商工委員会

1995-03-30 衆議院 全130発言

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会議録情報#0
平成七年三月三十日(木曜日)
    午前九時五十三分開議
出席委員
  委員長 白川 勝彦君
   理事 甘利  明君 理事 額賀福志郎君
   理事 河合 正智君 理事 古賀 正浩君
   理事 増子 輝彦君 理事 大畠 章宏君
      小川  元君    小此木八郎君
      小野 晋也君    奥田 幹生君
      梶山 静六君    谷川 和穗君
      中尾 栄一君    中島洋次郎君
      野田 聖子君    蓮実  進君
      山本 有二君    小池百合子君
      斉藤 鉄夫君    笹川  堯君
      土田 龍司君    豊田潤多郎君
      西川太一郎君    星野 行男君
      松沢 成文君    柳田  稔君
      山田 英介君    吉田  治君
      後藤  茂君    佐藤 泰介君
      前島 秀行君    松本  龍君
      和田 貞夫君    吉井 英勝君
      牧野 聖修君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  橋本龍太郎君
 出席政府委員
        通商産業大臣官
        房長      中川 勝弘君
        通商産業大臣官
        房総務審議官  林  康夫君
        通商産業大臣官
        房審議官    中島 邦雄君
        通商産業省基礎
        産業局長    清川 佑二君
 委員外の出席者
        警察庁生活安全
        局生活環境課長 瀬川 勝久君
        警察庁刑事局刑
        事企画課長   篠原 弘志君
        防衛庁教育訓練
        局教育課長   山中 昭栄君
        環境庁長官官房
        総務課長    生田 長人君
        外務大臣官房審
        議官      小林 秀明君
        外務省総合外交
        政策局軍備管理
        軍縮課長    高松  明君
        外務省アジア局
        中国課長    野本 佳夫君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部環
        境整備課産業廃
        棄物対策室長  木下 正明君
        厚生省薬務局安
        全課長     植木 明広君
        商工委員会調査
        室長      石黒 正大君
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委員の異動
三月三十日
 辞任         補欠選任
  金田 英行君     蓮実  進君
  田原  隆君     山本 有二君
  森  喜朗君     小野 晋也君
  青山  丘君     柳田  稔君
  武山百合子君     斉藤 鉄夫君
  星野 行男君     松沢 成文君
同日
 辞任         補欠選任
  小野 晋也君     森  喜朗君
  蓮実  進君     金田 英行君
  山本 有二君     田原  隆君
  斉藤 鉄夫君     武山百合子君
  松沢 成文君     星野 行男君
  柳田  稔君     青山  丘君
    —————————————
三月二十九日
 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する
 法律案(内閣提出第八〇号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する
 法律案(内閣提出第八〇号)(参議院送付)
     ————◇—————
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白川勝彦#1
○白川委員長 これより会議を開きます。
 参議院送付、内閣提出、化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案を議題といたします。
 これより趣旨の説明を聴取いたします。
 なお、本法律案は参議院において修正されておりますので、その修正部分の趣旨についても、便宜、通商産業大臣より説明をお願いすることといたします。橋本通商産業大臣。
    —————————————
 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する
  法律案及び同案の参議院修正
    〔本号末尾に掲載〕
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橋本龍太郎#2
○橋本国務大臣 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 東西冷戦構造崩壊後の流動的な国際情勢のもと、大量破壊兵器の全面的禁止に関する国際的な認識の高まりにより、平成四年九月に化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約が採択されたところであります。我が国といたしましても、世界的な枠組みでの軍縮を推進していくことが国際的責務であることから、平成五年一月にこの条約への署名を済ませております。
