宗教法人に関する特別委員会

1995-11-02 衆議院 全420発言

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会議録情報#0
平成七年十一月二日(木曜日)
    午前九時一分開議
出席委員
  委員長 越智 伊平君
   理事 小里 貞利君 理事 片岡 武司君
   理事 鈴木 宗男君 理事 草川 昭三君
   理事 月原 茂皓君 理事 吹田  愰君
   理事 佐々木秀典君 理事 井出 正一君
      石橋 一弥君    衛藤 晟一君
      小川  元君    金子 一義君
      亀井 静香君    熊代 昭彦君
      栗原 裕康君    七条  明君
      白川 勝彦君    蓮実  進君
      穂積 良行君    松永  光君
      村岡 兼造君    与謝野 馨君
      愛知 和男君    赤羽 一嘉君
      石田 勝之君    北側 一雄君
      北橋 健治君    笹木 竜三君
      富田 茂之君    西岡 武夫君
      鳩山 邦夫君    船田  元君
      冬柴 鐵三君    山口那津男君
      今村  修君    輿石  東君
      濱田 健一君    細谷 治通君
      山口 鶴男君    山崎  泉君
      山下八洲夫君    中島 章夫君
      正森 成二君    土肥 隆一君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  村山 富市君
        法 務 大 臣 宮澤  弘君
        外 務 大 臣 河野 洋平君
        大 蔵 大 臣 武村 正義君
        文 部 大 臣 島村 宜伸君
        厚 生 大 臣 森井 忠良君
        農林水産大臣  野呂田芳成君
        通商産業大臣  橋本龍太郎君
        運 輸 大 臣 平沼 赳夫君
        郵 政 大 臣 井上 一成君
        労 働 大 臣 青木 薪次君
        建 設 大 臣 森  喜朗君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     深谷 隆司君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官
        )       野坂 浩賢君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 江藤 隆美君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (沖縄開発庁長
        官)      高木 正明君
        国 務 大 臣 衛藤征士郎君
        (防衛庁長官)
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      宮崎  勇君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      浦野 烋興君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 大島 理森君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 池端 清一君
 出席政府委員
        内閣官房内閣内
        政審議室長   藤井  威君
        内閣法制局長官 大出 峻郎君
        内閣法制局第二
        部長      秋山  收君
        内閣総理大臣官
        房審議官    平野 治生君
        警察庁長官官房
        総務審議官   山本 博一君
        警察庁生活安全
        局長      中田 恒夫君
        警察庁刑事局長 野田  健君
        警察庁警備局長 杉田 和博君
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        防衛庁教育訓練
        局長      粟  威之君
        防衛庁人事局長 萩  次郎君
        防衛施設庁労務
        部長      早矢仕哲夫君
        法務省民事局長 濱崎 恭生君
        法務省刑事局長 則定  衛君
        公安調査庁長官 杉原 弘泰君
        外務省北米局長 折田 正樹君
        外務省条約局長 林   暘君
        大蔵省主税局長 薄井 信明君
        国税庁次長   若林 勝三君
        文部大臣官房長 佐藤 禎一君
        文部大臣官房総
        務審議官    辻村 哲夫君
        文部省生涯学習
        局長      草原 克豪君
        文部省初等中等
        教育局長    井上 孝美君
        文部省高等教育
        局長      吉田  茂君
        文化庁次長   小野 元之君
        厚生省健康政策
        局長      谷  修一君
        厚生省保健医療
        局長      松村 明仁君
        厚生省薬務局長 荒賀 泰太君
        厚生省社会・援
        護局長     佐々木典夫君
        厚生省児童家庭
        局長      高木 俊明君
        農林水産大臣官
        房長      高木 勇樹君
        通商産業省基礎
        産業局長    林  康夫君
        郵政大臣官房審
        議官      品川 萬里君
        労働大臣官房長 渡邊  信君
        労働省労政局長 七瀬 時雄君
        労働省労働基準
        局長      松原 亘子君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設省住宅局長 梅野捷一郎君
        自治大臣官房長 二橋 正弘君
        自治大臣官房総
        務審議官    湊  和夫君
        自治省税務局長 佐野 徹治君
        消防庁長官   秋本 敏文君
 委員外の出席者
        宗教法人に関す
        る特別委員会調
        査室長     岡村  豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二日
 辞任         補欠選任
  加藤 紘一君     金子 一義君
  亀井 静香君     蓮実  進君
  江田 五月君     笹木 竜三君
  加藤 六月君     富田 茂之君
  北側 一雄君     赤羽 一嘉君
  山下八洲夫君     山崎  泉君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 一義君     加藤 紘一君
  蓮実  進君     亀井 静香君
  赤羽 一嘉君     北側 一雄君
  笹木 竜三君     江田 五月君
  富田 茂之君     加藤 六月君
  山崎  泉君     今村  修君
