行財政改革・税制等に関する特別委員会

1997-06-06 参議院 全226発言

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会議録情報#0
平成九年六月六日(金曜日)
   午前十時四十七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     和田 洋子君     益田 洋介君
     吉岡 吉典君     吉川 春子君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     林  芳正君     岩井 國臣君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         遠藤  要君
    理 事
                片山虎之助君
                倉田 寛之君
                永田 良雄君
                松谷蒼一郎君
                今泉  昭君
                広中和歌子君
                清水 澄子君
                齋藤  勁君
                笠井  亮君
    委 員
                石川  弘君
                岩井 國臣君
                狩野  安君
                亀谷 博昭君
                久世 公堯君
                沓掛 哲男君
                斎藤 文夫君
                塩崎 恭久君
                関根 則之君
                中島 眞人君
                長尾 立子君
                林  芳正君
                保坂 三蔵君
                三浦 一水君
                宮澤  弘君
                吉村剛太郎君
                阿曽田 清君
                荒木 清寛君
                石田 美栄君
                泉  信也君
                岩瀬 良三君
                小林  元君
                鈴木 正孝君
                浜四津敏子君
                益田 洋介君
               日下部禧代子君
                角田 義一君
                久保  亘君
                峰崎 直樹君
                吉川 春子君
                佐藤 道夫君
                田村 公平君
                奥村 展三君
                山口 哲夫君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  三塚  博君
       国 務 大 臣
       (閣官房長官)  梶山 静六君
   政府委員
       内閣審議官    畠中誠二郎君
       内閣審議官    白須 光美君
       警察庁刑事局長  佐藤 英彦君
       大蔵大臣官房長  涌井 洋治君
       大蔵大臣官房金
       融検査部長    中川 隆進君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     武藤 敏郎君
       大蔵省証券局長  長野 厖士君
       大蔵省銀行局長  山口 公生君
       大蔵省銀行局保
       険部長      福田  誠君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 久雄君
   参考人
       預金保健機構理
       事長       松田  昇君
       日本銀行総裁   松下 康雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○金融監督庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
○金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
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遠藤要#1
○委員長(遠藤要君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の審査のため、来る六月十日午前九時三十分、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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遠藤要#2
