法務委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年十一月九日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 日笠 勝之君
理 事
石渡 清元君
久野 恒一君
佐々木知子君
江田 五月君
魚住裕一郎君
委 員
阿部 正俊君
岡野 裕君
鴻池 祥肇君
竹山 裕君
小川 敏夫君
竹村 泰子君
角田 義一君
橋本 敦君
福島 瑞穂君
平野 貞夫君
斎藤 十朗君
中村 敦夫君
衆議院議員
発議者 麻生 太郎君
発議者 杉浦 正健君
発議者 谷垣 禎一君
発議者 漆原 良夫君
発議者 高木 陽介君
国務大臣
法務大臣 保岡 興治君
政務次官
法務政務次官 上田 勇君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総局家庭局長 安倍 嘉人君
事務局側
常任委員会専門
員 加藤 一宇君
政府参考人
警察庁長官官房
犯罪被害者対策
室長 安田 貴彦君
警察庁生活安全
局長 黒澤 正和君
法務大臣官房長 但木 敬一君
法務省刑事局長 古田 佑紀君
法務省矯正局長 鶴田 六郎君
法務省保護局長 馬場 義宣君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○少年法等の一部を改正する法律案(衆議院提出
)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 日笠 勝之君
理 事
石渡 清元君
久野 恒一君
佐々木知子君
江田 五月君
魚住裕一郎君
委 員
阿部 正俊君
岡野 裕君
鴻池 祥肇君
竹山 裕君
小川 敏夫君
竹村 泰子君
角田 義一君
橋本 敦君
福島 瑞穂君
平野 貞夫君
斎藤 十朗君
中村 敦夫君
衆議院議員
発議者 麻生 太郎君
発議者 杉浦 正健君
発議者 谷垣 禎一君
発議者 漆原 良夫君
発議者 高木 陽介君
国務大臣
法務大臣 保岡 興治君
政務次官
法務政務次官 上田 勇君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総局家庭局長 安倍 嘉人君
事務局側
常任委員会専門
員 加藤 一宇君
政府参考人
警察庁長官官房
犯罪被害者対策
室長 安田 貴彦君
警察庁生活安全
局長 黒澤 正和君
法務大臣官房長 但木 敬一君
法務省刑事局長 古田 佑紀君
法務省矯正局長 鶴田 六郎君
法務省保護局長 馬場 義宣君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○少年法等の一部を改正する法律案(衆議院提出
)
─────────────
日
日笠勝之#1
○委員長(日笠勝之君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
少年法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官官房犯罪被害者対策室長安田貴彦君、警察庁生活安全局長黒澤正和君、法務大臣官房長但木敬一君、法務省刑事局長古田佑紀君、法務省矯正局長鶴田六郎君及び法務省保護局長馬場義宣君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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少年法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官官房犯罪被害者対策室長安田貴彦君、警察庁生活安全局長黒澤正和君、法務大臣官房長但木敬一君、法務省刑事局長古田佑紀君、法務省矯正局長鶴田六郎君及び法務省保護局長馬場義宣君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
日
日
日笠勝之#3
○委員長(日笠勝之君) 少年法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
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質疑のある方は順次御発言願います。
石
石渡清元#4
○石渡清元君 自民党の石渡でございます。
いよいよ少年法が参議院に参りまして、慎重にまた十分に審議をしていきたいと考えておるところでございます。
現在の少年法ができて五十年、現在の少年非行が非常に話題になっておりますけれども、それを取り巻く社会環境をどう認識し、少年の非行の現状並びに犯罪傾向、またその原因は何なのか、そしてそれに対する対策等をどう考えているか、まずお伺いをいたします。
この発言だけを見る →いよいよ少年法が参議院に参りまして、慎重にまた十分に審議をしていきたいと考えておるところでございます。
現在の少年法ができて五十年、現在の少年非行が非常に話題になっておりますけれども、それを取り巻く社会環境をどう認識し、少年の非行の現状並びに犯罪傾向、またその原因は何なのか、そしてそれに対する対策等をどう考えているか、まずお伺いをいたします。
麻
麻生太郎#5
○衆議院議員(麻生太郎君) 少年法が最初にできました昭和二十年代、終戦直後のことでもありましたので、その当時はやっぱり戦災孤児を初め、極めて日本の経済状況が貧しい時期でもありましたので、少年の犯す犯罪の内容も、生きるために食料品の盗み、かっぱらい等々が極めて大きな比率を占めておった時代と、飽食の時代と言われる昨今、盗み、かっぱらいの内容はゲームソフトであったりするかもしれませんが、少なくとも食べるものを飢えているがゆえに盗み、かっぱらいという例は当時とは全く異なった状況になっておる、社会的状況から申し上げればそのような状況になると思っております。
