決算委員会第四分科会

1996-05-31 衆議院 全144発言

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会議録情報#0
平成八年五月三十一日(金曜日)
    午前九時三十分開議
 出席分科員
   主 査 田中 昭一君
      野田 聖子君    綿貫 民輔君
      笹木 竜三君    竹内  譲君
      渡部 恒三君    小泉 晨一君
   兼務 今村  修君 兼務 金田 誠一君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)     
        (沖縄開発庁長
        官)      岡部 三郎君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 鈴木 和美君
 出席政府委員
        北海道開発庁総
        務監理官    松川 隆志君
        北海道開発庁計
        画監理官    半田 博保君
        沖縄開発庁総務
        局長      嘉手川 勇君
        国土政務次官  御法川英文君
        国土庁計画・調
        整局長     塩谷 隆英君
        国土庁大都市圏
        整備局長    五十嵐健之君
        国土庁地方振興
        局長      岩崎 忠夫君
        国土庁防災局長 村瀬 興一君
        郵政政務次官  山口 俊一君
        郵政省電気通信
        局長     五十嵐三津雄君
        郵政省放送行政
        局長      楠田 修司君
 分科員外の出席者
        大蔵省主計局司
        計課長     田頭 基典君
        運輸省運輸政策
        局技術安全課長 森  良夫君
        運輸省鉄道局業
        務課長     宿利 正史君
        運輸省鉄道局施
        設課長     白取 健治君
        運輸省港湾局技
        術課長     上濱 暉男君
        郵政省電気通信
        局電気通信事業 
        部業務課長   桜井  俊君
        建設省河川局開
        発課長     竹村公太郎君
        建設省道路局企
        画課道路経済調 
        査室長     藤本 貴也君
        会計検査院事務
        総局第三局長  山田 昭郎君
        会計検査院事務
        総局第四局長  五十嵐清人君
        会計検査院事務
        総局第五局長  平岡 哲也君
        北海道東北開発
        公庫総裁    宍倉 宗夫君
        沖縄振興開発金
        融公庫理事長  塚越 則男君
        決算委員会調査
        室長      天野  進君
    —————————————
分科員の異動
五月三十一日
 辞任         補欠選任
  東家 嘉幸君     野田 聖子君
  渡部 恒三君     笹木 竜三君
同日
 辞任         補欠選任
  野田 聖子君     東家 嘉幸君
  笹木 竜三君     渡部 恒三君
同日
 第二分科員今村修君及び第三分科員金田誠一君
 が本分科兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成四年度一般会計歳入歳出決算
 平成四年度特別会計歳入歳出決算
 平成四年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成四年度政府関係機関決算書
 平成四年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成四年度国有財産無償貸付状況総計算書
 平成五年度一般会計歳入歳出決算
 平成五年度特別会計歳入歳出決算
 平成五年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成五年度政府関係機関決算書
 平成五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 〔総理府(北海道開発庁所管、北海道東北開発
 公庫、沖縄開発庁所管、沖縄振興開発金融公庫
 、国土庁所管)及び郵政省所管〕
     ————◇—————
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竹内譲#1
○竹内(譲)主査代理 これより決算委員会第四分科会を開会いたします。
 主査所用のため、その指名により、私が主査の職務を行います。
 平成四年度決算外二件及び平成五年度決算外二件中、本日は、国土庁、沖縄開発庁所管、沖縄振興開発金融公庫、北海道開発庁所管、北海道東北開発公庫及び郵政省所管について審査を行います。
 これより国土庁所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。鈴木国土庁長官。
