容を盛り込んでいるわけでございます。この点につきましては、証券取引審議会においても十分御議論をいただき、かつまたアメリカの制度等も十分念頭に置きながら検討いたした次第でございます。
 それから営業保証金の問題でございますが、これは今後また検討する問題でございます。いろいろな角度からあれいたしておりますが、例えば割賦販売法では十万円とか、宅地建物取引業法では三百万円とか、旅行業法六百万円というような状況でございます。ここら辺を頭に置きまして今後検討いたしまして妥当な線を見出していきたいというふうに考えております。
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竹田四郎#9
○竹田四郎君 余り詳しく二十分の間ではできないわけですけれども、しかしこの辺も、業界がはっきりとそういう意味で信認を受けるということも必要でありましょうし、今お答えのありました投資家の方の自己責任という問題ももう少しはっきりさせていただかないと、とにかくもうけることだけに頭がいってしまって、いろいろな価格形成の仕組み、こういうものがしっかり入らないので、ただもうけろもうけろということで相手に問題を持っていくという、こういうあり方も、どうも日本人はまだなれていないと思いますから、そこら辺の問題もかなり訓練が必要だと思うんです。
 もう一つは、今もお話にありました広告関係なんですけれども、この中には、例えば業者は資産を預かったりあるいは貸したりしてはいけないという規制があるんですけれども、しかしこういう広告というのは、宅建の広告でもよくありますけれども、非常に小さく書く。非常に小さな字で、抜け道だけおくように小さな字で書く。それから二項の、今までの実績を示すということも、とかく、もうけた、うまくいった実績ばかり書いて、悪くいった実績は述べない。そのうまくいった実績は二年前あるいは三年前、下手をすれば五年前、十年前というようなものまで並べ立てるというようなことも、先ほどおっしゃったように、四百も業者があるんですからそういう可能性というのもあるわけですけれども、この辺は具体的にどういう取り締まりをおやりになるつもりですか。
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岸田俊輔#10
○政府委員(岸田俊輔君) 広告あるいは締結時の書面等で、いわゆる禁止事項というものが余り字が小さくてよく見えない、いろいろ約款なんかで細かい虫眼鏡で見なければいけないというふうな現状があるわけでございますが、これにつきましては、私どもとしては、これから省令の段階で具体的な方法を考えるわけでございますが、ある一定の基準を設けまして、それ以上の大きな字で書くようにというような規定を設けてみたいというふうに考えております。その場合の前例でございますが、海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律の施行規則でございますが、これの中には、書面等に書きます活字の大きさまでも規定をいたしておるようでございまして、ここら辺を参考におきながら考えてみたいというふうに考えております。
 それから、先ほど御指摘の都合の悪いことを広告しないという面でございますが、これは今度の法律案におきましても、著しく人を誤認させるような事実を広告した、要するに当然知らすべき事実を隠しているような場合というような場合につきましては、条文で規制をいたしておりまして、この罰則が六カ月以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金、またその併科という形で厳しく監督をいたすようにいたしております。そのほか、この罰則で対応するだけではございませんで、行政当局としても、投資家の利益を著しく損するような事実が認められた場合には、営業の停止とか登録取り消しというような手段も考えているわけでございます。
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竹田四郎#11
○竹田四郎君 間違ったものをやれば確かにそのとおりだと思いますけれども、これだけこういういい資料を私は出しましたよということは、実際出したのは事実ですからね。ただ、これから規則かなんかおつくりになるのかどうか知りませんけれども、それはこの一年間のものとかこの半年のものとかというような規定があれば、それはなるほどいいわけですけれども、そういう規定がないとなれば、五年前にこんなに私はうまいもうけさしてやったんだという実績を出すと、余り悪くなかった、極端に悪くなければ罰則の対象には私はならぬと思うんですね。この辺が一番信認を得られるかどうかの、広告の書き方がこの辺だと思います。