他方、犯しております犯罪の内容が極めて重大、重大という表現だと漠然とし過ぎておりますが、何となく凶悪化しておるという内容は、少なくとも殺すという経験をしてみたかったがゆえになどという発想は五十年前はとても考えられなかったと思います。そういった状況が出てきているというのは、少なくともこの五十年間の時代の変化というものを如実に示した事件の一つだったと思います。
いずれにいたしましても、少年犯罪を取り巻く社会環境というものは明らかにこの法律ができ上がったころとは大きく変わった、そのような認識をいたしております。
この発言だけを見る →他方、犯しております犯罪の内容が極めて重大、重大という表現だと漠然とし過ぎておりますが、何となく凶悪化しておるという内容は、少なくとも殺すという経験をしてみたかったがゆえになどという発想は五十年前はとても考えられなかったと思います。そういった状況が出てきているというのは、少なくともこの五十年間の時代の変化というものを如実に示した事件の一つだったと思います。
いずれにいたしましても、少年犯罪を取り巻く社会環境というものは明らかにこの法律ができ上がったころとは大きく変わった、そのような認識をいたしております。
石
石渡清元#6
○石渡清元君 おっしゃるとおり、過去、戦後五十年、その間に貧困から高度経済成長時代がございまして、今、安定成長に入ったところでございます。
ただ、子供たちに非常に夢がなくなるというか、子供たちの肉体自身はかなり発達しているんですけれども、精神的にそれが伴っていない、社会的な訓練ができていない。そういう中で、特に学校での不適応あるいは挫折感の体験というのか、そういったようなものがとみに少年を取り巻く現状として強まってきているのが近年の状況ではないか。
特に提案者の麻生先生は子供の悪書等々については非常に御見識があろうかと思いますが、学校現場でもかなりの変化が起きていると私は考えておるんですけれども、その辺の何か御意見がございましたら御披瀝をいただければと思っておるところでございます。
この発言だけを見る →ただ、子供たちに非常に夢がなくなるというか、子供たちの肉体自身はかなり発達しているんですけれども、精神的にそれが伴っていない、社会的な訓練ができていない。そういう中で、特に学校での不適応あるいは挫折感の体験というのか、そういったようなものがとみに少年を取り巻く現状として強まってきているのが近年の状況ではないか。
特に提案者の麻生先生は子供の悪書等々については非常に御見識があろうかと思いますが、学校現場でもかなりの変化が起きていると私は考えておるんですけれども、その辺の何か御意見がございましたら御披瀝をいただければと思っておるところでございます。
麻
麻生太郎#7
○衆議院議員(麻生太郎君) できましたその当時の学校というのを見ますと、やっぱり学校の状況というものも随分違ったと思っております。終戦直後は、有名校、早稲田だ、慶応だ、学習院だというようなところですら制服を着ていなかった子供が三割以上、革のランドセルをしょっている子は全校で一人なんという状況であったと私ども小学校のときに記憶しますけれども、今ランドセルを買ってもらえない子なんというのは一人もいないと思いますし、そういった状況では家庭における経済環境も著しく変わったと思っております。
当時、家庭内における子供の数も比率も違ったと思います。最近のような結婚している家庭で子供の平均が二・二人という、合計特殊出生率とは別に既婚者の女性が産む子供の数は二・二人と、たしか昨今ではそうなっていると思いますが、そういった状況の中にあって、やはり子供の数が家庭内においても少ない。したがって、子供のときから家庭の中において兄弟同士でのコミュニケーションというのが自動的にはぐくまれたものが、学校において初めて多くの子供と一緒になる等々、近所の子供と遊ぶ機会が少ない。いろんな理由は、もう数え上げれば幾らでも出てくるんだと思いますが、そういった中において、子供が他の子供とのコミュニケーション、いわゆる意思の伝達をするというのがなかなか難しくなってきた、機会が少なくなってきた。
加えて、子供がひとりで、自分だけで遊べるという道具はテレビゲームを初めたくさんありますのは御存じのとおりでして、そういった意味では、親子の対話、子供同士の対話、そういった他人との意思疎通をする機会の減少というものも子供が何となく孤立感を深めていった大きな理由の一つかなと思えないでもないぐらい、数え上げれば多くの理由があると思います。少なくともそういったようなもろもろのことが、やっぱり精神がまだしっかりでき上がっていない状況においていろいろな意味での他人との接触の絶対量の不足というのは一つの大きな原因だと思っております。
ただ、そういった状況の中にありましてもまともに育っている子もいっぱいいるのであって、そういった状況は、学校が悪いとか家庭が悪いとか本人が悪いとか、幾らでも理由をほかに探せばできるとは思いますが、同じ環境の中にあってもまともに育っている子の方が多いわけですから、そういった意味でいきますと、一概にこれだからという答えがなかなか見つけにくいところだというように理解をいたしております。
この発言だけを見る →当時、家庭内における子供の数も比率も違ったと思います。最近のような結婚している家庭で子供の平均が二・二人という、合計特殊出生率とは別に既婚者の女性が産む子供の数は二・二人と、たしか昨今ではそうなっていると思いますが、そういった状況の中にあって、やはり子供の数が家庭内においても少ない。したがって、子供のときから家庭の中において兄弟同士でのコミュニケーションというのが自動的にはぐくまれたものが、学校において初めて多くの子供と一緒になる等々、近所の子供と遊ぶ機会が少ない。いろんな理由は、もう数え上げれば幾らでも出てくるんだと思いますが、そういった中において、子供が他の子供とのコミュニケーション、いわゆる意思の伝達をするというのがなかなか難しくなってきた、機会が少なくなってきた。
