財政・金融委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年十月三十一日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員氏名
委員長 伊藤 基隆君
理 事 岩井 國臣君
理 事 中島 眞人君
理 事 勝木 健司君
理 事 海野 義孝君
理 事 池田 幹幸君
片山虎之助君
河本 英典君
沓掛 哲男君
世耕 弘成君
中島 啓雄君
林 芳正君
日出 英輔君
星野 朋市君
久保 亘君
櫻井 充君
峰崎 直樹君
浜田卓二郎君
笠井 亮君
三重野栄子君
椎名 素夫君
─────────────
委員の異動
九月二十一日
辞任 補欠選任
中島 眞人君 狩野 安君
日出 英輔君 西田 吉宏君
九月二十二日
辞任 補欠選任
狩野 安君 野間 赳君
西田 吉宏君 上杉 光弘君
九月二十八日
辞任 補欠選任
中島 啓雄君 井上 吉夫君
十月十九日
辞任 補欠選任
井上 吉夫君 井上 裕君
十月三十日
辞任 補欠選任
笠井 亮君 八田ひろ子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 伊藤 基隆君
理 事
岩井 國臣君
林 芳正君
勝木 健司君
海野 義孝君
池田 幹幸君
委 員
上杉 光弘君
片山虎之助君
河本 英典君
沓掛 哲男君
世耕 弘成君
野間 赳君
星野 朋市君
久保 亘君
櫻井 充君
峰崎 直樹君
浜田卓二郎君
八田ひろ子君
三重野栄子君
衆議院議員
大蔵委員長 萩山 教嚴君
国務大臣
大蔵大臣 宮澤 喜一君
国務大臣
(金融再生委員
会委員長) 相沢 英之君
政務次官
大蔵政務次官 七条 明君
厚生政務次官 福島 豊君
自治政務次官 荒井 広幸君
金融再生政務次
官 宮本 一三君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田 成宣君
政府参考人
金融再生委員会
事務局長 森 昭治君
金融庁総務企画
部長 乾 文男君
金融庁監督部長 高木 祥吉君
大蔵省主計局次
長 津田 廣喜君
大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
大蔵省理財局長 中川 雅治君
郵政省簡易保険
局長 足立盛二郎君
参考人
日本銀行総裁 速水 優君
日本銀行副総裁 山口 泰君
日本銀行理事 黒田 巖君
日本銀行理事 増渕 稔君
日本銀行理事 小池 光一君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
(日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく
通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件
)
(経済・物価の将来展望とリスク評価に関する
件)
(景気動向と補正予算に関する件)
(生命保険会社の破綻処理に関する件)
(株式譲渡益課税に関する件)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(衆議
院提出)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
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委員氏名
委員長 伊藤 基隆君
理 事 岩井 國臣君
理 事 中島 眞人君
理 事 勝木 健司君
理 事 海野 義孝君
理 事 池田 幹幸君
片山虎之助君
河本 英典君
沓掛 哲男君
世耕 弘成君
中島 啓雄君
林 芳正君
日出 英輔君
星野 朋市君
久保 亘君
櫻井 充君
峰崎 直樹君
浜田卓二郎君
笠井 亮君
三重野栄子君
椎名 素夫君
─────────────
委員の異動
九月二十一日
辞任 補欠選任
中島 眞人君 狩野 安君
日出 英輔君 西田 吉宏君
九月二十二日
辞任 補欠選任
狩野 安君 野間 赳君
西田 吉宏君 上杉 光弘君
九月二十八日
辞任 補欠選任
中島 啓雄君 井上 吉夫君
十月十九日
辞任 補欠選任
井上 吉夫君 井上 裕君
十月三十日
辞任 補欠選任
笠井 亮君 八田ひろ子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 伊藤 基隆君
理 事
岩井 國臣君
林 芳正君
勝木 健司君
海野 義孝君
池田 幹幸君
委 員
上杉 光弘君
片山虎之助君
河本 英典君
沓掛 哲男君
世耕 弘成君
野間 赳君
星野 朋市君
久保 亘君
櫻井 充君
峰崎 直樹君
浜田卓二郎君
八田ひろ子君
三重野栄子君
衆議院議員
大蔵委員長 萩山 教嚴君
国務大臣
大蔵大臣 宮澤 喜一君
国務大臣
(金融再生委員
会委員長) 相沢 英之君
政務次官
大蔵政務次官 七条 明君
厚生政務次官 福島 豊君
自治政務次官 荒井 広幸君
金融再生政務次
官 宮本 一三君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田 成宣君
政府参考人
金融再生委員会
事務局長 森 昭治君
金融庁総務企画
部長 乾 文男君
金融庁監督部長 高木 祥吉君
大蔵省主計局次
長 津田 廣喜君
大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
大蔵省理財局長 中川 雅治君
郵政省簡易保険
局長 足立盛二郎君
参考人
日本銀行総裁 速水 優君
日本銀行副総裁 山口 泰君
日本銀行理事 黒田 巖君
日本銀行理事 増渕 稔君
日本銀行理事 小池 光一君
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本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
(日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく
通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件
)
(経済・物価の将来展望とリスク評価に関する
件)
(景気動向と補正予算に関する件)
(生命保険会社の破綻処理に関する件)
(株式譲渡益課税に関する件)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(衆議
院提出)
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伊
