科学技術委員会

1999-02-09 衆議院 全229発言

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会議録情報#0
平成十一年二月九日(火曜日)
    午前九時十分開議
  出席委員
   委員長 北側 一雄君
   理事 河村 建夫君 理事 河本 三郎君
   理事 中谷  元君 理事 山口 俊一君
   理事 辻  一彦君 理事 吉田  治君
   理事 斉藤 鉄夫君 理事 菅原喜重郎君
      飯島 忠義君    江渡 聡徳君
      奥山 茂彦君    木村 隆秀君
      田中 和徳君   三ツ林弥太郎君
      村岡 兼造君    望月 義夫君
      鍵田 節哉君    近藤 昭一君
      鳩山由紀夫君    近江巳記夫君
      吉井 英勝君    辻元 清美君
      中村喜四郎君
 出席国務大臣
        国務大臣
        (科学技術庁長
        官)      有馬 朗人君
 出席政府委員
        科学技術政務次
        官       稲葉 大和君
        科学技術庁長官
        官房長     興  直孝君
        科学技術庁科学
        技術政策局長  加藤 康宏君
        科学技術庁科学
        技術振興局長  田中 徳夫君
        科学技術庁研究
        開発局長    池田  要君
        科学技術庁原子
        力局長     青江  茂君
        科学技術庁原子
        力安全局長   間宮  馨君
        文部省生涯学習
        局長      富岡 賢治君
        文部省初等中等
        教育局長    辻村 哲夫君
        文部省高等教育
        局長      佐々木正峰君
        文部省学術国際
        局長      工藤 智規君
        厚生省保健医療
        局長      伊藤 雅治君
        工業技術院長  佐藤 壮郎君
        資源エネルギー
        庁長官     稲川 泰弘君
 委員外の出席者
        外務大臣官房審
        議官      須田 明夫君
        会計検査院事務
        総局第五局長  小川 光吉君
        参考人
        (宇宙開発事業
        団理事)    石井 敏弘君
        参考人
        (核燃料サイク
        ル開発機構理事
        )       岸本洋一郎君
        科学技術委員会
        専門員     宮武 太郎君
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 科学技術振興の基本施策に関する件
    午前九時十分開議
     ————◇—————
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北側一雄#1
○北側委員長 これより会議を開きます。
 科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。
 有馬国務大臣から科学技術行政に関する所信を聴取いたします。有馬国務大臣。
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有馬朗人#2
○有馬国務大臣 おはようございます。科学技術庁長官を拝命いたしました有馬朗人でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。御指導をこれから賜りますことをお願いいたしたいと思います。
 第百四十五回国会に当たり、私の所信を申し上げます。
 文書をお配り申し上げていると思いますので、時間の関係がございますので、少し速い目に読ませていただきます。
 二十一世紀を目前に控えた今、我が国は、極めて厳しい経済状況や少子高齢化の急速な進展などを踏まえ、これまでに整えられた社会システムを新しい時代にふさわしいものに変革していかなければならない状況にあります。このような中、豊かで潤いのある社会の発展基盤を構築し、私たちや私たちの子孫にとって明るく希望に満ちた次代を迎えることができるよう努力していくことが、我々に課せられた使命であります。尽きることのない知的資源である科学技術は、経済構造の改革を実現し、活力と創造性にあふれた社会をつくっていく原動力であり、この使命を果たすために必要不可欠なものであります。
 また、科学技術は、地球温暖化や環境破壊のような、人類が直面している地球規模の諸問題の解決に資するものであり、人類の未来に展望を開くものであります。さらに、長年の夢であった国際宇宙ステーションの建設開始や、向井千秋宇宙飛行士の日本人としては初の二度目の宇宙活動の例のように、科学技術は、次代を担う若者たちが、大きな夢と希望、そして高い志を持つことをも可能とするものであります。
 私は、このような科学技術について、その振興に積極的に取り組む所存であり、このため、科学技術創造立国の実現を目指して、科学技術基本法及び科学技術基本計画を着実に実行し、政府の研究開発投資の拡充を図ってまいります。その上で、喫緊の課題である経済の活性化に取り組むとともに、未踏の科学技術分野への挑戦、柔軟かつ競争的で開かれた研究社会の実現、安全で豊かな生活の実現のため、諸施策の積極的展開を図ってまいります。特に、現下の困難な経済状況においては、新産業創出を促すような先端科学技術分野の研究開発やその成果の活用の推進が、経済再生を進めていく上で重要であり、それらに関連した施策に力を入れてまいります。
 一方、より一層の研究開発活動の効率化、活性化を図りつつ、研究資金等の研究開発資源の適切な配分、研究開発の厳正な評価、省庁の枠を超えた連携の強化を図ります。さらに、国際的な科学技術活動を積極的に展開してまいります。
 なお、これらの取り組みの多くは、昨年末に成立した第三次補正予算の施策と切れ目なく実施することによって、景気回復に資することとしております。
 また、行政改革においては、創造的な科学技術行政体制の整備を図ることが重要であります。とりわけ、現内閣において、私が文部大臣と科学技術庁長官を兼務していることにかんがみ、文部省及び科学技術庁の統合に向けてこれまで以上の取り組みができるものと思いますし、また、一層の努力もしてまいる所存であります。
 以上のような認識のもと、平成十一年度には、以下に申し上げますような柱を中心として、科学技術の振興施策を総合的に展開してまいります。
 第一に、経済フロンティアの拡大等、経済活性化に資する施策の積極的展開であります。
