予算委員会

1997-02-13 衆議院 全231発言

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会議録情報#0
平成九年二月十三日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
  委員長 深谷 隆司君
   理事 小里 貞利君 理事 高橋 一郎君
   理事 中川 秀直君 理事 藤井 孝男君
   理事 石井  一君 理事 権藤 恒夫君
   理事 二階 俊博君 理事 中沢 健次君
   理事 穀田 恵二君
      相沢 英之君    飯島 忠義君
      石川 要三君    臼井日出男君
      江藤 隆美君    尾身 幸次君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大原 一三君    菊池福治郎君
      桜井  新君    関谷 勝嗣君
      田中 和徳君    田中 昭一君
      高鳥  修君    滝   実君
      橘 康太郎君    棚橋 泰文君
      戸井田 徹君    中野 正志君
      中山 正暉君    西川 公也君
      能勢 和子君    野中 広務君
      葉梨 信行君    松永  光君
      村上誠一郎君    村山 達雄君
      目片  信君    谷津 義男君
      山口 泰明君    愛知 和男君
      石田 勝之君    漆原 良夫君
      太田 昭宏君    岡田 克也君
      北側 一雄君    旭道山和泰君
      小池百合子君    田中 慶秋君
      中井  洽君    西川 知雄君
      平田 米男君    生方 幸夫君
      海江田万里君    日野 市朗君
      児玉 健次君    佐々木憲昭君
      松本 善明君    矢島 恒夫君
      上原 康助君    北沢 清功君
      岩國 哲人君    堀込 征雄君
      新井 将敬君    石破  茂君
      土屋 品子君    望月 義夫君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  橋本龍太郎君
        法 務 大 臣 松浦  功君
        外 務 大 臣 池田 行彦君
        大 蔵 大 臣 三塚  博君
        文 部 大 臣 小杉  隆君
        厚 生 大 臣 小泉純一郎君
        農林水産大臣  藤本 孝雄君
        通商産業大臣  佐藤 信二君
        運 輸 大 臣 古賀  誠君
        郵 政 大 臣 堀之内久男君
        労 働 大 臣 岡野  裕君
        建 設 大 臣 亀井 静香君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     白川 勝彦君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官)梶山 静六君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 武藤 嘉文君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (沖縄開発庁長
        官)      稲垣 実男君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 久間 章生君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      麻生 太郎君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      近岡理一郎君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 石井 道子君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 伊藤 公介君
 出席政府委員
        内閣審議官   及川 耕造君
        内閣法制局長官 大森 政輔君
        内閣法制局第一
        局長      秋山  收君
        公正取引委員会
        委員長     根來 泰周君
        公正取引委員会
        事務総局審査局
        長       矢部丈太郎君
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        防衛庁参事官  山崎隆一郎君
        防衛庁長官官房
        長       江間 清二君
        防衛庁防衛局長 秋山 昌廣君
        防衛庁装備局長 鴇田 勝彦君
        防衛施設庁長官 諸冨 増夫君
        防衛施設庁総務
        部長      伊藤 康成君
        防衛施設庁施設
        部長      首藤 新悟君
        防衛施設庁労務
        部長      早矢仕哲夫君
        経済企画庁調整
        局長      土志田征一君
        経済企画庁国民
        生活局長    井出 亜夫君
        経済企画庁総合
        計画局長    坂本 導聰君
        科学技術庁長官
        官房長     沖村 憲樹君
        科学技術庁原子
        力安全局長   興  直孝君
        科学技術庁原子
        力安全局長   池田  要君
        環境庁長官官房
        長       岡田 康彦君
        環境庁企画調整
        局長      田中 健次君
        環境庁水質保全
        局長      渡辺 好明君
        沖縄開発庁総務
        局長      嘉手川 勇君
        沖縄開発庁振興
        局長      牧  隆壽君
        国土庁大都市圏
        整備局長
        兼国会等移転審
        議会事務局次長 五十嵐健之君