伊藤基隆#1
○委員長(伊藤基隆君) ただいまから財政・金融委員会を開会いたします。
議事に先立ちまして、この際、一言ごあいさつ申し上げます。
去る八月九日の本会議におきまして財政・金融委員長に選任されました伊藤基隆でございます。
本委員会は財政、金融全般にわたる極めて広範な所管事項を取り扱う重要な委員会であり、その委員長を承りまして、重責を痛感しておる次第でございます。
委員会の運営に当たりましては、委員の皆様方の格別の御指導、御協力をいただきまして、公正かつ円満に行ってまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。拍手
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この発言だけを見る →議事に先立ちまして、この際、一言ごあいさつ申し上げます。
去る八月九日の本会議におきまして財政・金融委員長に選任されました伊藤基隆でございます。
本委員会は財政、金融全般にわたる極めて広範な所管事項を取り扱う重要な委員会であり、その委員長を承りまして、重責を痛感しておる次第でございます。
委員会の運営に当たりましては、委員の皆様方の格別の御指導、御協力をいただきまして、公正かつ円満に行ってまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。拍手
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伊
伊藤基隆#2
○委員長(伊藤基隆君) 委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、平田健二君、谷林正昭君、輿石東君、中島眞人君、日出英輔君、中島啓雄君及び笠井亮君が委員を辞任され、その補欠として久保亘君、峰崎直樹君、櫻井充君、上杉光弘君、野間赳君、井上裕君及び八田ひろ子君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →昨日までに、平田健二君、谷林正昭君、輿石東君、中島眞人君、日出英輔君、中島啓雄君及び笠井亮君が委員を辞任され、その補欠として久保亘君、峰崎直樹君、櫻井充君、上杉光弘君、野間赳君、井上裕君及び八田ひろ子君が選任されました。
─────────────
伊
伊藤基隆#3
○委員長(伊藤基隆君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
伊
伊
伊藤基隆#5
○委員長(伊藤基隆君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
本委員会は、今期国会におきましても、財政及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本委員会は、今期国会におきましても、財政及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
伊
伊
宮
宮澤喜一#8
○国務大臣(宮澤喜一君) 今国会における御審議の開始に当たり、一言ごあいさつ申し上げ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。
我が国経済は、依然として雇用情勢は厳しく、個人消費もおおむね横ばいの状態であるものの、緩やかな改善が続いており、企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが続いております。
このような状況のもと、政府といたしましては、景気の自律的回復に向けた動きを本格的回復軌道に確実につなげるとともに、我が国経済の新たな発展基盤の確立を目指すとの観点から、十月十九日に「日本新生のための新発展政策」と題する経済対策を取りまとめたところであります。
本対策におきましては、IT革命の推進、環境問題への対応、高齢化対応、都市基盤整備の重要四分野に重点を置きつつ、生活基盤充実・防災のための施策や中小企業等金融対策、住宅金融対策等を盛り込み、全体として事業規模十一兆円程度の事業を早急に実施するとともに、規制改革など法制度の整備等を通じて経済構造改革を推進することといたしております。
この経済対策を具体化するための平成十二年度補正予算につきましては、来月上中旬を目途に国会に提出いたしたいと考えております。
この補正予算の財源につきましては、国債発行額を極力抑制する観点から、平成十一年度剰余金を全額活用するため、財政法第六条の特例を定める法律案の提出を検討いたしております。
また、平成十三年度予算につきましては、今後の編成過程において予算の内容の大胆な見直しを行い、国債発行額をできるだけ圧縮するなど、二十一世紀のスタートにふさわしい予算としてまいりたいと考えております。
今後とも皆様方のお力添えを得て政策運営に万全を尽くしてまいる所存でございますので、伊藤新委員長を初め委員各位には何とぞよろしくお願いを申し上げます。
この発言だけを見る →我が国経済は、依然として雇用情勢は厳しく、個人消費もおおむね横ばいの状態であるものの、緩やかな改善が続いており、企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが続いております。
このような状況のもと、政府といたしましては、景気の自律的回復に向けた動きを本格的回復軌道に確実につなげるとともに、我が国経済の新たな発展基盤の確立を目指すとの観点から、十月十九日に「日本新生のための新発展政策」と題する経済対策を取りまとめたところであります。
本対策におきましては、IT革命の推進、環境問題への対応、高齢化対応、都市基盤整備の重要四分野に重点を置きつつ、生活基盤充実・防災のための施策や中小企業等金融対策、住宅金融対策等を盛り込み、全体として事業規模十一兆円程度の事業を早急に実施するとともに、規制改革など法制度の整備等を通じて経済構造改革を推進することといたしております。
この経済対策を具体化するための平成十二年度補正予算につきましては、来月上中旬を目途に国会に提出いたしたいと考えております。
この補正予算の財源につきましては、国債発行額を極力抑制する観点から、平成十一年度剰余金を全額活用するため、財政法第六条の特例を定める法律案の提出を検討いたしております。
また、平成十三年度予算につきましては、今後の編成過程において予算の内容の大胆な見直しを行い、国債発行額をできるだけ圧縮するなど、二十一世紀のスタートにふさわしい予算としてまいりたいと考えております。