 現下の最重要課題である経済の再生を達成し、国民の期待にこたえていくためには、我が国の得意とする技術集約型の戦略分野を開拓、強化していくとともに、新技術、新規事業の創出等を促進するための施策を強力に推進していくことにより、我が国の経済構造の改革を促進し、経済を活性化していくことが極めて重要であります。このため、産業全般の発展等の源となる情報科学技術を初めとする重要戦略分野の開拓と、新規事業の種を多く包含する研究開発成果の活用を促進するための科学技術環境の整備を中心として、科学技術の側面から経済の活性化に資する諸施策の積極的な展開を図ってまいります。
 情報科学技術の推進につきましては、社会の重要で高度なニーズに対応し、明確で高い目標を掲げた研究開発を行うことが効果的であります。このため、複雑な生命の諸現象の理解を深めるための先端的な研究開発や、地球規模の気候変動等の解明に資する地球シミュレータの開発等を進めてまいります。
 また、新たな戦略分野として、地球深部を探査し、地殻の変動、地球温暖化現象等の解明、有用な地殻内生命の探索等を目的とした深海地球ドリリング計画を推進してまいります。
 さらに、二十一世紀はライフサイエンスの時代とも言われておりますが、生命機能の根源であるゲノムの構造及び機能に関する研究や、二十一世紀に残された大きなフロンティアである脳科学研究等を積極的に進めてまいります。
 そのほか、現在の鉄鋼の二倍の強度と二倍の寿命を有する超鉄鋼材料の研究などを展開してまいります。
 一方、研究開発成果の活用促進のための施策として、プレベンチャー推進事業や、研究成果活用促進事業などを推進し、大学や国立試験研究機関等の先端的な研究成果の特許化や、研究開発型ベンチャーを通じた成果の展開を図ってまいります。
 また、地域における新産業創出等に資する基礎的・先導的研究開発を推進することなどにより、地域の科学技術振興策を強化してまいります。
 第二に、地球規模の諸問題の解決など、社会的、経済的ニーズに対応した未踏の科学技術分野への挑戦であります。
 我が国においては、みずから率先して未踏の科学技術分野へ挑戦し、知的資産としての革新的な科学技術の成果を創出し、我が国の発展のみならず人類に対し貢献することが強く求められています。このため、地球規模の諸問題の解決等に資する科学技術分野へ積極的に挑戦することとし、地球科学技術、宇宙開発、海洋科学技術等の先端的科学技術に取り組んでまいります。
 地球温暖化等の地球変動現象の解明や予測の実現は、経済社会の持続的発展や地球環境の保全、改善のための基礎となるものであり、特に地球温暖化対策については、地球温暖化対策推進大綱が平成十年六月に決定される等、取り組みの強化が求められております。このため、革新的温暖化防止技術探索プログラムや地球観測フロンティア研究等の地球変動予測に関する研究開発を推進してまいります。
 宇宙開発につきましては、コスト削減など開発の一層の効率化を図りつつ、確実かつ着実な推進を図ってまいります。とりわけ、輸送需要に柔軟に対応するとともに大幅な輸送コストの低減を目指したHIIAロケットなどの宇宙輸送システムの開発、組み立てが順調に開始された国際宇宙ステーション計画の推進、情報収集衛星を含め、地球観測などの分野の人工衛星の研究開発に力を入れてまいります。
 また、海洋科学技術につきましては、国内外の関係機関との協力のもとに、海洋地球研究船「みらい」や深海調査研究船「かいれい」等を活用して、総合的に海洋観測研究開発、深海調査研究開発などを推進してまいります。
 このほか、あらゆる科学技術の基盤技術として重要な物質・材料系科学技術の研究開発、次世代超音速機技術等の航空技術の研究開発などの先端的科学技術を推進してまいります。
 第三に、開かれた研究社会を目指した柔軟な研究開発システムの構築と、科学技術に対する国民の理解の増進、並びに独創的な基礎研究の推進等であります。
 科学技術創造立国を目指していくためには、研究者の創造性を最大限に発揮できる活力と魅力のある研究環境を具現化し、我が国全体の研究開発の抜本的な活性化を図っていくことが不可欠であります。このため、国研独立行政法人化先導プログラム等に取り組み、人、資金、制度に関して組織の枠を超えた柔軟な研究開発システムの構築を目指してまいります。
 また、近年の青少年の科学技術離れを勘案すれば、科学技術に対する国民の関心と理解を深めていくことが極めて重要な課題となっております。このため、科学技術に関する話題や科学実験の番組等を家庭に提供するサイエンス・チャンネルの試験的放送、創造性をはぐくむとともに物づくりの体験機会を提供するいわゆるロボットのオリンピック、ロボリンピックの準備等を推進し、次代を担う青少年の創造性の涵養、国民の科学技術に対する関心の高揚等を図ってまいります。
 さらに、科学技術創造立国を目指す上で必要不可欠である知的資産の形成を図るため、科学技術振興調整費や戦略的基礎研究推進事業などの競争的資金の拡充を中心として、基礎研究の強力な推進を図ってまいります。
 加えて、研究開発の基盤整備の観点から、研究情報等のデータベースの整備など研究開発に関する情報化の促進、大型放射光施設の整備及び共用の促進などを図ってまいります。
 第四に、安全で豊かな生活を実現するために必要な、国民生活に密着した科学技術の推進であります。
 特に、地震国の我が国にとって、地震防災対策は極めて重要な課題であります。このため、地震調査研究推進本部の方針のもと、基盤的地震調査観測施設の整備及びそのデータの流通、活断層の調査など、地震に関する調査、観測の充実強化や、国民一般に対する正確かつわかりやすい広報の実施などを総合的に推進してまいります。また、実大三次元震動破壊実験施設の整備を推し進める等、地震に強い社会の実現に努めてまいります。
 また、内分泌攪乱物質、いわゆる環境ホルモンに関する研究や、がんやエイズの研究など、生活者に身近な課題に対応する研究開発を推進してまいります。さらに、クローン技術のヒトへの応用の問題等、ライフサイエンスの進展に伴い生じる生命倫理の問題につきましても、規制のあり方の検討を含め鋭意取り組んでまいります。
 このほか、核融合の研究開発等、次世紀の長期的な課題として取り組むべき未来エネルギーの確保に向けた研究開発を推進してまいります。
 第五に、安全確保と国民の理解を大前提とした原子力科学技術を推進してまいります。
 エネルギー資源の約八割を海外からの輸入に依存し、今後ともエネルギー需要の着実な伸びが予想される中、供給安定性にすぐれ、発電過程において二酸化炭素や健康に有害な窒素や硫黄の化合物等を排出しない原子力の重要性は、地球温暖化防止京都会議での合意も踏まえると、ますます高まるものと考えられます。