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鈴木和美#2
○鈴木国務大臣 国土庁の平成四年度歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成四年度の当初歳出予算額は三千十三億二千七百六十一万円でありましたが、これに予算補正追加額四百三十一億八千七百三十一万円余、予算補正修正減少額六億五千三百七十万円余、予算移しかえ減少額千六百一億六千四十五万円余、前年度繰越額三十五億三千三百六十一万円余、予備費使用額二億三千八百三十九万円余を増減いたしますと、平成四年度歳出予算現額は千八百七十四億七千二百七十七万円余となります。その歳出予算現額に対し、支出済み歳出額千八百二億七千二百十四万円余、翌年度繰越額六十六億三千五百十二万円余、不用額五億六千五百五十万円余となっております。
 以上が、平成四年度国土庁の歳出決算の概要であります。
 次に、平成五年度歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 平成五年度の当初歳出予算額は三千二百十二億二千四十五万円余でありましたが、これに予算補正追加額千五百八十九億四千六十六万円余、予算補正修正減少額十一億七千二百二十五万円余、予算移しかえ増加額四千四百四十三万円余、予算移しかえ減少額二千二百五十三億三千百十一万円余、前年度繰越額六十六億三千五百十二万円余を増減いたしますと、平成五年度歳出予算現額は二千六百三億三千七百三十万円余となります。その歳出予算現額に対し、支出済み歳出額二千三百九十七億二千七百五十万円余、翌年度繰越額百九十四億七千二百二十万円余、不用額十一億三千七百五十九万円余となっております。
 以上が、平成五年度国土庁の歳出決算の概要であります。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
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竹内譲#3
○竹内(譲)主査代理 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院山田第三局長。
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山田昭郎#4
○山田会計検査院説明員 平成四年度国土庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
 また、平成五年度国土庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
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竹内譲#5
○竹内(譲)主査代理 以上をもちまして国土庁所管の説明は終わりました。
    —————————————
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竹内譲#6
○竹内(譲)主査代理 質疑に入るに先立ちまして、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力をお願い申し上げます。
 また、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野田聖子君。
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野田聖子#7
○野田(聖)分科員 自由民主党の野田聖子でございます。おはようございます。
 本日、私は、国土庁が担当しておられます首都機能移転問題についてお尋ねしたいと思います。まず、質問に先立ちまして、私は実は当選して三年目の国会議員でございまして、首都機能の移転につきまして、法律が制定される以前のことについてはなかなか理解が及びません。そこで、改めて復習という意味で、国土庁の方から、今日の国会等の移転に関する法律が成立するまでのプロセスというか、その経緯について御説明を賜りたいと思います。
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五十嵐健之#8
○五十嵐(健)政府委員 お答え申し上げます。
 戦後何回か首都機能移転の問題につきましては議論が重ねられた、俗に申し上げますと三回ぐらいのブームがあったのではないかと言われておりますが、国会がお取り上げになられましたのが、平成二年の国会開設百年に際しましての移転決議でございます。
 そして、これを受けまして、平成四年の十一月でございましたけれども、現在の国会等の移転の促進に関する法律が成立いたしました。これに基づきまして国会等移転調査会が設けられまして、国会等移転調査会では、現行の国会等の移転に関する法律の十三条に六つほどの項目がありまして、それらを調査するように、報告するように、こうなっておりまして、これを二年九カ月ほどの時間をかけられまして、昨年の十二月十三日に報告を取りまとめられたところでございます。これにつきましては、昨年の十二月十五日に国会に提出をされ、現在に至っているというところでございます。