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認めます。
 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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遠藤要#3
○委員長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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遠藤要#4
○委員長(遠藤要君) 金融監督庁設置法案及び金融監督庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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亀谷博昭#5
○亀谷博昭君 自由民主党の亀谷博昭でございます。一昨日の同僚先輩議員に続きまして、質疑をさせていただきたいと存じます。
 けさの各紙朝刊に、「第一勧銀役員ら四人逮捕」というニュースが大きく報ぜられました。東京地検特捜部は、第一勧銀が既に返済不能に陥っていた小池容疑者側に、関係ノンバンクを通じ百十八億円近くの迂回融資を行っていたとして、同行元総務部担当常務の猪爪容疑者ら四人を商法違反の疑いで逮捕ということであります。摘発された第一勧銀の利益供与総額は百十七億円余、三年間の公訴時効期間がありますが、それを迎えた分も含めると二百億円を超すのではないかというふうに言われております。
 今回の事件を通して、いわゆる日本版ビッグバン、金融の大改革にも大きな影響が出るのではないかということが懸念をされているところであります。
 きのう逮捕されたばかりでありますが、これらに対する大蔵省としての見解、そしてまた国際社会への影響等についてお伺いをいたしたいと思います。
 なお、大蔵省の対応もこれからの捜査の進展を見てということになろうかと思いますが、行政処分の検討も当然なされなければならない、かなり厳しいものになるのではないかという予想もあるわけでありますが、そうした大蔵省の対応についてもお伺いをいたしたいと思います。
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三塚博#6
○国務大臣(三塚博君) ただいま第一勧銀の強制捜査が逮捕者に及んだというお話の中で、金融システム、国際社会にどういう影響を与えるか等々についての御質疑でございます。
 まさにこの事件、日本を代表する基幹銀行でございます。起こってはならない事態が起きたと冷静に受けとめるだけではなく、この事態をさらに大蔵省としても調査しなければならぬということで、同第一勧銀に対しましては、自己努力、自己責任において実態の解明を急ぐべく、調査を命じたところでございます。よって、同行からの報告を徴しますことは当然であります。
 捜査当局が今、捜査の真つただ中にあるわけでございますから、その状況等を踏まえながら、新たな措置が出ました折には、法令に従い、厳正にこれに対処をし、再びかかる事態が起きないようにしていかなければならぬと考えております。
 特に、御指摘のように金融システムの改革を手がけております。ニューヨーク、ロンドン並みにということは、世界的な国際的基準に合うマーケットでなければならぬということで、努力の最中でありまして、遺憾千万な出来事でありますが、との不幸な事態を乗り越えながら、本院に既に日銀法、そして本日金融監督庁ということで大変な御審議をお願いいたしておるわけでございます。決められた法令については、これからも私ども全力を尽くしますので、ぜひ格段の御鞭撻を賜りたいと思いますし、国際社会に対する影響なしといたしません。
 信任を得るためには、まず国内における信任、それは国民各位の金融機関に対する信頼を得るためのこれこそ火だるまになった努力を、担当省として、機関として、また政府としてやり抜いていかなければならない重大な時局ということでありますので、格段のまた御支援、御鞭撻を賜りますようにお願いを申し上げる次第であります。
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亀谷博昭#7
○亀谷博昭君 信用、信頼が最も重視される金融業界の相次ぐ腐敗、不祥事、どこまで続くぬかるみぞという言葉がありますが、ぬかるみがだんだん深くなっていくという感じもするわけであります。これからの金融業界の信用回復のために、厳正な対応をなされますように御期待を申し上げておきたいと存じます。
 そこで、法案に関する質問に入らせていただきます。
 バブル崩壊に伴います金融機関の経営破綻、住専問題、あるいは今申し上げましたような金融、証券のさまざまな不祥事等々に端を発しまして、今回金融監督庁が設置をされる方向になってきたわけであります。また、大蔵省内の銀行局、証券局が統合されまして金融局が誕生するというような方向にもなっております。このような今般の金融行政機構改革は、大蔵省の権限の一部を分離する、そして大蔵省の機構を縮小する、それにすぎないのではないかという意見があります。そういうところから、ともすれば引き続き大蔵省に権限が残る、大蔵支配が続くのではないか、また今回の措置は不透明、不完全だというような印象も持たれているところであります。