 原子力を推進するに当たっては、安全確保と国民の理解が不可欠であります。しかるに、昨年十月、使用済み燃料輸送容器のデータ改ざん問題が判明し、国民の皆様の原子力に対する信頼を損なうことになったことは、極めて遺憾と思っております。今後は、このような問題が二度と起こらぬよう、事業者に対し再発防止の取り組みを強く促すとともに、国としての安全審査、検査の充実強化や、原子力安全委員会の機能強化など、原子力安全対策のより一層の充実強化を図ってまいります。さらに、国民各界各層との一層の対話の促進、情報公開等を積極的に推進してまいります。このような努力とともに、高速増殖炉や高レベル放射性廃棄物処分を初めとする核燃料サイクルの確立に向けた研究開発の着実な展開を図ってまいります。
 一方、昨今の国際的な核不拡散に関する諸問題に対応するための体制整備と、使用済み燃料の中間貯蔵のための法的整備を進めるとともに、原子力損害の賠償についての諸規定の整備を行うことが必要であり、今国会において関係法律の改正をお願いすることとしております。
 以上、私の所信を申し上げてまいりました。
 小渕首相は、二十一世紀の社会に向け、未来へのかけ橋を築いていかなければならないという目標を掲げられました。私は、科学技術の振興こそ、新しい世紀を希望と活力のあるものとするための基盤を築くものであり、未来へのかけ橋を築く原動力となるものであると信じております。
 私は、科学技術に課せられました重大な使命を全うすべく、科学技術行政の責任者として全力を尽くしてまいります。
 委員長を初め、委員各位の御支援、御協力を心よりお願い申し上げます。
 どうもありがとうございました。拍手
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北側一雄#3
○北側委員長 次に、平成十一年度科学技術庁関係予算について説明を聴取いたします。稲葉科学技術政務次官。
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稲葉大和#4
○稲葉政府委員 平成十一年度科学技術庁関係予算の概要を御説明申し上げます。
 平成十一年度の科学技術庁の予算額は、一般会計が六千百五十三億百万円、産業投資特別会計が三十七億円、電源開発促進対策特別会計が一千五百四十八億三千六百万円となっております。以上の各会計を合わせた予算額は、七千七百三十八億三千七百万円となっております。
 また、国庫債務負担行為限度額は、一般会計が一千四百七十一億三千四百万円、電源開発促進対策特別会計が五十九億五千九百万円となっております。
 さらに、一般会計予算の予算総則において、原子力損害賠償補償契約に関する法律第八条の規定による国の契約の限度額を一兆八千四百七十億円とするとともに、核燃料サイクル開発機構法第三十五条の規定により、政府が保証する借り入れ等の債務の限度額を二百八十億七千九百万円といたしております。
 次に、主要な項目につきまして、その大略を御説明申し上げます。
 第一に、経済フロンティアの拡大等経済活性化に資する施策の積極的展開であります。
 経済を活性化するための新しい重要戦略分野の開拓として、情報科学技術の推進に三百億八千九百万円、深海地球ドリリング計画の推進に三十三億五千百万円を計上するほか、ゲノム科学研究、脳科学研究等を推進することとしております。
 また、新技術と新規事業の創出を促進するため、プレベンチャー推進事業の創設を初めとする研究開発成果の活用の促進に百八億九千四百万円、さらには、地域における科学技術の振興に百七十一億五千七百万円を計上いたしました。
 第二に、社会的、経済的ニーズに対応した未踏の科学技術分野への挑戦であります。
 地球環境科学技術を推進するため、革新的温暖化防止技術探索プログラムを開始するとともに、地球変動予測に関する研究開発の推進等に合わせて六百九十一億五千百万円を計上いたしました。
 また、月周回衛星プロジェクトや国際宇宙ステーション計画の推進等宇宙開発利用の着実な推進に一千八百七十二億一千九百万円、海洋観測研究開発を初めとする海洋科学技術の研究開発の推進に二百九十三億五千九百万円を計上したほか、物質・材料系科学技術や航空技術等の研究開発を推進することとしております。
 第三に、新たな研究開発システムの構築、整備と独創的な基礎研究の推進であります。
 柔軟な研究開発システムの構築を目指して国研独立行政法人化先導プログラムに着手するとともに、開放的融合研究推進制度の拡充、ポストドクター等一万人支援計画の推進等に合わせて四百三十二億二千百万円を計上いたしました。
 また、サイエンス・チャンネルの試験的放送を初めとする科学技術に関する国民の理解の増進に四十一億五千九百万円を計上するとともに、科学技術振興調整費や戦略的基礎研究推進事業等の競争的資金の拡充による基礎研究の推進のため七百四十億四百万円を計上いたしました。
 このほか、研究開発基盤の整備、充実のため、研究開発に関する情報化の促進、大型放射光施設の整備等を推進することとしております。
 第四に、安全で豊かな生活を実現するために必要な国民生活に密着した科学技術の推進であります。
 全国的な地震調査観測網の整備、実大三次元震動破壊実験施設の整備等の防災・安全対策の充実に百五十五億一千四百万円を計上したほか、環境ホルモンに関連する研究等の身近な生活者ニーズへ対応した研究開発や核融合等の未来エネルギーの研究開発を推進することとしております。
 第五に、安全確保と国民の理解を大前提とした原子力科学技術の推進であります。
 核燃料サイクル開発機構に関しましては、安全確保、情報公開等の一層の徹底により改革理念を定着させ、業務運営を軌道に乗せることとしております。
 また、原子力安全対策の推進を図るため、原子力安全規制行政の充実強化、原子力安全に関する研究等に合わせて五百三十三億三百万円、保障措置の強化・効率化を含む核不拡散対策の充実強化に百五億一千三百万円を計上したほか、原子力に対する国民の理解の促進、バックエンド対策の推進、核燃料サイクルの研究開発の着実な展開、先導的原子力研究開発の推進を図ることとしております。
 第六に、国際的な科学技術活動の積極的な展開であります。
 研究者の海外派遣や外国人研究者の受け入れ等の国際交流活動を推進するとともに、国際宇宙ステーション計画等の国際協力プロジェクトを推進することとしております。
 なお、その具体的な内容については、お手元に資料を配付してありますので、説明を省略させていただきたいと存じます。
 以上、何とぞ御審議くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
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北側一雄#5
○北側委員長 以上で説明は終わりました。
    —————————————
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北側一雄#6
○北側委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。奥山茂彦君。
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奥山茂彦#7
