社会労働委員会
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会
会議録情報#0
平成元年十一月二十一日(火曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 丹羽 雄哉君
理事 伊吹 文明君 理事 高橋 辰夫君
理事 野呂 昭彦君 理事 畑 英次郎君
理事 粟山 明君 理事 池端 清一君
理事 貝沼 次郎君 理事 田中 慶秋君
稲垣 実男君 今井 勇君
小沢 辰男君 木村 義雄君
古賀 誠君 笹川 堯君
高橋 一郎君 津島 雄二君
中山 成彬君 三原 朝彦君
持永 和見君 大原 亨君
川俣健二郎君 永井 孝信君
渡部 行雄君 新井 彬之君
吉井 光照君 塚田 延充君
児玉 健次君 田中美智子君
大橋 敏雄君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 戸井田三郎君
出席政府委員
大蔵省主計局次
長 寺村 信行君
厚生大臣官房総
務審議官 加藤 栄一君
厚生大臣官房審
議官 森 仁美君
厚生省児童家庭
局長 古川貞二郎君
厚生省年金局長 水田 努君
社会保険庁運営
部長 土井 豊君
労働省職業安定
局高齢・障害者
対策部長 七瀬 時雄君
委員外の出席者
総務庁人事局参
事官 畠中誠二郎君
大蔵省主計局共
済課長 乾 文男君
運輸大臣官房国
有鉄道改革推進
部改革推進企画
官 藤井 章治君
運輸省運輸政策
局運輸産業課長 小幡 政人君
労働省労働基準
局賃金時間部労
働時間課長 諏訪 佳君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団理事
長) 杉浦 喬也君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団共済
事務局長) 長野 倬士君
社会労働委員会
調査室長 滝口 敦君
─────────────
十一月二十一日
国民医療改善に関する請願(中路雅弘君紹介)(第五〇五号)
同(東中光雄君紹介)(第六五四号)
脊髄空洞症を特定疾患難病指定に関する請願(大野潔君紹介)(第五七二号)
国民年金等公的年金の改悪反対に関する請願(永井孝信君紹介)(第六五三号)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百十四回国会閣法第六六号)
被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案(内閣提出、第百十四回国会閣法第七七号)
平成元年度における国民年金法等の年金の額等の改定の特例に関する法律案(大出俊君外二名提出、第百十四回国会衆法第一〇号)
────◇─────
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 丹羽 雄哉君
理事 伊吹 文明君 理事 高橋 辰夫君
理事 野呂 昭彦君 理事 畑 英次郎君
理事 粟山 明君 理事 池端 清一君
理事 貝沼 次郎君 理事 田中 慶秋君
稲垣 実男君 今井 勇君
小沢 辰男君 木村 義雄君
古賀 誠君 笹川 堯君
高橋 一郎君 津島 雄二君
中山 成彬君 三原 朝彦君
持永 和見君 大原 亨君
川俣健二郎君 永井 孝信君
渡部 行雄君 新井 彬之君
吉井 光照君 塚田 延充君
児玉 健次君 田中美智子君
大橋 敏雄君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 戸井田三郎君
出席政府委員
大蔵省主計局次
長 寺村 信行君
厚生大臣官房総
務審議官 加藤 栄一君
厚生大臣官房審
議官 森 仁美君
厚生省児童家庭
局長 古川貞二郎君
厚生省年金局長 水田 努君
社会保険庁運営
部長 土井 豊君
労働省職業安定
局高齢・障害者
対策部長 七瀬 時雄君
委員外の出席者
総務庁人事局参
事官 畠中誠二郎君
大蔵省主計局共
済課長 乾 文男君
運輸大臣官房国
有鉄道改革推進
部改革推進企画
官 藤井 章治君
運輸省運輸政策
局運輸産業課長 小幡 政人君
労働省労働基準
局賃金時間部労
働時間課長 諏訪 佳君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団理事
長) 杉浦 喬也君
参 考 人
(日本国有鉄道
清算事業団共済
事務局長) 長野 倬士君
社会労働委員会
調査室長 滝口 敦君
─────────────
十一月二十一日
国民医療改善に関する請願(中路雅弘君紹介)(第五〇五号)
同(東中光雄君紹介)(第六五四号)
脊髄空洞症を特定疾患難病指定に関する請願(大野潔君紹介)(第五七二号)
国民年金等公的年金の改悪反対に関する請願(永井孝信君紹介)(第六五三号)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百十四回国会閣法第六六号)
被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案(内閣提出、第百十四回国会閣法第七七号)
平成元年度における国民年金法等の年金の額等の改定の特例に関する法律案(大出俊君外二名提出、第百十四回国会衆法第一〇号)
────◇─────
丹
丹羽雄哉#1
○丹羽委員長 これより会議を開きます。
第百十四回国会、内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案及び第百十四回国会、大出俊君外二名提出、平成元年度における国民年金法等の年金の額等の改定の特例に関する法律案の各案を議題といたします。
これより各案について質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。持永和見君。
この発言だけを見る →第百十四回国会、内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案及び第百十四回国会、大出俊君外二名提出、平成元年度における国民年金法等の年金の額等の改定の特例に関する法律案の各案を議題といたします。
