財務金融委員会

2015-03-13 衆議院 全213発言

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会議録情報#0
平成二十七年三月十三日(金曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 古川 禎久君
   理事 神田 憲次君 理事 土屋 正忠君
   理事 藤井比早之君 理事 御法川信英君
   理事 山田 美樹君 理事 鈴木 克昌君
   理事 丸山 穂高君 理事 伊藤  渉君
      井上 貴博君    井林 辰憲君
      岩田 和親君    鬼木  誠君
      勝俣 孝明君    國場幸之助君
      柴山 昌彦君    鈴木 隼人君
      田野瀬太道君    竹本 直一君
      津島  淳君    中山 展宏君
      根本 幸典君    福田 達夫君
      藤丸  敏君    牧島かれん君
      務台 俊介君    宗清 皇一君
      山田 賢司君    大島  敦君
      玄葉光一郎君    古川 元久君
      前原 誠司君    鷲尾英一郎君
      伊東 信久君    吉田 豊史君
      岡本 三成君    斉藤 鉄夫君
      宮本 岳志君    宮本  徹君
      亀井 静香君    小泉 龍司君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   内閣府副大臣       西村 康稔君
   財務副大臣        菅原 一秀君
   内閣府大臣政務官     越智 隆雄君
   厚生労働大臣政務官    橋本  岳君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 井野 靖久君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 小野田 壮君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進室次長)           若井 英二君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         樹下  尚君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    佐藤 慎一君
   政府参考人
   (財務省関税局長)    宮内  豊君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           成田 昌稔君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           山崎 伸彦君
   財務金融委員会専門員   関根  弘君
    —————————————
委員の異動
三月十三日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     岩田 和親君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     鬼木  誠君
    —————————————
三月十二日
 消費税増税を中止することに関する請願(本村伸子君紹介)(第一七四号)
 消費税率を五%に戻し、増税中止を求めることに関する請願(清水忠史君紹介)(第一八九号)
 同(宮本徹君紹介)(第二一四号)
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(宮本徹君紹介)(第二一三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)
 格差是正及び経済成長のために講ずべき税制上の措置等に関する法律案(古川元久君外三名提出、衆法第四号)
 関税法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)
     ————◇—————
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古川禎久#1
○古川委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、所得税法等の一部を改正する法律案及び古川元久君外三名提出、格差是正及び経済成長のために講ずべき税制上の措置等に関する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官井野靖久君、大臣官房審議官小野田壮君、地方創生推進室次長若井英二君、財務省主税局長佐藤慎一君、厚生労働省大臣官房審議官吉田学君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古川禎久#2
