国土交通委員会

2001-05-23 衆議院 全327発言

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会議録情報#0
平成十三年五月二十三日(水曜日)
    午前九時三十六分開議
 出席委員
   委員長 赤松 正雄君
   理事 赤城 徳彦君 理事 桜田 義孝君
   理事 実川 幸夫君 理事 橘 康太郎君
   理事 玉置 一弥君 理事 樽床 伸二君
   理事 河上 覃雄君 理事 山田 正彦君
      今村 雅弘君    岩屋  毅君
      木村 太郎君    木村 隆秀君
      倉田 雅年君    後藤田正純君
      佐田玄一郎君    坂本 剛二君
      菅  義偉君    田中 和徳君
      高橋 一郎君    谷田 武彦君
      中馬 弘毅君    中本 太衛君
      林 省之介君    林  幹雄君
      福井  照君    松岡 利勝君
      松野 博一君    松本 和那君
      谷津 義男君    吉田 幸弘君
      阿久津幸彦君    大谷 信盛君
      今田 保典君    今野  東君
      佐藤 敬夫君    永井 英慈君
      伴野  豊君    細川 律夫君
      細野 豪志君    前原 誠司君
      吉田 公一君    井上 義久君
      山岡 賢次君    大幡 基夫君
      瀬古由起子君    大島 令子君
      日森 文尋君    保坂 展人君
      松浪健四郎君    森田 健作君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      泉  信也君
   国土交通大臣政務官    木村 隆秀君
   国土交通大臣政務官    田中 和徳君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   吉井 一弥君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議
   官)           素川 富司君
   政府参考人
   (国土交通省河川局長)  竹村公太郎君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  三沢  真君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  安富 正文君
   政府参考人
   (気象庁長官)      山本 孝二君
   参考人
   (東日本旅客鉄道株式会社
   代表取締役社長)     大塚 陸毅君
   参考人
   (日本貨物鉄道株式会社代
   表取締役社長)      伊藤 直彦君
   参考人
   (社団法人日本民営鉄道協
   会理事長)        野崎 敦夫君
   参考人
   (島根県知事)      澄田 信義君
   参考人
   (慶應義塾大学名誉教授) 藤井彌太郎君
   参考人
   (日本大学商学部教授)  桜井  徹君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    —————————————
委員の異動
五月二十三日
 辞任         補欠選任
  倉田 雅年君     谷田 武彦君
  佐田玄一郎君     後藤田正純君
  中馬 弘毅君     岩屋  毅君
  松野 博一君     林 省之介君
  川内 博史君     細野 豪志君
  保坂 展人君     大島 令子君
  二階 俊博君     松浪健四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  岩屋  毅君     中馬 弘毅君
  後藤田正純君     佐田玄一郎君
  谷田 武彦君     倉田 雅年君
  林 省之介君     松野 博一君
  細野 豪志君     今野  東君
  大島 令子君     保坂 展人君
  松浪健四郎君     二階 俊博君
同日
 辞任         補欠選任
  今野  東君     川内 博史君
    —————————————
五月二十三日
 気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)
 水防法の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
同月二十二日
 川辺川ダム建設環境アセスメント実施に関する請願(金子哲夫君紹介)(第一七二二号)
 同(小林守君紹介)(第一七二三号)
 同(今川正美君紹介)(第一七五一号)
 同(日森文尋君紹介)(第一七五二号)
 同(今川正美君紹介)(第一九二五号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一九二六号)
 同(中林よし子君紹介)(第一九二七号)
 同(中村哲治君紹介)(第一九二八号)
 同(長妻昭君紹介)(第一九二九号)
同月二十三日
 川辺川ダム建設環境アセスメント実施に関する請願(保坂展人君紹介)(第二〇二八号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第二〇五九号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)