これより各案について質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。持永和見君。
持
持永和見#2
○持永委員 今議題になっております年金関係の三案について御質問を申し上げたいと思います。
まず、野党がお出しになっているスライド法案についてでございますが、これにつきましての厚生大臣の考えをひとつお伺いしたいと思います。
厚生年金、国民年金というのは制度的な仕組みとして五年ごとに財政の再計算を行って、緻密な数理計算を行いまして、五年間の生活水準や賃金の動向に応じて年金額の引き上げをしたり、あるいは数理計算の結果に基づいて必要な保険料の改定をしたりするという制度的な仕組みがきちんとつくられておるところでございます。その間は年金額の実質目減りを防ぐために物価スライドによってその間のつなぎを対応する、こういうような仕組みになっております。今回平成元年度はちょうど再計算の時期に当たるわけでございまして、そういう意味で、今回政府の方としても実質改善を伴った、そしてまた懸案の問題を処理するための改善を御提案されている、こういうことになるかと思いますが、そういった財政再計算をきちんとやって、その結果による制度改善ということではなくて、野党のお出しになっているのは当面の物価スライドだけを切り離してやろう、こういうようなお考えのようでございますけれども、やはり法律の建前、制度の仕組みからいって年金制度の長期的な安定を図る、また信頼にたえ得る年金制度をつくるためにはこのスライドだけを切り離してやるということはいささか問題があるのではないかと思っております。
そしてまた、消費税の問題が今大変国民的な問題になっておりますけれども、この問題について、特に逆進性の問題がありまして、年金受給者など、そういった所得の低い人たちに負担が重くかかっているのではないかというような議論がされておるわけでございます。こういった観点を踏まえまして、我々自民党としては今度の実質改善、スライドは〇・七%、実質改善は約六%というものをひとつ十月からではなくて四月にさかのぼってやろうじゃないかという、参議院議員選挙でそういった公約をいたしておるところであります。したがって、今お出しになって審議を行われております年金改善の法案につきましては何としても本体の実質的な改善、実質的な財政再計算に基づく見直しを優先させ、それをできるだけ早く実現させるのが国会としても大変大事なことだと私は思っておりますが、そういったことにつきまして厚生大臣のお考えをひとつお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →まず、野党がお出しになっているスライド法案についてでございますが、これにつきましての厚生大臣の考えをひとつお伺いしたいと思います。
厚生年金、国民年金というのは制度的な仕組みとして五年ごとに財政の再計算を行って、緻密な数理計算を行いまして、五年間の生活水準や賃金の動向に応じて年金額の引き上げをしたり、あるいは数理計算の結果に基づいて必要な保険料の改定をしたりするという制度的な仕組みがきちんとつくられておるところでございます。その間は年金額の実質目減りを防ぐために物価スライドによってその間のつなぎを対応する、こういうような仕組みになっております。今回平成元年度はちょうど再計算の時期に当たるわけでございまして、そういう意味で、今回政府の方としても実質改善を伴った、そしてまた懸案の問題を処理するための改善を御提案されている、こういうことになるかと思いますが、そういった財政再計算をきちんとやって、その結果による制度改善ということではなくて、野党のお出しになっているのは当面の物価スライドだけを切り離してやろう、こういうようなお考えのようでございますけれども、やはり法律の建前、制度の仕組みからいって年金制度の長期的な安定を図る、また信頼にたえ得る年金制度をつくるためにはこのスライドだけを切り離してやるということはいささか問題があるのではないかと思っております。
そしてまた、消費税の問題が今大変国民的な問題になっておりますけれども、この問題について、特に逆進性の問題がありまして、年金受給者など、そういった所得の低い人たちに負担が重くかかっているのではないかというような議論がされておるわけでございます。こういった観点を踏まえまして、我々自民党としては今度の実質改善、スライドは〇・七%、実質改善は約六%というものをひとつ十月からではなくて四月にさかのぼってやろうじゃないかという、参議院議員選挙でそういった公約をいたしておるところであります。したがって、今お出しになって審議を行われております年金改善の法案につきましては何としても本体の実質的な改善、実質的な財政再計算に基づく見直しを優先させ、それをできるだけ早く実現させるのが国会としても大変大事なことだと私は思っておりますが、そういったことにつきまして厚生大臣のお考えをひとつお伺いしたいと思います。
戸
戸井田三郎#3
○戸井田国務大臣 委員御指摘のとおり、この年金は昨年春に物価スライドをして以来改定をされておりません。その中に御承知のとおり税制改革による消費税の実施というようなものがあったわけでありますから、当然年金受給者にとっては、御承知のとおり二千五百万人の方々が早く給付改善分を含めた支給を待ち望んでいるところだと思います。同時に、その給付改善をしていくためには当然負担の問題もつきますので、やはりいろいろな意味での御意見等も、また、別の御意見もありますけれども、いずれにしても年金受給者にとってみれば一日も早い給付の改善部分を含めた支給を望んでいるところだろう、かように思うわけであります。
そこで、先生御指摘のとおり切り離して改善部分だけ、あるいは物価スライド部分だけというのではなくして、その負担面も同時にあわせて実施をしていくということが私は将来の安定のために絶対必要である、かように思っております。しかしながら、一方給付の改善面だけは早くやらないと、逆進性の問題もあって非常に困っておるという御意見も十分わかるわけであります。そういう意味で、今御提言のありました給付改善の四月にさかのぼって実施するという御意見等もありましたけれども、これらの問題は本委員会の審議を通じ、また与野党間でも十分お話し合いをしていただいて、国民の期待の持てるような改善が同時に通過していくということが望ましいように思います。
