大蔵委員会

1995-05-19 参議院 全65発言

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会議録情報#0
平成七年五月十九日(金曜日)
   午後五時四十四分開会
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   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     清水 達雄君     田辺 哲夫君
     中村 鋭一君     野末 陳平君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     田辺 哲夫君     清水 達雄君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         西田 吉宏君
    理 事
                竹山  裕君
                楢崎 泰昌君
                志苫  裕君
                峰崎 直樹君
                白浜 一良君
    委 員
                上杉 光弘君
                片山虎之助君
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                須藤良太郎君
                増岡 康治君
                一井 淳治君
                久保  亘君
                鈴木 和美君
                谷畑  孝君
                猪熊 重二君
                寺崎 昭久君
                野末 陳平若
                吉岡 吉典君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  武村 正義君
   政府委員
       大蔵政務次官   石井  智君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     竹島 一彦君
       大蔵省主計局次
       長        伏屋 和彦君
       大蔵省主税局長  小川  是君
       大蔵省証券局長  日高 壮平君
       大蔵省銀行局保
       険部長      山口 公生君
       大蔵省国際金融
       局長       加藤 隆俊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 正二君
   説明員
       通商産業省貿易
       局輸入課長    上野  裕君
       資源エネルギー
       庁石油部流通課
       長        松永 和夫君
       建設省住宅局住
       宅生産課長    稗田 祐史君
       建設省住宅局建
       築指導課長    那珂  正君
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  本日の会議に付した案件
○平成七年度における公債の発行の特例に関する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○保険業法案(内閣提出、衆議院送付)
○保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
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西
西田吉宏#1
○委員長(西田吉宏君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三月二十七日、中村鋭一君が委員を辞任され、その補欠として野未陳平君が選任されました。
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西
西田吉宏#2
○委員長(西田吉宏君) 平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武村大蔵大臣。
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武村正義#3
○国務大臣(武村正義君) ただいま議題となりました二つの法律案につきまして、提案の理由及び内容を御説明申し上げます。
 まず、平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案につきまして御説明を申し上げます。
 今般、さきに決定されました緊急円高・経済対策を受けて、阪神・淡路大震災からの復旧・復興事業等を盛り込んだ平成七年度補正予算を提出し御審議をお願いいたしておりますが、当該補正予算における阪神・淡路大震災に対処するための措置、地震等についての防災のための事業を緊急に実施するための措置、急激な外国為替相場の変動等に伴う最近の経済情勢に対処するための措置等に必要な財源を確保するため、平成七年度における公債の発行の特例に関する措置を定める必要があり、本法律案を提出した次第であります。