○奥山委員 おはようございます。自由民主党の奥山でございます。
 質問項目は、余りふやすとぐあいが悪いので、私も簡潔に参りますので、長官の方も簡潔で、またわかりやすくお教えを願いたいと思います。
 我が国は、言うまでもなく資源小国でありまして、二十一世紀、これからの未来を生き抜くためには、小渕総理の話にもありましたけれども、未来へのかけ橋ということで、科学技術が日本の生きる道であろうかと思います。
 そこで、科学技術の予算はコンスタントに確保されていかなければなりませんし、そしてまた人材の養成を図っていかなければならないわけでありますが、文部大臣と兼ねてこのたび科学技術庁長官として取り組んでいただく大臣の意気込みと、これからの抱負というものを少し聞かせてもらいたいと思います。
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有馬朗人#8
○有馬国務大臣 今奥山先生おっしゃられましたように、日本が特に二十一世紀において活躍するためには、科学技術創造立国が極めて重要であると考えております。
 平成七年十一月、科学技術基本法が制定され、翌年七月に同法に基づく科学技術基本計画が閣議決定されたところでございまして、現在、政府としては、同計画に沿って、社会的、経済的ニーズに対応した研究開発の推進、基礎研究の振興、新たな研究開発システムの構築、政府研究開発投資の拡充等に努めているところでございます。
 このような点から、平成十一年度の予算案におきましては、科学技術関係経費として約三兆二千億円を確保し、特に科学技術振興費につきましては、一般歳出の対前年度伸び率五・三%を上回る八・一%増の九千六百三十億円が計上され、科学技術振興の重要性に配慮されているところでございます。
 今後とも、文部省を初め関係省庁と密接に連携して、人材養成並びに科学技術基礎研究の開発に努力をさせていただきたいと思っております。
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奥山茂彦#9
○奥山委員 ひとつ長官として、ぜひとも意欲的に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、この科学技術の問題になりますと、避けて通れないのは原子力の問題であります。
 我が国は、言うまでもなく、エネルギー対策が、石油あるいは石炭、こういった化石燃料と言われるものはどうしても海外から輸入をしなければなりませんし、継続的な資源の確保ということになってまいりますと非常に難しいこともあります。さらにまた、環境問題もあるわけでありますから、どうしても我が国は原子力エネルギーに頼っていかなければならないわけであります。
 ところが、西ドイツで新しくできましたシュレーダー政権は、これから原子力発電はやめていこう、このような方針を出してきつつあるわけでありますけれども、このような問題、あるいは、唯一の核被爆国であるという我が国の置かれた特殊な立場の中において、我が国は、その原子力の安全性の確保ということが今最も必要なことになるわけであります。
 しかしながら、残念ながら、過去において動燃のナトリウムの流出事故とか、あるいはこの前の原燃輸送のデータ改ざん問題とか、こういう問題がたびたび起こるたびに、国民の原子力行政に対する不信というものが募ってきたわけであります。その安全性と、我が国自身が、原子力基本法に盛られた平和利用が目的であるということでありますが、これがまた案外海外には知られておらずに、日本も核開発、核兵器を持つのではないかというような誤解もあるわけでありますから、そういうことも含めまして、これからの国民の信頼回復にどのように努められるかということをお尋ねしたいと思います。
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有馬朗人#10
○有馬国務大臣 まず最初におわびをいたしますことは、昨年発覚いたしました使用済み燃料輸送容器のデータ改ざん問題は、あってはならないことであると思います。これによって原子力に対する国民の信頼が低下したことは大変遺憾であると考えております。そういう意味から、まず原子力に対して国民の信頼を回復しなければならないと思います。
 まず、現場において安全運転をぜひともやっていく、その実績を積んでいくということが第一であり、地域の方々の御理解を賜るべく努力をしていくことが必要であると思います。
 国といたしましても、政策決定過程の透明化を図っていかなければならない。国民各界各層からの幅広い御意見を伺う、そのために原子力政策円卓会議を開催しております。また、シンポジウム、フォーラム、説明会の開催を行うというふうなことで、原子力の安全性を確保しつつ、さらに原子力についての国民の信頼をいただくべく努力をさせていただきたいと思っております。そのために、情報公開をしていく、わかりやすい情報を提供するというふうなこと、国民各界各層との一層の対話を推進していきたいと思っております。
 また、日本はあくまでも原子力は平和利用であるということを、国民、日本人のみならず、世界の人々に対して訴えてまいりたいと思っております。
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奥山茂彦#11
○奥山委員 過去におけるこれまでの事故が起こったときに、なかなかその真相が国民に知らされなかったということが、いわゆる原子力政策に対する国民の不満が非常に強いわけでありますから、この辺の信頼回復、どうしてもやはりこれは進めてもらわなければならない課題であります。
 それとともに、日本はウラニウムの産出国ではないわけでありますから、どうしても海外からウランを輸入をしてこなければならない。そういう中において、核燃料のリサイクルということが日本にとっての大きな課題となってくるわけであります。そういう意味で、昨年からプルサーマルが既に一部実施の運びになりましたし、また、地方自治体、また住民の理解を得る努力をずっとしてもらってきたわけであります。
 プルサーマルと、それからFBRを初めとする核燃料サイクルの確立への取り組み、それから、あわせてお尋ねしたいんですけれども、いわゆる高濃度の核廃棄物処理対策というものが、我が国はその取り組みが非常におくれてきておるわけであります。こういったバックエンド対策というものの取り組みをあわせてお尋ねをさせていただきたいと思います。
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有馬朗人#12
○有馬国務大臣 プルサーマル計画についてでございますけれども、今まで使っております原子力発電施設への追加的な設備投資をほとんど伴うことなくウラン資源の有効利用を図ることができるわけであります。