        国土庁防災局長 福田 秀文君
        法務省刑事局長 原田 明夫君
        法務省入国管理
        局長      伊集院明夫君
        外務大臣官房領
        事移住部長   齋藤 正樹君
        外務省総合外交
        政策局長    川島  裕君
        外務省アジア局
        長       加藤 良三君
        外務省北米局長 折田 正樹君
        外務省条約局長 林   暘君
        大蔵省主計局長 小村  武君
        大蔵省主税局長 薄井 信明君
        大蔵省関税局長 久保田勇夫君
        大蔵省理財局長 伏屋 和彦君
        大蔵省銀行局長 山口 公生君
        文部大臣官房長 佐藤 禎一君
        文部大臣官房総
        務審議官    富岡 賢治君
        文部省初等中等
        教育局長    辻村 哲夫君
        文部省教育助成
        局長      小林 敬治君
        厚生省健康政策
        局長      谷  修一君
        厚生省保健医療
        局長      小林 秀資君
        厚生省生活衛生
        局長      小野 昭雄君
        厚生省薬務局長 丸山 晴男君
        厚生省社会・援
        護局長     亀田 克彦君
        厚生省老人保健
        福祉局長    羽毛田信吾君
        厚生省保険局長 高木 俊明君
        農林水産大臣官
        房長      堤  英隆君
        農林水産大臣官
        房総務審議官  石原  葵君
        農林水産省構造
        改善局長    山本  徹君
        水産庁長官   嶌田 道夫君
        通商産業大臣官
        房商務流通審議
        官       今野 秀洋君
        通商産業省産業
        政策局長    渡辺  修君
        通商産業省環境
        立地局長    稲川 泰弘君
        中小企業庁長官 石黒 正大君
        中小企業庁計画
        部長      田島 秀雄君
        運輸省運輸政策
        局長      相原  力君
        運輸省鉄道局長 梅崎  壽君
        運輸省海上技術
        安全局長    山本  孝君
        海上保安庁長官 土坂 泰敏君
        郵政大臣官房総
        務審議官    高田 昭義君
        労働大臣官房長 渡邊  信君
        労働省職業安定
        局長      征矢 紀臣君
        労働省職業安定
        局高齢・障害者
        対策部長    坂本 哲也君
        労働省職業能力
        開発局長    山中 秀樹君
        建設大臣官房長 小野 邦久君
        建設省建設経済
        局長      小鷲  茂君
        建設省河川局長 尾田 栄章君
        建設省道路局長 佐藤 信彦君
        自治大臣官房長 谷合 靖夫君
        自治大臣官房総
        務審議官    嶋津  昭君
        自治省行政局長 松本 英昭君
        自治省行政局選
        挙部長     牧之内隆久君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
        自治省税務局長 湊  和夫君
 委員外の出席者
        予算委員会調査
        室長      大坪 道信君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十三日
 辞任         補欠選任
  石川 要三君     棚橋 泰文君
  臼井日出男君     田中 昭一君
  尾身 幸次君     滝   実君
  越智 伊平君     田中 和徳君
  越智 通雄君     能勢 和子君
  大原 一三君     西川 公也君
  菊池福治郎君     戸井田 徹君
  桜井  新君     飯島 忠義君
  高鳥  修君     中野 正志君
  野中 広務君     山口 泰明君
  葉梨 信行君     目片  信君
  村上誠一郎君     橘 康太郎君
  愛野興一郎君     漆原 良夫君
  児玉 健次君     矢島 恒夫君
  松本 善明君     佐々木憲昭君
  岩國 哲人君     堀込 征雄君
  新井 将敬君     石破  茂君
同日
 辞任         補欠選任
  飯島 忠義君     桜井  新君
  田中 和徳君     越智 伊平君
  田中 昭一君     臼井日出男君
  滝   実君     尾身 幸次君
  橘 康太郎君     村上誠一郎君
  棚橋 泰文君     石川 要三君
  戸井田 徹君     菊池福治郎君
  中野 正志君     高鳥  修君
  西川 公也君     大原 一三君
  能勢 和子君     越智 通雄君
  目片  信君     葉梨 信行君
  山口 泰明君     野中 広務君
  漆原 良夫君     旭道山和泰君
  佐々木憲昭君     松本 善明君
  堀込 征雄君     岩國 哲人君
  石破  茂君     望月 義夫君
同日
 辞任         補欠選任
  旭道山和泰君     愛野興一郎君
  望月 義夫君     土屋 品子君
同日
 辞任         補欠選任
  土屋 品子君     新井 将敬君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成九年度一般会計予算
 平成九年度特別会計予算
 平成九年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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深谷隆司#1
○深谷委員長 これより会議を開きます。