今後とも皆様方のお力添えを得て政策運営に万全を尽くしてまいる所存でございますので、伊藤新委員長を初め委員各位には何とぞよろしくお願いを申し上げます。
伊
相
相沢英之#10
○国務大臣(相沢英之君) 今国会における御審議の開始に当たり、一言ごあいさつ申し上げます。
金融再生委員会では、金融再生法に基づく破綻金融機関の迅速な処理及び早期健全化法に基づく健全な金融機関に対する公的資本増強の実施等を通じ、我が国金融システムの安定と再生に全力を挙げて取り組んでおります。
破綻金融機関に関しては、去る九月一日、ソフトバンクグループへの株式譲渡により日本債券信用銀行の特別公的管理を終了いたしましたほか、九月二十九日には、新潟中央銀行の営業譲渡に係る基本合意書の締結により、金融整理管財人による管理に係る第二地銀五行すべてについて譲渡先との基本合意ないし最終契約書が締結されたことになります。
こうした取り組みの結果、我が国の金融システムは一時期に比べて安定度を増しておりますが、平成十四年三月末のペイオフ解禁を控え、さらに揺るぎない金融システムを再構築するよう引き続き努力してまいる所存でございます。特に、信用金庫、信用組合等の協同組織金融機関につきましては、平成十四年三月末までの間、公的資本増強が可能であることを踏まえ、的確に対応してまいりたいと思います。
金融庁では、経済・金融を取り巻く環境の変化を見据え、安定的で活力ある金融システムの構築及び金融市場の効率性、公正性の確保に向け金融制度の企画立案に取り組んでおり、金融審議会におきましては、異業種の参入に伴う銀行法等の整備や銀行の他業禁止等に係る規制緩和を初めとする諸課題について検討が行われております。
また、検査・監督行政に関しては、厳正な検査・監督を通じ金融機関等の健全性の維持向上に一層の努力を傾注してまいるほか、金融の国際化に的確に対応するため、外国金融当局との連携強化等に努めてまいります。
最近、千代田生命保険相互会社及び協栄生命保険株式会社が相次いで会社更生手続開始の申し立てを行いましたが、保険契約者等につきましては保険業法に基づく保護が図られることとなっており、金融監督当局といたしましても更生計画の策定過程において適切に対処してまいりたいと思います。
今後とも皆様方の御協力を得て我が国金融システムの再構築を図るため全力を尽くしてまいる所存でありますので、伊藤委員長を初め委員各位には何とぞよろしくお願いを申し上げて、ごあいさつといたします。
ありがとうございました。
─────────────
この発言だけを見る →金融再生委員会では、金融再生法に基づく破綻金融機関の迅速な処理及び早期健全化法に基づく健全な金融機関に対する公的資本増強の実施等を通じ、我が国金融システムの安定と再生に全力を挙げて取り組んでおります。
破綻金融機関に関しては、去る九月一日、ソフトバンクグループへの株式譲渡により日本債券信用銀行の特別公的管理を終了いたしましたほか、九月二十九日には、新潟中央銀行の営業譲渡に係る基本合意書の締結により、金融整理管財人による管理に係る第二地銀五行すべてについて譲渡先との基本合意ないし最終契約書が締結されたことになります。
こうした取り組みの結果、我が国の金融システムは一時期に比べて安定度を増しておりますが、平成十四年三月末のペイオフ解禁を控え、さらに揺るぎない金融システムを再構築するよう引き続き努力してまいる所存でございます。特に、信用金庫、信用組合等の協同組織金融機関につきましては、平成十四年三月末までの間、公的資本増強が可能であることを踏まえ、的確に対応してまいりたいと思います。
金融庁では、経済・金融を取り巻く環境の変化を見据え、安定的で活力ある金融システムの構築及び金融市場の効率性、公正性の確保に向け金融制度の企画立案に取り組んでおり、金融審議会におきましては、異業種の参入に伴う銀行法等の整備や銀行の他業禁止等に係る規制緩和を初めとする諸課題について検討が行われております。
また、検査・監督行政に関しては、厳正な検査・監督を通じ金融機関等の健全性の維持向上に一層の努力を傾注してまいるほか、金融の国際化に的確に対応するため、外国金融当局との連携強化等に努めてまいります。
最近、千代田生命保険相互会社及び協栄生命保険株式会社が相次いで会社更生手続開始の申し立てを行いましたが、保険契約者等につきましては保険業法に基づく保護が図られることとなっており、金融監督当局といたしましても更生計画の策定過程において適切に対処してまいりたいと思います。
今後とも皆様方の御協力を得て我が国金融システムの再構築を図るため全力を尽くしてまいる所存でありますので、伊藤委員長を初め委員各位には何とぞよろしくお願いを申し上げて、ごあいさつといたします。
ありがとうございました。
─────────────
伊
伊藤基隆#11
○委員長(伊藤基隆君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に金融再生委員会事務局長森昭治君、金融庁総務企画部長乾文男君、金融庁監督部長高木祥吉君、大蔵省主計局次長津田廣喜君、大蔵省主税局長尾原榮夫君、大蔵省理財局長中川雅治君及び郵政省簡易保険局長足立盛二郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に金融再生委員会事務局長森昭治君、金融庁総務企画部長乾文男君、金融庁監督部長高木祥吉君、大蔵省主計局次長津田廣喜君、大蔵省主税局長尾原榮夫君、大蔵省理財局長中川雅治君及び郵政省簡易保険局長足立盛二郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
伊
伊
伊藤基隆#13
○委員長(伊藤基隆君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁速水優君、同副総裁山口泰君、同理事黒田巖君、同理事増渕稔君及び同理事小池光一君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁速水優君、同副総裁山口泰君、同理事黒田巖君、同理事増渕稔君及び同理事小池光一君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
伊
伊
星
星野朋市#16
○星野朋市君 星野でございます。
本日の委員会は、本来、日本銀行の平成十一年度下期の報告書について報告を受け、これについての審議をすることにあると思いますけれども、平成十一年度の日本銀行の報告書、これについては余り問題がなくて、強いて挙げれば、二〇〇〇年問題と、それから株価が二月に二万円台を回復したということぐらいで、大きな問題は私はなかったと思っております。特に追加して御発言があれば承りたいと思いますけれども、むしろ、日本銀行については平成十二年度について大きな問題が起こりました。