 そういう意味で、現時点で最も確実なプルトニウムの利用方法でございまして、平成九年二月には、これを早急に開始することが必要である旨閣議了解が行われたところでございます。その閣議了解の後、プルサーマル計画の意義、安全性等に関し国主催の公開討論会を開催する等、地元の理解を得るための努力を行ってまいりました。
 この計画につきましては、地元の了解を得つつ、昨年十二月には、関西電力高浜発電所におけるプルサーマル計画について原子炉設置変更許可が行われ、また現在、東京電力福島第一原子力発電所のプルサーマル計画につきましても一次審査が行われている等の進捗が見られております。
 また、高速増殖炉につきましては、その利用によってウラン資源の利用効率を飛躍的に向上させることができます。長期的観点から着実に進めていくべきものと私は考えております。一昨年十二月の原子力委員会決定におきましても、このような認識のもと、将来の非化石エネルギー源の一つの有力な選択肢として、実用化の可能性を追求するため研究開発を進めることが妥当とされました。
 今後とも、「もんじゅ」の活用を含めた高速増殖炉の研究開発を着実に、地元の御理解を得ながら、また国民の御理解を得ながら進めてまいりたいと思っております。そういう意味で、核燃料サイクルの円滑な推進が図られるよう努力をいたしてまいりたいと思います。
 また、非常に重要なポイントを御指摘くださいました。放射性廃棄物の問題というのはなかなか難しい問題でございます。原子力の開発利用を進めていく上で最も重要な課題の一つでございます。
 現在、我が国におきましては、放射能レベルの高低、含まれる放射性物質の多様性を十分踏まえまして適切に区分して管理し、その区分に応じて合理的な処理処分を行うこととしております。また、各事業者たちがみずからの責任において処理処分することを基本といたしております。
 このうち、原子力発電所等から発生する低レベル放射性廃棄物につきましては、青森県六ケ所村の日本原燃株式会社が低レベル放射性廃棄物埋設センターをつくりまして、そこで埋設処分を安全かつ円滑に実施中でございます。
 一方、高レベル放射性廃棄物につきましては、昨年五月に取りまとめられました原子力委員会の高レベル放射性廃棄物処分懇談会報告書及び昨年六月の高レベル放射性廃棄物処分の推進に関する原子力委員会決定を受けて、現在、関係機関において、処分の具体化に向け、まず処分費用の具体的見積もり及び処分事業のあり方の検討、これまでの研究開発成果の取りまとめ、さらに安全確保の基本的考え方の検討が進められているところでございます。
 今後とも、バックエンド対策につきましては、国民の皆様方の幅広い御理解を得ながら、最大限努力をさせていただきたいと思っております。
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奥山茂彦#13
○奥山委員 ひとつ強力に、特に我が国の原子力発電というものが、これまでからトイレのない住宅のようなものでありまして、後始末が全然何もできないという実態がありますので、ひとつその辺は十分に力を入れて進めていただきたいと思います。
 過日の新聞で、また政府も発表いたしましたけれども、いわゆる廃棄核兵器ですか、この処理対策が今非常に大きな課題となってきておるわけであります。
 御案内のように、最近は核兵器の軍縮の時代になって、アメリカはみずから処分をするであろうと思いますが、特にロシアは、その廃棄核が行方不明になったりとか、いろいろな問題を引き起こしているだけに、その核兵器の処理という問題が非常に大きな課題となってきておるわけでありますけれども、我が国も全面的にその処理の研究をしようということで、日本とロシアで共同してやろうということになっておるわけであります。これは、我が国自身の核の平和利用という趣旨からしましても、非常に意義のあることであろうかと思います。
 そういう中において、これは核燃料サイクル開発機構がその研究に当たるということでありますから、この体制を科学技術庁としてもバックアップしてもらわなければならないかと思います。
 それから、もう一つの課題としまして、これからいわゆる原子力発電の原子炉の解体という問題が非常に大きな課題となってくるわけでありますから、そういう面の研究というものも、世界でその技術を日本自身が提供していくということが非常に大きな意義があることでなかろうかと思いますが、この辺も含めまして、どのように取り組まれるか、お尋ねをしたいと思います。
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有馬朗人#14
○有馬国務大臣 御指摘のとおりでございまして、私も、ロシア並びにアメリカの爆弾の解体によって発生しますプルトニウムをどうするか、大変気にいたしております。
 今奥山先生御指摘のとおり、ロシアの解体核プルトニウムの処理処分につきまして、科学技術庁としても大いにお手伝いをしたいと思っている次第であります。
 核燃料サイクル開発機構は、解体核物質処理への技術的貢献など、国際協力への積極的な取り組みを計画しております。具体的には、ロシアの研究所との高速増殖炉に関する共同研究等を通じて、解体核プルトニウムの、高速炉、これはBN600と言っておりますが、この高速炉による燃焼の支援を行うべく協議を進めてきているところでございます。科学技術庁としても、この計画を大いに推進いたしたいと考えております。
 また、原子炉の解体でございますが、これも大変重要な問題でございまして、一つ、原子力発電所で古い原子炉を解体するというふうな見事な成功をおさめておりますので、さらにこのような研究を進めてまいりたいと思っております。
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奥山茂彦#15
○奥山委員 もう余り時間がございませんので、あと二つお尋ねをしたいことがありますが、もう一遍に聞かせていただきたいと思います。
 一つは、情報収集衛星。これは、防衛庁とのいろいろな話の中において四機打ち上げなければならぬ。二〇〇二年までに情報収集衛星を打ち上げる。しかし、技術的な問題は、これは宇宙開発事業団等が主に進めてもらわなければならないわけでありますが、その役割等をどのように果たしていかれるか、それが一つ。
 もう一つは、こういった技術開発はどうしても高度な、特殊な技術になるわけでありますから、これまで衛星の発注にしましてもロケットの発注にしましても、特定の業者との間の契約ということになるわけでありまして、防衛庁においていろいろこれが問題を醸したことがあります。そういったことにならないようにという強い願いを我々も持っておるわけでありますし、過去において新聞にも出たことがあるわけでありますので、その点は十分留意しながら進めていただきたいと思います。
