農林水産委員会

2006-02-27 衆議院 全184発言

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会議録情報#0
平成十八年二月二十七日(月曜日)
    午前十一時開議
 出席委員
   委員長 稲葉 大和君
   理事 岡本 芳郎君 理事 梶山 弘志君
   理事 原田 令嗣君 理事 二田 孝治君
   理事 松野 博一君 理事 黄川田 徹君
   理事 山田 正彦君 理事 西  博義君
      赤城 徳彦君    赤澤 亮正君
      伊藤 忠彦君    今津  寛君
      小野 次郎君    金子 恭之君
      近藤 基彦君    佐藤  錬君
      斉藤斗志二君    篠田 陽介君
      杉村 太蔵君    谷川 弥一君
      中川 泰宏君    並木 正芳君
      丹羽 秀樹君    西村 康稔君
      鳩山 邦夫君    福井  照君
      藤井 勇治君    御法川信英君
      やまぎわ大志郎君    安井潤一郎君
      渡部  篤君    荒井  聰君
      小平 忠正君    佐々木隆博君
      園田 康博君    牧  義夫君
      松原  仁君    森本 哲生君
      丸谷 佳織君    菅野 哲雄君
      森山  裕君
    …………………………………
   農林水産大臣       中川 昭一君
   農林水産副大臣      宮腰 光寛君
   農林水産大臣政務官    金子 恭之君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  中島 正治君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         佐藤 正典君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       染  英昭君
   政府参考人
   (農林水産省総合食料局長)            岡島 正明君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           中川  坦君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  西川 孝一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  井出 道雄君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            山田 修路君
   政府参考人
   (林野庁長官)      川村秀三郎君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            高原 一郎君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 桜井 康好君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  小林  光君
   農林水産委員会専門員   渡辺 力夫君
    —————————————
委員の異動
二月二十七日
 辞任         補欠選任
  飯島 夕雁君     篠田 陽介君
  谷川 弥一君     やまぎわ大志郎君
  丹羽 秀樹君     藤井 勇治君
  岡本 充功君     園田 康博君
  仲野 博子君     松原  仁君
同日
 辞任         補欠選任
  篠田 陽介君     杉村 太蔵君
  藤井 勇治君     丹羽 秀樹君
  やまぎわ大志郎君   谷川 弥一君
  園田 康博君     岡本 充功君
  松原  仁君     牧  義夫君
同日
 辞任         補欠選任
  杉村 太蔵君     安井潤一郎君
  牧  義夫君     仲野 博子君
同日
 辞任         補欠選任
  安井潤一郎君     飯島 夕雁君
    —————————————
二月二十四日
 独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第一九号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第一九号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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稲葉大和#1
○稲葉委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、政府から説明を聴取いたします。農林水産大臣中川昭一君。