一つは、八月十一日に日銀のゼロ金利の解消という問題がございました。これについては、「政府からの議決の延期の求めについて」ということがございまして、日銀では、「本日決定した金融市場調節方針に対しては、大蔵省および経済企画庁からの出席者が、日本銀行法第十九条第二項に基づき、議決を次回金融政策決定会合まで延期することを求めた。政策委員会は、同条第三項に基づいて採決した結果、これを反対多数で否決した。」という記録がございました。異例のことだったと思いますけれども、総裁、このゼロ金利解消についての方針決定と、その後三カ月余りたったわけですけれども、ゼロ金利解消の結果についてどう今お考えをお持ちか、お聞かせを願いたいと思います。
この発言だけを見る →本日の委員会は、本来、日本銀行の平成十一年度下期の報告書について報告を受け、これについての審議をすることにあると思いますけれども、平成十一年度の日本銀行の報告書、これについては余り問題がなくて、強いて挙げれば、二〇〇〇年問題と、それから株価が二月に二万円台を回復したということぐらいで、大きな問題は私はなかったと思っております。特に追加して御発言があれば承りたいと思いますけれども、むしろ、日本銀行については平成十二年度について大きな問題が起こりました。
一つは、八月十一日に日銀のゼロ金利の解消という問題がございました。これについては、「政府からの議決の延期の求めについて」ということがございまして、日銀では、「本日決定した金融市場調節方針に対しては、大蔵省および経済企画庁からの出席者が、日本銀行法第十九条第二項に基づき、議決を次回金融政策決定会合まで延期することを求めた。政策委員会は、同条第三項に基づいて採決した結果、これを反対多数で否決した。」という記録がございました。異例のことだったと思いますけれども、総裁、このゼロ金利解消についての方針決定と、その後三カ月余りたったわけですけれども、ゼロ金利解消の結果についてどう今お考えをお持ちか、お聞かせを願いたいと思います。
速
速水優#17
○参考人(速水優君) ゼロ金利政策の解除は八月十一日にしたわけでございます。ちょうどここで通貨及び金融の調節に関する報告書の概要説明をいたしました二日後でございましたので、その間の事情につきまして少し説明させていただきます。
ゼロ金利政策を導入いたしましたのは昨年の二月でございまして、それ以降、日本経済は、マクロ経済政策からの支援に加えまして、金融システムの対策、あるいは世界景気の回復、情報通信分野での技術革新の進展、これらを背景にして大きく改善してきたと思います。
八月の金融政策決定会合では、デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢に至ったものと判断されました。経済の改善傾向がここまで明確になっているもとでゼロ金利政策のような極端な金融緩和政策を続けてまいりますと、いずれ経済・物価情勢の大きな変動をもたらしたり、あるいはより急激な金利調整が必要となるようなリスクがふえてくる可能性があると思います。そのために、経済の改善に応じて金融緩和の程度を微調整していくということで、長い目で見てこれが健全な経済発展に資する政策ではないかというふうに考えた次第でございます。
こうした判断に基づきまして、八月の金融政策決定会合では、十分慎重な討議を尽くしました上で、ゼロ金利政策を解除することが適当であるという結論に至ったものでございます。ただし、日本経済は、ゼロ金利政策という極端な政策はさすがに必要としなくなったとは申せ、なお景気の回復テンポは緩やかなものにとどまっております。このために、日本銀行としては、引き続き金融緩和スタンスを継続して景気回復を支援していく方針でおります。
ゼロ金利政策の解除をしてからどういうことになったかということでございますが、経済の改善に応じて金融緩和の程度を微調整するということが、解除後も金融が大幅に緩和され、景気回復を支援する役割を果たすという状況は引き続き維持されているわけでございます。
こうしたもとで企業収益の改善とか設備投資の増加が続いておりますし、また、雇用者所得の減少傾向にも歯どめがかかっているといったような状況で、全体として景気は民間需要主導の緩やかな回復が持続されていると判断しております。
金融市場につきましても、ゼロ金利解除の影響が評価されたと考えられます。八月中の動きを見ますと、長期金利や円相場は総じて安定的に推移しておりますし、株価もかなり上昇いたしました。したがって、ゼロ金利政策の解除は総じて冷静に受けとめられたと言っていいのではないかと思っております。
短期金融市場も、あのとき以来、日本銀行の当座預金に準備預金を上回る大きな預金が預けられておりましたけれども、そういうものが最小限に引き出されて市場で運用されていくというような活性化が、市場の活発化が進んできているというふうに考えております。
株価につきまして、九月に入って大きく下落してきておるわけでございますけれども、これにつきましては、市場では、米国ハイテク企業の業績下方修正といったようなことを受けた世界的なIT関連の株価の調整という面が大きいという見方が多いと思います。
先日も、G20、二十カ国の蔵相、総裁が集まってモントリオールでいろいろお話が聞けたわけですけれども、軒並みニューヨークの株価低落をフォローして各地の株価がITを中心にして下がっているということを知らされた次第でございます。
我が国の企業業績自体はむしろ上方修正されてきておりますし、今後、内外の株価を含めまして、金融・為替市場の動向とか、これが企業や金融機関の経営を通じて経済全体に与えていく影響につきましては、引き続き注意深く見てまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →ゼロ金利政策を導入いたしましたのは昨年の二月でございまして、それ以降、日本経済は、マクロ経済政策からの支援に加えまして、金融システムの対策、あるいは世界景気の回復、情報通信分野での技術革新の進展、これらを背景にして大きく改善してきたと思います。
八月の金融政策決定会合では、デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢に至ったものと判断されました。経済の改善傾向がここまで明確になっているもとでゼロ金利政策のような極端な金融緩和政策を続けてまいりますと、いずれ経済・物価情勢の大きな変動をもたらしたり、あるいはより急激な金利調整が必要となるようなリスクがふえてくる可能性があると思います。そのために、経済の改善に応じて金融緩和の程度を微調整していくということで、長い目で見てこれが健全な経済発展に資する政策ではないかというふうに考えた次第でございます。