この発言だけを見る →そこで、先生御指摘のとおり切り離して改善部分だけ、あるいは物価スライド部分だけというのではなくして、その負担面も同時にあわせて実施をしていくということが私は将来の安定のために絶対必要である、かように思っております。しかしながら、一方給付の改善面だけは早くやらないと、逆進性の問題もあって非常に困っておるという御意見も十分わかるわけであります。そういう意味で、今御提言のありました給付改善の四月にさかのぼって実施するという御意見等もありましたけれども、これらの問題は本委員会の審議を通じ、また与野党間でも十分お話し合いをしていただいて、国民の期待の持てるような改善が同時に通過していくということが望ましいように思います。
持
持永和見#4
○持永委員 年金問題を論じます場合に、高齢化社会のこれからのあり方、あるいはその中における年金制度の果たすべき機能なり役割、そういったものをやはりきちんと議論し、そういった前提の上に立って年金制度が今後いかにあるべきかという議論を展開することが必要であろうかと思っております。そういった意味で、これから日本の高齢化が急速に、そして外国に例を見ないスピードで進むわけでございますけれども、そういった人口構成の高齢化といったものについては当然年金とか医療とか福祉、そういった社会的な費用というのは重なってくるかと思います。社会保障負担の将来の問題あるいは人口構成の高齢化の問題、そういった問題について、たしか六十三年だったと思いますけれども、二十一世紀における給付と負担の展望という政府としての見解をお出しになったと承っておりますが、その内容について大筋を御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →加
加藤栄一#5
○加藤政府委員 御説明いたします。
まず人口構成の変化につきましては、我が国は今お話のありましたように大変急速に高齢化が進むわけでございまして、六十五歳以上人口の総人口に対する割合で見ますと、昭和六十年に一〇・三%でありましたものが西暦二〇〇〇年、平成十二年には一六・三%、さらに二〇一〇年、平成二十二年には二〇・〇%、二〇二〇年、平成三十二年には二三・六%にまで進むわけでございます。また、これを六十五歳以上人口と二十歳から六十四歳までの生産年齢人口の対比で見ますと、老人一人当たりの生産年齢人口は昭和六十年に五・九人でありましたものが平成三十二年には二・三人ということになるわけでございます。
こういう高齢化の進展に伴いまして社会保障に対する負担も増大するというふうに見込まれておりまして、今先生がおっしゃいました昨年の三月にお出しいたしました「二十一世紀初頭における高齢化状況等及び社会保障の給付と負担の展望」におきましては、現行制度を前提として試算いたしますと、社会保障負担すなわち社会保険料等でございますが、昭和六十三年度は約三十二兆円で、対国民所得比で一一・一%でありますものが、平成十二年度には六十五ないし七十五兆円程度、対国民所得比で一四ないし一四・五%程度、平成二十二年度では百二十五ないし百五十五兆円程度で、一六・五ないし一八・五%程度に対国民所得比がなるわけでございます。
この発言だけを見る →まず人口構成の変化につきましては、我が国は今お話のありましたように大変急速に高齢化が進むわけでございまして、六十五歳以上人口の総人口に対する割合で見ますと、昭和六十年に一〇・三%でありましたものが西暦二〇〇〇年、平成十二年には一六・三%、さらに二〇一〇年、平成二十二年には二〇・〇%、二〇二〇年、平成三十二年には二三・六%にまで進むわけでございます。また、これを六十五歳以上人口と二十歳から六十四歳までの生産年齢人口の対比で見ますと、老人一人当たりの生産年齢人口は昭和六十年に五・九人でありましたものが平成三十二年には二・三人ということになるわけでございます。
こういう高齢化の進展に伴いまして社会保障に対する負担も増大するというふうに見込まれておりまして、今先生がおっしゃいました昨年の三月にお出しいたしました「二十一世紀初頭における高齢化状況等及び社会保障の給付と負担の展望」におきましては、現行制度を前提として試算いたしますと、社会保障負担すなわち社会保険料等でございますが、昭和六十三年度は約三十二兆円で、対国民所得比で一一・一%でありますものが、平成十二年度には六十五ないし七十五兆円程度、対国民所得比で一四ないし一四・五%程度、平成二十二年度では百二十五ないし百五十五兆円程度で、一六・五ないし一八・五%程度に対国民所得比がなるわけでございます。
持
持永和見#6
○持永委員 今御説明がありましたように、大変な高齢化社会、そして大変な社会保障費用が必要になるわけでございますが、特にその中で年金というのは非常に大きな役割、機能を果たすことになるかと思います。そういう意味で、厚生省がたしか昨年、長寿社会のための施策ビジョンといいますか福祉ビジョンをお出しになっていると思いますけれども、そういった福祉ビジョンの中で、公的年金の果たす将来のビジョンについてどういうことを示しておられるのか、ひとつお伺いをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →加
加藤栄一#7
○加藤政府委員 お話しの昨年十月に国会に提出いたしましたいわゆる福祉ビジョンでございますが、この中で基本的な考え方を立てた上で、年金、医療等につきましてそれぞれビジョンをお示ししております。
この中では、年金につきまして、まず、公的年金についてはおおむね現在程度の給付水準を引き続き維持する。第二に、保険料率については段階的に引き上げることとするが、将来過大な負担にならない水準にとどめる。第三に、平成七年を目途とする公的年金制度全体の一元化に向けて、今後とも給付と負担の公平化を図るための措置を講ずる。第四に、支給開始年齢につきましては、雇用その他の条件整備を図りつつ、将来できる限り早い時期から段階的に六十五歳とすることを目標とする。第五に、公的年金を補完する企業年金を育成し、普及を図るという考え方を明らかにしております。