加えて、子供がひとりで、自分だけで遊べるという道具はテレビゲームを初めたくさんありますのは御存じのとおりでして、そういった意味では、親子の対話、子供同士の対話、そういった他人との意思疎通をする機会の減少というものも子供が何となく孤立感を深めていった大きな理由の一つかなと思えないでもないぐらい、数え上げれば多くの理由があると思います。少なくともそういったようなもろもろのことが、やっぱり精神がまだしっかりでき上がっていない状況においていろいろな意味での他人との接触の絶対量の不足というのは一つの大きな原因だと思っております。
ただ、そういった状況の中にありましてもまともに育っている子もいっぱいいるのであって、そういった状況は、学校が悪いとか家庭が悪いとか本人が悪いとか、幾らでも理由をほかに探せばできるとは思いますが、同じ環境の中にあってもまともに育っている子の方が多いわけですから、そういった意味でいきますと、一概にこれだからという答えがなかなか見つけにくいところだというように理解をいたしております。
石
石渡清元#8
○石渡清元君 そういう社会の変化の中で、きのうの参議院本会議の質疑にもございましたけれども、この法が成立したから犯罪は減るのかとか、そういう議論もございました。法律をつくったからすぐなくなるということでもございませんし、それには犯罪予防のための総合的な施策というのが非常に大事になってくるんではないかと思います。その施策について御意見があったら、政務次官、お願いできますか。
この発言だけを見る →上
上田勇#9
○政務次官(上田勇君) お答えいたします。
今、石渡先生が御指摘をいただいた点は全くそのとおりであるというふうに思います。
少年犯罪、少年非行に適切に対処してそれを予防し、また青少年の健全な育成を図っていくという中に、現在御提案をいただいて御審議をいただいておりますこの少年法の改正も一つの重要な柱であるというふうには思いますけれども、それにとどまらず、教育、文化、社会福祉、その他全般にわたります総合的な行政施策と相まって初めて少年の保護者や少年を取り巻く地域社会を初めとする国民全体の幅広い理解と不断の努力が必要であるというふうに考えているところでございます。
この発言だけを見る →今、石渡先生が御指摘をいただいた点は全くそのとおりであるというふうに思います。
少年犯罪、少年非行に適切に対処してそれを予防し、また青少年の健全な育成を図っていくという中に、現在御提案をいただいて御審議をいただいておりますこの少年法の改正も一つの重要な柱であるというふうには思いますけれども、それにとどまらず、教育、文化、社会福祉、その他全般にわたります総合的な行政施策と相まって初めて少年の保護者や少年を取り巻く地域社会を初めとする国民全体の幅広い理解と不断の努力が必要であるというふうに考えているところでございます。
石
石渡清元#10
○石渡清元君 今、麻生提案者の方からも、いい子、悪い子、普通の子と分ければ、悪い子というのは一部ということになるわけでありますけれども、やはりその一部の子をかなり手当て、ケアをしていかなければいけないんではないかと思います。
特にその犯罪傾向、日本の場合はすぐアメリカと比較をいたしますけれども、きのうのテレビでしたか、アメリカにスクールポリスという、学校に生徒担当の警察官を配置して、それで子供たちを見守る、あるいは外部の社会の犯罪の誘惑から学校、生徒を守る、そういったような制度がありまして、ロサンゼルスなどは学校をサボってぶらぶらしている生徒まで補導、指導をするといったような制度があります。
日本でも、授業中立ち上がって出ていったり、もう非常に規律が今学校現場では乱れているというふうに聞いております。文部省は来年度、注意欠陥多動性障害、注意力が散漫、欠陥して、教室内を徘回したり出ていったりする多動性障害の調査をするというようなことも発表されておりますけれども、やはりいろんな部分で、特に少年ですから学校生活との関係が非常に強いわけですので、そういったようなところとかなり密接に、今、政務次官から多岐にわたってという御答弁はありましたけれども、どうしても法務政務次官としての枠の中にあるような気がしてならないわけでございます。
そういう意味でもっと積極的に、法務省の方がいろんな事実、現状というのをおわかりですので、それに適切な施策なりあるいは提案なり、そういったようなものを他省庁も含めて、それが本当の総合的な施策、またそれが非常に具体的にいい結果をもたらすというふうに考えておりますけれども、もう一度その辺の御決意をお願いいたします。
この発言だけを見る →特にその犯罪傾向、日本の場合はすぐアメリカと比較をいたしますけれども、きのうのテレビでしたか、アメリカにスクールポリスという、学校に生徒担当の警察官を配置して、それで子供たちを見守る、あるいは外部の社会の犯罪の誘惑から学校、生徒を守る、そういったような制度がありまして、ロサンゼルスなどは学校をサボってぶらぶらしている生徒まで補導、指導をするといったような制度があります。
日本でも、授業中立ち上がって出ていったり、もう非常に規律が今学校現場では乱れているというふうに聞いております。文部省は来年度、注意欠陥多動性障害、注意力が散漫、欠陥して、教室内を徘回したり出ていったりする多動性障害の調査をするというようなことも発表されておりますけれども、やはりいろんな部分で、特に少年ですから学校生活との関係が非常に強いわけですので、そういったようなところとかなり密接に、今、政務次官から多岐にわたってという御答弁はありましたけれども、どうしても法務政務次官としての枠の中にあるような気がしてならないわけでございます。
そういう意味でもっと積極的に、法務省の方がいろんな事実、現状というのをおわかりですので、それに適切な施策なりあるいは提案なり、そういったようなものを他省庁も含めて、それが本当の総合的な施策、またそれが非常に具体的にいい結果をもたらすというふうに考えておりますけれども、もう一度その辺の御決意をお願いいたします。