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中川昭一#2
○中川国務大臣 おはようございます。
 まず冒頭、米国産牛肉輸入問題に係る米国側報告書に関する報告について御報告させていただきます。
 委員長初め委員各位におかれましては、日ごろから農林水産行政の推進に格段の御理解と御指導をいただき、厚く御礼を申し上げます。委員会の冒頭にお時間をいただきまして、米国産牛肉の輸入問題につきまして発言させていただきたいと思います。
 米国産牛肉につきましては、食品安全委員会における科学的な議論を経て昨年十二月十二日に輸入再開を決定し、あわせて水際における輸入検査の強化を行ってきたところであります。
 このような中、本年一月二十日に、成田空港に到着した米国産牛肉の検査で特定危険部位である脊柱を含む子牛肉が確認されました。農林水産省及び厚生労働省では、直ちにすべての米国産牛肉の輸入手続を停止いたしました。
 農林水産省及び厚生労働省といたしましては、今回の件は、あくまで日米間で合意したルールが遵守されなかったことにより生じたものであり、そのルールは輸出国である米国政府の責任で遵守されるべきものであるとの考えから、二度とこうしたことが起きることのないよう、米国に対して徹底した原因究明と再発防止を求めてきたところであります。
 これを受けまして、去る二月十七日に、米国農務省から我が国に対し、今回の件についての報告書の提出があったところであります。この報告書は、米国農務省食品安全検査局、FSIS及び監察官室、OIGがそれぞれ調査を実施し、取りまとめたものであります。
 この報告書の結論において、米国農務省は、今回の事案は、輸出業者と農務省職員が日本に輸出できる製品の範囲を理解していなかったため発生したものであり、その結果、対日輸出条件で認められていない脊柱入りの製品が輸出される事態となったとしております。
 また、その加工場からは、同時に内臓も日本に輸出されておりましたが、その内臓は日本向けの処理を認められていない屠畜場で処理されていたとしております。農務省食品安全検査局の検査官は、日本向けの輸出プログラムを十分理解しておらず、こうした不適格な製品に検査証明が発行されていたとしております。
 米国農務省では、今回の事案は輸入再開後唯一の子牛肉の輸出によるものであり、異例なものとしております。
 そして、これらの調査を受けまして、米国農務省におきましては、検査官等への研修の強化や関係部局間の連携強化など、再発防止のための措置を実施するとしております。
 この報告書は、問題となった事案につきまして幅広い調査が行われているようでありますが、約四百七十ページと大部に及ぶものであり、現在、厚生労働省と連携して報告書の内容を精査しているところであります。
 その精査結果を踏まえまして、今後、関係省庁とも十分連携して、国民の食の安全、安心の確保を大前提に適切に対応してまいりたいと考えております。
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稲葉大和#3
○稲葉委員長 以上で説明は終わりました。
    —————————————
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稲葉大和#4
○稲葉委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官佐藤正典君、大臣官房技術総括審議官染英昭君、総合食料局長岡島正明君、消費・安全局長中川坦君、生産局長西川孝一君、経営局長井出道雄君、農村振興局長山田修路君、林野庁長官川村秀三郎君、厚生労働省健康局長中島正治君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長高原一郎君、環境省大臣官房審議官桜井康好君、地球環境局長小林光君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲葉大和#5
○稲葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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稲葉大和#6
○稲葉委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤基彦君。
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近藤基彦#7
○近藤(基)委員 自由民主党の近藤基彦でございます。時間が短いものですから、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 ただいま中川大臣より、アメリカの報告書の御説明をお伺いいたしました。消費者においては、BSE問題等を背景に輸入食品等の安全性について不安と不信感が大変高まっております。こうした中で、不安が高まる要因には、BSEに係る問題が長期化し、議論の趨勢が国民に大変わかりにくいことも大きいと思います。