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野田聖子#9
○野田(聖)分科員 事前に国土庁からいただきました資料を見ますと、古くは昭和五十二年に第三次全国総合開発計画でまず首都機能の移転が取り上げられてから今日に至っているということを承っております。大分長い時間をかけて、今三回のブームがあったということでしたけれども、なかなか産みの苦しみを味わっているなということを十分私自身も感じておるところですが、最近新たな動きの中で、今お話にありましたとおり、改正法案を出す、そういう積極的な動きがあったのですが、ここに来て足踏み状態、むしろ反対をする方の声が随分大きくなっている。きょうの新聞にもそういうことが記されていたわけで、非常に心配をしているところでございます。また、この件に関しまして、国民の間でも、首都機能移転の必要性を認める意見が多数を占めているということを聞いております。
 私の個人的な感触を申し上げますと、確かにこの議論というのは、長い間時間をかけている割にはその議論自体が地に足がついていない、そういうふうな感じが思えてなりません。だれもがその首都機能移転というキーワードを知っており、それを論じてみるけれども、はっきり言ってこれは夢物語じゃないか、そういうような感じがしないでもありません。
 例えば、私の議員会館の事務所から総理官邸を一望することができるのです。御存じのとおり、現在総理官邸、新しい総理官邸を建設中ということでございます。ここ一年ほどの間にその工事の光景は急ピッチで変わってきておりまして、報道で調べる限りでも、新官邸というのは情報収集や危機管理能力を高めたよりすばらしい内容のものになるということが推察されているところでございます。
 そういうことを思いますときに、他方、調査会、先ほどの法律ができて、調査会の活動が始まったわけですけれども、その報告では、移転の対象となる首都機能の範囲を検討した結果、「新首都に新たな集中を生じさせない配慮に立った必要最小限の機能であるべき」との考えから、第一に国会の機能、第二に行政機能、第三に司法機能というふうに挙げられています。国土庁としては、新首都に移転すべきものの中に総理官邸を含める必要があるとは考えていないのでしょうか。
 つまり、もう既に工事が始まっているのを見ますと、国会議員である私はもとより、一般国民からすると、首都機能を移転するのに当然総理官邸は真っ先に行くべきものであるにもかかわらず、新しいものが永田町につくられているのを見ると、首都機能移転というのは結局は作り事というか、きっとできないことなのだという思いをはせてしまうわけです。
 これにつきまして、国土庁は総理官邸の工事の責任者ではございません。ただ、首都機能移転という国策を進めるに当たりまして、どのようなお考え、または相手の役所に対して、所管の役所に対してどのような申し入れをされておられるのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
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五十嵐健之#10
○五十嵐(健)政府委員 今先生御質問いただきましたように、国会と行政と司法、三権の中枢を新しい都市に移転する、それが首都機能移転だというようなことで一連の議論がなされているところでございます。
 そのうちの行政の中枢は当然内閣でございますし、内閣総理大臣が、新しい首都、あるいは現在の首都機能が移転される場合の移転先に当然移られるというのが大前提になっているところだと思います。
 問題は、なぜそういったときに総理官邸の建てかえがあるのかということでございます。確かに、私ども必ずしもその衝にある立場ではございませんけれども、私どもと関係する方面との議論の中では、一つは、現在の総理官邸が、昭和四年に建設されたものでございまして、大変老朽化、狭隘化しているという問題がございます。総理官邸の建てかえにつきましては、かなり前の段階からいろいろな検討が重ねられてきた、そしてそれに加えまして最近は、危機管理の観点からも現在の官邸機能を強化する必要があるのではないかというようなことから、建てかえについていろいろ検討が進められていると聞いております。
 問題は、国会等の移転が行われたときに、建てかえられた官邸がどうなるのかという問題を御指摘だと思います。
 この場合におきましても、新しい移転先地につきましては、そこが政治あるいは行政の首都ということになろうかと思いますけれども、東京は依然として経済の首都、文化の都という位置づけがされるわけでありまして、政府が国民の各界あるいは各層との意見交換あるいは外交等の活動を行う場合に、東京にやはり拠点が必要であるということが第一点。
 それから、皇居は東京にずっと存続されるということが前提で検討されておられるわけでありますけれども、この場合には、天皇の国事行為に関するいろいろな仕事が総理にあるわけでございまして、そういったような観点から、国会等の移転が行われた後におきましても官邸の機能は東京に置いておく、相当大きな重い仕事が残っている、こういう前提で進められていると承知しております。
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野田聖子#11
