地方行政委員会

1997-03-27 参議院 全158発言

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会議録情報#0
平成九年三月二十七日(木曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         峰崎 直樹君
    理 事
                関根 則之君
                竹山  裕君
                小林  元君
                朝日 俊弘君
    委 員
                太田 豊秋君
                上吉原一天君
                鈴木 省吾君
                谷川 秀善君
                山本 一太君
                牛嶋  正君
                風間  昶君
                吉田 之久君
                大渕 絹子君
                渡辺 四郎君
                有働 正治君
                西川  潔君
                田村 公平君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    白川 勝彦君
   政府委員
       警察庁長官    國松 孝次君
       警察庁長官官房
       長        野田  健君
       警察庁長官官房
       総務審議官    山本 博一君
       警察庁生活安全
       局長       泉  幸伸君
       警察庁刑事局長  佐藤 英彦君
       警察庁交通局長  田中 節夫君
       警察庁警備局長  杉田 和博君
       自治大臣官房長  谷合 靖夫君
       自治省行政局長  松本 英昭君
       自治省行政局公
       務員部長     芳山 達郎君
       自治省財政局長  二橋 正弘君
       消防庁長官    佐野 徹治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤  勝君
   説明員
       経済企画庁経済
       研究所次長    堀   一君
       運輸省鉄道局業
       務課長      宿利 正史君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○平成九年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、平成九年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、平成九年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (総理府所管(警察庁)、自治省所管及び公営
 企業金融公庫)
○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
    ―――――――――――――
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峰崎直樹#1
○委員長(峰崎直樹君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 昨三月二十六日、予算委員会から、三月二十七日の午後半日間、平成九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうちの警察庁、自治省所管及び公営企業金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 本件に関する説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上吉原一天#2
○上吉原一天君 まず、消防庁にお伺いをいたします。
 私は、前回の二月二十一日の地方行政委員会におきまして、阪神・淡路大震災に関連しまして、発生から丸二年が経過をしたこの中で、災害に対する政府のお取り組み状況について御質問をいたしたわけでございます。
 この二年間に、政府においては災害対策基本法等関係法令の改正、それから防災基本計画の改定、そして官邸機能の強化などを行われたようでございますし、また地方団体におきましても、地域防災計画の見直しを初めとしまして、防災拠点の整備を進めるなどさまざまな防災対策に力を注いできたというふうにお聞きをしております。
 今回は、消防庁において講じられました施策のうち、ヘリコプター問題に絞って質問をいたしたいと思うわけでございます。
 御承知のとおり、ヘリコプターは非常に高速で飛行できる上に、空中停止、これはホバリングというそうでございますけれども、この空中停止や垂直離着陸が可能であるというようなすぐれた特性を持っておりまして、消防防災の活動上極めて有効なものだというふうに言われております。阪神・淡路大震災では救援物資や医薬品の搬送、医師や救助隊員などの人員輸送、負傷者などの救急搬送などにヘリコプターが使われまして、その有用性が改めて実証されたわけでございます。
