法務委員会
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会
会議録情報#0
平成二十六年三月二十五日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 江崎 鐵磨君
理事 大塚 拓君 理事 土屋 正忠君
理事 ふくだ峰之君 理事 盛山 正仁君
理事 吉野 正芳君 理事 階 猛君
理事 西田 譲君 理事 遠山 清彦君
青山 周平君 赤枝 恒雄君
安藤 裕君 池田 道孝君
小田原 潔君 大串 正樹君
大見 正君 門 博文君
神山 佐市君 菅家 一郎君
黄川田仁志君 小島 敏文君
古賀 篤君 國場幸之助君
今野 智博君 佐々木 紀君
新谷 正義君 野中 厚君
橋本 岳君 鳩山 邦夫君
平口 洋君 堀内 詔子君
前田 一男君 三ッ林裕巳君
宮澤 博行君 山下 貴司君
郡 和子君 田嶋 要君
横路 孝弘君 高橋 みほ君
大口 善徳君 國重 徹君
椎名 毅君 鈴木 貴子君
西村 眞悟君
…………………………………
法務大臣 谷垣 禎一君
法務副大臣 奥野 信亮君
法務大臣政務官 平口 洋君
厚生労働大臣政務官 高鳥 修一君
最高裁判所事務総局家庭局長 岡 健太郎君
政府参考人
(警察庁生活安全局長) 辻 義之君
政府参考人
(法務省大臣官房司法法制部長) 小川 秀樹君
政府参考人
(法務省刑事局長) 林 眞琴君
政府参考人
(法務省矯正局長) 西田 博君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 義本 博司君
参考人
(中央大学法科大学院教授) 小木曽 綾君
参考人
(少年犯罪被害当事者の会代表) 武 るり子君
参考人
(弁護士)
(社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長) 坪井 節子君
参考人
(大阪学院大学教授)
(一橋大学名誉教授)
(弁護士) 村井 敏邦君
法務委員会専門員 矢部 明宏君
—————————————
委員の異動
三月二十五日
辞任 補欠選任
小田原 潔君 青山 周平君
黄川田仁志君 山下 貴司君
末吉 光徳君 國場幸之助君
三ッ林裕巳君 赤枝 恒雄君
宮澤 博行君 堀内 詔子君
大口 善徳君 國重 徹君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 小田原 潔君
赤枝 恒雄君 新谷 正義君
國場幸之助君 野中 厚君
堀内 詔子君 宮澤 博行君
山下 貴司君 黄川田仁志君
國重 徹君 大口 善徳君
同日
辞任 補欠選任
新谷 正義君 佐々木 紀君
野中 厚君 大串 正樹君
同日
辞任 補欠選任
大串 正樹君 前田 一男君
佐々木 紀君 三ッ林裕巳君
同日
辞任 補欠選任
前田 一男君 末吉 光徳君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
少年法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 江崎 鐵磨君
理事 大塚 拓君 理事 土屋 正忠君
理事 ふくだ峰之君 理事 盛山 正仁君
理事 吉野 正芳君 理事 階 猛君
理事 西田 譲君 理事 遠山 清彦君
青山 周平君 赤枝 恒雄君
安藤 裕君 池田 道孝君
小田原 潔君 大串 正樹君
大見 正君 門 博文君
神山 佐市君 菅家 一郎君
黄川田仁志君 小島 敏文君
古賀 篤君 國場幸之助君
今野 智博君 佐々木 紀君
新谷 正義君 野中 厚君
橋本 岳君 鳩山 邦夫君
平口 洋君 堀内 詔子君
前田 一男君 三ッ林裕巳君
宮澤 博行君 山下 貴司君
郡 和子君 田嶋 要君
横路 孝弘君 高橋 みほ君
大口 善徳君 國重 徹君
椎名 毅君 鈴木 貴子君
西村 眞悟君
…………………………………
法務大臣 谷垣 禎一君
法務副大臣 奥野 信亮君
法務大臣政務官 平口 洋君
厚生労働大臣政務官 高鳥 修一君
最高裁判所事務総局家庭局長 岡 健太郎君
政府参考人
(警察庁生活安全局長) 辻 義之君
政府参考人
(法務省大臣官房司法法制部長) 小川 秀樹君
政府参考人
(法務省刑事局長) 林 眞琴君
政府参考人
(法務省矯正局長) 西田 博君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 義本 博司君
参考人
(中央大学法科大学院教授) 小木曽 綾君
参考人
(少年犯罪被害当事者の会代表) 武 るり子君
参考人
(弁護士)
(社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長) 坪井 節子君
参考人
(大阪学院大学教授)
(一橋大学名誉教授)
(弁護士) 村井 敏邦君
法務委員会専門員 矢部 明宏君
—————————————
委員の異動