 そしてもう一つは、私は京都でありますから、阪神大震災のときには非常に大きな揺れを我々のところも感じたわけであります。この地震対策、地震予知ということにつきましては、これは世界においてはかなり進んでおると言われておりながら、我が国はなかなか予知ができない現状があるわけであります。そういった中におきまして、かつて中国の遼寧省海城県というところで、このときは地震予知に成功した、そういったニュースも伝えられているだけに、我が国も地震対策には十分心して取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、科学技術庁長官としては、地震調査研究推進本部長を兼ねられているわけでありますから、そういった予知の問題について、それから、今回、予算の中にも盛り込まれておりますけれども、実大三次元の震動破壊装置というもの、これはどういう目的でやっていかれるのか。
 さらにまた、もう一つだけ、我が国は余りこれには意欲的に取り組んでおらないんですけれども、生物は地震の予知能力があるということがいろいろ言われているわけでありますから、こういった生物界の研究というものも果たして十分なされているのかどうかということもあわせて最後にお尋ねをしたいと思います。
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有馬朗人#16
○有馬国務大臣 まず、情報収集衛星のことでございますが、これは非常に技術開発を必要とするようなところがございますので、通産省、郵政省の協力を得つつ、確実に開発に取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、NECの過大請求問題のようなことが今後絶対にないように、慎重を期していきたいと思っております。
 阪神・淡路大震災のことでございますが、私も大変この点、心配をしております。同僚の研究者たちからの報告書などを見ますと、随分基礎的な地震の研究は進みました、しかしなお、何月何日に起こるというふうな予言、予知まではできないようであります。
 そこで、こういうことで地震調査研究推進本部が置かれ、そこで総合的かつ基本的な施策の立案、関係行政機関の予算等の事務調整、そして、総合的な調査観測計画の中核となる、地震に関する基盤的調査観測計画を決定するなどの活動を現在行っております。さまざまな全国の地震に関するデータを集め、毎月定期的に、かつ必要に応じて臨時的に、地震調査委員会を開催するとともに、その評価結果についての広報を積極的に行っているところでございます。
 具体的には、後でまた三次元震動台のことは申し上げますが、それも含めまして、今、科学技術庁を初めとする各省庁においては、まず高感度地震観測施設。残念ながらまだナマズの研究は進んでおりません。生物関係はまだおくれていると思います。それから、GPS地殻変動連続観測施設等の全国的な整備の推進、そのデータの収集、処理、提供などを行い、全国の主要な活断層の調査等を行っております。
 具体的に科学技術庁としてどういう地震防災研究をしているかという御質問に対しましては、現在、防災科学技術研究所において、全国強震ネットワークの運営、強震動の地域特性の評価等に関する研究を実施、そしてまた、地震が起こっても家が倒れない、橋が落ちないという構造物の耐震性向上を通して地震災害の飛躍的軽減を図るため、阪神・淡路大震災級の地震動を模擬して、実大規模での破壊現象の解明を可能とする三次元の震動台をつくる実大三次元震動破壊実験施設の整備に本年より着手したところでございます。
 それ以外にも、先ほどおっしゃられました宏観予測、すなわち、にじを見るとか、あるいは地電流を見るとか、さまざまなことについても理化学研究所の地震防災フロンティア研究センターなどで行っております。そして、都市部を中心とする地震災害の軽減を目指す先導的な研究を現在実施しているところでございます。
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奥山茂彦#17
○奥山委員 ありがとうございました。
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北側一雄#18
○北側委員長 辻一彦君。
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辻一彦#19
○辻(一)委員 有馬文部大臣が科技庁長官を兼任されて、心からお祝いと、なかなか大変だと思いますので頑張ってほしいと思います。
 そこで、大臣の所信を特に初めに二、三、伺いたいんですが、文部行政の非常に忙しい文部大臣が、それ自体でも非常に御苦労が多いわけでありますが、そういう中で科技庁長官を兼任されて大変だなということで、心から敬意を表したい。
 しかし、我が国の科学技術基本法を中心にして、今、大臣も所信表明で御発言でありますが、科学技術創造立国あるいは科学技術大国を目指して取り組んでいる、そういう中で、従来、科技庁長官が専任長官としていらっしゃったのが、それがなくなったということは、本当に私は非常に残念、また遺憾なことだな、こういう感じがしております。
 従来の科技庁長官は、原子力委員長を初め科学技術の多くの責任あるポストを持っておられたわけですが、一人の大臣が果たすには、文部行政と科技庁長官、両方の在職というものはなかなか容易でない、大変な激務であると思いますが、その両方の非常に重要なものを担当される有馬大臣がどういう決意とお気持ちを持っていらっしゃるか、このことをまずお伺いいたしたいと思います。
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有馬朗人#20
○有馬国務大臣 私自身に関係することでございますので、うまいお答えができるかどうかわかりませんけれども、率直に申し上げまして、科学技術は自分がずっとやってきたことでございますので、特に原子力並びに宇宙というものは私がやっていたことに非常に近い、友達も多いというふうなことで、大変うれしくこのことをやっております。大変興味深くやりますので、時間がかなり短くても十分理解ができるかと思っております。
 同時に、文部省の方の、学術研究と普通言っておりますが、そこにあります科学技術の研究と科学技術庁のもとにあります科学技術の研究は極めて密接な関係にございますので、両方一緒に考えることができると思っております。例えば、大学や国立試験研究機関における基礎的研究などを推進するというのは協力してやれますし、重要な科学技術系人材の養成というところでは、大学等々と連携をとり、科学技術庁の傘下にありますポストドクトラル・フェローなどをうまく使って育成していくことができるかと思っております。
 それからもう一つ、二つの省庁が協力することの極めて重要な意義があるのです。比較的このことは忘れられておりますが、私が兼任をさせていただきながらつくづく思いますことは、青少年の科学技術離れへの対策でございます。これはやはり小学校、中学校、高等学校も同時に考えていかなければならない。そういう点で科学技術庁と文部省が大いに協力をいたしまして、さまざまな、先ほどもちょっと申し上げましたようなサイエンス・チャンネルを開くとかシンポジウムを行うというふうなこと、あるいは夏の学校を行うというふうなところで極めて密接に協力をしながら進めることができますので、二つの省庁を兼ねるということが必ずしも二倍のエネルギーを要することにならずに、割に有機的にやることができるということを申し上げて、お答えとさせていただきます。