 気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)
 水防法の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)

     ————◇—————
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赤松正雄#1
○赤松委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣扇千景君。
    —————————————
 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
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扇千景#2
○扇国務大臣 おはようございます。
 ただいま議題となりました旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明を申し上げます。
 JR各社につきましては、累次の閣議決定により「できる限り早期に純民間会社とする」ことが求められております。JR各社のうち、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社のJR本州三社につきましては、昭和六十二年四月の国鉄分割民営化による発足以降、安定的に経常黒字を計上し、順調な経営を続けております。また、平成五年十月には東日本旅客鉄道株式会社、平成八年十月には西日本旅客鉄道株式会社、平成九年十月には東海旅客鉄道株式会社がそれぞれ株式の上場を果たしており、株価も堅調に推移しているところであります。このような状況から、JR本州三社については、純民間会社とするための条件が整ったと言える状況にあります。
 他方、JR各社につきましては、一般の民営鉄道とは異なり、国鉄改革の中で誕生したという経緯があります。例えば、国鉄改革において、国鉄の長期債務の大半を日本国有鉄道清算事業団に承継させた上で、国鉄の鉄道のネットワークを極力維持しつつ、JR各社とも健全な経営が行えるよう事業用資産の承継等を行ったほか、運賃、線路使用料等においてJR各社間の協力・連携体制がとられた等の経緯があります。こうした国鉄改革の趣旨にのっとった事業運営については、これまで旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の枠組みの中で確保してきたところでありますが、純民間会社とするJRについても、引き続き確保していく必要があります。
 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第でございます。
 次に、この法律案の要旨につきまして御説明を申し上げます。
 第一に、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社のJR本州三社を特殊会社として規制している旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の適用対象から除外し、これらの会社の財務、人事、事業計画等の面において一層自主的かつ責任のある経営体制の確立を図ることといたしております。
 第二に、国土交通大臣は、国鉄改革の経緯を踏まえ、JR各社間の連携及び協力の確保、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向等を踏まえ、路線の適切な維持等に関する事項について、適用除外されるJR本州三社が事業運営上踏まえるべき指針を策定し、必要がある場合には指導、助言を行うことができることとし、さらに正当な理由がなく指針に反する事業運営を行う場合には勧告、命令を行うことができることといたしております。
 なお、JR本州三社の株式のうち未売却分については、この法律の施行後、株式市場の動向等を踏まえつつ、順次売却してまいりたいと考えております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。
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赤松正雄#3
○赤松委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
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赤松正雄#4
○赤松委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日午後一時から、参考人として東日本旅客鉄道株式会社代表取締役社長大塚陸毅君、日本貨物鉄道株式会社代表取締役社長伊藤直彦君、社団法人日本民営鉄道協会理事長野崎敦夫君、島根県知事澄田信義君、慶應義塾大学名誉教授藤井彌太郎君及び日本大学商学部教授桜井徹君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤松正雄#5
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ————◇—————
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赤松正雄#6