三月二十五日
辞任 補欠選任
小田原 潔君 青山 周平君
黄川田仁志君 山下 貴司君
末吉 光徳君 國場幸之助君
三ッ林裕巳君 赤枝 恒雄君
宮澤 博行君 堀内 詔子君
大口 善徳君 國重 徹君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 小田原 潔君
赤枝 恒雄君 新谷 正義君
國場幸之助君 野中 厚君
堀内 詔子君 宮澤 博行君
山下 貴司君 黄川田仁志君
國重 徹君 大口 善徳君
同日
辞任 補欠選任
新谷 正義君 佐々木 紀君
野中 厚君 大串 正樹君
同日
辞任 補欠選任
大串 正樹君 前田 一男君
佐々木 紀君 三ッ林裕巳君
同日
辞任 補欠選任
前田 一男君 末吉 光徳君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
少年法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四号)
————◇—————
江
江崎鐵磨#1
○江崎委員長 これより会議に入ります。
内閣提出、少年法の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、本案に対し、階猛君から、民主党・無所属クラブ提案による修正案が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。階猛君。
—————————————
少年法の一部を改正する法律案に対する修正案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
この発言だけを見る →内閣提出、少年法の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、本案に対し、階猛君から、民主党・無所属クラブ提案による修正案が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。階猛君。
—————————————
少年法の一部を改正する法律案に対する修正案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
階
階猛#2
○階委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、民主党・無所属クラブを代表し、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
政府提出の少年法の一部を改正する法律案は、少年に対する刑事事件における科刑の適正化を図るためとして、少年に対する不定期刑の長期と短期の上限の引き上げ等の厳罰化を図るものでありますが、警察庁の統計によれば、刑法犯少年の検挙人員はここ十年一貫して減少し、平成十五年に比べて半数以下になっております。さらに、刑法犯少年のうち殺人や強盗といった凶悪犯の検挙人員に限ってみれば、その検挙人員は平成十五年比でおよそ三分の一にまで減少しております。
また、特に少年の場合、必ずしも刑の軽重を顧慮して犯罪を思いとどまるわけではなく、一般論としては、厳罰化による犯罪抑止効果は期待できないと考えられます。
もっとも、被害者側の心情などを考慮して刑罰の適正化を図る必要があることは否定いたしません。ただし、この改正案の前提となった意見交換会において、被害者側は、そもそも不定期刑そのものの廃止を求めていたという事情があるわけでありまして、今回の改正は、それに沿ったものではないと考えます。
そこで、政府提出の少年法の一部を改正する法律案から、少年の刑事事件に関する処分の規定の見直しに係る改正規定を削除するため、この修正案を提出した次第であります。
以下、この修正案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、罪を犯すとき十八歳に満たない者に対して、無期刑をもって処断すべき場合において、有期の懲役または禁錮を科す場合における刑の上限を「十五年」から「二十年」に引き上げる等の改正規定を削ることとしております。
第二に、不定期刑の長期と短期の上限について「十年」と「五年」から「十五年」と「十年」に引き上げる等の少年に対する不定期刑の規定の見直しに係る改正規定を削ることとしております。
第三に、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この修正案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
この発言だけを見る →政府提出の少年法の一部を改正する法律案は、少年に対する刑事事件における科刑の適正化を図るためとして、少年に対する不定期刑の長期と短期の上限の引き上げ等の厳罰化を図るものでありますが、警察庁の統計によれば、刑法犯少年の検挙人員はここ十年一貫して減少し、平成十五年に比べて半数以下になっております。さらに、刑法犯少年のうち殺人や強盗といった凶悪犯の検挙人員に限ってみれば、その検挙人員は平成十五年比でおよそ三分の一にまで減少しております。