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辻一彦#21
○辻(一)委員 今大臣から自分の声でお話を聞いて、大変よかったと思います。
 私も長年原子力行政というもの——私のところの福井県の若狭湾は、大臣も御承知のように「もんじゅ」「ふげん」を初め十五の発電所を、その容量は千百八十万キロワット、約千二百万キロワット、私も、チェルノブイリやスリーマイル、各国の原子力施設はほとんど見て回ったつもりですが、これだけ集中しているところはない。したがって、参議院に四十六年以来、原子力の安全と、万一、あってはならないのですが、それに備えての防災体制の確立、これに半生をかけてきたつもりなので、そういう立場からしますと、科技庁長官は、よくわかった人が長官につかれる場合もありますが、必ずしもそうでない場合が多い。そうすると、ようやくなれて頭に入った時分には大臣をやめてしまうので大変残念に思っておりましたが、今回、最初から科学技術行政に確信を持ってそういう経験を踏まえて臨んでいただけるということは、大変結構なことだと思います。
 そこで、一つ確認しておきたいのですが、今のお話で、二つの職をやってもそれほどの時間をかけずにやれるということですが、我々の国会の方からいえば、国会の審議というものが非常に大事なので、そこに直接長官が来て、そして自分の言葉で物を言わなければ余り意味が本当はないと思うのですね。そういう意味で、難しい中ではありますが、我が科学委員会の方、これはもう原子力や宇宙や海洋や大事な問題がいっぱいありますから、できる限りの時間を割いてひとつ務めていただきたい。このことについての決意のほどをひとつ伺いたいと思います。
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有馬朗人#22
○有馬国務大臣 ただいまのところ、月水金と文部省、火木は科学技術庁に勤めさせていただいておりますが、緊急なことがどちらかに起こりますと、その省なり庁の方に週の割り当てにかかわらず出かけてやっております。そしてまた、科学技術委員会などには、できる限りというよりも、まずは完全に出席をさせていただきたいと思っております。そういう点で、決して両省庁をお引き受けいたしたことがどちらかの仕事をないがしろにするということはないようにいたしたいと思っております。
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辻一彦#23
○辻(一)委員 きょうは、民主党の方から三人、私が冒頭に出まして、物づくり関係を中心に鍵田さん、それから宇宙や海洋開発等を同僚の近藤さんにそれぞれやっていただくのでありますが、私はやはり原子力の問題を中心にお尋ねしたいと思うのですが、それも、先ほどもお話がありましたが、核融合をどうするのかという問題と、最終の廃棄物処理をどうするのかということについて、大臣の所信をひとつ伺いたいと思います。
 第一に、具体的には後でITERの問題等を中心にしてお尋ねしますが、まず、地球におけるエネルギーの将来を考えると、太陽をいかに生かすか。太陽は、宇宙の太陽がありますし、地上の太陽がある。地上の太陽は核融合であると思いますが、宇宙の太陽は、その中心温度は千五百万度Cですね。それであれだけの光と熱を与えておりますが、太陽光発電という中で、この光を電気エネルギーに使っていくもう一つの道があるわけですが、これに力をやはりもっと入れないといけないのではないか。予算を見ても、細かいことは別として、必ずしも十分とは言えない感じがします。
 それからもう一つは地上の太陽。これはもう言うまでもなく核融合でありますが、日本のJT60は御承知のように五・二億度。太陽は千五百万度ですが、JT60は五億度以上の温度を短い時間でありますが保持した、宇宙に存在しない高温を確保した。私は、こういう核融合を何としても推進をして、宇宙の太陽を最大限に生かす、それから、地上に太陽をつくり上げて、そしてエネルギーの将来に備えるというこの二つが、いずれも太陽ということでありますが、大変大事であると思いますが、大臣の所信をお尋ねしたい。
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有馬朗人#24
○有馬国務大臣 本当の太陽も地上の太陽も極めて重要だと思っております。
 まず、地上の太陽すなわち核融合のことにつきましては後ほどちょっと触れさせていただきますが、やはり、天にある太陽をぜひとも地上で大いに利用しなければならない、そのための研究開発は大いに進めていかなければならないと思っております。今のところ、御指摘のように必ずしも十分まだ推進が図られていないというところがありますけれども、随分産業的にもソーラーバッテリー等々が安くなってまいりましたし、通産省も随分それに対して援助をしておりますので、これは大いに進んでいくだろうと思います。
 ただ、私が心配しておりますことは、太陽のエネルギーというのは、地上に注ぐ全部をとりますと大変大きなものですけれども、日本のように雨が降ったりするようなところは割に有効性が高くない、そういう点でさらなる技術の開発が必要であると思っております。
 核融合でございますけれども、御指摘のとおり、随分今一生懸命研究をいたしております。今後どういうふうにこれを進めていくか、ITERをいつどういうふうにやっていくか等々は今後の大きな問題であろうかと思っております。またその点について詳しく御質問がございましたら私の考えを申し上げたいと思いますが、いずれにしても、核融合の実用化に向けましては、エネルギーを長時間安全に発生させる技術を開発していかなければならないと思います。今御指摘のように、数億度といった高温に耐える、放射化しにくい材料の開発というのがなかなか難しい、今多くの研究者が努力しているところでございます。
 こういうふうな技術開発課題は、大変おもしろい問題がたくさんありますので、研究者の意欲を大いにそそるところでございますから、さらなる研究を進めてまいりたいと思っております。
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辻一彦#25
○辻(一)委員 太陽光発電等には多く触れるつもりはなかったのですが、学校等のことに、文部大臣でもいらっしゃいますので、ちょっと一言触れたいのです。