 今回の一月二十日に発生した問題は、万が一にもあってはならないことが起きたわけでありますけれども、その原因と責任について、改めて政府の御見解をお伺いしたいと思います。
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中川昭一#8
○中川国務大臣 今、近藤委員から改めて御指摘がありましたが、我々政府は、国民に対して食の安全、安心というものを大前提にしていかなければならないということは言うまでもございません。
 そういう中で、二〇〇三年の十二月にアメリカでBSEが発生した。日本は二〇〇一年に発生がわかったわけでありまして、日本として万全の体制をとってきたわけでありますけれども、アメリカ側と日本側でシステムあるいはやり方、考え方が違うという中で、約二年間、日米間でいろいろ調査をしたり協議をした結果、いわゆる輸出プログラムというシステムの中で輸出再開を十二月十二日に決定したわけでございます。
 御報告の重複を避けますけれども、今回の問題は、アメリカ側がプログラムに違反をしたということもアメリカ側も認めているわけでございます。食肉加工業者それから農務省の検査官がこれを見逃してしまった、責任はアメリカ側にあるということは先方も認めているところでございます。
 日本は、検査体制を強化した結果、水際でこのプログラム違反の肉を発見して、国内に入らないということにできたわけでございますけれども、この間、アメリカ側におきまして再発防止あるいはまた原因究明を徹底的にやるということをすぐに私どもに約束をいたしまして、過日報告書が来たところでございます。
 日本側としても、この報告書を精査した上で、二度とこういうことが起きないようにさらに何ができるかということを、今後またいろいろと考えていかなければならないというふうに考えております。
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近藤基彦#9
○近藤(基)委員 日本政府としても、事前にアメリカのすべての施設を現地調査するなど、丁寧な対応をすれば未然に防げたのではないかということを言う人もいるわけでありますけれども、この点に関して、政府の御見解をお尋ねしたいと思います。
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中川坦#10
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 現地調査の実施に関しましては、当初、事前の現地調査も含めまして、さまざまな可能性を視野に入れまして、アメリカ側と調整を行ってまいりました。
 その後、昨年の十一月の二十二日でありますけれども、日米間で話し合いが行われました。その際に、日本側が査察に行く場合には、アメリカが日本向け輸出プログラムの認定を終えた施設について、それ以降に、米国が認定時と同様の認定作業を行い日本側がそれを調査できる、そういうアメリカ側の提案がございました。
 この提案につきましては、このような調査方法をとることによりまして、日本向けの特定危険部位の除去ですとか、あるいは二十カ月齢以下であることの月齢確認などもあわせて、実際に現地で調査することが可能になるということから、輸出再開後でなければ幅広く効果的な査察ができないというふうに私どもも判断したところでございます。
 こうした日本側の査察は、念のための措置として行うものでありますけれども、今回の事案は、今大臣の方から御答弁申し上げましたように、日米間で合意したルールが遵守されなかったことによって生じたものだということで、現在、アメリカ側からの報告書を精査しまして、今後の対応について、この報告書の内容も踏まえてまた検討していきたいというふうに思っております。
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近藤基彦#11
○近藤(基)委員 いずれにしても、国民への十分な説明と理解、これが今後一番大事なことだと思いますので、よろしくお願いをしておきます。
 次の質問に移りたいと思います。
 現在佳境を迎えているWTOの農業交渉についてでありますが、今後の我が国の農業を大きく左右する大変重要な時期に来ております。また、昨年十二月の香港閣僚会議において、我が国は、農業の問題を含めて積極的に議論をリードして、香港閣僚宣言を採択したわけであります。その間の中川大臣の御努力には大変敬意を表すものであります。
 我が国は、G10のリーダー国としてWTO交渉の主要六カ国の一角を占めており、四月末のモダリティー確立に向けても我が国が積極的にリーダーシップを発揮することが大きく期待されているところであります。