また、特に少年の場合、必ずしも刑の軽重を顧慮して犯罪を思いとどまるわけではなく、一般論としては、厳罰化による犯罪抑止効果は期待できないと考えられます。
もっとも、被害者側の心情などを考慮して刑罰の適正化を図る必要があることは否定いたしません。ただし、この改正案の前提となった意見交換会において、被害者側は、そもそも不定期刑そのものの廃止を求めていたという事情があるわけでありまして、今回の改正は、それに沿ったものではないと考えます。
そこで、政府提出の少年法の一部を改正する法律案から、少年の刑事事件に関する処分の規定の見直しに係る改正規定を削除するため、この修正案を提出した次第であります。
以下、この修正案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、罪を犯すとき十八歳に満たない者に対して、無期刑をもって処断すべき場合において、有期の懲役または禁錮を科す場合における刑の上限を「十五年」から「二十年」に引き上げる等の改正規定を削ることとしております。
第二に、不定期刑の長期と短期の上限について「十年」と「五年」から「十五年」と「十年」に引き上げる等の少年に対する不定期刑の規定の見直しに係る改正規定を削ることとしております。
第三に、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この修正案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
江
江
江崎鐵磨#4
○江崎委員長 この際、お諮りいたします。
本案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として警察庁生活安全局長辻義之君、法務省大臣官房司法法制部長小川秀樹君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省矯正局長西田博君及び文部科学省大臣官房審議官義本博司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として警察庁生活安全局長辻義之君、法務省大臣官房司法法制部長小川秀樹君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省矯正局長西田博君及び文部科学省大臣官房審議官義本博司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
江
江
江崎鐵磨#6
○江崎委員長 次に、お諮りいたします。
本日、最高裁判所事務総局岡家庭局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本日、最高裁判所事務総局岡家庭局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
江
江
江崎鐵磨#8
○江崎委員長 次に、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本案及び修正案審査のため、本日午後二時三十分、参考人として中央大学法科大学院教授小木曽綾君、少年犯罪被害当事者の会代表武るり子さん、弁護士・社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長坪井節子さん及び大阪学院大学教授・一橋大学名誉教授・弁護士村井敏邦君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本案及び修正案審査のため、本日午後二時三十分、参考人として中央大学法科大学院教授小木曽綾君、少年犯罪被害当事者の会代表武るり子さん、弁護士・社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長坪井節子さん及び大阪学院大学教授・一橋大学名誉教授・弁護士村井敏邦君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
江
江
階
階猛#11
○階委員 改めまして、おはようございます。
本日は、少年法の改正案の審議でございますが、その部分についてお尋ねした後、若干時間をおとりしまして、民法という基本法に関する解釈のあり方についてちょっと取り上げさせていただきたいと思っております。厚労省から、高鳥政務官にもお越しいただいております。よろしくお願いいたします。
それでは、早速質疑に入ります。