 こうした背景から、地方公共団体におきましても、ヘリコプター整備の機運が急速に高まったと聞いております。この機運は非常に望ましいものでありまして、私といたしましても、今後とも消防防災ヘリコプターの全国的配備を推進していく必要があると考えております。
 そこで、お伺いをいたしたいわけでございますが、平成八年度末で都道府県及び政令市等の消防本部で整備される消防防災ヘリコプターはどのくらいになるのでしょうか。また、あわせてその利用状況がどうなっているか、お伺いをいたします。
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佐野徹治#3
○政府委員(佐野徹治君) 今お話がございましたように、ヘリコプターはさきの阪神・淡路大震災におきましても、負傷者の救急搬送だとか、食糧なり医薬品等の物資輸送だとか、それから医師だとか救助隊員等の人員輸送、こういったいろんな業務に従事をいたしまして、その機動的かつ広域的な活動能力が改めて認識されたところでございます。
 その結果、消防防災ヘリコプターの導入につきましては、各地方公共団体におきまして積極的に進められているところでございますが、平成八年度末で全国で五十八機が整備される予定でございます。それからまた、利用状況についてでございますけれども、平成七年の消防防災ヘリコプターの活動状況について御説明申し上げますと、火災出動件数が七百四十三件、救助が二百三十九件、救急が三百八十九件、その他が六百九件となっているところでございます。
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上吉原一天#4
○上吉原一天君 今のお答えにありましたように、ヘリコプター、大変な活用をされておるということでございますけれども、ちょっと足らないのではないかと思うのは救急への活用の状況でございます。万一大きな災害が起こった場合には、その近隣の各地方公共団体間の相互支援体制というのが当然とられるのではないかというふうに思いますけれども、この場合には複数のヘリコプターの活用の仕方、こんなことも考えていかなければならないんだというふうに思います。
 阪神・淡路大震災の際にも、救急に活用されたというふうには聞いておりますけれども、その災害の発生当日、これの救急搬送というのはたった一件でしかないというふうに伺っております。これでは十分な活用というわけにはいかないと思うんですけれども、これはどういうところに原因があったんでしょうか。どう分析しておられるか、お伺いをいたしたいと思います。
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佐野徹治#5
○政府委員(佐野徹治君) 阪神・淡路大震災のときのヘリコプターの利用状況でございますけれども、全体的なことを申し上げますと、十六団体二十七機の消防防災ヘリコプターが救援物資なり医薬品等の搬送それからまた救急搬送等に活用されたところでございます。このうち救急搬送につきましても、一月十七日から三月三十一日までの間では百二件ございまして、かなりの成果を上げているところでございます。
 ただその一方で、御指摘のとおり震災発生の当日には二機のヘリコプターが救急搬送用に待機をいたしておりましたにもかかわらず、実際に搬送されましたのは他の用務で出動いたしましたヘリコプターによる一件のみでございましたように、震災の発生当初におきましては必ずしも有効に活用されなかった面がございます。その原因といたしましては、震災発生直後の混乱のほか、我が国におきましては、離島からの搬送を除いて欧米ほどヘリコプターによる救急搬送が一般化されておりませんで、その要請方法等につきまして医療関係者等に周知されていなかった、こういったことが考えられるのではないかと思っております。
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上吉原一天#6
○上吉原一天君 今のお話にもありましたように、ヘリコプターの活用状況、しかも救急に限って言えば離島の活動が中心になっているという傾向が否めないということだそうですけれども、これではやはり宝の持ちぐされという感がしないわけではないわけでして、今後は平常時におきますヘリコプターの救急搬送、これを十分考えていく必要があるのではないかと思います。
 また、これと絡みまして、平成八年の三月に総務庁の方から出されました「交通事故における救急ヘリコプターの実用化に関する調査研究報告書」という報告書の中でも、交通事故患者の救命効果の向上、これにヘリコプターによる救急搬送は有効であるという指摘がなされているわけでございます。また、これからの高齢化社会の進展を考えるならば、ヘリコプターによる救急業務というのは不可欠なものと思われますので、消防庁におけるヘリコプターの救急業務の現状に対する認識、そして今後の有効活用の方策についてどのような考えをお持ちなのか、お伺いをいたします。
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佐野徹治#7
○政府委員(佐野徹治君) ヘリコプターによる救急搬送についてでございますけれども、平成五年が百九十五件、平成六年が二百六十九件、平成七年が三百八十九件と、ヘリコプターの整備が各県で進められるのと合わせまして増加をいたしております。その内訳は東京消防庁だとか島根県などによる離島からの搬送が主なものでございます。