こうした判断に基づきまして、八月の金融政策決定会合では、十分慎重な討議を尽くしました上で、ゼロ金利政策を解除することが適当であるという結論に至ったものでございます。ただし、日本経済は、ゼロ金利政策という極端な政策はさすがに必要としなくなったとは申せ、なお景気の回復テンポは緩やかなものにとどまっております。このために、日本銀行としては、引き続き金融緩和スタンスを継続して景気回復を支援していく方針でおります。
ゼロ金利政策の解除をしてからどういうことになったかということでございますが、経済の改善に応じて金融緩和の程度を微調整するということが、解除後も金融が大幅に緩和され、景気回復を支援する役割を果たすという状況は引き続き維持されているわけでございます。
こうしたもとで企業収益の改善とか設備投資の増加が続いておりますし、また、雇用者所得の減少傾向にも歯どめがかかっているといったような状況で、全体として景気は民間需要主導の緩やかな回復が持続されていると判断しております。
金融市場につきましても、ゼロ金利解除の影響が評価されたと考えられます。八月中の動きを見ますと、長期金利や円相場は総じて安定的に推移しておりますし、株価もかなり上昇いたしました。したがって、ゼロ金利政策の解除は総じて冷静に受けとめられたと言っていいのではないかと思っております。
短期金融市場も、あのとき以来、日本銀行の当座預金に準備預金を上回る大きな預金が預けられておりましたけれども、そういうものが最小限に引き出されて市場で運用されていくというような活性化が、市場の活発化が進んできているというふうに考えております。
株価につきまして、九月に入って大きく下落してきておるわけでございますけれども、これにつきましては、市場では、米国ハイテク企業の業績下方修正といったようなことを受けた世界的なIT関連の株価の調整という面が大きいという見方が多いと思います。
先日も、G20、二十カ国の蔵相、総裁が集まってモントリオールでいろいろお話が聞けたわけですけれども、軒並みニューヨークの株価低落をフォローして各地の株価がITを中心にして下がっているということを知らされた次第でございます。
我が国の企業業績自体はむしろ上方修正されてきておりますし、今後、内外の株価を含めまして、金融・為替市場の動向とか、これが企業や金融機関の経営を通じて経済全体に与えていく影響につきましては、引き続き注意深く見てまいりたいというふうに考えております。
伊
星
星野朋市#19
○星野朋市君 ゼロ金利解消に伴う最大の懸念は長期金利の上昇にあると言われておりましたけれども、この長期金利の上昇ということは幸いなかった。後で大蔵省の理財局に国債の関係でこの関連の質問をいたしますけれども、幸い長期金利の上昇はなかった。
ただ、ゼロ金利解消のもう一つの要因として、デフレスパイラルの心配がなくなったという御議論がございましたけれども、ここのところ物価の下落、特に消費者物価、東京都の消費者物価の下落というのが毎月続いておりまして、九月、十月は、特に十月は速報値でございますけれどもマイナス一%というような状態が続いております。こういうことを考えると少し心配な面がございますけれども、その点はどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →ただ、ゼロ金利解消のもう一つの要因として、デフレスパイラルの心配がなくなったという御議論がございましたけれども、ここのところ物価の下落、特に消費者物価、東京都の消費者物価の下落というのが毎月続いておりまして、九月、十月は、特に十月は速報値でございますけれどもマイナス一%というような状態が続いております。こういうことを考えると少し心配な面がございますけれども、その点はどうお考えでしょうか。
山
山口泰#20
○参考人(山口泰君) 私からお答えさせていただきます。
御指摘のとおり、消費者物価指数はこのところ前年比でマイナスになっておりまして、その背景というのは幾つかあろうかと存じます。景気の回復が比較的緩やかなものにとどまっているということもあろうかと存じますが、それに加えまして、いわゆる流通革命の動きによりましてコストがかなり下がっているというふうに思われますこと、また、過去に生じました円高の影響が多少おくれて物価面にあらわれてきておりまして、それによって価格が下がりぎみになるというようなこともあろうかと存じます。
私どもの金融政策運営にとりまして特に問題になります物価の下落といいますのは、先ほどの先生の御質問にございましたようなデフレスパイラル的な動き、つまり景気の後退と物価の下落が悪循環を来すというような、需要の弱さに由来する物価の下落ということだと思っております。流通革命とかいわゆるITによる技術革新といったことで物価指数が下がるという場合には、これが全体として企業収益の拡大や経済活動の活発化を伴っているならば、必ずしもデフレ懸念というふうに見る必要はないのじゃないかと思っております。
その点に関連いたしまして、最近の民間需要あるいは企業収益、賃金、雇用、生産等々の指標を総合的に点検してみますと、需要の弱さに由来する物価の低下の圧力というものはかなり大きく後退しているというふうに考えております。しかし、御指摘のような物価の動向がございますので、十分注意して見てまいり、分析してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →御指摘のとおり、消費者物価指数はこのところ前年比でマイナスになっておりまして、その背景というのは幾つかあろうかと存じます。景気の回復が比較的緩やかなものにとどまっているということもあろうかと存じますが、それに加えまして、いわゆる流通革命の動きによりましてコストがかなり下がっているというふうに思われますこと、また、過去に生じました円高の影響が多少おくれて物価面にあらわれてきておりまして、それによって価格が下がりぎみになるというようなこともあろうかと存じます。
私どもの金融政策運営にとりまして特に問題になります物価の下落といいますのは、先ほどの先生の御質問にございましたようなデフレスパイラル的な動き、つまり景気の後退と物価の下落が悪循環を来すというような、需要の弱さに由来する物価の下落ということだと思っております。流通革命とかいわゆるITによる技術革新といったことで物価指数が下がるという場合には、これが全体として企業収益の拡大や経済活動の活発化を伴っているならば、必ずしもデフレ懸念というふうに見る必要はないのじゃないかと思っております。