 この条約につきましては、承認をいただくために、今国会に提出されているところでありますが、我が国としては、この条約の適確な実施を確保するために、化学兵器の製造、所持、譲り渡し及び譲り受けを禁止するとともに、特定物質の製造、使用を規制する等の国内法整備を行うことが必要であります。
 このような要請に対応するため、今般、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、化学兵器及びその製造を目的とした毒性物質等の製造、所持、譲り渡し及び譲り受けを禁止することとしております。
 第二に、化学兵器の製造の用に供されるおそれが高いものとして、条約の規定に即して政令で定める特定物質の製造、使用をしようとする者に、通商産業大臣の許可を受ける義務を課し、また、特定物質の所持、譲り渡し及び譲り受け等についての制限を設けることにより、我が国に存する特定物質の総量が条約で定める限度を超えることとならないこと等について担保することとしております。
 第三に、化学兵器の製造の用に供されるおそれがあるものとして、条約の規定に即して政令で定める指定物質の製造をした者等に、国際機関に申告を行うために必要な事項について届け出をする義務を課すこととしております。
 第四に、許可・届け出事業者等に、国際機関が行う検査の受け入れを義務づけることとしております。
 第五に、報告徴収、立入検査、罰則等について所要の規定を設けることとしております。
 続きまして、本法律案に対して参議院において加えられました修正の趣旨を御説明申し上げます。
 過日、本法律案上の特定物質として指定されることとなるサリンまたはそれに類する物質が不正に使用され、多くの人命が奪われる事件が発生いたしました。
 これら化学兵器に転用される危険性が極めて高い化学物質が、このように頻繁に不正に使用されることは、我が国としては極めて重大な問題であります。したがいまして、条約が発効する前であっても、条約違反が存在し得る状態を可及的速やかに、かつ確実に解消することが必要であります。
 以上のような理由により、参議院において修正がなされたものであります。
 次に、修正の内容について御説明申し上げます。
 参議院における修正は、化学兵器の禁止、特定物質の製造等の規制、罰則等に関する規定の施行期日を、政府原案の「条約が日本国について効力を生ずる日」から「公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日」に改めるものであります。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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白川勝彦#3
○白川委員長 これにて趣旨の説明並びに参議院における修正部分の説明は終わりました。
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白川勝彦#4
○白川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。甘利明君。
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甘利明#5
○甘利委員 けさ、本法案の質問の準備をしておりましたら、ショッキングなニュースが入りました。本法案と密接な関係のある一連のサリン事件、この捜査の総指揮をとっておられました國松警察庁長官が自宅近くの路上で何者かに狙撃をされた、重傷だというニュースが入ってまいりました。大変に心配をしておりますが、わかっている範囲でけさの事件のことを教えていただければと思います。
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篠原弘志#6
○篠原説明員 お答えいたします。
 本日の朝でございますけれども、現在の目撃者等による時間によりますれば八時二十分ごろ、警察庁長官の自宅マンション前、玄関を出たところで、一応現在のところでは犯人は若く見える男一名ということでありますけれども、一名から数発の、今のところけん銃様かと思われますけれども狙撃をされて、何発か命中をしておるということでございます。八時四十五分に日本医科大に収容されまして、現在手術中ということでございます。
 現在、警視庁におきましては、緊急配備をしきまして懸命な捜査に当たっておるということでございます。
 以上でございます。
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甘利明#7
○甘利委員 どうも一連の事件とかかわりがあるような気がしてならないのでありますが、こうした手段で対抗するというのはまさに社会に対する挑戦でありますから、ぜひ一刻も早い究明をしていただきたいと思います。
 去る二十日に起きました地下鉄のサリン事件、多くの罪のない市民を巻き込んだ大変に重大な許されざる犯罪であります。抵抗のしようのない、何も知らない市民に対する大量殺傷事件でありますから、非常に悪質で卑劣であります。一刻も早い究明を期待をするものであります。
 そこで、現在までのこの地下鉄サリン事件に関する捜査の状況、特に巷間報道されておりますオウム真理教と本事件との関係、あるいは松本サリン事件等々一連のサリン事件との関係について、現在までの捜査状況についてお教えいただきたい。
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篠原弘志#8
○篠原説明員 お答えいたします。