○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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古川禎久#3
○古川委員長 これより内閣総理大臣出席のもと質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木克昌君。
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鈴木克昌#4
○鈴木(克)委員 民主党の鈴木でございます。
 ほんの先ほど予算委員会が終了されたということで、お食事をとる間があったかどうかわかりませんが、本当に、こうして我が委員会にお駆けつけいただきましたこと、まずお礼を申し上げたいと思います。
 我々、充実審議ということで、本当に大事な税、予算の審議をしてまいりました。最後、総理に御臨席をいただいて、二時間、野党からしっかりと議論をさせていただきたい、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 税は国家なりという言葉があるように、税制という制度の設計次第で国や社会の形が変わるため、税にはしっかりとした論理が必要だ、このように思います。また、税金は、国民の皆様が額に汗して、爪に火をともすような思いで獲得されたお金の中からいただくわけでありますので、徴税制や為政者の理論ではなくて、国民の皆様にとって納税することに納得感があるものでなくてはならない、このように思うわけであります。そんな前提のもとで、少し総理にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 今回の、ある意味では税に関するいろいろな課題はありますけれども、一つの大きな問題は、昨年十一月に総理が消費増税の延期を表明されました。そのときに、景気判断条項を外すということをおっしゃったわけであります。これについて、後でまた御答弁があればお話をさせていただきたいと思いますが、あの時点で景気判断条項を外すという決断をされた総理のお考えというものを、改めてここでお伺いしたいと思います。
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安倍晋三#5
○安倍内閣総理大臣 昨年、消費税を五%から八%に引き上げた結果、GDPにおきましても成長率がマイナスになってしまった、二四半期連続でマイナスになったわけでございまして、個人消費が弱くなってしまったという中において、デフレから脱却をして、力強く経済を成長させ、国民生活を豊かにしていくためには、十八カ月、消費税の引き上げを延期するという判断をしたわけでございますが、同時に、私どもは、社会保障制度を次世代にしっかりと引き渡していく、この責任を果たさなければならないと思います。もう一点は、市場や国際社会からの国の信認を確保する必要がある、こうした観点から、景気判断条項を付すことなく確実に実施していくということを決定したわけでございます。
 これは、もとより経済運営に対する責任を回避するということではなく、こうした状況をつくり出すという決意のもと、三本の矢の政策をさらに前に進め、経済再生と財政健全化の両立を目指していきたい、こう思っております。
 幸い、昨年は、過去十五年間で最高の賃上げを実現することができた。二%以上であります。そして、ことしも、賃上げについて経団連の会長からもお約束をいただいているところでございますし、政労使の場においても賃上げの方向ということは決まっているわけでございまして、さらに来年も賃上げを確保する、再来年もということになればそういう状況をつくり出すことができる、このように考えているところでございます。
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鈴木克昌#6
○鈴木(克)委員 総理、私がどうしてもお伺いしたいのは、二十九年の四月に一〇%に消費税を上げると。そのときに、景気判断条項を外すということをおっしゃったわけですね。
 実は、私は本会議でも指摘をさせていただいたんですが、延期を表明されたときに総理は、消費税を引き上げることによって景気が腰折れてしまえば、国民生活に大きな負担をかけることになります、そして、その結果、税率を上げても税収がふえないということになっては元も子もありません、経済は生き物です、こうおっしゃいました。私は、全くそのとおりだと思いますよ。おっしゃるとおりだと思う。
 であるならば、二十九年四月に本当に今おっしゃったような状況になければ問題ないわけですけれども、もしあったときには、景気判断条項を外してしまえば、どんな状況になっても上げるということを国民に対して、ある意味では世界に対して宣言されたということなんですね。