○赤松委員長 本日付託になりました内閣提出、気象業務法の一部を改正する法律案及び水防法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 順次趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣扇千景君。
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 気象業務法の一部を改正する法律案
 水防法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
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扇千景#7
○扇国務大臣 ただいま議題となりました気象業務法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明を申し上げます。
 温度計、風速計等の気象の観測に用いられる測器のうち、防災目的等公益性の高い観測に用いられるものについては、現在国がみずから検定を行っているところであります。
 しかしながら、近年の気象測器に関する民間の製造技術の向上に伴い、気象測器の検定合格率は非常に高いレベルで推移いたしております。測器の種類によっては最初の検定後検定を行わなくとも観測の精度が維持されるものもあらわれるなど、気象測器製造事業者の能力の底上げが図られてきております。また、検定対象気象測器について標準化が図られてきたことを受けて、気象測器検定での検査方法もその定型化が進んでおり、日々の検定実務を国の検定員がみずから実施しなくとも安定的に検定制度を運営できるようになってきております。
 このような状況に的確に対応するには、民間の能力の一層の活用を図るため、検定の有効期間の見直しに加えて、気象測器製造事業者の能力を活用するための制度及び気象庁長官にかわって一定の能力を有する民間の法人が検定を行うことができる制度の創設等の所要の施策を講じることが必要であります。そのために、この法律案を提案するものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明を申し上げます。
 第一に、気象測器の有効期間については、その構造等から見て有効期間を定めることが適当であると認められるものについてのみ国土交通省令で定めることといたしております。
 第二に、型式証明を受けた型式の気象測器の検定における器差の検査については、気象庁長官の認定を受けた者が器差の測定を行ったときは、その測定の結果を記載した書類によってこれを行うことができることといたしております。
 第三に、気象庁長官は、営利法人を含む民間の法人に、気象測器の検定の実施に関する事務の全部または一部を行わせることができることといたしております。
 なお、この法律案の施行期日は、周知に必要な期間等を考慮し、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。
 次に、水防法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 近年、河川整備の着実な進捗により、かつてのような大河川のはんらんの頻度は減少してきているものの、都市化の進展に伴う人口及び資産の集積を背景に、一たびはんらんが発生したときは被害が甚大なものとなるおそれがあります。また、特に住民の生活と密着した中小河川の水災対策の推進の必要性が指摘されているところでございます。
 この法律案は、このような近年の水災の状況を踏まえまして、水災による被害の軽減を図るために、洪水予報河川の拡充、河川の浸水想定区域の公表、浸水想定区域に応じた円滑かつ迅速な避難の確保を図るための措置等を講ずるものであります。
 次に、その要旨を御説明申し上げます。
 第一に、国土交通大臣に加えて、新たに都道府県知事が、洪水により相当な損害を生じるおそれがある河川を洪水予報を行う河川に指定し、気象庁長官と共同して、洪水予報を行うことといたしております。
 第二に、国土交通大臣または都道府県知事は、洪水予報を行う河川について、洪水時の円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、河川整備の基本となる降雨により河川がはんらんした場合に浸水が想定される区域を浸水想定区域として指定し、指定の区域及び想定される水深を明らかにして公表することといたしております。
 第三に、市町村防災会議は、市町村地域防災計画において、浸水想定区域ごとに、洪水予報の伝達方法あるいは避難場所その他円滑かつ迅速な避難を図るために必要な事項を定めることとしております。また、浸水想定区域内に地下街等の不特定かつ多数の者が利用する地下の施設がある場合には、同計画に利用者の円滑かつ迅速な避難の確保が図られるよう洪水予報の伝達方法を定めることといたしております。
 第四に、市町村長は、市町村地域防災計画において定められました洪水予報の伝達方法、避難場所等を住民に周知させるよう努めることといたしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うことといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようにお願いを申し上げます。ありがとうございました。
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赤松正雄#8
○赤松委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