 平成九年度一般会計予算、平成九年度特別会計予算、平成九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。児玉健次君。
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児玉健次#2
○児玉委員 おはようございます。日本共産党の児玉健次です。
 先日国会に提出された医療保険の改定との関係で、きょうは医療機器の問題について御質問をいたします。
 本国会のこれまでの本会議代表質問、予算委員会の質問の中で、日本の薬価が諸外国に比べて高く、しかも新薬に偏っているために、医療費に占める割合が高くなっていることが既に明確にされております。これは薬だけの問題ではなく、高額な医療機器、専門家は医療用具という言葉を使って、その中の高額な画像診断装置などを中心とした医療機器、そして特定保険医療材料についても薬価と全く同様のことが言えます。
 国民医療費は、九四年の段階で二十五兆八千億です。皆さんにお配りしているこの資料は、平成八年度の国民生活白書の中からとったものです。その左の図をごらんになってもおわかりのように、「診察・その他」、その下に「検査・画像診断費」というのが入っております。検査、画像診断が相当な比率を占めていることはこの図からも明らかです。
 先ほど言った二十五兆八千億の中でこの分野が占める比率は一五・四%、金額にして約四兆円です。薬剤費が、これはちょっと年次が違いますけれども、約八兆円。合わせて十兆円を大幅に超す、国民医療費全体の四割を占める巨額な部分である。そこのところを私はまず強調いたします。
 そして、同じく皆さんにお配りしている、この国民生活白書の中の「国際的に見て価値の高い」これは価格の高いと言った方がいいでしょうが、「日本の医療機器」、MRI、これは核磁気共鳴画像診断装置です。CTとあわせて、これまで不可能であった私たちの体の内部の構造について、非常に鮮明な画像を提供いたします。私も毎年検査入院しますが、大変お世話になっております。そのMRI、日本で四億三千万円から二億五千万円、アメリカで二億円程度ですね。
 そして、PTCAバルーンカテーテル、ごらんのとおり、ドイツで五ないし六万円、フランスで六ないし九万円、日本では三十万円弱、このように非常に割高になっております。
 そして、医療機器関連市場は極端な寡占状況です。MRIについて言えば、ゼネラルエレクトリック横河メディカル、日立メディコ、東芝メディカル、これらの四社で約九〇%を占めています。CTスキャンは、東芝とGE横河メディカル二社で七〇%を占めています。
 このような医療機器の価格が日本において欧米に比して非常に割高である、そして寡占状況が進んでいる、この実態についてまず総理にお伺いしますが、総理はどのようにこの状況を受けとめていらっしゃるか、お答えいただきたいと思います。総理に聞いているんです。
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丸山晴男#3
○丸山政府委員 今先生お尋ねのMRIの機種、機器の価格でございますけれども、価格の点でございますので事務的にお答えをさせていただきます。
 お話の報告は、日本貿易振興会、ジェトロが内外価格差ということで調査をしたものでございますけれども、その調査によりますと、我が国の場合に、輸入した機器、これは国産機器のシェアを食いまして年々国内シェアを伸ばしておりますけれども、二億五千万から四億三千万という資料でございますけれども、これは実際には一つのケースが二億五千万、もう一つのケースが四億三千万というふうになっておるわけでございます。同じ資料にございますアメリカ、ドイツ、フランスは二億円程度となっておりまして、ここで我が国の購入価格が高いのではないかという指摘が報告でなされておるわけでございます。
 この点につきましては、我が国の取引価格につきましては、周辺の機器あるいは取りつけ工事費がこの調査の中で含まれておることに対しまして、二億五千万につきましてはこのままでございますけれども、特に四億三千万のケースにつきましては、かなり高い、レベルの高い周辺機器が合わせてこの一括した値段になっているということもございます。その周辺機器の価格を除いた値段につきましては、別の医療機関団体の調査によりますと一億八千万から二億六千万程度というふうにもなっておりまして、必ずしも日本貿易振興会の指摘するような価格差が生じているとの判断を下すのはいかがかというふうにも考えられるわけでございます。
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児玉健次#4
○児玉委員 委員長、私最初に要望しますが、予算の総括審議というのは、九七年度予算を審議する上で非常に重要な場です。なるべく私は、お願いしている総理ないしは大臣に答えていただきたい。そして、今の答弁にしても、この国民生活白書はMRI、一・五ステラというふうに特定しています。そして、その機種でどうかということを述べているので、それを広げてしまって答えるやり方というのはフェアでありません。
 さて委員長、この医療機器の定価ですが、これはまさにあってなきがごとしてす。原価は完全に秘匿されています。MRIは先ほどの一・五ステラ、これは最も強力な部分の一つです。関係者から随分いろいろ聞いてみました。そうしたら、定価は文字どおりあってなきがごとし。そもそもその定価の五掛け、三掛け、甚だしい場合は二掛けで販売されている、このように私は聞いています。そこまで引き下げられてもメーカーは泰然自若、そこまで引かれてもメーカーの利益は確保されている、こういうふうに私は判断せざるを得ません。
 こういった検査画像診断料がどのように定められているのか、そして検査画像診断料が定められた後、それぞれの高額画像診断装置の原価ないしは取引価格についてどのような追跡調査がされているのか、そして特定保険材料の価格はどのように定められているのか、この三つについて厚生大臣の御答弁を求めます。
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高木俊明#5
○高木(俊)政府委員 価格の関係の決め方でございますので、私の方から御説明申し上げたいと思
 います。
 まず、保険導入の対象となっております医療機具、医療用具の関係でございますけれども、これは平成五年の九月に中医協から建議をいただきまして、これを基本ルールにして今定めておるわけでございます。