 その内容について御説明申し上げます。
 平成七年度の一般会計補正予算において見込まれる租税取入の減少を補い、及び当該補正予算により追加される歳出の財源に充てるため、財政法第四条第一項ただし書きの規定等による公債のほか、当該補正予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行することができること等としております。
 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について御説明を申し上げます。
 政府は、最近における社会経済情勢にかんがみ、輸入促進税制を拡充するとともに、中小企業の事業展開の促進を図るための措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。
 その内容について御説明申し上げます。
 第一に、輸入促進税制について、輸入額が増加した場合の税額控除制度等における輸入製品の増加割合が一〇%を超える場合の税額控除割合等を、その増加割合に応じ、例えば税額控除割合については現行の百分の五から百分の十までとする等、最大現行の二倍まで引き上げることとしております。
 第二に、中小企業の事業展開の促進を図るための措置として、特定中小企業者の新分野進出等による経済の構造的変化への適応の円滑化に関する臨時措置法の一部改正に伴い、同法の承認事業展開計画を実施する特定中小企業者が取得する一定の機械装置を、事業基盤強化設備を取得した場合等の特別償却または特別税額控除制度の対象に加える等の措置を講ずることとしております。
 これらの改正は、四月十四日に決定された緊急円高・経済対策に関連し、税制上の措置を実施するためのものであります。
 以上が二つの法律案の提案の理由及びその内容でございます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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西
西田吉宏#4
○委員長(西田吉宏君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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寺崎昭久#5
○寺崎昭久君 大蔵大臣に特例公債発行の考え方についてお尋ねいたします。
 去る四月十四日の経済対策閣僚会議で、輸入拡大、規制緩和、構造改革等の重要分野については、投資的経費であるか、あるいは経常的経費であるかといった仕分けを問わず必要な予算措置を講ずる、そして、財源については四条公債に限らず公債政策を活用するということを決めたと承知しております。
 このことは、必要であれば特例公債は幾らでも発行しますというようにも受けとめられるわけでありますけれども、この時期にあえて四条公債に限らず公債政策を活用するということを明記された意図あるいは理由というのをお尋ねしたいと思います。
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武村正義#6
○国務大臣(武村正義君) 四月十四日の緊急円高・経済対策におきまして今御指摘がありましたような文言を入れております。これは政府・与党全体の合意で決定をしたことでございます。
 既に前年度の第二次補正におきまして、阪神・淡路大震災対策としての補正予算に公債の出動を決断したところでございます。この中にも特例公債を含めているわけであります。
 今回も、まさに地震対策、防災対策、そして緊急円高対策等を内容とする臨時緊急といいますか、そういう事態に目をつむって対処しなければならない、そういう状況を踏まえて公債の発行を前提にした補正予算の編成を決意させていただいた次第でございまして、そうであります以上は、建設公債と並んで特例公債発行もやむを得ない措置であったというふうに認識をいたしております。
 補正を組むということは、即第四条公債に限らず特例公債の発行も、いわゆる建設公債の充当できない事業が入ってまいりますから、これも決意せざるを得なかったということであります。あくまでも異例の事態の中でこういう異例の決断をさせていただいたという認識でおります。
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寺崎昭久#7
○寺崎昭久君 私は、九五年度当初予算の審議の際にも、歯どめなき公債発行は財政の硬直化を招くということを申し上げ、例えば科学技術庁所管の新技術事業団に対する出資金として出す場合に建設国債を充てるというのは問題があるということを申し上げましたが、今回についても、円高対策なら赤字国債の発行もやむを得ないという論法は、財政の中期展望と何の脈略もないと思いますし、またこのことは赤字の垂れ流しを助長する、あるいは後世代に負担を残す、ふやすということになるんではないかということを懸念しているわけであります。
 例えば平成二年三月一日の財制審の報告でも、特例公債の発行という事態は二度と生じさせないようにしなければならないということが報告されておりますけれども、大蔵省はこの財政法の解釈だとか公債政策そのものを変えたんでしょうか。それからもう一つ、歯どめは必要と考えているのかどうか。この点について大臣にお伺いします。
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武村正義#8