 私ども消防庁におきましても、阪神・淡路大震災の教訓等を踏まえまして、ヘリコプターによる救急業務を推進していく必要があると考えておりますが、昨年、都道府県、消防機関、厚生省、医療関係者等をメンバーといたしますヘリコプターによる救急システム検討委員会を設置いたしまして、実施主体、それから出動基準、医療機関との連携体制、臨時離着陸場の整備、こういったことにつきまして検討を行い、昨年の十二月にその報告を受けたところでございます。今後はこの報告を受けまして、これらの問題点につきましての推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
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上吉原一天#8
○上吉原一天君 今のお答えにありましたように、ヘリコプターの問題、そして救急の問題はひとり消防庁の問題だけではありませんので、関係各省庁と連絡をとりながら拡充に努めていただきたいというふうに思うわけでございます。
 いずれにしましても、これから近い将来ヘリコプターを導入する自治体というのは確実に増加をしていく傾向にあろうかというふうに思います。大規模災害時におきますヘリコプターの救急搬送はもとより、先ほども御質問いたしましたけれども、平常時における救急搬送についてもヘリコプターの活用を十分考慮する必要があるだろうというふうに考えます。
 ただ、実際ヘリコプターによります救急業務を推進するに当たりましては、操縦士の育成確保をどうするか、それから定期点検時の予備機の問題、かなり頻繁に点検をしなければいけないというときの予備機の問題、それから都市部において特に問題になりますけれども離着陸場の確保の問題、どこに確保するか、それからまた救急には欠かせない医師をヘリコプターへ同乗させることができるのかどうか、そしてまた搬送を終えた後の医療機関との連携の問題、こういったいろんな問題があろうかと思います。
 消防庁としては、これらの課題につきまして、実際上どのような運用で対応をしていくつもりなのか、お伺いをいたしたいと思います。
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佐野徹治#9
○政府委員(佐野徹治君) 先ほど申し上げました昨年十二月のヘリコプターによる救急システム検討委員会の報告書、これを受けましてヘリコプターによる救急出動を迅速に行うための判断基準のマニュアルづくりだとか、ヘリコプターに搭乗する医師の確保のための医療機関との連携体制の推進、こういったことを指導しているところでございます。
 また、昨年の一月に全都道府県とヘリコプターを保有いたします大都市、これらによりまして全国航空消防防災協議会が結成されておりますけれども、ここで点検整備等の運航不能期間対策だとか、航空隊員等の研修体制の充実だとか、離着陸場の確保、こういったことにつきましてこの協議会で検討が進められておりまして、特に運航不能期間につきましては、近隣団体間における相互補完体制を確立するための協定案、こういったものも作成をいたしたところでございます。
 今後とも都道府県、消防機関等と連携を図りながらヘリコプターによる救急業務を積極的に推進していく考えでございます。
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上吉原一天#10
○上吉原一天君 今、ヘリコプターにつきましていろいろお尋ねをしたところでございますけれども、大臣、このヘリコプター整備の問題につきましてどんなお考えなり御感想をお持ちなのか、お聞かせいただければありがたいと思います。
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白川勝彦#11
○国務大臣(白川勝彦君) ヘリコプターによる救急業務を推進することは極めて大切なことだと思っております。医療機関との連携、離着陸場の確保などいろいろ課題はありますが、関係省庁あるいは医師会、地方公共団体とも連携をしながら、ヘリコプターによる救急業務が円滑に行われますように積極的に努力してまいりたいと思っております。
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上吉原一天#12
○上吉原一天君 ぜひそのような方向で取り組んでいただきたいということをお願いいたしておきます。
 次に、地方分権の推進に関しまして、特に中核市の問題を中心にお伺いをいたしたいというふうに思います。
 まず、中核市ですけれども、これは昨年、平成八年の四月に十二市が指定をされまして、またことしの四月から五市が新たに追加をされるということで、自治制度の一つの大きな枠組みとして本格的に動き出しつつあろうかと思います。ちょうど満一年がたつわけですので、この中核市の制度につきましてもし大臣としての評価があれば、評価あるいは御感想をお聞かせいただければと思います。
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白川勝彦#13
○国務大臣(白川勝彦君) 委員御案内のとおり、中核市制度は原則として県が行う業務の大半を、中核市という前提はございますけれども、基礎的地方公共団体である市が行えるという、これはかなり一歩踏み込んだ大きな制度改革だったと思っております。
 そして、かなり大きな市でございますけれども、そういうふうなことを自分たちの市でやりたいという中核市を希望するところが多いということに私は大変心強いものを感じております。言うならば、本当の意味での基礎的地方公共団体である市町村が中心になっていくという、ある面では旗手としての役割を果たしているわけでございます。