この発言だけを見る →この中では、年金につきまして、まず、公的年金についてはおおむね現在程度の給付水準を引き続き維持する。第二に、保険料率については段階的に引き上げることとするが、将来過大な負担にならない水準にとどめる。第三に、平成七年を目途とする公的年金制度全体の一元化に向けて、今後とも給付と負担の公平化を図るための措置を講ずる。第四に、支給開始年齢につきましては、雇用その他の条件整備を図りつつ、将来できる限り早い時期から段階的に六十五歳とすることを目標とする。第五に、公的年金を補完する企業年金を育成し、普及を図るという考え方を明らかにしております。
持
持永和見#8
○持永委員 そういうようなことで、年金に対する期待、役割が大変多いわけでございますけれども、現在、二千五百万人の方々が公的年金を受けておられる。二千五百万人というのは国民四・四人に一人ぐらいということになるわけでございますし、また世帯数からいいますと、恐らく二世帯に一人は必ず公的年金の受給者がいる。そういうような、年金が国民各層に深く根づくような時代にまさになったと思っております。
これからますます年金に対する国民の期待そして役割というのはふえる一方だと思いますけれども、一体公的年金をこれからどういうふうに基本的に持っていこうとお考えなのか。そしてまた、公的年金の特に生活保障としての給付水準というのを一体どういう基本的な考え方で制度的に仕組もうとしておられるのか。これから老後生活というのはますます長くなる、年金に頼る生活期間もますます長くなるわけでございますが、そういった点について大臣の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →これからますます年金に対する国民の期待そして役割というのはふえる一方だと思いますけれども、一体公的年金をこれからどういうふうに基本的に持っていこうとお考えなのか。そしてまた、公的年金の特に生活保障としての給付水準というのを一体どういう基本的な考え方で制度的に仕組もうとしておられるのか。これから老後生活というのはますます長くなる、年金に頼る生活期間もますます長くなるわけでございますが、そういった点について大臣の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
戸
戸井田三郎#9
○戸井田国務大臣 御承知のとおり、これから高齢化社会に向かってますます年金は大切な役割を果たしていくことになると思います。この公的年金の仕組みの問題は、御承知のとおり世代間扶養という仕組みでされているわけであります。そのために、働く世代の人たちは、その当時の生活水準あるいは物価等を勘案して給与が支給されるわけでありますから、当然それに基づいた年金も物価スライドあるいは実質価値の維持を図るほか、さらに再計算期ごとに国民の生活水準の向上や賃金の上昇に応じて年金額を改善していく、そして老後生活を確実に支えていくという役割を果たしていくものであります。
さらに、今回の改正は、そういった観点から給付の改善を行おうとするものでありまして、公的年金の役割を、今後本格的な高齢化社会に向かって果たしていける役割を安定的に支えていく、こういうふうなつもりで提案をいたしているわけであります。
この発言だけを見る →さらに、今回の改正は、そういった観点から給付の改善を行おうとするものでありまして、公的年金の役割を、今後本格的な高齢化社会に向かって果たしていける役割を安定的に支えていく、こういうふうなつもりで提案をいたしているわけであります。
持
持永和見#10
○持永委員 公的年金制度で一番大事なことは、制度の長期的な安定をきちんと図っていくということと、制度自身に対する国民の信頼をつなぎとめていくことだと私は思います。
最近、公的年金につきまして、特に国民年金の保険料が毎年毎年上がっていくというようなこと、あるいは一部では、せっかく六十歳支給だと思って掛けたのに、いつの間にか六十五歳支給になってしまったんじゃないかというようなこと、これはPRの不足というか説明不足もあるかと思いますけれども、そういったことから、最近、民間の生命保険に入った方が多少老後の生活保障としてはいいのじゃないかなというような意見もちまたに聞かれるようなことでございます。公的年金と私的年金とを単に数字の上だけで損得論議をするというのは非常に問題があるかと思いますけれども、老後の生活設計として、確実な、しかも安定したものを求めるというようなことから、どうも私的年金の方が約束されたものをきちんともらえるから、しかも保険料も初めから決まっているから私的年金の方がいいのじゃないか、いささかそういう風潮があちこちに見られるようになってきております。これは私は非常に問題だと思うのです。その点について厚生省としてはどういうふうにお考えなのか、また、どういうふうに国民の理解なり納得を求められようとしているのか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →最近、公的年金につきまして、特に国民年金の保険料が毎年毎年上がっていくというようなこと、あるいは一部では、せっかく六十歳支給だと思って掛けたのに、いつの間にか六十五歳支給になってしまったんじゃないかというようなこと、これはPRの不足というか説明不足もあるかと思いますけれども、そういったことから、最近、民間の生命保険に入った方が多少老後の生活保障としてはいいのじゃないかなというような意見もちまたに聞かれるようなことでございます。公的年金と私的年金とを単に数字の上だけで損得論議をするというのは非常に問題があるかと思いますけれども、老後の生活設計として、確実な、しかも安定したものを求めるというようなことから、どうも私的年金の方が約束されたものをきちんともらえるから、しかも保険料も初めから決まっているから私的年金の方がいいのじゃないか、いささかそういう風潮があちこちに見られるようになってきております。これは私は非常に問題だと思うのです。その点について厚生省としてはどういうふうにお考えなのか、また、どういうふうに国民の理解なり納得を求められようとしているのか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
水
水田努#11
○水田政府委員 公的年金の役割については、ただいま大臣からお答えしたとおりでございます。
