農林水産委員会

2015-09-02 衆議院 全161発言

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会議録情報#0
平成二十七年九月二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 江藤  拓君
   理事 加藤 寛治君 理事 齋藤  健君
   理事 宮腰 光寛君 理事 吉川 貴盛君
   理事 渡辺 孝一君 理事 玉木雄一郎君
   理事 村岡 敏英君 理事 石田 祝稔君
      井野 俊郎君    伊東 良孝君
      伊藤信太郎君    池田 道孝君
      今枝宗一郎君    勝沼 栄明君
      小林 鷹之君    瀬戸 隆一君
      武井 俊輔君    武部  新君
      中川 郁子君    中谷 真一君
      西川 公也君    橋本 英教君
      古川  康君    前川  恵君
      宮澤 博行君    宮路 拓馬君
      森山  裕君    八木 哲也君
      簗  和生君    山本  拓君
      金子 恵美君    岸本 周平君
      小山 展弘君    佐々木隆博君
      篠原  孝君    福島 伸享君
      井出 庸生君    木内 孝胤君
      稲津  久君    佐藤 英道君
      斉藤 和子君    畠山 和也君
      仲里 利信君
    …………………………………
   農林水産大臣       林  芳正君
   農林水産副大臣      あべ 俊子君
   農林水産大臣政務官    佐藤 英道君
   農林水産大臣政務官    中川 郁子君
   政府参考人
   (内閣官房日本経済再生総合事務局次長)      田中 茂明君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局審議官)            森田 宗男君
   政府参考人
   (金融庁証券取引等監視委員会事務局次長)     藤本 拓資君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 長屋  聡君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           小風  茂君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            櫻庭 英悦君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  奥原 正明君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           西郷 正道君
   政府参考人
   (水産庁長官)      佐藤 一雄君
   農林水産委員会専門員   奥井 啓史君
    —————————————
委員の異動
九月二日
 辞任         補欠選任
  古川  康君     宮澤 博行君
  佐々木隆博君     篠原  孝君
  松木けんこう君    木内 孝胤君
同日
 辞任         補欠選任
  宮澤 博行君     八木 哲也君
  篠原  孝君     佐々木隆博君
  木内 孝胤君     松木けんこう君
同日
 辞任         補欠選任
  八木 哲也君     小林 鷹之君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     古川  康君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第三二号)
     ————◇—————
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江藤拓#1
○江藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省消費・安全局長小風茂君、食料産業局長櫻庭英悦君、生産局長今城健晴君、経営局長奥原正明君、農林水産技術会議事務局長西郷正道君、水産庁長官佐藤一雄君、内閣官房日本経済再生総合事務局次長田中茂明君、金融庁総務企画局審議官森田宗男君、証券取引等監視委員会事務局次長藤本拓資君及び総務省大臣官房審議官長屋聡君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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江藤拓#2
○江藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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江藤拓#3
○江藤委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊東良孝君。