 今までの地方行政委員会の中で、現在いろいろ取りざたされております地方に対する権限移譲の問題がどうしてもすとんと市町村には落ちない、どうしても県どまりになってしまうと多くの人たちが危惧を抱いている点があるわけでございます。
 この中核市というようなところで、市町村でも十分できるんだというきちんとした実績をつくっていただくことが、現在のような中核市制度の市町村をつくるということはなかなか難しいと思いますが、場合によっては、それよりももう少し小さなところでも国から県に当座は移譲されることになるものが市町村でも十分できるんだと、そういう希望を持たせてくれる可能性を秘めていることなので、この中核市制度が定着して、これがさらに中核市ほど規模が大きくなくてもこのくらいの規模があるならば十分できるんじゃないかと、こういうような方向というのは模索していかなければならない今後の課題だと思うわけでございます。
 そういう面で、中核市の指定を受けたところが本当にこの制度を生かして、大半のことは市町村でできるんだというよき模範を私はつくっていただきたいと期待しているところでございます。
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上吉原一天#14
○上吉原一天君 まだ発足してから一年なので、具体的な事務の流れなんかについては戸惑いがあるかもしれません。しかし、ただいまの大臣の積極的な評価そして期待というのはこれから地方分権を進める上で大きな後ろ盾になるものだというふうに思います。
 今お話もありましたけれども、この中核市の指定に当たりまして、多くの該当の市とそれから県との間でいろんな問題を解決しなければならなかったというふうに思うわけです。現実の問題としてどのような問題が発生をしておったのか。そして、今大臣おっしゃいましたように希望する市が多いということでございますけれども、中核市の要件に該当しながらいまだに指定の申し出をしていない市が現実に十一か二あるわけでございます。これはどのような事情によるものなのか、お伺いをいたしたいと思います。
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松本英昭#15
○政府委員(松本英昭君) 現在、中核市の指定要件に該当する市が二十八ございまして、実は平成七年の国勢調査の昼夜間人口比が近く発表になりますと、一つふえることになっております。今のところ二十八と申し上げておきます。そういうことで、先ほどお話がありましたように、現在、来年度から指定されます、指定というか施行されます市も合わせまして十七が動くわけでございますが、十一まだ残っているわけでございます。その中で四市は今年中に申し出を行うべく準備を進めていると聞いております。問題は残りの七市でございますけれども、七市につきましてもそれぞれ市の内部に中核市移行に関する調査研究会等を設けておりまして、今後、中核市に向かって準備を進めていかれるものと思っておるところでございます。
 現実に中核市になられましたところのいろんな御苦労のお話を聞かせていただきますと、これは保健所を設置しておったところと保健所を設置していないところとでかなり差があるようでございまして、保健所を設置しておらなかったところに新たに保健所を設置する、そして保健所設置市としての市及び市長の業務を行うということになってまいりますので、府県との間の保健所の管轄の問題とかあるいは職員の移管の問題、そういう点でかなり御苦労があったやに聞いております。
 そのほか一般的には、屋外広告物条例をつくるとかそういうような事務が新たにつけ加わりまして、それなりの御苦労はあったように聞いております。ただ、一般的には大変スムーズに移行したというように見ておりまして、私どもも喜んでいるところでございます。
 今後の問題も、保健所の設置をしておらないところが残っているのが多いわけでございまして、そういう観点から特に厚生省との調整等がいろいろ問題になっていくんだろうというように考えております。
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上吉原一天#16
○上吉原一天君 そうすると、今のお答えのように、四市については申し出の準備中、七市についても近々申し出をしたいという意向を持っているようだということでございますけれども、これはいつぐらいまでをめどにそういったことが進められるんですか。指定というのは時期があるんでしょうか。
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松本英昭#17
○政府委員(松本英昭君) 中核市の指定の時期はございません。いつまでにということはございませんので、それぞれのところで御検討いただいて、そして手続に沿って申請をしていただき政令で定めると、こういうことになろうかと思います。
 今申し上げましたように、既に四市につきましては今年中にでも手続を進めたいという気持ちをお持ちのようでございます。その他の七市、今度一市加わりますと八市になりますけれども、そういうところも恐らく準備を進められると思いますが、この時期につきましてはそれぞれ事情がございますので、私どもまだいつというふうに特に七市については伺っているわけではございません。
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上吉原一天#18