 まず、地下鉄サリン事件についてでございますけれども、現在、警視庁築地署におきまして約三百名の特別捜査本部を設置して捜査を行っているところでございます。これまでの捜査におきましては、現場に遺留されておりました五件の物件の鑑定で、まだ詳細について続行中でございますけれども、有機燐系物質サリンが使用された疑いが強いということが判明をしております。
 現在の捜査におきましては、被害者あるいはその他の目撃者から幅広く事情聴取を行っておりまして、不審者、あるいはいつごろの時点で地下鉄に犯行物件があったかなどの詰めを行っておるという状況でございます。また、関係駅での防犯ビデオ等からの分析というものを行っておる状況でございます。
 また、三月二十二日に仮谷さんの拉致事件の関連でオウム真理教の関係箇所二十五カ所を一斉に捜索をいたしておりますけれども、既に新聞報道されておりますように、捜索現場におきましてサリンを製造するために必要とされます薬品類多数を発見、押収をしております。そのほかの証拠資料等々、総合的に判断をいたしまして殺人予備の疑いが強いということで、二十六日に山梨県上九一色村にありますオウム真理教の第六、七、十サティアンの捜索、検証を行いましたところ、化学プラントと思われます設備を発見をして、現在なお捜索を続行中の状況でございます。
 委員御指摘の、松本あるいは地下鉄におきますサリン事件、あるいはオウム真理教との関係でございますけれども、日本国内におきましては極めてまれなサリンが使用された疑いが強いという点では共通の項目というものがございます。ただ、現時点におきましては、これをもちまして相互の関連性を直ちに結びつけて考えることについては今のところできないのではないかというふうに考えておるところでございます。
 以上でございます。
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甘利明#9
○甘利委員 二、三日前にオウム真理教のロシア支部長なる方がテレビのインタビューに答えて、あの運び出されたおびただしい数のドラム缶等について、あれは農薬である、これから食糧危機が来るからそれに備えて農業の準備をしているのだ。農地もなければ種もないところで農薬だけどうしてあんなにつくるんだというふうな質問が飛んでおりました。
 オウム真理教に関する捜査で押収をされた化学薬品がたくさんあると思いますけれども、その化学物質と今御説明があった機材ですね、いろいろ合成をしたりする機材、それらを使ってサリン以外のもの、例えば肥料であるとか農薬であるとか、そういうものはできる可能性というのはあるのですか。
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篠原弘志#10
○篠原説明員 お答えいたします。
 押収いたしました薬品の詳細な面につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般的にサリンの原材料物質と言われるものにつきましては、その多くがその中にあるところでございます。これらの薬品類につきましては、それぞれ農薬あるいは殺菌などの化学工業製品の生産に用いられているものと承知をしているところでございます。
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甘利明#11
○甘利委員 そうすると、要するにまだこれから解明をしていかないと、一体あそこで何がつくれるのか、その特定はまだまだできないということですか。
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篠原弘志#12
○篠原説明員 お答えいたします。
 それぞればらばらにいたしますとそれなりの用途がある薬品でございますけれども、それらを総合して何をつくっておったかということにつきましては、私ども、その内部におきます試料採取によりまして、それが何が合成された、何を生産された跡なのかということの確認作業を現在行っておるということでございます。その結果が出ますればおのずから内容が判明するのではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
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甘利明#13
○甘利委員 オウム真理教は建てられている建築物にいろいろな名前をつけているわけでありますけれども、科学技術庁と呼ばれている第七サティアンですか、科学技術庁とは迷惑な話なのですが、この一階の仏像の裏に秘密の実験室があって、そこがサリン製造所と捜査当局は断定をしたというふうに、昨日の夕刊、これは毎日に報道されておるのですが、科学技術庁と呼ばれているところはどんな様子で、どんなことをしていたというふうに思われますか。
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篠原弘志#14
○篠原説明員 お答えいたします。
 オウム真理教内におきます科学技術庁と言われるものは、いわゆるその中の組織の問題でございまして、場所とはちょっと異なる概念でございます。
 捜索を行っております第七サティアンにつきましては、その第七サティアンの施設の中の仏像をかたどった壁の裏に化学プラント様、実験室よりもむしろ大きな規模の化学プラントという言い方に近いような設備が発見をされております。ただ、これにつきましては、非常に大規模な状況でございますので、このプラント関係の専門的な知識を要するということで、現在、そういう専門的な知識を得ながら、中で何が合成されていたかについて捜索、検証を行っておるというような状況でございます。
 以上でございます。
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甘利明#15