 今後、モダリティー確立へ向け交渉がどのように進展していくものとお考えなのか、また、大臣の交渉に臨む基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。
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中川昭一#12
○中川国務大臣 今回のラウンド、二〇〇一年の十一月にドーハでスタートしたわけでありますけれども、言うまでもなく、農業あるいは非農産品、あるいはサービス、ルール、幾つかの大きな柱立てがあるわけでございまして、それぞれが重要であり、今交渉をやっているところであります。
 忘れてはならないのは、それぞれが交渉しておりますけれども、十二月末までに全体をまとめる、しかも、これはシングルアンダーテーキングという一括受諾でございますから、仮に農業だけがまとまってほかの分野がまとまらなければ、これはシングルアンダーテーキングになりません。そういう意味で、ほかの分野とのバランスというものも大事でございます。そういう中で、ある意味では農業が一番交渉に時間をかけているという実感もあるわけでございます。
 そういう中で、もう一つの大きな柱は開発ラウンドであるということでございます。
 多くの途上国あるいはLDCと言われている国々が、貿易によって、あるいはまた、いろいろなサービス等によって恩恵をこうむるということが今回のラウンドのもう一方の大きな柱であるという観点から、世界で二番目の経済大国、農業の世界一の純輸入国という立場から、積極的に貢献をしていかなければならないと考えております。そういう中で、去年の十二月に香港で閣僚宣言が決まりましたけれども、農業におきましても、まだまだいろいろと議論が大きく分かれている部分がございます。
 私は、この問題はバランスが大事だというふうに考えております。輸出国と輸入国とのバランス、あるいはまた、本当に発展途上の国々に対してのバランス。そしてまた、農業においては三つの分野、言うまでもなく、アクセス、それから輸出競争、あるいは国内支持といったバランス、こういったものがバランスよくとれて、そして、譲るべきところは譲りますけれども、攻めるところは攻めて、守るべきところは守っていくという観点で、四月末のいわゆるモダリティー、ルールづくりをやって、そして、それに基づいて各国でそれぞれのいわゆる譲許表を七月末までに出して、そして、全体のパッケージの中で十二月に進んでいくという状況でございますから、今近藤委員からもお話がありましたように、佳境といいましょうか、いよいよこれから本当の意味の、私がよく使う言葉で言いますと地上戦という感じを持っておりますけれども、そういう中で、日本として、積極的にプレーヤーとして動きながら、守るべきところを守りながら、先ほど申し上げましたラウンド全体の成功に向けて努力をしていきたいと思いますので、近藤委員を初め、当委員会の先生方の御指導を改めてよろしくお願い申し上げます。
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近藤基彦#13
○近藤(基)委員 経産省あるいは外務省ともよく連携をとって、頑張っていただきたいと思います。
 WTO交渉に当たっては、我が国は、先ほど大臣も申されましたけれども、世界最大の食料純輸入国としての立場を踏まえつつ積極的に交渉する必要があると思います。それと同時に、攻めの農政として輸出の促進にも力を入れるべきと考えております。
 我が国の農林水産品の輸出拡大方策について、お伺いをいたしたいと思います。
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佐藤正典#14
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 日本食ブームの世界的な広がりや、あるいはアジア諸国の所得の向上などによりまして、我が国の高品質な農林水産物の輸出を拡大する機会が到来しておると存じます。
 この機会をとらえまして、攻めの農政の重要な柱の一環として、平成十六年の三千億円から平成二十一年までの五カ年間で農林水産物の輸出金額を倍増することを目指しております。初年度である平成十七年には、一二・一%の増加を達成することができたところでございます。
 この目標を実現するため、昨年四月に、総理の御出席のもと、幅広い関係者から成ります農林水産物等輸出促進全国協議会を設立いたしまして、六月には農林水産物等輸出倍増行動計画を定めたところでございます。民と官が一体となって取り組んでいるところでございます。
 農林水産省といたしましても、十八年度において、本格化しつつある輸出をさらに育てていくため、総合的な対策を展開することとしております。具体的には、海外でのPR、展示・商談会を通じました販路創出・拡大、あるいは、果実や水産物等特定品目の輸出拡大プロジェクトへの支援、それから、検疫面あるいは知的財産面での輸出環境づくりなどに力を入れていくこととしております。