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伊東良孝#4
○伊東(良)委員 おはようございます。
 今般の議案になっております農業、食品関係四法人、そして、水産総合研究センター、水産大学校を初めとする水産二団体の統合のお話であります。
 先週でありましたけれども、武部新議員から、日本で初めて発見されたシロシストセンチュウの問題が提起されました。そのほかにも、原因不明のもの、解決がまだなされていない病害虫等々が農産物の中にもたくさんあるわけであります。
 さらにまた、水産漁業の方では、不漁原因、これは全国各地でありますけれども、異常気象であったり海水温であったり、さまざまな理由があろうかと思いますけれども、さまざまな不漁原因、不漁地域が発生をいたしております。
 こうした原因究明を求める漁業者、農業者の皆さんというのは、各地からその声がたくさん上がっているところでありますが、これを一つ解決するのにも、五年、十年、あるいはそれ以上たっても解決できない問題がたくさん今までもあるわけであります。
 さてそこで、解決がなかなかできない、研究が思ったように進まない一つの原因が、この独立行政法人化された研究機関、調査機関のいわゆる弱体化といいますか、そこの研究費あるいは人員の、人件費等々の削減がなされてそうなっているのではないかという声が聞かれるわけであります。
 独立行政法人化して組織を縮小する、あるいは専門化する、特化する、この利点はたくさんあろうかとは思いますけれども、例えば、今般、統合の対象の一つになっております水産総合研究センターの過去十年間の推移をちょっと比べてみますと、平成十八年に百七十三億九千七百万の予算が今平成二十七年度では百四十九億三千七百万、これは八七%台でありますけれども、推移しております。職員数は、平成十八年に千九名いた職員が今年度で九百三十名ということで、これは九三%以下になっているわけであります。
 統合するということは、組織を新しくする、あるいは効率化させるということではありますけれども、同時に、合理化によって調査研究が縮小してしまうのではないか、人員が減ってしまうのではないか、これが危惧されるところであります。
 このたびの統合により、予算、人員につきましてはどのような展望を描かれているのか、あるいは、漁業者、農業者が求める研究調査能力は今後向上するのか、それが長期的に担保されるのか、まず、その点についてお伺いいたします。
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あべ俊子#5
○あべ副大臣 委員にお答えいたします。
 今回の統合に関係する法人の運営費交付金予算及び職員数の推移でございますが、平成十八年度から平成二十七年度までの間に業務の効率化を進めたところでございまして、農業関係法人の合計では、予算が一一・三%減、職員数が一三・三%減となっているところでございます。また、水産関係法人の合計では、予算が一四・四%減、職員数が八・二%減となっているところでございます。
 今回の統合に関しまして、新法人の運営費交付金予算に関しまして、統合後の法人運営に支障がないような形で、統合前の法人の合計をベースに予算要求を行っているところでございます。また、統合される法人の職員は基本的に新法人が継承することになっております。
 また、調査能力の点でございますが、今回の統合で、農業分野では、基礎から応用まで一貫した研究体制を構築すること、また、水産分野におきましては、研究開発機能といわゆる人材の育成機能の一層の向上を一体的に進めることによりまして、農業者また漁業者が求める研究調査に十分応えられるものと考えているところでございます。
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伊東良孝#6
○伊東(良)委員 危惧されるような組織の縮小あるいは研究費等々の削減、これがもろに農業者、漁業者が求める原因究明に本当に大きな心配がないように、ぜひここに意を用いて研究をし、あるいはまた調査をしていただきたいというふうに思う次第であります。
 時間も私は、今回短いものですから、次の問題に移らせていただきます。
 つい一昨日でありますけれども、七月十七日にロシアの国後島付近で拿捕されました第十邦晃丸が解放されました。
 大変にうれしい思いでありますけれども、一月半にわたりまして、国後島沖で拿捕されておりました船員あるいは船長を初め関係者の皆様にお見舞いを申し上げますと同時に、今回の解放をお喜び申し上げたいと思います。特に水産庁、外務省を初め関係機関、そしてまた北海道や、あるいは根室方面の皆様には感謝を申し上げたいと思います。
 これは、もともとがロシアの流し網の禁止が目前に迫るという中でのことし最後の出漁ということでありました。中型船という大きな船は今回なかなか採算が合わないということで、出漁を見合わせたわけでありますけれども、小型船は二十隻出漁をいたしたところであります。