○野田(聖)分科員 確かに、東京というのは大都市ですし、首都が移転した後でも、それはビジネスセンターとしての大変重要な役割をしていただくわけですけれども、そうおっしゃっていただいても何となく腑に落ちない。
 というのは、総理官邸のみならず、私が伝え聞くところによりますと、各役所の建物もそれなりに老朽化しており、例えばマルチメディアの情報社会に対応するために改築とか新築をしなければならないし、していきたいという計画があるやに聞いておりますが、その点についてどのような情報を把握しておられますか。
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五十嵐健之#12
○五十嵐(健)政府委員 現在建てかえが計画、あるいは現実に進められておりますのは、先ほど御質問がありました総理官邸、それから既に着手済みでありますけれども、自治省でありますとか警察庁が入っております人事院ビル、このビルが建てかえに入っているというところでございます。その余につきましては、私どもは承知していないところでございます。
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野田聖子#13
○野田(聖)分科員 今後恐らく各役所の皆さんも、きれいなところでお仕事をしたいというのはだれもが思うことでございます。ただ、できれば国土庁としましては、この先、十年先か二十年先になるかわかりませんけれども、首都機能を移転するんだ、そういう大きな前提があるから、できれば役所の皆様方のこれからのリノベーションというか、そういうことに対しての予算づけというのは少し遠慮してもらいたいというか、我慢していただきたいということをぜひお伝えいただきたい。そうして、我慢することによって逆に、早く新しい、機能のいいところに移りたいという気持ちが霞が関の全体から沸き上がってくることで、一つのきっかけというか、転機を迎えるいいチャンスになるのではないかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、反対される側、これは一部の方だと思うのですけれども、その方の反対の論拠としまして、首都機能移転にかかる費用が十四兆円かかる、だからそのお金を一体だれが出すんだ。現在やはり財政が非常に厳しいと言われている日本の中で、反対側の皆さんからすると、また皆さんの税金の負担、首都機能を移転するために十四兆円かかりますよといったようなPRがされているということが事実でございます。
 しかしながら、この十四兆円というのがひとり歩きしているような気がしてなりません。この積算根拠につきまして、少し詳しく御報告をいただきたいと思います。
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五十嵐健之#14
○五十嵐(健)政府委員 先生御質問の十四兆円といいますのは、首都移転調査会の報告で触れられているところでありませんで、首都移転調査会の前に、国土庁長官の諮問機関でありました首都機能移転問題に関する懇談会というのが開かれておりました。これが約二年程度の審議を行われまして、こういうようなやり方でやったらどうかというのが、平成四年の六月に懇談会としての結論が出されたのでありますけれども、その中で、一つの仮説であるがということで、最終的には新しい移転先地は六十万人ぐらいの規模の都市になるのではないか。最終的な規模としては六十万人ぐらい。面積でまいりますと、全体で九千ヘクタールぐらい。コアとなる中心の都市と、それから周辺の住宅都市が散らばる。こういうような前提でありますので、九千ヘクタールが全部くっついているということではないわけでありますけれども、そういう開発する面積を合計すると九千ヘクタール。この場合に、それぞれの公共施設が面積当たりでどのぐらいかかるか、それから上物についてどのぐらいかかるか、用地がどのぐらいかかるか、これは具体の場所が決まっておるわけではありませんので、かなり平均的な数字をとって、それについてトータルすると約十四兆円ぐらいになるという報告が出されたところでございます。
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野田聖子#15
○野田(聖)分科員 私にもその資料が届いておりまして、例えば面積の想定の中に、住宅用地とか生活関連施設用地というのがございます。これは、当然住宅用地というのは、必ずしも公のものばかりではなくて、やはり民間のデベロッパーが団地を形成されたりする、それも含まれております。そして、生活関連施設用地となりますと、当然公民館とか図書館というのは公的なものですけれども、ショッピングセンターというのは非常に私的な、民間が、スーパーが出店を出すわけです。また移転人口の想定の中に、準首都機能の中に政党本部というのがございます。これにつきましても、恐らく税金を使って政党本部を建てるような、そんな愚かな政党はないわけでございます。
 そういうことになりますと、この十四兆円というのは、必ずしもすべてが税金が投入されるわけではないと、私はそう信じておるんですが、それについて、今の御答弁を聞いてもはっきりそうであると言い切れないのが非常に残念な、つまり反対側からすると、もう既に十四兆円が税金の直接の投入で皆さんに負担をさせられるというような、そういう御宣伝をされているやに承っておるわけです。