 だから、私は、本当にこの景気判断条項を外したということは、間違いないのか、自信があるのか、絶対にそういう形になるということであるのかというところを、重ねて総理にお伺いしたいと思います。
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安倍晋三#7
○安倍内閣総理大臣 もちろん、どんな状況になってもということではなくて、リーマン・ショックとか、そういう大きな条件変更があったときは別でございますが、今回のような景気判断は行わない。今回は、私どもの経済政策を発動してから大体一年十カ月程度においてその判断をしなければならないという状況であったわけでございますが、しかし、これから、ことし、来年と、さらに今私どもの進めている政策をしっかりと前に進めていく、そして成長戦略における効果もしっかりと出現させることによってそういう経済状況をつくることができる、このように考えております。
 そして、先ほども答弁をさせていただきましたが、いわば各企業は、空前の収益を上げている企業がたくさん出てきたわけでございまして、そこで経営者のマインドがやっと変わり始めた。まだ変わり始めたばかりでございまして、昨年はまだ大きく変わったとは言えない状況でございましたから、内部留保等について、収益がそちらに向かうという傾向がまだ強かったのでございますが、しかし、昨年は十五年ぶりの賃上げを実現することができて、ことしもしっかりと賃上げに取り組んでいただく。さらには、設備投資等にもしっかりと向かっていくことになるという状況がつくられつつある中においては、我々は、この景気判断条項を外すことができる、こう考えたわけでございますし、また、市場の信認をしっかりと確保する上においても私どもの決意というものも示す必要があった、こう考えているところでございます。
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鈴木克昌#8
○鈴木(克)委員 くどいようですけれども、もう一度確認のためにこの話をさせていただきたいと思うんです。
 先ほど、社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たす、それから、いわゆる市場や国際社会からの国の信認を確保するため、こうおっしゃいました。このことはもちろん大事であります。
 では、逆の言い方をすれば、景気判断条項がついていても、何も問題なければいいわけですからね。世の中には保険という話もありますよね、総理。つけておいて何も邪魔になるわけじゃないと私は思うんですよ。むしろ国民は、なるほどと安心をされると思うんです。先ほど私が言いました納税する国民の納得感、こういう意味においても、どうにも悪ければ上げることができないということをやはり記しておいた方が、国民の安心感もあるし期待感もある。
 いや、絶対に大丈夫なんだということをはっきりと言い切られるなら、それは私の老婆心、要らぬ心配かもしれませんが、やはりこれはつけておいて何も、言い方は悪いですけれども、邪魔になるわけではないし、それがためにあれだけ議論をしてつけたわけですから。ここへ来て総理が単独で、どういう調整をされたかわかりませんけれども、外すという宣言をされたということについては、私は本当に、くどくなりますけれども、今の総理の御答弁だけでは、ああ、そうですか、わかりましたと言うわけにはいかないというふうに思います。
 もう一度御答弁ください。
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安倍晋三#9
○安倍内閣総理大臣 委員はよく、重々承知をしておられる上で質問されているというふうに思います。
 今委員がおっしゃったことも、もちろん一理あると私も思います。ですから、そういう意味におきまして景気判断条項をつけた、三党合意においては景気判断条項を付したわけでございます。
 今回はまさに景気判断条項を発動したわけでございますが、しかし、いわば国際社会あるいは市場の信認を得るという意味において、再三再四これを発動するのではないか、安易に発動するのではないか、今回はもちろん安易ではありませんよ、そういう疑念を芽生えさせるということがあってはならない。この芽をぱちっとしっかりと切っておく必要もありますから、我々は、相当の決意でしっかりと上げていく環境をつくっていくんだという姿勢を示す必要がある、こう判断したところでございます。ぜひ御理解をいただきたい、このように思います。
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鈴木克昌#10
○鈴木(克)委員 私が理解をしても、本当に国民の皆さんが、そうか、なるほど、わかったというふうに御理解をされるかどうかというのはまた別であります。もしそうであるならば、総理は、やはり丁寧に、国民の皆さんに対して、大丈夫なんだ、安心してもらって結構だということをはっきりと発信され続ける必要があるのではないかなというふうに思います。