○国務大臣(武村正義君) 変えてはおりませんし、歯どめは必要であると考えております。
 今も率直に申し上げたように、こういう状況の中で財政再建に向かって努力をしなければならない、こういうときにむしろこれは逆行するとおっしゃっても、私どもはそのことを否定するつもりはありません。むしろ逆に公債をふやす決断をせざるを得なかったことを残念に思っておりますと申し上げたように、そういう中で今回の提案をさせていただいております。
 問題は、健全化だけの一点で議論するなれば今回も補正は要らない、地盤に対する補正も要らないということにはならないでありましょうから、ほかに公債以外の何か特別な財源が見つかるならこれは僥幸でありますが、そういうこともあり得ません。そうすると、こういう事態においては公債発行しかすべがないということであります。
 既に昨年の税制改革において、いわゆる制度減税に対しては特例公債をもう発行しているわけであります。こういうケースのように、これは一定の期間に、六十年ということでなしに一定の期間、これは二十年でございましたが、きちっと消費税を平成九年から上げさせていただくことによって償還をしていくんだと、こういう財源のめどを立てて提案をいたしているわけであります。
 そういう考え方に立ては、六年度第二次補正の公債もそして今回の公債も、特に特例公債についてはそういった議論を真剣にしなければいけないという気持ちでおります。
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寺崎昭久#9
○寺崎昭久君 大臣は公債政策を変更したわけではないとおっしゃいますけれども、わざわざ経済対策閣僚会議の決定の中で、「財源については四条公債に限らず公債政策を活用する。」、それの前提として、投資的経費であるかあるいは経常的経費であるかを問いませんというようなことを書かれますと、これはどうも公債政策を変えたんではないか、いろんな大義名分さえあれば赤字公債を発行することはいたし方がないというように傾いたとしか思えないんですけれども。
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武村正義#10
○国務大臣(武村正義君) これはあくまでも、内需拡大のためにこの時期に補正予算を組むべきである、その財源はということで、この補正予算に絞って政府・与党として考え方をまとめたものでございます。今後の我が国の財政運営あるいは予算編成において云々ということではありません。
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寺崎昭久#11
○寺崎昭久君 その点は了解いたしました。
 ところで、今回の補正予算案では、震災による瓦れきの処理等を含めまして総額で五千六百三十八億円の特例公債を発行することが予定されておりますけれども、その償還に関して言えば、速やかな減債に努めると言うだけで、具体的な財源に関して一切言及されておりません。
 景気の先行きが懸念されている昨今ですから、例えば豊田財制審会長だとか加藤税調会長も、財源として増税を急ぐことはなかろうというようなこともおっしゃっておりますし、私自身も妥当な御意見かなと受けとめておりますが、大蔵省はこの財源問題についてどのように考えておられますか。
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伏屋和彦#12
○政府委員(伏屋和彦君) お答え申し上げます。
 特例公償法第五条に、政府は、「その速やかな減債に努めるものとする。」という規定があるわけでございます。これは、特例公債につきましては利払い費等の負担だけを残す等の大きな問題がありまして、したがってその発行の回避に全力を尽くす必要があるとともに、仮に発行せざるを得なくなった場合も、できるだけ速やかに減債に努めることが必要であるという基本的な考え方を規定したものでございます。
 今、委員が言われました償還財源の話でございますが、これは今回の発行によりましてまた公債残高がふえるわけでございます。財政の体質はまた一段と悪化することになりますことから、先般も財政制度審議会の会長談話というのをいただきまして、今回の補正予算において発行する公債については、今後の財政運営を行うに当たって、平成六年度第二次補正予算において発行した公債と合わせ、その償還に係る国民全体としての負担のあり方についてさまざまな観点から真摯な検討がなされなければならないという指摘を受けているわけでございまして、今後その真摯な検討をお願いしたいと考えておるわけでございます。
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寺崎昭久#13
○寺崎昭久君 今、平成六年度に発行された特例公債の償還財源に関して、消費税等を念頭に置いた御発言、あるいは先ほど大臣もそのような趣旨の御発言されたと思うんですけれども……
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武村正義#14
○国務大臣(武村正義君) していません。
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寺崎昭久#15
○寺崎昭久君 していませんか。
 そうしますと、この財源については今後しかるべき時期をとらえて検討をするんだということで、ただいまのところは具体的な財源は決まっておりませんと受けとめてよろしいでしょうか。