 それにつきまして、やはりもう少し丁寧に、反発をする必要はないにせよ、そんなに国民に対しての税金負担はないんだ、むしろ、民活、民間投資が新しいところに生まれてくるというようなことを報告する必要があるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
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五十嵐健之#16
○五十嵐(健)政府委員 大変的確な御指摘をいただいておるところでございます。
 先ほど六十万都市と申し上げましたけれども、六十万都市となりますと、県庁所在都市といたしましても大きい方でございます。先生の岐阜市が四十二万ないし三万といったところでございますので、その五割増しといった規模になります。そういたしますと、そこに住んでおられる方々は、別に政治家の方と役人だけというわけではありませんで、恐らくその六十万人のうちの半分の方々はいろいろなサービス業、民間の仕事をやっておられる、八百屋さんもクリーニング屋さんもおられる、こういうような構成になります。
 そういたしますと、こういう新しい都市をつくります場合には、当然御指摘のように、道路とかそういうような公共事業でつくる、税金でつくる部分と、それから、例えば財投でありますとかあるいは民間の借り入れでありますとか、そういったところで一時つくっておきまして、最終的には受益者負担という形で整備されるもの、それから、先生御指摘の純粋に民間と申しますか、税金とは関係ない世界でつくられる、そういったもので構成されるものと承知しております。
 今御指摘をいただきました点を踏まえまして、十四兆円が、確かに仮の試算が十四兆円だといたしましても、それが全部税金ではないかという御心配を、あるいは誤解を受けるということは大変避けなければいけないことだと思いますので、今後心して対応してまいりたいと思っております。
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野田聖子#17
○野田(聖)分科員 今、私のふるさとである岐阜市のお話をしていただきましたけれども、実は、この首都機能移転につきましてはだれが一番やる気なのかなと思うと、やはり首都機能移転推進派と呼ばれる地方自治体の知事さんの姿が思い浮かぶわけでございます。私の地元の岐阜県も早くから首都機能の移転候補に名乗りを上げておりまして、梶原県知事を中心に首都機能移転の必要性を論じて、強調してきました。
 ところが、その首都を誘致しようと考えている県も、首都機能移転については国民のおおむねがいいんじゃないかと言っているけれども、一部の名乗りを上げている地域においては、自分のところの地域がその候補地に名乗りを上げているということを知らない県民が随分いる。これは岐阜県のことではないんですけれども、そんなお話を聞いたりするわけです。
 今のところ、その候補地というか、次の新首都を決めるのは国会が決めるということに法律では定められているんですけれども、この際、やはり四百年というか、遷都というのは大変大きな問題で、改正改正と首都をたびたび移すわけにはいきません。一たん決めたら四世代、五世代ぐらいまではそこにとどまって仕事をしていかなければならないという、やはり国の中でも最も大きな仕事、事業だと思うんですが、それに対して、やはりいたずらに国会議員だけで議論して候補地を決めていくというのは非常に問題があるんじゃないか。むしろ民主主義の機の熟した今日、やはり自分たちの都がかわる、首都がかわるということで、国民全員に国民投票という形で、候補地のラインナップが出た段階でこれで投票してもらったらどうかというのが私の願いなんです。
 というのは、そうすることによって、自分たちが選んだ新しい首都だからということで協力態勢も生まれるんではないかと思いますし、逆に、国会の中の一部の委員会で決めてしまったということになると、それが政治的判断で決められたとか声のでかい人が持っていったとか、そういうくだらぬことが後々響くようになってしまっては、せっかくの新首都のスタートを汚すことになってしまう。
 しかしながら、国民投票というのは、現在、憲法では正直だめなんですね、改正をしなければ。だから、国土庁としては、候補地が決まるのがいつかわかりませんが、数年先を見越して、今から、国民投票という憲法の枠内ではなくて別な形で、国民全体の総意を確認できる形で候補地を、世論調査の大型版といいますか、そういうものを取り計らってもらって、あくまでも国会で決めてもらってもいいんだけれども、その前段として、国民各界各層だけではなくて、全員がこの首都機能の移転について自分の意見を出せる、表明できる場をつくっていくようなことは考えていただけないかということを、ちょっとお尋ねしたいと思います。
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五十嵐健之#18
○五十嵐(健)政府委員 現在の国会等移転法におきましては、国会等移転調査会におきまして、その移転先地の選定要件でありますとかあるいはその移転のスケジュールと申しますか、そういったようなことを検討して国会に報告しなさい、こういうような枠組みででき上がっておることは御案内のとおりでございます。