 中型船は、春先から乗組員を雇い、そしてまた網を買いかえ、そして船体を整備し、準備をして、相当なお金をかけてきたところでありましたけれども、残念ながら、日ロの漁業交渉の妥結が相当ずれ込んで、結局、出漁ができなかったわけであります。
 こうした状況の中で、六月の二十九日に、ロシア連邦議会で提出されておりましたロシア二百海里内のサケ・マス流し網漁禁止法案というものが可決をし、そしてプーチン大統領がこれに署名をいたしたところであります。
 これによる日本のいわゆる影響額というのは、さまざまな試算はありますけれども、当時の根室市で試算すると、市内全域にわたり、二百五十億を超える影響額が想定される。このままでは町はなくなってしまう、人口流出がとまらない、あるいは水産加工、漁業が壊滅する、こうした声が聞かれたわけであります。
 これは、道東地域、さらには北海道、そして船主さんあるいは乗組員の皆さんも日本全国に散らばっているわけでありまして、ひとり北海道だけの問題ではないという点にぜひ御理解をいただきたいというふうに思う次第であります。
 今回の問題で、きょうは、実は高橋はるみ北海道知事が午後から林農水大臣をお訪ねして、直接、北海道として取りまとめた要望を国に要請してくるところでありますけれども、大きく分けて、やはり、今回は出漁できなかった中型船を初めとする漁業に対する国としての対策をどうするか、補償をどうするかということになるわけであります。また、もう一方では、原魚をしっかり確保しなければ、水産加工、あるいは運搬トラック、魚箱等々の関係業界がみんな仕事がなくなってしまうということでありますので、ここら辺について二、三点お聞きいたしたいと思います。
 まず、出漁断念、そして来年以降も出漁の見込みが全く立っていない中型船に対する損失について大臣としてどのようにお考えであるか、お聞きいたします。
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林芳正#7
○林国務大臣 本年の五月から六月にかけて日ロサケ・マス政府間協議が行われたわけですが、まず、操業期間が昨年に比べて一カ月ほど短くなったということ、それから条件が非常に厳しい状態が続いたということで、今先生からお話がありましたように、中型漁船団は今期の操業を見送ったということがございまして、昨年に比べて漁獲枠が大きく減少する、こういう結果になっておるわけでございます。
 今御紹介いただいたように、きょうの午後、北海道知事がいらっしゃって、直接、対策の要望をお聞きすることになっておりまして、この中型漁船の影響についてもそこで当然お話があるだろう、こういうふうに思っております。この内容をしっかりと踏まえまして、関係漁業者の皆様の操業の実態をよく把握して、また先生を初めとする与党の皆様と十分調整しながら、しっかりと具体的な対策を検討したいと思っております。
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伊東良孝#8
○伊東(良)委員 ぜひ、この後の要請でありますので、しっかりお聞きいただき、対策を練っていただきたいと思う次第であります。
 もう一方は、今まで魚をおろしていた根室港で、六千六百トン、公式記録でそれがあったわけでありますけれども、これがすぽっとなくなるものですから、運送業もあるいは加工業も、みんなが仕事がなくなって大変だということになるわけであります。
 私は思うんですが、六千六百トン、これまでの漁獲実績に見合うサケ・マスなどをロシアから、あるいはカナダ、アラスカ方面から、これはもちろん輸入をするということに今後つながっていくわけでありますけれども、北海道根室枠としての六千六百トン、これまでの実績どおりの輸入枠を設定し、根室にこれをおろしていただけないか、こういう対策を講ずることができないかどうか、ぜひ御検討をお願いしたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
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林芳正#9
○林国務大臣 根室の市長さん等がいらっしゃって、組合長さん等からもお話を聞いたときも、漁業はもちろんですが、加工業、これも非常に道東地域の地域経済の中核を担っておる、こういうことでございまして、今まで流し網でサケ・マスの供給を受けてこられた方々、関係者が、加工原料の確保等々、懸念をお持ちである、こういうふうに承知をしております。
 今、輸入枠というお話もありましたけれども、こういうところも事情をお聞きした上で、知事からきょうお聞きした要望を踏まえて、何ができるのか、しっかりと検討していきたいと思っております。
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伊東良孝#10
○伊東(良)委員 地元からは、魚種変更あるいは漁法の変更、さらには、これからは育てる漁業ということで、ホタテ漁場の開発や、あるいはウニやカニの種苗施設の整備などなどあるわけでありますけれども、やはりこれからは育てる漁業への転換が大事であろうというふうにも思うところでもあります。