今回の改正なんですけれども、そもそもの経緯は、平成二十年の少年法の改正の際に附則の三項というのがありました。そこで見直し条項が設けられておりまして、「法律の施行後三年を経過した場合において、」「この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」ということで、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加えるということであります。
しからば、平成二十年改正の中身は何だったのかといいますと、被害者の保護のために、傍聴の機会を与えるとか、あるいは情報提供の仕組みを充実させるとか、そういう内容だったわけです。ところが、今回の改正案の中身におきまして、その平成二十年の改正部分に対応する中身は入っておりません。
なぜこの平成二十年改正の見直しとかけ離れた内容になってしまっているのか、この点について、まず大臣からお考えをお聞かせ願えればと思います。
この発言だけを見る →本日は、少年法の改正案の審議でございますが、その部分についてお尋ねした後、若干時間をおとりしまして、民法という基本法に関する解釈のあり方についてちょっと取り上げさせていただきたいと思っております。厚労省から、高鳥政務官にもお越しいただいております。よろしくお願いいたします。
それでは、早速質疑に入ります。
今回の改正なんですけれども、そもそもの経緯は、平成二十年の少年法の改正の際に附則の三項というのがありました。そこで見直し条項が設けられておりまして、「法律の施行後三年を経過した場合において、」「この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」ということで、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加えるということであります。
しからば、平成二十年改正の中身は何だったのかといいますと、被害者の保護のために、傍聴の機会を与えるとか、あるいは情報提供の仕組みを充実させるとか、そういう内容だったわけです。ところが、今回の改正案の中身におきまして、その平成二十年の改正部分に対応する中身は入っておりません。
なぜこの平成二十年改正の見直しとかけ離れた内容になってしまっているのか、この点について、まず大臣からお考えをお聞かせ願えればと思います。
谷
谷垣禎一#12
○谷垣国務大臣 確かに、委員が今おっしゃいましたように、平成二十年の改正少年法附則第三項というのがございまして、三年後にきちっと検討せよということでございました。
そこで、それを踏まえまして、平成二十年改正少年法で導入された諸制度、今お触れになったような諸制度につきまして、見直しの要否を検討しようということで、平成二十四年の三月に、犯罪被害者の方や刑事法研究者あるいは弁護士等々で構成される平成二十年改正少年法等に関する意見交換会というのをつくりました。そこで、平成二十年改正少年法それからその他少年法に関して見直しが必要な事項について御意見を伺って、意見交換を実施してきたところでございます。
その結果、平成二十年の改正少年法に関しては、犯罪被害者の方から、審判傍聴対象事件の範囲をもっと拡大すべきであるとか、あるいはモニターにより審判を傍聴できる制度を導入すべきであるというような御意見が示されたわけですが、他方、これらの見直しを行うことについては、消極、慎重な御意見が見られたわけでございます。
具体的に申しますと、少年に対する影響、審判廷に被害者がいらっしゃらないということで、全く様子がわからないというような少年の不安とか、あるいは少年や保護者に対する心理的な負担ということを指摘される御意見もあった。それから、実際に傍聴が実施された事件の審判においては、これらの配慮によって少年が萎縮して、十分な発言ができない場合があるというような指摘もあったわけでございます。
そこで、こういう状況を踏まえて検討しました結果、審判傍聴の範囲の拡大については、非公開が原則である少年審判について、現時点で傍聴対象事件の範囲を拡大しなければならないような制度上の問題があるとまでは認められない、これが一つですね。それから、先ほど申し上げたようなことですが、審判傍聴が許可された事件において実際に少年に影響を与えた事件もあり、審判傍聴の範囲を拡大することについては慎重な検討が必要である。それから、審判傍聴制度はまだ施行後間がなくて、現在、制度の定着に向けて関係者が鋭意努力している状況でありますから、審判傍聴制度の対象事件の範囲を拡大するかどうかについては、もう少し現在の制度が問題なく軌道に乗るのを見守ってから検討するのが相当であるというような御意見というか整理になりまして、そこでモニターによる視聴制度について、もう一点の問題ですが、モニター視聴制度は裁判の傍聴のあり方全般にかかわる問題であるから、少年審判のみの問題ではないということで今回の法案には盛り込まなかった、こういう経緯でございます。