 言ってみますと、その現行の法律に基づきます宿題は、移転調査会は昨年十二月に果たされたところでありまして、現在、その次についてどうすべきであるかという御議論が交わされていると承知しているところであります。
 そういうような状況から参りますと、今先生御指摘のような、この次の移転先の決定方法について申し上げるのは必ずしも適当ではない状況にあろうかとは思っておりますけれども、国会等移転調査会におきましてどういう考え方をとっていたのかということを御報告申し上げたいと思います。
 国会等移転調査会におきましては、移転先地は、これはともかく国会が決めるという大原則を強く打ち出しておられます。で、国会で移転先地を決めるのが適当であるというその判断を前提にいたしまして——ただその前に、最初から、先生の御指摘の声が大きいところとかいろいろなところで決まっていくというようなやり方ではなくて、むしろ客観的にどういう状況がそろっていることが必要であるかということで今後の九項目にわたります選定基準が提案されております。これに沿って、どこが、どういったところがこれに適合する場所であるかということを専門的かつ中立的な機関で調べ、それに基づいて報告をするのが一番いいのではないかという提案がなされているところであります。こういったやり方につきまして、これからどういう新しい制度ができ上がっていくか、注意深く見守っているところでございます。
 先生御指摘のように、首都機能移転につきましてまだまだ世論の認識は十分でないというような御指摘もいろいろいただいているところでございます。私どもも、いろいろな世論調査でありますとかアンケートでありますとか、そういったことを重ねてきたつもりでありますけれども、私どももまだ十分でないという状況にあります。今後ともいろいろな、御提案のアンケートでありますとか世論調査でありますとか、あるいは、私どもが主催するのに限りませんけれども、公聴会、ほかの方々が主催する公聴会にもぜひ出席さしていただいて、いろいろな場で議論を申し上げ、あるいは御意見をちょうだいする、こういう場を積極的に広めていきたいと考えているところでございます。
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野田聖子#19
○野田(聖)分科員 積極的にお願い申し上げたいと思います。
 ところで、ここは決算の委員会の場所でございます。実は岐阜県は、平成八年度の県予算のうち約一億五千万円ほどをこの首都機能移転のためのいろいろな費用として計上しました。平成八年度の国の予算概要を見ますと、国土庁は、首都機能の移転に関する検討等のためとして、総額約一億六千五百万円の予算を計上されておられます。岐阜県と国土庁が余り変わらないというのはいささか残念な気もしないでもないんですが、それは、それだけ岐阜県の意気込みが強いというふうにいいふうに理解しておくとしまして、それよりも、先ほどの経緯を聞きますと、古くは昭和五十二年からこの話が出始めている。本格的には平成二年の国会決議以降動きが加速化されて、予算も計上されているわけですが、本年度までの累積といいますか、国土庁の所管の首都機能の移転に関する費用というか予算、今までの累積というのはいかばかりになりますか、教えてください。
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五十嵐健之#20
○五十嵐(健)政府委員 先ほど御報告申し上げましたように、平成二年の十一月に国会等の移転に関する決議が出されたわけでありまして、そのころからこの調査が本格化してくる、こういうことになります。
 したがいまして、その次の平成三年度以降、平成三年度から昨年度、平成七年度までの合計が四億二千八百万円余でございました。で、先ほど先生が御指摘ありましたように、八年度は一億六千七百万円余が計上されているところでございますので、合わせますと、平成三年度以降で計算いたしますと、五億九千六百万円といったところになろうかと思います。
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野田聖子#21
○野田(聖)分科員 今後は、この費用というか、首都機能の移転に関する検討の計上額というのは、恐らくどんどんふえてくるということが考えられますか。
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五十嵐健之#22
○五十嵐(健)政府委員 次の段階につきましては、先ほどから繰り返し申し上げておりますように、どういう制度でどういう枠組みを国会の方でお決めいただくか、それ次第ということになろうかと思います。それを受けまして私どもは積極的な対応をしなければいけないと考えております。
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野田聖子#23
○野田(聖)分科員 最初に私が夢物語ということを言って、大変失礼な発言をしたと思います。ただ、やはりそういう危機感というのは実はじわじわと感じておられるところだと思います。これだけ、国家予算からするとまだ微々たる金額かもしれません、でも、既に五億円強の金がこのためだけに使われていて、もしそれが無になってしまうということでは、やはり国民にとっては大変失礼な話になってしまう。