その点に関連いたしまして、最近の民間需要あるいは企業収益、賃金、雇用、生産等々の指標を総合的に点検してみますと、需要の弱さに由来する物価の低下の圧力というものはかなり大きく後退しているというふうに考えております。しかし、御指摘のような物価の動向がございますので、十分注意して見てまいり、分析してまいりたいと思っております。
星
星野朋市#21
○星野朋市君 総裁、あと私の持ち時間は五十分ほどございますけれども、その間は総裁に質問は多分ないと思いますので、席を外されて御休息なさって結構でございます。
それでは、引き続いて日銀にお尋ねをいたします。
今御説明がありましたような状態で、日銀としては、景気の短観はこの間発表されたわけですけれども、景気の動向をどういうふうに見ておられるか、これについて御説明いただきたい。
この発言だけを見る →それでは、引き続いて日銀にお尋ねをいたします。
今御説明がありましたような状態で、日銀としては、景気の短観はこの間発表されたわけですけれども、景気の動向をどういうふうに見ておられるか、これについて御説明いただきたい。
山
山口泰#22
○参考人(山口泰君) 景気動向についての私どもの現在の判断でございますけれども、緩やかではございますけれども、民間の設備投資を中心にいたしまして景気の回復傾向が続いておるというふうに考えております。
今後を展望いたしますと、当然、世界経済の情勢でありますとか、あるいは最近世界的に問題になっております原油価格上昇の影響でありますとか、幾つかの不確実要素と申しますか、そういうのがあるわけでございますけれども、設備投資についてのいわゆる先行指標、例えば機械受注等々の先行指標を見てまいりますとかなり大きくふえておりますので、設備投資の堅調さというのは当面期待をしてよろしいのではないかと思っております。
ただ、もう一方で、企業のリストラがたけなわでございまして、その面からはなかなか賃金、個人の所得というものが以前に比べましてふえにくいという状況が続いていると存じます。それがひいては、企業の設備投資に比べまして個人の消費がまだおくれぎみであるということにつながっているのではないかと考えております。
そういう状況でございますから、景気の回復テンポは当面は引き続き緩やかなものにとどまるというふうに考えております。
この発言だけを見る →今後を展望いたしますと、当然、世界経済の情勢でありますとか、あるいは最近世界的に問題になっております原油価格上昇の影響でありますとか、幾つかの不確実要素と申しますか、そういうのがあるわけでございますけれども、設備投資についてのいわゆる先行指標、例えば機械受注等々の先行指標を見てまいりますとかなり大きくふえておりますので、設備投資の堅調さというのは当面期待をしてよろしいのではないかと思っております。
ただ、もう一方で、企業のリストラがたけなわでございまして、その面からはなかなか賃金、個人の所得というものが以前に比べましてふえにくいという状況が続いていると存じます。それがひいては、企業の設備投資に比べまして個人の消費がまだおくれぎみであるということにつながっているのではないかと考えております。
そういう状況でございますから、景気の回復テンポは当面は引き続き緩やかなものにとどまるというふうに考えております。
星
星野朋市#23
○星野朋市君 この委員会のメンバーの方々、きょうファクスを多分受け取られたと思うんですが、日本銀行では「経済・物価の将来展望とリスク評価」と題するペーパーを毎年四月及び十月に公表することとし、その旨を去る十月十三日に明らかにいたしました。そして、本日午前八時五十分、その初回の公表を行いましたので、取り急ぎペーパーをお手元にお届け申し上げますというのが来ております。
この「経済・物価の将来展望とリスク評価」という命題については、新しく日銀がこういう方針を明らかにしたということで、その第一回目のレポートでございますので、これについての概略の御説明をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →この「経済・物価の将来展望とリスク評価」という命題については、新しく日銀がこういう方針を明らかにしたということで、その第一回目のレポートでございますので、これについての概略の御説明をお願いしたいと思います。
山
山口泰#24
○参考人(山口泰君) けさ発表いたしました「経済・物価の将来展望とリスク評価」という四ページ半ほどのペーパーでございますけれども、ごく簡単に説明を申し上げます。
大きく分けまして、標準的な見通しと、それをめぐるリスクの評価という二つの部分で構成をしております。あわせまして、末尾に参考計数といたしまして政策委員の経済及び物価の見通しも載せております。
まず、今年度から来年度にかけての日本経済の見通しでございますけれども、最も蓋然性が高いと私どもが思いました標準的な見通しは、物価安定のもとで民間需要主導の緩やかな景気回復が持続する可能性が高いというものでございます。ただし、さまざまな構造調整の圧力が残っておりますので景気の力強い拡大はなかなか期待しにくいし、回復のパターンは、先ほど申し上げましたように、いましばらくは企業が先行して家計がそれにおくれてついていくという姿をたどるものと見込まれます。
同時に、金融政策運営上は、こうした標準的なシナリオに対しまして、下振れ、上振れ、両方向のリスクも念頭に置いておく必要がございます。
まず、下振れの方向のリスクとしては、海外要因と国内要因の二つをペーパーにおいて指摘をしております。このうち海外要因につきましては、いわゆるIT関連財の需給の緩和や原油価格上昇の影響などによりまして世界経済が大きく減速いたしましたり、また、それに伴いまして金融・為替市場が変調を来すリスクというものを指摘しております。また、国内の要因といたしましては、企業や金融機関のバランスシート調整が強まる場合の影響などに十分目を配っていく必要があるということを書いてございます。
逆に、上振れ方向の可能性といたしましては、企業の先行きの成長期待、これが仮に大きく上方修正されるというようなことがございますと、それに伴いまして設備投資が大きく伸び始めるということも考えられます。そういう状況のもとで原油価格が一段と上昇するような場合には、物価上昇圧力が強まる可能性もあるというようなことを指摘しております。