私的年金というのは、払い込んだ保険料に利息をつけてそれを原資として保険給付がなされるもので、そもそも公的年金と私的年金の役割が違うわけで、これを数字的に比較するのはいかがかと思いますが、あえてこれを比較させていただきますと、厚生年金につきましては、開始年齢を六十五歳に引き上げたといたしましても、国庫負担があること、事業主負担があることによりまして、平成元年十月に四十歳の方で払い込んだ保険料と受け取る給付の総額を比較した場合、給付の方が三・三倍、三十歳の方で二・七倍、二十歳の方で二・三倍、こういうことに相なります。
また、国民年金につきましても、国庫補助がありますことによりまして、同じケースで計算いたしますと、四十歳の方で二・四倍、三十歳の方で一・六倍、二十歳の方で一・四倍ということで、決して保険料よりも減るということはございません。
この発言だけを見る →私的年金というのは、払い込んだ保険料に利息をつけてそれを原資として保険給付がなされるもので、そもそも公的年金と私的年金の役割が違うわけで、これを数字的に比較するのはいかがかと思いますが、あえてこれを比較させていただきますと、厚生年金につきましては、開始年齢を六十五歳に引き上げたといたしましても、国庫負担があること、事業主負担があることによりまして、平成元年十月に四十歳の方で払い込んだ保険料と受け取る給付の総額を比較した場合、給付の方が三・三倍、三十歳の方で二・七倍、二十歳の方で二・三倍、こういうことに相なります。
また、国民年金につきましても、国庫補助がありますことによりまして、同じケースで計算いたしますと、四十歳の方で二・四倍、三十歳の方で一・六倍、二十歳の方で一・四倍ということで、決して保険料よりも減るということはございません。
持
持永和見#12
○持永委員 今局長が言われたとおりだと思うのですけれども、問題は、特に国民年金なんかで、当然加入とはいいながら、国民年金の加入というのは個人の任意によるところが多いわけでございます。そういう意味で昨今、国民年金に入ってもなあという感じの方が町の中には非常に多い。そういった点について、世代間の支え合いとして公的年金はどうしても必要なんですよ、そして公的年金については、今おっしゃったように国庫負担があるとか物価スライドがあるとか、生活水準の変動があればそれに応じてきちんと年金というのは直していくんですよというような点についてのPRといいますか、国民に対する理解、納得を求められる方策がやや少し不足しているのじゃないかなという感じがいたしております。この点についてぜひぜひ積極的なPRをお願いしたいと私の方からも思いますけれども、大臣の方でそういう方向に向かっての御努力をお願いできるように、ひとつよろしく御配慮をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →戸
戸井田三郎#13
○戸井田国務大臣 私は、年金については世代間の合意が必要であるということをたびたびこの席でも申し上げましたけれども、私は世代間の合意が、例えば給付を受けて支えられる世代間の合意ということではなくして、あるいは支える人だけの合意ではなくして、この年金制度というものがこの国で行われていることに対する日本国民の社会的な合意が世代間合意だろうと思うのです。でありますから、その部分的な合意ということになるというと、年金を受ける人はたくさん給付を受けたいし、また支える人は少しでも軽い方がいいということになるというと、社会的合意の中で対立する——対立すると言うとおかしいけれども、その社会的な合意の中で部分的に合意に置いている力点が違ってくるというと、せっかくこういった世代間扶養という、すなわち物価にスライドしていく、あるいはよく私も言いますけれども、この間のオイルショックの狂乱物価、ああいうようなときでも支えられていくのは、やはり何といっても支えていく世代の人たちがその当時の経済情勢、物価に見合った給与を得ている。したがって、その人たちの大体七〇%くらいを支えていこう、負担をしていこう、そういった意味での世代間扶養に対する社会的な合意というものをよく認識していないといけないのではないか。そのためにはやはり、厚生省としても公的年金の意義というものをよく宣伝といいますか、理解を求める努力をしていかないというと、自分は貯金をしていた方がいいのだと思う、あるいは私的年金の方がいいと思う、私的年金とかそういった貯金というものは確かにいいことであるけれども、もし狂乱物価のようなものが出てきて大きなインフレが起こるというようなときには、とてもとても支えられていかない、そういう仕組みに対する合意を得る努力が一番大事なんではないかと思います。
この発言だけを見る →持
持永和見#14
○持永委員 ぜひひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
次に、支給開始年齢の問題でございますが、支給開始年齢の問題につきましては、先般も伊吹委員の方からいろいろ御質問がありましたので、私は、支給開始年齢の引き上げの条件整備といいますか連動がどうしても必要だと思われる高齢者雇用の問題について、ひとつ労働省の方に二、三お伺いを申し上げたいと思います。
これから若い人たちが人口の高齢化に伴いましてどんどん減っていく日本の人口構成にありますけれども、そういたしますと、やはりどうしても高齢者の雇用の場というのは必然的にふえざるを得ないし、また現実に、やはり人間の生きがいとしては働くことに一番の生きがいを感ずるのではないかという気がいたします。そういう意味で高齢者雇用というのは、よしにつけあしきにつけこれはふえていくという必然的な展開にあるかと思いますが、やはり国としてそういった高齢者雇用の条件整備を積極的に展開していくことが何よりも必要なことだと思います。労働省は昨今、高齢者雇用の問題について大変積極的に取り組みたいというような意欲があるやに聞いておりますけれども、平成二年度の予算要求、そういった中で高齢者雇用対策についてどういうことを考えておられるのか、ひとつまずお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →次に、支給開始年齢の問題でございますが、支給開始年齢の問題につきましては、先般も伊吹委員の方からいろいろ御質問がありましたので、私は、支給開始年齢の引き上げの条件整備といいますか連動がどうしても必要だと思われる高齢者雇用の問題について、ひとつ労働省の方に二、三お伺いを申し上げたいと思います。