 不動産の広告だって、よくそういう点がいまだもって、広告だけでなかなか、現物を見なければということになっているくらいですからね。この問題でも、現物というのはこれじゃなかなか難しいですわな。不動産の場合には現物があって、現物を見に行けばまだいいですけれども、この場合にはその日その日で価格も違っていくわけですし、状況も違っていくわけですから、不動産みたいなのよりもっと難しいわけですからね。
 実際それじゃ、例えば特に悪い例がなかった、まあ総体から見れば悪さは少ないけれども、回数は多かったというのもあるでしょうね。それから、こういうものはある意味では特別に突出していい相談をすることも当然あるわけですからね。その辺は一体、机の上ではわかりますよ、今おっしゃるように。わかるんですが、実際はどうするんですか。業者が四百もあるわけですし、あるいはもっとふえるかもしれませんね。アメリカあたりでいけばもっとふえているわけです。そういうのは具体的に、言葉の上ではできますけれども、相当漏れると思いますね。その辺はどうカバーするんですか、
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岸田俊輔#12
○政府委員(岸田俊輔君) 投資顧問業者の投資のアドバイスの実績というのは、これはまさに投資顧問会社の生命と申しますか、一番重要な点でございまして、それに対しまして自分のいいところだけを挙げて悪いところを隠すということは、まさに事実を誤認させるという行為に入ってくるというふうに考えられるわけでございます。
 ただ、先生御指摘のように、それは具体的にどういうケースの場合にどうかというのは、これはまた今後具体的な事例について考えなければいけない問題だろうと思っておりますけれども、その点につきましても、十分今後細目を詰める段階に関係者、経験者等の意見を聞きながら考えてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
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竹田四郎#13
○竹田四郎君 その辺をぴしっとしてくれないと、せっかく投資顧問業などという形で、これからの個人の金融資産が非常に多くなる中で、あるいは年寄りもあるだろうし、それから家庭婦人も金融資産を扱うようになるという状態ですと、やっぱりその辺はぴしっとしてやらないと、せっかく投資顧問業をつくっても、あれはだめだったという逆な評価が出る可能性が私はあると思います。ここで今お答えできないにしても、大蔵大臣、特にこの辺は目をよく通していただかないと、せっかくの善意が悪意になるわけですからね。この辺は大蔵大臣にも特にひとつお願いをしておきたい、こういうふうに思います。
 それから今度は投資一任業務の方です。これは一任して財産を運用してもらうことになるわけですけれども、「業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、」というのが二十七条にありますし、それから知識、経験、社会的信用という非常に抽象的な言葉でずっと書かれているんですが、これは当然なことで、ある意味じゃ道徳的な規定みたいなような気もするんです。しかし、さっきの投資顧問業一般とは違いまして、現実にこれは証券なり金を扱うわけですよね。そういう意味では、これについてはある程度の規定ですね、標準、基準というんですか、そういうものはおつくりになるんですか。やっぱり道徳的な規定だけにしておくんですか、どうですか。
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岸田俊輔#14
○政府委員(岸田俊輔君) 法律の条文といたしましては抽象的な形になっておりますが、具体的認可をいたします段階においては、客観的な、だれから見ても公平な基準というものを設けたいというふうに考えております。ただ、今現在におきましては、投資顧問業者全体を把握いたしておる段階でございませんものですから、今後さらにそういうものについての具体的な事情を聴取、検討いたしまして基準を決めてまいりたいというふうに考えております。
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竹田四郎#15
○竹田四郎君 このお答えもまた非常に抽象的なんですね。確かに初めての法律ですから、その辺はこれからの政令、規則で決めるわけですがね。こういうものというのは、ただ単に抽象的で問題が済むことじゃないと思うんですよ、現実に物的価値が裏づけされている取引ですから。