 いずれにしても、時間の関係もありますので、次の質問にさせていただきたいと思います。
 経済成長と財政再建のバランスということでお尋ねをしたいと思うんです。
 総理はかねがね、この道しかない、このフレーズがどうもお好きなようでありまして、選挙中もさんざん私聞かされたわけでありますけれども、いずれにいたしましても、この道しかないのなら、その道筋というものをやはり具体的に国民の皆さんに示すべきだと私は思っています。
 そういう意味で、例えば、成長戦略のためといいながら消費税増税分がいわゆる法人税減税の穴埋めに回されたり、それから、恒久財源がなくて、自然増収頼みになって事が進められていくのではないかというふうに思えてなりません。
 こういったことを考えていった場合に、総理の選んだこの道が、成長と財政再建とを同時に達成する目的地に至る道であるのか、国民を初め私も、それを信じていいのかどうかということだと思うんですね。
 現状から見ていくと、どうも道は一本ではなくて、途中で何か幾筋かに分かれる、場合によっては大きな穴があるような道もあるのじゃないのかなという心配がするわけであります。老婆心に終われば結構です。
 もちろん、さっきおっしゃった、株価は上昇しましたし、総理の経済界に対する働きかけ等で経済界の一部は賃上げが始まっておるわけでありますけれども、しかし、その裏にと言うとまた叱られるかもしれませんけれども、法人税率を下げたり、そして企業を応援する環境を整えたりということも実はあるわけですね。
 ということになると、国民生活という観点からは、実質賃金が上がっておらず、地方は恩恵を受けていないという現状の中で、本当に経済成長と財政再建のバランスというのはできていくのかどうか、このところを総理からお伺いしたいというふうに思います。
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安倍晋三#11
○安倍内閣総理大臣 この道というのは、まずは、日本は長い間デフレ不況の中に沈み込んでいたわけでございます。その間、税収も当然落ち込んでいくわけでございますし、国民のいわば賃金においても、物価も下がっていきますが賃金も下がっていくという状況の中にあったわけでございます。当然、税収が上がらないわけでありますから、財政の健全化は進んでいかないわけでありますし、復興の予算を確保する上においてもマイナスでありますし、社会保障のいわば財政基盤を強くするということについても今まではマイナスであったので、そういう意味においては、経済状況はマイナスであったわけでございます。
 そこで、我々は、まずはデフレから脱却をしなければいけないということで、三本の矢の政策を打ち出し、実行したところでございます。
 いわば、デフレではないという状況をつくっていけば、またデフレから脱却をすれば、資金を単に持っていてもその価値は減少していくわけでありますから、しっかりと正しい方向に投資をしていく。これは設備投資であり、あるいはまた人材にちゃんと投資をしていくことが経営者には求められてくるわけでございます。
 このデフレから脱却をしていく中において、企業が高収益を上げていく、そしてそれが賃金という形になって国民の所得がふえていくことによって消費がふえていけばまた企業の収益がふえていく、これが経済の好循環であります。この好循環を回していくことによって全国津々浦々に景気回復の実感をお届けしていきたい、こう思っております。
 その中で、税収も上がっていきます。もちろん消費税を引き上げたこともございますが、この二年間で十二・二兆円、税収はふえたわけでございまして、プライマリーバランスの赤字におきましても、私たちが政権を引き継いだ段階では二十五兆円あった赤字が約半分になろうとしているのも事実であります。
 いわば、私どもは、財政の健全化と経済成長、国民を豊かにしていく、そして社会保障の基盤をしっかりとしたものにしていく、同時に、もちろん復興にも集中していく、加速化させていく上においてはこの道しかない、このように考えております。
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鈴木克昌#12
○鈴木(克)委員 残念ながら、丁寧に御答弁をいただいておるものですから、格差問題をお伺いしたかったんですが、これはちょっと飛ばしまして、人口問題に入らせていただきたいと思います。
 恐らく、時間の関係で、私の持論を申し上げて、総理から御答弁をいただけるかどうかわからないぐらいの時間しかありません、委員長から絶対にオーバーはだめだと言われておりますので。
 我が国の直面する大問題であります人口問題、これについて伺います。
 総理は、五十年後、つまり二〇六〇年に一億人を維持する、こういうことを宣言されたわけであります。しかし、現在の傾向は非常に難しい。社会保障・人口問題研究所の推計では、二〇六〇年の日本の人口は八千六百七十万人余り、つまり今から四千百万人以上減ってしまう、こういうことが日本政府の公式見解なわけですね。