これから若い人たちが人口の高齢化に伴いましてどんどん減っていく日本の人口構成にありますけれども、そういたしますと、やはりどうしても高齢者の雇用の場というのは必然的にふえざるを得ないし、また現実に、やはり人間の生きがいとしては働くことに一番の生きがいを感ずるのではないかという気がいたします。そういう意味で高齢者雇用というのは、よしにつけあしきにつけこれはふえていくという必然的な展開にあるかと思いますが、やはり国としてそういった高齢者雇用の条件整備を積極的に展開していくことが何よりも必要なことだと思います。労働省は昨今、高齢者雇用の問題について大変積極的に取り組みたいというような意欲があるやに聞いておりますけれども、平成二年度の予算要求、そういった中で高齢者雇用対策についてどういうことを考えておられるのか、ひとつまずお伺いをしたいと思います。
七
七瀬時雄#15
○七瀬政府委員 ただいま先生から御指摘がございましたように、高齢化社会が進展しておりまして、それに伴いまして労働力の高齢化ということも進んでおります。したがいまして、近い将来の展望を見ましても、労働力の増加というものを高齢者に依存せざるを得ないという状況が参ってきておりますし、また、人生八十年時代の社会参加のあり方という点から申しましても、六十五歳程度までの雇用を確保するということが極めて重要な施策になってきているわけでございます。そういった中で、私ども労働省といたしましては、高齢者の長年培った知識、経験、能力を十分に活用しながら我が国の経済社会の発展に不可欠な労働力を確保していくというようなことで、高齢者の方々の雇用の場を確保することは労働行政の最重点課題であるというふうに考えております。このため、来年度の概算要求におきましても、高年齢者の雇用対策を最重点の課題とし、六十五歳までの高齢者の雇用の拡大を図る観点からの助成制度の改善などを内容といたしまして、前年度に比べてかなり大幅な拡充で予算要求をいたしているところでございます。
この発言だけを見る →持
持永和見#16
○持永委員 今御説明ありましたように、労働省としても来年度、高齢者雇用についての助成措置というのは積極的にお考えだということでございますけれども、もちろんその予算的な助成措置、そういった面で高齢者雇用を積極的に誘導していくことも必要でございますが、やはりシステムといいますか、そういった法制面での何らかの手当てというのも必要ではないだろうかという感じがいたしております。雇用審議会でもその問題について今検討がなされているというふうに聞いておりますけれども、こういった高齢者雇用の法的な整備の問題についての労働省の取り組みについてお伺いを申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →七
七瀬時雄#17
○七瀬政府委員 ただいまお話にございましたように、高齢者雇用の法的な枠組みにつきましても、去る十月二十四日に雇用審議会に対しまして、労働大臣から六十五歳までの雇用機会を確保する対策について法的整備のあり方を含めて諮問を行っておりまして、現在雇用審議会におきまして熱心な御討議をいただいているところでございます。私どもといたしましては、もし御意見がまとまれば年内にも御答申をいただきたいということでお願いをしている状況でございます。
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持永和見#18
○持永委員 これだけ年金の支給開始年齢の問題が大変世間的に、社会的に大きな議論を呼んでおるところでございます。また、日本の社会構造からいっても高齢者雇用というのは必然的に積極的に取り組まざるを得ない、そういう状況でございますので、労働省として、政府としてもこの高齢者雇用の問題については今後ともぜひひとつ積極的な、勇猛果敢な取り組み方をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
次に、ちょっと大蔵省にお伺いいたしますが、今回、厚生年金の支給開始年齢を六十五歳にする、これを政府としては法律で提案されております。今官民格差の問題だとか年金制度の一元化だとか、こういうことを言われておりますけれども、そういった中で、共済年金の支給年齢は今現実に幾らになっておりますか。そしてまた、この厚生年金の六十五歳との絡みで共済年金の支給開始年齢をどういうふうに今後やっていこうというふうにお考えなのか、その点をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →次に、ちょっと大蔵省にお伺いいたしますが、今回、厚生年金の支給開始年齢を六十五歳にする、これを政府としては法律で提案されております。今官民格差の問題だとか年金制度の一元化だとか、こういうことを言われておりますけれども、そういった中で、共済年金の支給年齢は今現実に幾らになっておりますか。そしてまた、この厚生年金の六十五歳との絡みで共済年金の支給開始年齢をどういうふうに今後やっていこうというふうにお考えなのか、その点をお伺いしたいと思います。
乾
乾文男#19
○乾説明員 お答えをいたします。
共済年金の支給開始年齢は、厚生年金の男子と同様原則六十歳とされてございますが、従来五十五歳であった時期がございまして、それの経過措置が現在進行中でございまして、平成元年現在、共済組合の支給開始年齢は五十八歳でございます。
それで、厚生年金が六十五歳に引き上げの法案が出されていることとの関連でございますけれども、この公務員共済の年金につきましても、六十五歳までの支給開始年齢の引き上げは、国共済自身の財政事情及び公的年金の大宗を占める厚生年金との整合性を考慮すれば避けて通れない課題であるというふうに考えているわけでございます。したがいまして、共済年金の支給開始年齢の問題につきましては、本年三月二十八日の閣議決定、これは厚生年金の支給開始年齢引き上げ法案の提出に当たって行われた閣議決定でございますが、そこでは「共済年金については、その職域における就業に関する制度・運営等にも留意しつつ検討を進め、厚生年金との整合性を図る観点から、右記と同様の趣旨の措置を講ずるよう対処していくこととする。」と述べられておりまして、私どもといたしましても、この閣議決定にのっとって今後検討を進めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →共済年金の支給開始年齢は、厚生年金の男子と同様原則六十歳とされてございますが、従来五十五歳であった時期がございまして、それの経過措置が現在進行中でございまして、平成元年現在、共済組合の支給開始年齢は五十八歳でございます。