 そこで、この考え方でありますけれども、検査、画像診断の点数につきましては、新規に検査を定めるという場合でございますが、これは、既存の類似する検査項目の点数に準じた点数を用いるということを基本としております。それからまた、新規の画像診断でございますけれども、これも、使用する医療機器の価格、これがまさに今先生、日本は高いのではないかという御指摘でございますけれども、診療報酬の設定に当たりましては、やはり市場の実勢でそれぞれ医療機関が購入しておりますから、そういった市場の実勢価格というものをもとにいたしまして、それからまた、それぞれの医療機器の使用頻度というものがございます、こういった使用頻度というものを参考にいたしまして点数を設定しているということでございます。
 また、これら設定されました点数の改定でございますけれども、これは、その後における診療報酬の改定の際に、使用頻度あるいは価格、こういったものを調査し考慮いたしまして、それぞれ診療報酬点数の見直しを行ってきておるということでございます。これらの診療報酬点数につきましては、御案内のとおり中医協で御審議いただいておるわけでございまして、この中医協で御審議いただいた点数を告示をするという形で定めておりますが、中医協における審議過程、こういったものにつきましては、適切な情報の提供といいますか透明化、こういったものについてさらに努力をしてまいりたい、このように考えております。
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児玉健次#6
○児玉委員 今厚生省お答えになった、市場における実勢価格、それとの関係で、公取の委員長がおいでになっていると思います。特定保険医療材料で実際の取引価格、市場価格が診療報酬における価格設定の要因となる、ただいまの答弁でも明らかです。
 そこでお尋ねしたいんですが、ことしの一月、公正取引委員会は、医療用エックス線フィルム販売業者に関する審決をお出しになっています。その内容は、福岡県及び長野県所在の各フィルム販売業者四社が、国立大学または国立病院が行うフィルムの入札の際に、一、単一銘柄物件、フジ○○またはこれと同等のものについては、当該銘柄を扱う業者を受注予定者とする。二、複数銘柄物件、フジ○○、コニカ○○、コダック○○と二つ以上の銘柄を指定したものについては、最初に記載された銘柄を取り扱う入札業者を受注業者としたり、あるいは、入札参加業者間の話し合いで受注予定者を決定している。三、受注予定最低価格は、他の医療施設の落札価格に相当する価格としている。四、受注予定者以外の者は入札に参加しない、または高い価格で入札に参加することにより、受注予定者が入札できるよう協力している。そういう話し合いの存在、この点を指摘して、業者間で平成五年以降、福岡では四医療施設について、長野では一国立大学についてフィルムのすべてを受注していたという事実関係を指摘されて、独占禁止法第三条による審決を行った。委員長、事実はこれに違いありませんね。
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根來泰周#7
○根來政府委員 お話しのとおりであります。
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児玉健次#8
○児玉委員 このような不公正な取引が医療用品、医療機器の価格を不当に高くしています。私が関係者から聴取したところでは、競争入札の際、高額医療機器の性能、機能等が指定されるケースが多い。スペックス、仕様が特定されてしまう。そうなると、どのメーカーのどの機種ということがおのずと浮かび上がってきてしまって、公正取引委員会がことしの一月の審決で言われた単一銘柄物件となってしまって、これでは自由かつ公正な取引競争は行い得ません。
 公取委としても、こういった事実について調査を行って、必要な措置をとるべきではないかと思いますが、委員長の御答弁を求めます。
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根來泰周#9
○根來政府委員 ただいまのような御意見がございますので、私の方といたしましても、昨年から、医療機器といいますか医療材料といいますか、そういうものにつきまして、取引あるいは流通過程等々につきまして、いろいろ実態調査をいたしております。実態調査の結果、御指摘のような法律の趣旨に違反するような取引阻害要因がございますれば、事業者あるいは事業団体に対して、それぞれそういう阻害要因を排除するような要請をするつもりでございます。
 また、進んで、その一々の取引につきまして独占禁止法違反があれば、これは申すまでもなく厳正に審査いたしまして、適正な処理をするつもりでございます。
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児玉健次#10
○児玉委員 これは、国民の期待がそこに集まっていますから、御努力を、私は改めて強く要請したいと思います。
 そこで、今の問題に関連してですが、厚生省の業務局長の諮問機関に医療機器政策検討会というのがございます。九二年の六月から九三年一月までさまざまな検討をなさって、平成五年の一月、九三年の一月に中間報告を出されております。これです。その中で、今の問題とも関連するわけですが、このように中間報告は述べていらっしゃる。「医療機器の場合はその価格設定において、特に不透明な点が多いとの指摘がある。生産量の増大に伴うコスト減により生じる差益等は、値引や製造(輸入販売)業者の負担する保守管理に係る費用と機器自体の価格を明確に分離していくことが必要と考えられる。」
 先ほど業務局長は、いわゆる保守管理に関するメンテナンスフィー、それが諸外国に比べて多いということを随分おっしゃった。そこの部分と機器自体の価格を明確に分離すれば、おのずと原価が浮かび上がってきます。その点について、業務局長の私的な諮問機関ですら既に方向を明らかにしているじゃありませんか。厚生省、どうです。
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丸山晴男#11
○丸山政府委員 先生お話しの、平成五年一月の医療機器政策検討会の御指摘はお話のとおりでございまして、これを踏まえまして、毎年実態調査を実施しておりますとともに、また、特に内外価格差の指摘されておりますペースメーカーなどの六種類の医療機器につきまして、我が国の流通環境についてのヒアリングを含めた詳細な実態調査を進めておるところでございます。