 しかし私は、今般のこの金融行政機構改革というのは、日本の金融システムの国際化という視点から当然とられなければならない必要な措置であったのではないか、そういう意味では重い一歩を踏み出したのではないかというふうに考えております。
 そこで、大蔵大臣に、金融システムの国際化という視点からどのような理念と申しますか、お考え、構想をお持ちなのか。そしてまた、こうした金融システムの国際化の流れの中で、今般の金融行政機構改革をどのように位置づけ、またどのような期待を持っておられるのか、お伺いをしたいと思います。
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三塚博#8
○国務大臣(三塚博君) お答えいたします。
 亀谷議員の金融システム改革についての御見識は全く同感でございまして、ロンドン、ニューヨークに並ぶマーケットを、金融市場をつくり上げてまいらなければならないということで提案をさせていただいておるところであります。
 かつ、今月中には金融関係三審議会から答申をいただくことになっております。この答申を受けて、改革すべきもの、また法令を要するものは法律の制定を待って次の国会に提出をし、万全を期してまいりたいと思います。
 次に、理念ということになりますと、今般の金融行政機構改革は、金融行政に対するさまざまな御批判を重く受けとめまして、銀行、証券等の業態間にまたがる金融サービスの出現や金融市場のグローバル化などの新たな課題に的確に対応するためにスタートを切りました。まさに市場規律を基軸といたしました透明かつ公正な行政への転換を図りまして、国民に信頼される金融行政を確立する観点から実施することといたしたところであります。
 今般の機構改革におきまして、金融監督庁と大蔵省金融局は、明確な機能分担のもとで適切な連携を図りながら、金融システム改革の推進や透明かつ公正な金融行政への転換といった種々の課題に的確に対応することとしておりまして、このような金融行政の改革の実施が、経済及び国民生活にとっての基盤とも言うべき我が国金融そして証券市場の国際化、活性化に資することができると、そう期待をし、提案をいたしておるところでございます。
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亀谷博昭#9
○亀谷博昭君 ただいまの大蔵大臣のお話の中に機能分担という表現がありました。今回の金融監督庁の設置は、企画立案部門といわゆる事業部門といいますか執行部門を分けるという、今まさに政府が取り組んでおられます行政改革会議でも焦点となっているいわゆる外庁化、エージェンシー化の先取りという意味合いを持っているのではないかというふうに認識をいたしているところであります。そういう意味では、まさに行政改革の一つの方向を示しているのではないかとも思うわけであります。
 我が国は、議院内閣制のしからしむるところでありますけれども企画立案部門と執行部門というものが一つの省庁の中にある、そこに行政組織が肥大化する大きな要因があるわけであります。
 ニュージーランドやイギリスに見られるように、行政機構をスリム化させる、そのためにはこの二つを分離させていかなければいけない。そういう意味でも行革を進める上での基本的な考え方がここになければならないのだろうと思います。
 そうした意味におきまして、エージェンシー化の流れにおける今回の金融監督庁の位置づけ、また、今回この改革がもたらすものに対する期待等について、これは官房長官の御所見を伺いたいと思います。
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梶山静六#10
○国務大臣(梶山静六君) 先取りをしたと、大変な御意見でございますが、諸外国におけるいわゆる外庁、エージェンシーについて、その企画と実施の分離など、発想においては大変参考にすべき点が多いのではないかと考えておりますが、残念ながら我が国の制度として、外庁、エージェンシー制度とはどんなものか、こういうものが截然として理論づけられ体系づけられているまだ段階ではございません。我が国の法制や雇用のあり方、その他の条件を見ながら、一般論としてこれから十分に検討していかなければならない問題であるという認識をいたしております。
 しかし、今般の金融行政の機構改革、これは先刻来申し上げておりますように、一昨年のいわば住専問題という金融の不祥事というか、この体制をどうすれば国民からの信頼をつなぎ得ることができるのか、その観点から、今までのいわば企画立案と検査監督というものが同一機構内にあっていいのかどうなのか、そこには残念ながらもたれ合いというか、そういう安易感が流れ過ぎていたのではないかという反省から、これを完全に分離、独立をすることによって、ある意味での公平感、透明感そして緊張感を得るために今度の制度というものをつくり上げたわけでありまして、エージェンシーの先取りという観点では実はないわけであります。