 さらにまた、これが北方領土の隣接地域ということもあります。どうか、ロシアとの国境を接する地域で起きている事案だということが最大の焦点でありますので、それを念頭に入れていただいて、これまでの対策をはるかに上回る、ひとつ、力強い、予算の裏づけをしっかりいただいた、そんな対策を講じていただきたいと思うところでありますけれども、最後に、この点につきまして農水大臣の考え、決意をお伺いしたいと思います。
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林芳正#11
○林国務大臣 今先生からお話がありましたように、国境、また領土問題がある、こういうところ、一番ぎりぎりのところでやっておられる。先ほど冒頭に拿捕のお話もありましたように、いろいろな困難な状況の中でずっとやってきておられた。この話を私も直接お聞きしたところでございますし、また、七月には佐藤政務官も現地に派遣をいたしまして、しっかりと現場のお話を聞いたところでございます。
 こういう状況をしっかりと踏まえた上で、きょう、知事からも直接お話を聞くわけでございますので、皆様方にしっかりと心配なくやっていけるように、我々も十分な努力をしていきたい、こういうふうに思っております。
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伊東良孝#12
○伊東(良)委員 ありがとうございました。
 これで質問を終わります。
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江藤拓#13
○江藤委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#14
○稲津委員 おはようございます。公明党の稲津でございます。
 まず、質問に入ります前に、今、伊東委員からもお話がありましたが、北海道のサケ・マス流し網漁船の第十邦晃丸が先般、約一カ月半ぶりに解放されたということで、うれしいニュース、報告がありました。
 私も、実は八月の二十一日にビザなし渡航で国後に行っておりまして、その際に、もう本当に目と鼻の先なんですけれども、第十邦晃丸を前にして、船内の電話でやりとりをさせていただきました。状況を把握させていただきますとともに、激励、お見舞いをさせていただいたところなんですけれども、その際にも、もう一月以上になって大変厳しい状況にあるという話も伺いまして、とにかく一日も早い解放を強く望んでいますし、そのためにできることをしっかり働きかけていきたい、このように申し上げました。
 今回、このようにして解放されましたこと、農林水産省また外務省、関係者の皆様に対して、その御尽力に対して心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 ただ、あわせて、このことに関して申し上げますと、やはりロシアの今回の法律の制定の中で、前途が非常に危ぶまれている状況でございますので、これは今伊東委員からお話がありましたので、重複しますからあえて申し上げませんけれども、ぜひともしっかりした省としての対応もお願いを申し上げたい、このことを申し上げておきたいと思います。
 それでは、法案の質問、審査に入ります前に、一点だけお話しさせていただいて、答弁を求めたいと思うんですけれども、それは、訪日外国人の消費拡大の取り組みについてお伺いをしていきたいと思います。
 先般、八月の二十八日に、農水省から海外の日本食レストランの数の調査報告がありました。二年前に比べて実に一・六倍の八万九千店まで海外での日本食レストランがふえているということで、大変喜ばしいこと。これをまたベースにして、輸出拡大、インバウンドの需要につなげていきたい、そういう報告もありまして、期待をしております。
 私が申し上げたいのは、このインバウンドの方々の消費欲、大変すごいものがあって、よく爆買いとかいう言葉で象徴されますけれども、私も、北海道の観光地、あるいはそうでないところも含めて、このインバウンド、特に東アジアの方々が大変なお買い物をされる姿を見ています。ただ、菓子類とかそういうものが中心であって、せっかくの日本の豊かな農畜産物等についてはなかなか買うというところまでいっていない。
 これは当然理由があるわけでございまして、検疫の問題がある。この検疫のことを考えると、やはりインバウンドの方々は、何を持ち帰れるのかわからない。検疫にひっかかったらどうしようとか、あるいはどこで検査を受けるかわからないということで、私は買い控えをしているんだろうというふうに思っています。
 そういうことで、今後のことも考えますと、せっかくのこのインバウンドの方々の消費欲をしっかりキャッチして応えていって、そのことによって、さらに帰国した後にいろいろな宣伝をしていただいて輸出拡大につなげていくということが重要だと思うんですけれども、これらのことに対しての今後の施策についてお伺いしたいと思います。
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小風茂#15
○小風政府参考人 お答えいたします。
 訪日外国人が増加しております中、我が国の農畜水産物をお土産として持って帰っていただくということは、観光立国の実現及び地方創生の推進とともに、輸出拡大の観点からも重要と考えてございます。