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伏屋和彦#16
○政府委員(伏屋和彦君) 今申し上げましたように、財制審の方からそういう御指摘を受けておるわけでございまして、今後負机のあり方についても検討されることになると考えているわけでございますが、その具体的時期等については今現在具体的なことを申し上げることができない、申し上げがたいという事情を御理解いただきたいと思います。
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寺崎昭久#17
○寺崎昭久君 今、具体的な検討時期について申し上げられないというお話ではございますけれども、そうはいってもいつまでもこの問題を放置するわけにはいかないと思うんです。来年の九月までには税率の見直しを含めて消費税の見直しを行うことになっておりますけれども、そういう中で、例えば公債発行政策のあり方であるとか、今回の特例公債の財源をどう見つけ出すかといったようなことを総合的に国会でも審議する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
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伏屋和彦#18
○政府委員(伏屋和彦君) 今も申し上げましたことなんでございますが、最近の急激な為替レートの変動等によりまして不透明感の漂う現下の経済状況のもとにおきましては、やはり具体的な時期等を申し上げることは非常に難しいわけでございます。
 いずれにいたしましても、先ほどの財制審の指摘を初め、また先般決定されました緊急円高対策にありますように、引き続き適切かつ機動的な財政運営に努めるという観点で、今後財政事情の厳しさや経済事情も踏まえながら真摯な検討がなされなければならないと考えておるわけでございます。
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寺崎昭久#19
○寺崎昭久君 これ以上申し上げても押し問答になるのかもしれませんけれども、きょうあしたに財源論議を始めてくださいとは申し上げませんけれども、やはりおおよそこれくらいの時期までには議論を始めますよという程度のことは言わないと、国民に負担を求めるだけにそれは無責任というものじゃないでしょうか、大臣どうですか。
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武村正義#20
○国務大臣(武村正義君) ちょっと振り返ってみますと、一月十七日に未曾有の大地獲が起こりまして、並行して国会でも真剣な御議論をいただいて、震災に対する対策の財源諭もいろいろ提起もいただきながら衆参ともに熱心な御議論をいただいたわけであります。そういう中で私どもも、特に私自身はあらゆる可能性を求めたいということをたびたび申してまいりました。
 景気も緩やかながら回復軌道に入ったという認識を持っておりましたし、地震のことは短期的には心配はしましたが、このまま行けばことし、新年度に入ってそこそこ回復軌道に乗って、政府の経済見通しのように二・八%前後まではことしは、余り当たらないと言われる経済見通してありますが、ことしはほぼ当たるのじゃないかというぐらいの気持ちを持って国会の論議にも臨んでおりました。
 そこへ三月に入りますと円高が始まりまして、最初から八十円になったわけじゃありませんが、三月、四月、約二月の時間の流れの中で八十円まで円高というふうな異常な事態が起こりました。震災ということにこの円高という異常な経済状況が出来したことで、もう初期の段階、円高が起こる前の私どもの考え方を超えなければいけない。こういう状況になった以上は、もうここはひとつこの時期目をつむって公債を前提とした補正対応をせざるを得ないという整理をいたしたわけであります。
 そしてまた、こういう経済情勢でございますから、今ここで補正予算を提案しながらこの財源論について、こうします、ああしますということを余り言うのは控えようと。財制審会長も「様々な観点から真摯な検討がなされなければならない」、こういう表現をお使いになりました。私も、あらゆる可能性という意味では、その言葉を撤回する必要はないと思いますが、時期も少しずらさざるを得ないと。わかりやすく言えば、経済がもう少し明るさを取り戻してくれることを期待いたしますし、そういう時期にこの二つの補正予算の公債財源の真剣な議論をさせていただきたいと思っております。
 きのうの衆議院の大蔵委員会では、早ければ来年度の予算編成の時期と、こういうふうに申し上げました。早ければというのは、経済がうんと厳しいときにはそこもパスしなきゃならないことになるかもしれません。そんなことにならないように頑張っていかなければいけないと思っております。
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寺崎昭久#21
○寺崎昭久君 大臣が今円高問題にも触れられましたので、これについて少し見解をお尋ねいたしたいと思います。
 一口に円高対策といっても、円高問題をどうとらえるか、どのように認識しているかによって対策の打ち方というのは変わってくるんだろうと思います。