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赤松正雄#9
○赤松委員長 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省河川局長竹村公太郎君、住宅局長三沢真君、気象庁長官山本孝二君、内閣府政策統括官吉井一弥君及び文部科学省大臣官房審議官素川富司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤松正雄#10
○赤松委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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赤松正雄#11
○赤松委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上義久君。
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井上義久#12
○井上(義)委員 水防法の改正につきまして、何点かお尋ねしたいと思います。
 今回の改正ですけれども、浸水想定区域の指定と公表、あるいは円滑、迅速な避難の確保など、水防におけるソフト対策の強化が図られることになったわけでございます。また、近年その被害が増大している中小河川のはんらんや都市型水害にも一定の対策が講じられるようになったわけでございまして、この点につきましては、私も高く評価しているところでございます。
 そこで、まずお尋ねしたいんですけれども、水防活動と治水事業、いわゆる河川の整備は、水害防止対策の車の両輪だと思うんですよね。したがって、この河川整備の進捗状況、特に近年被害が増大している中小河川の整備状況について一点御報告いただきたいということと、それに加えて、これまでのいわゆるハード整備に加えて、今回の改正で大幅なソフト対策を打ち出したわけでございますけれども、その背景とそれから意図、また今後の方向性について、御説明いただければと思います。
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竹村公太郎#13
○竹村政府参考人 最初の御質問の中小河川の整備状況等について、まず私の方から事務的に御説明させていただきます。
 これまでも河川整備を着実に実施してきましたが、過去三カ年平均の床下浸水戸数が約六万戸、床上浸水戸数が約二万五千戸に上るなど、まだまだ浸水被害は後を絶たない状況でございます。大河川では、確かに破堤、はんらんによる甚大な被害は近年減少しておりますが、中小河川では災害がふえている傾向にございます。水害による一般資産被害額は減少しておらず、都市化の進展により、浸水面積当たりの被害額は増大しております。
 特に、御質問の中小河川の整備状況につきましてでございますが、時間雨量五十ミリ——時間雨量五十ミリと申しますのは、地区によって違いますが、大体五年から十年に一度起きる、非常に頻繁に起きるであろう雨量でございますが、この五十ミリの降雨に対応して整備を行っておりますが、平成十一年度末で、中小河川の整備状況の水準は約四二%の状況でございます。
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扇千景#14
○扇国務大臣 今お話がございましたように、本当に近年、河川のはんらんによって、あっという間にという表現をよく使われますけれども、河川事業におきましても、近年は都市化が進んでおりまして、昨年の名古屋の集中豪雨を見ましても、私は、平時の予測というものができれば、こんなに皆さん方が避難のときに迷うことはない。
 例えば、例を挙げましても、宅地の開発が進んでおりまして、名古屋の御出身の先生いらっしゃると思いますけれども、予防をして、私が伺いましたら、食料も備蓄をした、ポンプ車も置いてあった、けれども、それが低地に置いてあったために全部水をかぶって、備えたことが何にもならなかった、そういう例もございます。
 またその一方で、あらゆるところで、都市化の進展によりまして、人口やあるいは資産というものが一定のところに、河川のはんらんするところに集中している。それが、今の都市化による、一たび河川のはんらんがあったときの被害の大きさというものが言えると私は思います。
 昨年の東海水害におきましては、家屋や事業所などの被害が九千二百億円に上っております。それから見ましても、私は、これが予測できればこんないいことはないし、しかも、備蓄したものが置き場所によって水につかってしまうということも防げるのではないかと思いますので、ぜひそういう意味で、河川の整備とあわせて、住民の避難に役立てることができるというときのためのソフト対策がいかに必要かということで、この今回の法案に関しては、マップをつくるということも大きな予防になると思っております。
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井上義久#15
○井上(義)委員 今大臣から御指摘があったように、河川流域、これまで住宅が建っていなかったところがどんどん都市化して、住宅が建ってくる。そうすると、そういう水害の経験とか知識のない人がどんどんふえてきているという現状があるわけで、そういう意味からいいますと、いわゆる一部市町村で作成、公表されている洪水ハザードマップ、これは極めて有効だと思うんですね。