 一方、委員御指摘のように、外国旅行客への国産農畜産物の販売に当たっては、検疫の手続がわかりにくいとか、あるいは手間がかかる等の御指摘がございます。
 このため、平成二十八年度におきまして、青果物の販売店あるいは道の駅などで購入した農畜産物が動植物検疫を経まして、空港あるいはクルーズ船の寄港地、ここで受け取ることができる体制をモデル的に整備するための予算を要求しておるところでございます。
 このほか、今年度、平成二十七年度から、主要空港の旅客ターミナルに輸出検疫のカウンターを設置しますとか、あるいは、国とか地域別に、検疫上、持ち帰りが可能となっている品目を掲載したパンフレットを作成、配布などに取り組んでおるところでございます。
 今後とも、訪日外国人の旅行客の方が安心して円滑に農畜産物を購入して持ち帰ることができる、こういう環境体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
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稲津久#16
○稲津委員 大変重要な答弁をいただいたと思っております。
 検疫の円滑な支援というか、これは、今後その取り組みが進めていかれますと相当いろいろなお買い物もしていただけるというふうに思っていますので、ぜひ取り組みを進めていただきたいと思います。
 その上でもう一つお伺いしたいと思うんですが、問題は、検疫の体制のことなんですね。
 私も、羽田それから新千歳空港の検疫の現場を見ております。検疫探知犬とか検疫官の方々の業務を見ていますけれども、非常に多忙を極めている。そういうところにあって、なおかつ、今度は検疫官の方々がそれぞれ移動しながら検疫をするということになりますと、私は、いろいろなことも懸念としてあるだろうと思っておりまして、特に検疫官の増員とか体制の強化ということを求めておきたいと思いますが、この点についての御答弁をいただきたいと思います。
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林芳正#17
○林国務大臣 観光立国推進による外国人観光客のインバウンドの方の増加に伴って、海外からの家畜の伝染性の疾病、植物の病害虫の侵入リスク、こういうものが高まると考えられますので、しっかりと輸入検疫体制の整備をしてこれに対応することが必要だと思っております。
 また、輸出促進のためにも、輸出が可能な国、品目を拡大するための検疫協議を進めるのはもちろんでございますが、やはり円滑に対応するための体制の整備が必要だと思っております。
 博多港、長崎港などでクルーズ船の寄港も大変ふえておりますので、こういうものに機動的に対応しなければならないということで、この七月でございますが、新規定員六名を含む二十一名の緊急増員というのも行わせていただきました。
 また、来年度の組織・定員要求でございますが、輸出入検査担当官の増員等、検疫体制の強化を図るべく五十六名増員要求を行っております。家畜防疫官が二十六名、植物防疫官が三十名ということでございます。
 今後とも、輸出拡大、観光立国実現、こういうものに向けて輸出入検疫体制の強化を図りまして、円滑な動植物検疫の実施に努めてまいりたいと思っております。
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稲津久#18
○稲津委員 ぜひお取り組みをお願いしたいと思います。インバウンドの需要の喚起、ひいては輸出拡大ということにしっかりつなげていける取り組みだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次は、法案の中身に入っていきたいと思いますけれども、まず一つ目は、独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律案についてということで、国立の研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構法、大変長いですけれども、この一部改正によって、法人の統合で巨大化する農業・食品産業技術総合研究機構、研究機構というふうに簡略して申し上げたいと思いますけれども、その組織運営に対する懸念について申し上げておきたいと思うんです。
 これは、その機構に対して三つの法人が今度はなくなって統合されるということなんですけれども、これまでも、機構については既に二千六百を超える職員の体制になっている。大変巨大な組織です。今回、この改正によってさらに統合されて三千四百人になるという状況なんです。
 そういうことを考えていきますと、この三千四百人の機構の中の組織にはそれぞれの部門があるということで、ともすれば、そういう巨大組織にありがちな縦割り行政とか、そうした機動力を失うことがあるのではないかという懸念もあるわけですけれども、今回の法改正によって、それらの懸念に対してはどう応えていくのか、この点について答弁いただきたいと思います。