同日
 辞任         補欠選任
  今村  修君     濱田 健一君
同日
 辞任         補欠選任
  濱田 健一君     山下八洲夫君
    ―――――――――――――
十一月二日
 宗教法人法の改正、被害救済等に関する陳情書
 外二件
 (第二五九号)
 宗教法人オウム真理教事件の徹底解明等に関す
 る陳情書外十九件
 (第二六〇
 号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 宗教法人法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一七号)
     ――――◇―――――
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越智伊平#1
○越智委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、宗教法人法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小里貞利君。
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小里貞利#2
○小里委員 私は、さきに提出されました宗教法人法改正案に対しまして、自由民主党・自由連合を代表して、総理大臣を初め関係大臣にお伺いをしてまいりたいと思います。
 時間の関係もございますから、大事な問題でございますが、要点を簡潔にお答えいただきまするよう、まずお願い申し上げておきます。
 さて、御承知のとおり、宗教は、人心を安定させまして、精神文化の発展向上に大きく資するとともに、今日の価値観の多様化、あるいは激動する社会の中にありまして、生きていく国民あるいは人々にとりましては、心の安らぎを得る一つのよすがとして国民の生活の中に欠くことのできない大きな重要なことである、私はさように認識をいたしております。
 特に、宗教法人の存在は、国民の一人一人の生活に深く密着をいたしておりまして、いわば我が国の社会発展のために大きく貢献いたしておることも高く評価しなければならないと思うのでございます。
 同時にまた、歴史的に見てまいりましても、さまざまな活動によりまして、ただいま申し上げましたように社会発展に貢献してまいっておりますが、殊に村山総理も近々御経験なさいましたように、さきに発生をいたしました一月十七日の阪神・淡路大震災等におきまして、宗教法人が極めて献身的に、そして積極的にこれらの救今、救済、あるいは今日の復旧・復興活動等にも貢献しておられることは御承知のとおりであります。このことに限らず、そのほかの多くの宗教法人が世の中の発展のために貢献しておられるわけであります。
 しかしながら、過日の本会議におきまして議論がございましたように、これまで、率直に申し上げまして脱税や、あるいは詐欺的商法などの不祥事がしばしば報道されておりますことも御承知のとおりであります。また、極端なことを申し上げますと、宗教法人自体の売買も行われておるやに言われておるところでもありますが、さきのオウム真理教の事件等におきましては、国民の目にはまことに理解しがたい具体的一つの例が挙げられてまいっておるところでございます。全容解明になるにつれ、改めて、特定の、一部の宗教、宗派ではございますけれども、その悪質きわまりない非道な行為に対しまして国民も強い怒りを感じているところでありますから、きょうは私は、そのような観点に立ちましてお尋ねを申し上げる次第です。
 殊に、しかもそれが宗教法人格を有しているという立場を利用して行われたのではないかということに対する国民の疑惑と批判も、いずれの事件においても、人々に安らぎを与えるはずの宗教団体がこのような事件を起こしたことが国民に大きな不安を与えていることであります。
 所轄庁が、それらの宗教法人は公益法人だから、認証を得て社会で堂々と公益事業を行う団体であるから、当然これはその所轄庁をして、あるいは政府あるいは都道府県において管理されておるだろう、あるいは少なくとも実態は把握されているだろう、国民はそう思っておった。ところが、実はそうでなかったということを今日国民の多くの中から指摘をされておるわけであります。最小限のことは所轄庁が知っているだろう、みんなそう思っておったのでございますが、なかなかそういう法制度の実態になっていなかったということは明確であります。
 仮に、現在の宗教法人法には不十分な点があり、それを補うべきなどの声が適切でそして強く大きく起こっておるといたしますれば、起こっておりますが、その不備、不十分な点があるといたしまして、いわゆる法改正によってその整備を行うことは、私ども国会の重大な責任でもある。あわせまして、政府の重大な責任でもあると思うのでございますが、この機会に、総理大臣のかような状況に対する所見あるいは決意を、簡単でよろしゅうございますが、まずお聞かせをいただきたいと思います。
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村山富市#3
○村山内閣総理大臣 今委員からお話がございましたように、宗教というものが、心の安らぎを与えたりあるいはまた公益法人として社会的にいろいろな役割を果たしてきておるという面もたくさん私はあると思います。しかし、最近のオウム事件のように、宗教に名をかりて犯罪を犯すといったような事例も散見をされる。こういうことを一つのきっかけにして、宗教法人のあり方というものについて国民の関心が非常に高まってきた。
 いろいろ調査をしてみますと、今御指摘もございましたように、宗教団体が宗教法人としてどのような活動をしておるのかというようなことについてなかなか把握ができない。とりわけ、一つの例を申し上げますと、所轄庁等の問題についても、全国的に宗教活動が展開されているものについて、たまたまその本部の事務所が東京都にあったというので東京都の所管になっておる、したがってなかなか全体像が把握できない、把握できなければ法が適法に、適正にやられているかどうかということが責任を持ってできない、こういう状況になっておるような現状というものはやっぱり改めるべきではないか。こういう関心と声が非常に高まってきたという国民の声と期待にこたえて、政府が責任を持ってこれは法の見直しをする必要があるというので改正案を提案をしておるという経過については、皆様方の御理解をいただきたいと思います。
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小里貞利#4
○小里委員 ただいま総理も言明のとおり、不明朗な宗教活動あるいは宗教法人ございますよ、正しからざる事実が限りなく出てまいりましたよ、だからその実態を把握して厳正に政府は責任を持って対処しなければならぬ。しかしながら、なかなか対処しようとしてもその法体制に極めて不備がありますからということで今度始まった。しかもこれは、後ほど申し上げますが、村山内閣によって始まったわけではない。今までも、文部省を初めあるいは国会等ではこの論議はしばしば行われてまいっております。
 さて、そういうことで私は、まず初歩的なことでございますが、ちょっとお伺いしておきたいと思うのです。それはどういうことかといいますと、諮問機関との関係です。
 文部大臣、御承知のとおり、先刻の本会議でも答弁がございました。私はきょうは、宗教法人審議会のあり方、経過、概況、その報告をあえて聞こうとも思わない。もう十分耳しげく今まで聞かされた。そして、あなたが本会議で明快に答弁なさったように、すっきりとした一つの背景を持っていますね。これはそれでいいんです。