 どうも今のお答えじゃ私、一般論で終われば、投資顧問業を審議したかいが一体あるのかどうなのか。それはまだこれから政令あるいは規則ということでしょうから、それはわかりますけれども、ただ、おおよその具体的なものとしてこういうものだ、ああいうものだ、こういうものは政令に載せたい、規則に載せたいというようなそのくらいのものはここで出してくれないと、これが本当に真っすぐに育っていくのか、国民から顧みられなくなるのか、そしてこうした金融資産の運用というのがまた暗い感じになるのか、この辺はもう少し明らかにならないですかね。
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岸田俊輔#16
○政府委員(岸田俊輔君) 御指摘のように、認可基準と申しますのはなかなか難しい問題であるというふうに私どもも考えているわけでございます。
 ただ、今私どもがこの認可基準について一番頭に置いておりますのは、まず第一に、内外平等であるということ。それから、現在できております証券系とか銀行系、それに加えまして、従来から投資顧問をやっております独立系、こういうものにつきましては平等に扱うということ。それから、特に独立系で、今まで十分顧客の信頼にこたえてきたようなものについては十分配意をしていきたい。それからもう一つは、外国から進出してきている場合には、外国の親会社なり本店なりの活動が十分である場合には、我が国に出てきた場合の経験が短くてもその点は十分に配意をしていきたいというような諸点を考えているわけでございますが、ただ、さらに細かい具体的な問題になりますと、法律の制定をいただきました後、施行期間若干ございますので、その間に十分検討してまいりたいというふうに考えております。
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竹田四郎#17
○竹田四郎君 今現実に会社組織で銀行系統がやっていたり証券系統がやっていたりする会社組織の資本金というのは、大体一億か二億程度だというふうに私は聞いているんですが、今後のものも大体その程度のものなのか。その一億か二億の資本金が財産的な基礎というふうに評価できるのか、あるいは別途に何かそういう準備金的なものなのか、その辺をもう少し明らかにしてほしいですが、もう時間来てしまいまして、村沢さんに御迷惑かけちゃいけませんからあと一括してお聞きします。
 この投資一任業務を主にやっていくような、まあるいわば会社なんかがそうだろうと思うんですが、それと信託銀行との競合関係というのは起きるのかどうか。
 それから、どうも今もお話を聞いていますと、結局は大口投資家に、例えば五千万円とか一億とかというような、これは大口がどうか知りませんけれども、一般庶民の投資家じゃなくてかなりの額を持っている投資家、これが対象になって、一般の庶民のわずかばかりの金融資産を運用する相談相手ということには結局はならないんじゃないか、こんな感じが非常にするわけです。
 それからもう一つは、証券会社や銀行と、こうした新しくできる投資顧問業者のうちの特に大きいものですね、投資一任業務の契約ができるような、そういうところとの癒着という心配がかなり私はあるんではないか。ここでうちの玉が少し残っているんだからこれひとつ入っちゃえというようなことでうまく利用するというようなこともどうも起こりはしないか、こんな気がするんですが、簡単にひとつ御答弁ください。あと時間余りつぶさないような御答弁をひとつ。
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岸田俊輔#18
○政府委員(岸田俊輔君) 一任勘定を認められます業者につきましての資本金の問題でございますが、まず、法律案ではこれは法人でなければいけないという限定をいたしております。ただ、資本金の額の算定でございますが、これは資本金が多ければ安全である、小さければ不安であるというわけにもいかない。ないしは、その人的構成も十分見ていかなきゃいけない問題でございまして、現在までできておりますいわゆる証券系、銀行系の資本金を見てまいりましても、大きいところでは四億五千とか八億とかというのもございますが、千万円台のものもございます。ここら辺は、資本金基準をどの程度にするかということも一つの問題ではございますけれども、それが決め手にはならないんじゃなかろうかなというふうに私どもは考えております。
 それから、信託銀行との競合の問題でございますが、信託業務と投資一任業務とは、法律的には、まさに預かる財産の所有権が移るか移らないかということで極めて明快に分かれているわけでございますが、実務面ではなかなかそういうわけにもいかない面もあるわけでございます。ただ、実際問題といたしましての機能といたしましては、信託銀行と投資顧問業者というのは極めて明快に分かれておりまして、最近、聞くところによりますと、信託銀行も投資顧問会社をつくりたいという意図があるように聞いております。そこら辺で実務的には区分が明確に分けられるのではないかというふうに考えております。