 そういう中で、経済成長は望めない、経済が縮小していく中で、いかに一人当たりのGDP、つまり豊かさを維持できるかが課題になるというふうに思うんです。
 私は、もはや大国ということではなくて、もちろん小国になってはいけませんけれども、繁栄を維持する中国、字はチュウゴクと書きますので問題ですけれども、チュウコクというふうに読んでいただきたいと思うんですが、そうならざるを得ない、私はそのように思うんですね。
 要するに、言うまでもありません、十五歳から六十四歳の生産年齢人口一人が〇・七八人の六十五歳以上の人を背負う、一人が一人をしょうという状況になるわけであります。したがって、借金その他を見ていった場合に、私は、やはり防衛費を抑えて、そして繁栄を維持する。その防衛費を抑えるためには、隣国との関係を早急に改善して、安全、安心度を高めていくということが必要なんです。
 やはり繁栄を維持する中国への道を進んでいかざるを得ないのではないかな、このように思うわけでありますけれども、あと一分、総理の御答弁をお願いいたします。
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安倍晋三#13
○安倍内閣総理大臣 中国への道ということで、先ほど申し上げましたように、繁栄した国をつくっていくために大切なことは、しっかりと経済を成長させていくということも大切であります。それは、いわば、今委員が御指摘になったように、高齢化していく中において、社会保障の受け手側がふえていくわけであります。その受け手側に給付をしていくためには、しっかりと成長してその果実を得ていく必要があります。その得た果実をしっかりと必要なところに均てんしていくことが求められているんだろう、このように思います。
 そういう中にありましても、我々は、しっかりと経済を成長させながら、同時に財政の健全化を進めていく。今回も四・四兆円の国債の発行額の減額を行ったわけでございまして、そうした意味におきまして、しっかりとやるべきことはやっていきたい、そして、委員のおっしゃった繁栄した国となるべく努力を積み重ねていきたいと思っております。
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鈴木克昌#14
○鈴木(克)委員 終わります。
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古川禎久#15
○古川委員長 次に、古川元久君。
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古川元久#16
○古川(元)委員 民主党の古川元久でございます。
 きょうは、総理も御出席をいただいておりますので、先日、予算委員会でちょっと時間がなくて聞けなかった話も聞かせていただきたいと思っております。
 まず、総理にお尋ねをしたいと思います。
 一般論としてお伺いしたいと思うんですけれども、国にとって、その国の通貨の価値は、高い方がいいというふうに考えているのか、あるいは低い方がいいというふうに考えているのか、総理のお考えを教えていただきたいと思います。
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安倍晋三#17
○安倍内閣総理大臣 大変ストレートな質問をいただいたところでございますが、為替の水準等については、市場に不測の影響を与えるおそれがございますので言及は控えた方がいいと思いますが、一般論ということで聞かれましたので、一般論として申し上げれば、経済のファンダメンタルズに沿って安定的に推移していくことが望ましいと考えております。
 為替が日本経済に与える影響については、一般論として、円安、円高のいずれもメリット、デメリットの両面があるわけでありまして、一概に申し上げることは困難でございますが、こうした中で、円安方向の動きは、輸出企業や海外展開をしている事業者等にとってはプラスだろう。また、海外の人々が安く日本に旅行できるというメリットもあるわけでありまして、政権交代前、八百万人だった海外からの旅行客は、昨年、五百万人ふえて一千三百万人になったわけでございますし、そうした旅行客の日本国内での消費額は昨年初めて二兆円を超えた。これは、この二年間で一兆円ふえたことになるわけであります。
 他方、円安方向への動きは、輸入価格の上昇を通じて国民生活にも影響を及ぼし得るわけでございまして、このため、先月成立をした平成二十六年度補正予算において、交付金を創設して、地方自治体の創意工夫で実施する生活支援策を後押しするとともに、原材料費などに苦しむ中小企業への返済猶予、低利融資制度を創設しておりまして、しっかりと対応していく考えであります。