上
上田勇#11
○政務次官(上田勇君) 今、先生から御指摘をいただいたとおりでございまして、法務省もこの少年犯罪、少年非行、それぞれ現場での矯正施設あるいは鑑別所等でそういう事例にも多く専門家が対処しているところではございます。
そうした中でいろいろな研究等も行っているところでございますので、そういった成果も踏まえて、特に学校関係の方々や地域の中で活動されている方々とも連携をしながら、いかにしてそういう犯罪を防止したり、あるいは青少年の健全育成を図っていくかということを積極的に進めていきたい、取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、今後とも御指導いただきますようよろしくお願いをいたします。
この発言だけを見る →そうした中でいろいろな研究等も行っているところでございますので、そういった成果も踏まえて、特に学校関係の方々や地域の中で活動されている方々とも連携をしながら、いかにしてそういう犯罪を防止したり、あるいは青少年の健全育成を図っていくかということを積極的に進めていきたい、取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、今後とも御指導いただきますようよろしくお願いをいたします。
石
石渡清元#12
○石渡清元君 ありがとうございました。
少し遠回りなようですけれども、やはりそういったような施策をきめ細かくやることが最終的には一番効果のあることではないかと思いましてお伺いをしたわけでございます。
前置きはこの程度にいたしまして、少年法に入っていきたいと思います。
現在の少年事件の手続、流れについて御説明をお願いいたします。
この発言だけを見る →少し遠回りなようですけれども、やはりそういったような施策をきめ細かくやることが最終的には一番効果のあることではないかと思いましてお伺いをしたわけでございます。
前置きはこの程度にいたしまして、少年法に入っていきたいと思います。
現在の少年事件の手続、流れについて御説明をお願いいたします。
古
古田佑紀#13
○政府参考人(古田佑紀君) 現行少年法におきます少年保護事件の手続の概略を申し上げますと、おおむね次のようになっております。
まず、少年事件につきましては、警察、検察等で捜査をした場合、犯罪の嫌疑があると認められるものについては、すべての事件を家庭裁判所に送致することとなっております。家庭裁判所ではその送致を受けまして審判を行うわけですが、手続としては一人の裁判官が行うことになっております。その審判を的確なものにするために家庭裁判所による調査が行われ、その結果を踏まえて審判が行われます。なお、審判自体は非公開でございまして、検察官等の関与は認められておりません。
次に、審判の結果、非行事実が認められるという場合には、少年院送致や保護観察などの保護処分を言い渡すことになります。中には、軽いものについては不処分ということで済むものもあるわけでございます。ただ、事件あるいは少年の事情によりまして刑事処分が適当だと認められる場合もあるわけでございまして、そういうときには家庭裁判所から検察官に再び事件が送致されます。
ただ、この検察官に対する送致は、現行法では十六歳以上の少年に限られることになっております。検察官はこのいわゆる逆送があった場合には、その事件を普通の裁判所、地方裁判所でございますが、などに起訴をするということになるわけでございます。
なお、裁判所の保護処分の決定につきましては、少年側が高等裁判所に抗告という形で不服を申し立てることができるようになっておりますが、ほかからはそういう道はございません。
概略、以上でございます。
この発言だけを見る →まず、少年事件につきましては、警察、検察等で捜査をした場合、犯罪の嫌疑があると認められるものについては、すべての事件を家庭裁判所に送致することとなっております。家庭裁判所ではその送致を受けまして審判を行うわけですが、手続としては一人の裁判官が行うことになっております。その審判を的確なものにするために家庭裁判所による調査が行われ、その結果を踏まえて審判が行われます。なお、審判自体は非公開でございまして、検察官等の関与は認められておりません。
次に、審判の結果、非行事実が認められるという場合には、少年院送致や保護観察などの保護処分を言い渡すことになります。中には、軽いものについては不処分ということで済むものもあるわけでございます。ただ、事件あるいは少年の事情によりまして刑事処分が適当だと認められる場合もあるわけでございまして、そういうときには家庭裁判所から検察官に再び事件が送致されます。
ただ、この検察官に対する送致は、現行法では十六歳以上の少年に限られることになっております。検察官はこのいわゆる逆送があった場合には、その事件を普通の裁判所、地方裁判所でございますが、などに起訴をするということになるわけでございます。
なお、裁判所の保護処分の決定につきましては、少年側が高等裁判所に抗告という形で不服を申し立てることができるようになっておりますが、ほかからはそういう道はございません。
概略、以上でございます。
石
麻
麻生太郎#15
○衆議院議員(麻生太郎君) 昨日、当委員会で、また参議院の本会議でも趣旨の説明を申し上げた際にその背景等々は申し上げましたが、昨今の少年犯罪の動向、傾向というものはまことに憂慮すべき状況にあるということは、これは多くの方々の御理解を得ているところだと思っております。また、その中にあって、事実認定手続というものに関しましていろいろ御意見の出るところでもありますし、また加害者の人権と同時に、被害者並びに被害者の家族等々に対しても当然しかるべき配慮をするべきではないかというようなことが多く言われているところであります。