 今後とも、こうした取り組みを基本といたしまして、国産農林水産物の輸出促進にさらに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
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近藤基彦#15
○近藤(基)委員 五年間で倍増計画はいいんですけれども、最近、私どもも輸出促進をしている中で、一生産団体、あるいは一個人というか集落団体が、直接海外と契約をし、取引をしているという姿がよく見られます。
 ぜひそれを全体把握していただかないと、どうも一部には、日本でとれ過ぎたから輸出をしているとか、あるいは、加工品でも余り質のよくないものが海外に出回るというような面が見られがちでありますので、やはり我々は少ない生産力しか持っておりませんので、そういうことはぜひ気をつけて、政府としても監視をしながら、よりよい日本の生産物が海外で喜ばれるように、ぜひ御指導していただきたいと希望しておきます。
 先ほどもお話が大臣の方からありましたけれども、我が国は世界のリーダーとして、アジア地域を初め開発途上国の立場を理解し、南北問題を含めた世界の食料問題の解決に向けて積極的な役割を発揮することも大変重要なことだと思っております。香港閣僚会議に先立って、我が国が中川大臣の御努力のもとに取りまとめられた、そして発表された開発イニシアチブもこの考え方に基づくものであったと思っております。
 WTO交渉の中で、我が国が、開発途上国の立場に立って、国際協力にどのように貢献していくお考えなのか、お伺いをいたします。
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佐藤正典#16
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年十二月のWTO香港閣僚会議に際しまして、小泉総理の指示のもと、政府一体として開発イニシアチブを打ち出し、LDC産品の輸出を多面的に支援すること等を発表したところでございます。
 具体的には、原則として、すべてのLDC産品に対する無税、無枠を供与すること、今後三年間に、貿易・生産・流通インフラの関連分野での合計百億ドルの資金協力を行い、専門家、研修員の交流は合計一万人を目指すことなどが盛り込まれているところでございます。
 昨年末の香港閣僚会議におきましては、この開発イニシアチブを踏まえまして、開発途上国に対する支援を包括的に打ち出すよう各国に働きかけを行ったところであります。閣僚宣言の取りまとめに当たってリーダーシップを発揮することができたと考えております。
 開発途上国におきましては、農林水産業の振興が極めて重要であるとの認識のもとに、開発イニシアチブを踏まえまして、南南協力等を通じた売れる農林水産物づくりに向けた人材育成の支援や、あるいはLDC産品に対する原則無税、無枠の供与等を行ってまいりたいと考えております。
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近藤基彦#17
○近藤(基)委員 ぜひその目標に向かって頑張っていただきたいと思っております。
 一方、現在東アジアを中心にEPA交渉が進められているところであります。我が国はアジア地域のリーダーとして積極的にそれに対応する必要がありますが、こうした地域は米を初めとして我が国の重要産品の生産国でもあります。WTO交渉以上にもしかしたら難しい立場での交渉になるとも考えられますが、東アジア地域を中心とした現在のEPA交渉の進捗状況と今後の対応方針についてお伺いしたいと思います。
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佐藤正典#18
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国のEPAにつきましては、WTOを中心とした多国間貿易体制を補完するものとして位置づけられ、現在東アジア地域を中心に政府間交渉を行っているところでございます。
 これまでシンガポールやメキシコとの協定が発効いたしまして、マレーシアとは昨年十二月に協定に署名をしております。また、タイとは、昨年九月の大筋合意を受けまして本年二月初めの交渉会合で協定条文が基本的に確定いたしまして、春ごろの署名を目指して最終的な調整を鋭意進めているところでございます。
 また、フィリピンとも既に大筋合意に至っており、現在はASEAN全体やインドネシア、さらに今月からはチリとの間で政府間交渉を行っているところでございます。
 今後とも、EPAの締結に当たりましては、お互いの国のセンシティブ品目についての相互理解を十分するということを前提にいたしまして、我が国と相手国の農林漁業や、あるいは食品産業の共存共栄といったものを図りながら、農山漁村の発展を図るとの観点に立ちまして、関係省庁と連携しつつ、スピード感を持って交渉に取り組んでまいりたいというふうに存じております。