 なお、円安方向の動きに伴って、確かにドル建てで見た日本のGDPは減少していくということになるわけでございます。それについてのさまざまな御議論もいただいているわけでございますが、私たちは基本的にドルで給料をもらっているわけではない、また年金を受け取っているわけではないということは留意しておく必要があろう、このように思います。
 いずれにいたしましても、円が高くなった方がいい、あるいは円が安くなった方がいいということについて今確定的に申し上げることは控えさせていただきたい、このように思います。
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古川元久#18
○古川(元)委員 そんな想定問答を読むことを私は聞いているわけじゃないんです。別に、今の為替水準がどうかとか、そういう話を聞いているんじゃないんです。国家のリーダーとして、総理御自身の考え方として、自国の通貨というのは価値が高い方がいいというふうに考えているのか、そうじゃないのか、そのことを聞いているんです。何か想定問答を読むような話じゃない。どうですか、総理は。
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安倍晋三#19
○安倍内閣総理大臣 そういうお答えに、私が価値があった方がいいということを答えれば、我々はむしろ実は円高に修正しようということを最終的に考えているのではないかという臆測を呼ぶ可能性というのは排除できないわけでございますし、基本的に、いわば強い方がいい、弱い方がいいという言い方もございますし、他方、円が高い方がいい、安い方がいいという言い方もあるわけでございますが、今、この場において私がどちらがいいということを申し上げることは、まさに直ちに市場にも影響を及ぼすわけでございますから、それは当然控えさせていただきたい、このように思います。
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古川元久#20
○古川(元)委員 総理に何度こういう話をしても御理解いただけないので、これ以上聞きませんけれども、一国のリーダーとして、自国の通貨の価値、当然それは高い方がいいに決まっていると考えるのがやはり普通だと思うんですね。
 だから、今の相場が高いか安いかとか、そういう話じゃないですよ。やはり国家として、国力として考えれば、通貨の価値を少しでも高めよう、それが当然国力じゃないかと私は思うんですね。ですから、そこのところの考え方を私は聞いているんです。総理は全て、余り先のことを考えずに目先だけ考える、そういう政策を打たれますから、その一環かなと思いますが、私の聞いている話はそういう話なんですね。
 ですから、国家のリーダーとして、当然、やはり本来であれば、通貨の価値が高い方がいいというふうに考えるのが私は普通の考え方だと思います。
 その上で、ちょっと聞き方を変えますけれども、先日、春節で大勢の中国人観光客が日本を訪れて、爆買いと言われるような、そういう大量の買い物をしていることが話題になりましたけれども、私、この中国人の人たちの姿を見ていて思ったのは、プラザ合意後に急激に円高が進んだ際に、日本人がパリとかニューヨークの高級ブランド店に行って大量にブランド品を買った。中国人の場合は家電製品ですけれども、日本人の場合は高級ブランド品を買った。その違いはありますけれども、たくさん、山ほど買っていくという姿は、かつての、日本が急激に円高が進んで、そんなに実態は変わっていないのに一気にお金持ちになったような感じがした、そういうときに似ているかなという感じが私はいたしております。
 この二年間、円に対して中国の人民元というのは四割もアップしたんですね。総理は御存じかどうか知りませんが、今や香港のディズニーランドの一日券の値段は日本円にすると大体約七千六百三十五円で、東京ディズニーランドは六千四百円なんです。つまり、東京ディズニーランドよりも香港ディズニーランドの一日券の値段が千円以上も高くなっている。
 こういう実態を見れば、私は、日本に中国人がたくさん訪れて爆買いをする、これもむべなるかなというふうに感じるんですけれども、総理は、こういう中国人の人たちが来てああいう爆買いというような形で買い物していく姿を見て、どんなふうに思われましたか。
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安倍晋三#21
○安倍内閣総理大臣 私は、どんどんもっと多くの中国の方々に日本を訪問していただきたいと思いますね。日本の真実の姿を見ていただいて、日本人というのは優しいな、すばらしいな、美しい伝統と文化を持っているなということを感じ取って帰っていただきたいと思いますし、日本の優秀な製品をぜひ購入して帰っていっていただきたい、このように思います。安倍政権としては、海外からの観光客を二千万人にふやしていくということを目指しているわけでございます。