したがいまして、本改正案の趣旨は基本的に三点に絞られると思いますが、改正の目的は、やっぱり何といっても青少年の健全育成というものを図りますために、加害者、特にその保護者に対してより一層の責任を求めるというのが一点、それから少年審判における事実認定手続というものをより一層明確化すること、そして三点目はいわゆる被害者に対する配慮というものを充実させること等々、多分この三つに大きくまとめられる、要約できると思いますが、こういったものを主なものとして本改正案を提案させていただいたということであります。
この発言だけを見る →したがいまして、本改正案の趣旨は基本的に三点に絞られると思いますが、改正の目的は、やっぱり何といっても青少年の健全育成というものを図りますために、加害者、特にその保護者に対してより一層の責任を求めるというのが一点、それから少年審判における事実認定手続というものをより一層明確化すること、そして三点目はいわゆる被害者に対する配慮というものを充実させること等々、多分この三つに大きくまとめられる、要約できると思いますが、こういったものを主なものとして本改正案を提案させていただいたということであります。
石
石渡清元#16
○石渡清元君 具体的に各論に入る前に、もう一回少年法について申し上げます。
懲役刑を科すということが日本のみならず世界的に出てきたのが十六世紀後半というふうに言われておりますけれども、大人と同じように刑罰を科す、ところがこれじゃいけないということでいわゆる少年院とか保護観察が始まり、いわゆる保護処分の原型というのが十九世紀の末ごろにできた。そして、ずっと来ているうちに今度は子供たちの犯罪がやや低年齢化したから、これから刑事処分年齢についても各論でお伺いをいたしますけれども、それを下げていこうと。
というと、流れからいいますと、スタートして、これじゃいけないと緩くなって、今度はまたアメリカでもどんどん今強く厳しく厳罰主義に行っているそうでありますけれども、やはり刑罰万能主義に、昔に戻りつつある流れなのか、そういうことなんでしょうか。多少波があるわけでございますけれども、少年法全体の流れということを考えたときに、昔に戻ったような感じですか、そうでもないですか。
この発言だけを見る →懲役刑を科すということが日本のみならず世界的に出てきたのが十六世紀後半というふうに言われておりますけれども、大人と同じように刑罰を科す、ところがこれじゃいけないということでいわゆる少年院とか保護観察が始まり、いわゆる保護処分の原型というのが十九世紀の末ごろにできた。そして、ずっと来ているうちに今度は子供たちの犯罪がやや低年齢化したから、これから刑事処分年齢についても各論でお伺いをいたしますけれども、それを下げていこうと。
というと、流れからいいますと、スタートして、これじゃいけないと緩くなって、今度はまたアメリカでもどんどん今強く厳しく厳罰主義に行っているそうでありますけれども、やはり刑罰万能主義に、昔に戻りつつある流れなのか、そういうことなんでしょうか。多少波があるわけでございますけれども、少年法全体の流れということを考えたときに、昔に戻ったような感じですか、そうでもないですか。
麻
麻生太郎#17
○衆議院議員(麻生太郎君) 何というのかしら、刑事責任を問われる刑事責任年齢と刑事処分可能年齢というものにある程度差があるというのが日本の場合ですけれども、そういった中にあって、少なくとも各国、犯罪が低年齢化しているという傾向に合わせていろいろ国によって法律を変えておられると思いますが、イギリスはたしか十歳に引き下げたと思っております。
今イギリスは少年犯罪の刑事処分可能年齢はたしか十歳になっていると思いますが、いずれにいたしましても国によって状況は違うと思いますし、アメリカのように学校に入るときに金属探知機が学校の入り口に置いてあるというようなところ、まだ日本じゃそれほどいってはおらぬとは思いますけれども、少なくともアメリカはそのような状況になっておりますし、学校内に銃を持ち込んで乱射するというような事件があれだけ起きてくると、当然のこととして子供を学校にやらない。
今アメリカで一番の問題は、これはどこでも、いわゆる家族の所得に関係なく、義務教育の年齢であるにもかかわらず親が子供を学校にやらない。これは理由は簡単で、危ないからという理由であります。これは今アメリカでは結構話題になっておるところでして、ブッシュ、ゴア、まだ結論が出ていない、あと何時間かまだかかると思いますが、出ていないと思いますが、教育問題が最大のイシュー、問題になりました。
そういった状況の中にあって、国によって随分状況が違うとは思いますが、どういう傾向にあるかといえば、犯罪が低年齢化しているというのは間違いなく傾向として申し上げられると思っております。それに対する対応というものに関しましては、当然その犯罪がふえてきて、被害者がそういったものに関していろいろ発想も変わってきますし、いろんな意味で低年齢化しているというのに対応して、厳罰化だけとは申し上げられないと思いますが、厳罰化する方向はもちろんですけれども、同時にいろんなことも考えられて対策をしておられる。これはどの国だろうと一つ一つ挙げていくといろいろ出てくると思いますが、傾向としては犯罪が低年齢化しているという傾向だけは言えるのではないか、さように考えております。
この発言だけを見る →今イギリスは少年犯罪の刑事処分可能年齢はたしか十歳になっていると思いますが、いずれにいたしましても国によって状況は違うと思いますし、アメリカのように学校に入るときに金属探知機が学校の入り口に置いてあるというようなところ、まだ日本じゃそれほどいってはおらぬとは思いますけれども、少なくともアメリカはそのような状況になっておりますし、学校内に銃を持ち込んで乱射するというような事件があれだけ起きてくると、当然のこととして子供を学校にやらない。