 特に、内外価格差といった場合に、いわば輸入価格そのものが高いのか、あるいは我が国の流通慣行に伴って経費がふえるのか、また欧米と比べて医療機関におけるメンテナンス等の経費等の違いによるのかといったような要因も考えられますので、それも含めまして実態調査をしているところでございます。
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児玉健次#12
○児玉委員 ですから、この中間報告が言っているように、さまざまな流通に伴う慣行、例えばペースメーカーについて言えば、業者が手術室で立ち会って、そして医師のその場におけるさまざまな問い合わせやその他に答える、これなんかはやはり独自な慣行かもしれません。そういったものと切り離して医療機器自体の価格を浮かび上がらせる、それが原価の透明化につながっていく、非常に重要な指摘だと思います。
 そして、先日来も多少議論になっておりますけれども、昨年三月に明らかにされた日本貿易振興会の対日アクセス実態調査報告書、その中で医療機器を取り上げた部分があります。その十三ページに、非常に重要な指摘がある。「PTCAバルーン・カテーテル、ペースメーカーは、ほぼ一〇〇%外国製品を使っており、それらは生産国における価格と比べて、日本での価格は三倍以上高い(ものによっては五~六倍)といわれている。日本と同様に外国製品を輸入している諸国と比べても、日本の価格は高いという。こうした高価格は、外国メーカーが日本向けには出荷価格を差別化している可能性があるのではないかとの指摘がある。」
 このジェトロの報告書は、何人かの外国と日本の研究者、大学の教授その他が白地で自由な討論をしてつくり上げたものだと私は聞いています。その中で、外国メーカーが日本に対して出荷価格を差別化している、これは重要な指摘です。
 このような差別を許してはならない、こう思うのですが、厚生大臣、いかがでしょう。
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小泉純一郎#13
○小泉国務大臣 最近の医療技術のみならず医療機器の進歩発展というのは目覚ましいものがありまして、私自身もその検査等経験がありますけれども、痛みもない、そして苦しみのない中で人体の構造がよくわかる。この医療機器の発展というのは、治療効果を高めると同時に、大変高額なものですから、医療費にも大きく影響してくると思います。今いろいろなお話を聞いておりまして、そのような医療機器の価格設定やら流通状況の実態を把握することによって、診療費全体にも影響してくる問題だと思います。
 今後、医療機器についても、流通実態の把握に努めながら、そして価格設定の透明化に向けて積極的に取り組んでいきたいと思います。
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児玉健次#14
○児玉委員 そのようにやっていただきたいのです。
 それで、私は総理に、平成八年十二月の「六分野の経済構造改革」、これとの関係で述べたいのですが、その中でこう言っていますね。「医療・福祉の分野には、社会保険や税金という公費が大規模に投入されている。それだけに、この医療・福祉費については、」まず「国民から見て透明な制度であり、かつ、国民が議論と決定に参加できる制度に改革することが重要である。」国民が議論と決定に参加できる制度に改革することが重要だ。こう述べた上で、先ほどからの議論ですが、「海外の約三倍の値段で納入されている医療機器の存在が指摘されるが、このような内外価格差の是正のためには、流通慣行の見直しとともに、こうした高額販売を可能としている診療報酬を是正する。」こう言っています。
 私は、総理に三つの提案をしたいのです。
 その第一は、医療機器の内外価格差の是正、流通慣行の見直し。今、小泉厚生大臣から積極的な御答弁がありました。第二、医療機器等の原価を透明化すること。第三、検査画像診断料の決定プロセス、これらを国民に明らかにして、そしてあわせて先ほどの医療協議会の詳細な議事録の公開。どうもメンバーが長期にわたり定席化している。これらを改めて、それらを総体として進めることでこの医療保険の会計についてかなり大きな影響をもたらす。
 この点で、総理、積極的な検討を行っていただきたい。いかがでしょうか。
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橋本龍太郎#15
○橋本内閣総理大臣 もともと、原案に抜けておりました流通慣行という文字を加えていただきたいというお願いをそのメンバーにしたのは、私自身であります。そして問題意識として、医薬品及び医療用機械器具、この世界の流通慣行というものが非常に問題の多いものだという意識を持っておりましたので、せっかくそこまでの提言をしていただけるなら流通という問題も提起していただきたい、私自身からお願いをいたしました。
 そして今、四品目を挙げて、ジェトロの数字等を参照されながら今議員からお話があったわけでありますが、間違いなしにこれは実は我が国の流通慣行とも密接に関係している問題です。当然のことながら今後この流通過程の実態を把握してもらわなければなりませんし、診療報酬上、これを生かして適切な対応を必要とするものになります。
 また、検査あるいは診断料を含む診療報酬については、これは中医協の議論を経て決定されるわけでありますが、その審議内容については、当然ながら国民に対する適切な情報提供に努めていかなければなりません。
 この流通実態の把握につきましては、恐らく関係当局は、我が国の流通慣行に関する実態調査あるいは関係団体からのヒアリング等も予定しておられるものと私は信じております。
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児玉健次#16
○児玉委員 以上の厚生大臣や総理の御答弁が緊急に抜本的に進められましたら、国民医療費の中の相当の部分についての節減が可能になります。
 二月十日に医療保険の大幅な改定が国会に提出をされております。二兆円の負担増を国民に押しつける、私たちはそのように見ている。とりわけ重要なのは、これが低所得層、高齢者を直撃することです。
 厚生省がこの法案との関係でかなり分厚な資料を提出されております。私は、その中で「制度改正による一部負担の変化」、この部分について取り上げてみたいと思います。