 それから、投資一任業務が大口投資家のみを対象にして一般庶民はこれにかかわりないではないかというお話でございますが、まず、投資一任業務と申しますのは、顧客の財産を直接動かす、まさに顧客との間の非常に重要な信頼関係のもとにおきます大切な仕事でございます結果、その資金運用につきましては慎重にかつ精密に計画をしなければならない。そういたしますと、ある程度の高度の人的組織なりなんなりが必要になってくる。そのことがすなわちある程度のコストがかかってくるというわけでございます。その場合、小口の投資の委託を受けます場合には、そのコストと見合わない結果、もしも受けた場合には極めて安易に運用が行われるという危険性があるわけでございます。
 それから、小口の投資家と申しますのは、一般的に言えば、まだ自己責任原則というものが徹底していない面もあるわけでございまして、小口の投資家に一任運用を認めます場合にはどうしてもトラブルが多発するのではなかろうかなというふうに私どもは心配をいたしているわけでございまして、小口の一般的な投資家につきましては、一任運用を利用するということを考える場合には、むしろ合同運用という形で、投資信託で大きく資金をまとめて、それを小口化して販売をいたします投資信託等を利用されるのがベストな方法ではなかろうかなというふうに私どもは考えております。
 それから、いわゆる銀行系、証券系の親会社との癒着の問題でございますけれども、法律的にはこの癒着の問題というのは非常に念頭にございまして、役員の兼業禁止とか、または契約時の書面に親会社との関係、資本関係等は十分ディスクロージャーするというような手当てをいたしているわけでございますが、現実の問題としてこれから投資顧問業界はかなり激しい競争の時代に入ってくるだろうと思います。その場合に、その会社が親会社と癒着して顧客に損失を与えている、ないしは実績が上がらないような結果が出る場合にはそういう投資顧問業者はこの業界から脱落していくという、いわゆる市場の原則というのが働いてくるのではなかろうか。この点はアメリカやイギリスの事例を見てもこれが実証されていると考えておりますので、法律的にも十分手当てをいたし監視はいたしますけれども、事実上市場原理でここら辺は排除できるのではなかろうかなというふうに考えております。
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村沢牧#19
○村沢牧君 私は、預金保険法案について質問します。
 この改正法案のねらいは、金融の自由化が円滑に進展するための環境を整備することにあると思いますが、今日、金融の自由化、国際化の進展は避けて通れない問題であり、必然的な動きであるというふうに思います。
 そこで、大臣、金融自由化の進展状況とその評価、また、金融環境の大きな変化に対応して大蔵省としての金融政策手段はどうあるべきかというふうにお考えになりますか。
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竹下登#20
○国務大臣(竹下登君) 今おっしゃいましたとおり、確かに金融自由化あるいは国際化も含めて避けて通れない道だという問題意識は私どもも十分に持っております。このことは、我が国の経済の効率化と発展に資するものでありますと同時に、我が国が世界経済の発展に貢献していくということで基本的に望ましいものであるという考え方を持っております。
 そこで、そのスピードと申しますか速度というようなものに対する評価でございますが、中曽根・レーガン会談というものが行われましたときが一つのきっかけになりまして、いわゆる金融の自由化及び円の国際化についての現状と展望、それから日米円・ドル委員会報告、それができたわけでございます。そのときは私は今ほど、これは評価は人によって違いますけれども、もう少しテンポ遅いじゃないかと率直に思っておりました。ところが、昨年の七月、さらにアクションプログラムに沿って前向きにしかも主体的に進めて、私どもといたしましては、何と申しますか、それなりに国際的にも約束したこと等を含めましてかなりの順調なスピードで進んでおるというふうに私は思っております。ただ、個別の国々によっても、銀行業務とか証券業務いろいろございますから、それぞれにとって少しまだスピードが遅いじゃないかというような批判はございますが、大きなトラブルというようなものは生じておりませんので、それなりに順調に推移してきておるというふうに私は思っております。