○上吉原一天君 時期の問題は次の問題とも関連しますので、そちらでもお聞きしたいと思うんです。
 地方分権、前倒しでやれというような時世の中でゆっくりやっていていいのかなという気がしますので、次の関連の中で御質問したいと思います。地方分権の推進の受け皿としての中核市の役割の問題、位置づけの問題をお尋ねしたいと思います。
 中核市制度の基本的な出発点というのは平成五年の地方制度調査会の答申だと思いますけれども、この答申にありますように、地方分権推進のために社会的実態としての規模能力が比較的大きな都市についてこの制度を創設するということだったかと思います。
 これは都市あるいはその都市生活の発達、こういった中で自己完結的な、それだけの自治体で完全だというような自己完結的な基礎的な自治体というのがなくなってきているという実態に対処して、何とか柔軟にこれに対応しようということだというふうに考えておりますけれども、複雑につながり合っております都市化した地域の現状の中で、住民自治あるいは団体自治としての機能をいかに担わせるかという問題は決して特例的な制度でクリアできる問題ではなくて、地方分権、一般の市町村の取り扱いと並行して考えるべき将来に大きな影響のある問題だというふうに考えるわけでございます。
 このように単純にえいやっと割り切れなくなりました基礎的自治体の適正規模、こういった視点に立って考えますと、中核市というのが果たすべき役割は大きいし、またこの位置づけが今後の方向に大きなウエートを持ってくることは言うまでもありません。
 ここにおきましては、私は、分権の受け皿としましては行財政能力、これも必要でしょうけれども、むしろそれよりは規模の問題、これがほとんど唯一と言っても過言ではないほど重要なんじゃないかというような気がするわけです。
 ですから、そういいますと、簡単に言えば人口要件だけでいいんじゃないか。これは進みますと、私は、本当は極論すればこの人口要件もさらに緩和していいのではないかというふうに思います。
 先ほど大臣のお話にもありましたように、もっと小さい団体についてもできるだけ分権の実験といいますか、実績を積み上げるという方向で考えたいということでございますので、私どもとにかく人口もどんどん緩和してもいいんじゃないかというような気を持っておるわけですけれども、とりあえず現在の人口要件で考えますと、現在は政令指定都市以外で外されている、四番目に大きいんでしょうか、相模原市あるいは船橋、東大阪、これは何か面積要件で落とされているわけですね。それから、先ほどもお話ありましたが、松戸、浦和、枚方、こういうところは昼夜間人口の比率で中核市になれないということになっております。
 私は考えますと、これらの都市というのは先進都市に該当をして、住民の身近な行政の取り組みについては他の自治体の模範となるようなところまで進んでいるんじゃないか、こんな気がしているんですけれども、こういった分権の受け皿としては最適だというふうに思われます都市が三要件に該当しないということで落とされているということでは、本当に地方分権、いろいろ実験を重ねてやるといっても欠けるところがあるのじゃないかなというふうな気がするわけです。
 これは複合的に発達しました大都市圏における大規模自治体のあり方の分析、認識、ちょっと整理できていないんじゃないかなというふうに思うわけです。早目にその要件を押さえたりしませんと、地方分権前倒し、スピードが間に合わなくなつちゃうんじゃないかという懸念を持たざるを得ないわけですけれども、この辺についてどうお考えでしょうか。
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松本英昭#19
○政府委員(松本英昭君) ただいまございましたように、中核市の要件は人口とそれから面積というのを絶対要件にしつつ、人口が三十万から五十万のところに関しては昼夜間人口比一・〇以上と、こういう要件を加えているわけでございます。
 もともと、この中核市の制度をいろいろ地方制度調査会等で検討いたしました際に、この面積要件をとりましたのと昼夜間人口比率をとりましたのは若干理由が違っておるわけです。
 面積要件は、今の市町村の行政というのは人口と面積というものが一つの需要の基準になっている二大要素だろうと、こういうことでございまして、それは地方団体として行政のまとまりということを考えれば一定の面積というものも要件として考えるべきであろう、現にいろいろなところで面積をもって基準を決めているものもあるではないかと、こういう発想だったと思います。
 それから、昼夜間人口比率の問題は、これは実は中核性という要件から来ておりまして、五十万以上の都市につきましては、これはもう文句なしにこの要件は考えなくていいだろう。問題はそれ以下のところで、それでもやはり中核市に指定した方がいいところがある。それは何かというと、その都市の地域における機能というものが社会的実態としてスビルオーバーしているという実態があるところは必ずしも五十万の人口がなくてもいいんじゃないかということで、三十万から五十万というところに一・〇以上の昼夜間人口比で要件をかけると、こういうことにしたということでございます。
 ただ、委員が今御指摘のように、このことにつきましてはいろいろと御議論もございますし、これからの市町村を中心とした分権ということを考えていきます際には、この点もいいのかどうかということも十分検討をしてまいるべきことではないかというようには思っております。