 ところが、実際にこの策定が必要だと思われている市町村、千二百市町村あるそうですけれども、現在九十六市町村しか策定されていないわけで、今回、浸水想定地域の指定と公表を行うことになって、それをもとにしてハザードマップを作成できるようになるということで、大きな前進になると思うんですけれども、今後、市町村におけるそういうハザードマップの策定の見通しとか、あるいは国土交通省として、作成の推進についてどういうことを考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
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竹村公太郎#16
○竹村政府参考人 今委員御指摘の、全国で必要であろうと思われる千二百市町村が今後予定されておりますが、現在、九十六のハザードマップしかできておりません。
 これは大変技術的に難しいというか、労力がかかりますので、市町村が苦労しておったわけでございますが、この水防法の改正によりまして、私ども河川管理者、つまり国と都道府県が浸水想定区域を指定する、それを公表していくということでございますので、その浸水想定区域に基づいて、住民が避難するルート、避難場所のハザードマップをつくるのは大変容易というか、随分労力は軽減されると考えてございます。そういう意味で、今後、私どもが浸水想定区域を公表しさえすれば、ハザードマップの作成は非常に進んでいくと私ども期待してございます。
 具体的に申しますと、私ども、市町村だけに、お頼みするということと同時に、その技術的な助言、支援をしていきたいと思います。各工事事務所と市町村が県を含んだ連絡会議を持ちまして、洪水のハザードマップの作成について技術的な支援をしていきたいと考えてございます。
 なおまた、できたものについては、新しい住民、いわゆる知らない方々が大勢いらっしゃいますので、その住民に対しての広報、具体的に申しますと、豊川市、岡崎市等の既にできているところでは、私どもの工事事務所のホームページで一緒にPRをしたり、郡山、高槻市のようなところでは、電話帳のハローページの中にレッドページという部分を設けまして、掲載を私どもがやっていたり、さまざま、すべての機会をとらえてこの広報に努めて、協力、支援していきたいと考えてございます。
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井上義久#17
○井上(義)委員 それで、浸水想定地域を指定して公表する、ハザードマップができる。そうすると、当然、地域内の居住者の皆さん、自主的に水防対策を講じていただくことが非常に大事だと思うんですね。
 ところが、先ほど扇大臣からお話があったように、緊急食料についてはぬれないように上に上げておこうとかということはだれが考えてもわかるんですけれども、やはり具体的なノウハウということになると、なかなか一般の皆さんではわからないわけでございまして、例えば市町村に相談窓口を設置するとか、あるいは住宅の耐水補強、改築などのノウハウを提示するとか、あるいは、住宅改築とか補強あるいはかさ上げというようなことに係る費用について、公庫の低利融資制度を設けるとか、そういう居住者の支援策を講ずるということが必要なのじゃないかな、私はこう思うわけでございまして、浸水想定地域の指定に伴う居住者の支援策ということについて、国土交通省、どのようなことをお考えなのかお伺いしたいと思います。
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三沢真#18
○三沢政府参考人 浸水想定地域における住宅の浸水対策でございますけれども、一つは、やはりできるだけ居住者の方々にわかりやすく、どういう対策を講じたらいいかという、そういうマニュアル的なものが必要だということで、現在、水害による被害を軽減するための浸水対策マニュアルあるいはガイドブックといったものを作成しているところでございます。これにつきましては、できるだけ早くということで、六月中にも作成して、公表したいというふうに考えております。
 それからもう一点、いわゆる融資でございますけれども、浸水対策のための住宅の改築、補強に係る経費については、住宅金融公庫のリフォームローンが御利用いただけるということでございます。
 いずれにいたしましても、こういった事柄について、やはり周知徹底を図っていくということは大変重要でございますので、今後、河川部局と住宅部局が連携をとりまして、この地域の指定に合わせまして、都道府県の住宅センターとかあるいは市町村において住民からの相談に応じられるような、こういう支援策についての周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。
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井上義久#19
○井上(義)委員 それから、今回、地下空間の水災に対する具体的な施策が盛られたわけですけれども、地下空間への浸水は、福岡の例でもわかるように、短時間に集中して水がたまるということで、人命にかかわる深刻な被害にもつながりかねないわけです。ともかく、迅速なおかつ的確な情報伝達と避難確保ということが重要だと思いますけれども、では、具体的にどういう体制をそれぞれの地下空間について構築していくのかということについて、よろしくお願いします。
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竹村公太郎#20