この発言だけを見る →そこで、それを踏まえまして、平成二十年改正少年法で導入された諸制度、今お触れになったような諸制度につきまして、見直しの要否を検討しようということで、平成二十四年の三月に、犯罪被害者の方や刑事法研究者あるいは弁護士等々で構成される平成二十年改正少年法等に関する意見交換会というのをつくりました。そこで、平成二十年改正少年法それからその他少年法に関して見直しが必要な事項について御意見を伺って、意見交換を実施してきたところでございます。
その結果、平成二十年の改正少年法に関しては、犯罪被害者の方から、審判傍聴対象事件の範囲をもっと拡大すべきであるとか、あるいはモニターにより審判を傍聴できる制度を導入すべきであるというような御意見が示されたわけですが、他方、これらの見直しを行うことについては、消極、慎重な御意見が見られたわけでございます。
具体的に申しますと、少年に対する影響、審判廷に被害者がいらっしゃらないということで、全く様子がわからないというような少年の不安とか、あるいは少年や保護者に対する心理的な負担ということを指摘される御意見もあった。それから、実際に傍聴が実施された事件の審判においては、これらの配慮によって少年が萎縮して、十分な発言ができない場合があるというような指摘もあったわけでございます。
そこで、こういう状況を踏まえて検討しました結果、審判傍聴の範囲の拡大については、非公開が原則である少年審判について、現時点で傍聴対象事件の範囲を拡大しなければならないような制度上の問題があるとまでは認められない、これが一つですね。それから、先ほど申し上げたようなことですが、審判傍聴が許可された事件において実際に少年に影響を与えた事件もあり、審判傍聴の範囲を拡大することについては慎重な検討が必要である。それから、審判傍聴制度はまだ施行後間がなくて、現在、制度の定着に向けて関係者が鋭意努力している状況でありますから、審判傍聴制度の対象事件の範囲を拡大するかどうかについては、もう少し現在の制度が問題なく軌道に乗るのを見守ってから検討するのが相当であるというような御意見というか整理になりまして、そこでモニターによる視聴制度について、もう一点の問題ですが、モニター視聴制度は裁判の傍聴のあり方全般にかかわる問題であるから、少年審判のみの問題ではないということで今回の法案には盛り込まなかった、こういう経緯でございます。
階
階猛#13
○階委員 まず意見交換会というものが開かれて、その場で、きょうも参考人としてお見えになられる予定の武さんからの御意見というのも伺っているわけですね。その場で武さんからは、今大臣おっしゃったように、傍聴対象事件の拡大、それからモニター視聴の、傍聴の導入ということが言われていまして、確かにそれに対して別な委員から反対の意見もあったわけですけれども、武さんが最終的に納得されないまま、いわば平行線のままになっているということであります。
その後、法制審議会で今のような結論になったのだと思いますが、これは事務方で結構なんですけれども、なぜ武さんの意見を反映されなかったのかというところを、もう一度わかりやすく、なるべく簡潔に御説明ください。
この発言だけを見る →その後、法制審議会で今のような結論になったのだと思いますが、これは事務方で結構なんですけれども、なぜ武さんの意見を反映されなかったのかというところを、もう一度わかりやすく、なるべく簡潔に御説明ください。
林
林眞琴#14
○林政府参考人 今大臣がお話しされたように、意見交換会がございまして、意見交換会は特に結論を出すものではないものですから、さまざまな審判傍聴の拡大等々についての意見もある一方で、先ほど申し上げたように、消極、慎重な意見もあった。
その後、法務省においてそういった状況を整理して、先ほど大臣のお話にありますように、基本的に、審判の傍聴の範囲の拡大については、現時点で審判傍聴対象事件の範囲を拡大しなければならないような制度上の問題があるとまでは認められないということ、また、その審判傍聴が許可された事件において実際に少年に影響を与えた事件もあったということ、それから、制度の施行後間がないということで、いま少し現在の制度の進捗を見守る、こういったことを法務省の中で整理いたしまして、その上で法制審議会に諮問をして答申を得たということでございます。
この発言だけを見る →その後、法務省においてそういった状況を整理して、先ほど大臣のお話にありますように、基本的に、審判の傍聴の範囲の拡大については、現時点で審判傍聴対象事件の範囲を拡大しなければならないような制度上の問題があるとまでは認められないということ、また、その審判傍聴が許可された事件において実際に少年に影響を与えた事件もあったということ、それから、制度の施行後間がないということで、いま少し現在の制度の進捗を見守る、こういったことを法務省の中で整理いたしまして、その上で法制審議会に諮問をして答申を得たということでございます。