 ただ、そういう指摘の中に、これは宗教弾圧ではないか、あるいは信仰の自由の原則を乱すのではないか、あるいは村山内閣はこれを拙速しておるのではないか、拙速はいけませんよ、いたずらに急ぐ必要はないんじゃないですか、こういう議論がありますね。
 ところが、私は、そういう議論があるものですから、あるいは本会議の野党の諸君の話も若干聞いて、一体、経過を見てみようと思いまして、衆議院や参議院の議事録等も若干アウトラインだけ目を通してみた。ところが、総理も御承知でしょうが、今までの内閣におきましても、今日私どもが指摘いたしておりまする問題を明々白々に指摘をし、そして政府の見解を聞いているんですよ。そして、政府の見解もきちんと述べられております。赤松文部大臣等が答弁されましたことは、先ほどの本会議で島村文部大臣が答弁なさったようなあのニュアンスが相当入っているんですよ。御承知でしょう。
 これはもううるさいこと申し上げませんけれども、例えばきょうここに、ゆうべ参議院にお願いして議事録をずっともらって見た。大事なことですからちょっと申し上げておきますが、平成五年十二月の九日木曜日ですよ、参議院の予算委員会、これに当時の野党が質問をいたしておる。イコール私どもが野党でございますが。その質問をここでるる申し上げる時間はありませんから、簡単なところを申し上げますよ。非常に具体的に、私どもが疑問を持っている、ただしていることがそのまま質問されておる。
 これは後ほどきちんとお読みいただきたいと思うのでありますが、特に参議院の予算委員会におきまする、今申し上げました二年前の予算委員会で、収益事業の区分や所轄の問題等は非常に紊乱しておるのではないですかと、政府、いわゆる細川内閣総理大臣ですよ、総理大臣、あるいは赤松文部大臣、あなた御承知ですかということをちゃんと聞いているんだ。それに対しまして、ちゃんと赤松さんは大変な見識と自信を持って答弁していますよ。もう一々読みませんよ。
 簡単に申し上げますと、例えば、できるだけ調査の実を上げなければならないと思うが、今日の宗教法人のあり方というものは、野党の皆さんが指摘されたように、収益事業の問題あるいは財産管理の問題、所轄の問題も都道府県だけでは不十分だ、政府で全体を掌握するべきではないですかという指摘に対して、そのとおりでございます、できるだけ調査研究の実を上げたいと思います、こう言った。
 ところが、それでは野党は納得しなくて、調査研究の実を上げるだけではだめですよ、もっと積極的に政府は取り組みなさい、細川総理大臣どうですか、赤松文部大臣どうですかと切り込んだ。そこで、若干議事が休憩をしまして、若干混乱をいたしまして、そして速記をもう一回起こして、それからさらに赤松文部大臣の答弁をいただいているんですよ。答弁が出ていますよ。その答弁におきましても、宗教法人に対して監督、指導できないことに法律上はなっていると承知しておりますとちゃんと書いてある。さらに、ただ、先生御指摘の調査研究を具体的にどうするかということでございますので、それはこれまでも多少は調査をしてまいっておりますと、既にそのときは調査研究を始めておるんですよ。さらに、もう少し具体的に調査研究を始めたいというふうに考えますという約束をしておるんです。
 まあここで私はこのことを、あえてこのような政争の具に供しておるんじゃないかと誤解を受けるようなことは言いたくないんだけれども、経緯は、やはり政府は真摯、整然としてこれを二年、三年前から取り組んできておる。しかも、参議院の予算委員会におきましても今申し上げたとおりでございますが、そのほかの委員会の場においてもしばしば議論されていますね。これは、私は参議院の熱心なる、この問題に対する正面から取り組んでいただいた参議院のその審議の経過に対しまして、高く評価をしながら今御披瀝を申し上げておるんです。
 それから、きょうは……ヤジ時間がないからちょっと後で、それは私の方から議事録も上げるから。それからもう一つ、羽田さんが、これも余り私は力んで申し上げたくもないけれども、羽田さんが数日前ですわ、佐賀に行っておられまして演説をなさったのですな。羽田さんも、これは十月の二十九日です、どういう演説をなさったかといいますと、これはテレビによって私が把握をした話でありますが、どうも村山さんは拙速だ、なぜこんなことを急ぐんだろうか、これは三、四年かけて検討をして、そして見直すべき問題だ、こういうことを言っておられるのですね。
 ところが、私が先ほど申し上げました赤松さんというのは、相当な見識を持っておったですな。あれ、細川さん、羽田さん連続で文部大臣をやったんでしょう。羽田さんが総理大臣のときの文部大臣も務めていらっしゃるはずなんです。その前の細川さんの内閣のときの文部大臣のときのお話を私は先ほど申し上げたのです。
 そういう経過がありますということを申し上げた次第でございますが、一言文部大臣お聞かせいただきたいのは、私が今申し上げました、宗教法人法というのは現状の実態ではいけませんぞ、所轄庁として政府として責任を全うできないという疑念を数年前から政府は持ってそして取り組んできましたよというこの私の話に対して、どういう感じをお持ちでございますか。
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島村宜伸#5
○島村国務大臣 お答えいたします。
 宗教法人審議会に対する今回のいろいろ検討願ったことは必要的付議事項ではないわけではございますが、前文部大臣であられた与謝野大臣が、やはり公正、中立のいわば立場から、専門的にこれがいかがなものかというので検討を依頼し、そして本年の四月二十五日以降五回の審議会、そして八回の特別委員会で慎重に御審議を願った、こう受けとめております。
 しかも、所轄のあり方、そして情報開示のあり方、活動報告の把握のあり方、これを、委員の方々が三点に絞ってこの問題を集中的に夏休み返上で御検討をいただいたことでありますから、これは十分に慎重の上にも慎重な御検討をいただいた、そう受けとめております。
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小里貞利#6
○小里委員 さらに話を進めますが、実態把握がなかなか難しいなと、その原因としていろいろなものがある。
 特に、その中の一つとして、今次の改正法案の中の柱として出しておいでになるのが所轄庁の問題ですね、管轄の範囲。なるほど、それは都道府県単位で、限定された地域においては調査、把握は可能でしょうけれども、これが先ほどから言われるように、宗教の活動が数県にまたがる場合には、これはなかなか実態把握をすることは一県の知事では無理である。これはもうだれでもわかる。きのうなんか私に所轄庁の問題ではがきが来ておりますが、世論調査においてもこれは明確に出ていますね、後ほど時間があったらちょっと申し上げますが。
 そういうことで、要するにこの際文部省に、数県にまたがる宗教、宗派の活動は掌握しますよ、これはもう本当に大方の皆さんが理解をいただいておると思うのでありますが、さて、その都道府県と文部省と所轄がかわったがゆえに監督強化ではないか、宗教の自由を侵すのじゃないか、あるいはそのほか政教分離の原則等を乱していくのじゃないか、いろいろ言われておりますが、これはもう本会議でも話が出ましたから省略しますが、少なくとも文部大臣、所轄庁が文部省であろうと都道府県知事であろうと乖離はないでしょう。同じでしょう。しかも、文部大臣と知事の所轄庁のいわゆる権限が同じなら、文部大臣が所轄した場合は監督権強化であって、そして都道府県知事の場合にはさにあらざるものであるというのは、私はどうもわかりにくいんですが、その辺を簡単にひとつお知らせいただきたいと思うんです。