 そこで、円高対策の前提になる為替レートですけれども、大臣は例えば一ドル百円以上になることを期待した円高対策をやろうとされているのか。八十円が妥当なのか九十円台が妥当なのか、にわかにこれを断じることは難しいと思いますが、少なくとも現在の八十五円とか六円というような為替レートを容認した上で円高対策をやらなければいけないというように認識されておるのか。その辺について見解を伺います。
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武村正義#22
○国務大臣(武村正義君) これはもう世界の先進各国共通の考え方と姿勢でありますが、通貨当局は為替のレベルについては発言をしないという、別に申し合わせをしたわけじゃありませんが、為替市場の動きに対してその発言によっては不測の事態を起こしかねないということからそういう考え方を堅持してきているところでございまして、どういう水準が望ましいかという今の御質問に端的にお答えすることは控えさせていただきたいと存じます。
 昨今の急激な変動、乱高下の状況、したがって今の為替のレベルは、先般のG7の会合の共通の認識としては、これは経済諸条件を反映していない、そういう意味で正当性を欠くという認識を持つことができました。私も当然そういう認識でおります。
 さらに、この状況を反転させることが望ましいということでも合意を見ることができました。反転でございますから、今の円のレベルでいえば上がり過ぎた円は円安になるべきだ、ドルは下がり過ぎだからドル高になるべきだ、マルクもマルク安になるべきと、表現はそういうふうに書いておりませんが、そういう認識で一致したことでありました。
 私どもは、反転という私どもも強く主張した言葉が最終文書に入ったことでこのG7はそれなりの意味があったというふうに考えておりますし、事実また、G7の翌日から円も八十三円、八十四円、五円、六円とじわじわ反転の兆しを見せています。これで満足しているわけではありません。満足していないということまでは申し上げますが、幾らまでということだけはちょっと控えさせていただきたいと存じます。
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寺崎昭久#23
○寺崎昭久君 御趣旨のほどは理解できますけれども、そういうことをわかった上で、踏まえた上でも、私はやはり円高対策の根幹をなすべきは、本来内外価格差の解消につながる、あるいは経済構造の改革とか体質改善を促進するというものであるべきではなかろうかと思うんです。その反転という為替レートの水準がどういう水準であれ、今私たちが努力すべきことは、この円高対策を通じてやはり国内の物価コストを下げるということにつながってなければいけないんだろうと思うんです。
 そういう意味では、これからもさらに市場開放や規制緩和、あるいは円の国際的な流通量をふやすということに努力しなければいけない時期なんだろうと思います。また、経済を冷やさないという中で構造改革を進めるというのが円高対策の一つの基本にならなければいけないんだろうと、これは私が考えていることでございます。
 そういう目で見ますと、まだまだ規制緩和をやるスピードが遅いんじゃないかと思われることが幾つもございます。
 このところ出張する機会もあるわけですけれども、つい先日も東北地方へ行く機会がございました。それで具体的な例で質問いたしますけれども、山形市、それから秋田市へ行きましたが、レギュラーのガソリンが一リッター百十五円から六円というのが小売価格でございました。これに比べますと、横浜であるとか千葉市であるとかあるいは大宮市はおよそれ十五円から九十六円でございます。つまり二十円ぐらいの差があるわけです。
 そこで通産省にお尋ねいたしますが、この価格差というのは、例えばガソリンスタンドを新設する際に決められている参入規制、そういったものに関係がないと言えるのかどうか、そう断青できるかどうか、お尋ねいたします。
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松永和夫#24
○説明員(松永和夫君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、現在ガソリンの末端価格につきましては、地域的な格差がありますのは事実でございます。いわゆる内々価格差の問題でございます。これは従来からもある程度あったわけでございますけれども、私どもが見ておりますのは、委員御指摘の内外価格差の是正ということも視野に置きながら、ガソリン等の石油製品の輸入の自由化、あるいは揮発油販売業法の参入規制でございます指定地区制度の廃止といったことを内容といたします、石油関連整備法案を今国会に提出をさせていただきまして、先月中旬に成立、公布をさせていただいたところでございます。
 そういうことで、通産省としましては内外価格差の是正に取り組んでございますが、むしろこうしたかなり大幅な規制緩和というものがいろいろ市場に影響を与えておりまして、その結果、一部の地域で特にガソリンの販売競争というものが加熱をいたしまして、その結果としてかなり急激な価格の低下が起こっているというふうに私どもは見ているわけでございます。
 もちろん、ガソリンスタンドの参入につきましては、揮発油販売業法に基づきます指定地区制度というものが現在ございまして、その地区ではいわゆるスクラップ・アンド・ビルド以外のスタンドの建設は行われないことになっておりますけれども、ただいま御説明しましたとおりこの制度も廃止をしておりますし、現在ございます指定地区の数も全国で四十四地区ということで非常に限定をされております。