 しかし、いわゆる政策面と実施面、これを分けるということでありますから、その意味で現象的な目から見ればそう言えるわけでありますが、本質的に違うことは、エージェンシーというのは、いわばその本庁が企画立案部門、政策部門を担当し、そのいわば実施機関としての外庁という見方をするわけでありますが、今回は、大蔵省が元庁で金融監督庁がその外庁になるという発想ではないということも御理解をいただきたいと思います。
 いずれ行政改革をやったその先にどういうものがあるか、これはまた別個な問題で、新しい発想をしなければならない段階があるかもしれませんが、今回の問題は、今先送りをして、行政改革の一環としてという観点ではなくて、この金融改革というのは急を要します。特に、国際化、自由化という問題があれば、この信用回復は極めて大切な問題であります。そういうことを考えますと、いわば金融という大きな一つの経済の流れというか、国民生活に大きな影響を及ぼす金融の信用、それをどう確保するか、それに政府というか行政はどう絡んでいくべきなのか、どの点までやれるのか、そういうことが信用回復の一助になり、一つのルールづくりができるための今回の金融制度改革、このように位置づけをしていただきたいし、御認識をいただきたいと思います。
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亀谷博昭#11
○亀谷博昭君 ありがとうございました。
 イギリス型とは少し違うということでありましたけれども、企画立案部門と実施部門を分離していくという方向は、これからも行政改革の中で目指すべき方向であろうというふうに思いまして、そういう意味でお尋ねをさせていただいたわけであります。
 この企画立案機能と検査監督機能、今回異なる省庁が分担をする。いわゆるルールづくり、ルールの設定者とそれを実施していく執行者とを分離するということは、市場規律を基軸として公正あるいはまた公明な金融行政への転換を図るという意味では大変必要なことであろうと思います。
 同時に、この二つが、両者がそれぞれ相連携を保つことは当然でありますけれども、それ以上に緊張関係を確保していかなければいけないのではないかというふうにも思います。そして同時に、緊張関係ということであれば、金融監督庁設置に当たって、検査監督部門の分離という表現が使われておりますけれども、本来、検査監督というのも、これまでの組織もそうでありますし、またそれぞれ担う役割も当然別なものであります。そういう意味では、検査監督の間にも緊張関係を確保していかなければいけないのではないかというふうに考えるところでありますが、今般の金融行政機構改革に当たっての基本的な考え方について、お伺いをしたいと思います。
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武藤敏郎#12
○政府委員(武藤敏郎君) ただいま御指摘がございましたとおり、検査監督と企画立案の機能の間で緊張関係が必要であるということと、検査と監督の間にも緊張関係が必要であるという御指摘でございます。
 いろんな金融行政につきましての批判があったわけでございますけれども、行政の不透明性あるいは業界との癒着、もたれ合いといったようなさまざまな批判に対しまして、今回、金融機関に対します検査監督といういわば執行面の機能を総理府設置の金融監督庁が担う、企画立案という政策面の機能を大蔵省が分担するということが、市場規律を基軸とした透明かつ公正な金融行政への転換に資するということで実施するわけでございます。
 一方、御指摘のとおり、従来から検査結果というものを監督に十分反映させていないのではないかというような御批判もまたあるわけでございまして、ややもすると事前のきめ細かな指導、行政的なものに重点が置かれ過ぎていたのではないか。これからは検査による事後チェック機能を重視した行政へ転換していくべきではないかということであろうかと思います。
 そういう意味では、金融監督庁の中におきます検査部門と監督部門がそれぞれの役割を適切に果たしていくことが肝要であろうかというふうに思っている次第でございますが、この監督庁の今後の内部組織の具体的なあり方につきましては、平成十年度の初めに監督庁が発足するということになっております。十年度の機構、定員の決定過程におきまして詰めるべき問題でございますので、現段階におきまして検査と監督両部門の間の具体的な内容についてはお答えすることができないことを御了解いただきたいと思います。
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亀谷博昭#13
○亀谷博昭君 ところで、財政金融の分離論というものがあります。大蔵省から企画立案部門も含めて移管し、財政と金融を完全に分離させるという議論であります。
 大蔵省の銀行局と証券局を統合した金融局を廃止して、企画立案部門を金融監督庁に移管させるべきだと。大蔵省に金融局を残しては金融行政の二元化になるのではないかという意見もあります。
 しかし、例えばG7等の国際会議で、これまででもプラザ合意とかロシアヘの支援とかメキシコの通貨危機への対応とか、数々の国際的な政策協調が行われてきているところであります。財政と金融の完全分離ということになりますと、このような政策協調にどういう支障が生じてくるのか。