○甘利委員 化学物質一つ一つはある程度多方面の用途があるようでありますが、それを全部合わせて今の機器を使うとどうやらできるものは限定をされてくるというように思われますので、できるだけ早い解明をお願いをしたいと思います。
 そこで、この種の一連の事件、社会不安を起こしていますけれども、こうした事件の再発防止について伺いたいと思います。現在審議中の法案は化学兵器の禁止条約を受けての国内法でありますけれども、この法の整備でこうした事件の再発防止に対応は十分なのでしょうか。
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橋本龍太郎#16
○橋本国務大臣 これは既に委員よく御承知のように、まさに条約に対応し、今後こうした事態が起こることを未然に防止することを前提として法律案を作成してきたわけでありますが、その国会の御審議のプロセスにおいて異常な事件が発生をし、犠牲者を出すに至りました。私は、本当に亡くなられた方々の御冥福を心から祈りますと同時に、なお治療に時間を要する被害者の方々の一日も早い回復を祈りたいと思います。
 同時に、こうした事態を受けて参議院においてこの法律の早期の施行というものについての御修正を受けたわけでありますが、これだけで完全だとは私は考えておりません。そして現在、こうした異常な犯行、特定の化学物質を使用する犯罪について治安当局におかれて緊急立法の準備を進めていただいていると承知をいたしておりまして、これらをあわせて対策を万全にしていくことが必要であると考えております。
 我々の立場としては、この法律案が成立をいたしまして以降、一日も早くその内容の周知徹底を図ると同時に、少なくともこの法律を一日でも早く施行し、厳正、徹底した運用を図ることによってこの法律案を国民のために役立つものにしてまいりたい、そのように今、心に誓っております。
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甘利明#17
○甘利委員 ただいま大臣から一刻も早い運用、適用というお話がありました。本法は参議院で修正をされております、施行日を前倒しをすると。原案でありますと六十五カ国が批准をした後より百八十日ということですから、起算いたしますと大体来年の夏近く、六月、七月になってしまうということで、法律が成立時より三カ月以内ということでありますから、大分、一年以上縮まったわけであります。
 しかし、こうした事件が起きているということは、その原材料の管理がしっかりなされていないので、ダミーを使った会社を通じて流れてしまう。ですから、この法律が近々成立をしますけれども、直ちに、そういう特定物質を扱っている事業者とか事業者団体には、管理を厳重にせよという通達を出していただくことがいいと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
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橋本龍太郎#18
○橋本国務大臣 私は、参議院における御審議の結果として修正をいただきましたその趣旨は、まさに今委員が御指摘になりましたような対応を我々に求めるものであると存じます。
 こうした事件の再発防止の観点から、本法案の施行前といっても、実は特定物質などの厳重な管理を極力早く確保しておく必要性があることに変わりはありません。ですから、私どもといたしましては、本法律案の施行に先立ってでも、関係事業者に対しまして、特定物質及びその原料物質について厳格な管理を行うように指導してまいりたいと考えており、委員の御協力をも心からお願いを申し上げたいと存じております。
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甘利明#19
○甘利委員 この法律でカバーできないところは警察庁が今特別立法をお考えになっていらっしゃるということも漏れ伺っております。二度とこの種の犯罪が起きないようにぜひ万全を期していただきたいと思います。
 ところで、この法律には条約上の義務を遂行するためのいろんな義務が付与されているわけでありますが、その中でこうした特定物質を取り扱う事業者が、国際機関への届け出とか、あるいは立入検査ですかこれを受けるということになっております。こうした義務を負う事業者は日本国内にどのくらいあって、そのうち中小企業というのはどのくらいありますでしょうか。
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中島邦雄#20
○中島(邦)政府委員 お答え申し上げます。
 化学物質につきましては、民生用の、民間が使う、産業用に使う、こういった用途の度合いに分けまして、四段階に分かれております。
 特定物質というのは、今話題になっておりますサリンとかマスタードガスなどのものでございますが、こういったものにつきましては日本の国内には事業所は現在ございません。
 それから次に、第一種指定物質と申しまして、三塩化砒素とかチオジグリコールというのがございます。こういったものの届け出対象事業所数、これは約九十でございます。それに対しまして、国際機関等の検査の対象事業所数、これは約四十でございます。そのうち中小企業の割合は、届け出対象事業所数については約七〇%、それから検査対象事業所数につきましては四〇%でございます。
 それから第二種指定物質、これは一般に使われているような農薬のクロロピクリンとか、そういったものでございますが、これにつきましては、届け出対象事業所数が約四十でございまして、それから検査対象が三十でございます。中小企業の割合は、それぞれ二〇%、一〇%でございます。