 言われるように、太陽光は全体は非常に大きいけれども、しかし一つの産業動力等をそこから得ようとすれば、これはなかなか難しい問題ですが、日本で電気が一番要るのは、甲子園の野球をやって、クーラーを全部使うときに電気がたくさん要る。そのときの最大限のピークを維持するためには、かなり余分の発電所や施設を持たなければならないという問題がありますが、私は、夏の甲子園のとき、クーラーと太陽光発電を直結すれば、民生の面では随分ピークを削ることができるのではないかという感じがします。
 そこで、太陽光発電を考えるときに、一つは光からの熱交換率、今は一一%ぐらい、これを技術的には二〇%まで上げることは不可能ではない。これを開発して二〇%に持っていけば、コストは、概算でいっても半分ぐらいになる。それから、学校であるとか、市役所であるとか、公共の建物の天井にパネルを張って、太陽光を生かす。私のような北陸の雪のあるところはなかなか別としても、太陽のよく照るところはどんどんそういうのを義務づけて、これに対して国が助成をする、そうすれば大量のパネル生産ができる、コストは下がってくる。この二つを本格的にやれば、かなり様子が変わると私は思いますが、文相でもありますので、学校の点も考えて、一言お尋ねしておきたい。
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有馬朗人#26
○有馬国務大臣 ただいまの辻先生のお考えは、私も全面的に賛成でございます。
 太陽エネルギー、ソーラーエネルギーだけでは、日本のエネルギーを、特に電力を全部賄うことはできません。しかしながら、御説のように、夏のピーク時あるいはそうじゃないときでも、家庭電力ぐらいは、屋根の上に準備いたしましたソーラーバッテリーを使って電力を生み出すということが極めて有効であると考えております。
 そういう点で、今後、ソーラーシステムの開発並びにそれを公共施設に備えることが必要であると思っておりますし、家庭でもぜひともそういうものを備えていただくべく国としても援助をしていくべきだと思っております。
 現在、文部省では実はエコスクールというものをつくっております。これは、新しい小学校、中学校でございます。まだ十八校ぐらい。四万校、四万五千校あるようなところで十八校でございまして余り威張れないのですけれども、モデル事業を行っておりまして、こういうものが成功すれば、先生御指摘のような時代が来るかと思っております。
 また、具体的には、通産省と協力いたしまして、これは文部省の方の予算でございますが、太陽光発電のための設備や太陽熱を利用した暖房、給湯設備等を今申しましたエコスクールに備えていくというふうなことを今やっているところでございます。
 先生のお考えに全く賛成をいたします。
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辻一彦#27
○辻(一)委員 この問題はもう少しやってみたい感じがするのですが、きょうは主題がありますので、また別の機会にしたいと思います。
 そこで、大臣は、文相、科技庁長官として、宇宙の太陽、地上の太陽が必要であるという御認識のようであって大変結構だと思うのですが、地上の太陽、核融合の問題について若干具体的にお尋ねしたいと思います。
 私はこの間、一月の中旬に、南米リマの国際会議に出た後、アメリカの西部地方、砂漠地帯を回って、アメリカの核融合の拠点サンディエゴ、それからロスアラモス、原爆を開発しましたが、あそこで核弾頭の解体試験をやっている状況、それからネバダの、核兵器の実験場でありましたユッカマウンテンで廃棄物の最終処分場の試験をやっているのを見て、いわゆるハンフォードの核開発の後の廃液等が非常に問題になっている、そういう状況を一週間ほど見てまいりました。
 そこで、サンディエゴでも、日本の核融合に対して随分、現地でいろいろ研究をやっている学者の人に会っても期待が強いのを痛感したのですが、今、日本の核融合の現状、そしてITER等のめど、そういうものについてどういうふうに認識していらっしゃるかをまずお伺いしたい。
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有馬朗人#28
○有馬国務大臣 日本の核融合研究は随分私は進んでいると思っております。ITERについては、また後ほど御質問がおありになるかもしれませんけれども、さまざまな面で核融合の研究が行われておりまして、トカマク型のものとか、あるいはレーザーを使うものとか、いろいろな研究が科学技術庁及び文部省傘下の研究所で行われております。
 この中で、やはりトカマク型が今のところ一番実現の可能性が強いのではないかと思っております。まだまだ短いのですけれども、高温、高密度のプラズマが随分つくられるようになりましたので、そういう点でさらなる研究を進めることによって実現化を図りたいと思っております。
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青江茂#29
○青江政府委員 ITERの現状等につきまして、事実関係についての御質問がございましたので、私の方から補足的に御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、ITERの方の現状でございますけれども、御案内のとおり、一九九二年から六カ年にわたりまして工学設計活動というものを継続をしてまいったその結果といたしまして、昨年の七月の段階でもちまして詳細設計書というものができ上がってございまして、それに加えまして、その関連RアンドDというものも進めてまいりました。主要な機器の試作、システム試験、こういったものも行われてございまして、そういう経過を踏まえまして、言ってみればITERという実験炉、ハードウエアそのものはできるというめどが立ったところまで行ったわけでございます。
 ところが、その際におきましての所要資金というのが附帯施設を含めまして約一兆円というふうに見込まれてございまして、一兆円という資金需要に対しまして、各国財政事情等がございまして、四極ともに、ITERという実験炉を建設しようというふうな、建設への具体的な動きというものが生ずることがなかったわけでございます。
 そういう状況を踏まえまして、一兆円といういわゆる資金需要の規模に対しまして約半額、五千億程度の規模でもちましてITERの目的というものができないだろうかということで、設計というものをさらに見直していく、いわゆるローコストオプションというものを追求してみようじゃないかということでもちまして、四極での議論が整理をされまして合意に至ったわけでございます。その段階におきまして、米国がやはり一年を超えてのITERへの参加というのはできないということに相なったわけでございますけれども、その後、米国を除きました三極におきましても、ITER工学設計活動というのを続けようではないか、続けることが大変重要な意義があるということでもちまして合意が成りまして、今継続途上にあるという段階にございます。
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