 G7への対応等に問題が生じてこないのか。それについて、財政金融の分離論というものについての大蔵大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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武藤敏郎#14
○政府委員(武藤敏郎君) まずG7についてでございますけれども、御承知のとおり、国際的な政策協調の場として世界経済の安定と発展に大変重要な役割を果たしております。
 本年四月に開かれましたG7におきましても、財政金融政策あるいは財政健全化の問題、税制、為替、さらには金融システムの安定化など、幅広い財政問題、金融問題について緊密な協議が行われました。
 このG7のメンバーは、ただいま申し上げましたような財政面、金融面の幅広い課題に責任のある対応ができる各国の大蔵大臣によって構成されております。こういうことでございますので、財政と金融を分離ということになりますと、我が国
 の大蔵大臣がこれらの問題につきまして責任を持って発言できないということになりかねないわけでございまして、我が国の国益を著しく損なうばかりでなくて、G7そのものの国際的な政策協調に支障を来すことにもなろうかと思います。
 したがいまして、まず第一に、G7におきます国際的な政策協調への対応とか、あるいはそもそも通貨と国庫というのは、主要国におきましては国庫担当大臣が通貨制度というものを担当しているというそういう制度的な観点、さらにはグローバル化、高齢化が進展いたします二十一世紀において限られた資源というものを、これは民間の資源、公的な資源というものをどのように効率的に配分するかという観点、こういうことからも財政と金融というものを一体的に把握して政策を企画立案するという組織の存在がますます重要になっていくのではないかというふうに考えておる次第でございます。
 ただ、財政金融のあり方につきましては、御承知のとおり行政改革会議におきまして中央省庁再編のあり方の検討の一環として大所高所から十分に御議論をしていただくべきものというふうに理解しております。
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三塚博#15
○国務大臣(三塚博君) 経過等具体的な内容について政府委員から答弁がありました。生きた経済を生きた各国民のためにどう運用していくかということは一国の財政金融政策だけでは完成をいたしません。そういう点でG7構成国の大蔵大臣、中銀の総裁が必ず御一緒であります。為替の問題はもちろん、金融政策の問題、いずれもインフレなき持続的な安定成長という地球の願いと言ってもいいこの基本方向を先進国が達成するということで協議をするものでございますから、財政と金融の問題というのは不即不離の関係にあり、緊張感を持ちながら、国益を代表するという観点からは首相、内閣を中心として、その十分な意思を受けて大蔵大臣が討議に参加と。これは我が国だけではなくG7、他の諸国もそうであります。
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亀谷博昭#16
○亀谷博昭君 時間もなくなってきまして先を急ぎますが、三月末に上場企業にかかる幻の買収劇というのが新聞報道等でなされました。
 中国企業がことし三月、東証一部上場の音響機器商社の七百四十万株を取得したと記者会見で発表し、実際には株売買が行われないまま二カ月余りが経過をした。中国企業による初めての企業買収は一時、同株の高騰を招いたが、記者会見に出席した関係者は今月になって、売り手側の日本の仕手筋は株を保有していなかった、だまされたと主張、中国の国内法で日本企業の株式を取得できないことも判明した。多数の投資家を踊らせた幻の買収劇は誰が仕組んだのか、こういうような報道がありました。
 これは、実際に記者会見が行われたのは三月十八日のことだったようであります。大蔵省もこの件は御存じなんだろうと思いますが、当該企業の株価が一時的に高騰したけれども、その後下落して多くの投資家が損失をこうむったと言われているわけであります。
 金融システム改革を進めていく上で、証券市場における株価の決定に対する一般投資家の信頼を確保していくということは極めて重要なことであります。今回のような事案について、大蔵省としてはどんな見解をお持ちなのか、お伺いをいたします。
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長野厖士#17
○政府委員(長野厖士君) 亀谷先生御指摘のとおり、証券市場におきましては公正、円滑な価格形成と、そしてそのことに対する投資家の信頼というものが極めて重要だと考えます。したがいまして、証取法におきましては、不正取引行為あるいは風説の流布、相場操縦行為、インサイダー取引等を禁じております。
 御指摘の案件につきまして、個別論としてこれについてお答えを申し上げる段階ではございませんけれども、当然このような法律の趣旨に照らして関係当局が対応する事柄だと一般論として考えます。