以上が概略でございまして、日本銀行といたしましては、申し上げましたような上振れ、下振れ、両方向のリスクに十分目配りをさせていただきながら、引き続き情勢を注意深く点検してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →大きく分けまして、標準的な見通しと、それをめぐるリスクの評価という二つの部分で構成をしております。あわせまして、末尾に参考計数といたしまして政策委員の経済及び物価の見通しも載せております。
まず、今年度から来年度にかけての日本経済の見通しでございますけれども、最も蓋然性が高いと私どもが思いました標準的な見通しは、物価安定のもとで民間需要主導の緩やかな景気回復が持続する可能性が高いというものでございます。ただし、さまざまな構造調整の圧力が残っておりますので景気の力強い拡大はなかなか期待しにくいし、回復のパターンは、先ほど申し上げましたように、いましばらくは企業が先行して家計がそれにおくれてついていくという姿をたどるものと見込まれます。
同時に、金融政策運営上は、こうした標準的なシナリオに対しまして、下振れ、上振れ、両方向のリスクも念頭に置いておく必要がございます。
まず、下振れの方向のリスクとしては、海外要因と国内要因の二つをペーパーにおいて指摘をしております。このうち海外要因につきましては、いわゆるIT関連財の需給の緩和や原油価格上昇の影響などによりまして世界経済が大きく減速いたしましたり、また、それに伴いまして金融・為替市場が変調を来すリスクというものを指摘しております。また、国内の要因といたしましては、企業や金融機関のバランスシート調整が強まる場合の影響などに十分目を配っていく必要があるということを書いてございます。
逆に、上振れ方向の可能性といたしましては、企業の先行きの成長期待、これが仮に大きく上方修正されるというようなことがございますと、それに伴いまして設備投資が大きく伸び始めるということも考えられます。そういう状況のもとで原油価格が一段と上昇するような場合には、物価上昇圧力が強まる可能性もあるというようなことを指摘しております。
以上が概略でございまして、日本銀行といたしましては、申し上げましたような上振れ、下振れ、両方向のリスクに十分目配りをさせていただきながら、引き続き情勢を注意深く点検してまいりたいと思っております。
星
星野朋市#25
○星野朋市君 先ほどちょっと物価の問題について触れましたけれども、日銀はこのところ大分物価の安定ということについて御議論を深められていると思いますし、平成十一年度下半期のレポートの中にもこの物価の安定についての考え方とインフレターゲット論についての御記述がございますけれども、この物価の安定の問題とそれからインフレターゲット論について日銀はどうお考えになっているのか、改めてお聞きをしたいと思います。
この発言だけを見る →山
山口泰#26
○参考人(山口泰君) 物価の安定ということをどういうふうに定義したらいいのだろうか、あるいはまたそれを数字であらわすということが可能かどうかということにつきましてかなり政策委員会の中で時間をかけて議論をいたしまして、先般、それについての一つの結論をレポートの形で公表させていただきました。
物価の安定ということを概念的に定義いたしますと、それはインフレでもデフレでもない状態でございますけれども、企業あるいは家計が、将来の物価の変動ということを余り心配することなく、企業の業務について計画を立てたり、あるいは生活の設計をしたりすることが可能な状態ではなかろうかというふうに考えました。
ただ、それを、幾つかの国がやっておりますように、例えば消費者物価が年何%程度上がる、範囲内にとどまるというような数字であらわすことが可能かどうかということになりますと、これは現在の日本においてはかなり難しいことだという結論に到達いたしました。
その理由は幾つかございますけれども、一つには、物価指数そのものにつきまして、必ずしも真の物価を正確にあらわしているとは言い切れない部分があるんじゃないかというようなことが問題として指摘されました。またもう一つには、現在は、日本経済は御案内のとおりさまざまな構造調整の圧力をくぐり抜けているところでございまして、例えば先ほども申し上げましたITとかあるいは流通革命によりましてコストが大幅に下がってくるというような場合には、物価が若干下がりましても企業の収益は確保されるというような組み合わせも十分可能ではないかというふうに考えました。そういうことをいろいろ考え合わせますと、物価の安定を厳密な数字であらわすということはなかなか難しいというふうに考えたわけでございます。
それを前提にいたしますと、今度はインフレーションターゲティングの話でございますけれども、物価安定を数字できちんと表現するということが難しい以上、適正な物価上昇率というのを目指しまして金融政策を専らそのために運営するということは、現状においては適当ではないというふうに考えた次第でございます。
この発言だけを見る →物価の安定ということを概念的に定義いたしますと、それはインフレでもデフレでもない状態でございますけれども、企業あるいは家計が、将来の物価の変動ということを余り心配することなく、企業の業務について計画を立てたり、あるいは生活の設計をしたりすることが可能な状態ではなかろうかというふうに考えました。
ただ、それを、幾つかの国がやっておりますように、例えば消費者物価が年何%程度上がる、範囲内にとどまるというような数字であらわすことが可能かどうかということになりますと、これは現在の日本においてはかなり難しいことだという結論に到達いたしました。
その理由は幾つかございますけれども、一つには、物価指数そのものにつきまして、必ずしも真の物価を正確にあらわしているとは言い切れない部分があるんじゃないかというようなことが問題として指摘されました。またもう一つには、現在は、日本経済は御案内のとおりさまざまな構造調整の圧力をくぐり抜けているところでございまして、例えば先ほども申し上げましたITとかあるいは流通革命によりましてコストが大幅に下がってくるというような場合には、物価が若干下がりましても企業の収益は確保されるというような組み合わせも十分可能ではないかというふうに考えました。そういうことをいろいろ考え合わせますと、物価の安定を厳密な数字であらわすということはなかなか難しいというふうに考えたわけでございます。
それを前提にいたしますと、今度はインフレーションターゲティングの話でございますけれども、物価安定を数字できちんと表現するということが難しい以上、適正な物価上昇率というのを目指しまして金融政策を専らそのために運営するということは、現状においては適当ではないというふうに考えた次第でございます。