階
林
階
階猛#17
○階委員 特にモニター傍聴の件についてあえて申し上げますけれども、実は、平成二十年の改正のときに私もこの場で質疑を行いました。当時は、きょう、いらっしゃいます鳩山先生が法務大臣でいらっしゃいまして、このモニター傍聴については、私の質問に対しても非常に前向きな御答弁をされていました。モニター傍聴を積極的に検討していく課題として受けとめていきたいという御答弁がありました。また、当時も与党でありました公明党の大口委員からも、モニター傍聴を導入する可能性について大臣にお伺いしたいという質問に対して、鳩山大臣から、これは今後のかなり優先的な検討課題として我々も勉強し、考えていかなければならない、こういう答弁があったわけです。
にもかかわらず、意見交換会では被害者側の積極的に進めるべしという意見があったにもかかわらず、それらを全部無視して、結局モニター傍聴を入れなかったというのは問題だと私は思っております。
この点について、大臣から、こういった経緯を踏まえて、モニター傍聴というものをもう一度考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →にもかかわらず、意見交換会では被害者側の積極的に進めるべしという意見があったにもかかわらず、それらを全部無視して、結局モニター傍聴を入れなかったというのは問題だと私は思っております。
この点について、大臣から、こういった経緯を踏まえて、モニター傍聴というものをもう一度考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
谷
谷垣禎一#18
○谷垣国務大臣 モニター傍聴につきましては、今までの御議論の経緯は私が先ほど申し上げたとおりでございます。
それで、私としては、傍聴制度等々もあるわけでございますので、今後の定着の状況をもう少しよく見てみたいなと思っております。
この発言だけを見る →それで、私としては、傍聴制度等々もあるわけでございますので、今後の定着の状況をもう少しよく見てみたいなと思っております。
階
階猛#19
○階委員 その導入の状況を見るのがこの三年間という期間でございまして、三年たったのでやるべきものはやるということでございまして、さらに引き延ばすというのはこの附則の三年後見直しということにも反しているのではないかということを申し上げます。モニター傍聴については、私だけではなくて、大口先生やあるいは当時の中井洽先生からも強い要請があったということを踏まえて、ぜひ今後の対応をお願いしたいと思います。
今回の改正案では、そういった平成二十年改正の内容には含まれていなかったものについて、むしろ積極的な対応がされているということであります。
例えば少年の刑の引き上げでございますけれども、この少年の刑の引き上げというのは、何もこのタイミングで、つまり平成二十年改正から三年たった段階でやる必要はなくて、むしろ、本当にその必要があるのであれば、平成十六年の刑法改正で成人の有期刑の引き上げがされました、その時点で見直すべきではなかったかと思うわけです。なぜその段階で少年の刑もあわせて引き上げなかったのか、これは刑事局長からお願いします。
この発言だけを見る →今回の改正案では、そういった平成二十年改正の内容には含まれていなかったものについて、むしろ積極的な対応がされているということであります。
例えば少年の刑の引き上げでございますけれども、この少年の刑の引き上げというのは、何もこのタイミングで、つまり平成二十年改正から三年たった段階でやる必要はなくて、むしろ、本当にその必要があるのであれば、平成十六年の刑法改正で成人の有期刑の引き上げがされました、その時点で見直すべきではなかったかと思うわけです。なぜその段階で少年の刑もあわせて引き上げなかったのか、これは刑事局長からお願いします。
林
林眞琴#20
○林政府参考人 平成十六年の刑法改正では、刑法を改正して、有期刑の法定刑の上限を十五年から二十年に改めるとともに、加重した場合の有期刑の上限を二十年から三十年に改めまして、これに伴って当然改めるべき点については附則により改正したところでございます。
これに対しまして、少年法の刑事処分に関する規定は、可塑性に富み教育可能性のより高い少年に対しては成人以上に教育的な処遇が必要、有効であること等の理由から、少年に対する刑の緩和を認めるものであることから、これらの規定を改正するに当たりましては、年齢区分の是非でありますとかその減軽方法など少年法独自の観点からの検討が不可欠であり、このような検討は平成十六年の刑法改正の趣旨を超えて、平成十六年の刑法改正とともに改正することには相当でないために、平成十六年の刑法改正当時には少年の刑事処分に関する規定の見直しが行われなかったものであります。