 個別に、しかしかなり公になりました事案でございますから、個別の問題として感想を申し上げますと、三月十日でございましたが、我々のところに株式の大量保有報告書が出ました。一般の縦覧に供しておりますけれども、それはいささか欠陥は明白でございます。その上で御指摘の記者会見があり、そしてまた一部報道におきましては一面でカラー写真でといった扱いでございました。
 その後、今日に至るまで、しかし売買の事実は全くない。その間、かつて三百二十円だった株価が六百二円にはね上がり、今また三百円台に下がっておるということでございます。
 この辺につきましては、法令上の問題につきましては先ほど申し上げたとおりでございますし、私どももいろんな対応を今考えておりますが、またもう一つ、こういった問題をめぐって、亀谷先生はジャーナリズムの御出身でいらっしゃいますけれども、ジャーナリズムのあり方という観点からも、ジャーナリズムの中でいろんな御議論が行われておると承知いたしておりまして、そういった中からこういった関連の事案の取り扱いについての望ましい方向が出てくれば、株式市場を預かる者としては大変ありがたいという切なる思いがございます。
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亀谷博昭#18
○亀谷博昭君 先ほど来申し上げておりますような、金融・証券業界のさまざまな問題も多発をしている時期でもあります。一般投資家の信頼確保のために、大蔵省としてもしっかりした体制をとっていかれますように御要望を申し上げたいと思います。
 次に、今回の金融監督庁設置に伴いまして、地方の民間金融機関等の検査監督を受け持つとされます財務局に関して、幾つかお伺いをいたしたいと思います。
 今回、地方の民間金融機関等の検査監督は大蔵省の出先機関であります財務局長、一つだけ財務支局がありますので、財務支局長に委任するということとなっているわけでありますが、このような仕組みとすることとした理由、また委任の内容等について官房長官にお伺いをしたいと思います。
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梶山静六#19
○国務大臣(梶山静六君) 細かい点については政府委員から答弁をさせていただきますが、地方の検査監督については、新たに金融監督庁の地方支分部局を設けることは、いわばこの行政改革という大きな理念に照らし合わせて適当ではないと考えて、既存の財務局を活用することと定めたわけであります。
 そのために、金融監督庁長官は、地方銀行等の民間金融機関の検査及び監督に係る権限の一部を財務局長に委任をする、この委任された事務に関して金融監督庁長官が財務局長を直接指揮する、こういう規定になるわけでありまして、今回特にその行政改革という面から見ますと、地方財務局約四千六百人おいでになりますが、そのうち地方の銀行、信用金庫、証券等の検査監督を行ういわば理財部の中の一つの分野でありますが、これに九百名の方がおいでになります。それから、証券取引の監視のために約百名、合わせて千名であります。
 四千六百人のところにいわば専門的な業種の方々が千名おるわけでありますが、それ以外に、総務部、人事や会計や厚生、広報等を行う者が約七百名、それから、本来国有財産の管理だとかその他を取り扱う管財部、これに二千人、こういう方々がいるわけでありまして、これを独立機関をつくりますと、それぞれの人事やあるいは厚生や会計その他の事務を全部またもう一つ持たなきゃならないという、一つのいわば行政改革とは逆行をする分野があるわけであります。
 そして、当然この検査監督に当たる方々は専門職であります。二面性を持つわけではありません。しかし、いわば通常は財務局長の指揮下にあるわけでありますが、この財務局長が指揮をして行うべき分野は、実はここの検査監督は全く権限がないわけでありますから、これは金融監督庁長官が委任をし、その中でこの検査監督に当たる方々が従前と同様というか、全く独立した金融監督庁の指揮のもとに行ってまいるわけであります。
 その他の付随する、一つの役所としての独立の形をとるために必要な会計や厚生やその他の分野、この問題を実は財務局に御一任をして専門の職に当たる、こういう制度をつくったわけであります。これが大蔵省支配につながると世評よく言う方がありますが、これには全く当たらない、このように思います。
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亀谷博昭#20
○亀谷博昭君 ありがとうございました。
 ただいま官房長官から理財部九百名というお話がありました。これは私の手元にある資料で言えば、検査職員が約四百名弱だと思いますが、監督業務に携わる方が五百人、そして証券監視が百人、こういうことで一千名ということになるんだろうと思います。
 この中で、検査監督、証券監視に当たる千人は金融監督庁長官の指揮下に入る、こういうことなんだろうと思いますが、人事権は当然大蔵省が持っているわけであります。金融監督庁につきましては、ノーリターンの原則ということが主張されているわけでありますが、財務局の職員にそれを当てはめることは難しいのだろうと思います。