 ついでに、時間ないから、もう一つこれに質問を添えますが、特に今度の法律が成立した場合、今まで都道府県知事の所轄にあった宗教、宗派、団体が、公益法人が新しくあなたの方に移しかえをいたしますね。その場合に、新しく、しかも幾つかの多くの要件を並べて、そして際立った審査をするかのごとく言われておりますけれども、私はそうではないと思うんだな。私が聞いた範囲においては、まあ境内の建物等が、ちょっと都道府県知事が、ある場合にちょっとそれを付記するという程度で、これは言うなれば、原則として従来の所轄事務を継承するような形だな、そう思っているんですが、その辺、簡単でよろしゅうございますから。
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島村宜伸#7
○島村国務大臣 最初の御質問であります、いわば都道府県知事から文部大臣に所轄が移っても、これは権限において全く変わりありませんから、国家権力が云々ということは当たらない、こう申し上げます。
 それから二つ目に、認証をまたし直すんではないかというようなお話でございますが、今回の法改正の内容をごらんいただけば御理解いただけますように、従前の認証をそのまま継承することといたしております。
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小里貞利#8
○小里委員 ただいまのお答えで国民の皆さんもよくわかったと思うんです。
 それから次に、宗教法人は最小限この程度のものは、これだけのものは備えつけておきなさいよというもの、それから、それはきちんと政府等にも、これから所轄者に報告しなさいよという新しい規定が今度入っていますね。今度の新しい法案の中身を、私は総理大臣が本会議で答弁なさるのを聞いておって、ああ至極当然なことだなと本当にそう思った。素直に、純粋な気持ちで。例えば定款、規則でしょう、役員名簿でしょう、財産目録でしょう、今度は収支計算書でしょう、あるいは今度新しくなった境内建物に関する話でしょう、あるいは収益事業でしょう、全部これは普通の法人でもきちんと基礎的にそろえておくべき、また、いつ何ときでも、だれから質問を受けましてもオープンにしてもしかるべき書類、事項ではないかなと思うぐらいの基礎的なものですね。
 ただし、この場合は宗教法人ですから、幾ら公益法人といえども、宗教の教義あるいは宗教活動に立ち入るようなことはこれはいけませんよ。これは厳粛として、聖域として、政府の官僚といえどもきちんと戒めて、その越権をいたさざるように配慮することは大事だと思うけれども、私が今お尋ねした、もうあなたに聞きたいと思ったのを私の方から言ってしまったが、その基礎的な要件はこれは当然備えておくべき話なんですよ。
 しかも、後ほどお伺いしますが、やはり宗教法人なるがゆえに税制の優遇措置その他の処遇を数多く受けているんですから、ですから、宗教やあるいは宗教活動に立ち入ることではなくて、いわゆる会計財務状況などについては、言うなれば世俗的側面と申し上げますか、他の諸団体がやっている中の宗教法人分に関する分はちゃんと聖域として除いて、そのほかの分は、世俗的側面に通ずるような、世俗的側面と言っていいでしょう、やはり一定の社会に対して責任を持つべきであります。また、ちゃんと責任を持って、私どもの会計財務の状況はこういうことになっておりますよ、殊に、私は国民全体とは言わない、国民全体とは言わないが、少なくとも信者あるいは関係者の皆さんにはこれは公開されていいんじゃないですか。しかも、そうすることが、先ほど総理大臣がお答えになったように、宗教の自由の原則を守る、遵守させることと同時に、宗教法人活動の自治能力の向上に直結するんですよ。そしてまた、先ほど申し上げましたように、国民の不安が限りなく膨大になっておる今日の宗教の一部に対する疑惑も払拭をできる一つの私は推進力になるのではないか、こういうふうに思うのです。
 もし総理大臣、これは具体的でなくてよろしゅうございますが、今私が申し上げました一つの姿勢、政府の姿勢、いたずらに宗教の自由を侵すんじゃない、それらはきちんと聖域を守りながら、逆にまた一面、国民、信者に対して公開すべきはきちんとさせるべきだ、そうすることが信者や宗派のためにも、直結しますよ、それは大きくむしろ自治能力の向上に発展しますよ、こう申し上げましたが、ちょっと、もしお気持ちがあればお聞かせいただきたい。
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村山富市#9
○村山内閣総理大臣 委員御指摘のとおりだと私も思います。できるだけ宗教法人としての透明度を高めて、そしてお互いに信頼ができるようなそういう環境をつくっていくということは宗教活動をする上からも極めて大事力ことだと思いますし、それはまたそういう法の建前になっているわけですから、宗教団体がみずから自治能力を持って、そして世間的にも適正に評価されるということが大事なことだと思いますね。
 したがって、宗教法人の持つ信教の自由と政教分離の原則というものは厳に守り抜いて、適正な宗教活動が大いに活発になされていくような前提条件というものをしっかり保障していく。その上で、最低行政として責任の持てる範囲のことはやはり国民のためにきちっと責任を持ってもらわなければいかぬ。その責任が持てないような状況になっているところを責任が持てるようにしようではないか、こう言っているわけでありますから、国民の皆さんも私は正しく御理解をいただけるものだと思います。
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小里貞利#10
○小里委員 時間の関係でちょっと急ぎますが、今の総理大臣のお気持ち、信念、方針、よくわかりました。
 先ほども申し上げましたように、所轄庁に対しまして会計財務状況などを報告する、これは宗教法人の運営もきちんと節度が出てくると思うのですよ。今度のオウム真理教の事件、御承知のとおり莫大なる資金を要したと思われる。我々の常識ではとても考えられない、到底考えられない大変な資金を必要としたであろうと思う。しかも、宗教、宗派、宗教活動がやるべからざることを、反社会的なことを徹底的に、組織的にやっておった。でしょう。
 ですから、そういうような、今度惹起いたしました不安等もきちんとこの際払拭するためにも、少なくとも、信者から情報を教えてくれ、我々の負担、我々の奉仕あるいは我々のいわゆる教義によっていろいろと醸成してきた今日の法人の形態を少なくとも教えてくれないかと信者から尋ねられたら、それは当然報告するべきですよ。
 私ども、お互い与野党もそうですが、いろいろな議員連盟等をつくっている。今ここにおいでになる例えば吹田さんなんかも、私なんか一緒に議員連盟をっくってやってきた。総体でわずか年間百万円あるいは二百万円ぐらいの会計でさえもきちんと報告しますよ。やっていますよ、きちんと。私は、ここまでなさらぬでいいんじゃないかと思うようなことまで、款、項、目、節、さらに細々節まで説明してくるのです。ですから、私は、少なくとも公明正大な運営をやっていますよという最小限の説明、透明性、そして信者や国民の皆さんに理解をいただく、そういう一つの気持ちはあっていいんじゃないか、当然だと思う。