今アメリカで一番の問題は、これはどこでも、いわゆる家族の所得に関係なく、義務教育の年齢であるにもかかわらず親が子供を学校にやらない。これは理由は簡単で、危ないからという理由であります。これは今アメリカでは結構話題になっておるところでして、ブッシュ、ゴア、まだ結論が出ていない、あと何時間かまだかかると思いますが、出ていないと思いますが、教育問題が最大のイシュー、問題になりました。
そういった状況の中にあって、国によって随分状況が違うとは思いますが、どういう傾向にあるかといえば、犯罪が低年齢化しているというのは間違いなく傾向として申し上げられると思っております。それに対する対応というものに関しましては、当然その犯罪がふえてきて、被害者がそういったものに関していろいろ発想も変わってきますし、いろんな意味で低年齢化しているというのに対応して、厳罰化だけとは申し上げられないと思いますが、厳罰化する方向はもちろんですけれども、同時にいろんなことも考えられて対策をしておられる。これはどの国だろうと一つ一つ挙げていくといろいろ出てくると思いますが、傾向としては犯罪が低年齢化しているという傾向だけは言えるのではないか、さように考えております。
石
石渡清元#18
○石渡清元君 年齢を引き下げるということは、一つの刑罰万能思想というそういう意味も含まれているんですけれども、非常に世界的な傾向として下げていく傾向に今あるような気がいたします。特にもうアメリカなんかの場合は、有権者の受けをねらって強めれば強めるほど選挙に有利に働くということをちょっとあるところで読んだことがあるわけでございますけれども。
そこで、具体的に処分等のあり方の見直し、特に刑事処分可能年齢についてお伺いをいたします。
ある新聞社の電話の世論調査では、刑事罰対象年齢の引き下げ十四歳に賛成八二%と、そういう調査結果を見たわけでありますけれども、現行法では十四歳、十五歳は責任能力はあるが刑罰を受けない。現行法のその理由をまず御説明いただきたいと思います。
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ある新聞社の電話の世論調査では、刑事罰対象年齢の引き下げ十四歳に賛成八二%と、そういう調査結果を見たわけでありますけれども、現行法では十四歳、十五歳は責任能力はあるが刑罰を受けない。現行法のその理由をまず御説明いただきたいと思います。
古
古田佑紀#19
○政府参考人(古田佑紀君) お尋ねの点につきましては、現行少年法立案の際に、当時GHQからそのような提案があったことによるということは承知しておりますけれども、ではその実質的な理由はどういうことであったのかということになりますと、少年法の政府の提案理由説明その他の記録上、どうもそれに具体的に触れているものがないというのが実情でございます。したがいまして、いろんな推測というのは可能ではございますけれども、当時どういう考えであったのかということを実質的に示す記録というものがございませんので、明確なことを申し上げられないというのが実際でございます。
この発言だけを見る →石
麻
麻生太郎#21
○衆議院議員(麻生太郎君) 今、役所の方からの話にも出ておりましたが、何で十四歳なのかというのは、与党三党にこれを提案いたしました私どものプロジェクトチームでも結構な話題になったところであります。数えだったからじゃないかとか、満と数えと大分違うんじゃないかという当時のあれもありましたし、また日本では十三歳でみんな小学校から中学に入ってまいりますので、十三歳からする方がむしろ普通なんじゃないのかとか、わかりやすい中学生からというようにした方がいいんじゃないかという御意見もありました。
いろんな意味でこの話はいろいろ議論になったところではありますけれども、少なくとも十四歳というのは、今現行十四歳ということになっておる、刑事責任年齢というものが十四歳ということになっておりますので、今回はそれまでにさせていただいたんです。
刑事処分可能ということに関しましては、やはり少年の犯罪というのをこの二、三年間、現場を見られた方、またテレビ等々でその状況を見られた方も多いと思いますが、十分に自覚をしておられるのであって、いわゆる未必の故意とかまた過剰防衛によって死に至ったとか、それからたまたま過失によってそれが死に至った、致死になったとかいうような例ならともかくも、隣のうちの人から疑われたことをもってその人に対して報復する明らかな意識を持って殺人を犯しておる。殺すという意識はもう明確なわけですから、そういった子供というのが少なくとも十四歳、十五歳で出てくる。
また、出てきて外に出ると、いきなり報道陣の方に向かって、写真を撮ってもいいですよ、だってどのみち写せないんでしょう、僕の写真は載らないんですからなんという調子で警察から出てこられたりなんかすると、これは被害者側はもちろんのこと、周りで見ている方々も、そういった子供というものを予想してこの法律ができました五十数年前とはもう状況は全然変わっておりますし、子供の意識というものも、そういった子供がかなりの数出てきているという状況になれば、それに対応して法律というものも変えざるを得ないというのは当然のことだと私どもは思っておりますので、今回は基本的にはそういった子供でも、少なくとも人様の命をあやめる、殺人を犯すというような重大な犯罪を犯したときには、それは明らかにその社会的責任は問わねばならぬという規範というものはきっちりさせるというのがまずは第一と私どもはそう思っております。
これですべて解決とは思いませんけれども、少なくともそれなくしてその他のものを幾らやってもなかなか効果は生まれないのではないか、私どもはそう思って、刑事責任年齢と刑事処分可能年齢を一致させるという意味で今回の法改正を提案させていただいたということであります。
この発言だけを見る →いろんな意味でこの話はいろいろ議論になったところではありますけれども、少なくとも十四歳というのは、今現行十四歳ということになっておる、刑事責任年齢というものが十四歳ということになっておりますので、今回はそれまでにさせていただいたんです。