○竹村政府参考人 ただいま御指摘の地下空間に対する水災対策でございますが、実は、これは大変新しいテーマでございまして、潜在的にはありましたが、顕在化したのが、今御指摘の平成十一年六月の福岡の御笠川のはんらんのときでございます。そして第二回目が、去年の名古屋市の豪雨でございまして、三十七時間にわたり地下鉄が最大水深二メーターにわたって全線浸水するということでございます。
 ともかく、地下街はその地域において最も低いところでございまして、水がすべてそこへ集中するという状況になってございます。そういう中にいる方々の避難をどうやって迅速にやるかということを、これから私ども真剣になって取り組んでまいりたいと考えてございます。
 具体的に申しますと、平成十一年六月の、福岡の御笠川のはんらんによりまして死亡者が出たわけでございますが、現在、河川管理者であります福岡県、福岡市、そして博多駅周辺地区、天神周辺地区の地下空間管理者による研究会を発足させております。そして、その研究会の中で、危険情報の事前周知、洪水時の情報伝達、避難体制の確立を現在検討しておりまして、県の地域防災計画に地下空間の災害が追加されたところでございます。
 今後、この水防法におきましても、地下空間管理者に対する情報伝達が市町村の地域防災計画において定められるということになりますので、この法律制定後、早急に河川管理者、市町村、そして不特定多数の人が出入りする地下空間管理者との連絡会議を設けまして、万全を期してまいりたいと考えてございます。
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井上義久#21
○井上(義)委員 最後に、都市型水害で、今回、河川によるはんらんについては、いわゆる浸水想定区域というのを公表するということになったんですけれども、もう一つ、最近、集中豪雨が物すごくふえていて、いわゆる河川によらない内水による洪水というのがあちこちで頻発しているわけで、私は、いわゆる河川によらない内水の都市内の浸水についても、今回導入された浸水想定区域に準じたそういう震災のハザードマップなどを策定、公表していく必要があるんじゃないか。かなり技術的には難しいことだと思うのですけれども、最近の傾向を見ていますと、ここも一つ必要なんじゃないかというふうに思うのですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
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竹村公太郎#22
○竹村政府参考人 従来の洪水は、大雨が広域的に降りまして、山に降った雨を川が集めてきて、そして一気に都市部を襲ってくるという伝統的な水害が私どもの対象の中心でございました。ところが今、委員御指摘のように、近年の集中豪雨によりまして、私どもが想像もつかないところに急激にゲリラ的に大豪雨が襲ってくるという、いわゆる内水のはんらんの被害が大変頻発してございます。私ども、これから、新しいこのようなゲリラ的な豪雨に対しましてどのようにやっていくのかということは、気象庁とともに考えていかなければならない重要なテーマだと考えてございます。
 さて、具体的に、その内水に対するハザードマップでございますが、これは、私ども現在進んでいるとは思いません。やっと着手した段階だと思っております。具体的に申しますと、東京都の河川部局、下水道部局、防災部局、そして新宿区、中野区、杉並区が連携しまして、神田川水系における内水のハザードマップの作成についての検討を協力して現在やってございます。
 下水道の普及の変化、地下街の出現、または都市の再開発と、非常に時間的な軸も動きますので、技術的には大変難しい問題でございますが、都市の生活者の安全のために、内水のハザードマップの作成についてもこれから私ども対応してまいりたいと考えてございます。
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井上義久#23
○井上(義)委員 では、以上で終わります。
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赤松正雄#24
○赤松委員長 次に、永井英慈君。
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永井英慈#25
○永井委員 民主党の永井英慈でございます。おはようございます。
 気象業務法の一部を改正する法律案につきまして、先ほど扇国土交通大臣から提案の説明、まことに歯切れのいい、耳の中へすぽんと入ってくるような説明をお伺いしまして、この法案についてもう議論の余地はなしと、時代のまさに要請にこたえる、いや、時代の要請から一歩おくれてしまっているなという感じさえする法案でございまして、これは当然、私どもとしては賛意を表し、強力に推進していただきたい、そのように考えているところでございます。
 ただ、一点、地震計とか強震計とか、地震に関する計測器が検定対象から抜けているような感じがするんですけれども、その辺について一言説明をいただくと同時に、これは今まで特殊な世界ですから、業界ですから、中小企業等々に対する配慮は十分できているのかどうか、その点もお伺いいたしたいと思います。
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山本孝二#26
○山本政府参考人 お答えいたします。
 現在、市町村、気象庁が展開してございます震度計は、地震情報の提供に関する客観性及び迅速性を確保するということが大変大事でございまして、これは気象庁が開発したものでございます。