 ですから、ぜひとも今後、先々頑張っていただかなければならないというところで最後に長官にお尋ねしたいのですけれども、いろいろ経緯を国土庁から承りましたし、本当に長きにわたってやってきたこの大事業でございます。ところが最近、冒頭にも申し上げたとおり、反対の声が随分強くなっているので若干弱腰になって足踏み状態である、できれば今国会でこの改正法律案を上程したかったけれどもどうもできそうもないという悲しい記事を、けさ見てきたばかりでございます。これにつきまして長官のお気持ち、やはり政治というのは、国民に夢と、その決断力がなければならない、そういうような思いで、今がやはり正念場ではないかという気がしてなりません。それにつきまして長官としての基本的な姿勢または御決意について承りたいと思います。
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鈴木和美#24
○鈴木国務大臣 大変激励のお話をいただきまして、ありがとうございます。
 国土庁として一番今考えております心境でございますが、かたずをのんで国会の状況を見ているというのが偽らない心境なんでございます。
 先生御案内のとおり、この問題は国会主導型で進めていっているものですから、国土庁が前面に立ってああやるべきだ、こうやるべきだということよりも、むしろ先生方のいろいろな御意見をいただいたものを、アドバイスしたり、それからそれを実行化するというようなスタンスで来ているものですから、現在の状況の中で、本当にどうなるのかなと思ってかたずをのんでいるというのが今偽らない心境であります。
 それで今度は、私個人としては、この首都機能移転という問題は、もう先生御案内のとおり、我々は三つの角度から目標を置いておるわけですね。つまり、その一つは、東京の一極集中を是正したい。それから二つ目の問題は、何といっても災害に強い国土づくりをしなければならぬ。三つ目のところが一番大きい問題なのですが、つまり、地方分権とか規制緩和とか、これはいろいろ議論があるのだけれども、この首都機能を移転するということを起爆剤としてその分権などの話が進んでいくことを期待しているわけです。
 そういう意味で、この国会で何とか、もう今までの経過から見て、どうやら選考委員会をつくるところまでは決議していただけるのじゃないのかなと思って心待ちにしているわけですが、多少東京都の関係などもありまして今調整が図られている段階だと思うのです。まだ時間がございますので、国土庁としても全力を尽くして皆様方の意向の実現のためにこれからも努力してまいりたい、かように思っているところでございます。
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野田聖子#25
○野田(聖)分科員 どうもありがとうございました。
 どうも最近、私たちの社会の中には閉塞感というのが満ち満ちている。これは、政治、社会、教育、家庭においてもそうなのかもしれません。ややもすると新しいものに取り組むというのは大変な抵抗を受けるということを国会の中にいて痛切に感じている私ですけれども、どうかひとつここは、改正法案の早期の成立、検討をするから推進を宣言するという文言にきちんと切りかわって、次の時代に向けての夢や展望が開けていくように、心から御尽力をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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竹内譲#26
○竹内(譲)主査代理 これにて野田聖子君の質疑は終了いたしました。
     〔竹内(譲)主査代理退席、主査着席〕
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田中昭一#27
○田中主査 次に、笹木竜三君。
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笹木竜三#28
○笹木分科員 新進党の笹木竜三です。質問を始めさせていただきます。
 去年の一月に阪神大震災があってからもう一年と半年ぐらいになるわけですけれども、ことしになってからもいろいろな、法の改正ですとか体制の整備というか、変化がありました。そんな中で、国土庁として、こういった震災の経験を生かして、今いろいろな体制の整備とか変化もあるわけですけれども、要は、どういうような体制をつくってきたのか、何が変わったのか、今後どういうようなことをさらに検討していくべきなのか、そんなことをきょうは質問をさせていただきたいと思っております。
 最初に、震災の後でいろいろ問題になったことで、たくさんありますけれども、今ちょっと思い出してみると、幾つかあった中で一つは、情報がなかなか官邸に集まらなかった。国土庁自体にもなかなか早く情報が集まらなかった。非常にお粗末な面がたくさんあった。そんな反省から、災害時あるいは危機のとき、異常時にどうやって情報を国土庁が集めるか、そして官邸にその情報をより早く上げていくか、こういったことが課題としてよく議論されたわけです。