 ただ、申し上げておきますが、この閲覧の請求ですね、いわゆる情報の開示という言葉を使っていらっしゃるが、難しい言葉を使うから国民の皆さんわからないのですよ。本当は、宗教の会計財務の実態を教えてくれと信者が言った場合どうしますか、これは今まで法律がなかった、今度はそれを法律をつくるという話なんだから、難しいことじゃないのですよ。ただし、それをそういうふうにできるようにしなければいかぬけれども、しかし、閲覧の要求というのは、信者から要求があった場合というその信者の範囲は、やはり言うなれば一義的には宗教法人がお決めになっていいのではないかと私はそう思う、私は。文部大臣、この点についてお答えを願いたいと思います。
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島村宜伸#11
○島村国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。
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小里貞利#12
○小里委員 次に話を進めていきますが、大体今の同じたぐいではありますが、ちょっと質問点が違いますよ。
 例えば、そのような報告を求め、質問をする権限、これは所轄庁、政府ですね。ここでもうすぱっと申し上げまして、いわゆる宗教法人が著しく公共の福祉に反するようなことがあった、あるやに疑問を呈してきた、疑問を感じだというような場合にどうするかということですね。
 例えば、今度の東京都のオウム真理教事件の取り扱い、これはなかなかあの知事も困りましたね。どんどん司法、検察の手によって摘発されていく、そしてもう本当に許しがたい、膨大なる凶悪的、組織的犯罪が具体的に国民の前に限りなく出てくる。それに対しまして解散請求もなかなかできない、あるいは認証も取り消しもできない、あるいは収益事業の停止もできない、本当にあの数カ月間というのはお互いに耐えがたい日々を送った。そうでしょう。そこで、東京都の知事は、申し上げるまでもなく、司法、検察官の協力を得てやっと解散請求を行ったでしょう。こんな乱雑な話はないのですよ、本当は。私は何も東京都の知事を今この時点で責めようとは思わない。それほどじゃない。それはやはり法体制の不備なんですよ、不備。ですから、このようなことを絶対できないように、また未然に、可能な限り、状況を正確に、具体的に所轄庁が把握できるように、可能な限りこれをやらぬといかぬ、そういうような観点から今度の改正は行われておるのが今私が申し上げておるこの柱だ、そういうふうに思います。
 しかしながら、これもまあ、あえて国民の皆さんも聞いておるから申し上げるのですけれども、所轄庁は宗教法人に報告を求め、あるいは質問をする場合には、宗教上の特性、慣習、これらを尊重して、そして信教の自由を、さっき総理が言われるように妨げない、この原則はきちんと留意しながら、私が申し上げたその前段は大胆に節度を持ってできるようにやらなければ国民の信頼を失うと私は思うのでありますが、どうでしょうか。
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島村宜伸#13
○島村国務大臣 先生の御質問を伺っておりますと、私たちですら感嘆するくらい実によく研究をなさっておられますので、先ほども極めて簡潔なお答えで恐縮であったわけでありますが、御高承のとおり、現行の宗教法人法は、収益事業の停止命令あるいは認証の取り消しあるいは解散命令の請求等、所轄庁の権限を規定しているところであります。
 しかしながら、これらの規定の事由に該当する事実があるかどうか、これを確認をする手段が規定されておらないところであります。このため、現行法のもとでは、所轄庁は宗教法人の了承、協力が得られない限り、その運営に著しい問題があるなど、これらの規定の事由に該当する疑いがあると考えられる場合でも、宗教法人に対して報告を求めたり質問したりすることが許されておりません。
 今回のオウム真理教事件でも、所轄庁である東京都知事は解散命令の請求のための資料をほとんど検察官に頼っているような状況でございまして、現在の制度では問題があると、私たちはそう受けとめております。
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小里貞利#14
○小里委員 時間の関係がありますから、次に移りますが、今これから申し上げる話は余りここで私はしゃべりたくないのだ、私は私なりの気持ちがあるから。しかしながら、国民の皆さんがわかっていらっしゃらない側面の一つではないかと思った。それは、はがきもいただいておるが、電話も来た。どういうことかといいますと、宗教法人は特別にいろいろな処遇措置を受けておる、特典があるという話ですが、しかもその特典は極めて大幅で深いという話ですね、どういうことでしょうか、税金でしょうか、こういうお尋ねが多いんですね。これは、あえて私がこれを自慢話で申し上げる必要もない。自慢話でもない。これは当然のことなんだ、当然のこと。宗教法人がいわゆる社会発展のために貢献していただくその実績は高いものがあるから当然のことなんだ。
 しかしながら、そういう特典を受けておる以上は、税制上の優遇措置その他の一般処遇措置を受けておる以上は、私が先ほど申し上げておるように世俗的側面については一定の社会的責任をきちんと持つべきなんですから、そういう観点から見てまいりますと、数日前、宗教法人の脱税がありますよと各新聞、テレビが報道した。御承知のとおり、中身はもうあえて申し上げない。私どもが単純に見る限りにおいては、こんなに脱税行為が多いのだろうか、本当に私はそう思った。
 宗教法人三百八十一法人のうち、いわゆる申告漏れが三百二十一法人、八十数%ですね。そうだ、八四、五%ですね。八四、五%が申告漏れがあるという大きな活字が出ているんですね。これこそ、やはり先ほどから話をしておるように、法人のあり方、実態というものを最小限支障がない限り国民にあるいは信者にオープンにするべき重大なる事項だと私は思うんですよ。しかも、国民の誤解を解くためにも、また、まじめな多くの、こういう脱税行為などをしない多くの宗教団体のためにも、この際きちんとこれは私は明確にするべきだと思う。
 これはもう時間がないから私の方から若干申し上げておきますが、国税あるいは地方税等でも宗教法人なるがゆえに無税ですよ、課税しませんというのが項目も非常に多いですね、文部大臣。いや、お尋ねはしないから、いいから。多いですよ。例えば国税においても、法人税でしょう、所得税でしょう、登録免許税でしょう、あるいは相続税、贈与税でしょう、あるいは地価税、消費税等々、他の公益法人と同格のものもありますけれども、宗教法人なるがゆえに特別に……ヤジ今はそのことを僕は言っているんだ。他の公益法人も同格の減税、免税措置を受けておるところもあるけれども、宗教法人なるがゆえに他の社団保財団法人等以上に大変な、税金を納めなくてよろしいという特々典措置を受けているんですよ、御承知のとおり。
 では、具体的に申し上げますよ。例えば本来の宗教業務、これはもう御承知のとおり、お布施、お守りあるいは戒名料、拝観料等、これは全部本来の業務ですね、宗教法人の。これはもちろん無税です。あるいは公益事業も、これも御承知のとおり幼稚園やあるいは社会福祉施設、あるいは図書館、博物館の経営等の収益も全部無税でしょう。無税ですよ。あるいは収益事業、今申し上げた本来の業務、あるいは公益事業を除く収益事業、本来の業務以外の収益事業ですよ。この収益事業といえども、三十三種目は税金を納めておられるけれども、安いんですな。これはいいんですよ、安いことはいいんです。普通の会社などは三七・五%の課税率でしょう。宗教法人は二七%。しかも、その二七%の課税率をかける前提において、収益事業以外の事業に使ったら、その使った分も課税の対象にならぬ。重ねて重ねて非課税措置が講じであるということ、こういうことなんです。あるいは、今申し上げました収益事業は、三十三種目はしかも限定してある。それ以外のものはまた課税されないんですから、御承知のとおり。