 先ほども申し上げましたように、いわば為替の変動によって日本の観光業が競争力を強めたのは間違いがないわけでございます。そういう意味におきましては、先ほど、為替が強い方がいい、あるいは高い方がいいと考えるべきかどうかという御議論がございましたが、これは経済の実力を正しく反映されることがふさわしいというふうに思うわけでございます。
 同時に、高過ぎた場合におきましては、まさに日本の企業の競争力の阻害要因になって、その結果、多くの企業が海外に製造拠点を移したのも事実であります。その結果、雇用も失われていくという現実があったわけでございまして、そういう中で、現在、競争力を取り戻しつつある。そういう意味におきましては、観光という分野におきましても日本は競争力を取り戻している。もちろんそれ以外にも、ビザの緩和等のさまざまな努力も当然必要なんだろう、このように思っております。
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古川元久#22
○古川(元)委員 聞いたことだけにぜひお答えいただきたいと思うんですね。こういう爆買いというのをどう思いますかと聞いたんです。
 中国人の人たちは、今、物を買っているだけじゃないんですね。今、よく総理の耳にも入っているんじゃないかと思いますけれども、日本の土地も買っていれば、ビルとかマンション、そういう不動産なんかもたくさん買っている。特に、高いものとかいいものから買っているというふうにも言われているわけです。
 それだけじゃなくて、私がちょっと危惧するのは、かつて日本も、円高が急激に進んだときには、日本マネーが世界を買い尽くすんじゃないかというふうに言われたこともありましたけれども、今や中国マネーに、それこそ日本の技術力を持った中小企業とかそういうところ、これをぼんぼんと買われてしまうんじゃないか、私はそういう不安も持ったりするんです。
 総理は、観光で来る人、それで物を買ってくれる人はいいですよ、それ以外のものも、当然通貨が向こうは高くなっているわけですから、どんどんと日本のものを買っていく、そういうことについてはどのように思われますか。
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安倍晋三#23
○安倍内閣総理大臣 かつて日本も、マンハッタンの一部を日本の企業が買ったこともございました。しかし、これは買って持って帰ることはできないわけでありますから、いわば投資をしていただくのは、大いに投資をしていただきたい、このように思います。投資をしていただくことについてはウエルカムというふうに申し上げておきたいと思います。
 もちろん、同時に、いわば日本の安全保障にかかわること、存立にかかわること等々については我々もしっかりと注視をしていく必要もあるでしょうし、企業においてもそうですね。企業においても、日本の製造業におきまして、ある意味におきましては安全保障にかかわってくるものについてはしっかりと注視をしていく必要というのは当然あるんだろう、このように思っております。
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古川元久#24
○古川(元)委員 注視をすると言う。では、何か行動を起こすということですかね。
 私は覚えていますけれども、たしか野党時代の自民党の皆さんは、とにかく外国人の人たちが水資源だとかをどんどん買っていくのを何とかしろ、そういうお話もあったと思うんです。今や、円安が進んで、逆に外国から見れば、日本のものが本当に安く見えている。そういった意味では、どんどんそうしたものに買われていく、そういう状況が私は進んでいるんじゃないかと思うんですね。
 では、そういうことに対して、総理は今、注視していくというふうに言われましたけれども、どのように対応されるんですか。
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安倍晋三#25
○安倍内閣総理大臣 当然、先ほど申し上げましたように、いわば安全保障上の問題が生じること等が発生するということが強く予想されれば外為法上の対応はできる、このように考えております。
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古川元久#26
○古川(元)委員 でも、今の法律では、水資源とか、あるいは中小企業が持っている技術とかそういうものを買って持っていっちゃうということは防げませんよね。そうしたら、そういうものはどうされるんですか。
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安倍晋三#27
○安倍内閣総理大臣 中小企業も含めて、いわば企業買収等については外為法で対応できる、このように思いますが、水資源につきましては我が党でもずっと議論をしてきているところでございまして、この水資源に関し、我々、この水資源を守るための議員立法措置はかつて行ってきたわけでございますが、同時に、日本の場合はWTOの加盟国でありまして、こうした土地の所有に対する制限等々については、内外無差別で対応しなければならないという義務をこの日本は負っているわけでございます。