 同一保険医療機関に一カ月に三・二回通院し、一回につき四種類の薬を六・七日分もらった場合。これは一回について外来五百円、四回で二千円。今厚生省が私たちに出している資料によれば、高齢者の通院は平均三・二回ですから、四回掛け五百円、二千円、これで大体高齢者の通院のほとんどすべてを捕捉することが可能です。そういう意味で、四回という数字は非常に意味が深い。そして一回につき四種類の薬六・七日分。この結果どうなるか。厚生省の試算によっても、現行であれば千二十円で済むものが二千八百八十円、二・八倍になりますね。
 それから、低所得層についてどうか。これは老齢福祉年金の受給権を有する市町村民税非課税者等ということになっております。今でいえば、入院の場合三百円、一日。ただし、二カ月で打ち切り。それ以降は医療費が請求されない。当然のことです。高齢者の医療費が無料であった時期の、言ってみれば国民的な合意がここでも一定の反映をしております。
 それが今度の改定でどうなるか。三百円が五百円に引き上げられ、しかも、今ある二カ月で以後は請求しないということが無残に打ち切られてしまいますね。高齢者の入院は長期に及ぶことが多い。六カ月の入院ということになれば、現行では一万八千円の負担が九万円に、五倍になってしまう。これでは文字どおり、金の切れ目が命の切れ目ということになってしまう。
 こういう医療費の改定については、先ほどから議論している、先日来からも議論している薬価と医療機器について抜本的なメスを入れることによって、二兆、三兆以上の原資が生み出されることができる。国民の負担増を行わなくて健康保険会計の赤字解消は可能だ。どうでしょう。
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小泉純一郎#17
○小泉国務大臣 改定を行わなくても、だれかがどこかで負担しているわけです。医療費の問題につきましては、公費負担、保険料負担、受益者・患者負担、この三者の組み合わせしかない。患者負担を引き上げないとするならば、当然、働く世代なり企業なり、あるいは公費の負担、だれかがどこかで、医療サービスを受けるためには負担しなきゃならないという問題を根に抱えております。
 今の御指摘におきましても、高齢者に対しまして、今まで一カ月千二十円を一回五百円にする。しかし、四回までを特例として二千円以上は取らない。確かに、一般の方は入院、千円いただきます。低所得者に対しては、五百円に抑えるということです。
 一方で、これは過重と言いますが、同時に若い世代も、今大学新卒で年収約二百七十万円です。その方々は年十八万円の保険料を払っている。もちろん企業と折半でありますから、九万円であります。こういう世代間の公平、公正を考えると、私は、高齢者だからといって、受診一回五百円、一剤十五円、一日、これが本当に過重な負担であろうか。今あらゆる歳出削減、聖域なしで取り組んでいる。今の制度を前提にすると、高齢者はふえる、若い世代は少なくなっていくということを考えると、私は、必ずしも過重な負担と言えないんじゃないか、ぜひとも御理解をいただきたいと思います。
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児玉健次#18
○児玉委員 私は論議をかみ合わせたいんです。だれかがどこかで負担をしなければならない、と同時に、聖域はないとおっしゃった。そのだれかがどこかで負担しなければならないという呪縛から解かれる必要があります。
 すなわち、これまで議論してきたように、世界に比べてみても高過ぎる薬価、とりわけ新薬が五割に及んでいる。ドイツは一割ですね。そこにもし押し戻していくとすれば、二兆、三兆の財源が生まれる、既に議論されているところです。
 きょうの、私たちがやっている新たな議論は、その問題は高額の医療機器にも及ぶ。そのことによって、また新たな財源が生まれる。だれかがどこかで負担するのでなく、今の日本の医療構造にメスを入れることによって、だれかがどこかで負担しなくていい、ここが明らかになってきているんですよ。その点を考えるべきだ。
 そして、聖域があってはならない。流通機構や内外の価格差、ここを聖域にせずにメスを入れていくことによって、医療保険会計の赤字解消は可能。どうです。
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小泉純一郎#19
○小泉国務大臣 今回の医療保険法案を提出することによって、今委員御指摘のような構造問題にも当然メスが入れられてしかるべきだ、同時並行して私は進んでいきたいと思います。歓迎します。
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児玉健次#20
○児玉委員 その点での緊急で抜本的なメスを入れていけば、今度の医療保険の改定自身が大幅に見直される可能性を生み出しています。そこを明らかにしてきているのが、今度の通常国会の議論の一つの大きな特徴です。
 そして、私はさらに言いたい。今若い人というお話があった。
 京都の保険医会がこのほど患者に対してアンケートをなさった。このアンケートは大きな規模ですね。五千八百人の人が回答を寄せています。その中で何が示されているかというと、まず圧倒的な部分がこの改定に反対。その上で、今小泉厚生大臣がお話しになった若い人たち、二十歳代の三割、そして三十歳代の二割以上が、医師にかかることをやめて自分で治すと答えていますね。
 こうなると、どういうことになるんでしょう。予防が最高の治療ということが言われています。そのことが困難になって、受診の抑制、受診の中断、結局これは疾病の重症化をもたらして、結果としては医療費負担を高額に押し上げざるを得ない。予防こそ最高の治療というのを今度の医療保険の改定は困難にしている。どうでしょう。
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小泉純一郎#21
○小泉国務大臣 確かに、予防こそ最良の治療、これは大事なことだと思います。
 しかし、医療費が上がったからといって、医療費の増大なりあるいは受診の抑制につながるかというと、今までの趨勢を見ていて必ずしもそうではない。それでは医療費を軽くするかというと、これまた医療費の増大に歯どめがかからない。各国ともに、経済成長以上に医療費の伸びというものをどうやって効率的にしていこうかということに苦心惨たんしている。国民負担の問題も絡んでくる。