 そこで、今おっしゃった第三番目のことになりますが、これを実施するに当たりましては、何もかも自由化してもいいと申しましても、金融機関の持つ公共性というものが当然存在するわけであります。したがって、信用秩序に乱れを生じてはならぬということと、そして預金者保護の方策ということはきちんと備えていかなきゃならぬ。だんだん金利の自由化が大口から小口にまでずっとこれから進んでまいりますだけに、したがって、去年の六月の金融制度調査会答申を踏まえて、今般、その一環として今御審議いただいておる法律を出すに至ったというふうな経過になるんではなかろうかというふうに思っております。
 振り返ってみますと、余り預金保険機構なんかのことを強化しますと、今までは銀行とは倒れないものだと思っておったのが、これからは倒れるんじゃないかというふうに思って、かえってトラブルを別の意味において与えるんじゃないかというような初歩的な問題も議論しながら今日成案を得て御審議をいただいておる、こういう経過になろうかと思っております。
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村沢牧#21
○村沢牧君 今お話がありましたように、金融の自由化は国民経済的観点から基本的には望ましいものである、私も一面そう思いますが、しかし、望ましいといっても、行き過ぎた自由化は国民経済に悪影響を及ぼすことも懸念をされるわけです。預金者保護だとか銀行業務の公共性、信用秩序の維持という面から見て、一体自由化の限界、すなわちどこまでの自由化が望ましいというふうにお考えになりますか。
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吉田正輝#22
○政府委員(吉田正輝君) 御指摘のとおり、金融の自由化、先ほど大臣が申し上げたように、自由化が進みますると、金融機関間の競争が激しくなるとか、あるいは経営格差が大きくなるとか、いろいろのやはり国民経済にとっても注意しなければならない問題が出てまいりますので、そこで、大臣が申し上げましたように、信用秩序の維持のための預金保険機構の強化などをお願い申し上げているわけでございます。ではございますけれども、自由化全体を考えてみますると、これが市場原理が貫徹されるわけでございますけれども、金利などの面を通じて見ますると、やはりユーザーという立場から考えますると、法人企業、家計等の資金の運用調達手段が多様化される、あるいはサービスが金融機関の競争を通じて向上する等のこともございます。それから、金融機関が金融の自由化を通じまして、競争を通じましてサービス向上を行っていくというような面があるということでございますので、私どもといたしましては、自由化を進めつつ国民経済に混乱を与えないように信用秩序の維持を図りつつ、また金融機関自体の健全性指導等に努めてまいりたい。
 そういう各種の問題点につきましてはそのような対応を行っていきますが、やはり自由化の本質的なよさという点からは着実に進めていくべきものというふうに考えておるわけでございます。
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村沢牧#23
○村沢牧君 次は、小口預金金利の自由化についてであります。
 小口預金金利の自由化については、民間金融機関や郵政省あるいは日銀等を初め大蔵省も一緒のことでありますが、関係者の間で活発な論議が行われているわけですが、そこで大臣、この小口金利の自由化を進めるに当たって大蔵省の基本的な考え方、解決をしなければならない問題点についてはどのように考えていますか。
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竹下登#24
○国務大臣(竹下登君) これは事務当局から正確にお答えしなきゃならぬ問題であろうと思いますが、確かに大口から小口へと言ってまいりました。
 大口と小口はだれが決めるかということも議論してみましたが、結局、何ぼまでを大口と決めればそれまでが大口であとは小口か、こういうような素朴な議論もしてまいりましたが、だんだん小口預金の金利自由化ということが現実問題になってまいりますと、私は、郵便貯金と民間預金との簡のいわゆる整合性の確保というようなことがやっぱり一番頭の――一番頭の痛い問題と今表現しかかったわけでございますが、これからの大事な問題ではないかと思っております。
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村沢牧#25
○村沢牧君 そこで、小口預金金利の自由化を進めていかなければならぬと思いますが、大蔵省はこれを完全自由化を進めようとするんですか、それとも市場金利連動型預金、つまり小口MMC、こういう導入でスタートをさせるというお考えですか。
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吉田正輝#26