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近藤基彦#19
○近藤(基)委員 今審議官がお話ししたように、これはWTOの補完的な部分でありますので、その辺をお忘れなくぜひ交渉に臨んでいただきたいと思います。
 これまでお伺いしてきましたように、国際化の進展の中で日本の農林水産業の構造改革を積極的に進めていかなければならないと思っております。しかし、我が国は、水田農業を中心とする土地利用型農業の分野では担い手不足が大変深刻な状況になっております。このまま推移した場合、将来の食料安定供給にも不安を生じかねない状況だと思っております。
 こうした観点から、平成十九年から導入予定の新たな経営安定対策が日本農業の体質強化にとって決定的な重要性を持つと考えますが、現在の基本法を制定した当時の農林水産大臣でもあった中川大臣として、今回の経営安定対策導入のお考えと今後農林水産業の構造改革を推進していく御覚悟のほどをお伺いしたいと思います。
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中川昭一#20
○中川国務大臣 今御指摘ありましたように、今から八年前ですか、農業基本法から食料・農業・農村基本法に、新しい農業の基本法をつくったとき、その務めをやっておりました。
 あのときは、単なる川上といいましょうか、農家サイドを中心にした基本法から、文字どおり農村そしてまたつくったものを消費者、国民に買ってもらえるような農産品、今御指摘があったように品質のいいもの、喜ばれるものを供給していこう、つまり、対立から、文字どおり国民あっての農業、農村であり、また、日本の農業、食料政策あっての国民であるという、同じ方向でやっていこうという基本理念でつくったところでございます。そして、五年後の基本計画の見直しという観点から、現在、今御指摘のような考えで法案を提出させていただいているところでございます。
 自給率の向上であるとか農村の活性化であるとか、いろいろな目標を立てましたけれども、御指摘のように、高齢化あるいはまた従事者の減少といった問題、あるいは自給率も目標に対してほとんどふえていないという状況の中で、何としてもこの法律の目標、本来の目的を、国民のためにも、もちろん農業、農村のためにも、実現をしたいという目的でやっているところでございます。
 したがいまして、例えば、価格政策から所得政策、やる気と能力のある経営体、集落営農も含めた経営体に、ある意味では、前から言われている言葉ですけれども、本当の意味のプロの農家に食料供給の役割を担ってもらいたいという観点から今いろいろな作業を行い、基本計画あるいはまた大綱、そして法案の審議をこれからしていただくということでございまして、そういう新基本法のもとでの趣旨にぜひ合致できるような観点から、十九年度からスタートできるように鋭意努力しておりますので、これもまた近藤委員初め当委員会の先生方の御指導のほどを心からお願い申し上げます。
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近藤基彦#21
○近藤(基)委員 十九年から始まる経営安定対策、これを今後の農政の展開の柱の中心に据えてしっかりと推進していっていただきたいと思います。
 一方、食の安全、安心の観点からは、国産の安全で安心な食料を供給する我が国の農山漁村の果たす役割は極めて重要なものだと考えます。
 昨年十二月以来、我が県新潟県等における寒波や大雪によって大変多くの方々が被災に遭い、被災者の皆さん方には心からお見舞いを申し上げる次第であります。
 農林水産大臣の所信表明にもありましたように、そこで改めて痛感させられたのが、農山漁村が、食料の安定供給を初め、国民の命や暮らしの基盤をなす重要な役割を担っているということであります。
 今後、農山漁村の振興についてどのように対応するお考えなのか、お伺いをいたします。
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金子恭之#22
○金子大臣政務官 政務官として初めての答弁の機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 近藤委員におかれましては、農山漁村の振興においては、自由民主党の都市と農山漁村の共生・対流を進める調査会の事務局次長として、積極的に議論をし、また意見を取りまとめ、昨年六月には貴重な提言もいただいております。その取り組みに対しまして、心より敬意を表します。
 今、近藤委員からお話がありましたように、農山漁村は、食料を安定的に供給する役割のほかに、国土を守り、水源や自然環境を保つなど、さまざまな役割を有しております。先般内閣府が公表いたしました世論調査におきましても、約八〇%の人たちが都市と農山漁村の交流を必要と考えるなど、農山漁村に対する国民的な関心が高まっている中で、国民共有の財産として広い視点からその振興を図ることが重要だと考えております。