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佐藤英道#19
○佐藤大臣政務官 委員御指摘のとおり、今回の統合におきましては、相乗効果を発揮するとともに、組織の規模が大きくなることなどによる弊害が生じないようにすることは極めて重要であると考えております。
 このため、現在、関係法人におきまして、縦割りの防止や機動的な法人運営の確保のために、一点目として、主務大臣が示す目標の達成に向けた組織や研究分野の横断的な研究推進体制の構築、二つ目に、理事長のリーダーシップのもと、各役員の所掌と責任の明確化、役職員間の不断の情報共有等によりまして、これまで以上に迅速かつ的確な意思決定の業務の遂行を可能とする管理連絡体制の構築が検討されているところでございます。
 こうした措置により、効率的、効果的な組織運営ができるものと考えているところでございます。
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稲津久#20
○稲津委員 ありがとうございました。
 今答弁いただきましたけれども、やはり三千四百人にもなる巨大な組織を運営していくためには、当然、今お話しいただいたような取り組みが必要であろうと思っていますし、重ねての話になりますけれども、機密情報の共有化とか、それから、指揮系統の流れをしっかり把握して伝達していくということも大変重要かと思いますので、その取り組みを期待させていただきたいと思います。
 次は、国立研究開発法人水産総合研究センター法の一部改正によってどのようなことが考えられるかということについてのお尋ねなんですけれども、今回は水産大学校と水産総合研究センターということで、ある意味非常に役割の違う組織を統合することになるんですけれども、当然業務の内容も違いますから、いろいろなシナジー効果のほかにも懸念することは幾つかあると思うんです。
 私は、この組織統合、今回の法改正の中で、ここの分野で一番やらなきゃいけないのは、結局は水産物の安定供給とか水産業の発展にどういう寄与、貢献ができるかということだと思うんです。そのことについての期待について、お答えいただきたいと思います。
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佐藤一雄#21
○佐藤政府参考人 お答えいたします。
 今、稲津先生の方からお話ございました両法人の統合によりまして、まず、研究成果を教育に取り込むことが極めて容易になるというふうに思っておりまして、具体的には、研究成果に対する基礎的知識、その活用方法等を理解した水大の卒業生が水産業界で指導的役割を果たして、研究成果等を活用、実践することになるもの、このように考えているところでございます。
 これによりまして、御指摘ございました漁業生産現場におきましては、資源管理を意識した効率的で安定した生産、また水産加工現場におきましては、製品の安全性向上や高付加価値化、また水産流通分野では、鮮度保持の向上や消費拡大等に取り組むことによりまして、先生御指摘がございました、国民への水産物の安定供給と水産業の健全な発展に貢献できるもの、このように考えているところでございます。
 以上でございます。
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稲津久#22
○稲津委員 ありがとうございました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 時間の関係上、予定していた質問を一つ飛ばしまして、最後に、地方創生における政府関係機関の移転についてということで端的にお伺いしたいと思います。
 地方創生、東京圏の過度な一極集中を是正して、今度は地方にさらなる活気を持たせていくということで、その取り組み、施策の一つとして、政府関係機関の地方移転ということがうたわれております。八月の末には道府県からの提案をいただいて、今後、ヒアリングを重ねた上で、有識者の意見も聴取して、十二月には中間取りまとめをするというふうに伺っています。私は非常に大事な取り組みだと思っています。
 ただ、このことは単純に、地方が各省庁の、東京圏のその機能をいただくという単純な話じゃなくて、当然各省にとっても、それが移転することによって非常に意味がある、ウインになる、それから受け入れる道府県についてもウインになる、まさしくウイン・ウインの関係でなければいけないと思っています。
 その意味で、農水省としてこの機関の地方移転についてどのような考えをお持ちなのか、この点についてお伺いします。
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林芳正#23
○林国務大臣 政府関係機関の移転につきましては、まち・ひと・しごと創生本部、ここで道府県からの誘致募集を行いまして、今お話がありましたように、八月末までの締め切りで、農林水産省の関連機関については二十七道県から七機関の誘致提案が出ております。