この発言だけを見る →これに対しまして、少年法の刑事処分に関する規定は、可塑性に富み教育可能性のより高い少年に対しては成人以上に教育的な処遇が必要、有効であること等の理由から、少年に対する刑の緩和を認めるものであることから、これらの規定を改正するに当たりましては、年齢区分の是非でありますとかその減軽方法など少年法独自の観点からの検討が不可欠であり、このような検討は平成十六年の刑法改正の趣旨を超えて、平成十六年の刑法改正とともに改正することには相当でないために、平成十六年の刑法改正当時には少年の刑事処分に関する規定の見直しが行われなかったものであります。
階
階猛#21
○階委員 その割には、今回の引き上げの理由として、平成十六年の刑法改正によって成人の刑と少年の刑の間が開いてしまったから、差が開いたものを縮めるということも言われているわけです。
私は、平成十六年の刑法改正の際に少年の刑の引き上げを見送ったのが合理的な判断に基づくのであれば、今回引き上げるというのであれば、よっぽどの理由がないといけないと思うんですが、そのような観点から今回の引き上げというのは検討されたのでしょうか。もし単純に平成十六年の成人の刑の引き上げに合わせて今回やるというのであれば、私はちょっと納得がいかない部分がありますが、今回引き上げをされるその理由について、大臣からもお願いします。
この発言だけを見る →私は、平成十六年の刑法改正の際に少年の刑の引き上げを見送ったのが合理的な判断に基づくのであれば、今回引き上げるというのであれば、よっぽどの理由がないといけないと思うんですが、そのような観点から今回の引き上げというのは検討されたのでしょうか。もし単純に平成十六年の成人の刑の引き上げに合わせて今回やるというのであれば、私はちょっと納得がいかない部分がありますが、今回引き上げをされるその理由について、大臣からもお願いします。
谷
谷垣禎一#22
○谷垣国務大臣 平成十六年の刑法改正のときに少年の刑事処分に関する規定の見直しを行わなかったわけですが、これは、先ほど刑事局長が申し上げたとおり、少年法独自の観点からの検討が必要である、それでこういう検討は平成十六年の刑法改正の趣旨を超えるものであると当時理解されていたのだと私は思います。
他方、今回の改正で不定期刑の長期と短期の上限を引き上げるわけですが、これは、無期刑と、それから、五年以上十年以下の不定期刑という有期刑の上限の間、十年以下という間に大きな乖離がございます。そこで、裁判例の中には、主犯者たる少年と成人も一緒に共犯だけれども従属的立場にあるというような事件などにおいて、成人に対する刑と少年に対する刑との間に不均衡が出てきてしまうというような指摘がございました。実際の裁判例においても、少年に対して科し得る有期刑の上限が低いために不本意な量刑をせざるを得なかったということを判示しているものがございます。
そういうことから、裁判所の選択肢を広げることによって、少年が犯した行為に応じてより適正な量刑をなし得るようにする必要があるというのが今回の改正の趣旨でございます。
それから、今回の改正で無期刑の緩和刑の上限を引き上げることとしておりますが、今回の改正によって不定期刑の長期の上限が十五年に引き上げられるのでありますから、無期刑を緩和して有期刑を科す場合の上限を引き上げない場合、無期刑の緩和刑より責任の軽い不定期刑の場合と無期刑の緩和刑の上限が同じになってしまって、相当ではない。あるいは、無期刑を緩和しないでそのまま無期刑を言い渡すこともできるのでございますから、無期刑と、緩和刑としての有期刑の上限との乖離を埋め、裁判所がより適正な量刑をできるようにする必要がある。こういったことから、こういう措置を今回とることにしました。
したがいまして、今申し上げたことを要約いたしますと、今回の改正は、少年法独自の観点からの検討を行った結果と言ってよろしいかと思います。平成十六年の刑法改正時に少年の刑事処分に関する規定の見直しを行わなかったことと矛盾するものではないと私は考えております。
この発言だけを見る →他方、今回の改正で不定期刑の長期と短期の上限を引き上げるわけですが、これは、無期刑と、それから、五年以上十年以下の不定期刑という有期刑の上限の間、十年以下という間に大きな乖離がございます。そこで、裁判例の中には、主犯者たる少年と成人も一緒に共犯だけれども従属的立場にあるというような事件などにおいて、成人に対する刑と少年に対する刑との間に不均衡が出てきてしまうというような指摘がございました。実際の裁判例においても、少年に対して科し得る有期刑の上限が低いために不本意な量刑をせざるを得なかったということを判示しているものがございます。
そういうことから、裁判所の選択肢を広げることによって、少年が犯した行為に応じてより適正な量刑をなし得るようにする必要があるというのが今回の改正の趣旨でございます。