それで、厚生年金が六十五歳に引き上げの法案が出されていることとの関連でございますけれども、この公務員共済の年金につきましても、六十五歳までの支給開始年齢の引き上げは、国共済自身の財政事情及び公的年金の大宗を占める厚生年金との整合性を考慮すれば避けて通れない課題であるというふうに考えているわけでございます。したがいまして、共済年金の支給開始年齢の問題につきましては、本年三月二十八日の閣議決定、これは厚生年金の支給開始年齢引き上げ法案の提出に当たって行われた閣議決定でございますが、そこでは「共済年金については、その職域における就業に関する制度・運営等にも留意しつつ検討を進め、厚生年金との整合性を図る観点から、右記と同様の趣旨の措置を講ずるよう対処していくこととする。」と述べられておりまして、私どもといたしましても、この閣議決定にのっとって今後検討を進めてまいりたいと考えております。
持
持永和見#20
○持永委員 やはり、これから公的な年金制度というのは、整合性といいますか、そういうものがどうしても必要なことだと思います。年金の中で長い間の官民格差がいろいろと言われておりまして、これから将来年金が国民的に大変大事なことになるのだから、それを何とか一元化しようじゃないか、お互いの整合性を保っていこうじゃないか、そういう方向にあるわけでございますから、共済についても六十五歳支給が避けて通れないという御説明がございましたけれども、厚生年金と歩調を合わせて将来ともに支給開始年齢の問題に取り組んでもらいたいと思うわけでございます。
次に、保険料のことでちょっとお伺いします。
今回の改正案で、財政再計算による見直しでは保険料が二・二%引き上げられる、こういうことになっております。前回の財政再計算では、たしか一・八%ずつの引き上げを五年ごとに行うというような計算であったように記憶をいたしておりますけれども、この点について関係者の方々に対する説明が少し足りてないのではないかという節がうかがえるわけでございます。なぜ前回一・八%だった引き上げが二・二%の引き上げになったのか、その点をお伺いを申し上げたいと思います。
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今回の改正案で、財政再計算による見直しでは保険料が二・二%引き上げられる、こういうことになっております。前回の財政再計算では、たしか一・八%ずつの引き上げを五年ごとに行うというような計算であったように記憶をいたしておりますけれども、この点について関係者の方々に対する説明が少し足りてないのではないかという節がうかがえるわけでございます。なぜ前回一・八%だった引き上げが二・二%の引き上げになったのか、その点をお伺いを申し上げたいと思います。
水
水田努#21
○水田政府委員 年金財政の将来推計をいたします場合に、人口学的要素というのが極めて大きいわけでございます。厚生省は財政再計算を行います場合には、人口問題研究所の将来人口推計をもとにして行っているところでございます。前回の再計算は五十六年の推計を用い、今回の再計算は六十一年の推計を用いました。その結果、平均寿命が男女とも前回よりも三歳延びております。そして、平成三十二年における厚生年金の老齢年金受給者が前回再計算時に比べて二百五十三万人増加するということが見込まれるようになりました。その結果、最終保険料が前回の再計算では二八・九%であったものが二百五十三万人増加することに伴いまして、今回最終保険料率は三一・五%と相ならざるを得なくなりました。私どもは、こういう高い負担には後代の方がたえ得ないということで、段階的に開始年齢を六十五歳に引き上げることによって最終保険料を二六・一%に抑える、こういう設計を立てました。この最終保険料に到達するまで約七回の再計算を迎えるわけでございますが、その間、単年度赤字を出さず、かつ積立金に手をつけない範囲でそれぞれの再計算期ごとの上げ幅を等しくするようにしながら最終の二六・一%に持っていくためには、毎回二・二%の上げ幅が必要だ、こういう結論が出て今回法律改正をお願いいたしているところでございます。
この発言だけを見る →持
持永和見#22
○持永委員 今御説明がありましたように、将来の最終料率が三割を超さない程度に国民の加入員の方々の負担を抑えるとすれば二・二%ずつの引き上げが必要だ、こういうことになるのだと思います。今いろいろと国会の中でも、新聞などでは保険料の二・二%が引き下げられるのじゃないだろうかという議論が出ておりますけれども、保険料の引き下げというのは必ず後代にッヶが来ることは間違いないと思います。先般も伊吹議員の方からいろいろ御質問がありましたけれども、やはりこの際、公的年金を長期的に安定させてお互いの世代間扶養として国民の信頼を確保していくためには、いたずらに後代負担をふやす、後代にツケを回すようなことがあってはならないと思うのです。そういう意味で、今、財政再計算に基づくきちんとした数理計算に基づいて我々はそれを守っていかなければならないと思いますが、大臣としてはどういうふうにお考えでございましょうか、御見解をお伺いします。
この発言だけを見る →戸
戸井田三郎#23
○戸井田国務大臣 今局長が答弁いたしましたとおりに、今回の保険料については将来の負担を考慮して設定されたものであります。したがって、先ほど申しましたように、世代間扶養で負担をする世代の人たちの合意、先ほど申しましたのは社会的な世代間扶養の合意で、そして負担者だけの合意というものは成り立たないので、負担者だけの合意というものが、同時に給付を受ける世代がその昔からの約束の延長線上にあるわけでございますから、後代に適当な負担ということでいかなければなりません。そうなってくると、今局長が申し上げましたように、人口構造も変わってきておりますし、ピーク時に達する平成三十二年度を目指してこれからの負担にたえられる安定したものにしていくためには、やはり二・二、本人負担で一・一というのは避けて通れないものと思っておりますので、何とぞ御理解をいただいてこの法案を通過させていただきたい、かように思う次第でございます。