 そこで、財務局において適切な検査監督が実施できるように、金融監督庁と財務局職員の意思疎通の強化あるいは交流というものをしっかりと図っていかなければいけないのではないかというふうに考えるわけでありますが、その辺についてのお考えを伺いたいと思います。
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白須光美#21
○政府委員(白須光美君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘の点につきましては、特に現下の不良債権問題あるいは金融システム改革、こういうような状況にかんがみますと、金融監督庁が全国的に民間金融機関等に対する検査監督、これを適切に行っていくためには、地方における財務局の金融の監督検査部門と機能的に一体となりまして、地域の金融機関等の経営状況の把握などに一層努力していく必要があろうかと考えております。
 そのためには、先生御指摘のように、金融監督庁と財務局との間で常時連絡を密にいたしまして、意思疎通を強化するとともに、職員の交流等によりまして日常の検査監督、これにおきまして共通の経験などを積み重ねていく、そして中央と地方の間で知識、経験等の共通基盤を確保していく、こういうことが適当であろうと考えている次第でございます。
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亀谷博昭#22
○亀谷博昭君 一方、金融監督庁長官の指揮下に入る職員は約千名ということでありますが、この方々が検査監督をする対象機関は幾つあるかということになりますと、二千六百九十三ということであります。本省で扱うのは都銀等五百九十八、約六百、財務局で扱うのは信用金庫あるいは貸金業者も含みますけれども、等々約二千七百、しかも地銀、第二地銀の検査は財務局でも実施している、こういうことであります。
 そういうことになりますと、この財務局の職員につきましても、より専門的な知識あるいは経験というものを高める配慮というものが当然なされていかなければいけない。そしてまた同時に、研修というものも進めていかなければいけない。
 そういう中で、今回の法案審議の中では、金融監督庁の職員についての研修の必要性等の議論がありましたけれども、財務局の職員についてのそうした高度な専門性を高めるための配慮、研修等について、時間が余りありません、簡単にお願いをいたします。
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武藤敏郎#23
○政府委員(武藤敏郎君) まず御指摘の財務局におきます検査監督に従事する職員の専門性を高めるということにつきましては、やはりできるだけ長くこの業務を経験させまして、その中から中核職員を育成するといったような人事異動上の配慮がまず必要かということで、そういう配慮を行っておるわけでございます。
 次に、研修のことでございますけれども、一つは、大蔵省の中に研修担当部門がございまして、そこで初任者あるいは中堅、いろいろな形で研修をやっております。さらに、デリバティブ等の高度な研修の必要性につきましては民間の方にも講師をお願いしたりして充実に努めております。また、トレーニーという形で本省の検査事務を経験させるなど行っておるわけでございまして、今後ともこの充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
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亀谷博昭#24
○亀谷博昭君 最後に、いわゆる大蔵省と他省庁との共管の問題について一つ伺います。
 例えば農業系の金融機関であれば農水省が指導しなければならない業務がある、分野があるということはよくわかるのでありますが、金融機関の経営破綻とか不祥事は地方の金融機関において大変深刻であります。
 そういう意味で、やはり金融の検査監督というのは金融監督庁に今後一元化をしていく、そうした視野を持っていくべきではなかろうかというふうに思いますが、最後にこの件について官房長官の御見解を伺いたいと思います。
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梶山静六#25
○国務大臣(梶山静六君) これは住専問題以来、随分長くしかも深刻に議論をされた問題でありますが、それぞれ各省で行われている検査監督というものは、その金融機関のよって立つ基盤の、いわばその行政目的を踏まえて設立をされ運用をされているわけでありますから、その一義的な政策官庁がこれを見るという特殊な任務を持つことは当然であります。しかし、この金融監督庁が金融という観点から、民間の金融という観点から全般の歩調を合わせて見るということもこれは普遍的な問題で、一般論として大切であります。これを全部一元化してやるということになりますと、その特殊な政策目的、そういうものに対する金融監督庁のノウハウがまだ弱いのではないか。
 それからもう一つは、それぞれをいわば指導監督をし、今まで企画をし立案をしてまいったそれぞれの関係省庁との兼ね合いというかその責任論というか、そういうものが明確にされなければならない。