 そこで、しかし、安全保障上の理由においてそれにどう対応するかどうかということについては、我が党においてもずっと野党時代から議論がなされてきているわけでございますが、現在も恐らく党において検討しているということではないか、このように思います。
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古川元久#28
○古川(元)委員 私は、日本の場合は、戦後ずっと一貫して、大きなトレンドは円高方向に来ていた。これが実はある種、外から見れば日本のものはだんだん価値が高くなっていくというように見えてきた。それが言ってみれば目に見えないシールドのようになってきたと思うんですが、逆に円安、急激な円安が進んでくる、そのことによって、外から見ると日本は相当今、大バーゲンじゃないですけれども、どれを見ても安い。だから、物だけじゃなくて、土地だとかいろいろなもの、また企業だとか、そういうものも含めて、どんどんやはりそうしたものが、もう既に入ってきていると思いますし、これからも入っていくんだと思うんですね。
 ですから、総理は、その一面のところのいいところばかり見ていますけれども、そうじゃないところというもの、やはりここのところをしっかり見ていく必要があるんじゃないかと私は思うんです。
 また、総理、さっき先走って想定問答を読まれたんだと思いますが、ちょっと私の資料の一枚目のところ、世界各国のGDP推移の表を見ていただくと、ドルベースで見ていくと、安倍政権になって以降、一三年、一四年と、日本のドルベースのGDPはがくんと減ってきている、下がってきているんですね。トップファイブで見てみますと、アメリカも中国も、中国は急速な伸びをしています、ドイツ、フランスもそれなりに伸びている。しかし、日本は、総理は景気はよくなったじゃないですかと言いますけれども、外からドルベースで、世界から見る目で見れば、日本経済というのはやはり縮小しているという形で見えるんですね。
 総理は、さきの施政方針演説で、世界の真ん中で輝くことができるんだというふうにおっしゃっていますけれども、しかし、ドルベースで見ていくと、何か、だんだん日本経済の規模というものは縮小してきている。隣の中国あたりとの差は、中国はもう十兆ドルを超えているんです、ついこの間抜かれたと思ったら、今はもう倍以上の差をつけられてしまっている。
 そういうことを考えますと、世界の真ん中どころか、アジアの中でも周辺へと押しやられてしまっている。ドルベースで見ていく、そうした視点で見ると、それは日本の国内にいれば感じないかもしれませんよ、しかし、総理が世界の真ん中でということを言われるのであれば、世界の真ん中じゃなくて、だんだん端っこに来ているんじゃないですか。どうですか、ここは。
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安倍晋三#29
○安倍内閣総理大臣 前もってお話をさせていただきましたが、ここの場でドルベースで生活をしておられる方はもちろんいないと思いますね。いわば、給料は円でもらっていますし、もちろん年金も円でもらっていますから、円でもらう給料が上がっていかなければいけませんし、円で物を基本的には買うわけでございます。
 そこで、円高になって、ドルベースで上がったかのような錯覚を持っても、実際に、先ほど申し上げましたように、製造拠点をメーカーが海外に移してしまって働く場を失ってしまっては何の意味もないわけでございまして、自国のGDPをもちろんドル建てで見るということも指標の一つとしては必要でありますが、それは、例えば、ではルーブルで見たら日本のGDPは倍になっているじゃないかということにもなるわけでありまして、余り意味のない話なんだろう、このように私は思うわけでございます。
 大切なことは、では、ドル建てで見たGDPをふやそうと考えるが余り、ずっとデフレ状況を続けているということになってしまってはまさに本末転倒なんだろう、こう思っているわけであります。
 今私どもが目指しているのはデフレからの脱却であって、十五年間脱却できなかったものを脱却しようとしているわけでありまして、現在はデフレではないという状況をつくり出すに至ったわけでございます。
 ですから、しっかりと我々はこの政策を進めていきたいと思っておりますし、かつ、今、日本の経済政策は海外から注目をされているわけであります。私は多くの首脳会談を行ってまいりましたが、どの首脳からも、まさに我々の経済政策について、説明をしてもらいたい、どうしてそんなにうまくいっているんだという質問もあるわけでございます。
 そういう意味におきましては、まさに世界の真ん中で今私どもの経済政策は注目されていると言っても過言ではない、このように思っております。
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