 それから最後に、まだ定義がはっきりしておりませんが、有機化学物質というのがございますが、これは約一千ぐらいの事業所がございます。そのうちの六〇%が中小企業ではないか。
 さらに精査を続けておりますが、現状で私どもが調査している段階では以上でございます。
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甘利明#21
○甘利委員 ただいまの報告にありますように、かなり中小企業がかかわっている比率が高いのですね。これは安全を考えると、それからこういうような事件が二度と起きないということを考えると相当厳重にやってもらうという一方で、中小企業には新たな負担がふえるわけであります。だからといって、安全をゆるがせにしていいということには断じてならないわけでありますから、その辺のところをフォローしてあげるようないろいろな配慮をしてもらいたいというふうに思います。
 時間が来ましたので終わります。
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白川勝彦#22
○白川委員長 次に、大畠章宏君。
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大畠章宏#23
○大畠委員 日本社会党の大畠章宏でございます。化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案について御質問をさせていただきたいと思います。
 質問に先立ちまして、さきの地下鉄のサリン事件等で亡くなられた皆さんに心からお悔やみを申
し上げますとともに、被害に遭われました皆さんが一日も早く回復されますよう心からお祈りを申し上げたいと思います。
 平和で安全な国と信じていた日本でありますが、かつて日本海岸沿いにおきまして若い男女のカップルが拉致されたというふうな事件も起こりまして、新聞報道で私も知ったわけでありますが、そんなことあるのかなという感じも持っていました。最近ですと、白昼堂々と大人の男性が拉致をされて行方不明という事件も起こりました。さらにいろいろと、今捜査が進んでおりますが、自由を拘束されたり薬物等も投与されていた疑いがある、また関係する家族等にも危害が及んでいるという報道を耳にしているわけでありますが、一体この日本というのはどうなってしまったんだろうか、全く一連の報道に驚きを禁じ得ないところであります。
 さらに、最近の社会現象、子供のいじめの問題、けん銃の蔓延、ペット販売が絡む殺人事件等、これまでの日本の社会通念上なかなか理解しがたい事件も、奇怪な事件が起こっております。これも今日の日本の社会のいろいろなひずみが一気に噴き出した感があるわけでありますが、特に今回の一連のサリン事件は無差別殺人を目的としたものでありまして、断じてこれを許すことはできないところであります。そして、けさの、警察庁長官が自宅前で狙撃をされるという事件が起こりました。犯人は逃走して現在不明であるということでありますけれども、これもまさに民主主義に対する挑戦であると言わなければならないと思います。
 改めて政治の原点は国民の生命と財産を守ることであることを関係者一同再確認をして、政治家を先頭として、行政の全面的協力を得ながらこの目的を遂行しなければならないと思います。徹底した捜査を行い、事実解明を行って、その事実を国民に公開しながら、社会秩序を回復するために毅然とした態度で臨まなければと思います。
 最初に、この一連の事件に対する基本的姿勢を、警察庁の方からお考えを伺いたいと思います。
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篠原弘志#24
○篠原説明員 お答えいたします。
 先般の地下鉄のサリン事件につきましては、何の関係もない善良な市民を大量無差別に殺傷するという、前例のない、悪質きわまりない事件というふうに私ども認識しております。警察といたしましては、国民の不安を一刻も早く解消するために、全国警察挙げて、犯人の早期検挙、事件の全容解明と再発の防止に取り組んでいるところでございます。
 以上でございます。
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大畠章宏#25
○大畠委員 警察庁長官が狙撃されたということももちろん警察庁の中では大変なショックであると思いますが、一日も早く警察庁長官がお元気になることをお祈りしていますが、さらに頑張って国民の期待にこたえていただきたいと思います。
 次に、この事件そのものではございませんけれども、特定物質を製造するといいますか、特定物質を管轄する通産大臣としてこの事件に対する所感をお伺いしたいと思います。
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橋本龍太郎#26
○橋本国務大臣 ちょうど私が出勤の途中、ラジオで地下鉄の中に何か有害な物質がまかれたということを聞き、心配しながら登庁いたしました。その後、捜査の中でこれに使用された薬物がサリンであるということを聞きましたとき、一瞬正直、私は自分の耳を疑いました。なぜなら、まさに今回化学兵器禁止条約に関連する国内法を我々は立法し、国会に御審議を願っておったわけでありますから。
 化学兵器にしか使えない物質が我が国の中でつくられているということ自体を私は想像いたしておりませんでした。そして、松本サリン事件というものが報ぜられておりましたが、何らかの形でむしろ私は持ち込まれたものと自分で思いたかったんです。通産省の職員の中からも六人療養を要する者を被害者として数えなければならず、まだその一名は自宅療養を続けております。それだけにこのような事件というものは本当に許しがたい。何としても捜査当局に、徹底した全容の解明とともに一日も早い犯人の検挙と、その直接の犯人ではなくてもその後ろにもしあるものがあるならばこの解明はお願いを申し上げたい、心から願っております。