 そして、経済成長の成果を福祉の充実に振り向けていくために、働く世代なり社会の活力というもののやる気をなくしてはいかぬということで、全体の公的負担を減らしながらどのような福祉国家をつくり上げていくかということに、今、日本も直面しておりますので、この医療費の改定もその線に沿って、できるだけ国民の負担を減らしながら効率的で良質な医療をどうやって提供をするかという一つの段階的な法案でありますので、現在の法案を審議しながら、これから将来に向けての構造改革につきましても、委員御指摘の問題等を参考にしながら同時並行的に私は進めていきたいと思います。
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児玉健次#22
○児玉委員 私の時間が切れますから、最後に一言言いますけれども、同時並行的に議論する、まさにそれは必要でしょうね。そして、厚生大臣そして総理が先ほど検討をお約束になった流通過程の問題、内外価格差の問題、そして高額の医療機器の原価の透明化、これをやっていけば、はっきり今度の健康保険財政の赤字、私たちが伺っているところによれば一兆八百三十億何がし、そこの部分を上回る二兆、三兆の原資が出てくるわけですから、医療保険の改定が必要なくなる。その道を私たちはこの後も議論していきたいと思います。
 以上で、私の質問を終わります。
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深谷隆司#23
○深谷委員長 この際、佐々木憲昭君から関連質疑の申し出があります。児玉君の持ち時間の範囲内でこれを許します。佐々木憲昭君。
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佐々木憲昭#24
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。東海ブロックから選出されまして、予算委員会では初めての質問でございますので、よろしくお願いいたします。
 政府は、来年度予算で、消費税の増税、特別減税の打ち切り、そして社会保障、医療費の負担増、合わせて九兆円の負担を国民に求めております。これが戦後最大の負担であることは既に明らかで、本会議の日本共産党の不破委員長の質問や当委員会の志位書記局長の質問でも、この負担が大きく消費を抑え込むことになり、また景気回復にもブレーキをかける。とりわけ、消費税の負担に対する国民の怒りというのは非常に強いものがあります。
 私のところにもいろいろな手紙、はがき、要望、こういうものが寄せられておりまして、幾つか紹介しますと、例えばお年寄りの、夫七十五一歳、妻七十一歳の夫婦でありますけれども、「夫婦二人で、一年の年金は九十八万六千円ぐらいです。消費税五%になれば、我々弱者の老人は、今後どうなるか。増税はあくまで反対です。どうか、がんばって下さい。」七十八歳のお年寄りからは「金利が下がり、消費税は五%に上がる。それでは、年金生活の老人には、死ねと言うのも同じです。」お年寄りだけじゃありません。若い方、例えば高校生からも「ただでさえ働けなくて収入のない高校生から消費税をとって、三%でも苦しいというのに、五%にするなんて許せない。」こういう声が大変大きく我々にも寄せられているわけであります。
 我が党が全国で消費税に反対する運動の先頭に立っておりますけれども、寄せられた請願署名は八百十万人に既に上っておりまして、まさにごうごうたる非難の声が寄せられているわけであります。
 そこで、一昨日の朝日新聞でありますけれども、世論調査の結果が発表されております。この中で、消費税の増税があなたの暮らしに負担になるかという問いに対して、「大きな負担になる」と答えた人は実に七九%に上っております。約八割であります。さらに、特別減税の打ち切りで「暮らしに大きく影響する」という人は五三%。
 総理、この世論調査では橋本内閣の支持率というのが出ておりまして、この中では「支持する」という方は四二%で、昨年十二月に比べまして一三ポイントも急速に低下をしております。逆に、「支持しない」という方が一〇ポイント上昇しているという状況であります。国民の怒りが強いのは、これほどの負担増を求めた内閣が橋本内閣以外に以前にはなかったということであります。
 別の世論調査を見ますと、この一年間の橋本首相や橋本内閣の実績で評価できないもののトップが、消費税を引き上げたことだ。実に過半数の五一%に上っております。また、橋本内閣に一番やってほしいことということで、景気の回復とともに、消費税の見直しが挙がっております。
 ここで総理の基本認識をお聞きしたいんですけれども、このような広範な国民の声あるいは世論調査の結果に対して、正面からこたえるというのが政治の務めだと思いますけれども、いかがでしょうか。
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橋本龍太郎#25
○橋本内閣総理大臣 政治家として、世論調査の結果、支持率が下がるということが幸せなことでないことは私が申し上げるまでもありません。
 そして、私は、昨年の衆議院選の際にも国民の前で、消費税率を引き上げさせていただきたい、二%引き上げさせていただきたい、そのうちの一%は地方の財源であり、同時に、既に先行している所得税減税等の穴を埋め、新たな介護の仕組み等の財源として一%を使わせていただきたいということを国民の前で申し上げ続けてまいりました。その上でなお御賛成を得られない方々がたくさんおられるということは、私自身、なおこの我が国の状況というものを知っていただく努力をしていかなければならない。そして、それがいかに必要であるかを、増税を喜ぶ方はありません、しかし御理解がいただけるような努力をしてまいりたいと思います。
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佐々木憲昭#26
○佐々木(憲)委員 いろいろ弁明されましたけれども、九兆円の新たな負担というものを、一度決めたらこれはもう絶対動かさない。いわば、私に言わせますと、国民が評価できないものは強行する、やってほしいことにはこたえない、こういう姿勢だと言わざるを得ない。
 例えば、先行減税とおっしゃいましたけれども、この不況の中で、どうしても庶民の生活を守るというそういう立場に立てば、当然、これは所得減税を行うのは当たり前のことでありまして、それを打ち切るということになりますと、これはまさに増税になるわけであります。この九兆円、こういう負担増というのが結果的にサラリーマンの家計にも非常に大きく響きまして、例えば、ここに日本総合研究所の調査をしました「国民負担増大の九七年度経済に対する影響」というのがございます。これを見ますと、まさに逆進性というのが非常に鮮明にあらわれております。