それから、今回の改正で無期刑の緩和刑の上限を引き上げることとしておりますが、今回の改正によって不定期刑の長期の上限が十五年に引き上げられるのでありますから、無期刑を緩和して有期刑を科す場合の上限を引き上げない場合、無期刑の緩和刑より責任の軽い不定期刑の場合と無期刑の緩和刑の上限が同じになってしまって、相当ではない。あるいは、無期刑を緩和しないでそのまま無期刑を言い渡すこともできるのでございますから、無期刑と、緩和刑としての有期刑の上限との乖離を埋め、裁判所がより適正な量刑をできるようにする必要がある。こういったことから、こういう措置を今回とることにしました。
したがいまして、今申し上げたことを要約いたしますと、今回の改正は、少年法独自の観点からの検討を行った結果と言ってよろしいかと思います。平成十六年の刑法改正時に少年の刑事処分に関する規定の見直しを行わなかったことと矛盾するものではないと私は考えております。
階
階猛#23
○階委員 特に不定期刑の方、前段でお話しになられたことについてちょっと議論させていただきたいんですが、大臣が、引き上げる理由の中で、成人と未成年、つまり少年の共犯のときに刑罰に不均衡が生じるので、それを是正する必要があるという趣旨でございました。
確認したいんですけれども、不定期刑の条文、少年法の五十二条で、少年に対して有期の懲役または禁錮をもって処断すべきときは云々となっておりまして、処断すべきときということですから、犯行時に例えば十八歳とか十九歳であっても、判決時に二十歳以上であればこの不定期刑の規定は適用されないということでいいのかどうか。もし仮にそうだとすれば、控訴とか上告がされて、控訴、上告なのか、抗告なのか、特別上告なのか、ちょっとその辺は定かじゃないので適宜言いかえていただければいいと思います。そういったことがされて、裁判に相当の時間がかかるというケースもあり得ると思うんですが、そういった場合でも、最終的な、例えば、最高裁の判断のときに当該少年がもう二十歳以上になっていたという場合には不定期刑の規定は適用されないということでいいのかどうか、ここを確認させてください。
この発言だけを見る →確認したいんですけれども、不定期刑の条文、少年法の五十二条で、少年に対して有期の懲役または禁錮をもって処断すべきときは云々となっておりまして、処断すべきときということですから、犯行時に例えば十八歳とか十九歳であっても、判決時に二十歳以上であればこの不定期刑の規定は適用されないということでいいのかどうか。もし仮にそうだとすれば、控訴とか上告がされて、控訴、上告なのか、抗告なのか、特別上告なのか、ちょっとその辺は定かじゃないので適宜言いかえていただければいいと思います。そういったことがされて、裁判に相当の時間がかかるというケースもあり得ると思うんですが、そういった場合でも、最終的な、例えば、最高裁の判断のときに当該少年がもう二十歳以上になっていたという場合には不定期刑の規定は適用されないということでいいのかどうか、ここを確認させてください。
林
階
階猛#25
○階委員 つまり、一審で決着がつかずに、さらに高裁とか最高裁に判断が持ち越された場合には、最終的に判断したところの年齢で不定期刑が適用されるかどうかが決まるということでいいのですか。
この発言だけを見る →林
林眞琴#26
○林政府参考人 その場合には、上訴の対象となった判決、刑の言い渡しがなされたそのものが、その時点における適用が少年であれば、言い渡しのときでございますので、それが適用になるということでございます。
この発言だけを見る →階
階猛#27
○階委員 つまり、例えば、破棄自判とかいうケースもあり得るわけですね。一審の判決が破棄された、そして上訴審で破棄自判という場合には、破棄されて自判したその時点の年齢によって不定期刑の適用の有無が判断されるということでよろしいですか。
この発言だけを見る →林
階
階猛#29
○階委員 なぜこういうやりとりをしたかというと、よく、十八歳、十九歳の方と二十歳ぐらいの方、つまり少年と成年が同じ事件に共犯としてかかわったという場合に、一方は不定期刑、一方は成人の刑というのは不均衡が生じると言われるわけですけれども、犯行時には成年と未成年であったとしても、重大な事件であれば、当然裁判にも時間がかかる。上訴していけばなお時間がかかるということで、その結果、成年に達していれば、不定期刑というものはなくて、一般の成年の刑で処断といいますか刑が決まるわけですから、そうであれば不均衡は生じないのではないかということで確認させていただきました。
そういう前提で言いますと、先ほど言った刑の不均衡を正さなくちゃいけないという大臣の理由づけについては、私は、必ずしも当たらないのではないかと思うんですが、この点、大臣、御見解はございますでしょうか。
この発言だけを見る →そういう前提で言いますと、先ほど言った刑の不均衡を正さなくちゃいけないという大臣の理由づけについては、私は、必ずしも当たらないのではないかと思うんですが、この点、大臣、御見解はございますでしょうか。