刑事処分可能ということに関しましては、やはり少年の犯罪というのをこの二、三年間、現場を見られた方、またテレビ等々でその状況を見られた方も多いと思いますが、十分に自覚をしておられるのであって、いわゆる未必の故意とかまた過剰防衛によって死に至ったとか、それからたまたま過失によってそれが死に至った、致死になったとかいうような例ならともかくも、隣のうちの人から疑われたことをもってその人に対して報復する明らかな意識を持って殺人を犯しておる。殺すという意識はもう明確なわけですから、そういった子供というのが少なくとも十四歳、十五歳で出てくる。
また、出てきて外に出ると、いきなり報道陣の方に向かって、写真を撮ってもいいですよ、だってどのみち写せないんでしょう、僕の写真は載らないんですからなんという調子で警察から出てこられたりなんかすると、これは被害者側はもちろんのこと、周りで見ている方々も、そういった子供というものを予想してこの法律ができました五十数年前とはもう状況は全然変わっておりますし、子供の意識というものも、そういった子供がかなりの数出てきているという状況になれば、それに対応して法律というものも変えざるを得ないというのは当然のことだと私どもは思っておりますので、今回は基本的にはそういった子供でも、少なくとも人様の命をあやめる、殺人を犯すというような重大な犯罪を犯したときには、それは明らかにその社会的責任は問わねばならぬという規範というものはきっちりさせるというのがまずは第一と私どもはそう思っております。
これですべて解決とは思いませんけれども、少なくともそれなくしてその他のものを幾らやってもなかなか効果は生まれないのではないか、私どもはそう思って、刑事責任年齢と刑事処分可能年齢を一致させるという意味で今回の法改正を提案させていただいたということであります。
石
石渡清元#22
○石渡清元君 結局、刑法では刑事責任年齢を十四歳以上、少年法では十六歳以上でなければ刑事処分ができないということ、これはもういわゆるダブルスタンダードという考え方でいいんですかね。
この発言だけを見る →麻
麻生太郎#23
○衆議院議員(麻生太郎君) ダブルスタンダードと言われると、当時のいろいろ考え方があったと思いますが、ダブルスタンダードというのであれば今回そのダブルスタンダードは解消される法案になっておりますというように御理解いただければよろしいのではないかと存じます。
この発言だけを見る →石
石渡清元#24
○石渡清元君 年齢にこだわるわけではございませんけれども、この年齢問題について、なぜ法制審議会でのテーマ、審議にならなかったのか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →古
古田佑紀#25
○政府参考人(古田佑紀君) ただいまの点につきましては、少年非行のいろんな状況を踏まえまして、与党三党におかれまして、国民世論なども考慮して少年法のあり方について御議論を尽くされた上、迅速な対応が必要であるという御判断になって、そういう迅速な対応が必要な国民的課題に適切に立法府として対応するために、立法府に属する議員としてこの法案を提出するという御判断をなされたと理解しているわけでございます。
そのような経過にかんがみまして、この問題につきましては、議員提案で法案を提出されるということでもありますので、あえて法制審議会に諮問するという手続はとらなかったものでございます。
この発言だけを見る →そのような経過にかんがみまして、この問題につきましては、議員提案で法案を提出されるということでもありますので、あえて法制審議会に諮問するという手続はとらなかったものでございます。
石
杉
杉浦正健#27
○衆議院議員(杉浦正健君) 原則逆送制度につきましては、自民党内の議論におきましても三党協議の中におきましても最も議論が集中したところでございます。
最終的にこの案に落ちついたわけでありますが、もう皆さんも御案内のとおり、故意の行為によって人を死亡させるという行為は、自分の犯罪意図を実現するために何物にもかえがたい人命を奪うという点で、極めて反社会性、反倫理性の高い許しがたい行為であることは申すまでもございません。このような重大な罪を犯した場合には少年であっても刑事処分の対象となるという原則を明示することが少年の規範意識を育て、健全な成長を図る上で重要なことであると考えたわけであります。
したがって、罪を犯すとき十六歳以上の少年が故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた場合には原則として検察官送致決定、いわゆる逆送する制度を導入することとした次第であります。もっとも、ケースによっては、犯行後の動機及び態様、犯行の情況、少年の性格、行状及び環境等の事情を家庭裁判所がきめ細かく検討し、保護処分が適当と考えられる場合には逆送せずに保護手続を選択することもできるようにただし書きで相なっております。
刑事処分と申しますか、逆送されて起訴された場合におきましても、これは少年法五十五条に規定しておりますが、「裁判所は、事実審理の結果、少年の被告人を保護処分に付するのが相当であると認めるときは、決定をもつて、事件を家庭裁判所に移送しなければならない。」ということがございまして、審理を尽くした結果、保護処分で家裁へ戻るという措置も講じられておるところでございますので、少年の保護に遺漏はないものと考えております。
このようなことを我々が導入した背景といたしましては、一つには現在の少年法でも刑事処分相当の場合は逆送できる、しなければならないとなっておるわけですが、現実に逆送されている例が極めて少ないという、これは家庭裁判所五十年の運用の結果がございます。