 例えば、収入の一番低い層の統計で、給与収入が四百万円、この階層では負担率二・五、五百万では二・六、六百から七百万円では二・七、八百万円で二・六。つまり、八百万円以下の収入階層、約九割でありますけれども、この圧倒的多数は、二・五から二・七の大変大きな負担になっております。それ以後、年収がふえるに従いまして低下して、例えば一千万円二・三、一千五百万円で一・七、二千万円で一・五、このようになっております。
 つまり、年収が少ないほど負担率は高い。なぜそういうことになるかといいますと、消費税そのものが逆進性を持っている。これは政府もお認めになっている。もう一つは、特別減税というのが年収約八百万円以上が七万円で頭打ちになりますので、廃止ということになりますと、年収八百万円の世帯でも二千万円の世帯でも、両方ともこれは七万円の増税でありまして、率にしますと、年収が高いほど負担率は低い、こういう状況であります。
 ですから、このように、現在の九兆円の負担増というのが逆進性を持っているということは、この試算でも非常にはっきりと出ているわけでありますけれども、総理はこの逆進性というのはお認めになりますか。
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麻生太郎#27
○麻生国務大臣 今、消費税並びに特別減税のお話があっておりましたけれども、今回の消費税並びに特別減税の打ち切りによりまして一定の負担を国民に求めることになりますことは、もう先ほど総理からも御説明のあったとおりであります。
 ただ、税というのは、昨年度に比べて九兆というお話が出ておりますが、これは前年度対比だけで見るものではありませんで、平成七年度から見ていただくと、その数字で申し上げさせていただければ、ここに私が持っております資料で、今八百万円と言われましたが、七百万円のところの収入で見ますと、いわゆる恒久減税と言われました所得税減税分と今回の消費税のアップ分がほぼ見合った形で、約六万六千、六万七千円というところで、ほぼその分が合っておりますという点も記憶をしていていただいて御議論をいただければと思っております。(佐々木(憲)委員「逆進性はどうですか」と呼ぶ)今のに対しまして、ある程度の逆進性が出てくることは間違いないと思っております。
    〔委員長退席、中川(秀)委員長代理着席〕
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佐々木憲昭#28
○佐々木(憲)委員 逆進性はお認めになったわけであります。消費税は、このように結局庶民に非常に重くかかってくる。
 もう一つの問題は、大企業の負担がどうなるかという問題がございます。
 もともと大企業の場合は消費税すべて負担転嫁できますから、消費税がふえてもほとんど痛痒を感じないということでありますが、もう一つの問題は、大企業自身が法人税を負担するわけでありますが、この法人税がこの間どんどん下がってきているというのが実情であります。もともと、消費税の導入というのは法人税の引き下げとセットでありました。このときの法人税率の引き下げ、四二から三七・五に段階的に下げられましたけれども、そのほか配当軽課税率の廃止などありまして、差し引きで平年度一兆二千五百四十億円の減税となっております。したがって、この間、八年間で累計約十兆円の法人税減税が行われたという計算になるわけであります。
 他方、消費税の導入で庶民の方は大変な打撃を受ける。要するに、大企業減税のいわば財源づくりのために庶民が犠牲になってきた。庶民の懐から取り上げて大企業の減税に回してきたというのが、この間のまさに税制改革の実態であります。
 では、ここでお聞きをしたいわけでありますが、今後の法人税であります。
 橋本総理は、参議院本会議で、我が党の立木議員の質問に対しまして、課税ベースを適正化しながら税率を引き下げるという基本的な方向に沿って検討を続けたいとお答えになりました。これは、昨年十一月の法人課税小委員会の報告、この中で、課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる、いわゆる税収中立の立場。つまり、法人税の枠の中で増減収を処理して、他の税つまり消費税などには財源を求めないという、これが昨年十一月の法人課税小委員会の報告であり、かつ橋本総理のお答えでありました。
 ところが、昨年の総選挙で、自民党は「わが党の公約」、この公約の中で、法人課税のあり方についても見直しを行い税率を下げる、法人所得課税の実質的な負担の軽減を図るというふうに公約されました。これは、大企業向け法人税の負担そのものを引き下げるということであります。これは参議院本会議での総理の答弁と随分違うわけでありまして、自民党の税調の林会長はマスコミのインタビューに答えまして、税収中立は必ずしもこだわらない、このように答えています。
 こうなりますと、一方では法人税の税収中立、他方で自民党は実質減税、これは一体どちらが本音なのか、ここではっきりお答えをいただきたいと思います。
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三塚博#29
○三塚国務大臣 佐々木さんのお話、質問を聞いていますと、次元がちょっとずれておりまして、聞く人によっては誤解を与えます。
 先ほどの経企庁長官の消費税逆進性、それは若干の問題はあるでしょう。しかし、恒久減税によって見合うべきもののベースが、今度上がることによってもおおむね見合うというのもまた一つの計算でありますことをまず申し上げまして、法人税でありますが、党の公約は、あなたは柱だけ言われているように思います。
 政府・与党一体という観点から物を申し上げさせていただき、政府の本件に関する責任者として申し上げますと、現在の厳しい財政事情を踏まえるということで法人税減税を行わなければならないということであれば、他の税の引き上げや赤字国債の発行に求めることは適当でないという政府の方針であります。法人税については、税の公正、中立等の基本的視点に立ちまして、我が国の経済構造の変化等の観点を踏まえながら、課税ベースについて適正化の観点から再点検をし、それによって財源が得られるとすれば、財源の範囲内におきまして法人税の基本税率を引き下げて見ていくという考え方で検討をお願いをいたしておるわけであります。そういう点で、一方的に国民負担をふやして、やるということではございません。
    〔中川(秀)委員長代理退席、委員長着席〕
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