星
星野朋市#27
○星野朋市君 私のところへ毎月経済企画庁が月例経済報告の説明に来るんですけれども、そのとき私はいつも、経済企画庁のあれにかかわりまして、持論として、かなり以前から流通の形態が相当変わっているよと。そして、あそこに出ている特に個人消費の問題なんかは、協会のあるところのデータを主にとっているじゃないか、今伸びているところは、協会なんか必要としない独自でやっているところが多いぞと。
それから、ユニクロ現象という言葉が出るぐらいに、このユニクロの発達によってスーパー業界の衣料品売り場の売り上げというのがすごく減少しているんですね。これはジャスコの岡田さんなんかがこのユニクロの発展をかなり前から気にしておって、スーパーはこれにやられるよと。そのとおりになってしまった。
それから、通販の発達。かつては通販というのは、衣料品なんかはポリエステル一〇〇%のものばかりだったんですけれども、今は相当素材もよくなりまして、ここら辺も価格を相当下げている。例えば紳士服なんかは、御存じの方おられると思いますけれども、生地代というのは、どんないいのとそれから大してよくない物、ほとんど値段は変わらないんですよ。縫製賃なんですね。そうすると、中国で縫製すると、彼らの賃金から、それから彼らの一日の仕上げ料からいくと、一着が五百円ぐらいにしかならない。当然、一万円そこそこで物が売られる、こういう状態になっているんですね。そういうようなことが各所で起こっている。
いい例が、ソニーが発売したアイボというロボット犬がありますね。あれ、去年は二十五万円だったのが、ことし出したやつは十五万円なんですよ。こういうような形。それから、売れ行き好調だというパソコンなんかは値段はどんどん下がっていますね。
こういうことが、いわゆる経済企画庁がとっている統計上の問題からすると、かなり影響を及ぼしていると私は思っているわけですけれども、そこら辺は、物価の安定で、もちろん需要が減退しているわけでないということの一つの半面の証左ではありますけれども、こういう傾向がこれからもしばらく続くものと思われますけれども、そこについては日銀はどういうふうにお考えなのか、お聞かせ願いたい。
この発言だけを見る →それから、ユニクロ現象という言葉が出るぐらいに、このユニクロの発達によってスーパー業界の衣料品売り場の売り上げというのがすごく減少しているんですね。これはジャスコの岡田さんなんかがこのユニクロの発展をかなり前から気にしておって、スーパーはこれにやられるよと。そのとおりになってしまった。
それから、通販の発達。かつては通販というのは、衣料品なんかはポリエステル一〇〇%のものばかりだったんですけれども、今は相当素材もよくなりまして、ここら辺も価格を相当下げている。例えば紳士服なんかは、御存じの方おられると思いますけれども、生地代というのは、どんないいのとそれから大してよくない物、ほとんど値段は変わらないんですよ。縫製賃なんですね。そうすると、中国で縫製すると、彼らの賃金から、それから彼らの一日の仕上げ料からいくと、一着が五百円ぐらいにしかならない。当然、一万円そこそこで物が売られる、こういう状態になっているんですね。そういうようなことが各所で起こっている。
いい例が、ソニーが発売したアイボというロボット犬がありますね。あれ、去年は二十五万円だったのが、ことし出したやつは十五万円なんですよ。こういうような形。それから、売れ行き好調だというパソコンなんかは値段はどんどん下がっていますね。
こういうことが、いわゆる経済企画庁がとっている統計上の問題からすると、かなり影響を及ぼしていると私は思っているわけですけれども、そこら辺は、物価の安定で、もちろん需要が減退しているわけでないということの一つの半面の証左ではありますけれども、こういう傾向がこれからもしばらく続くものと思われますけれども、そこについては日銀はどういうふうにお考えなのか、お聞かせ願いたい。
山
山口泰#28
○参考人(山口泰君) ただいま先生御指摘のとおり、我が国の特に流通面におきまして非常に大きな変化が進行中でございまして、恐らくそのことが価格面にもかなり大きな影響を与えつつあるのではないかというふうに考えております。
政策委員会の議論の中でもその点が非常に重要なポイントとして指摘されました。人によりましては、日本の流通構造の効率の悪さによる価格の高さというものが、国際競争が非常に激しくなる中でだんだん国際的な価格水準にさや寄せされざるを得なくなっているということを指摘する人もおりました。
もしそういうことが進行中であるといたしますならば、国際競争の面から、あるいは我が国の経済構造の変化の面から、つまり供給の面から価格をかなり下押す力というのが当分の間はかなり働かざるを得ないのではないかというふうにも考えております。
それが一体どれぐらいなお続きそうかとか、あるいは実際の数字にするとどの程度になりそうかということにつきましては、なお日銀においても勉強を続けてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →政策委員会の議論の中でもその点が非常に重要なポイントとして指摘されました。人によりましては、日本の流通構造の効率の悪さによる価格の高さというものが、国際競争が非常に激しくなる中でだんだん国際的な価格水準にさや寄せされざるを得なくなっているということを指摘する人もおりました。
もしそういうことが進行中であるといたしますならば、国際競争の面から、あるいは我が国の経済構造の変化の面から、つまり供給の面から価格をかなり下押す力というのが当分の間はかなり働かざるを得ないのではないかというふうにも考えております。
それが一体どれぐらいなお続きそうかとか、あるいは実際の数字にするとどの程度になりそうかということにつきましては、なお日銀においても勉強を続けてまいりたいと思っております。
星
星野朋市#29
○星野朋市君 日銀については最後の質問になりますけれども、この委員会でも指摘されて、日銀のリストラですね、資産の売却だとかそういうものはかなり進んでいると思いますけれども、これがその最終局面の一つかどうか私にはわかりませんけれども、ここのところで日銀が、小樽の支店とそれから北九州支店ですか、これを閉鎖するという情報が流れました。地元の人たちの反対で今まだ決定には至っていないと思いますけれども、この二支店の廃止について日銀はどういうお考えでこれをなされたのか。多分、これは一つの地域に対する複数店の整理という意味だと私は思いますけれども、その点はいかがでございますか。
この発言だけを見る →