 平成七年一月の阪神・淡路大震災を契機といたしまして、地方自治体でもこの気象庁が開発した震度計の整備を推進してまいっておりますが、この整備に当たりまして、気象庁によります委託検定という制度がございまして、この検定を受けまして震度計の品質が保証されたものが、現在全国で統一された基準で運営されているということになってございます。
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永井英慈#27
○永井委員 それでは、ちょっとそれに関連して、地震についてお伺いをしてみたいと思います。
 申し上げるまでもなく、我が国はまさに地震大国というか地震列島というか、大変な地震が今まで起きておりまして、私は、「SEISMO」という雑誌、この四月に初めて手に入れて見ました。ところが、もう通巻五十何号というんですね。いろいろ地震に関する情報が入っているんです。しかも、専門的なのがかなり入っているんですね。この地図を見ただけでもおわかりのとおり、赤い点々、小さくて見えないかもしれませんが、すごいんですね。さらに、世界の地震発生分布を見ますと、環太平洋というんでしょうか、日本列島からずっと、アメリカの西海岸を回る環太平洋の地震発生分布というのはすごいものだと改めて驚かされたような次第でございまして、そこで、我が国は大変地震に苦しめられてきたことは、私が申し上げるまでもございません。
 そこで、明治以来百年余りたちましたけれども、我が国で発生した巨大な地震というか、甚大な被害をもたらした地震、恐らく最低十数回はあろうかと思いますが、この実績というか発生の状況、被害の状況等々について国土交通省では把握しておられるか、その被害の人員あるいは物的な損失その他を含めて、ちょっと御説明いただければ大変ありがたい。
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山本孝二#28
○山本政府参考人 お答えいたします。
 明治以降でございますが、我が国において発生した地震によりまして死者が百名以上の被害を伴う地震は、十八回発生してございます。これらはおおむね海溝型の地震あるいは直下型の地震によるものでございました。
 また、世界について見ますと、明治以降、一万人以上の死者を伴った地震については、三十回以上と、多数発生してございます。
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永井英慈#29
○永井委員 そこで、地震発生のメカニズムで分けた場合に、プレート型の地震と直下型あるいは断層のずれによる発生メカニズムというのでしょうか、あるいはその複合型と、三つに分けられるようでございます。
 そこで、私どもも関東地方に住んでいて、とりわけ昭和五十年に入ってからだと思うのですが、もう二十五年ぐらい、四半世紀ぐらいたちますけれども、南関東に直下型地震が来る、その震源地は何と私ども地元の川崎だというようなうわさが飛びまして、うわさがうわさを呼んで、市民は大変な恐怖に襲われたという記憶があるのですけれども、近い将来の発生が予想されます南関東地域直下の地震及び東海地震についてお伺いしたいと思います。
 南関東地域は、余りにも有名ですから御承知だと思うのですが、フィリピン海プレートと太平洋プレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでおり、地下の構造が極めて複雑で、地震活動が活発な場所であるようでございます。
 大正十二年といいますから、一九二三年の関東大震災以降もう七十年を超え、言ってみれば、七十九年周期説というのですか、もう既にその期間に入っているわけでございますが、マグニチュード七級の直下の地震が発生する切迫性が高まっているとよく言われております。南関東地域には、関東大震災以降大規模な地震が発生した経験がない。そのうちに終戦になり、都市の一極集中が進み、言ってみれば、東京にありとあらゆるものが集積をしてきているのが実情だと思うのです。
 それに加えて、最近はIT革命と言われるように、情報通信のインフラ等々もかなりの勢いで整備されていることは御承知のとおりでございまして、そこで地震が起きれば、この東京というところはあるいは首都圏というところは、地震災害に極めて脆弱な地域構造になっており、地震の規模や震源地いかんによっては、震災時に多数の人命、財産の損失を招く危険が大きい。
 さらに、都市機能の阻害による二次的な災害あるいは三次的な災害までが起こると大変懸念されているところでございます。国民生活や経済の混乱となって被災地域を超えて著しく広域に波及するおそれがあるなど、都市型の地震災害が発生、拡大するおそれが増大してきていると言われております。
 南関東地域直下の地震については、地震発生の前兆現象の把握は困難である、大変残念ですけれども、現状では地震の予知は非常に難しいというのは、これは日本の専門家あるいは行政府等々で出している一つの見解でございますが、気象庁は、関係機関と協力して必要なデータの気象庁への集中を進め、常時監視を充実していると伺っております。
 地震活動等の異常の把握に努めるようにすべきですが、現時点における南関東地域の直下型の地震の発生の可能性について、ぜひかなり詳しく御説明をいただきたい。しかも、これはプレート型でなくして、断層型、直下型と言われておりますので、よくわかるように説明をお願いしたいと思います。
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