 このような参入規制の結果として、今のような内々価格差があるというふうには見ておりません。
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寺崎昭久#25
○寺崎昭久君 ガソリンスタンドにおける販売競争が適正な競争であるのか過当競争であるのかというのは、なかなかにわかに断じがたいところだと思います。
 私などは、消費者の目から見て、例えば私の住んでいる地区は九十五円ですから随分競争の結果安くなったな、いいことだと思っておりますので、今お話のありましたような指定地区制度についても、来年のたしか十月ぐらいに撤廃されるということだと思いますが、少し前倒しは考えられないんでしょうか、いかがでしょうか。
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松永和夫#26
○説明員(松永和夫君) お答えいたします。
 先ほども御説明しましたように、指定地区制度そのものの根拠規定でございます揮発油販売業法は、石油関連整備法案の中で改正をされまして、未年四月一日で廃止をされるわけでございます。
 このような方向を受けまして、指定地区につきましては毎年十月に新規に見直しが行われ指定をされるわけでございますが、既に昨年度からは新規の指定を行っておりません。当然のことながら、ことしの十月の見直しに際しましても、根拠になります法律が改正をされておりますので新規指定は、行われません。
 ただ、一度指定をされました指定地区につきましては三年間有効でございますので、法律のいわゆる不利益変更ということはできませんので、現在ございます四十川地区の指定地区がことしには十九地区に限定や削減をされ、結果として来年十月にはゼロになるということでございますので、具体的な規制緩和の効果というのは十分に発揮をされるというふうに考えております。
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寺崎昭久#27
○寺崎昭久君 ありがとうございました。
 もう一つ具体的な例で建設省にお尋ねしたいと思います。
 このところ個人住宅の着工件数が結構高い水準になっており、好ましいことだと思いますが、そういう中で輸入住宅に人気が集まっているように聞いております。平成七年には五千戸ぐらい輸入されるというような見通しも出しているところがあるぐらいで、大変結構なことだと思うんですけれども、しかしながら期待したよりも値段が高いという声が少なくありません。
 私が現にアメリカの田舎町などで見聞したことと日本の建築費を比較してみましても、三倍ぐらい、少なくとも二倍以上は日本の方が高いと思います。そしてこの高い理由というのは、各種の規制があるからではないか、あるいは輸入するにしても手続が大変複雑であるというようなことを指摘する人も少なくないわけでありますけれども、建設省として、輸入住宅が普及しない、もっと普及してもいいはずだと思うんですが、しない理由は何だと考えられますか。あるいはこの規制等に関して今後どういうような考えで対処されるのか、あわせてお尋ねします。
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稗田祐史#28
○説明員(稗田祐史君) 今委員のお尋ねの点でございますが、ちょっと言いわけめいたあれになりますけれども、住宅の場合、建設資材の割合というのは四割でございまして、三割が労務費、それから三割が経費というふうにお考えいただきますと、直ちに向こうのものを輸入したからそのまま為替レートの比率で安くなるというものではないということをまずよく御理解をいただきたいと思います。
 なおかつその上、それを考慮しましても輸入住宅がなかなか伸びないということの中には、我が国の商社あるいは工務店の相手企業に対する情報不足という点、あるいは海外の住宅関連企業の日本国内市場に関する情報不足、双方の情報不足というようなことですとか、それから輸入から建築に至るまでの諸手続の複雑な要素というものもございます。それから、外国で施工されている施工技術の日本国内への移転のおくれというような、そんな点が考えられるのではないかというふうに思っているわけです。
 私ども建設省としては、我が国の住宅マーケットが国内外の住宅供給者に対して無差別に開かれるべきものというふうに認識をしておりまして、品質のすぐれた輸入住宅が国内でその競争力を発揮できるまでの間、やはり一定の支援を行うことが必要であろうというふうに思っております。したがいまして、輸入住宅に関する情報提供を行うための体制を整備いたしますとともに、建築に関する手続が輸入住宅に対して不利にならないような措置を講じていくことといたしております。
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寺崎昭久#29
○寺崎昭久君 今の輸入住宅に関しまして、例えば兵庫県から震災対策の一環として輸入住宅をもっと使いたいという趣旨の要望が出ているわけでございます。聞くところによりますと、海外建築資材の積極的受け入れの促進であるとか、あるいは認定手続の簡素化・迅速化であるとか、外国人技能者の在留資格基準の緩和であるとか期間を延長してもらいたいというような要望が出ているようでありますけれども、建設省の関係に限って、これらに対してどのような対応をされているのかお尋ねいたします。
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