例えば殺人事件一つをとりましても、大体ここのところの逆送率は二〇%から三〇%という程度であります。凶悪犯罪と言われておりますのは、殺人、強盗、強姦、その致死傷を含みますが、凶悪犯罪をとってみますと逆送率が五%程度、これは事実でありますが、あるわけでございます。いかにも家裁の逆送率が低いのではないかという認識が一つはあるわけであります。
もう一つは、被害者の方々に対する配慮の問題がございます。これは後ほどまた御質問もあるところと存じますが、被害者の会ができて私どもも陳情を受けましたが、その被害者の会でやり場のない不満を持たれておられる方々のほとんどがかけがえのないお子様方を死に至らしめられた方々であります。その方々が一番言われることは、家裁の審理に参加できない、傍聴もできなければ内容も教えてもらえない、何をやられておるのかわからない、記録も見せてもらえない、事情聴取も、法文上はできるようになっておりますが、ほとんどと言っていいぐらい行われない、被害者の気持ちを受け入れてくれる場所がないという現実がございました。
公開の法廷になりますれば、検察官は訴追いたします。傍聴はできます。場合によれば証人に立って被害感情を述べることもできるでありましょう。そして、刑事記録も一定の範囲内で法律で定めるところにより閲覧できるわけでございまして、公開法廷に持ち出されることによって被害者の方々の被害感情の大部分が、お子さんを死に至らしめられた場合には全部が治癒するとは申しませんが、今持っておられる御不満が解消するというような背景もあったことは申し添えさせていただいてよろしいかと思います。
この発言だけを見る →最終的にこの案に落ちついたわけでありますが、もう皆さんも御案内のとおり、故意の行為によって人を死亡させるという行為は、自分の犯罪意図を実現するために何物にもかえがたい人命を奪うという点で、極めて反社会性、反倫理性の高い許しがたい行為であることは申すまでもございません。このような重大な罪を犯した場合には少年であっても刑事処分の対象となるという原則を明示することが少年の規範意識を育て、健全な成長を図る上で重要なことであると考えたわけであります。
したがって、罪を犯すとき十六歳以上の少年が故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた場合には原則として検察官送致決定、いわゆる逆送する制度を導入することとした次第であります。もっとも、ケースによっては、犯行後の動機及び態様、犯行の情況、少年の性格、行状及び環境等の事情を家庭裁判所がきめ細かく検討し、保護処分が適当と考えられる場合には逆送せずに保護手続を選択することもできるようにただし書きで相なっております。
刑事処分と申しますか、逆送されて起訴された場合におきましても、これは少年法五十五条に規定しておりますが、「裁判所は、事実審理の結果、少年の被告人を保護処分に付するのが相当であると認めるときは、決定をもつて、事件を家庭裁判所に移送しなければならない。」ということがございまして、審理を尽くした結果、保護処分で家裁へ戻るという措置も講じられておるところでございますので、少年の保護に遺漏はないものと考えております。
このようなことを我々が導入した背景といたしましては、一つには現在の少年法でも刑事処分相当の場合は逆送できる、しなければならないとなっておるわけですが、現実に逆送されている例が極めて少ないという、これは家庭裁判所五十年の運用の結果がございます。
例えば殺人事件一つをとりましても、大体ここのところの逆送率は二〇%から三〇%という程度であります。凶悪犯罪と言われておりますのは、殺人、強盗、強姦、その致死傷を含みますが、凶悪犯罪をとってみますと逆送率が五%程度、これは事実でありますが、あるわけでございます。いかにも家裁の逆送率が低いのではないかという認識が一つはあるわけであります。
もう一つは、被害者の方々に対する配慮の問題がございます。これは後ほどまた御質問もあるところと存じますが、被害者の会ができて私どもも陳情を受けましたが、その被害者の会でやり場のない不満を持たれておられる方々のほとんどがかけがえのないお子様方を死に至らしめられた方々であります。その方々が一番言われることは、家裁の審理に参加できない、傍聴もできなければ内容も教えてもらえない、何をやられておるのかわからない、記録も見せてもらえない、事情聴取も、法文上はできるようになっておりますが、ほとんどと言っていいぐらい行われない、被害者の気持ちを受け入れてくれる場所がないという現実がございました。
公開の法廷になりますれば、検察官は訴追いたします。傍聴はできます。場合によれば証人に立って被害感情を述べることもできるでありましょう。そして、刑事記録も一定の範囲内で法律で定めるところにより閲覧できるわけでございまして、公開法廷に持ち出されることによって被害者の方々の被害感情の大部分が、お子さんを死に至らしめられた場合には全部が治癒するとは申しませんが、今持っておられる御不満が解消するというような背景もあったことは申し添えさせていただいてよろしいかと思います。
石
杉
杉浦正健#29
○衆議院議員(杉浦正健君) 失礼しました。答弁漏れです。
罪のあれでございますが、故意による犯罪行為及びそれによる死の結果が犯罪構成要件となっている罪を対象といたしております。典型的なものは、殺人のほか、傷害致死、強盗致死、強姦致死等がございますが、ざっと拾ってみますと三十数項目の犯罪がございます。一々述べますと時間がございませんので省きますが、決闘殺人とか決闘傷害致死とかいうようなものも入っております。
この発言だけを見る →罪のあれでございますが、故意による犯罪行為及びそれによる死の結果が犯罪構成要件となっている罪を対象といたしております。典型的なものは、殺人のほか、傷害致死、強盗致死、強姦致死等がございますが、ざっと拾ってみますと三十数項目の犯罪がございます。一々述べますと時間がございませんので省きますが、決闘殺人とか決闘傷害致死とかいうようなものも入っております。