 この両面の問題がありますので、どちらかに専門化をすることがいいかどうかという問題は大変に問題があります。ただ、いずれにしても金融という大筋をやるならば、やがては今、委員御指摘のように一元化をされる方向も検討をされなければならない問題だという認識をいたしております。
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亀谷博昭#26
○亀谷博昭君 ありがとうございました。終わります。
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益田洋介#27
○益田洋介君 平成会の益田洋介でございます。
 連日のように大蔵大臣と議論をさせていただいて、大変幸せに感じております。本日もよろしくお願いいたします。
 まず、法案の質疑に入る前に、四日の日に野村証券におきまして、元総務部担当常務藤倉信孝容疑者、それから元株式担当常務の松木新平が証券取引法違反・損失補てん及び商法違反・利益供与の二つの容疑で東京地検から東京地裁に起訴されました。これは大変な出来事だと思います。これは一任勘定取引というんだそうです。
 引き続き、昨晩、第一勧業銀行の前総務部担当常務の猪爪博容疑者及び取締役総務部長渋谷龍夫容疑者らを含む四人が東京地検の特捜部によって逮捕されました。これは容疑事実はどういうことかというと、平成六年七月から八年の九月にかけて五十一回にわたって第一勧銀の関連ノンバンクであります大和信用を迂回した形で総額百十七億八千二百万円の融資を実際はしていたわけでございます。そして、総会屋に利益供与をしていたという疑いでございます。
 毎日こういうふうなことで、こういう事件がなければ一任勘定取引だとか迂回融資なんという言葉を私は一生知らないで過ごしたんだと思いますけれども、こういう仕事をしているために、新たなこういう用語も覚えなきゃいけないわけでございます。
 この二つの事件について、大蔵大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
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三塚博#28
○国務大臣(三塚博君) ただいまの御指摘の一任勘定、迂回融資というものは私も初めてであります。
 銀行は公共性が高いわけでございますから、そういう中で整然と取引が行われておるというのが一般国民の感情であります。私どもがお金を借りようといたしましても、担保がなければ貸してくれません。これは当然のことでございまして、有償性の確保という見通しで、これまたきっちりと査定された金額しか貸してくれない、しかし結果的にはそのことは大変幸せなこと、こういうことであるわけです。
 証券業界も近代化が進みまして、第一次証券不祥事件以来、改革、改善が進んでおる、こう思っておったわけでございますが、総会屋を取り巻く一連の行動の中で迂回融資ということが行われておると言われております。
 当局とすれば、引き続き事実関係、それぞれの会社が自分の責任で解明、報告をしていただく、この努力があって初めて再発防止への道筋が明確になるのかなと思って指示をいたしておるところです。
 よって、その報告また捜査の進捗状態を見合わせながら、その事態におきましては厳正に対処をしていきませんと、信用というものを基本にして行動、営業活動しておる証券にしろ銀行にしろ、いずれもトップグループが信頼をされてきた会社でありますだけに、厳然たる態度で対応していかなければならぬと思っております。
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益田洋介#29
○益田洋介君 私は大蔵大臣にそんなことを伺っているんじゃないんですよ。
 それは確かに野村は悪いですよ。とんでもないことをしてくれた。だけれども、何が一番腹が立つかというと、野村が利益供与をするために取り扱ったワラント債です。ある海洋土木を主力とする建設会社、五つの海で活躍するというような名前の建設会社なんですけれども、その建設会社に相当の仕事がまとまって受注されるだろうと。どこでの仕事かというと神戸です、阪神・淡路大震災で被害をこうむったあの埠頭ですよ。そこの護岸工事が大量に発注されるはずだ、特別予算をつけてと。そういうふれ込みをしてマーケットを動かして、ワラント債の株価を上げさせたんです。
 その金が回っていったんですよ、小池容疑者のところに。
 だから、あれだけの被害をこうむった人たちを笑い物にするかのように、直接その人たちに被害を与えるわけじゃないけれども、それを見て見ぬふりして、一方ではそのことを利用して、そして金もうけをしようとした。そのもうけた金をそうした不透明な総会屋と言われるグループやまたその親族に流していた。こういう行為に私は腹が立つと言っているんですよ。違いますか。
 ですから、私は今、大蔵大臣に伺っていることは、事件の進展を見て厳正に対応するなんということじゃないんですよ。これは全部大蔵省の責任じゃないか。管理監督責任は大蔵省にあるんでしょう。その責任をどうとるのか、これが私の質問なんですよ。
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