 同時に、通産省といたしまして、この法律案を国会に提出をいたしました時点では国内における製造といったことは全く想定しておりませんでしただけに、この点についても御捜査が早くその方向を示唆していただけることを願っております。
 同時に、極力早期に御審議を願いました後、成立と同時に一日も早くこの施行に向けて全力を挙げてまいりたい。そしてこのような事件が、我が国だけではなく、化学兵器というものの消滅によって国際社会の中からも姿を消してくれる日が一日も早いことを願わずにはいられません。
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大畠章宏#27
○大畠委員 通産省関係でも六人の被害者の方が出たという大臣からのお話もありましたけれども、関係者の皆さんが一日も早く回復されますようお祈り申し上げたいと思います。
 そこで、本法律案というものは、化学兵器の禁止というものを中心として、いわゆる条約を中心として制定されようとしている国内法案でありますが、このサリンというものを例として少し規制内容について質問させていただきたいと思います。
 例えばサリンを製造した場合、それからサリンを所持した場合、また譲り渡しということがあると思いますが、サリンを運搬した場合、サリンを使用した場合、それから化学兵器の目的で製造、使用、所持した場合、それぞれどのような形でこの本法案を適用すると規制されるのか、通産省並びに警察庁の方からお答えをいただきたいと思います。
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清川佑二#28
○清川政府委員 サリンを例とした規制、本法案の内容のお尋ねでございます。
 この法律について御説明する前に一言申し上げる必要があるわけでございますが、我が国におきましてサリンあるいは特定物質という毒性の強い、化学兵器にしか使われていない、使われるはずのないという品物は民間企業としてつくっていなかったということを私どもこれまでの調査で調べております。そのような前提ではございますが、本法案は、条約の適確な施行をするための国内措置としてこの条約の実施のための手続を担保する法律となっているところでございます。
 まず、全体としましては、サリンは本法における特定物質として政令で指定されまして、製造、所持、使用は原則禁止をされる。そしてまた、例外的に研究、医療、製薬、防護のいずれかの用に供する場合には特定物質の製造が許可されることになっているわけでございます。
 具体的に法律に則して申し上げますと、製造に関しましては、法案の第四条におきまして、特定物質の製造をしようとする者は通商産業大臣の許可を受けなければならないということになっております。また、当該許可の基準につきましては、申請者の特定物質の製造能力が条約の規定に即して通産省令で定められた限度を超えないことなどでございます。また、製造の許可を受けた場合であっても、実際の製造は製造者または第三者が使用の許可を受けている場合に限られまして、かつ使用の許可数量の範囲内でのみ可能とされているということが法案第十四条に明記されているところでございます。
 第二の所持につきましてでございますけれども、この法案の第十六条におきまして、サリンなどの特定物質の所持は、許可製造者が許可使用者に譲り渡すまでの間所持するといった場合などに限って可能とされているわけでございます。
 第四の使用につきましては、特定物質の使用をしようとする者は通商産業大臣の許可を受けなければならないということが法案第十条によって規定されております。そしてまた第十一条におきまして、当該許可の基準は、その物質が条約で認められた目的、繰り返しになりますが、研究、医療、製薬、防護の目的に使用されることが確実であるという場合に許可されるということになっているわけでございます。
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瀬川勝久#29
○瀬川説明員 運搬の場合につきましてお答えをさせていただきます。
 サリン等の特定物質を運搬しようとする場合、これは法の十七条でございますが、その旨を都道府県の公安委員会に届け出て、運搬証明書の交付を受けなければならないということにされております。また、特定物質を実際に運搬する者は、その運搬証明書を携帯し、かつそれに記載された内容に従って運搬しなければならない。さらに、都道府県公安委員会は、その運搬において特定物質が盗取、盗まれるということでございますが、または所在不明となることを防ぐため必要があると認めるときは、運搬の日時、経路等について必要な指示をすることができるということにされております。また、二十三条でございますけれども、運搬中に特定物質が盗取されまたは所在不明となったときは、遅滞なくその旨を警察官等に届け出なければならないということにされております。
 次に、これら運搬の規制に違反した場合でございますけれども、運搬の届け出をしない場合または虚偽の届け出をした場合には、法の四十五条第一号の規定により、さらに、運搬証明書を携帯しないで運搬した場合または運搬証明書に記載された内容に従わずに運搬した場合、こういった場合につきましては、法四十五条二号の規定により三十万円以下の罰金に処せられる、おおむねこのような規制内容となっております。
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