 私に電話で聞いてきましたことが、こういうところの、いわゆる国会で言われておる非課税の中身はどうですか、この種が多いんです。聞きたいんですよ、今までは余り意識しなかったけれども。やはり税というのは、一般的に申し上げまして、みんなこう神経をとがらしておりますからね、関心持っていますからね。これはいいことだと思うのでありますが。
 あるいは所得税、これは宗教法人が受ける利子税、所得税等、利子所得あるいは配当所得はもちろん非課税ですね。あるいは登録免許税も境内建物等に関する限りはこれは非課税ですから。あるいは相続税、贈与税等、これは申し上げるまでもなく。あるいは個人から贈与、遺贈を受けた場合、原則非課税ですね。遺贈とはどういうことなんでしょうか。いわゆる死んだ人が相続人でない人に贈与した場合のことをいうんじゃないかと私は思いますわ。その場合、非課税ですよ。あるいは先ほど申し上げましたように、地価税あるいは相続税等におきましては、これは相続税は一般公益法人と同じでありますけれども、これでもやはり勉強してある、うんと税率は低いですよ、こういうことなんです。
 特に私が言いたいのは、きょうは自治大臣もおいでのようですが、地方税ですね。これも私はいいことだと思うんだ。こういう制度あってこそ、きちんと政府やあるいは社会が、公的立場において法人に対してこうしなさいよという止しくあらしめる要求もできるんですから、言いかえれば。だから、私は決してこれを悪いと言っているんではない。例えば、県税である不動産取得税等、御承知のとおりでしょう。これは全部、境内建物等については無税ですよ、非課税ですよ。固定資産税、都市計画税、もう御承知のとおりですから申し上げない。事業税もそうですよ。あるいは収益事業。先ほど申し上げました件も、特別にいわゆる税率をきちんと安くしてあるんですから。
 ですから、このような措置を、他の民法法人、財団や社団や学校あるいは教育福祉法人と、同じところもあるけれども、それ以上に税率を宗教法人はまけてあるんですから、まけてあるという言葉はどうかと思うけれども、そういうことになっているんだから、社会的にその実態というものを、可能なものはオープンにし説明をし、なかんずく信者に対しましては、これは正確に親切に説明なされるようにすることが今度の措置であると思います。一口でいいですから、お気持ちを、文部大臣。
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島村宜伸#15
○島村国務大臣 宗教法人につきましては、その自由と自主性、責任と公共性を尊重し、所轄庁の一般的な監督権は規定されておらず、所轄庁の関与は必要最小限のものとなっていることは先生御承知のとおりです。宗教法人には、その運営の民主性、透明性が当然求められているところでございますし、この要請にこたえるために、宗教法人のためにも今回の改正が必要であるということで、必要最小限に絞って今回の法改正をお訴えしているところでございます。
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深谷隆司#16
○深谷国務大臣 宗教法人法の改正の問題は、オウム真理教の事件が一つのきっかけになったのでありますが、何といいましても、その背景にあるのは、国民がこの制度を変えるべきではないかという意見であると思います。八〇%を超える国民の声にきちっとこたえていくのが政治の務めだと思っています。
 なお、固定資産税その他の問題については、御高見を承っておきます。
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小里貞利#17
○小里委員 両大臣、極めて明快にきちんとお答えをいただきました。殊に、今、深谷さんですね、自治大臣、お話の中にありましたように、八〇%の世論を背景にしてというお言葉を使われたようでありますが、これは私は、総理大臣、注目するべき今次の世論調査というか世論の実態だと思うのであります。いたずらに、私はここでテレビがどうの新聞がどうのということを時間を割いて申し上げるのはどうかと思うけれども、いたずらでもない。本当に今度のことに対する世論が、いかに注目をしておるか。それは厳粛で真剣ですよ。
 私は、きょうここにちょっと持ってきておりますが、例えば世論調査の、各新聞それぞれやっていただきましたね。大方の新聞が世論調査をやっていらっしゃる。しかも、ちょっと私は二、三新聞社にきのう聞いてみた。ところが、相当な企画班を企画して、そして調査班を組織して非常に真剣にやっていらっしゃるというお話のところもございました。今自治大臣お話がありましたように、なかなか世論も心配しておりますよ、国民も心配しておりますよ、そして、宗教法人の実態はこの際少なくとも、少なくともこの際きちんとしなければいけません、したがって、具体的にはいろいろあるだろうけれども、制度の改正も必要ですよという具体的な統計が出てきておりますね。
 これは、国会におきましても今日に始まったことじゃないのです、先ほど申し上げましたように。私は、参議院のあの真剣な論議の経過を見て本当に、くどいようですが評価をしております。だから、ここに結果を持ってきておりますが、まあ時間が来ますからあえて申し上げませんけれども、調査の対象になった国民の皆さんの基本からいいますと、圧倒的にこの際改正しなさいよというのがどの新聞を読んでも出てくるのですね。特に、この際改正しなさいということもですけれども、宗教法人及びその活動に対して見方を変えたという意見が多く出てきたというところに、本質的に、宗教法人及び活動が社会のために貢献しておる実態を思うときに、非常に私は憂えるものがあるのですよ、きょうはそれを具体的には青わないけれども。
 中でも、宗教法人自体が、この際きちんとしなければいけませんなという話がたくさん出てきておるのですね。これはもう総理も関係大臣もお読みになったと思うのですが、それを一部紹介せよという話がありますから紹介しますが、本当にこれは驚くべきことですよ。
 一般国民の意見も大事にしなければいけません。それからまた、それを間接的に直接的に整理、集約して、そして我々立法機関に、政府にお聞かせいただくマスコミの意見も大事にしなければいけませんよ。その新聞の世論調査で、ここにありますが、それは宗教法人を対象にして調査をしたのですね。しかも、その中におきまして、賛成、反対を明確にお述べになり、しかも賛成をする人はその理由、反対する人はその理由を整然と述べておいでになる。しかも、この賛成がまた多」いことにも私どもは注目しなければいかぬ。
 特に、ここで一々読むわけにはいかぬけれども、私が先ほどお伺いした所管事項なりあるいは質問権限等については、宗教法人の中でも、これはやりなさいという声が非常に強いのですよ。一番大事な所管事項。先ほど文部大臣もお答えになった。これでも、所管事項はきちんとしなさいという宗教法人の中における意見が多くあるということだ。わかりますか。
 あるいは、私が申し上げておる、あなた方信者の皆さん、あなた方の一つの知恵とそして御負担によって、そして御好意によってこうして運営しておるこの教義、宗教団体はこういう実態ですというのを信者に教えてやりなさい、その世論が、宗教法人の中できちんと認めるというのが非常に多いのですから。
 さらに、質問権限においても、それはやるべきですよと、もうその理由が極めて明快に書いてある。ちょっと一つ申し上げますと、幾つかの団体がたくさん書いてあるが、例えば賛成の宗教団体の論拠として、信者並びに世間に清浄な姿を公開すべきであります、財団法人等の他の法人と同様に、宗教法人も世のため、日本国家のために尽くすべきであります、したがって賛成。こういう意見多いですよ。