 今後、まち・ひと・しごと創生本部で、道府県、それから各府省から順にヒアリングをやりまして、移転の必要性、効果、その機関としての機能の確保等、まさにウイン・ウインになるようにということだと思いますが、検証を行った上で、来年三月に移転の基本方針が決定される、こういうふうに承知しております。
 この機関としての機能の確保や向上、それから地域への波及効果、こういうものが期待できるか、こういうこと等々を総合的に検討して、まち・ひと・しごと創生本部と緊密に連携しながら、真摯に対応してまいりたいと思っております。
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稲津久#24
○稲津委員 ありがとうございました。
 終わります。
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江藤拓#25
○江藤委員長 次に、金子恵美君。
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金子恵美#26
○金子(恵)委員 民主党の金子恵美でございます。
 私は今回、この法案の審査のために改めて現状を把握したいと思いまして、統合の対象法人等を視察させていただきました。ですので、そこで伺った現場の声というものをもとに質問させていただきたいというふうに思います。
 今回、独法のこの改革によって、この法案が成立すれば、四月より九法人となります。このように、独立行政法人をめぐっては、この間、絶え間ない見直しと改革議論が進められてきましたが、このたび、政府としても集大成を迎えたとしています。
 最初に、我が国の農林水産業の発展と国民の生活の向上に資する研究開発のあり方についてどのような考えをお持ちか、そしてまたさらに、独立行政法人制度がこれまで農林水産行政の展開においてどのように位置づけられ、どのような役割を果たしてきたかについてお伺いします。
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林芳正#27
○林国務大臣 農林水産省では、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村の創出に向けまして、農林水産業・地域の活力創造プランを決めさせていただきました。これに基づきまして、スマート農業の推進、強みのある新しい農畜産物の開発普及、こういうものに取り組んできております。
 ことしの三月に農林水産研究基本計画を決定しましたが、ここに、生産現場等が直面する課題を速やかに解決するための研究開発を最優先課題に位置づけまして、生産現場に密着した技術の開発や普及の加速化を図る、それから情報通信、ロボット等、こういう異分野の技術を国産の農林水産物のバリューチェーンに結びつける新たな産学官の連携研究の仕組みの創設、こういうものに取り組むということにしております。
 そういった中で、国立の研究開発法人は、民間の主体に委ねた場合にはなかなか実施をされにくいようなもの、実施をされないおそれがあるもの、また国の政策に即した研究開発に取り組んでいただく、こういうことによりまして、農林水産業及び食品産業に関する技術の向上に寄与をしていただいておりまして、今後とも、現場の課題に的確に応える研究開発を推進して、農林水産業の発展に貢献をしてまいりたい、こういうふうに思っております。
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金子恵美#28
○金子(恵)委員 独立行政法人通則法にありますように、国民生活及び社会経済の安定などの公共的な見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業を行うことが求められています。そのために、研究成果の最大化を初め、国民生活の向上のための研究や業務遂行には、落ちついて働ける、そして安心して働きがいのある職場環境をつくること、それが本当に重要ではないかと思います。
 そこで、今回で改革論議に終止符を打つべきというふうにも思うんですが、重要な役割を果たしてきたという御答弁もありましたので、改めて、今回で改革議論に終止符を打つ、これ以上の統合はないということでよろしいでしょうか。
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林芳正#29
○林国務大臣 この間申し上げましたように、集大成であると。これは、政権交代を挟んで、先生方が与党を担当されておられたときからずっと検討を続けてきて、我々になって最終的に決めた、こういうことでございますので、大きな組織の改編というのはこれで一段落だという意味で集大成というふうに申し上げました。
 さらに、未来永劫やらないということではないかもしれませんけれども、今先生がおっしゃられましたように、落ちついて仕事に取り組んでいただくということも大変大事でございますので、今決められた体制の中で、先ほど申し上げたような目的に向かって運用をしっかりとやっていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
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