 二つ目は、こういう異常時とか国土の危機の場合に、今言った情報を上げていくということだけじゃないと思いますけれども、各省庁いろいろ取り組みをするわけですけれども、その中で、どうやって迅速に総合的な調整機能を果たしていくか。
 三つ目は、そういう異常時じゃないとき、危機のときじゃないとき、平時の備えとして、危機のときにより迅速に対応できるような体制のために平時にどのような備えをしていくか、準備をしていくか。こういったことがいろいろ議論されました。
 最初に、政府委員の方、事務局の方で結構です、それぞれ聞いていきたいわけですけれども、まず一つ目の、より早く情報を集めて官邸に迅速にその情報を上げていく、これについて、要は何が変わったかということで、現在の状況と、さらに、今後課題があるとしたらその今後の課題についても説明していただきたいと思います。
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村瀬興一#29
○村瀬政府委員 今先生のお尋ねにございました情報の収集、連絡体制の問題でございます。この点につきましては、昨年の発災から一カ月ちょっとたった二月二十一日に、「大規模災害発生時の第一次情報収集体制の強化と内閣総理大臣等への情報連絡体制の整備に関する当面の措置について」という閣議決定をいたしております。
 その内容でございますけれども、関係省庁は航空機、船舶等を活用した活動を展開するなど、情報収集活動を効果的かつ迅速に推進をする。それから、官邸への情報伝達の窓口を内閣情報調査室とする。それから、民間公共機関等の、電力会社とかガス会社とかそういったところでございますけれども、そういった機関も地震に関する情報をかなり持っておりますので、そういったところの持っております第一次情報の収集に努める。それから、関係省庁と官邸及び内閣情報調査室との間に通信機器の整備を行う。それから、関係省庁の幹部は緊急に官邸に参集いたしまして情報の集約を行うというような内容でございます。国土庁といたしましては、私どもとしては、防災局長である私が今の官邸に参集をするということになってございます。
 国土庁自体の対応でございますけれども、職員による当直体制の整備をいたしております。それから、ポケットベルと電話による一斉情報連絡装置によりまして、従来は国土庁の職員にしかそういった連絡をしないことにしておりましたけれども、国土庁の職員のほかに、官邸の関係者、それから関係省庁の職員に対しましても、地震情報等の連絡をすることにいたしております。それから、指定公共機関からの情報を把握する体制を整備いたしております。
 中央防災無線というのがございますが、これは、中央省庁相互間、それから指定公共機関との間を従来逐次整備してきておりましたが、これを、全都道府県との間にも中央防災無線を整備しようということで、全都道府県との間にも中央防災無線をつなげまして、これによりまして、NTT回線が切れてしまったりあるいはつながっておってもなかなか話ができないという場合に、中央防災無線を通じまして、例えば私どもの長官が被災した都道府県の知事と直接話をする、あるいは、官邸ともつながっておりますので、必要があれば総理もそういったことも可能でございます。
 もう一つは、情報の収集ということでありますけれども、情報を収集する場合に、情報を発信する側でしかるべき情報を持っておってそれを発信するということにならない限り、当然のことながら情報というのは集まらないわけでございます。この点につきましても、先ほどの二月二十一日の閣議決定でも、関係省庁がそれぞれ工夫を凝らして情報の収集をするということにいたしております。
 例えば警察庁では、現地のパトカーの交信を傍受いたしまして、それを整理いたしまして官邸なり我々まで連絡をしてくる。消防関係では、救急車あるいは消防車の出動要請が殺到いたしますと電話がパンクしてしまうというようなこともあるようでございますが、そういった状態がもし起きれば、それ自体が大災害が起きているという一つの判断材料になりますので、そういったことも報告をしてくるということにいたしております。
 もう一つは、従来、死者がどれぐらい出たかというふうな情報が警察なり消防から上がってくるわけでございますけれども、そういった情報につきましては、どうしても確認をした上で上がってくる情報でございますので、大きな地震が起きた直後に被災の規模がどれぐらいだということを早い段階で判断するためには、必ずしもそういった情報だけでは十分ではないわけでございます。そのためにDIS、これは地震防災情報システムと私ども言っておりますが、いわゆる地理情報システムの一種の応用でございますけれども、これを活用いたしまして、早い段階で、かなり現段階では大ざっぱなものでございますけれども、家屋の倒壊によってどれぐらいの方が亡くなっている可能性があるかということを推計し得るようなシステムを、ことしの四月から稼働させております。
 これによりまして、大きな地震が起きました場合に、家屋の倒壊による死者のみしか現段階では推定できませんけれども、三十分ぐらいで大体の大まかな規模というものは推定できるようになるというふうに考えております。
 以上です。
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