この発言だけを見る →持
持永和見#24
○持永委員 次に、積立金の運用問題でちょっとお伺いいたしたいと思います。
年金の積立金というのは将来の給付財源でございますから、あくまで安全に運用される、そしてもう一つは有利に運用される、こういうことがぜひ必要なことだと思います。厚生省の方では、昭和六十二年度からだと思いますけれども、年金の積立金の自主有利運用といったものをやっと導入された。今までは財投一本で運用されておりまして、財投の金利はたしか今五・一%ではないかと思いますが大変低い。そういった中で年金の積立金を有利運用することによって、それが将来の保険料の引き上げの幅を圧縮する財源に回る、また給付の財源にもなる大変大切な財源でございますから、そういった意味で、せっかくされました積立金の自主有利運用はできるだけ高利に回る、しかも、その枠をできるだけ多くするということが必要だと思いますけれども、現在の実績を教えていただきたいと思います。
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水
水田努#25
○水田政府委員 年金積立金の自主有利運用事業は、内容的には二つございます。年金財源強化事業と資金確保事業の二つがあります。
六十三年度の運用実績を申し上げますと、年金財源強化事業につきましては、資金運用部に預託した場合に比べて一・七八%上回っております。資金確保事業については一・五四%上回っております。両方合わせまして六十三年度分の実差益は六百億に及んでおります。
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持
持永和見#26
○持永委員 今御説明のあったとおりで、六百億ということになりますと年金の膨大な運用から見ればそう大きな額ではありませんが、これをやはり伸ばしていくということがどうしても必要なことではないかと思います。そういった意味で、今後の自主運用につきましての大臣の御決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →戸
戸井田三郎#27
○戸井田国務大臣 持永先生御指摘のとおり、自主運用というものは、やはり年金財政をより強固にしていくためにも、今局長がお答えしたとおり、実績を上げているわけでありますから、これからもその拡大を図っていきたいと思いますので、よろしく御支援のほどをお願いいたします。
この発言だけを見る →持
持永和見#28
○持永委員 私は時間が余りありませんので次に行かせていただきますが、基金の問題を少しお伺いいたしたいと思います。
今回の改正がどちらかというと給付の問題あるいは保険料の問題、支給開始年齢の問題、そういった点に議論が集中されておりまして、基金の問題についてのいろいろ幾つかの改正が盛り込まれておるのですけれども、そういった問題についての議論がなされてない。厚生年金基金にしても今度新しくできる国民年金基金にしても、やはり国民の方々の老後の生活の保障あるいは生活をより豊かにするためには大変大事なことだと思うのですけれども、厚生年金基金については、たしか六十三年度に制度改正がありまして、通算制度の改善だとか、あるいは解散した基金加入員の支払い保証だとか、そういった幾つかの改善措置が取り込まれたと思うのですけれども、今度の改正の内容で、基金の積立金の運用方法、こういったものについての拡大措置があると聞いておりますけれども、この運用方法の拡大についての趣旨を御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →今回の改正がどちらかというと給付の問題あるいは保険料の問題、支給開始年齢の問題、そういった点に議論が集中されておりまして、基金の問題についてのいろいろ幾つかの改正が盛り込まれておるのですけれども、そういった問題についての議論がなされてない。厚生年金基金にしても今度新しくできる国民年金基金にしても、やはり国民の方々の老後の生活の保障あるいは生活をより豊かにするためには大変大事なことだと思うのですけれども、厚生年金基金については、たしか六十三年度に制度改正がありまして、通算制度の改善だとか、あるいは解散した基金加入員の支払い保証だとか、そういった幾つかの改善措置が取り込まれたと思うのですけれども、今度の改正の内容で、基金の積立金の運用方法、こういったものについての拡大措置があると聞いておりますけれども、この運用方法の拡大についての趣旨を御説明いただきたいと思います。
水
水田努#29
○水田政府委員 六十一年に閣議決定されました長寿対策大綱の中で、企業年金の充実を図るために資産運用の一層の効率化を図るべし、こういう条項がございまして、これを受けまして、厚生省の中に企業年金等研究会を設けまして一年余の御審議をいただきまして、その結論といたしまして、最近の資産運用の高度化、多様化のニーズに合うようにするために、運用範囲を従来の生保、信託からさらに投資顧問に参入の道を開くこと、それからさらに、運用体制の整備を整えているところには自主運用の道を開くように、こういう御意見をいただきましたので、今回それに即した改正をしております。
端的に申し上げますと、総資産の三分の一については信託、生保、それから新たに投資顧問会社がそれぞれの専門性を発揮しながら競争ができる。それからさらに、総資産が五百億を超える基金については自家運用の道もあわせて開く、この二点の改正措置を講じているところでございます。
この発言だけを見る →端的に申し上げますと、総資産の三分の一については信託、生保、それから新たに投資顧問会社がそれぞれの専門性を発揮しながら競争ができる。それからさらに、総資産が五百億を超える基金については自家運用の道もあわせて開く、この二点の改正措置を講じているところでございます。