○政府委員(吉田正輝君) 小口預金金利の自由化につきましては、今も大臣が申し上げましたような、郵便貯金と民間預金との間の整合性の確保とか信用秩序維持のための方策の整備、この両方ともに、昨年七月に決定されましたアクションプログラムにおいて、そういう環境整備を前提として大口に引き続き小口についても自由化を推進する、幾つかの前提をクリアした後にはするということになっておりますから、これは私どもとしては前向きに取り組んでおるところが基本的なスタンスでございます。
 ただ、この場合に、やはり小口預金というのは預金の大宗を占めるという観点から慎重に検討していかなければならないということで、それ以外にも金融機関や預金者への影響、マクロ経済に対する影響あるいは金融政策の有効性の確保というような問題もございますので、ただいま大蔵省にございます金融問題研究会においてそういう小口金利の自由化について幅広く理論的に御検討いただいておるところでございます。
 そこにおきましても、小口預金の範囲をどうするかとか以外に、今まさに村沢委員が御質問になりました完全自由化にするか、あるいは連動型預金にするか、あるいは完全自由化を最終的に目標にするにしてもその過程において連動型預金を導入するのかというようなことについて御検討いただいております。その御検討の中の一つの中心的課題であると思います。近くまた私どもはこれらについて御結論を得るものというふうに期待しておりますが、ただいままだ最終的にどうなるかを御報告する段階ではございません。
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村沢牧#27
○村沢牧君 大臣から答弁ありましたように、小口金利自由化を進めるに当たって、郵便貯金との関係、これは避けて通れない問題だというふうに私は思うんです。郵便貯金問題についてはいろいろな意見がありますが、大臣としては、大蔵省としては、郵便貯金制度の長期展望、あるべき姿をどういうふうに考えるのか、また郵便貯金の九〇%を占める定期貯金金利についてはどう考えますか。
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竹下登#28
○国務大臣(竹下登君) 確かに私どもの立場から申しますならば、自由主義体制を根幹とする我が国の経済でございますから、あくまでも、政府といいますか官業の果たすべき役割というものは民間部門を補完するものであうなければならないという基本的な考え方に立っておるところでございます。
 この問題になりますと、従来制度の歴史からまた見ますと重要な役割を果たしてきたものであることも郵便貯金は事実でございます。したがって、個人貯蓄分野における簡易な少額貯蓄手段の提供に徹するというようなことの役割は引き続き期待されるものではなかろうかというふうに思っております。したがって、民間本来の業務を侵食するというようなところは厳に、官業というものからすればそこの辺が一応限界と心得ていなければならないではなかろうかと思っております。
 実際問題、国によって元利保証が行われておりますし、納税、配当、準備預金の積み立て及び預金保険料の支払いの免除というようなものがあるわけでございますから、したがって、そういうことを一方に思い、そして一方に補完業務としてのあり方を考えていくということになりますので、これから部内におきましても、率直に申しまして大蔵省サイドというだけの物の考え方でなしに、郵政省サイドの物の考え方もございましょうし、それらをお互いが検討をし合うという段階に来ておって、時に臨んでいろいろ議論が行われておるという現状でございます。
 その先何か第三者機関でもつくって基本的なあり方を審議してもらうかというところまではまだ完全には踏み込んでいないというのが現状でございます。とはいえ、そう何年もかかってやってもいいという問題ではございませんので、私だけの考えでなく、政府全体としての考え方の中でも、ぼちぼちそういう少なくとも場所のような、行革審などでいろいろ議論していただいたことはございますけれども、それを議論するための場じゃございませんし、何か考えなきゃいかぬかなというところまでは私の思いも到達しております。
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村沢牧#29
○村沢牧君 郵便貯金は官業が民業を補完するものであるという基本的な考え方、その中で小口金利自由化の一番問題になるのは郵便貯金、定額貯金のあり方、金利の問題ですね、これについて大蔵省はどういうふうに考えますか。
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