 具体的な施策といたしましては、一つには、地域の特産物や景観を活用した産業の育成をしていくこと、二つ目には、農地、水、環境等の保全を図るための地域共同の取り組みを促進していくこと、三つ目には、グリーンツーリズムを初めとする都市と農山漁村の交流などを柱といたしまして、地域の意欲、能力を引き出す施策を推進することとしております。
 近年、高品質な農産物の輸出や都市住民との交流による活性化に取り組んでいる農山漁村がふえております。このような地域の特性を十分に生かした、みずから考え行動する取り組みを支援していく所存でございます。
 今後とも、近藤委員、貴重な御意見、御提言、そして御指導を賜りますようによろしくお願い申し上げます。
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近藤基彦#23
○近藤(基)委員 本日お誕生日を迎えられた政務官の御丁寧な初答弁、本当にありがとうございました。
 最後の質問になりますが、先週末、大臣、海外に御出張なされたとお伺いをいたしておりますけれども、その目的と、何か成果あるいはお土産話的なものがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。
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中川昭一#24
○中川国務大臣 国会のお許しをいただきまして、実質土曜日一日でございましたけれども、パリで、数カ国の農業大臣、EU、それからアフリカのモーリシャス、セネガルの大臣、それからノルウェー、スイス、フランス等々の大臣と、個別それから全体のお話をいたしました。
 いずれも輸入に対して非常にセンシティブな国々の農業大臣ばかりでございましたので、冒頭申し上げましたように、何といっても、まず、非農産品でありますとかサービスだとかいった全体の議論とある意味ではバランスがとれていなければいけない、それから、農業の三分野についてもバランスがとれていなければいけないということをそれぞれ確認したところでございます。
 G10の中には、今申し上げたモーリシャスといういわゆる途上国の大臣ともお話をしたんですけれども、途上国でも、NAMAとかサービスといったものとのバランスが大事であるということを言っておられました。それから、EUのマンデルソン委員それからフランスのビュスロ農業大臣含めまして、全体のバランス、それから、何といっても、一部のいわゆる先進国、あるいはまた途上国とはいいながらも一部の大国が、ある意味では我々ともっと腹を割って、彼らも譲るべきところはきちっと譲らなければいけないというところで合意をしたところでございます。
 そのついでといいましょうか、大きな農業見本市がございまして、一日十万人ぐらいの人が来るという大変大きな農業見本市で、たまたまシラク大統領にもお目にかかる機会がございましたけれども、ビュスロ農業大臣、シラク大統領と、日仏の間でも共通点が非常に多い、農業についても多いということで、これからもよく連絡をとっていくようにという大統領から我々二人に対しての要望もあったところでございます。
 積極的にやっていくということは、発言をし行動していくことでございますので、ただ提案を出しておしまいということではなくて、頻繁に、電話もございますしテレビ会談もございますけれども、やはり顔を合わせて何時間もやるということがある意味では信頼関係にもなります。そういう意味で、日本と立場の違う国も含めて、これから四月に向けて、七月に向けて、また十二月に向けて、日本政府として積極的にやっていきたいと思います。
 これにつきましても、御指導を賜ると同時に、できるだけこの委員会の御迷惑にならないようにしながら、しかし、必要なときにはまたいろいろと御判断をいただくことをお願い申し上げさせていただきますが、一月末のダボス、今回のパリでも、委員会の皆様の大変ありがたい御理解をいただきましたことを、この場をおかりいたしまして、厚く御礼を申し上げさせていただきます。
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近藤基彦#25
○近藤(基)委員 WTOの交渉というのは相手があるわけでありますので、リーダーシップを発揮して、積極的に今後も大臣には海外にお出ましいただいて頑張っていただきたい、希望を述べさせていただいて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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稲葉大和#26
○稲葉委員長 次に、西博義君。
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西