 もう一つ読んでみましょう。宗教法人法は宗教行為に対する規制ではなく、宗教法人の事務を認証するもので、認証がある以上、その事務を報告する程度は、何も宗教の自由とかかわりのないものであります、きちんと宗教法人がそう言っておられるのです。そのほかたくさんあるが、もう省略します。
 では、私は賛成だけ、何もこのたびこの法律案を通すために賛成だけ言いたくない、反対論も総理、言いますよ。しかしながら、反対をする宗教法人のその反対の根拠にも、私どもは耳目を傾けなければいかぬ。注目するべきですよ、反対の意見も。私はたから、きょうこの質問をするについても、反対しておられるという団体の方にも若干聞いてみた、私の気持ちを言ってみた、そういうことなんですよ。
 ですから、きょうの、例えば新聞、反対ですという宗教法人の中でもこういうことを言っておられる。ある宗教団体は、宗教界の十分なコンセンサスが得られておらず、少し拙速過ぎるという意見があります。したがって、改正案には賛成するところが多いけれども、それにより法人の管理運営を適正化し、社会的責任を果たすべきだ、こういうふうに書いてありまして、やはり、これなどは、賛成する、基本的には賛成するけれども、なかなかいわく言いがたいなという気持ちが出ていますね。
 あるいはある団体のごときは、国による宗教管理の意図がうかがわれ、信教の自由と政教分離の精神を侵害するおそれがありますよ、こういうことで反対、こう言っておるから、そういうことはないということを総理以下関係大臣、きちんと言明されるのだから、また私もそれは限りなく強く要請しておきますが、宗教の自由や政教分離の原則等を乱すことがないように、しかも宗教の教義や宗教活動の秩序を乱すような干渉はしちゃいかぬから、その辺をきちんと守りながらやるとおっしゃるのだから、以上、一応先ほどたまたま自治大臣が世論をおっしゃったから申し上げたのでありますが、世論の実態はこういうふうになっておるのです。こういうことを私は、少なくとも最大公約数として把握はできると思うのですよ。
 文部大臣、いかがでしょうか。あなた方は、こういう世論の動向にどの程度、どういうふうに関心を持っておられますか、簡単に。
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島村宜伸#18
○島村国務大臣 世論の動向に対して私たちが迅速に、的確に対応するのは、我々政治家の務めである、まず基本的にそう思います。
 今回の問題は、なるほどオウム真理教を契機として非常に大きな高まりを見せていることは事実でございますが、与謝野前文部大臣の段階から、四月の時点で既に宗教法人審議会にその検討をお願いいたしまして、しかも三点に絞って、先ほど申したように、総会五回、特別委員会八回、慎重に審議をし、結論から申し上げれば、今度でき上がる法案の内容をごらんいただけば国民の皆様にもよく御理解いただけると思います。
 結びにぜひ申し上げておきたいのですが、これは、私は、今風の法改正というのは、政治家の良心、政党の良心、あわせて宗教法人の良心が問われている、こう受けとめておりまして、いろいろな宗教団体からの面会申し入れ等もございますが、私は、一切皆さんとお目にかかることは遠慮して、ただひたすら自分の良心に基づき、我々の所管の範囲を守る、こういう考えに立っております。
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小里貞利#19
○小里委員 次に、先ほど私が触れました現在の体系における課税状況、外国の、アメリカやヨーロッパ等における状況などを大蔵大臣武村さんにお伺いしたいと思っておりましたけれども、時間の関係でこれは省略いたしますが、最後に総理大臣にお伺いいたしたいと思います。
 今次の改正は、あるいは与党三党は、特定の宗教、宗派あるいは特定の政党を視点に置いて改正を意図しておるがごとく言われるのですね、一部、ごく一部ですが。一部ですよ。ヤジだから、そういうことがあっちゃならぬ。そのようなことは全く視野にありません。また、そのようなことでは私どもも協力できませんからね。
 ですから総理、この際、そういう特定の政党や特定の宗派を焦点に置いた改正法ではない、これは国民全体の立場に立った、極めて適切で、そして緊急を要する、そのような重要問題でありまして、そういう本質をとらえた、私どものいわば大所高所からの最小限度の法体制整備であります、こういうことだと思うのでございますが、総理のお気持ちを最後にお伺いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
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村山富市#20
○村山内閣総理大臣 御意見のとおりでありまして、今度の改正案が特定の宗教団体や特定の政党を意図したものではないということは明確に申し上げておきたいと思います。
 たびたび申し上げておりますように、信教の自由と政教分離の原則を守って世間も国民も納得できるようなものにしたい、こういう意図で法案の修正案を出しておるわけであります。私は、拙速という言葉がありますけれども、拙速であるかどうかということは、今度の改正案の中身が本当に国民の納得できるものであるかどうかということで決着がつけられてしかるべきものだというふうに思っておりますから、ぜひ慎重な御審議をお願い申し上げたいと思います。
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小里貞利#21
○小里委員 あとは、私の関連で同僚議員に質問をお譲りいたします。
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越智伊平#22
○越智委員長 この際、与謝野馨君から関連質疑の申し出があります。小生君の持ち時間の範囲内でこれを許します。与謝野馨君。
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与謝野馨#23
○与謝野委員 宗教の問題は大変微妙な問題でございますので、私も質問するということは大変ためらいが実はございます。
 と申しますのは、いろいろな質問をいたしますと、その後でたくさんの電話がかかってきたりいろいろなビラをまかれたりというようなことがあって、「さわらぬ神にたたりなし」という。言葉がありますけれども、なるべくこういう質問はしたくない。
 そういう中で、過去も我が党の同僚議員が質問をし、いろいろなところからいろいろな、無言電話がかかったりあるいは嫌がらせの電話がかかったり、黒枠の入ったはがきが来たりというようなことがありました。そういうことはどこがやったかわかりませんけれども、やはり国会での言論の自由、あるいは活発な、自由闊達な言論の自由を保障するためにもそういうことはあってはならないことだ、もし意見があるならば、ちゃんと名を名乗って、実名で御批判をいただきたいと私は思いますが、深谷自治大臣は予算委員会の筆頭理事を長年やられていて、そういう場面に多分遭遇されたと思うのですが、そういうケースは国会議員に対してあったのでしょうか、まずその点をお伺いしたい。
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深谷隆司#24