 ただ、現在、先ほどからも出ておりますように、中核市の制度としては要件に該当する市がまだ全部指定されておりませんので、それはそれとして、この中核市制度の運用を図りながら、地方分権の動向等も勘案して、ただいまの要件の問題なり、人口にしてもさらに少ないところにでもおろせる権限はおろしていいではないかというような考え方もあるわけでございますので、そういう点を総合して考えていかなきゃならないだろうと。この点については地方分権推進委員会においてもただいまいろいろ御議論をいただいているやに私どもも聞いているところでございますので、この指針勧告等も勘案しながら検討をしてまいりたいというように考えております。
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上吉原一天#20
○上吉原一天君 現在の指定が非常に数少ない、その中で地方分権の推進役、リード役として役割を期待したいと、何か割り切れないんですよ。もしリード役であれば、地方分権というのは一般の市町村まで全部やるんでしょう、区分けするんですか、全部の市町村が該当するならば、面積要件、昼夜間人口、これ関係ないと思うんですね。
 ですから、先ほど言いましたように、この中核市というのをどう位置づけるか、これはこれで生んだらもうそのままよというのか、あるいはこの中核市を本当の地方分権の中に取り組んで中心の役割を担わせてやっていくのか、そこの考え方が議論の分かれ目だと思うんですね。早くやれ早くやれと言いながら、何かゆったりして、要件もこれから考えていきますというんでは物足りない。もう一度お願いします。
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松本英昭#21
○政府委員(松本英昭君) ただいま申し上げたところでございますが、中核市の制度というのは、実際の事務の実態は保健所の設置と関係が非常に深い事務が多いわけです。保健所そのものの事務もそうでございますし、それから衛生関係の事務、それから環境保全の関係の事務、これらが実は保健所の機能と密接に結びついております。
 したがいまして、中核市の制度というものを考える際には保健所機能というものと切り離しては考えられないだろうと私どもは考えておりまして、その保健所の機能というものが果たしてどの程度までおろせるか、人口等について考えられるかということ等十分勘案をしていく必要があるだろうと思っておるわけです。
 ただ、ここから先なんですが、そうかといってそれに引きずられたのでは、委員が今おっしゃるように、さらにそうでなくてもおろせる機能を規模の比較的大きなところにおろしていけない、あるいは一般の市町村におろしていけないということになってはいけませんから、それはそれとして、そういうことに引っ張られることなく、規模の程度に応じておろせるものは何があるだろうかというようなことを私ども今真剣に考えておりますし、先ほどから大臣も御答弁のとおり、一般の市町村中心、これからの権限移譲は市町村を中心にして行っていくべきだという基本的考え方のもとに事務の配分ということを考えていくと、この立場は理解をいただきたいと思うところでございます。
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上吉原一天#22
○上吉原一天君 最初の大臣の答弁が非常にすばらしいんですよ。私は、事務当局の答弁よりも大臣がお答えになった、小さいところも実験を積み重ねて早目にやると、こういう姿勢でぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 それで、最後になりますが、地方分権に関しまして三月の二十五日、経済企画庁から「地方分権化時代における地方財政のあり方に関する研究」というレポートが公にされまして、新聞などで拝見をいたしました。
 この中で、地方財源の問題それから地方政策決定の問題など興味ある提言がなされているようでありますけれども、これはどのような研究会の提言であるのか、またポイントはどこにあるのか、経企庁にお尋ねをいたしたいと思います。
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堀一#23
○説明員(堀一君) 御指摘の「地方分権化時代における地方財政のあり方に関する研究」につきまして御説明させていただきます。
 この研究は、外部から客員としてお迎えいたしました林宣嗣関西学院大学教授を中心に経済研究所が所要の研究支援を行って取りまとめたものでございます。
 今回の研究に限らずこのような研究はすべてこういうふうに性格づけをいたしておりますけれども、この研究成果は同教授を中心とするチームの研究試論として位置づけられるものでございまして、経済研究所及び経済企画庁の公式の見解というようなものではないということをまずお断りさせていただきます。
 この研究におきましては、経済学的な手法を用いて多様な内容の分析、指摘が行われております。大変多様なものでございますので、詳細に御説明すると時間の制約がございますので、ちょっとかいつまんで御紹介させていただきます。
 まず第一点といたしまして、財政活動による県別の受益、負担の傾向を見ますと、国の支出による受益は西日本で高い、負担は大都市圏で高い、大多数の県は受益が負担を上回っておる、八〇年代以降、国の支出による再分配効果が強まっているというような内容でございます。
 第二に、地方の財政支出に及ぼす国庫補助金の効果につきましては、教育投資への支出促進効果が大きいということでございます。