西博義#27
○西委員 公明党の西博義でございます。大臣の所信に関連して、まず、都市と農山漁村の交流、それから林業の活性化、それからBSE等について御質問を申し上げたいと思います。
 初めの質問ですが、都市と農山漁村の交流ということにつきまして、農山漁村の大変な過疎化の中にあって、農村が都市部にいる人それから企業などの力をいかに活用して、お互いに満足していただける、そういう環境をつくっていくかということが大きな課題だというふうに考えております。また、農山漁村の担い手につきましても、私どもの地元和歌山の緑の雇用という事業がございますが、都市部から多くの人が来て、そして積極的に生き生きと仕事に打ち込んでいるという現象も、私も何回か現地へ行って拝見をいたしました。
 また、最近の内閣府の調査でも、農山漁村に住みたいという願望のある人、これは平均で二〇%を超える。私は、この数字、非常に大きな意味のある数字だなというふうに思っておりまして、特に年齢別でいきますと、五十代の男性が三八%、二十代でも、男性の方が若干多いんですが、男女平均で三〇%、こういう大変前向きなといいますか、農山漁村に対して大変興味を持っているという感じがいたします。
 昨年の七月に、私も当時副大臣をさせていただいていたんですが、副大臣会議で、都市と農山漁村の共生について、共生・対流を進めるための社会実験を検討していただきたい、こんな提言を皆でいたしました。その後、昨年の十二月に、農水省がオーライ!ニッポン会議と連携しながら、社会実験の募集を具体的に行っていただいているというふうにお聞きしております。また、経団連も協力をしていただいているというようなこともお聞きしておりますけれども、大臣にもまた、ぜひ全面的な御協力をお願いしたいと思います。
 まずは、引き続いてまた議論を継続していただいている副大臣の方から、一言御見解をお願いできればと思います。
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宮腰光寛#28
○宮腰副大臣 西委員御指摘のとおり、先ごろ発表になりました内閣府の都市と農山漁村の共生・対流に関する世論調査におきまして、例えば、都市地域と農山漁村地域の交流の必要性について、全世代通じて約八割の方々が必要であるという回答を示しておいでになりますし、また、二地域居住の願望についても三七・六%、それから、先ほど御指摘のありました定住ということにつきましては二〇%、そういう希望を持っておいでになるということが明らかになりました。
 御指摘のとおり、昨年七月に、西委員もメンバーとして取りまとめに参画をしていただきました副大臣プロジェクトチームの提言の実現に向けまして、現在、当省としても、関係省としっかり連携しながら取り組んでいるところでございます。
 今ほどの社会実験の件でございますけれども、昨年十二月から、オーライ!ニッポン会議、経団連とも連携をいたしまして公募いたしましたが、全国から四十四件の応募がありまして、関係省とも協力をいたしまして、その中から十一の候補を選定いたしました。
 例えば、和歌山県の方も大変熱心でございまして、企業と連携した企業農園設置モデル事業ということで、企業の森の農地版という御提案がありまして、十一の候補の中の一つに選定させていただきました。
 今後、社会実験の実施を通じまして、自治体や企業を含め、都市と農山漁村双方の具体的な連携方策を検証してまいりたいというふうに考えております。
 また、引き続き今月の十六日に第十二回目となる副大臣プロジェクトチームを開催いたしまして、先ほどの世論調査にあらわれた数字、例えば団塊の世代を含む五十歳代の二地域居住の意向が約四六%、定住の意向が約二九%というその結果をどう見るか、あるいは社会実験の取り組み状況などを参考にしながら、関係省において、今後、共生・対流の推進に関する施策の再点検を行いまして、連携や強化策について検討していくということになったところでございます。
 御案内のとおり、二〇〇七年から三年間で団塊の世代六百三十万人がリタイアする。そういう世代の方々が、都市、農山漁村共生・対流に大変関心を持っておいでになる。そのニーズにどうこたえていくかというのが政府の責任であるという気持ちで、これからもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
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西
西博義#29
○西委員 この課題は、農林水産省だけではなくて、さまざまな省庁にかかわる課題でもあると思います。私どももそういうつもりで議論してまいりましたが、また副大臣会議でも積極的な御議論をお願いしたいと思います。
 大臣、このことに関して何か一言コメントをいただければと思いますが、よろしくお願いいたします。
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