○深谷国務大臣 大臣として答弁するのはいかがかとは思いますが、せっかくの御質問でありますから、ありのまま申し上げますと、私はほぼ二年間予算の筆頭理事を自由民主党を代表してやらせていただきました。その間に、宗教問題について激しい質問をいたしますと、直ちに強烈な電話が連続してかかってくるというケースはしばしばございました。特に川崎二郎君、ここにおられますけれども、彼が質問をしたときなどは、嫌がらせの電話のみならず、彼の選挙区においてチラシをまかれたり署名運動が行われたりというような籍態もございました。
 甚だしくけしからぬことだと思っておりますが、ただ、そのことによって、質問したり要求したりしている我々にいささかの動揺もなかったことをつけ加えておきたいと思います。
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与謝野馨#25
○与謝野委員 ことしの三月二十日に地下鉄サリン事件が起きまして、内閣総理大臣を中心に政府一体となってこの問題に対応しなければならない、そういうことでやってきたわけでございます。警察、検察は刑法に照らしてサリン事件に対応する。そういう中で、私ども文部省もやはり宗教法人法上の問題はないのかということを実は内部で検討したわけでございます。これはもうサリン事件が起きてから直ちに検討を始めましたが、実はそういう検討する過程で、やはりこの法律に不備があるのではないかということを幾つか発見したわけでございます。
 一つは、山梨県の上九一色村の住民の方々は、町の議会の方も町の行政当局の方もそこの住民の方も、もう数年前から、こんな施設を我が村、我が町につくられては困る、そういうことでとにかく山梨県庁に行って、県庁、これ何とかしてください、我々の穏やかな平和な生活が脅かされます、こういうことで山梨県庁に繰り返しお願いに行ったのですが、山梨県庁の御返事は、これは我々の所轄している宗教法人ではないので、その所轄をしている東京都に行って苦情があれば苦情を言ってください。
 しょうがないので山梨県民の皆様方は東京都まで出向いて、東京都庁の窓口に、これはとんでもないことだ、何とかしてくださいと申し上げますと、東京都の方は、東京都内のことであれば私どもも多少のことはできますけれども、県境を越えて山梨県に行って調査をすることもできなければ、山梨県の中のことについて東京都は権限を持っていません。こういうことで、山梨県民はいろいろな所轄庁、都道府県の役所に行ってもどこに行っても事実上たらい回しになってきた、そういう実情があります。それから、これは熊本県民も県庁に行ってもなかなからちが明かない、そういう問題が実はあって、一体これは東京都が山梨県の話に責任を持てるのかという深刻な問題になりました。
 これは、宗教法人の事務というのはもともと国の事務であって地方の事務でない、たまたま機関委任事務として都道府県に渡している、こういう法体系になっています。ですから、そういう住民、そういうものの利益をどう守るかということがまず第一点なんです。それをどうしたらいいのかということを深刻に考えたわけです。
 第二点は、これはもう宗教法人法上の八十一条の解散の問題が必ず出てくる。三月の末の時点ではまだ刑事事件の姿がわかっていませんでしたけれども、大体これは宗教法人法上の解散、これはやらなきゃいけない。そういうときに、一体それじゃどういう手続をするのか。
 これは、文部省限りあるいは東京都限りでやるのであればそれは行政処分としては簡単なんですが、裁判所に解散の請求をしなければならない。裁判所に提出する以上、やはり証拠能力があってきちんとした資料、またきちんとした請求理由を付して裁判所に請求をしなければならない。果たしてそういうことができるのか。そうしたら、そういう調査権限もなければ、あるいは質問もできなければ、何にもできないということがわかった。これはやはり法律上ちょっと欠けているところだ。実際の請求事務ができないということ自体が大変ゆゆしきことだ。
 それから第三点は、どうもオウム真理教は国境を越えてロシアまで行っている。たまたま問い合わせがなかったからいいんですが、ロシア政府から日本の政府に、オウム真理教は一体どういう宗教法人ですか、どういう宗教活動をしていますかと聞かれたら、実は日本国政府はロシア政府に何のお答えもできなかったというのが実情なんです。
 そこで、どうもこれは、宗教法人法が昭和二十六年にできてからいろいろやってきたけれども、具体的事件に遭遇すると法律の不備、不十分、また欠落した点があるんではないか、こういうことを感じて、四月に宗教法人審議会に御検討をお願いしたわけですが、これはオウム事件対策でやるのか、あるいはオウム事件を通じて学んだ法律上の欠点を、欠落した部分を補うということに重点を置いて法律改正を島村文部大臣は提案されたのか、どっちなんですか。
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島村宜伸#26
○島村国務大臣 文部大臣に就任以来、前大臣である与謝野先生のいろいろおやりになったことを一通り勉強させていただきました。宗教法人審議会、四月二十五日にお諮りする前の段階でも、あなたは極めて慎重、適切に、十分の調査と検討をなさった上でこのいわば検討依頼をなさっておられます。
 そして、その宗教法人審議会は、御承知のように、十一名の宗教法人の代表と四名の学識経験者から成る組織でありますが、この方たちが、今御指摘のあった所轄のあり方と情報開示のあり方、活動報告の把握のあり方、この三点に絞って十分御検討をいただいてきたわけでありまして、私は、今先生の御指摘のとおり、これは何か恣意的なものではなくて、いわば法治国家の最小限度の基本を確保する、こういうことで進められた、こう考えております。
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与謝野馨#27
○与謝野委員 それにしても、何か宗教法人法の改正が非常に政治的な問題として取り上げられているというのは、当時私がこの法改正の検討をお願いしたときの意図とは全く実は違うんです。これは純粋に、法律の不備があるということがわかり始めたらやはりこれは直すということは、政府、国会の国民に対して果たすべき責任だ、私はそう思った。ですから、これは純粋な法律論議、制度の論議だと思うんですが、島村さん、それはどういうふうにお考えですか。
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島村宜伸#28
○島村国務大臣 全くおっしゃるとおりでございます。
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与謝野馨#29
○与謝野委員 そこで、私が審議会にお願いしたのは、これは明確にしておかなきゃいけないんですが、私は諮問をしたんじゃないんですね。諮問をして答申を文部大臣がもらったんじゃないんです。これは御検討をお願いして、議論をしてくださいとこうお願いしたんですが、これは結果は報告という形で来ていて、答申という形で来ていない。そこで、宗教法人法の改正と宗教法人審議会の役割についてまず明確にしておかなきゃいけない。
 例えば、法務大臣のもとにございます法制審議会という審議会があります。法制審議会の中には、刑法を扱う部会と民法を扱う部会と二つに分かれています。しかし、法務大臣にお伺いしたいんですが、法務省が法律、例えば刑法の改正あるいは民法の改正を国会に提出するときには、やはりその法制審議会をちゃんとクリアしてから来なきゃいけないというふうに私は理解しておりますが、法務大臣、その手続は御存じですか。
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