 第三に、現在の補助金の約四割が一九五四年以前に創設されている等の特徴がございます。
 第四に、地方税源の拡充が必要であるというような内容となっております。
 なお、第二点に関連いたしまして、研究の一環として試算を行いましてこれが新聞等でも紹介をされておりますが、この試算について簡単に御説明いたしますと、仮に補助金を一般財源化した場合、地方の財政支出がどう変わるかについて経済モデルを用いた分析というものでございます。
 このモデルは、まず地方公共団体の財源として使途が自由な一般財源と一定の支出にリンクした補助金を考慮し、次に、支出については地方団体が各支出ごとにまずミニマムの支出を行い、さらにそれを超える分についてはその地域の経済的満足度を最大にするような支出パターンをちゃんと決められる、こういう前提に立ったモデルでございます。このモデルを用いて一定の前提のもとに各支出に対する補助金をすべて一般財源に振りかえた場合、支出パターンがどうなるか、こういうことについて計算をした結果でございます。
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上吉原一天#24
○上吉原一天君 ありがとうございました。またそれは勉強して取り組みたいと思います。
 最後に、ちょっと細かい問題になりますけれども、地方交付税の基準財政需要額の算定に当たって用いられます寒冷度補正について質問をいたします。
 この制度は、地方の寒冷による財政需要の落差を補正するものでございまして、全国ベースでその影響額は五百二十億円程度と見られておりますけれども、この制度が有効に機能しているかどうかは多くの市町村にとって交付税額算定の適切さに大きな影響を持つというふうに考えます。
 寒冷差による地域区分は、地方交付税に関する省令別表第四の(1)に規定されますけれども、それが全国の測候所、気象台の測定結果などによって昭和二十六年から三十三年間のデータ等をもとに寒冷の指数をプロットとしてつくられた寒冷図に従い、それぞれの市町村の市役所、役場の位置する場所の指数を六ずつ区分して定めたものというふうに理解をしております。このため、全国的にはおおむね妥当な区分と言えそうですけれども、各市町村を見るとどうもそうは言えないところも散見されます。
 例えば宮城県などは一級しかない。ところが、そこに有名な豪雪地帯の山間部があるわけですね。それから、栃木県では鹿沼、今市、真岡市、二宮など、地元としては随分体感温度の違う地域が同列の一級に指定をされておりますけれども、今市、私の出身なんですが、山側とか藤原町なんかはかなり寒い感じがしているんですね。本当は寒冷度補正の違いが必要なほど格差があるのではないかと思います。
 そうすると、寒冷図に従った指定の仕方が現状に合っていないんじゃないかというような気がするんですが、寒冷度補正の地域区分の見直し、これは随時行われていると思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。
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二橋正弘#25
○政府委員(二橋正弘君) 寒冷補正につきましては、ただいま委員からいろいろお話がございましたように、寒冷地帯におきます暖房費用等の増加財政需要につきまして級地区分に応じた割り増し算入を行うというものでございます。
 この級地区分につきましては、気象庁が公表いたします全国の気象観測地点におきます気象観測資料、おおむね三十年間のデータを集めた資料でございますが、これに基づいて見直しを行っているところでございまして、現在の級地区分は昭和六十一年度算定から適用しているところでございます。
 基本的に気象庁の公表いたします公信力のあるデータに基づいて級地区分を行う必要がございまして、次回の見直しにつきましては、次の気象観測資料が公表されてからその見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。
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上吉原一天#26
○上吉原一天君 終わります。
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風間昶#27
○風間昶君 平成会の風間です。
 まず、警察庁にお伺いしたいんですけれども、八年度の警察白書をざっと見まして、警察庁の徹底した取り締まりによって国内のテロ、ゲリラというものの検挙数は減っているということは承知しておりますが、右翼、極左を含めて発生の認知件数はどうなっているのか、八年度のデータを教えていただきたいと思います。
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杉田和博#28
○政府委員(杉田和博君) 平成八年度中におきますところのテロ事件の発生は、極左暴力集団によるものが五件、それから右翼によるものが七件、合計十二件でございます。
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風間昶#29
○風間昶君 そうすると、減ってきているというととです。そうしましても、テロの防止策としていろいろあると思うんですけれども、予算上どういうふうに記されているのか、教えていただきたいと思います。
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